JP2000117257A - 生活排水利用装置 - Google Patents

生活排水利用装置

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JP2000117257A
JP2000117257A JP10287656A JP28765698A JP2000117257A JP 2000117257 A JP2000117257 A JP 2000117257A JP 10287656 A JP10287656 A JP 10287656A JP 28765698 A JP28765698 A JP 28765698A JP 2000117257 A JP2000117257 A JP 2000117257A
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Japan
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water
domestic wastewater
purification
electrolytic cell
supplying
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JP10287656A
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Takemi Oketa
岳見 桶田
Keijiro Kunimoto
啓次郎 国本
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭から出る排水を有効に活用する。 【解決手段】 次亜塩素酸を生成する電解槽と、この電
解槽に塩素イオン溶液を供給する塩素イオン供給装置を
有する浄化装置6と、風呂などからでる生活排水を収
集、貯溜する貯水タンク7を設けている。家屋8内に設
けられるトイレ9、洗濯機10、浴槽11、食器洗浄機
12や、屋外に設けられる給湯機13等はそれぞれ配管
で浄化装置6に接続されている。従って貯水タンク7に
貯溜した被処理水と、家庭排水を浄化した直後の被処理
水を使い分けることができ、これによって貯水槽内に貯
溜する水の量を最小限にすることができるので、経済的
な水資源の再利用が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭から排出され
る排水を再利用、特に塩素イオンを供給して電気分解を
行い次亜塩素酸を生成し、浄化を行う生活排水利用装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の生活排水利用装置は特開
平10−176348号公報に記載されているようなも
のが一般的であった。この生活排水利用装置は図5に示
すように貯溜槽1にはトイレ等へ処理水を送出するため
の浄水配管2が接続されており、この浄水配管2内に
は、送出用のポンプ3が設けられ、この浄水配管2の下
流側に、濾過器4とさらにその下流側に電解装置5が設
けられている構成となっている。
【0003】そして、ポンプ3の働きで水は濾過機4に
送り込まれ、懸濁物質(SS成分)が除去される。その
後、電解装置5で水道水の電気分解により、次亜塩素酸
塩を含む殺菌性上水を生成し、これを添加することで殺
菌を行い、水をトイレの洗浄水等として再利用するもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の生活排水利用装置では、以下のような課題があった。
【0005】(1)被処理水は必ず貯水タンクに溜まる
構成となっているので、貯溜により、細菌、藻類等の微
生物が繁殖し、水に色やニオイが発生し、水質が悪化す
るのでこれを防止するため、電解装置で多量の次亜塩素
酸を添加する必要があり、ランニングコストがかかる。
【0006】(2)また、水道水を電気分解する構成な
ので、処理水の有機物質の量が多かったり、還元性物質
が存在する場合には次亜塩素酸が不足し、再利用に適し
た水質が得られない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、浄化手段と、生活排水を貯溜する貯水手段
と、貯水手段および浄化手段内部に次亜塩素酸を供給可
能な電解手段を設け、前記電解手段は対向する電極を一
