JP2000125824A - 茶葉ジュースおよびその製造方法 - Google Patents

茶葉ジュースおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2000125824A
JP2000125824A JP10297716A JP29771698A JP2000125824A JP 2000125824 A JP2000125824 A JP 2000125824A JP 10297716 A JP10297716 A JP 10297716A JP 29771698 A JP29771698 A JP 29771698A JP 2000125824 A JP2000125824 A JP 2000125824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tea leaves
tea
leaf juice
tea leaf
frozen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10297716A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Takeuchi
壽 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP10297716A priority Critical patent/JP2000125824A/ja
Publication of JP2000125824A publication Critical patent/JP2000125824A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
  • Tea And Coffee (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ビタミン類やカテキン等を多量に含んだ、茶葉
ジュースを提供する。 【解決手段】 生茶葉をそのままあるいは急速冷凍した
試料を、マスコロイダー等の磨砕機で磨砕して生茶葉の
ジュースを得る。得られた茶葉ジュースは、そのまま飲
用に供することができる。あるいは、さらに急速冷凍す
ることで、保存性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食用に供する茶葉か
ら得られるジュースに関し、特に、ビタミンC等の有用
成分が多量に含まれている茶葉ジュースに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】茶葉には、カテキン、
ビタミンCやビタミンEやカロチン等のビタミン群、各
種ミネラル等々の、健康に有用な成分が多量に含まれて
いることが、従来より良く知られている。カテキンに
は、発癌抑制、抗菌作用、血中コレステロール低下作
用、抗高血圧作用、抗酸化機能に基づく老化防止作用等
々の優れた効能が認められている。また、ビタミン類に
は発癌抑制、老化防止作用等々の効能があり、亜鉛やセ
レン等のミネラルには味覚異常防止、皮膚炎防止、心筋
障害防止等々の効能がある。
【0003】このため、嗜好飲料として茶を愛用する人
々は、健康維持に有用な成分を日夜吸収していることに
なるが、カロチンやビタミンE等は脂溶性で湯水に溶け
ないため、飲料としての茶からは吸収できない問題があ
る。飲料でも抹茶として飲むか、あるいは、抹茶を利用
した菓子、アイスクリーム、料理等を食べれば、これら
の脂溶性成分を吸収できる場合はある。
【0004】しかし、現在広く利用されている緑茶や紅
茶、ウーロン茶、抹茶等を製造する際には、生茶葉を加
熱したり発酵したりする為、茶葉が酸化等によって変質
し、もとの生茶葉に含まれている有用成分の量が減少し
たり、生茶葉中の成分が変化したりしている。例えば、
紅茶では、生茶葉に比べてカロチンが、ほぼ半減してし
まうし、ビタミンCやカテキンは皆無に近くなる程減少
する。比較的有用成分が保持される緑茶や抹茶でもビタ
ミンC等がかなり減少する。
【0005】したがって、茶葉の有用成分を摂取するた
めには、生の茶葉を食するのが最も良い方法であるが、
新茶は非常に発酵し易く有用成分が変質しやすいので、
これを流通ルートにのせて一般利用者に届けるのは困難
である。また、茶葉の収穫は短期間に限定されるので年
間を通じて摂取することができず、健康維持・促進の効
果はあまり期待できない。
