JP2000110510A - 高効率ガスタービン - Google Patents

高効率ガスタービン

Info

Publication number
JP2000110510A
JP2000110510A JP10316769A JP31676998A JP2000110510A JP 2000110510 A JP2000110510 A JP 2000110510A JP 10316769 A JP10316769 A JP 10316769A JP 31676998 A JP31676998 A JP 31676998A JP 2000110510 A JP2000110510 A JP 2000110510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbine
working fluid
compressor
compressed air
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10316769A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Hatanaka
武史 畑中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP10316769A priority Critical patent/JP2000110510A/ja
Publication of JP2000110510A publication Critical patent/JP2000110510A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 本発明は廃熱回収効率が高く、小型軽量、
低コスト、高効率のガスタービンを提供することを目的
とする。 【構 成】 この発明のガスタービンにおいて、第1コ
ンバスタ(18)で水蒸気と燃焼ガスからなる第1作動
流体を生成して、これによりコンプレッサ駆動タービン
(20)を駆動し、コンプレッサ駆動タービンに接続さ
れた第2コンバスタ(38)で水蒸気と燃焼ガスからな
る第2作動流体を生成して、これにより第1パワーター
ビン(40)を駆動し、第1パワータービンの廃熱エネ
ルギーを利用して熱交換器(46)により低沸点混合有
機溶媒の第3作動流体を生成し、これにより第2パワー
タービン(44)を駆動し、再熱器(48)により第1
パワータービンの排気を凝縮水と低温排ガスとに分離
し、凝縮水を第1および第2コンバスタに循環させるよ
うにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はガスタービンに関し、
とくに、スチームインジェクション型ガスタービンに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガスタービンの廃熱を利用してス
チームを発生させ、スチームを燃焼ガス内に噴射するこ
とにより熱効率を高めるとともに排ガス中のNOxを低
減する技術がチェンサイクルまたはスチーム増力型ガス
タービン(SAGT)として注目されている。米国特許
第5,329,758号にはチェンサイクル型ガスター
ビンの欠点を改良してさらに熱効率を高めるようにした
SAGTエンジンが提案されている。この特許の技術に
おいて、SAGTエンジンをシンプルサイクル(単純な
ブレイトンサイクル)モードで運転した場合に16,1
00馬力の出力を得られるものが、同一のエンジンにス
チームインジェクションを利用することにより、SAG
Tエンジンの出力を3倍の50,000馬力に増大させ
る点において画期的である。米国特許第5,564,2
69号には同じく廃熱エネルギーでスチームを発生さ
せ、高圧スチームでスチームタービンを駆動し、その排
気を加熱した後にガスタービンの燃焼ガスに噴射するよ
うにしたシステムが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】’758特許および’
269特許ではタービンに導入される高温ガスがそれぞ
れ1204℃(2200°F)および1310°〜13
70℃(2400°〜2500°F)にも達するため、
コンプレッサは理論空気量よりも余分の空気を圧縮し、
その一部をタービンの各パーツの冷却用に消費しなけれ
ばならない。この場合、コンプレッサの駆動エネルギー
が増加するため、ガスタービンの熱効率を改善すること
ができない。通常、コンプレッサの所要動力はタービン
出力の1/2〜2/3にも達するため、熱効率を改善す
るにはコンプレッサの所要動力を低減することが必要で
ある。一般に、コンプレッサの所要動力を1%下げる
と、エンジンの熱効率が2%改善されるため、コンプレ
ッサの効率改善はエンジンの熱効率改善に大きな影響を
与える。
