JP2000113913A - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

色素増感型太陽電池

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oxide
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Noboru Kinoshita
暢 木下
Hisao Horiguchi
尚郎 堀口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色素が吸着された酸化物半導体電極を有する
色素増感型太陽電池のエネルギー変換効率を向上させ
る。 【解決手段】 酸化物半導体電極材料23に色素を吸着
させてなる酸化物半導体電極22と対向電極10とを電
解質31を介して対向配置してなる太陽電池において、
酸化物半導体電極材料23の少なくとも一部が、酸化物
半導体電極材料23の伝導帯のエネルギーレベルよりも
高いエネルギーレベルの伝導帯を有する酸化物半導体膜
で被覆されていることを特徴とする色素増感型太陽電
池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色素を吸着させた
酸化物半導体電極を有する色素増感型太陽電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】色素を吸着させた酸化物半導体を電極に
用いて太陽電池を構成することは既に知られている(特
許第2664194号、特開平6−163966号公
報、特開平9−259943号公報)。図2は、従来の
太陽電池の例を模式的に示したものであり、(a)は太
陽電池の概略構成図、(b)は酸化物半導体電極の部分
拡大概念図である。この例の色素増感型太陽電池(以
下、単に太陽電池ということもある)はカソード電極1
01とアノード電極102とを対向配置してセル103
を構成し、その内部に電解質104を封入したものであ
る。カソード電極101は導電性ガラスからなってい
る。アノード電極102は導電性ガラス108上に、色
素が吸着された酸化物半導体電極106が設けられてな
っている。前記酸化物半導体電極106は、例えばアナ
ターゼ型TiO2微粒子107を溶剤と混合し、それを
導電性ガラス108上に塗布、焼成することによって多
孔質TiO2を形成した後、色素105を吸着させたも
のである。カソード電極101とアノード電極102と
は、数十μm〜数mmの間隔をおいて、電解質104を
介して対向配置されており、アノード電極102の酸化
物半導体電極106に吸着されている色素105が可視
光によって励起され、発生した電子を多孔質TiO
2(TiO2微粒子107)に渡すことによって発電が行
われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸化物
半導体電極106を構成している多孔質TiO2は、T
iO2微粒子107が堆積したものであり、粒界抵抗を
有している。またアナターゼ型TiO2微粒子107自
身も固有抵抗率が高い。このため、色素105から発生
した電子が多孔質TiO2の層を流れる段階で消費され
てしまい、エネルギー変換効率の低下を招いていた。こ
れに対して、アナターゼ型TiO2微粒子107に不純
物をドープすることによって、その固有抵抗値を下げる
方法もあるが、アナターゼ型TiO2微粒子107は比
較的低温で合成されるので不純物のドープが難しく、そ
の固有抵抗値を下げることは困難であった。
【0004】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、色素が吸着された酸化物半導体電極を有する色素増
感型太陽電池の、エネルギー変換効率を向上させること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題は、酸化物半導
体電極材料に色素を吸着させてなる酸化物半導体電極と
対向電極とを電解質を介して対向配置してなる太陽電池
において、前記酸化物半導体電極材料の少なくとも一部
を、該酸化物半導体電極材料の伝導帯のエネルギーレベ
ルよりも高エネルギーレベルの伝導帯を有する酸化物半
導体膜で被覆することによって解決できる。前記酸化物
半導体膜を形成する物質としては、酸化スズ(Sn
2)、酸化タングステン(WO3)、酸化インジウム
(In23)、酸化ビスマス(Bi23)、酸化タンタ
ル(Ta25)、酸化セリウム(CeO2)、酸化チタ
ン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(N
25)、酸化イットリウム(Y23)、および酸化ア
ンチモン(Sb23)からなる群から選ばれる少なくと
も一種が好ましい。また前記酸化物半導体電極材料の抵
抗率は前記酸化物半導体膜の抵抗率よりも低いことが好
ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の色素増感型太陽電池の実施例を模式的に
