JP2000128060A - 電動アシスト車両の駆動装置 - Google Patents

電動アシスト車両の駆動装置

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JP2000128060A
JP2000128060A JP10309623A JP30962398A JP2000128060A JP 2000128060 A JP2000128060 A JP 2000128060A JP 10309623 A JP10309623 A JP 10309623A JP 30962398 A JP30962398 A JP 30962398A JP 2000128060 A JP2000128060 A JP 2000128060A
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assist motor
sensor
torque
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Yoshitaka Suzuki
芳孝 鈴木
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温下でのアシストトルクの不足の防止を課
題とする。 【解決手段】 外部からの駆動トルクを駆動輪101に
伝達する駆動力伝達手段2と、走行補助モータ31によ
り駆動輪101の駆動を補佐する補佐手段3と、走行補
助モータ31の駆動制御を行うコントローラ4と、駆動
力伝達手段2の駆動トルクを検出するトルクセンサ5
と、外気温を検出する温度センサ6とを備え、コントロ
ーラ4は、温度センサ6の出力に基づく検出温度が一定
温度以下の場合に走行補助モータ31の出力を高める動
作制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行補助モータを
補助的に用いつつ走行可能な電動アシスト車両の駆動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動アシスト車両としての電動ア
シスト自転車は、ペダルでの踏力に対する一定比率のパ
ワーを走行補助モータで補うことにより、少ない踏力で
も大きな駆動力が得られるものである。
【0003】この電動アシスト自転車は、ペダルから踏
力を受けて駆動輪に駆動トルクを伝達する駆動力伝達手
段と、上述の走行補助モータと、走行補助モータの駆動
制御を行うコントローラと、駆動力伝達手段の駆動トル
クを検出するトルクセンサと、電動アシスト自転車の車
速を検出する車速センサとからなる駆動装置を有してい
る。
【0004】上記コントローラは、走行時の状況に応じ
た電流を流すことにより走行補助モータを所定の出力で
駆動させる。即ち、このコントローラでは、一定の初期
値電流で走行補助モータを駆動し、その際に検出された
トルクセンサ出力に応じた電流の補正値を初期値電流に
加算すると共に、加算された電流値に対して車速センサ
出力に応じた係数を乗じて新たな電流値を設定し、走行
補助モータへの通電電流値を更新する。そして、トルク
変動又は車速変動が生じる限り、かかるモータ制御が継
続して行われる。
【0005】これにより、上記従来の電動アシスト自転
車では、負荷トルクの小さい平地や下り坂等では通常の
自転車と変わらない搭乗感覚を得ることができ、また、
登り坂のような負荷トルクの大きくなる場所では走行補
助モータによるパワーアシストを受けることができ、快
適な走行を行うことが可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、上記電動アシ
スト自転車を含む電動アシスト車両は、パワーユニット
内(走行補助モータから駆動輪までのトルク伝達機構)
の機構部分に潤滑油がふんだんに使われている。
【0007】しかしながら、従来の電動アシスト車両の
駆動装置では、潤滑油に対する外気温の影響を考慮して
はいなかった。このため、外気温が低い場合には、潤滑
油の粘性が高くなり、パワーユニット内にメカロスが生
じるため、設定された電流の通電により適度な出力で走
行補助モータが駆動しても、ロスの分だけトルクが不足
し、駆動力伝達手段には十分なトルクが伝達されない場
合があり、快適な走行を行えないという不都合があっ
た。
【0008】
【発明の目的】そこで、本願発明は、外気温の影響を受
けることなく快適な走行を実現する電動アシスト車両の