【0004】つぎに、’758特許および’269特許
ではタービンの排気系統にスチーム発生用廃熱回収ボイ
ラーが配置されているが、これは以下に説明するような
大きな問題を発生する。SAGTエンジンにおいて排ガ
ス温度は540゜〜590℃(1000゜〜1100°
F)前後に達し、炭素鋼を利用した廃熱ボイラーの作動
温度は590℃(1100°F)が限界値であるため、
廃熱ボイラーは高価な材質で製造しなければならず、製
造コストが上昇する。
【0005】しかも、廃熱回収ボイラーではスチームの
圧力が上昇すると、水の飽和温度が上昇し、タービンの
廃熱エネルギーは水の飽和温度を超えた高温の熱エネル
ギーのみがスチーム発生に貢献し、飽和温度以下の熱エ
ネルギーはスチーム発生のためには有効に利用されな
い。しかも、このとき、スチームの発生量は極めて小さ
くなるため、大容量のガスタービンで充分なスチーム発
生量を得るには相当大型の廃熱回収ボイラーを用意しな
ければならない。とくに’758特許のように限られた
スペースにエンジンルームが必要なときに、大型の廃熱
ボイラーの採用は構造的なネックとなる。
【0006】しかも、エンジン排気中のスチームは再利
用せずに大気に放出されているため、逆浸透膜装置のモ
ジュール(RODモジュール)が大型化し、この装置に
関連した電力消費やメンテ費が大きくなる。さらに、’
758特許および’269特許において、タービンは、
通常、静止翼を有する固定仕切板と、外周に動翼を有す
る回転円板とを交互に配置しているため、エンジン構造
が必然的に大型化して製造コストが高い。しかも、ター
ビンが高速回転しているため、大型で大重量の減速機を
必要とし、とくに、’758特許の図8A、図8Bに示
されるように、限られた船内で大きな設置スペースを割
かなければならず、しかも、コストアップの要因ともな
る。
【0007】本発明は上記両特許の長所は有効利用し、
タービンの廃熱回収効率を飛躍的に高めて小型軽量、低
コスト、高効率のガスタービンを提供することを目的と
する。
【0008】さらに、本発明は低速高トルクの新規ター
ビンの採用により、減速機の大幅な小型軽量化、低コス
ト化が可能な高効率ガスタービンを提供することを目的
とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】本発明では高効率ガスタ
ービンが圧縮空気を生成するためのコンプレッサと、圧
縮空気と燃料との燃焼ガスおよび水蒸気からなる第1作
動流体を発生させる第1コンバスタと、第1作動流体に
より駆動されるコンプレッサタービンと、コンプレッサ
タービンの排気と、燃焼ガスおよび水蒸気からなる第2
作動流体を発生させる第2コンバスタと、第2作動流体
により駆動される第1パワータービンと、第1パワータ
ービンの排気側に接続されて廃熱エネルギーで低沸点の
混合有機溶媒を第3作動流体に変換する廃熱回収熱交換
器と、第1パワータービンに連結されて第3作動流体に
より駆動される第2パワータービンと、第2パワーター
ビンの排気を凝縮して第3作動流体を凝縮液に変換し凝
縮する凝縮器と、凝縮液を廃熱回収熱交換器に圧力下で
循環させる昇圧ポンプと、第1および第2コンバスタに
給水する給水手段とを備えることにより達成される。
【0010】
【作用】本発明の高効率ガスタービンにおいて、コンバ
スタに直接水を噴霧することにより燃焼ガスおよび水蒸
気からなる高温高圧の作動流体を発生させ、これにより
第1パワータービンを駆動し、第1パワータービンの排
気エネルギーを有効利用して低沸点混合有機溶媒を高圧
の作動流体に変換してこれにより第2パワータービンを
駆動し、廃熱回収効率を飛躍的に高めて軸動力を増大さ
せ、高効率化、小型軽量化、低コスト化、省スペース化
を図るようにしたものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明について図面を用いて詳細に説
明する。図1において、本発明による高効率ガスタービ
ン10を利用したSAGTエンジンの系統図が示されて
いる。ガスタービン10は周辺の空気を圧縮するための
第1コンプレッサ12を備える。第1コンプレッサ12
は149゜〜204℃(300゜〜400°F)の圧縮
空気をインタークーラ14に供給する。インタークーラ
14は圧縮空気を21゜〜121℃(70゜〜250°
F)まで冷却して第2コンプレッサ16に給送する。第
2コンプレッサ16はインタークーラ14から給送され
た冷却圧縮空気を圧縮する。第2コンプレッサ16は、
149゜〜260℃(300゜〜500°F)の圧縮空
気を第1蒸気発生型コンバスタ18に供給する。
【0012】図2において、第1蒸気発生型コンバスタ
18は第2コンプレッサ16に接続されたインレット1
8aとコンプレッサタービン20に接続されたアウトレ
ット18bと、圧縮空気導入室22と、燃焼室24と、