【0006】また、茶葉をそのまま食用とするのでは、
摂取しにくく量も限られる。そこで、本発明者らは、従
来の問題点に鑑み、簡単に摂取することができて有用成
分が多量に含まれ、保蔵性と流通性に優れた茶葉ジュー
スについて鋭意研究を重ねた結果本発明に至ったのであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る茶葉ジュー
スの要旨とするところは、生茶葉を磨砕して得られるこ
とにある。
【0008】かかる茶葉ジュースにおいて、上記生茶葉
が、急速冷凍した生茶葉であることにある。
【0009】かかる茶葉ジュースにおいて、上記磨砕
が、マスコロイダーを用いて行われることにある。
【0010】本発明の茶葉ジュースの要旨とするところ
は、約100ミクロンの生茶葉の微粒子を含むことにあ
る。
【0011】本発明の茶葉ジュースの製造方法の要旨と
するところは、生茶葉を−15℃以下に急速凍結し、該
凍結した生茶葉を磨砕することにある。
【0012】かかる茶葉ジュースの製造方法において、
さらに得られた茶葉ジュースを急速冷凍することにあ
る。
【0013】かかる茶葉ジュースの製造方法において、
上記磨砕が、マスコロイダーによってなされることにあ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る茶葉ジュース
について詳細に説明する。
【0015】本発明の茶葉ジュースの原料は、生の茶葉
そのままでもよく、特に生の茶葉を急速凍結した冷凍茶
葉が好ましい。生の茶葉とは、緑茶のように蒸熱処理さ
れたり、紅茶のように発酵処理されたものではなく、摘
葉の形状がそのまま保たれている生茶葉を意味する。こ
こで使用される茶の品種は、いずれの種でもよく、例え
ば、ささみどり、おくひかり、あさひ、こまかげ、やび
きたなどが挙げられるが、これに限定されない。原料生
茶葉は発酵しやすく保蔵中に変質してしまうので、摘葉
後数時間以内のものが好ましいが、冷所や不活性気体の
雰囲気下で保蔵することにより、変質を遅らせて使用可
能期間を伸ばすこともできる。また、真空パックによっ
て、保存性を高めることもできる。
【0016】茶葉の急速凍結の方法は特に限定されず、
冷凍食品の製造に通常用いられる種々の急速凍結法を採
用できる。例えば、−30℃〜−40℃近辺に冷却した
空気や窒素、炭酸ガス、アンモニア等々を吹きつける方
法や、−20℃〜−30℃近辺に冷却した塩化カルシウ
ム水溶液やアルコール水溶液等の液体に浸漬する方法等
を利用できる。中でも、アルコール水溶液に浸漬する方
法は、液体であるため熱伝達が速く、茶葉を急速に冷却
することができ、揮発性であるため冷凍茶葉の洗浄を省
略できる場合があり、洩れたときの安全性の面からも特
に好ましい冷凍方法である。冷凍茶葉は−15℃以下と
なるように凍結される。−15℃より高ければ、保蔵中
に有用成分が変質してしまうので好ましくない。
【0017】本発明に係わる冷凍茶葉の製造方法の一実
施態様では、−15℃以下まで生茶葉を急速凍結する方
法において、30秒以内に−5℃まで冷却される。緩慢
な冷凍方法によれば、凍結に伴い大きく成長する氷晶が
細胞壁を傷つけ有用成分の酸化を促進する。柔らかい細
胞壁からなる生茶葉を、有用成分の酸化・変質を抑えて
凍結するには、氷晶が成長する温度、0℃〜−5℃の範
囲を短時間で急速に冷却し、大きな氷晶の生成を抑制す
ることである。本発明者は、冷却条件と生茶葉の実温、
氷晶の大きさ、各種有用成分の残存率等の関係について
数多くの実験を重ね、30秒以内に−5℃まで冷却させ
れば、所定の残存率、例えば、ビタミンCでは60%以
上とすることができるのを見出したのである。
【0018】また、本発明に係わる冷凍茶葉の製造方法
の別の一実施態様では、生茶葉が真空パックされて急速
凍結される。真空パックされる目的の1つは、冷凍時に
おける生茶葉の保護である。茶葉は比較的薄くて軽いの
で、1枚1枚を並べて冷却媒体と接触させれば、非常に
早くかつ均一に冷却されるが、それでは生産性が低すぎ
るので、何重かに重ねて冷凍処理される。したがって、
凍結を急ぐために、かなり低温の冷却媒体を使用する
と、重ねられた表面の茶葉だけが過度に急速に冷却され
て、ひび割れするなどの損傷を受けることになり好まし
くない。また逆に、冷却媒体の温度を高めに設定する
と、急速凍結できないことになる。真空パックされた生
茶葉では、生茶葉が直接冷却媒体と接触せず、表面のフ
ィルムを介して間接的に冷却されることになるので、重
