JP2000120535A - リニア圧縮機 - Google Patents

リニア圧縮機

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JP2000120535A
JP2000120535A JP10306374A JP30637498A JP2000120535A JP 2000120535 A JP2000120535 A JP 2000120535A JP 10306374 A JP10306374 A JP 10306374A JP 30637498 A JP30637498 A JP 30637498A JP 2000120535 A JP2000120535 A JP 2000120535A
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coil spring
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linear compressor
discharge pipe
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Teruyuki Akazawa
輝行 赤澤
Sadao Kawahara
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 リニア圧縮機の密閉容器の外形寸法を大きく
することなく、密閉容器に伝わる振動の低減を図るこ
と。 【解決手段】 密閉容器80内に、支持機構部90によ
って支持されるシリンダ部10と、当シリンダ部と同一
の軸心でその軸線方向に沿って摺動自在に支持されるピ
ストン本体28と、当ピストン本体に固定される可動部
40及び前記シリンダ部に固定される固定部50で磁路
を形成して推力を発生させるリニアモータ部とを備え、
当シリンダ部の軸心方向を水平方向とする横型のリニア
圧縮機において、前記支持機構部を、前記シリンダ部を
密閉容器内の両端から支持する一端側コイルバネ91と
他端側コイルバネ92とで構成し、これら一端側又は前
記他端側コイルバネの少なくとも一方は、複数のコイル
バネを並設して構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストンを摺動自
在に支持するシリンダがコイルバネによって密閉容器に
支持されるリニア圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルにおいて、R22に代表さ
れるHCFC系冷媒は、その物性の安定性からオゾン層
を破壊すると言われている。また、近年では、HCFC
系冷媒の代替冷媒としてHFC系冷媒が利用されている
が、このHFC系冷媒は温暖化現象を促進する性質を有
している。そのため、最近では、オゾン層の破壊や温暖
化現象に大きな影響を与えないHC系冷媒が採用され始
めている。しかしながら、このHC系冷媒は可燃性のた
め爆発や発火を防止することが安全性確保の面から必要
であり、このためには、冷媒の使用量を極力少なくする
ことが要請される。一方、HC系冷媒は、冷媒自体とし
て潤滑性がなく、また潤滑剤に溶け込み易い性質を有す
る。以上のことから、HC系冷媒を使用する場合にはオ
イルレス又はオイルプアの圧縮機が必要となり、ピスト
ンの軸線と直交する方向に荷重がほとんど作用しないリ
ニア圧縮機が有効となる。
【0003】ここで、従来のリニア圧縮機において、圧
縮機構部の振動を外部に及ぼさないために、圧縮機構部
をコイルバネによって支持することが提案されている。
例えば特開平9−88817号公報においては、シリン
ダーの上部とケーシングの上端面とを複数のコイルバネ
で支持し、またシリンダーの下部とケーシングの下端面
とを複数のコイルバネで支持する構成が提案されてい
る。また、実開昭58−137885号公報において
は、水平方向を振動方向とする圧縮機機構部が示され、
この圧縮機構部の両側部からコイルバネで宙づりにする
支持構成が提案されている。また、実公平3−1142
7号公報においては、圧縮室で圧縮された冷媒を密閉容
器外に導出する吐出管をバネ状に巻き回した構成が示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平9−8
8817号公報に記載の支持構成は、圧縮機構部を上部
と下部とで支持する構成であるため、同公報にも記載さ
れているように、上部側のコイルバネと下部側のコイル
バネのバネ定数を考慮しなくてはならない。また、実開
昭58−137885号公報に記載の支持構成は、密閉
容器内部での支持構成ではない。従って、同公報に記載