示した概略構成図である。本実施例の太陽電池はカソー
ド電極10とアノード電極20とを対向配置してセル3
0を構成し、その内部に電解質溶液31を封入してなっ
ている。カソード電極10は導電性および光透過性を有
するもので、例えばフッ素含有酸化錫(FTO)等の導
電性ガラスあるいはガラス基板上にPt電極層、C電極
層等の光透過性電極層を設けたものが好適に用いられ
る。電解質溶液31としては、I、LiI、NaI、テ
トラプロピルアンモニウムヨージド等を炭酸エチレンま
たは炭酸プロピレンとアセトニトリル混合液に溶かした
溶液等が好適に用いられる。
【0007】アノード電極20は、基板21上に、主に
酸化物半導体電極材料23からなる酸化物半導体電極2
2が形成されたもので、酸化物半導体電極材料23の少
なくとも一部が酸化物半導体膜で被覆されている。具体
的には、基板21上に、酸化物半導体電極材料23、溶
剤、およびバインダー等を含有してなる酸化物半導体ペ
ーストを塗布、焼成して酸化物半導体電極材料23から
なる多孔質層を形成した後、この多孔質層に酸化物半導
体膜を形成し得る物質の分散液または溶液を塗布、焼成
し、さらに色素を吸着させて酸化物半導体電極22が形
成される。あるいは、予め酸化物半導体電極材料23に
酸化物半導体膜の被膜を施したものと、溶剤およびバイ
ンダーを含有してなる酸化物半導体ペーストを塗布、焼
成した後、色素を吸着させて酸化物半導体電極22を形
成することも可能である。
【0008】酸化物半導体電極材料23としては、例え
ばTiO2、ZnO、Nb25、In23、SnO2
ど、一般に知られている酸化物半導体微粒子を使用する
ことができ、これらは混合して用いてもよい。酸化物半
導体電極材料23は抵抗率が低いことが好ましく、導電
性が高い材料が好ましい。また光電効果が優れているこ
とが好ましく、例えばSnO2やIn23が好ましく用
いられる。また酸化物半導体電極材料23として使用さ
れる酸化物半導体微粒子は、粒径が小さいほど比表面積
を大きくすることができ、単位面積当たりの発電量が微
小でも大きな発電量を得ることができるので好ましい。
【0009】酸化物半導体膜を形成し得る材料として
は、酸化物半導体電極材料23の伝導帯のエネルギーレ
ベルよりも高エネルギーレベルの伝導帯を有する酸化物
半導体か、または、酸化物半導体電極22の形成工程を
経た後に、酸化物半導体電極材料23の伝導帯のエネル
ギーレベルよりも高エネルギーレベルの伝導帯を有する
酸化物半導体となり得る材料であればよい。前者のそれ
自身が本発明における酸化物半導体膜を形成し得る材料
としては、例えば酸化スズ(SnO2)、酸化タングス
テン(WO3)、酸化インジウム(In23)、酸化ビ
スマス(Bi23)、酸化タンタル(Ta25)、酸化
セリウム(CeO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化亜
鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化イットリ
ウム(Y23)、酸化アンチモン(Sb23)等が挙げ
られ、酸化物半導体電極材料23の種類に応じて、酸化
物半導体膜の伝導帯のエネルギーレベルが酸化物半導体
電極材料23の伝導帯のエネルギーレベルよりも高くな
るように選択される。またこれらは2種以上を混合して
用いることもできる。また後者の電極形成工程を経た後
に酸化物半導体膜となり得る材料としては、例えば上記
に挙げた酸化物を構成する金属のハロゲン化物などの無
機化合物、上記に挙げた酸化物を構成する金属と、この
金属と配位能を有する化合物との金属錯体などを用いる
ことができ、これらは2種以上を混合して用いることも
できる。酸化物半導体膜を構成する材料は太陽電池の性
能の向上を期待できるものが好ましく、特にTiO2
よびZnOは、比較的抵抗率が高いが優れた光電効果を
有するので好ましく用いられる。
【0010】基板21は、導電性および光透過性を有す
るもので、例えばフッ素含有酸化錫(FTO)等の導電
性ガラスが好適に用いられる。また色素としては、ルテ
ニウムビピリジン系の錯体が優れた増感効果を発揮する
が、その他の有機色素でも増感効果は得られる。
【0011】本実施例の太陽電池は次のようにして製造
することができる。まず、上記の酸化物半導体電極材料
23を用いて酸化物半導体ペーストを調製する。すなわ
ち、酸化物半導体電極材料23、分散剤、および溶剤を
混合し、サンドミル等の分散装置を用いて分散させ、酸
化物半導体電極材料分散液を調製する。溶剤は高沸点で
あることが望ましく、例えば水とアセチルアセトンの混
合物、1−p−メンテン−8−オールとアセチルアセト
ンの混合物を好ましく用いることができる。また分散剤
としては例えばポリエステル系分散剤を好ましく用いる
ことができる。そして、得られた酸化物半導体電極材料
分散液とバインダーを攪拌、混合することによって酸化
物半導体ペーストが得られる。バインダーは、酸化物半
導体ペーストの粘度増加と、酸化物半導体電極22のク
ラック防止効果を有し、500℃以下で蒸発するものが