ねられた茶葉の表面にある茶葉の冷却速度と中心部にあ
る茶葉の冷却速度とがあまり変わらないことになり、高
品質の冷凍茶葉を得ることができる。真空パックされた
生茶葉を、30秒以内に−5℃まで冷却する急速凍結と
すれば、さらに高品質の冷凍茶葉が得られる。
【0019】真空パックされる他の目的は、生茶葉の酸
化による変質を抑制するためである。上述したように、
生茶葉は発酵しやすく、常温では数時間で発酵による発
熱が観察される。また、各有用成分は非常に酸化されや
すくて容易に変質してしまう。したがって、真空パック
して酸素の供給を絶ち、発酵を遅らすことは、生茶葉内
の有用成分の変質を抑え、有用成分を多量に含む冷凍茶
葉を得るための有効な手段となる。真空パックされた生
茶葉であれば、5℃位の雰囲気下で約1週間ぐらいの保
蔵が可能となる。真空パック時に、窒素や炭酸ガス等で
パック内を置換して、さらに保蔵効果を向上させること
も可能である。真空パックすることによって、酸化によ
る変質を抑制する効果は、生茶葉の保蔵時に限らず、冷
凍茶葉の保蔵時にも有効である。
【0020】急速凍結された冷凍茶葉には、生茶葉が含
んでいたカテキンやビタミン類等の有用成分があまり変
質しないで残る。従来の緩慢な冷凍方法によれば、比較
的大きな氷晶が細胞内で成長するため、薄い細胞壁が破
れ、保蔵時や解凍時に急速に酸化が進み、各種有用成
分、特にビタミンCが消失され、タンニンの酸化等によ
る褐変が起きていた。急速凍結によれば、比較的小さな
氷晶しか生じないので、細胞壁が破れず酸化が遅くな
り、各種有用成分の残存率が高まる。
【0021】本発明の特に有用な冷凍茶葉には、ビタミ
ンCが約1mg/g程度あるいはそれ以上含まれる。こ
こでいうビタミンCの量とは、還元型ビタミンCの量と
酸化型ビタミンCの量との和であり、ヒドラジン法−高
速液体クロマトグラフ法によって求める。還元型ビタミ
ンCは茶葉内に含まれる酸化酵素の働きによって急速に
酸化されて減少するので、ビタミンC量を目安にして、
カロチンやビタミンE等々の各種有用成分の変化を推定
できる。生茶葉のビタミンC量は約1.5〜1.8mg
/gであるから、冷凍茶葉のビタミンCは、残存率が約
60%以上である。
【0022】生茶葉、真空パック生茶葉、あるいは冷凍
茶葉をそのまま磨砕するか、または冷凍茶葉を定法によ
り解凍してから磨砕して、本発明の茶葉ジュースを得
る。茶葉は、例えば、水中に浸したり常温の室内に放置
したりして自然解凍してもよいが、一旦解凍をすすめる
と、酸化などの変質を受け易くなる為、完全解凍する前
に磨砕することが好ましい。
【0023】茶葉を磨砕する方法は、当業者に公知のい
ずれの磨砕方法でもよい。すなわち、通常の食品原料を
粉砕、あるいは磨砕するあらゆる機械を用いることが可
能であり、この中には、石臼、グラインダー等が含まれ
る。特に好ましくは、マスコロイダーの名称で知られる
グラインダーを用い、茶葉の細胞壁を完全には破壊しな
いような状態にする。
【0024】磨砕の具体的な方法は特に限定はされない
が、例えば、冷凍した生茶葉をカッターで細かく裁断し
た後、グラインダーを用いて、熱の発生を抑えるために
冷却水を少量ずつ加えながら、100μmの微粒子にま
で磨砕し、茶葉ジュースに加工する。加える水の量は、
適宜調整できる。磨砕に際しては、磨砕機を冷却して試
料の温度を一定に保ち得るようにすれば、全く水を加え
ず、磨砕後に水を加えることも可能である。また、磨砕
する前に冷却水等を加えておき、その後グラインダーで
磨砕してもよい。茶葉ジュースは、流体であるが、その
濃度は限定されない。例えば、茶葉:水分が、重量比で
1:3〜1:30の範囲内であれば、そのまま飲用に供
することができる最適の濃度であるが、これより水分比
が少ない場合でも本発明の茶葉ジュースになる。さら
に、水分比率を高くしてもよい。
【0025】このようにして得られる茶葉ジュースはそ
のまま飲用に供されうる。あるいは、当業者に公知の様
々な添加物、乳飲料、乳酸菌飲料、他の野菜ジュース、
果物ジュース等と混合したり、菓子の原料として使用し
たりすることもできる。生茶葉に含まれている各種の有
効成分を保持することを考慮すれば、加熱過程を含まな
いで調製できる冷菓などの原料として混合することが好
ましいが、これに限定はされない。
【0026】茶葉ジュースに加えられる添加物として
は、防腐剤、安定剤、乳化剤、各種香料、リキュール
類、糖類等が挙げられるが、これに限定されない。これ