駆動装置を提供することを、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、外部からの駆
動力の入力を受けて駆動輪に駆動トルクを伝達する駆動
力伝達手段と、走行補助モータを有し,これにより駆動
輪の駆動を補佐する補佐手段と、走行補助モータの駆動
制御を行うコントローラと、駆動力伝達手段の駆動トル
クを検出するトルクセンサと、外気温を検出する温度セ
ンサと、を備える電動アシスト車両の駆動装置であっ
て、上述のコントローラが、トルクセンサと温度センサ
との出力に基づいて走行補助モータの動作制御を行うと
共に、温度センサの出力に基づく検出温度が一定温度以
下の場合に走行補助モータの出力を高める動作制御を行
うという構成を採っている。
【0010】このとき、上記コントローラは、トルクセ
ンサの出力に基づいて走行補助モータへ通電する電流値
を設定する設定部と、温度センサの出力に基づいて設定
された電流値を補正する第1の補正部とを備える構成と
するとより好適である。
【0011】かかる構成の場合、例えば、人力により外
部から入力される力(以下、「外力」とする)が駆動力
伝達手段を介して駆動輪を駆動する。このとき、駆動力
伝達手段により入力される駆動トルクがトルクセンサに
より検出され、同時に、外気温(電動アシスト車両によ
り走行が行われる周囲の温度、一般に屋外の温度)が温
度センサに検出される。
【0012】そして、各センサ出力がコントローラに伝
達され、かかる駆動トルクと外気温とに応じた走行補助
モータの出力が決定される。このとき、駆動トルクが大
きければモータ出力も大きく、また、外気温が低ければ
モータ出力も大きく設定される。このようにして決定さ
れた出力で走行補助モータが駆動され、駆動輪の駆動の
補佐(アシスト)が行われる。
【0013】また、上述の各センサによる検出は、継続
して行われるため、駆動トルクの変動又は外気温の変化
が生じる度に、走行補助モータの出力が新たに設定さ
れ、その都度、設定に応じたアシストが行われる。
【0014】さらに、上記構成に加えて、電動アシスト
車両の車速を検出する車速センサを備え、コントローラ
が、トルクセンサと温度センサに加えて車速センサとの
出力に基づいて走行補助モータの動作制御を行うと共
に、速度センサの出力に基づく検出車速が一定速度以上
の場合に走行補助モータの出力を減少させる動作制御を
行う構成としても良い。
【0015】また或いは、コントローラが、設定部で設
定された電流値を、第1の補正部と共に、車速センサの
出力に基づいて補正する第2の補正部を備えるという構
成を採っても良い。
【0016】これらの構成の場合、前述と同様の動作が
行われると共に、温度センサとトルクセンサの他、速度
センサ出力がコントローラに伝達され、検出された駆動
トルクと外気温と車両速度に応じた走行補助モータの出
力が設定される。この設定された出力で走行補助モータ
が駆動され、駆動輪の駆動の補佐(アシスト)が行われ
る。
【0017】また、上述のコントローラは、走行補助モ
ータに電力を供給するバッテリーに備えられた充電時温
度検出用のサーミスタを、温度センサとしてサーミスタ
の出力に基づいて走行補助モータの動作制御を行っても
良い。
【0018】この場合、バッテリーを電動アシスト車両
に装着する際に、サーミスタの出力端子が、コントロー
ラに信号出力するための信号伝達手段に接続される。従
って、サーミスタからの検出信号がコントローラ側にも
出力される。一般に、バッテリーは、充電時において温
度上昇が発生し、使用時においては温度変化が生じない
ため、電動アシスト車両に装備した後は、外気温とほぼ
同じ温度状態を維持する。このため、かかるサーミスタ
の出力から外気温の変化を検出することができ、これに
基づいて走行補助モータの出力の設定が行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1乃至図1
0に基づいて説明する。本実施形態は、ペダルでの踏力
に対する一定比率のパワーを走行補助モータで補うこと
により、少ない踏力でも大きな駆動力が得られる電動ア
シスト車両としての電動アシスト自転車100に装備さ
れた駆動装置10を示すものである。
【0020】図1は、電動アシスト自転車100の全体
図、図2は、カバー102を取り除いた状態における駆
動装置10の主要部の一部切り欠いた拡大説明図を示
す。これらの図に示すように、駆動装置10は、ペダル