対以上備えた電解槽と、電解槽内に塩素イオンを供給可
能な塩素イオン供給手段からなる構成とし、浄化手段ま
たは貯水手段から生活排水を利用可能としている。
【0008】上記発明によれば、貯水槽に貯溜した生活
廃水と、浄化した直後の生活廃水を使い分けることがで
きるので、汚染の少ない水(例えば、浴槽水)は浄化手
段から洗濯機等に送り込み、直接利用し、貯水手段に長
期間貯溜し、水質の悪化した水はトイレの洗浄水等に使
用するという使い分けができるので、効率的な生活排水
の利用ができると同時に、貯水槽内に貯溜する水の量を
最小限にすることができる。したがって、貯水タンク内
で細菌などの微生物が繁殖し、水質が悪化した場合でも
電解手段で生成する次亜塩素酸の量を最小限に減少させ
ることができるので、ランニングコストを減少させ、経
済的な水資源の再利用が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る生活排水
利用装置は、生活排水および雨水の両方またはいずれか
を浄化する浄化手段と、浄化された被処理水を貯溜する
貯水手段と、貯水手段および浄化手段内部に次亜塩素酸
を供給可能な電解手段を設け、前記電解手段は対向する
電極を一対以上備えた電解槽と、電解槽内に塩素イオン
を供給可能な塩素イオン供給手段から構成したものであ
る。
【0010】そして、貯水槽に貯溜した生活排水と、浄
化手段で浄化した直後の生活排水を使い分けることがで
きるので、汚染の少ない水(例えば、浴槽水)は浄化手
段から洗濯機等に送り込み、直接利用し、さらに、貯水
手段に長期間貯溜し、水質の悪化した水は例えばトイレ
の洗浄水に使用するというような使い分けができるの
で、効率的な生活排水の利用ができると同時に、貯水槽
内に貯溜する水の量を最小限にすることができるので、
貯水タンク内で細菌などの微生物が繁殖し、水質が悪化
した場合でも電解手段で生成する次亜塩素酸の量を最小
限に減少させることができるので、ランニングコストを
減少させ、経済的な水資源の再利用が可能となる。
【0011】本発明の請求項2に係る生活排水利用装置
は、塩素イオン供給手段は、電解槽に一定量の塩素イオ
ンを供給可能なポンプと、飽和濃度以上に塩素イオンを
含有する溶液を充填した塩水タンクと、塩水タンクに水
を送り込む給水路を設けたものである。そして、塩水タ
ンクを過飽和状態とすることで、タンク内には溶解した
液相と溶解しきれなかった固体相が形成させる。塩素イ
オンの電解槽への供給は、液相の部分をポンプで送り込
むことにより行われるので、塩水タンク内の水が減少す
るが、給水路から水を供給することで水の量は再び増加
し、ここの水に固体相から塩素イオンが溶解してくるの
で、固体相が完全に溶解してしまうまで一定量の液相の
塩素イオン濃度を維持することができる。従って、同じ
体積の飽和溶液を用いた場合に比べ、数倍の量の塩素イ
オン溶液を電解槽に供給することができるので、メンテ
ナンスの手間を減らすことができる。
【0012】本発明の請求項3に係る生活排水利用装置
は、電解槽に水道水または井戸水等の水を供給可能な給
水管を備えたものである。そして、水道または井戸水を
電解槽に供給し、ここに塩水タンクから塩素イオン溶液
を供給し電気分解を行うことで、電解槽内では汚れの少
ない水で電気分解をすることができる。従って、次亜塩
素酸の生成効率が向上し、殺菌性能が向上するので、衛
生的に生活排水の再利用ができる。
【0013】本発明の請求項4に係る生活排水利用装置
は、浄化手段と接続し、任意の水温の水を供給可能な給
湯機を設けたものである。そして、生活排水の供給量
が、需要量にたいして不足しているときには、給湯手段
から使用場所に応じた任意の水温の水を供給すること
で、いつでも水切れの無い状態を保つことができる。
【0014】本発明の請求項5に係る生活排水利用装置
は、雨水を捕集可能な雨水捕集手段を浄化手段または貯
水手段の少なくともいずれか一方に接続したものであ
る。そして、降雨により選られる水を貯水手段に貯溜す
るまたは、浄化手段で浄化後に直接使用することで、よ
り経済的な水資源の活用が可能となる。これと同時に、
降雨のpHは酸性であり、酸性領域で、次亜塩素酸は殺
菌性能が向上するので、貯水槽内にの水の衛生状態及び
水質が向上するので、効果的な水の再利用ができる。
【0015】本発明の請求項6に係る生活排水利用装置