らの添加物を加えることで、茶葉ジュースに含まれる成
分の状態が安定したり、腐敗が防止され日持ちが良くな
ったりする。また、香料、リキュール類、および糖類
は、茶葉ジュースの嗜好性を高めるのに有効である。
【0027】茶葉ジュースの保存性をさらに高めるため
に、磨砕後得られた茶葉ジュースをそのまますぐに急速
冷凍することもできる。あるいは磨砕して得られた茶葉
ジュースに各種添加物を加えたり、他のジュース等と混
合した後、急速冷凍することもできる。急速凍結の方法
は特に限定されず、冷凍食品の製造に通常用いられる種
々の急速凍結法を採用できる。例えば、パックした茶葉
ジュースに、−30℃〜−40℃近辺に冷却された空気
や窒素、炭酸ガス、アンモニア等々を吹きつける方法
や、パックした茶葉ジュースを−20℃〜−30℃近辺
に冷却された塩化カルシウム水溶液やアルコール水溶液
等の液体に浸漬する方法等を利用できる。中でも、アル
コール水溶液に浸漬する方法は、液体であるため熱伝達
が速く、茶葉ジュースを急速に冷却することができ、洩
れたときの安全性の面からも特に好ましい冷凍方法であ
る。冷凍茶葉ジュースは通常、−15℃以下となるよう
に凍結される。−15℃より高ければ、保蔵中に茶葉ジ
ュース中の有用成分が変質してしまうので好ましくな
い。
【0028】本発明に係る冷凍茶葉ジュースの製造方法
の一実施態様では、−15℃以下まで茶葉ジュースを急
速凍結する方法において、30秒以内に−5℃まで冷却
される。緩慢な冷凍方法によれば、凍結に伴い大きく成
長する氷晶が茶葉ジュース中に含まれる細かい粒子の細
胞壁を傷つけ有用成分の酸化を促進する。柔らかい細胞
壁が破壊されずに含まれている茶葉ジュースを、有用成
分の酸化・変質を抑えて凍結するには、氷晶が成長する
温度、0℃〜−5℃の範囲を短時間で急速に冷却し、大
きな氷晶の生成を抑制することが必要である。本発明者
は、冷却条件と茶葉ジュースの実温、氷晶の大きさ、各
種有用成分の残存率等の関係について数多くの実験を重
ね、30秒以内に−5℃まで冷却させれば、所定の残存
率、例えば、ビタミンCでは60%以上とすることがで
きるのを見出したのである。
【0029】また、本発明に係る冷凍茶葉ジュースの製
造方法の別の一実施態様では、茶葉ジュースが真空パッ
クされて急速凍結される。真空パックされる目的の1つ
は、冷凍時における茶葉ジュースの保護である。真空パ
ックされた茶葉ジュースでは、表面のフィルムを介して
間接的に冷却されることになるので、高品質の冷凍茶葉
ジュースを得ることができる。真空パックされた茶葉ジ
ュースを、30秒以内に−5℃まで冷却する急速凍結と
すれば、さらに高品質の冷凍茶葉ジュースが得られる。
【0030】真空パックされる他の目的は、生茶葉の酸
化による変質を抑制するためである。茶葉ジュースは常
温では数時間で各有用成分が酸化され、容易に変質して
しまう。したがって、真空パックして酸素の供給を絶
ち、変質を遅らすことは、有用成分を多量に含む冷凍茶
葉ジュースを得るための有効な手段となる。真空パック
された茶葉ジュースであれば、5℃位の雰囲気下で約1
週間ぐらいの保蔵が可能となる。真空パック時に、窒素
や炭酸ガス等でパック内を置換して、さらに保蔵効果を
向上させることも可能である。真空パックすることによ
って、酸化による変質を抑制する効果は、生茶葉の保蔵
時に限らず、冷凍茶葉の保蔵時にも有効である。
【0031】急速凍結された茶葉ジュースには、生茶葉
が含んでいたカテキンやビタミン類等の有用成分があま
り変質しないで残っている。
【0032】本発明の実施例を以下に詳しく説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。本
発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、急速凍結の装置
や冷却媒体や冷却条件、生茶葉の種類や保管方法や運搬
方法、冷凍茶葉の形態や保蔵方法等につき、当業者の知
識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実
施し得るものである。
【0033】実施例1 図1に示される冷凍装置10を使用して冷凍茶葉を製造
した。冷凍槽12の長さは8m、幅は1000mm、深
さは600mmである。コンベヤー18は幅900mm
のステンレス鋼(SUS304)の金網からなり、その
両側端は、モーターによって駆動されるチェーンに連結
されていて、冷凍槽12の底面上150mmの高さで水