21から入力される踏力(外部からの駆動力)を受けて
駆動輪(電動アシスト自転車100の後輪)101に駆
動トルクを伝達する駆動力伝達手段2と、走行補助モー
タ31を有し,これにより駆動輪101の駆動を補佐す
る補佐手段3と、走行補助モータ31の駆動制御を行う
コントローラ4と、駆動力伝達手段2により入力された
踏力に基づく駆動トルクを検出するトルクセンサ5と、
外気温を検出する温度センサとしてのサーミスタ6と、
電動アシスト自転車の車速を検出する車速センサ7と、
走行補助モータ31に電力を供給するバッテリー81を
収納する収納部8とを備えている。
【0021】以下各部を詳説する。
【0022】まず、駆動力伝達手段2は、電動アシスト
自転車100の搭乗者が踏力を印加するペダル21と、
このペダル21を支持するアーム211と、ワンウェイ
クラッチ22を介してアーム211を支持する回転軸2
3と、回転軸23に固定装備された主動ギア25と、こ
の主動ギア25とチェーン26を介して連動する従動ギ
ア27と、この従動ギア27をワンウェイクラッチ28
を介して支持する共に駆動輪101と連動する回転軸2
9とを備える構成となっている。
【0023】ペダル21に設けられたワンウェイクラッ
チ22は、電動アシスト自転車100が前進する方向に
駆動輪101を回転させる方向の回転力(図2における
反時計方向についての回転力)のみを回転軸23に伝達
する。従って、上記方向にペダル21を漕ぐことにより
回転軸23,主動ギア25,チェーン26,従動ギア2
7,回転軸29を介して駆動輪101に踏力に基づく入
力トルクが伝達される。また、その一方で、後述する補
佐手段3の走行補助モータ31が駆動した場合に回転軸
23を介してアーム21にトルクが伝達されることはな
い。
【0024】同様に、駆動輪101を支持する回転軸2
9に装備されたワンウェイクラッチ28も、主動ギア2
5から従動ギア27に伝達されたトルクを電動アシスト
自転車100が前進する方向に駆動輪101を回転させ
る方向の回転力のみを回転軸29に伝達する。従って、
下り坂等で駆動力伝達手段2や補佐手段3によりトルク
を受けていない状態で駆動輪101が回転して走行する
場合に、駆動輪101のトルクは、駆動力伝達手段2や
補佐手段3側には伝達されない。
【0025】次に、補佐手段3は、走行補助モータ31
と、この走行補助モータ31の出力トルクを上記回転軸
23に伝達する図示を省略した伝達機構とから構成され
ている。走行補助モータ31は直流モータを使用してお
り、伝達機構は、例えば、一方の端部を歯車機構等を介
して回転軸23とトルク伝達自在に接続されると共に他
方の端部を歯車機構等を介して走行補助モータ31の回
転軸とトルク伝達自在に接続された伝達軸を有してい
る。
【0026】そして、この伝達軸には、前述したトルク
センサ5が装備されている。このトルクセンサ5は、伝
達軸の一方と他方の端部にトルク差が生じると、軸方向
に沿って偏りを生じるカム機構と、このカム機構の移動
変位量を検出するポテンショメータとを備えており、当
該ポテンショメータの検出信号がコントローラ4に出力
される構成となっている。
【0027】なお、かかる構成の場合、駆動力伝達手段
2による入力トルクと、補佐手段3による入力トルクと
の差が検出されることとなるが、特にこれに限定するも
のではない。即ち、駆動力伝達手段2による入力トルク
のみを検出する構成としても良く、また、駆動力伝達手
段2と補佐手段3とによる合計の入力トルクを検出する
構成としても良い。
【0028】さらに、補佐手段3の走行補助モータ31
と伝達軸との間にもワンウェイクラッチが装備されてい
る。このワンウェイクラッチは、電動アシスト自転車1
00が前進する方向に駆動輪101を回転させる方向の
回転力のみを回転軸23に伝達する。従って、ペダル2
1による回転速度が走行補助モータ31による回転速度
を上回る場合にも走行補助モータ31側にトルクが伝達
されず、当該走行補助モータ31がペダル21を漕ぐ際
の負担とならない。
【0029】符号32は、ギアボックスであり、上記補
佐手段3が収納されており、また、駆動力伝達手段2の
回転軸23は軸受け23aを介してこのギアボックス3
2に装備されている。
【0030】前述した駆動力伝達手段2の回転軸23に
は、その外周に沿って一定間隔で無数の歯が形成された
ロータギア24が固定装備されている。そして、ロータ
ギア24の外周近傍には、車速センサ7が配設されてい