圧縮空気導入室22と燃焼室24との間に配置されてい
て圧縮空気と水蒸気との高温気体混合物を生成する蒸気
発生室26と、蒸気発生室26と燃焼室24との間に形
成された混合室28とを備える。蒸気発生室26は圧縮
空気導入室22から燃焼室24に圧縮空気を導入するた
めの複数の空気通路30と、蒸気発生室26の上流側に
開口している複数のスプレーノズル32とを備える。ス
プレーノズル32は後述の給水手段に接続される。イン
レット18aから圧縮空気導入室22に流入した圧縮空
気は蒸気発生室26に流入する。このとき、蒸気発生室
26の内壁26aは燃焼室24の高温ガスにより加熱さ
れるため、スプレーノズル32により噴霧された水滴は
高温の圧縮空気と高温の内壁26aとにより水蒸気に変
換されて圧縮空気との気体混合物Aに生成される。混合
室28には燃料ノズル28が開口しており、その開口部
に隣接して点火プラグ36が配置されている。混合室2
8に噴霧された燃料は渦流発生用バッフルプレート28
aを介して、気体混合物Aと効率的に混合され、燃焼室
24に導入された圧縮空気Bと混合されて、燃焼ガスお
よび水蒸気との約871℃(1600°F)の作動流体
Cが生成される。後述のように、蒸気発生室26内には
空気量に対して最大50%の水を噴霧することにより、
一方で、コンプレッサの所要動力を低減し、他方で、作
動流体Cのボリュームが水蒸気の膨張により拡大されて
高圧となり、エンジン出力が増大する。なお、水蒸気に
よって燃焼ガスの温度は約871℃(160°F)に制
御されて排ガス中のNOxが著しく低減される。
【0013】図1に戻って、第1コンバスタ18の高温
高圧の作動流体はコンプレッサタービン20を駆動す
る。コンプレッサタービン20の排気は第2蒸気発生型
コンバスタ38のインレット38aに供給される。第2
コンバスタ38は燃料ノズル38bおよび水噴射用スプ
レーノズル38cとを備え、図2に例示したものと同様
の構造であり、燃焼ガスと水蒸気とからなる大きなボリ
ュームの約871℃(1600°F)の第2作動流体を
生成する。第2作動流体は第2コンバスタ38のアウト
レット38d、38eを経て第1パワータービン40の
インレット40a、40bに供給される。第2作動流体
は第1パワータービン40で膨張しながら、出力軸42
を駆動する。出力軸42には第1パワータービン40の
廃熱エネルギーを軸動力に変換するための第2パワータ
ービン44が連結される。
【0014】第1パワータービン40の約321℃(6
10°F)の排気ガスは廃熱回収熱交換器46のインレ
ット46aに供給される。熱交換器46内には加熱用の
コイル状チューブ46bが内蔵され、第1パワータービ
ン40の排ガスにより加熱される。加熱チューブ46b
内には5〜25重量%のアンモニアと75〜95重量%
のメチルアルコールからなる低沸点の混合有機溶媒が収
納されている。混合有機溶媒は、好ましくは、12重量
%のアンモニアを混合したメチルアルコールが良く、こ
の場合、沸点は約50℃で融点は−85℃であり、17
5℃で40atm、205℃で80atm、215℃で
100atm、260℃で260atmの高圧となる。
この混合有機溶媒は50℃の低温で蒸発して215゜〜
260℃(419゜〜500°F)の低温エネルギーで
高圧となるため、熱交換器46の加熱チューブ46b内
で完全に蒸発して高圧の第2作動流体が生成される。第
2作動流体は第2パワータービン44のインレット44
a、44bに供給されて第2パワータービン44を駆動
する。第1パワータービン40の廃熱エネルギーは第2
パワータービン44を駆動するための高圧作動流体の発
生用に高効率で利用されるため、廃熱回収率が飛躍的に
向上する。熱交換器46のアウトレット46bは再生器
48に接続される。
【0015】第2パワータービン44の排出口44cの
104゜〜115℃(220゜〜239゜F)の膨張ガ
スは凝縮器50で25゜〜35℃(77°〜95゜F)
の冷却水52により冷却されて凝縮液となる。凝縮液は
昇圧ポンプ54により加圧されて再生器48により予熱
されて熱交換器46に循環される。再生器48において
熱交換器46のアウトレット46bから排出された排気
ガス中の水蒸気は凝縮液と熱交換して凝縮水となり、排
ガスから分離される。凝縮水は昇圧ポンプ56からなる
給水手段により加圧下でインタークーラ14に給送さ
れ、そこで予熱された後第1および第2コンバスタ1
8、38に給送される。昇圧ポンプ56は開閉弁58を
介して給水タンク60に接続され、必要時に開閉弁58
を開いて給水タンク60から追加的な水がシステム内に
補給される。低温の排ガスは再生器48のアウトレット
48bを通じて大気に放出される。
【0016】上述の’758特許に開示されているよう
に、SAGTシステムに水蒸気を添加することによっ
て、シンプルサイクル(ブレイトンサイクル)エンジン