は、貯水手段は、可視光線を遮光した構成であることを
特徴とする。そして、貯水手段に可視光線を透過させな
いことで、貯水手段内にクロレラやラン藻類などの植物
性プランクトンが繁殖しなくなるので、水が緑色や茶色
に変色することも無く、カビ臭を発することも無くなる
ので、貯水手段内の水質を向上させることができる。
【0016】本発明の請求項7に係る生活排水利用装置
は、貯水手段に浴槽を用いているものである。そして、
貯水タンクを置くスペースが削減できると同時に、浴槽
水の温度が水道水よりも高いので、トイレの洗浄水とし
て用いた場合や、洗濯に用いる場合、そして、食器洗浄
機の洗い水として用いた場合にも洗浄効果を向上させる
ことができる。
【0017】本発明の請求項8に係る生活廃水利用装置
は、浄化手段はろ過手段を有し、電解手段で生成した次
亜塩素酸をろ過手段に供給するようにしたものである。
そして、濾過手段に付着した有機物を分解、剥離するの
で細菌が繁殖しにくい状態にすることができるので、浄
化手段で得られる水質を良好な状態に保つことができ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明の実施例1の生
活排水浄化装置の構成図を示し、図2は同装置の構成図
である。
【0020】図1〜図2において、6は浄化手段の浄化
装置で、7は風呂などからでる生活排水を収集、貯溜す
る貯水タンク(貯水手段)で、家屋8内にはトイレ9、
洗濯機10、浴槽11、食器洗浄機12を設置してお
り、屋外には、給湯機13を備えている。これらはそれ
ぞれ配管14、15、16、17、18、19で浄化装
置6に接続されている。なお、本実施例では、浄化装置
6と貯水タンク7を直結した構成としているが、浄化装
置6と貯水タンク7の間での水の流入出が可能であれ
ば、いかなる配置でもよい。
【0021】また、本発明の浄化装置は図2に示したよ
うに、浄化装置6内には、家屋からの配管14、15、
16、17、18、19と接続し、これらの流路を決め
る流路制御装置23と、水中の懸濁物質を除去可能なろ
過槽24とが循環流路24及び25で連結されている。
さらに、濾過槽24の上側に位置する循環流路24に
は、水を搬送するポンプ26と、濾過槽24の上側に流
路を切り換える弁27を備え、濾過槽24の下流側に位
置する循環流路25には、流路を切り換える弁28と、
内部に電極29、30を備え、電気分解により次亜塩素
酸を生成する電解槽31が流路32及び33で接続され
ている。電解槽31には塩素イオン供給手段の塩水タン
ク34内には塩素イオン溶液として食塩水が充填されて
おり、流路35上のポンプ36を動かすことにより流路
37を通って電解槽31内に注入することができる。こ
のように本実施例では、浄化手段内に電解手段、塩素イ
オン供給手段を内設した構造としている。
【0022】また、濾過槽24の洗浄の際は、弁27及
び28を切り換え、循環流が逆洗流路38を通過して濾
過槽24に入り、逆洗排水路39から排出して行ってい
る。流路切換装置23、ポンプ24と36、弁27と2
8の動作制御及び電極29、30への通電制御と、給湯
機13の動作制御は制御装置40で行っている。
【0023】次に動作、作用について説明する。本実施
例では浴槽11内の水を再利用する場合について説明す
る。
【0024】入浴後の浴槽11内の水は垢などの懸濁物
質が浮遊したり、汗が混入しているので、このまま放置
しておくと、細菌が繁殖し、水の濁度が上昇したり、異
臭が発生する。そこで、入浴中または入浴後に浄化装置
6を動かし、ポンプ26のはたらきで、浴槽11内の水
を浄化装置6内に送り込み、ろ過槽24で懸濁物質の除
去を行い、その後、電解槽31で電気分解により生成し
た次亜塩素酸を水中に一定時間毎に注入し、殺菌を行
う。入浴によって、浴槽水に混入する有機物質の量(有
機炭素量で表記した。)は、2ppm〜10ppmで、平均7
ppm前後となっており、浄化、殺菌の処理を行わないと
入浴開始後20時間後には、濁りや異臭が発生し、再利
用の用途が限られてしまう。通常の上水の塩素イオン濃
度は5〜20ppm程度がほとんどであり、この程度の濃
度の水を電気分解したとしても水中の全残留塩素濃度を
0.2〜0.5ppm程度しか上昇させることができない
し、地域によっては0.2ppmすら生成することができ