る。この車速センサ7は、例えば、ホールIC式のもの
であり、ロータギア24の外周に設けられた歯の数を読
み、これに基づく検出信号をコントローラ4に出力す
る。なお、この車速センサ7は、回転軸23に連結され
たエンコーダであっても良い。
【0031】次に、コントローラ4について説明する。
このコントローラ4は、ギアボックス32の上部に装備
されている。そして、コントローラ4は、上述した各セ
ンサ5,7と図示しない配線により接続されると共に、
ギアボックス32の上方に配置された収納部8内に収納
されたバッテリー81とバッテリー接続手段としてのケ
ーブル82,83,84を介して接続されている。これ
らのケーブルの内、バッテリー81の陽極に接続された
ケーブル82は、電動アシスト自転車のハンドル部に設
けられたメインスイッチ88を介してバッテリー81と
コントローラ4との間を配線されている。
【0032】追記すると、上記バッテリー81は、収納
部8から着脱自在であり、再充電が可能な酸化鉛電池が
使用される。また、バッテリー81の内部には、当該バ
ッテリー81の保守のために充電時において温度を検出
するためにサーミスタ6が装備されている。このサーミ
スタ6は、バッテリー81の充電時における温度変化を
測定し、温度上昇を防止するバッテリー81の保守用に
設けられているものであり、充電時以外には使用されな
い。一方、当該バッテリー81は、充電時以外の通常に
使用時(電力供給時)には、温度変化を生じないため、
放電から一定時間経過後にあっては、外気温とほぼ同一
の温度状態となっている。従って、バッテリー81使用
時にあっては、サーミスタ6による外気温検出も可能で
ある。
【0033】そして、このバッテリー81は、電力供給
用の外部接続端子85,86と、サーミスタ6の出力用
の外部接続端子87とが設けられており、前述した各ケ
ーブル82,83,84が接続されている。
【0034】ここで、図3及び図4に基づいてコントロ
ーラ4についてさらに詳説する。図3は、コントローラ
4の回路ブロック図であり、図4は、駆動装置10の制
御ブロック図を示している。図3によれば、コントロー
ラ4は、バッテリー81と走行補助モータ3との間の通
電の断続を行うメインリレー41と、バッテリー81と
走行補助モータ3の間を流れる電流値を調節するトラン
ジスタ44と、メインリレー41,トランジスタ44,
バッテリー81,走行補助モータ31,サーミスタ6,
トルクセンサ5及び速度センサ7と接続されると共にこ
れらに対して後述する動作制御を行うマイコン42と、
バッテリー81の供給電圧を5Vに調整しマイコン4
2,トルクセンサ5,サーミスタ6及び速度センサ7に
5V電圧を供給する5V電圧レギュレータ43とを含む
構成となっている。
【0035】上記マイコン42は、トルクセンサ5の出
力に基づいて走行補助モータ31へ通電する電流値を設
定する設定部421と、サーミスタ6の出力に基づいて
設定された電流値を補正する外気温対応補正部(第1の
補正部)422と車速センサ7の出力に基づいて設定電
流値を補正する車速対応補正部(第2の補正部)423
とを備えている。
【0036】上記設定部421は、トルクセンサ5の出
力電圧の変化とこれに対応して通電すべき電流値の増減
量Anの変化との関係を記憶したマップM1と、マイコ
ン42によりトルクセンサ5による当該検出時以前に走
行補助モータ31に通電されていた電流値Apに補正電
流値Anを付加する更新機能421aとを備えている。
【0037】前述のごとくトルクセンサ5は、駆動力伝
達手段2による入力トルクと補佐手段3による入力トル
クとの差を検出する。マップM1では、このトルク差に
対して当該トルク差を是正するために必要となる補正電
流値Anが設定され記憶されている。
【0038】図5(A)は、マップM1を示す説明図で
ある。前述したトルクセンサ5は、検出されるトルク差
が0の場合に2.5[V]の検出信号を出力し、駆動力伝達手
段2による入力トルクが上回る場合に出力電圧が増加
し、補佐手段3による入力トルクが上回る場合に出力電
圧が減少する。
【0039】マップM1によれば、出力電圧が2.5〜2.6
[V]の範囲内である場合には、補正電流値Anは0[A]
(前回設定電流値Apを維持する)となり、出力電圧が
2.6[V]を越える場合には、越えた分に比例して補正電流
値Anも増加し、出力電圧が2.5[V]以下となる場合には
補正電流値Anも比例して減少する設定が成されてい
る。