されたコイルバネの支持構成をそのまま密閉容器内に設
けようとすると、密閉容器が大型になってしまうという
問題がある。また、実公平3−11427号公報に記載
のものは、吐出管をバネ状に巻き回しているので、振動
等による吐出管の損傷の低減効果はあると考えられる
が、同公報記載の支持機構部との関係で十分な制振効果
があるか否かについては必ずしも明かでない。
【0005】そこで、本発明は、密閉容器内に支持機構
部によって両端から支持されるシリンダと、このシリン
ダと同一の軸心でその軸線方向に沿って摺動自在に支持
されるピストンと、ピストンに固定される可動部及びシ
リンダに固定される固定部で磁路を形成して推力を発生
させるリニアモータ部とを備えたリニア圧縮機を、密閉
容器の外形寸法を大きくすることなく、密閉容器に伝わ
る振動の低減を図ることを目的とする。より具体的に
は、ピストンの軸心方向に生じる振動だけでなく、軸心
に対して周方向に生じる振動に対しても有効に制振を行
うことができる支持機構部を提供することを目的とす
る。また本発明は、複数のコイルバネによって支持する
構成とする場合に、それぞれの設置位置に対応したコイ
ルバネの特性を考慮することなく、同一のコイルバネを
用いることのできるリニア圧縮機を提供することを目的
とする。また、本発明は、このようなコイルバネによる
支持構成によって生じる密閉容器内の空間を有効に利用
して、吐出管の耐振性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
のリニア圧縮機は、密閉容器内に支持機構部によって支
持されるシリンダと、前記シリンダと同一の軸心でその
軸線方向に沿って摺動自在に支持されるピストンと、前
記ピストンに固定される可動部及び前記シリンダに固定
される固定部で磁路を形成して推力を発生させるリニア
モータ部とを備え、前記シリンダの軸心方向を水平方向
とする横型のリニア圧縮機であって、前記支持機構部
は、前記シリンダを前記密閉容器内の両端から支持する
一端側コイルバネと他端側コイルバネとで構成され、前
記一端側コイルバネ又は前記他端側コイルバネの少なく
とも一方は、複数のコイルバネを並設して構成したこと
を特徴とする。請求項2に記載の本発明は、請求項1に
記載のリニア圧縮機において、前記一端側コイルバネと
前記他端側コイルバネは、同数のコイルバネで構成した
ことを特徴とする。請求項3に記載の本発明は、請求項
2に記載のリニア圧縮機において、前記一端側コイルバ
ネ及び前記他端側コイルバネは、2つのコイルバネを横
方向に並設したことを特徴とする。請求項4に記載の本
発明は、請求項1に記載のリニア圧縮機において、前記
密閉容器の端部に、圧縮冷媒を外部に導出する吐出管を
設けたことを特徴とする。請求項5に記載の本発明は、
請求項1に記載のリニア圧縮機において、前記密閉容器
の端部に、圧縮冷媒を内部に導入する吸入管を設けたこ
とを特徴とする。請求項6に記載の本発明は、請求項1
に記載のリニア圧縮機において、前記シリンダの一端側
に圧縮室を形成し、前記圧縮室で圧縮された冷媒を、前
記密閉容器の前記圧縮室に近い側の一端側から導出する
吐出管を有するリニア圧縮機であって、前記密閉容器の
一端側を支持する前記支持機構部を一端側コイルバネと
した場合に、前記一端側コイルバネよりも前記他端側コ
イルバネを構成するコイルバネの数を多くしたことを特
徴とする。請求項7に記載の本発明のリニア圧縮機は、
密閉容器内に支持機構部によって両端から支持されるシ
リンダと、前記シリンダと同一の軸心でその軸線方向に
沿って摺動自在に支持されるピストンと、前記ピストン
に固定される可動部及び前記シリンダに固定される固定
部で磁路を形成して推力を発生させるリニアモータ部と
を備え、前記シリンダの一端側に圧縮室を形成し、前記
圧縮室で圧縮された冷媒を前記密閉容器外に導出する吐
出管を有し、前記吐出管を一端側の前記支持機構部の外
周にバネ状に巻き回して配設したリニア圧縮機であっ
て、一端側の前記支持機構部のバネ常数を前記吐出管の
バネ常数よりも大きくしたことを特徴とする。請求項8
に記載の本発明は、請求項7に記載のリニア圧縮機にお
いて、前記吐出管の一部を前記シリンダ外周に配設した
ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
リニア圧縮機は、密閉容器内に収納されるシリンダの軸
心方向を水平方向にした横型のものからなり、シリンダ
を支持する支持機構部としてシリンダの両端を水平に支
持する一端側コイルバネ及び他端側コイルバネを用い
る。また、シリンダを両端から支持する一端側コイルバ
ネ又は他端側コイルバネの少なくとも一方は、複数のコ
イルバネを並設している。このように複数のコイルバネ