ない場所がある。
【0025】従って、この程度の濃度では水中の有機物
に消費されてしまい、殺菌を十分に行うことができな
い。そこで、電解槽31に塩水タンク34から食塩水を
一定量送り込むことで、例えば、入浴後の浴槽水(20
0L)の全残留塩素濃度を1.0ppmとしたい場合には
電解槽31内に食塩水を送り込み、内部の塩素イオン量
を200mg〜400mgにして電気分解を行い、電気分解
で生成した次亜塩素酸を含む電解液を水に注入すること
でうことで、容易に達成できる。また、浴槽11内の水
の有機物量が多く、濃度をさらに上昇させたいときに
は、電解槽31内に送り込む食塩水の量を増やすことで
容易になし成し遂げることができる。この動作により浴
槽11内の水は濁度が低く、異臭のない良好な状態の水
質を数日間(1日〜3日程度)維持することができる。
この水を浄化装置6内の流路切換装置23で流路を切換
え、洗濯機10や食器洗浄機12およびトイレ9に送り
込み洗浄水として再使用することができる。
【0026】また、これらの機器の使用頻度は各家庭で
まちまちであり、浴槽11内の水を1日で使用しきれな
い場合がある。この様なことを想定し、1日で水を使い
切れない場合には、流路切換装置23により流路を切換
え、貯水タンク7に貯溜しておき、必要に応じて水を浄
化・殺菌し、その後利用する。このような構成をとるこ
とにより、浴槽11から直接水を再利用することができ
るので、貯水タンク7の容積を最小にできると同時に、
貯水タンク7に貯溜する水の容量も減少するので、水の
水質維持に必要な浄化、殺菌(電気分解)が減少するの
で、ランニングコストも減少可能となり、どの家庭にお
いても常に経済的な水資源の再利用が可能となる。
【0027】また、水を貯水タンク7内に長期間ためた
ままにしておく場合には、貯水タンク7内部の細菌など
の微生物が増殖を抑制し、水質が悪化するので、貯水タ
ンク7に定期的に電解槽31で生成した次亜塩素酸を注
入することが望ましい。この場合は必ずしもろ過槽24
で懸濁物質のろ過除去を行わなくてもよいので、ランニ
ングコストを抑えながら貯水タンクの水質を良好な状態
に維持することができる。
【0028】なお、本実施例では、水質が比較的よい浴
槽水の再利用について説明したが、洗濯機10、食器洗
浄機11など使用後の水の汚濁がひどい場合でも、トイ
レ等の洗浄水として用いることができるので、例えば洗
濯機10で使用した水をその後直接トイレの洗浄水とし
て用い、残りを貯水タンク7に貯溜し、必要に応じて使
用することも可能であり、本装置の使用範囲は広く考え
られる。
【0029】また、本実施例では図2の塩水タンク34
内には食塩を水1Lに対して26%W/V)以上、具体
的には1kgを混入した。この事により、塩水タンク3
4内では、食塩が完全に溶けきらず、液体の相(液相4
1)と溶け残った固体の相(固体相42)ができる。こ
の液相の部分の塩分濃度は飽和濃度(温度に関係なく2
5%前後でほぼ一定)であり、ポンプ36を動かし、塩
水タンク34内に循環流路25から水を塩水タンク34
内に一定量送り込むことで、液相41の部分から一定量
を電解槽31に送り込み込めるので、電気分解で生成で
きる次亜塩素酸量を一定にすることができる。さらに、
塩水タンク34内の固体相42が完全に溶解するまでは
液相41部分の塩分濃度が25%前後で維持されるの
で、飽和食塩水(25%前後)を同一堆積のタンクに詰
める場合の約3倍の量を供給可能となるので、メンテナ
ンスの手間を1/3に減らすことができる。
【0030】また、本実施例では、家屋8の屋根20に
降った雨を雨水捕集手段のを雨樋21で収集し、配管2
2で雨水を再利用を可能としている。この場合、降雨時
には屋根20に降った雨は雨樋21に集まり、配管22
を通って浄化装置6に送り込まれる。浄化装置6から浴
槽11や洗濯機10、トイレ9に直接送り、これらで使
用しきれない場合は、貯水タンク7に貯溜する。近年の
雨水のpHは、酸性(5以下)であるので、雨水を貯水
タンク7に貯溜するとタンク内のpHが酸性になる。
【0031】本装置では、貯水タンク7内の水は浄化装
置6で定期的に浄化されるので、貯水タンク7内には次
亜塩素酸が注入されるされることとなる。次亜塩素酸
は、酸性領域では殺菌効果の高いHClOの含量が多く
なるので、雨水を貯水タンク7に溜め、これを浄化、殺