【0040】上記設定部421で設定された電流値(A
p+An)は、次に、車速対応補正部423で補正され
る。この車速対応補正部423は、設定部421で設定
された電流値(Ap+An)に車速に対応して変化する
係数Kを乗じる乗算機能423aと、車速センサ7から
出力される検出信号に基づく車速ごとに対応する係数K
が記憶されたマップM3とを備えている。
【0041】係数Kは、図5(B)に示すマップM3か
ら分かるように、車速が一定速度以上となった場合に、
走行補助モータ31によるアシストをカットすることを
目的に設定されている。具体的には、電動アシスト自転
車100の車速が15[km/h]まではK=1として通常のア
シストを行い、車速が15[km/h]を越えた場合に一定の割
合でKを減少させ、最終的に車速が24[km/h]に至るとK
=0として、それ以降のアシストを行わないように設定
されている。なお、これらの速度設定は可変であり、特
にこれらの数値に限定するものではない。
【0042】乗算機能423aでは、検出された車速に
対応するKを電流値(Ap+An)に乗じて算出電流値
Atを出力する。
【0043】上記算出電流値Atは、次に、外気温対応
補正部422で補正される。この外気温対応補正部42
2は、サーミスタ6から出力される検出信号に基づく外
気温の変化に対応して設定された加算電流値Acを上記
算出電流値Atに加算する加算機能422aと、サーミ
スタ6の出力に応じた外気温ごとに対応する加算電流値
Acが記憶されたマップM2とを備えている。
【0044】図5(C)に示すように、マップM2は、
電動アシスト自転車100の車速に応じて三段階で加算
電流値Acを設定している。即ち、車速が0〜10[km/h]
の時は初期値が最も高いマップm1が対応し、車速が10
〜20[km/h]の時は初期値がマップm1よりも低いマップ
m2が対応し、車速が20[km/h]を越える時は初期値が最
も低いマップm3が対応する。これらのマップm1,m
2,m3は、車速センサ7の出力に応じて選択される。
【0045】各マップm1,m2,m3に設定されてい
る加算電流値Acは、いずれも外気温0[℃] 以下までは
一定の数値に固定されており、外気温0[℃]を越えると
一定の割合で減少し、外気温40[℃]で0[A]となるように
設定されている。なお、これらの温度設定は可変であ
り、特にこれらの数値に限定するものではない。
【0046】加算機能423aでは、検出された外気温
及び車速に対応する加算電流値Acを算出電流値Atに
加算して実際に走行補助モータ31に通電する駆動電流
値Aを出力する。そして、マイコン42は、トランジス
タ44を介してかかる電流値Aで走行補助モータ31に
通電を行い、走行補助モータ31の駆動が行われる。
【0047】以下、上記構成から成る電動アシスト自転
車100の駆動装置10による動作を図6のフローチャ
ートに基づいて説明する。
【0048】まず、電動アシスト自転車100の搭乗者
がメインスイッチ88をオンにして(ステップS1)、
駆動力伝達手段2のペダル21から踏力を入力する(ス
テップS2)。このとき、サーミスタ6,トルクセンサ
5,車速センサ7からの検出信号がマイコン42に入力
される(ステップS3)。
【0049】車速センサ7の出力に応じて、車速対応補
正部423では、マップM3により係数Kが決定される
(ステップS4)。一方、トルクセンサ5の出力に応じ
て、設定部421では、マップM1により補正電流値A
nが設定される(ステップS5)。そして、車速対応補
正部423の積算機能423aにより設定電流値An
(既に走行補助モータ31に電流値Apで通電されてい
る場合にはAp+An)に係数Kが乗じられ、電流値A
tが算出される(ステップS6)。
【0050】また、温度対応補正部422にでは、車速
センサ7とサーミスタ6の出力に基づいてマップM3に
より加算電流値Acが決定される。そして、加算機能4
22aによって、電流値Atにこの加算電流値Acが加
算されて、最終的に走行補助モータ31に通電する電流
値Aが決定される(ステップS8)。
【0051】さらに、マイコン42により上記電流値A
で走行補助モータ31に通電が行われ、搭乗者による入
力トルク,車速及び外気温に応じた補佐手段3によるア
シストが行われる(ステップS9)。
【0052】その後も継続してトルクセンサ5,車速セ
ンサ7及びサーミスタ6による検出信号がコントローラ
4に出力され、ステップS8で決定された電流値Aを前