平に走行するようにされている。冷却用液体14は50
%のエタノール水溶液であった。冷却用液体14の還流
システムは、コンベヤー18の下流側の、冷凍槽12底
部に設けられた吸入口24、ポンプ22、冷凍機23、
導入管27、噴出管28、冷却用液体14の液面下に設
けられた噴出口26で構成されていて、冷凍機で一定温
度にコントロールされた冷却用液体14を噴出口26に
供給する仕組みとされている。
【0034】冷凍槽12に、−25℃の冷却用液体14
を深さ400mmまで充たし、真空パックされた生茶葉
が収容されたトレー42を、投入口38でコンベヤー1
8に乗せて移動させ、冷却用液体14に浸漬して冷凍さ
せ、取り出し口40から取り出した。用いたトレー42
は、プラスチックで被覆された直径2mmの鋼線を格子
状に組み上げて形成され、その大きさは、400mm×
850mmで深さは25mmであった。生茶葉は、摘葉
約2時間後に真空パックされて直ちに冷凍装置に供給さ
れ、その大きさは約380mm×約820mmで厚さは
約20mmであり、重さは200gであった。コンベヤ
ー18の移動速度は0.5m/分、40個の噴出口26
から噴出される冷却用液体14の温度は−25℃、全噴
出量は150リットル/分であった。その結果、生茶葉
が−5℃まで冷却される時間は、冷却用液体14に浸漬
後25秒であった。
【0035】本冷凍方法によって、−22℃に急速凍結
された冷凍茶葉は、解凍されて食用でき、香気、色沢、
滋味に優れていた。冷凍生茶葉のペーストに含まれる有
効成分の分析結果を以下の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】分析は、表に記載の分析方法で、通常の条
件下で行った。表中のサイアミンは、サイアミン塩酸塩
として分析し、ビタミンCは、ヒドラジンで誘導体化し
た後に測定した。葉酸およびナイアシンの微生物定量法
による測定は、それぞれ、ラクトバチルス属のLact
obacillus rhamnosusATCC74
69とLactobacillus plantaru
mATCC8014を用いて行った。
【0038】実施例2 次に、実施例1で得られた冷凍茶葉100gをギロチン
式カッター(高橋製作所(株)社製)で裁断した。この
試料を次にマスコロイダー(増幸産業(株)社製;MK
ZA15〜40)で磨砕しながら、熱の発生を抑える為
にアルカリイオン水を5℃に冷却した水を少量ずつ加え
て100ミクロンの微粒子が得られるまで磨砕し、茶葉
ジュースに加工した。水は、全量で1500g使用し
た。このようにして得られた茶葉ジュースは、細胞の破
壊がない為、各成分が有効に保持される。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る茶葉ジュースによれば、生
茶葉をそのままあるいは急速凍結して原料として用いる
為、各種有用成分の変質が抑制されて多量に残存するの
で、健康の維持・促進に有効な食材となる。また、−1
5℃以下で安定に保蔵できるので、解凍して、年間を通
じて継続的に食することができ、健康増進効果が高めら
れる。
【0040】また、本発明に係る茶葉ジュースの製造方
法によれば、茶葉を磨砕してそのままジュースとするた
め、ジューサなどで搾汁する場合と比較して、細胞壁の
損傷が防止され、酸化が抑制されて残存有用成分が増加
する上、繊維成分なども残るという効果がある。
【0041】また、本発明に係る茶葉ジュースの別の製
造方法によれば、茶葉ジュースがパックあるいは真空パ
ックされて急速凍結されるので、茶葉ジュースが酸素を
含む雰囲気から遮断されるので酸化が抑制され、保存性
が高まるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】生茶葉あるいは茶葉ジュースを急速凍結する方
法の一例を説明するための、冷凍装置の側方断面図であ
る。
【符号の説明】
10:冷凍装置 12:冷凍槽 14:冷却用液体 18:コンベヤー 22:ポンプ 23:冷凍機 24:吸入口 26:噴出口 27:導入管 28:噴出管 38:投入口 40:取り出し口 42:トレー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生茶葉を磨砕して得られることを特徴と
    する茶葉ジュース。
  2. 【請求項2】 前記生茶葉が、急速冷凍した生茶葉であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の茶葉ジュース。