の3倍の出力増加が得られる。これは給水のための昇圧
ポンプ56の所要動力がコンプレッサの所要動力に比べ
て無視できる程少ないためである。このように、エンジ
ン出力は空気量を増大せずに、水蒸気添加により、3倍
に増大できる。すなわち、一定の出力であれば、水蒸気
添加により、3倍の空気量を低減することが可能とな
り、コンプレッサの所要動力を少なくしてエンジンの熱
効率を改善することができる。
【0017】図3は図1の第1および第2パワータービ
ン40、44の断面図を示す。図3において、第1およ
び第2パワータービン40、44はハイブリッドエンジ
ン70の構造を有するものとして示されている。ハイブ
リッドエンジン70はタービンハウジング72を備え
る。タービンハウジング72は第1パワータービン40
のインレット40a、40bにそれぞれ連通していて圧
力エネルギーを速度エネルギーに変換する作動流体噴射
ノズル74、74’と、第2パワータービン44のイン
レット44a、44bにそれぞれ連通する作動流体噴射
ノズル76、76’を備える。タービンハウジング72
は、さらに、第1パワータービンのステータ84、8
4’と、第2パワータービン44のステータ86、8
6’とを備え、ステータ84’、86’は共通の固定デ
ィスク80に一体的に形成されたものとして図示されて
いるが分離しても良い。
【0018】図3において、ステータ84はエンドプレ
ートとしての機能も備え、ベアリング88を介して出力
軸42を支持している。実際の製作においてステータ8
4はエンドプレートから独立して構成しても良い。図
3、4に示すように、ステータ84は作動流体噴射ノズ
ル74と連通する第1および第2環状通路94、96
と、中央排気口98とを備える。第1および第2環状通
路94、96はステータ84のラジアル面に形成され、
旋回流発生手段100として機能する。第1環状通路9
4は連絡部94aを経て第2環状通路96と連通し、第
2環状通路96は連絡部96aを経て中央排気口98と
連通する。このように、インレット40aの高圧の作動
流体は噴射ノズル74内で高速の旋回流D(図4参照)
として旋回流発生手段100内を高速で通過して中央排
気口98から排出される。図3、4において、第1およ
び第2環状通路94、96内には複数の案内翼102が
形成され、その先端部は旋回流の一部を周期的に軸方向
に偏向させるように放射方向に配置されている。図3に
戻って、第1ステータ84は中央排気口98と連通する
排気路104を備える。排気路104はアウトレット4
0cに接続され、第1パワータービン40の排気ガスは
これらの経路を介して次の工程へ給送される。
【0019】図3において、ステータ84’はステータ
84と同様に噴射ノズル74’と連通する旋回流発生手
段100’をラジアル面に備える。旋回流発生手段10
0’は第1および第2環状通路94’、96’と、これ
らの中に形成された複数の案内翼102’と、中央開口
部80aとを備える。第2環状通路96’の端部は中央
開口部80aに連通するように形成される。
【0020】第2ステータ86、86’はそれぞれ噴射
ノズル76、76’と連通する旋回流発生手段106、
106’を備える。旋回流発生手段106はステータ8
6のラジアル面に互いに連通するように形成された第1
および第2環状通路108、110と、これらの中に形
成された複数の案内翼112と、中央排気口114とを
備える。ステータ86はフレームまたはエンドプレート
116により、タービンハウジング72に固定され、ス
テータ86とフレーム116との間にはベアリングサポ
ート118がサンドイッチされている。ベアリングサポ
ート118はベアリング120を介して出力軸42の端
部を支持するとともに、排気路122と連通するアウト
レット44cを支持している。排気路122はステータ
86の排気路124を介して中央開口部114と連通し
ていて、旋回流発生手段106、106’から吐出され
た膨張ガスをアウトレット44cから凝縮器50へ給送
する。ステータ86’の旋回流発生手段106’はステ
ータ86と同様に第1および第2環状通路108’、1
10’と、これらの中に形成された複数の案内翼11
2’と中央開口部80bとを備える。
【0021】固定ディスク80の中央開口部80a、8
0bの中間部には出力軸42に固定されたスリーブ42
aの外周に形成されたラビリンスパッキン42bからな
るシール手段が配置されていて、第1および第2パワー
タービン40、44を互いに流体力学的に分離してい
る。しかし、シール手段はその他のシール構造から構成
しても良い。
【0022】図3において、第1ステータ74、74’
の間には第1パワータービン40のタービンロータ12
6が配置され、第2ステータ76、76’の間には第2
パワータービン44のタービンロータ128が配置さ