述した電流値Apとして、各センサ出力による通電電流
値の更新が継続的に行われる。
【0053】このように、上記電動アシスト自転車の駆
動装置10では、コントローラ4によって、駆動力伝達
手段2でペダル21から入力する入力トルクが大きくな
ると、通常は、ほぼ同一の大きさで走行補助モータ31
によるトルクのアシストが行われるため、電動アシスト
自転車100の搭乗者は、通常のおよそ半分の踏力で当
該電動アシスト自転車100を走行させることができ、
走行負担の大きな坂道等の場合であっても、快適な走行
を行うことが可能となる。
【0054】また、電動アシスト自転車100の車速が
高くなると、補佐手段3によるアシストが減少乃至0と
なるため、電動アシスト自転車100の不慮の高速度走
行及び電力消費の増大を防止することが可能となる。
【0055】さらに、駆動装置10は、サーミスタ6の
検出温度が低い場合には走行補助モータ31の出力を高
める動作制御が行われるため、外気温の低下により駆動
力伝達手段2,補佐手段3等の潤滑油の粘性が高くなっ
ている場合であっても、十分にアシストが行われ、従来
の低温時に生じていた搭乗者の走行負担を軽減すること
が可能となる。
【0056】ここで、コントローラ4のマイコン42が
外気温対応補正部422を備えていない場合の走行補助
モータ31の駆動開始時からの電流値Atの変化を図7
に示し、外気温対応補正部422を備える場合の走行補
助モータ31の駆動開始時からの電流値Aの変化を図8
に示す。また、各図には、通電時における走行補助モー
タによりアシストされるトルク量を点線にて示してい
る。これらを比較すると、走行開始時から外気温対応補
正部422を備える場合の電流値A及び出力トルクが高
くなっていることが分かる。従って、外気温対応補正部
422により、走行開始から低速域におけるアシストフ
ィーリングが向上していることが分かる。
【0057】また、温度センサとしてバッテリー81の
サーミスタ6を使用するため、駆動装置10の構成とし
て独立した温度センサが不要となり、部品点数の低減に
よる生産性の向上を図ることが可能となる。
【0058】ここで、上述した各構成は、一例であり、
同様に機能する他の構成を利用しても良い。例えば、走
行補助モータ31のトルク制御については、通電量をパ
ルス幅で制御するPWM回路を使用しても良く、トルク
センサ5は、踏力センサ等を設けてソフトウェアで処理
する構成にしてもよい。この場合の踏力センサは、ロー
ドセル又はピエゾ素子等である。また、車速センサ20
については、タコジェネレータを使用しても良い。
【0059】また、外気温を測定する温度センサについ
ては、バッテリー81のサーミスタ6を使用しないで、
独立した温度センサを設けても良い。この場合、温度セ
ンサについては、より外気と接する電動アシスト自転車
100のフレーム外部に設置したサーミスタ等を使用す
ることが望ましい。
【0060】また、上記実施形態で示した駆動装置10
は、特に上記電動アシスト自転車100に限定されず、
例えば、電動アシスト車椅子、電動アシストカーゴ等に
も適用することができる。
【0061】
【発明の効果】請求項1又は2記載の本発明に係る電動
アシスト車両の駆動装置によれば、温度センサによる外
気の検出温度が低い場合には走行補助モータの出力を高
める動作制御が行われるため、外気温の低下により駆動
力伝達手段の潤滑油の粘性が高くなっている場合であっ
ても、十分にアシストが行われ、従来の低温時に生じて
いたトルクロスによる搭乗者の走行負担を軽減すること
が可能となる。
【0062】請求項3又は4記載の本発明に係る電動ア
シスト車両の駆動装置によれば、上述の効果に加えて、
電動アシスト車両の車速が高くなると、走行補助モータ
の出力が低下するため、当該電動アシストの不慮の高速
度走行及び電力消費の増大を防止することが可能とな
る。
【0063】請求項5記載の本発明に係る電動アシスト
車両の駆動装置によれば、温度センサとしてバッテリー
のサーミスタを使用するため、駆動装置の構成として独
立した温度センサが不要となり、部品点数の低減による
生産性の向上を図ることが可能となる。
【0064】以上のように、本発明により、従来にない
優れた電動アシスト車両の駆動装置を提供することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、電動アシスト自転車の全体図を示す。
【図2】図2は、駆動装置の主要部の一部切り欠いた拡