  3. 【請求項3】 前記磨砕が、マスコロイダーを用いて行
    われることを特徴とする請求項1または2に記載の茶葉
    ジュース。
  4. 【請求項4】 約100ミクロンの生茶葉の微粒子を含
    むことを特徴とする茶葉ジュース。
  5. 【請求項5】 生茶葉を−15℃以下に急速凍結し、該
    凍結した生茶葉を磨砕することを特徴とする茶葉ジュー
    スの製造方法。
  6. 【請求項6】 さらに得られた茶葉ジュースを急速冷凍
    することを特徴とする、請求項5に記載の茶葉ジュース
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磨砕が、マスコロイダーによってな
    されることを特徴とする請求項5または6に記載の茶葉
    ジュースの製造方法。
JP10297716A 1998-10-20 1998-10-20 茶葉ジュースおよびその製造方法 Withdrawn JP2000125824A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10297716A JP2000125824A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 茶葉ジュースおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10297716A JP2000125824A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 茶葉ジュースおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000125824A true JP2000125824A (ja) 2000-05-09

Family

ID=17850255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10297716A Withdrawn JP2000125824A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 茶葉ジュースおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000125824A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005039301A1 (ja) * 2003-10-23 2007-02-15 高砂香料工業株式会社 茶生葉パウダー、茶生葉パウダーより得られる処理物、抽出物、オイルおよびアロマ
EP2008526A3 (de) * 2007-06-29 2009-04-15 Jürgen Schneider Verfahren zur Herstellung eines Heißgetränks aus einem Lebensmittel
JP2010190442A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Tokyo Gas Co Ltd 糖質水溶液の急速凍結方法及び急速凍結氷
US8088424B2 (en) 2007-11-05 2012-01-03 Conopco, Inc., Process for manufacturing tea products
US8273395B2 (en) 2007-11-05 2012-09-25 Conopco, Inc. Process for manufacturing tea products
US9078455B2 (en) 2010-03-25 2015-07-14 Conopco, Inc. Process for manufacturing tea products

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005039301A1 (ja) * 2003-10-23 2007-02-15 高砂香料工業株式会社 茶生葉パウダー、茶生葉パウダーより得られる処理物、抽出物、オイルおよびアロマ
JP4680062B2 (ja) * 2003-10-23 2011-05-11 高砂香料工業株式会社 茶生葉パウダー、茶生葉パウダーより得られる抽出物、並びに香気成分含有物の製造方法