を並設することで、シリンダの軸心に対して周方向に生
じる動きを防止し、バランスよく安定支持することがで
きる。
【0008】本発明の第2の実施の形態によるリニア圧
縮機は、第1の実施の形態において、一端側コイルバネ
と他端側コイルバネを同数のコイルバネで構成したもの
である。このように同数のコイルバネとすることによっ
て、シリンダの自重が共通に作用するため、同じバネ常
数のコイルバネを用いることができる。
【0009】本発明の第3の実施の形態によるリニア圧
縮機は、第2の実施の形態において、一端側コイルバネ
と他端側コイルバネのそれぞれを2つのコイルバネで構
成したものである。このように2つのコイルバネで一端
側コイルバネ及び他端側コイルバネを構成することで、
耐震性を向上させるとともに、支持機構部周辺に十分な
空間を形成し、例えば吐出管等を巻き回すスペースを確
保することができる。
【0010】本発明の第4の実施の形態によるリニア圧
縮機は、第1の実施の形態において、密閉容器の端部
に、圧縮冷媒を外部に導出する吐出管を設けたものであ
る。このように、吐出管を密閉容器の端部に設けること
によって、支持機構部を配設するために必要となる空間
を利用して、吐出管を設けることができる。従って、低
圧型圧縮機においては、吐出管を長くし、又は振動に耐
え得るように耐振構成を取ることができ、また高圧型圧
縮機で、例えば潤滑油を用いる場合にはオイル分離のた
めの空間を形成できることになる。
【0011】本発明の第5の実施の形態によるリニア圧
縮機は、第1の実施の形態において、密閉容器の端部
に、圧縮冷媒を内部に導入する吸入管を設けたものであ
る。このように、吸入管を密閉容器の端部に設けること
によって、支持機構部を配設するために必要となる空間
を利用して、吸入管を設けることができる。従って、高
圧型圧縮機においては、吸入管を長くし、又は振動に耐
え得るように耐振構成を取ることができる。
【0012】本発明の第6の実施の形態によるリニア圧
縮機は、第1の実施の形態において、シリンダの一端側
に圧縮室を形成し、この圧縮室で圧縮された冷媒を、密
閉容器の圧縮室に近い側の一端側から導出する吐出管を
設けたものであり、密閉容器の一端側を支持する支持機
構部を一端側コイルバネとした場合に、一端側コイルバ
ネよりも他端側コイルバネを構成するコイルバネの数を
多くしたものである。このように吐出管を設ける側のコ
イルバネの数を少なくすることで、吐出管を巻き回すた
めの空間を十分に確保することができ、吐出管の耐震性
を向上させることができる。
【0013】本発明の第7の実施の形態によるリニア圧
縮機は、吐出管を支持機構部に沿ってバネ状に巻回した
もので、このとき支持機構部のバネ常数を吐出管のバネ
常数よりも大きくしている。このように支持機構部のバ
ネ常数を吐出管のバネ常数よりも大きくすることで、シ
リンダの振動は、支持機構部によって確実に制振され、
吐出管にかかる負荷を小さくすることができる。従っ
て、吐出管の耐振性を向上することができ、吐出管の損
傷を確実に防止することができる。
【0014】本発明の第8の実施の形態によるリニア圧
縮機は、第7の実施の形態において、バネ状に巻回され
た吐出管の一部をシリンダの外周に配設したものからな
り、全長の一層の短縮化が可能になる。
【0015】
【実施例】以下、本発明のリニア圧縮機の一実施例を図
面に基づいて説明する。まず、図1により、本発明のリ
ニア圧縮機の全体構造を説明する。このリニア圧縮機
は、大別してシリンダ部10と、ピストン部20と、リ
ニアモータ部を構成する可動部40及び固定部50と、
吐出機構部60と、バネ機構部70と、密閉容器80
と、支持機構部90等とから構成される。
【0016】シリンダ部10は、鍔部11と、鍔部11
から図の左方に向かって突出するボス部12と、ピスト
ン部20を保持する筒体部13等を一体構造に形成した
ものからなる。ボス部12の内部には、ピストン本体2
8を配設した圧縮室を形成する空間部14が一端側を開
口して形成される。また、鍔部11側に設けた吸入口1
5は空間部14内に連通する。また、筒体部13の内部
に形成されたシリンダ孔16は空間部14に連通すると
共に後端側を開口する。また、シリンダ孔16の内面に
は薄肉の金属材料等からなるリング体17が嵌着され
る。なお、本実施例ではシリンダ部10はアルミニウム
材で構成したもので、このリング体17は摺動性向上の
ために設けている。
【0017】ピストン部20は、内孔21を形成する棒
体22とピストン本体28からなり、本実施例ではアル
ミニウム材から形成される。ピストン部20をアルミニ
ウム材とすることにより軽量化でき、後に説明するバネ