れ、タービンロータ126、128は出力軸42に固定
される。タービンロータ126、128の両ラジアル面
はそれぞれ第1ステータ74、74’のラジアル面およ
び第2ステータ76、76’のラジアル面に対向するよ
うにタービンハウジング72内で配置される。
【0023】図3、図5において、タービンロータ12
6はハブ127を介して出力軸42に固定支持された回
転ディスクからなる。タービンロータ126の両ラジア
ル面には第1、第2環状案内溝130、132が形成さ
れ、その中に、それぞれ複数のタービン動翼134、1
36が形成されている。タービン動翼134、136の
頂部は放射状に配列される。第1、第2環状案内溝13
0、132はそれぞれ対面するステータ74の第1、第
2環状通路94、96と同一軌道上に形成されている。
タービンロータ126は、さらに、中心部に軸流ファン
ブレード140と、複数の連通口142とを備える。同
様に、ステータ74’に対向するタービンロータ126
のラジアル面は第1、第2環状案内溝130’、13
2’と、これらの中に形成された複数のタービン動翼1
34’、136’とを備える。ステータ76に対向する
タービンロータ128のラジアル面は第1、第2環状案
内溝150、152と、複数のタービン動翼154、1
56とを備える。ステータ76’に対向するタービンロ
ータ128のラジアル面は第1、第2環状案内溝15
0’、152’と、複数のタービン動翼154’、15
6’とを備える。タービンロータ128は軸流ファン1
57を有するハブ158を介して出力軸42に固定さ
れ、中心部に複数の連通口160とを備える。
【0024】図3〜図6において、噴射ノズル74に流
入した作動流体の高速流D1はステータ84の第1環状
通路94を旋回流となって流れ、連絡部94aを経て第
2環状通路96に流入する。第2環状通路96の連絡部
96aを経て旋回流は排気となって中央排気口98、排
気路104およびアウトレット40cを経て熱交換器4
6に排出される。上記工程において、図6に示されるよ
うに、高速流D1はステータ84の案内翼102によっ
て偏向流D2となってタービン動翼134に衝突してタ
ービンロータ126を矢印E方向に移動させる。タービ
ン動翼134に衝突した旋回流はタービン動翼の曲面壁
によって方向が変えられ、偏向流D3となり、この偏向
流D3はステータ84の案内翼102により再びタービ
ン動翼134の方向に案内される。このように噴射ノズ
ル74から第1環状通路94および第2環状通路96を
通過する旋回流は案内翼102およびタービン動翼13
4、136で流れ方向が偏向されながらタービン動翼1
34、136に直接衝突して回転エネルギーを与える。
図6(a)および図6(b)はステータ84に対するタ
ービンロータ126のそれぞれ異なる相対位置関係を示
す。図3において、タービンロータ126の両側のラジ
アル面の複数のタービン動翼134、136、13
4’、136’には複数の旋回流が同時に衝突するた
め、タービンロータ126には大きな回転力が与えられ
る。第1ステータ74、74’の第2環状通路96、9
6’の旋回流はそれぞれ中央開口部80aおよび中央排
気口98に流入する。中央開口部80aの作動流体はタ
ービンロータ126の軸流ファン140によって中央排
気口98に強制的に送られ、そこから排気路104およ
びアウトレット40cを介して熱交換器46(図1参
照)に給送される。一方、第2パワータービン44の噴
射ノズル76、76’に流入した第3作動流体は第2ス
テータ86、86’の旋回流発生手段106、106’
にて高速の旋回流となって通過し、タービンロータ12
8に対してタービンロータ126と同一方向に回転力を
与える。膨張したガスは中央開口部80b、中央排気口
114ならびに排気路122、124を経てアウトレッ
ト44cから凝縮器50(図1参照)に送られる。
【0025】図7、図8は図4、図5のステータおよび
タービンロータの変形例を示し、図7、図8と同一部品
については同一符号を用い、類似部品については同一符
号にダブル・アポストロフィを用いる。図7において、
ステータ74”はそのラジアル面に外周から中心部へ延
びるように形成されたスパイラル旋回通路160、16
2からなる旋回流発生手段100”を備える。スパイラ
ル旋回通路160、162はステータ74”の外周近辺
で作動流体噴射ノズル74と連通して高速の作動流体D
1”を導入する。スパイラル旋回通路160、162内
で作動流体D1”はそれぞれ高速のスパイラル旋回流と
なって流れ、タービンロータへ回転エネルギーを与えた
後、中央排気口98を経て、前述したような次工程に給
送される。図8において、タービンロータ126”はラ
ジアル面に外周から中心部へ延びるように、しかも、ス
テータ74”のスパイラル旋回通路160、162とそ
れぞれ同一軌道上に形成されたスパイラル案内溝16