用いられる。例えばセルロース系バインダーや、ポリエ
チレングリコール等を好適に用いることができる。バイ
ンダーの添加量は酸化物半導体ペースト中の酸化物半導
体電極材料23の10〜60重量%が好ましい。
【0012】次いで、調製した酸化物半導体ペーストを
基板21上に塗布する。塗布方法としてはスクリーン印
刷が好ましく、その他にフレキソ印刷、グラビア印刷、
ドクターブレード、バーコーター、ロールコーター、ス
ピンコーター、ディップコーター等を用いることもでき
る。基板21上に塗布される酸化物半導体電極22の膜
厚は、5〜15μm程度、好ましくは10μm程度とさ
れる。そして塗布された酸化物半導体ペーストを、必要
に応じて乾燥させた後、空気中550℃以下の温度で焼
成することにより、酸化物半導体材料23からなる多孔
質層が形成される。
【0013】次いで、この多孔質層に、前記酸化物半導
体膜を形成し得る物質の分散液または溶液を塗布(浸漬
することを含む)し、必要に応じて乾燥させた後、空気
中500℃以下の温度で焼成することにより、酸化物半
導体膜が形成される。このようにして酸化物半導体膜が
被覆された多孔質層を、色素を適宜の溶剤に溶解させた
色素溶液中に浸漬させ、還流を行って色素を吸着させる
ことによって、酸化物半導体電極22が形成される。
【0014】このようにして導電性基板21上に酸化物
半導体電極22を形成したものをアノード電極20とし
て太陽電池を組み立てる。すなわちアノード電極20の
酸化物半導体電極22側に、間隔をおいて、カソード電
極10を対向配置させ、これらの間の空間を側壁15で
液密に囲んでセル30を組み立てた後、セル30の内部
に電解質溶液31を封入して太陽電池を作製する。セル
30の側壁15は、絶縁性および光透過性を有する材料
からなり、例えばエポキシ樹脂、フッ素含有樹脂等を用
いて構成される。カソード電極10とアノード電極20
との間隔は、100〜1000μm程度が好ましい。
【0015】このように構成された太陽電池にあって
は、アノード電極20を構成している酸化物半導体電極
22に吸着されている色素が可視光によって励起され、
発生した電子を酸化物半導体電極22に渡すことによっ
て発電が行われる。また酸化物半導体電極材料23は紫
外線でしか励起できないが、可視光で励起可能な色素が
吸着されているので、この色素による増感作用が得ら
れ、感度の良い太陽電池が得られる。
【0016】また本実施例では、酸化物半導体電極材料
23の少なくとも一部が、この酸化物半導体電極材料2
3の伝導帯のエネルギーレベルよりも高エネルギーレベ
ルの伝導帯を有する酸化物半導体膜で被覆されている。
伝導帯にある電子はより低いエネルギーレベルの伝導帯
へと移動し易く、その逆の移動は起こらないので、本実
施例の構成にあっては、酸化物半導体膜から酸化物半導
体電極材料23へ電子が移動し易くなっている。したが
って、色素で発生され酸化物半導体膜に注入された電子
は酸化物半導体膜の外へは移動せず、酸化物半導体電極
材料23へ移動する確率が飛躍的に増大する結果、太陽
電池のエネルギー変換効率が大幅に向上する。
【0017】また酸化物半導体電極材料23および酸化
物半導体膜の材料を選択するに当たり、高い光電効果を
有し太陽電池を構成した時により大きな性能向上が期待
できる抵抗率が高いものを酸化物半導体膜の材料とし、
これよりも抵抗率が低いものを酸化物半導体電極材料2
3として用いれば、太陽電池の良好な性能が得られると
ともに、酸化物半導体電極22の抵抗を低減させること
ができる。例えばTiO2やZnOなどは、太陽電池の
性能上好ましい電極材料であるが比較的抵抗率が高いも
のである。したがって酸化物半導体電極材料23とし
て、例えばSnO 2、In23 などの比較的抵抗率が低
い酸化物半導体材料を選択し、これをTiO2やZnO
など比較的抵抗率が高いが光電効果に優れた材料で被覆
することによって、TiO2やZnOだけで酸化物電極
22を構成する場合に比べて酸化物電極22の抵抗率を
低減できるとともに、良好な太陽電池性能を得ることが
可能である。
【0018】また本実施例の太陽電池において、酸化物
半導体電極22は微粒子状の酸化物半導体電極材料23
を堆積させ、焼成したものであるので、物理・化学的蒸
着法で作成した膜に比べて大きな比表面積を有する。ま
た太陽電池においては、光を吸収できる表面積が大きい
ほど発電量も大きくなるので、酸化物半導体電極2を多
孔質構造とすることによって、単位表面積当たりの発電
量が小さくても大きな発電量を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。 (実施例1)酸化物半導体電極材料23としてSnO2
超微粒子(関東化学社製、粒径10nm〜20nm)を
用い、SnO2を30重量%含む分散液を調製した。溶
剤は1−p−メンテン−8−オール(α−テルピネオー
ル(商品名):関東化学社製)、分散剤はポリエステル系
分散剤(ディスパロンDA703(商品名):東京化成社製)
を用い、0.1mmビーズを用いたサンドミル(アイメ
ックス社製)で分散させた。この分散液にバインダーと