菌することで、水中の殺菌効果が高くなるので、タンク
内の水質を良好な状態に維持しやすくなるので、効果的
な水の再利用ができる。
【0032】また、本実施例では任意の水温を供給可能
な給湯手段の給湯機13を浄化装置6に連結しており、
給湯機13から浴槽11、洗濯機10、食器洗浄機1
2、トイレ9に注水可能となっている。このことによ
り、例えば、浴槽11内の水が入浴直前に浄化装置6か
ら洗濯機10に送り込まれ洗濯水として使用された場合
でも、給湯機13から入浴に適当な温度のお湯を送り込
むことができるので、浴槽水の使用により入浴の妨げと
なることがない。さらに、浴槽水を洗濯機10等の他の
機器で使用した後に、給湯機からお湯を浴槽11に供給
することで、上水が入浴で使用できるので、次亜塩素酸
添加による殺菌臭が無くなるので、より快適な入浴が可
能となる。
【0033】また、本実施例では貯水タンク7に光(可
視光線)が入らないように、貯水タンク7の素材のを選
択している。貯水タンク7に可視光線が入ると、水中の
アンモニア、リン化合物、二酸化炭素などを利用して、
クロレラやラン藻類及びケイ藻類が繁殖し、タンク自体
や内部の水が緑色や褐色に変色したりカビ臭が発生し
て、貯水タンク7内の水の再利用ができなくなることが
ある。これらの藻類の中には、pHが強酸性であっても
増殖するものや、次亜塩素酸に対して抵抗性を持つもの
が有り、可視光線が入り込むと増殖しはじめる。しか
し、タンク内に入り込む光を遮ることにより光合成がで
きなくなるので、これらの藻類の増殖を抑えることがで
き、貯水タンク7内の水質を良好な状態に維持できる。
本実施例では、タンクの素材にPP,PE樹脂を用い、
ここに色素を混ぜ込むことにより遮光を行ったが、金属
や陶器、磁器性のタンクを用いてもよい。金属のタンク
を用いる場合は、次亜塩素酸による腐食防止のためにコ
ーティングを施す必要がある。さらに、地中にタンクを
埋めてもよい。
【0034】また、本実施例では生活排水利用装置の用
途を浴槽水、洗濯機、食器洗浄機、トイレとした場合に
ついて例を上げて説明したが、これらのほか洗面台、キ
ッチン及び屋外の散水、洗車などでの利用も考えれれ
る。
【0035】(実施例2)図3は本発明の実施例2の生
活排水浄化装置構成図である。本実施例2において、実
施例1と異なる点は貯水タンク7を用いずに浴槽11を
貯水タンク7の代わりに用いているところにある。な
お、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明
は省略する。
【0036】次に動作、作用を図3に基づいて説明す
る。実施例1では貯水タンク7を屋外に設置していた
が、必ずしも場所が取れる分けではなく、集合住宅など
ではタンクの置き場所に困ったり、装置を設置できない
ことがある。幸いにも、浴槽はほとんどの家庭に設置さ
れており、この中に水を溜め、浄化装置6で浴槽11内
の水を浄化し続けることで水質の良好な水を常に確保で
きる。ここを貯水タンク7の代わりに水の貯水場として
用いることで、実施例1と同様に水の再利用が可能とな
る。
【0037】さらに、浴槽11内の水を保温可能な給湯
機を用いたり、浄化装置6の中にヒーターを設置するこ
とで、浴槽11内の水の保温が可能となり、24時間風
呂としても使用できる。さらに、保温中の浴槽11内の
水をトイレ9、洗濯機10、食器洗浄機12に送り洗浄
を行うことで、高温の水で洗浄が可能となり、洗浄効果
を向上させることができる。そして、浴槽11内の水を
他の機器で再利用することで、浴槽11内の水は頻繁に
入れ替わることとなるので、殺菌臭(塩素臭)の少ない
水で入浴ができるので、快適な入浴ができるという効果
も出てくる。
【0038】(実施例3)図4は本発明の実施例3の浄
化装置6の構成図を示したものである。本実施例3にお
いて、実施例1と異なる点は電解槽31を濾過槽24の
上流側の循環流路24に接続しているところと、電解槽
31に水道水を供給可能に流路32をは設置していると
ころにある。なお、実施例1と同一符号のものは同一構
造を有し、説明は省略する。
【0039】次に動作、作用を説明すると、本実施例の
構成を取ることにより、電解槽31内で生成した次亜塩
素酸を濾過槽24に注入することができるようになる。
濾過槽24は逆洗で内部の懸濁物質が除去されるもの