機構部70の剛性を低くすることができる。ピストン2
0は、棒体22及びピストン本体28の外周に鋼鉄製薄
肉ライナ23を嵌着している。鋼鉄製薄肉ライナ23は
シリンダ部10側のリング体17に摺動自在に保持され
ている。ピストン部20の後端にはフランジ部24が、
前端にはピストン本体28が設けられる。フランジ部2
4は、ピストン部20を嵌合する穴24Aを中央部に形
成し、ピストン部20の軸心と同心円状の側面部24B
と、ピストン部20の軸線に対して直交し側面部24B
に隣接して形成される端面部24Cと、バネ機構部70
と連結する連結軸部25を有する。また、フランジ部2
4には端面部24Cに当接するリング体状の押し板26
がボルト27により連結される。
【0018】ピストン本体28は、ピストン部20の前
端の開口部側に設けられる開閉バルブ29と、開閉バル
ブ29を軸線方向に沿って移動可能に支持すると共に移
動量を規制するストッパ部30を形成するストッパ部材
31を備えている。その前端の開口部側にはテーパ面3
2が形成される。また、吸入冷媒の通る複数の貫通孔3
3が形成され、貫通孔33は吸入口15にそれぞれ連通
する。ストッパ部材31は、ピストン部20の内孔21
内に軸部を嵌着して棒体22の先端に固定される。一
方、開閉バルブ29は、ピストン本体28のテーパ面3
2に当接するテーパ部34を有し、前端側に平坦面35
を形成するコーン状部材からなり、ピストン部20の先
端に摺動可能に支持される。以上の構造により、開閉バ
ルブ29は、ピストン部20の軸線方向に沿って移動可
能であり、ピストン部20の冷媒圧縮方向への移動時に
は開閉バルブ29のテーパ部34がピストン本体28の
テーパ面32に当接し貫通孔33を閉止する。なお本実
施例では、図1に示すように棒体22とピストン本体2
8とフランジ部24をそれぞれ別体で構成しているが、
棒体22とピストン本体28を、又は棒体22とフラン
ジ部24を一体で形成することもできる。
【0019】次に、リニアモータ部を説明する。前記し
たように、リニアモータ部は、可動部40と固定部50
とからなる。まず、可動部40は、円筒保持部材41
と、永久磁石42と、筒体43等とから構成される。ま
た、固定部50は、インナヨーク51、アウタヨーク5
2、コイル53等とから構成される。可動部40の円筒
保持部材41、永久磁石42、及び筒体43は、すべて
円筒体状であり、ピストン部20と同心円状に配設され
る。円筒保持部材41は薄肉部材からなり、その後端に
はフランジ面44を形成している。そして円筒保持部材
41は、フランジ部24の側面部24B及び端面部24
Cに外接した状態で配設される。永久磁石42は、円筒
保持部材41に外接して配設される。また、筒体43は
永久磁石42に外接して配設される。なお、本実施例で
は永久磁石42は円筒保持部材41と筒体43とにより
挟持される。
【0020】固定部50は、インナヨーク51、アウタ
ヨーク52、及びコイル53からなる。インナヨーク5
1は、円筒体であり、シリンダ部10の筒体部13に外
接され、鍔部11に固定される。インナヨーク51の外
周と円筒保持部材41との間には微少隙間が形成され
る。このように、インナヨーク51はシリンダ部10及
びピストン部20と同心円状に配置される。一方、アウ
タヨーク52は、同じく円筒体からなり、筒体43の外
周に微少隙間を形成するように配設され、シリンダ部1
0の鍔部11に固定される。このように、可動部40と
固定部50とは同心円状に保持される。
【0021】次に吐出機構部60について説明する。図
2は吐出機構部60を示す一部断面図である。吐出バル
ブ支持体61はシリンダ部10の前端に固定され、その
中心部には吐出孔62が形成される。また、吐出孔62
には吐出バルブ63が設けられる。マフラ64は吐出バ
ルブ支持体61に固定される。一方、渦巻状吐出管65
はその基端側をマフラ64の吐出口66に連結すると共
に前端側を吐出管67に連結している。渦巻状吐出管6
5は同図に示すように、パイプ材を渦巻状に曲げたもの
からなり、その一部分はシリンダ部10やマフラ64の
外周空間に巻回される。ここで渦巻状吐出管65は、支
持機構部90のバネ常数よりも小さいバネ常数となるよ
うに構成されている。なお、渦巻状吐出管65と吐出管
67とは、一体に構成されていても別部材のものを連結
したものであっても構わない。
【0022】次に、バネ機構部70、密閉容器80につ
いて説明する。バネ機構部70は、他端側に配設される
平板状のバネ板71,72からなる。図示のように、バ
ネ板71,72はシリンダ部10とピストン部20のそ
れぞれの後端側にこれ等に架設された状態で配設され
る。密閉容器80は、後端板81と前端板82とこれ等