4、165を備えた回転ディスクからなる。スパイラル
案内溝164、165にはそれぞれ複数のタービン動翼
166、168が放射状に延びるように形成される。ス
パイラル案内溝164、165の中心部は複数の連通口
142”と軸流ファンブレード140”を備える。ター
ビンロータ126”はハブ127”を介して出力軸に圧
入その他適当な手段で固定支持される。
【0026】図7、図8のステータ74”およびタービ
ンロータ126”は図3に示されるようにタービンハウ
ジング72内に互いに対面するように配置される。この
変形例において、ステータ74”のスパイラル旋回流発
生手段100”はそのラジアル面に複数の高速スパイラ
ル旋回流を発生させる。このとき、スパイラル旋回流の
一部はタービンロータ126”の複数のタービン動翼1
66、168に同時に衝突してタービンロータ126”
を回転させる。このとき、スパイラル旋回流D1”の遠
心力により、スパイラル旋回通路160、162の旋回
流の一部は周方向に高速で飛び出して、対面するタービ
ンロータ126”の案内溝164、165にガイドされ
て放射状のタービン動翼166、168に衝突する。タ
ービンロータ126”のスパイラル案内溝164、16
5の位相はステータ74”のスパイラル旋回通路16
0、162に対して変化し、1回転毎に位相が一致す
る。タービンロータ126”の回転時に多数のタービン
動翼166、168にステータ74”のスパイラル旋回
通路160、162から飛び出した高速の作動流体が同
時に回転方向に衝突するため、タービンロータ126”
は低速高トルクで駆動される。このため、減速機が大幅
に小型化され、全体システムの小型軽量化に貢献する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高効率ガ
スタービンにおいて、コンバスタで燃焼ガスおよび水蒸
気からなる大きなボリュームの作動流体を発生させ、こ
れにより第1パワータービンを駆動するとともに第1パ
ワータービンの廃熱により低沸点混合有機溶媒からなる
高圧の第2作動流体を発生させ、これにより第2パワー
タービンを駆動したため、廃熱回収効率を飛躍的に高め
て軸動力を増加させ、小型軽量化、低コスト化、高効率
化を図るようにしたものである。また、パワータービン
に特殊構造を採用することにより、減速機の小型軽量化
が可能となる。さらに、第1パワータービンの排気中の
水蒸気を凝縮して再利用をしているため、海水淡水化装
置等の水処理装置の小型化と低コスト化が図れ、実用上
の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高効率ガスタービンの系統図であ
る。
【図2】図1のコンバスタの1例を示す図である。
【図3】図1の第1および第2パワータービンを組み込
んだハイブリッドエンジンの断面図である。
【図4】図3のIV−IV線より見たステータの平面図
である。
【図5】図3のV−V線より見たタービンロータの平面
図である。
【図6(a)】および
【図6(b)】図3のステータとタービンロータとの相
対位置関係を示す図である。
【図7】図4のステータの変形例を示す図である。
【図8】図5のタービンロータの変形例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 高効率ガスタービン 56 昇圧ポ
ンプ 12 第1コンプレッサ 70 ハイブ
リッドエンジン 14 インタークーラ 72 タービ
ンハウジング 16 第2コンプレッサ 74、74’
第1流体噴射ノズル 18 第1蒸気発生型コンバスタ 76、76’
第2流体噴射ノズル 20 コンプレッサ駆動タービン 84、84’
第1ステータ 22 圧縮器導入室 86、86’
第2ステータ 24 燃焼室 94 第1環
状旋回通路 26 蒸気発生室 96 第2環
状旋回通路 28 混合室 100 旋回流
発生手段 30 空気通路 100” 旋回流
発生手段 32 スプレーノズル 102 案内翼 38 第2蒸気発生型コンバスタ 126 第1タ
ービンロータ 40 第1パワータービン 128 第2タ
ービンロータ 44 第2パワータービン 130 第1環
状案内溝 46 廃熱回収熱交換器 132 第2環
状案内溝 48 再熱器 134 タービ
ン動翼 50 凝縮器 160 第1ス
パイラル旋回通路 54 昇圧ポンプ 162 第2ス
パイラル旋回通路 164 第1スパイラル案内溝 165 第2スパイラル案内溝 166 タービン動翼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01K 25/10 F01K 25/10 G D F02C 3/30 F02C 3/30 C 6/18 6/18 A

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮空気を生成するためのコンプレッサ