してエチルセルロース(関東化学社製)を5重量%添加
して酸化物半導体ペーストを得た。基板21として表面
抵抗が10Ω/□の導電性ガラスを用い、この基板21
上に上記で得た酸化物半導体ペーストをスクリーン印刷
機を用いて塗布した。そして、大気中、450℃で30
分間焼成を行い、基板21上に酸化物半導体電極材料2
3からなる多孔質層を得た。
【0020】次いで、この多孔質層を濃度が1重量%の
塩化チタン(III)溶液中に浸漬し、乾燥した後、再び
大気中、450℃で30分間焼成を行い、酸化チタンの
被覆を施した。酸化物半導体電極材料23からなる多孔
質層に形成された酸化チタンの被覆層の厚さは約10n
mであった。この後、増感色素(シス−ジ(チオシアネ
ート)ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボ
ン酸)ルテニウム(II))のエタノール溶液に浸漬し、1
時間還流を行って色素を吸着させて、酸化物半導体電極
22を形成した。このようにして基板21上に酸化物半
導体電極22が形成されたものをアノード電極20と
し、これとガラス基板上にPt電極層を設けてなるカソ
ード電極10とを対向配置させ、エポキシ樹脂で側壁1
5を形成してセル30を構成した。両電極の間隔は15
0μmとした。セル30内に電解質溶液31としてヨウ
素、テトラプロピルアンモニウムヨージドを炭酸エチレ
ン/アセトニトリル混合液に溶解させた溶液を封入して
太陽電池を得た。
【0021】(比較例1)上記実施例1において、酸化
物半導体電極22を、酸化物半導体膜が被覆されていな
い構成とした他は同様にして、太陽電池を構成した。す
なわち、基板上に形成したSnO2超微粒子からなる多
孔質層に色素を吸着させて酸化物半導体電極22とし
た。 (試験例)上記実施例1および比較例1で得られた太陽
電池について、それぞれエネルギー変換効率を測定し
た。比較例1の太陽電池におけるエネルギー変換効率は
9.8%であったのに対して、実施例1の太陽電池にお
けるエネルギー変換効率は11.3%であり、比較例1
に比べて1.5%も向上していることが認められた。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の色素増感型
太陽電池は、酸化物半導体電極材料に色素を吸着させて
なる酸化物半導体電極と対向電極とを電解質を介して対
向配置してなる太陽電池において、前記酸化物半導体電
極材料の少なくとも一部が、該酸化物半導体電極材料の
伝導帯のエネルギーレベルよりも高いエネルギーレベル
の伝導帯を有する酸化物半導体膜で被覆されたことによ
って、色素が可視光によって励起され発生した電子が、
酸化物半導体膜を介することによって酸化物半導体電極
材料へ移動する確率が増大し、太陽電池のエネルギー変
換効率が向上する。また酸化物半導体電極材料として酸
化物半導体膜よりも低抵抗の材料を用いれば、酸化物半
導体電極自体の抵抗率を低減させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の色素増感型太陽電池の実施例を示す
概略構成図である。
【図2】 従来の色素増感型太陽電池の例を示したもの
であり、(a)は概略構成図、(b)は酸化物半導体電
極の部分拡大概念図である。
【符号の説明】
10…カソード電極(対向電極)、20…アノード電
極、21…基板、22…酸化物半導体電極、23…酸化
物半導体電極材料、 31…電解質溶液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物半導体電極材料に色素を吸着させ
    てなる酸化物半導体電極と対向電極とを電解質を介して
    対向配置してなる太陽電池において、 前記酸化物半導体電極材料の少なくとも一部が、該酸化
    物半導体電極材料の伝導帯のエネルギーレベルよりも高
    いエネルギーレベルの伝導帯を有する酸化物半導体膜で
    被覆されていることを特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記酸化物半導体膜が、酸化スズ(Sn
    2)、酸化タングステン(WO3)、酸化インジウム
    (In23)、酸化ビスマス(Bi23)、酸化タンタ
    ル(Ta25)、酸化セリウム(CeO2)、酸化チタ
    ン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(N
    25)、酸化イットリウム(Y23)、および酸化ア
    ンチモン(Sb23)からなる群から選ばれる少なくと
    も一種からなることを特徴とする請求項1記載の色素増
    感型太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記酸化物半導体電極材料の抵抗率が前
    記酸化物半導体膜の抵抗率よりも低いことを特徴とする
    請求項1記載の色素増感型太陽電池。
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