大説明図を示す。
【図3】図3は、コントローラの回路ブロック図を示
す。
【図4】図4は、駆動装置の制御ブロック図を示す。
【図5】図5(A)はマップM1を示し,図5(B)は
マップM3を示し,図5(C)はマップM2を示す線図
である。
【図6】本発明の実施形態の動作を示すフローチャート
である。
【図7】コントローラのマイコンが外気温対応補正部を
備えていない場合の走行補助モータの駆動開始時からの
電流値Atの変化を示す線図である。
【図8】コントローラのマイコンが外気温対応補正部を
備える場合の走行補助モータの駆動開始時からの電流値
Aの変化を示す線図である。
【符号の説明】
2 駆動力伝達手段 3 補佐手段 31 走行補助モータ 4 コントローラ 421 設定部 422 外気温対応補正部(第1の補正部) 423 車速対応補正部(第2の補正部) 5 トルクセンサ 6 サーミスタ(温度センサ) 7 車速センサ 20 車速センサ 10 電動アシスト車両の駆動装置 100 電動アシスト自転車 101 駆動輪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの駆動力の入力を受けて駆動輪
    に駆動トルクを伝達する駆動力伝達手段と、 走行補助モータを有し,これにより前記駆動輪の駆動を
    補佐する補佐手段と、 前記走行補助モータの駆動制御を行うコントローラと、 前記駆動力伝達手段の駆動トルクを検出するトルクセン
    サと、 外気温を検出する温度センサと、 を備える電動アシスト車両の駆動装置であって、 前記コントローラは、前記トルクセンサと温度センサと
    の出力に基づいて前記走行補助モータの動作制御を行う
    と共に、前記温度センサの出力に基づく検出温度が一定
    温度以下の場合に前記走行補助モータの出力を高める動
    作制御を行うことを特徴とする請求項1記載の電動アシ
    スト車両の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記コントローラは、前記トルクセンサ
    の出力に基づいて前記走行補助モータへ通電する電流値
    を設定する設定部と、前記温度センサの出力に基づいて
    前記通電する電流値を補正する第1の補正部とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の電動アシスト車両の駆
    動装置。
  3. 【請求項3】 前記電動アシスト車両の車速を検出する
    車速センサを備え、 前記コントローラは、前記トルクセンサと温度センサに
    加えて前記車速センサとの出力に基づいて前記走行補助
    モータの動作制御を行うと共に、前記速度センサの出力
    に基づく検出車速が一定速度以上の場合に前記走行補助
    モータの出力を減少させる動作制御を行うことを特徴と
    する請求項1又は2記載の電動アシスト車両の駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電動アシスト車両の車速を検出する
    車速センサを備え、 前記コントローラは、前記設定部により設定された電流
    値を、前記車速センサの出力に基づいて補正する第2の
    補正部を備えることを特徴とする請求項2記載の電動ア
    シスト車両の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記コントローラは、前記走行補助モー
    タに電力を供給するバッテリーに備えられた充電時温度
    検出用のサーミスタを、前記温度センサとして前記サー
    ミスタの出力に基づいて前記走行補助モータの動作制御
    を行うことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の
    電動アシスト車両の駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002264860A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気動力装置付き車輌
JP2015051731A (ja) * 2013-09-09 2015-03-19 株式会社シマノ 自転車用制御装置

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