    と、圧縮空気と燃料との燃焼ガスおよび水蒸気からなる
    第1作動流体を発生させる第1コンバスタと、第1作動
    流体により駆動されるコンプレッサタービンと、コンプ
    レッサタービンの排気と、燃焼ガスおよび水蒸気からな
    る第2作動流体を発生させる第2コンバスタと、第2作
    動流体により駆動される第1パワータービンと、第1パ
    ワータービンの排気側に接続されて廃熱エネルギーで低
    沸点の混合有機溶媒を第3作動流体に変換する廃熱回収
    熱交換器と、第1パワータービンに連結されて第3作動
    流体により駆動される第2パワータービンと、第2パワ
    ータービンの排気を凝縮して第3作動流体を凝縮液に変
    換し凝縮する凝縮器と、凝縮液を廃熱回収熱交換器に圧
    力下で循環させる昇圧ポンプと、第1および第2コンバ
    スタに給水する給水手段とを備える高効率ガスタービ
    ン。
  2. 【請求項2】請求項1において、さらに、廃熱回収熱交
    換器と凝縮器との間に接続された再生器を備え、再生器
    が第1パワータービンの排気を凝縮水と、大気に排出さ
    れる低温排ガスとに分離し、給水手段が凝縮水を第1お
    よび第2コンバスタに給水する高効率ガスタービン。
  3. 【請求項3】請求項2において、給水手段が昇圧ポンプ
    を備えている高効率ガスタービン。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、コンプレッサ
    が第1および第2コンプレッサからなり、さらに、第1
    および第2コンプレッサ間にインタークーラを備え、給
    水手段がインタークーラを介して第1および第2コンバ
    スタに給水する高効率ガスタービン。
  5. 【請求項5】請求項1または2において、混合有機溶媒
    が5〜25重量%のアンモニアと75〜95重量%のメ
    チルアルコールからなる高効率ガスタービン。
  6. 【請求項6】請求項1または2において、第1および第
    2コンバスタが、それぞれ、圧縮空気導入室と、圧縮空
    気導入室に連通する燃焼室と、燃焼室と圧縮空気導入室
    との間に配置されていて圧縮空気と水蒸気との高温気体
    混合物を生成する蒸気発生室と、高温気体混合物を混合
    して燃焼室に供給する混合室とを備える高効率ガスター
    ビン。
  7. 【請求項7】請求項6において、蒸気発生室が圧縮空気
    導入室と燃焼室とを連通させるための複数の空気通路を
    備える高効率ガスタービン。
  8. 【請求項8】請求項1または2において、第1および第
    2パワータービンが、それぞれ、作動流体噴射ノズル
    と、作動流体噴射ノズルと連通するステータと、ステー
    タに対向して配置されたタービンロータとを備え、ステ
    ータのラジアル面が旋回流発生手段を備え、タービンロ
    ータのラジアル面が旋回流発生手段に対面する案内溝手
    段と、案内溝手段に配置されている複数のタービン動翼
    を備える高効率ガスタービン。
  9. 【請求項9】請求項8において、さらに、タービンハウ
    ジングを備え、タービンハウジングが第1および第2パ
    ワータービンの作動流体噴射ノズルと、ステータとター
    ビンロータを収納したハイブリッド構造を有する高効率
    ガスタービン。
JP10316769A 1998-10-05 1998-10-05 高効率ガスタービン Pending JP2000110510A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10316769A JP2000110510A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 高効率ガスタービン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10316769A JP2000110510A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 高効率ガスタービン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000110510A true JP2000110510A (ja) 2000-04-18

Family