の、内部に一旦細菌が繁殖するとこれを除去することは
困難である。濾過槽24内には逆洗で排出しきれなかっ
た有機物が存在するので、水中の次亜塩素酸が消費され
やすく、細菌が繁殖しやすい。部分的にでも細菌が繁殖
すると、水全体に異臭の元となる成分が溶け出し、水全
体に臭いが出てしまう。そこで、電解槽31を濾過槽2
4の上流側に設置し、高濃度の次亜塩素酸を直接濾過槽
24に送り込むことで殺菌が可能となると同時に、濾過
槽24内に付着した有機物を分解、剥離するので細菌が
繁殖しにくい状態にすることができる。よって、浄化装
置6で得られる水質を良好な状態に保ちやすくなる。
【0040】また、実施例1の場合のように、電解槽3
1内に入り込む水を浄化装置6内の循環流路25からと
っていると、電解槽31内に人体由来の垢、汗を含む有
機物や汗由来の無機物で汚染された水が入り込むので、
電極29、30表面に付着して次亜塩素酸の生成効率を
低下させたりするが、流路32から水道水を送り込み、
ここに塩水タンク34から食塩水を送り込み電気分解す
ることで、生成効率の低下を抑制することができる。
【0041】なお、実施例1〜3に用いるろ過装置とし
ては、水中の懸濁物質をろ過除去できるものであればよ
いので、粒状濾材、膜フィルター、金網、プリーツ状フ
ィルター、中空糸膜、セラミックフィルター、樹脂フィ
ルターなどを用いることができるが、必要に応じてこれ
らを組み合わせてもよい。特に、浴槽水も行う場合に
は、粒状濾材が有効である。さらに凝集手段や吸着手段
等と併用することで、溶存している物質や、微細な懸濁
物質まで除去可能となるので、水質をさらに向上させる
ことができる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかのように本発明の
請求項1に係る生活排水利用装置は、生活排水を浄化す
る浄化手段と、生活排水を貯溜する貯水手段と、貯水手
段および浄化手段内部に次亜塩素酸を供給可能な電解手
段を設け、前記電解手段は対向する電極を一対以上備え
た電解槽と、電解槽内に塩素イオンを供給可能な塩素イ
オン供給手段からなる構成とし、生活排水を浄化手段ま
たは貯水手段から利用可能としているので、貯水槽に貯
溜した被処理水と、浄化した直後の生活廃水を使い分け
ることができるので、効率的な生活排水の利用ができる
と同時に、貯水槽内に貯溜する水の量を最小限にするこ
とができるので、ランニングコストを減少させ、経済的
な水資源の再利用が可能となる。
【0043】また、請求項2に係る生活排水利用装置
は、塩素イオン供給手段は、電解槽に一定量の塩素イオ
ンを供給可能なポンプと、飽和濃度以上に塩素イオンを
含有する溶液を充填した塩水タンクと、塩水タンクに水
を送り込む給水路を有するので、同じ体積の飽和溶液を
用いた場合に比べ、数倍の量の塩素イオン溶液を電解槽
に供給することができるので、メンテナンスの手間を減
らすことができる。
【0044】また、請求項3に係る生活排水利用装置
は、電解槽に水道水または井戸水等の水を供給可能な給
水管を備えることで、次亜塩素酸の生成効率が向上し、
殺菌性能が向上するので、衛生的に生活排水の再利用が
できる。
【0045】また、請求項4に係る生活排水利用装置
は、浄化手段と接続し、任意の水温の水を供給可能な給
湯機を設ることで、生活排水の供給量が、需要量にたい
して不足しているときには、給湯手段から使用場所に応
じた任意の水温の水を供給することで、いつでも水切れ
の無い状態を保つことができる。
【0046】また、本発明の請求項5にかかる生活排水
利用装置は、雨水を捕集可能な雨水捕集手段を浄化手段
または貯水手段の少なくともいずれか一方に接続してい
るので、降雨により得られる水を利用し、経済的な水資
源の活用が可能となると同時に、次亜塩素酸は殺菌性能
が向上するので、貯水槽内にの水の衛生状態及び水質が
向上するので、効果的な水の再利用ができる。
【0047】また、本発明の請求項6にかかる生活排水
利用装置は、貯水手段は、可視光線を遮光した構成であ
るので、貯水手段内にクロレラやラン藻類などの植物性
プランクトンが繁殖しなくなるので、水が緑色や茶色に
変色することも無く、カビ臭を発することも無くなるの
で、貯水手段内の水質を向上させることができる。
【0048】また、本発明の請求項7にかかる生活排水
利用装置は、貯水手段に浴槽を用いているので、貯水タ