の間に円筒状の胴体83を固着した筒体状の容器からな
り、内部に空間部84を形成する。そして空間部84
に、リニア圧縮機の構成要素が収納される。また、後端
板81には吸入管85を、前端板82には吐出管67を
設けている。
【0023】次に、支持機構部90について説明する。
図3は図1のIII−III線断面図、図4は図1のIV−IV線
断面図である。支持機構部90は、他端側コイルバネ9
1と一端側コイルバネ92から構成される。他端側コイ
ルバネ91は、架設板93と密閉容器80の後端板81
との間に配設され、一端側コイルバネ92はマフラ64
の前面と密閉容器80の前端板82との間に配設され
る。このように、他端側コイルバネ91と一端側コイル
バネ92は、シリンダ10を両側部から支持している。
また、他端側コイルバネ91は、2個のコイルバネ91
A,91Bを横方向に並設し、一端側コイルバネ92
は、2個のコイルバネ92A,92Bを横方向に並設し
ている。従って、他端側コイルバネ91A,91Bと一
端側コイルバネ92A,92Bは、ほぼ同一の荷重が加
わることになるので、同じバネ定数のものを用いること
ができる。なお、本実施例では、一端側コイルバネ92
と他端側コイルバネ91とは、いずれも2つのコイルバ
ネを並設したもので説明したが、一端側コイルバネ92
又は他端側コイルバネ91の少なくとも一方を2つのコ
イルバネで構成することで、シリンダ部10の軸心に対
して周方向の動きを有効に制振することができる。この
とき、上記実施例のような構成では、他端側コイルバネ
92を2つのコイルバネで構成することがより好まし
い。一端側コイルバネ91を構成するコイルバネの数を
少なくすることで、渦巻状吐出管65を巻回す空間を十
分に確保することができるためである。また、上記の実
施例では、一端側コイルバネ92を構成する2個のコイ
ルバネ92A,92B、他端側コイルバネ91を構成す
る2個のコイルバネ91A,91Bを横方向に並設した
もので説明したが、縦方向に配設したものや、その他角
度をもって配設したものであってもよい。また、3つの
コイルバネ、あるいはそれ以上のコイルバネで構成する
ことで、一つのコイルバネのバネ常数を小さくすること
ができ、より耐震性を向上させることができる。ただ
し、渦巻状吐出管65を巻回す空間を十分に確保するた
めには、コイルバネは少ない方が好ましく、3つ以下で
構成することが好ましい。
【0024】次に、本実施例のリニア圧縮機の作用を説
明する。まず、固定部50のコイル53に通電すると、
可動部40の永久磁石42との間にフレミングの左手の
法則に従って電流に比例した推力が発生する。この推力
の発生により可動部40に軸線方向に沿って後退する駆
動力が生じる。可動部40の円筒保持部材41,41A
はフランジ部24に固持され、フランジ部24はピスト
ン部20に連結されているため、ピストン部20が後退
する。ピストン部20は、シリンダ部10に摺動自在に
支持されているため、その軸線方向に沿って後退する。
【0025】一方、ピストン部20の後退に伴って開閉
バルブ29はピストン本体28に自由に支持されている
ため、ピストン部20の後退によりその間に隙間が生ず
る。ここで、コイル53への通電は、正弦波で与えら
れ、リニアモータ部には正逆の推力が交互に発生する。
そしてこの交互に発生する正逆の推力によってピストン
部20は往復運動を行うことになる。
【0026】冷媒は、吸入管85から密閉容器80内に
導入される。この密閉容器80内に導入された冷媒は、
主にアウタヨーク52の外周を通って、シリンダ部10
の吸入口15からシリンダ部10の空間部14内に導入
される。そしてこの冷媒は、ピストン部20の後退によ
って、開閉バルブ29のテーパ部34とピストン本体2
8のテーパ面32との間に生じる隙間から吸入圧縮室6
8内に入る。そして、ピストン部20の前進によって吸
入圧縮室68内の冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、
吐出バルブ63を開放し、吐出バルブ支持体61の吐出
孔62を通って、マフラ64内に入り、拡散されて消音
され、吐出口66から渦巻状吐出管65内に入り、吐出
管67から外方に吐出される。以上のようなピストン部
20の往復動に伴って生じるシリンダ部10の振動は、
他端側コイルバネ91及び一端側コイルバネ92により
制振される。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、密閉容器
の外形寸法を大きくすることなく、密閉容器に伝わる振
動の低減を図ることができる。より具体的には本発明
は、ピストンの軸心方向に生じる振動だけでなく、軸心