EP2008526A3 (de) * 2007-06-29 2009-04-15 Jürgen Schneider Verfahren zur Herstellung eines Heißgetränks aus einem Lebensmittel
US8088424B2 (en) 2007-11-05 2012-01-03 Conopco, Inc., Process for manufacturing tea products
US8273395B2 (en) 2007-11-05 2012-09-25 Conopco, Inc. Process for manufacturing tea products
JP2010190442A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Tokyo Gas Co Ltd 糖質水溶液の急速凍結方法及び急速凍結氷
US9078455B2 (en) 2010-03-25 2015-07-14 Conopco, Inc. Process for manufacturing tea products

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6096361A (en) Method for non-frozen preservation of food at temperature below freezing point
JP2015531243A (ja) 飲料用補足物およびその生成方法
JP4906979B1 (ja) ホイップ用冷凍生クリームの製造方法
JP2003180314A (ja) 食品の保存方法および未凍結水の製造方法
CN107811030A (zh) 一种蓝莓绿色精准防腐保鲜方法及其应用
CN103783466A (zh) 一种酸芥菜及其调味酱的加工方法
US20060127555A1 (en) Frozen additive for use with a heated beverage
JP2000125824A (ja) 茶葉ジュースおよびその製造方法
CN110623230A (zh) 一种超低温加工的全果肉型果蔬汁(块)生产方法
JP2008212126A (ja) アボカド果肉加工品と、その製造及び保存方法
JP2000050798A (ja) 冷凍茶葉及びその製造方法
JP2001204416A (ja) 果物ペーストおよびその製造方法
WO2005063032A1 (en) Process for preparing shelf stable custard apple pulp and powder
US6190718B1 (en) Apparatus and method for making citrus juice from frozen bodies
CN104957334A (zh) 一种冻干柚子茶及其加工方法
KR20200031820A (ko) 육즙 및 팽창이 제어된 햄 및 이의 제조 방법
KR101741126B1 (ko) 아이스 생맥주 및 그 제조방법
EP0950355B1 (en) Frozen fruit salad
CN1030685C (zh) 胡萝卜泥冷冻制品的制备方法
TW201127701A (en) Fresh vegetables and freshness preservation method
US6004598A (en) Process for manufacturing recently extracted fruit pulp, packing method and the product obtained thereby
US7595071B2 (en) Fish processing method using smoking liquid into which smoke-dry components are dissolved
Bondoc THEORETICAL RESEARCHES ON THE TRANSFORMATIONS UNDERGONE BY SOME FOREST FRUITS THROUGH THEIR STORAGE IN A FROZEN STATE
FR2638946A1 (fr) Salade de fruits prete a consommer, composee et fraiche
JPH0147136B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110