ンクを置くスペースが削減できると同時に、洗浄効果を
向上させることができる。
【0049】また、本発明の請求項8にかかる生活廃水
利用装置は、浄化手段はろ過手段を有し、電解手段で生
成した次亜塩素酸をろ過手段に供給可能に配置してい
る。
【0050】そして、濾過手段に付着した有機物を分
解、剥離するので細菌が繁殖しにくい状態にすることが
できので、浄化手段で得られる水質を良好な状態に保つ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における生活排水利用装置の
構成図
【図2】同装置の浄化装置の構成図
【図3】本発明の実施例2における生活排水利用装置の
構成図
【図4】本発明の実施例3における浄化装置の構成図
【図5】従来の生活排水利用装置の構成図
【符号の説明】
6 浄化装置 7 貯水タンク 11 浴槽 13 給湯機 21 雨樋 29、30 電極 31 電解槽 34 塩水タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 540 C02F 1/50 540B 550 550D 560 560F (72)発明者 松本 朋秀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA02 DA03 DA05 DA07 DA08 DB01 DB10 DB15 DB19 DC04 EA02 EB01 EB04 EB39 ED13 FA01 FA06 FA09 FA13 FA14 GC06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生活排水を浄化する浄化手段と、生活排水
    を貯溜する貯水手段と、前記浄化手段に次亜塩素酸を供
    給する電解手段を設け、前記電解手段は対向する電極を
    一対以上備えた電解槽と、電解槽内に塩素イオンを供給
    可能な塩素イオン供給手段からなる構成とし、前記浄化
    手段または前記貯水手段からの水の再利用を可能とした
    生活排水利用装置。
  2. 【請求項2】塩素イオン供給手段は、電解槽に一定量の
    塩素イオンを供給可能なポンプと、飽和濃度以上に塩素
    イオンを含有する溶液を充填した塩水タンクを有する請
    求項1記載の生活排水利用装置。
  3. 【請求項3】電解槽に水道水または井戸水等の水を供給
    可能な給水管を備えた請求項1ないし2記載の生活排水
    利用装置。
  4. 【請求項4】浄化手段と接続し、任意の水温の水を供給
    可能な給湯機を設けた請求項1ないし3のいずれか1項
    記載の生活排水利用装置。
  5. 【請求項5】雨水を捕集可能な雨水捕集手段を浄化手段
    または貯水手段の少なくとも一方に接続した請求項1な
    いし4のいずれか1項記載の生活排水利用装置。
  6. 【請求項6】貯水手段は、可視光線を遮光した構成であ
    る請求項1ないし5のいずれか1項記載の生活排水利用
    装置。
  7. 【請求項7】浴槽を貯水手段とした請求項1ないし6の
    いずれか1項記載の記載の生活排水利用装置。
  8. 【請求項8】浄化手段はろ過手段を有し、電解手段で生
    成した次亜塩素酸を前記ろ過手段に供給する請求項1な
    いし7のいずれか1項記載の生活排水利用装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6699381B2 (en) 2000-10-27 2004-03-02 Omega Co., Ltd. Water purification/sterilization method and device therefor
JP2011131201A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Science Kk 中水供給装置
CN103612643A (zh) * 2013-11-15 2014-03-05 山东华腾环保科技有限公司 列车洗漱水处理再利用方法及装置
JP2018195453A (ja) * 2017-05-17 2018-12-06 東京瓦斯株式会社 燃料電池システム

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