に対して周方向に生じる振動に対しても有効に制振を行
うことができ、シリンダ等がバランスよく安定支持され
る。また共通のバネを用いることができるので、部品管
理の容易化とコストダウンが可能になる。更に、吐出管
をバネ状に巻回し、支持機構部のバネ常数をこの吐出管
のバネ常数よりも大きくすることにより、その耐振性の
向上が用いられると共に、圧縮機の全長が短縮され小型
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるリニア圧縮機の全体構
成を示す断面図
【図2】同実施例による吐出機構部を示す要部拡大断面
【図3】図1のIII−III線断面図
【図4】図1のIV−IV線断面図
【符号の説明】
10 シリンダ部 20 ピストン部 28 ピストン本体 40 可動部 50 固定部 60 吐出機構部 65 渦巻状吐出管 66 吐出口 67 吐出管 80 密閉容器 90 支持機構部 91 他端側コイルバネ 92 一端側コイルバネ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に支持機構部によって支持さ
    れるシリンダと、前記シリンダと同一の軸心でその軸線
    方向に沿って摺動自在に支持されるピストンと、前記ピ
    ストンに固定される可動部及び前記シリンダに固定され
    る固定部で磁路を形成して推力を発生させるリニアモー
    タ部とを備え、前記シリンダの軸心方向を水平方向とす
    る横型のリニア圧縮機であって、前記支持機構部は、前
    記シリンダを前記密閉容器内の両端から支持する一端側
    コイルバネと他端側コイルバネとで構成され、前記一端
    側コイルバネ又は前記他端側コイルバネの少なくとも一
    方は、複数のコイルバネを並設して構成したことを特徴
    とするリニア圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記一端側コイルバネと前記他端側コイ
    ルバネは、同数のコイルバネで構成したことを特徴とす
    る請求項1に記載のリニア圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記一端側コイルバネ及び前記他端側コ
    イルバネは、2つのコイルバネを横方向に並設したこと
    を特徴とする請求項2に記載のリニア圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記密閉容器の端部に、圧縮冷媒を外部
    に導出する吐出管を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載のリニア圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記密閉容器の端部に、圧縮冷媒を内部
    に導入する吸入管を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載のリニア圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記シリンダの一端側に圧縮室を形成
    し、前記圧縮室で圧縮された冷媒を、前記密閉容器の前
    記圧縮室に近い側の一端側から導出する吐出管を有する
    リニア圧縮機であって、前記密閉容器の一端側を支持す
    る前記支持機構部を一端側コイルバネとした場合に、前
    記一端側コイルバネよりも前記他端側コイルバネを構成
    するコイルバネの数を多くしたことを特徴とする請求項
    1に記載のリニア圧縮機。
  7. 【請求項7】 密閉容器内に支持機構部によって両端か
    ら支持されるシリンダと、前記シリンダと同一の軸心で
    その軸線方向に沿って摺動自在に支持されるピストン
    と、前記ピストンに固定される可動部及び前記シリンダ
    に固定される固定部で磁路を形成して推力を発生させる
    リニアモータ部とを備え、前記シリンダの一端側に圧縮
    室を形成し、前記圧縮室で圧縮された冷媒を前記密閉容
    器外に導出する吐出管を有し、前記吐出管を一端側の前
    記支持機構部の外周にバネ状に巻き回して配設したリニ
    ア圧縮機であって、一端側の前記支持機構部のバネ常数
    を前記吐出管のバネ常数よりも大きくしたことを特徴と
    するリニア圧縮機。
  8. 【請求項8】 前記吐出管の一部を前記シリンダ外周に
    配設したことを特徴とする請求項7に記載のリニア圧縮
    機。
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