ID=18080729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10316769A Pending JP2000110510A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 高効率ガスタービン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000110510A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004360700A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 General Electric Co <Ge> ガスタービンエンジンを作動させる方法及び装置
JP2007500810A (ja) * 2003-07-31 2007-01-18 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト ガスタービン設備の効率向上を図る方法とガスタービン設備
CN113586630A (zh) * 2021-08-02 2021-11-02 山东泰鑫汽车科技有限公司 一种增强液力缓速器上的后定涡轮

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004360700A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 General Electric Co <Ge> ガスタービンエンジンを作動させる方法及び装置
JP2007500810A (ja) * 2003-07-31 2007-01-18 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト ガスタービン設備の効率向上を図る方法とガスタービン設備
JP4668189B2 (ja) * 2003-07-31 2011-04-13 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト ガスタービン設備の効率向上を図る方法とガスタービン設備
CN113586630A (zh) * 2021-08-02 2021-11-02 山东泰鑫汽车科技有限公司 一种增强液力缓速器上的后定涡轮

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6089024A (en) Steam-augmented gas turbine
CA1159264A (en) Multi-stage, wet steam turbine
US4441322A (en) Multi-stage, wet steam turbine
CA1130667A (en) Waste heat recovery cycle for producing power and fresh water
US20060230742A1 (en) Micro reaction turbine with integrated combustion chamber and rotor
US3972195A (en) Two-phase engine
US4478553A (en) Isothermal compression
US4333309A (en) Steam assisted gas turbine engine
US8333060B2 (en) Micro reaction turbine with integrated combustion chamber and rotor
WO2008038497A1 (fr) Turbine à gaz
JP2000303854A (ja) 高効率ガスタービン
EP2742214B1 (en) Parallel cascaded cycle gas expander
JPH04320718A (ja) ガスタービン群並びにその運転法
JP2000110514A (ja) 廃熱発電装置
JP2000110510A (ja) 高効率ガスタービン
US5045004A (en) Turbo-hydroduct propulsion system
JP2011530027A (ja) 複合サイクルエネルギー生成システム
JPH0425415B2 (ja)
JP2000161015A (ja) 密閉サイクル動力システム
JP2006522256A (ja) 熱エネルギーから機械エネルギーへ変換するための熱機関およびその使用
JP2000161016A (ja) ハイブリッドガスタ―ビンエンジンおよび推進装置
CN1193686A (zh) 透平膨胀喷射汽轮机
WO2013064858A1 (en) Method and apparatus for converting heat energy into mechanical energy
CA2426353C (en) Hydrogen turbine
CA1160465A (en) Multi-stage, wet steam turbine