JP2000110000A - 電解プロセスにおける酸素発生用アノ―ド - Google Patents

電解プロセスにおける酸素発生用アノ―ド

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JP2000110000A
JP2000110000A JP11277832A JP27783299A JP2000110000A JP 2000110000 A JP2000110000 A JP 2000110000A JP 11277832 A JP11277832 A JP 11277832A JP 27783299 A JP27783299 A JP 27783299A JP 2000110000 A JP2000110000 A JP 2000110000A
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titanium
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Antonio Nidla
ニドラ・アントニオ
Ulderico Nevosi
ネヴォシ・ウルデリコ
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De Nora SpA
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B11/00Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for
    • C25B11/04Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for characterised by the material
    • C25B11/051Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier
    • C25B11/073Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material
    • C25B11/091Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material consisting of at least one catalytic element and at least one catalytic compound; consisting of two or more catalytic elements or catalytic compounds
    • C25B11/093Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material consisting of at least one catalytic element and at least one catalytic compound; consisting of two or more catalytic elements or catalytic compounds at least one noble metal or noble metal oxide and at least one non-noble metal oxide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C7/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電解プロセスにおける酸素発生用
アノードを提供する。 【解決手段】 亜鉛、銅、ニッケル、およびコバルトを
生成させるための電気冶金学的プロセスにおいて、また
クロム、ニッケル、および貴金属を付着させるための化
学電気的プロセスにおいて、マンガンの存在下にて硫酸
または硫酸塩を含有する電解質から酸素を発生させるた
めのアノードとして使用するのに適した新規タイプの電
極が説明されている。本発明のアノードは、酸化イリジ
ウムと酸化ビスマスで造られた酸素発生用の電気触媒被
膜を備えたチタン支持体を含む。本発明の他の実施態様
においては、被膜は、第IVA族、第VA族、および第VB族
の元素(特に、スズおよび/またはアンチモン)から選
ばれるドーピング剤を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】硫酸または硫酸塩を含有する溶液からの酸
素の発生はよく知られている反応である。実際、現在稼
働している、硫酸または硫酸塩をベースとした電気冶金
学的プロセスは、いずれも20世紀の初頭において開発さ
れたものである。これらのプロセスにおいては、カソー
ドでの付着またはそれぞれの塩からの金属の生成に対す
るアノードの逆反応が、実際上、酸素の発生によって表
されている。アノードにおいて酸素が発生するという、
これまでに知られている工業的プロセスは、 − 硫酸電解質からの、一次的および二次的銅、亜鉛、
コバルト、ならびにニッケルの電気冶金学的; − 銅と亜鉛の高速の化学電気的プロセスによる付着
(テープおよびワイヤ);および − クロム、ニッケル、スズ、および少量元素の、従来
プロセスによる付着;を含む。最も広く使用されている
工業用アノードは鉛で造られており、より正確に言えば
鉛合金(たとえば、Pb-Sb、Pb-Ag、およびPb-Snなど)
で造られている。工業用アノードは、鉛ベースがアノー
ド分極下で自発的な変性を起こして硫酸鉛PbSO4(低い
導電率を有する中間保護層)と二酸化鉛PbO2〔500A/m2
にて2.0V(NHE)より大きい電極電位を有する、酸素を発
生させるための、比較的電気触媒性のある半導性表面
層〕になるという半永久的な系からなる。作動状態にあ
るこの系は、一方では進行性もしくは不可逆性のパシベ
ーションを受けないが(電極表面の自発的な更新)、他
方では電解媒体の腐食作用を受け、したがって溶解が増
大する(非永久的な系)。工業用の鉛アノードは、周期
表の第IB族、第IVA族、および第VA族から選ばれる元素
を合金化剤として含有した合金をベースとしている。ア
ノード組成物の例を表1に示す。
【0002】
【表1】
【0003】これらの物質は、 − 高いアノード電位〔低い電流密度(たとえば150〜2
00A/m2)でも2.0V(NHE)より高い〕; − 1〜3年の耐用年数; − 高い抵抗率と高い電気的不均一性(electrical dis
uniformity)〔PbSO4の薄い固体層(中間パシベーティ
ング層)とPbO2の薄い固体層(酸素発生のための電気触
媒表面層)の作動のもとで形成される〕; を有することを特徴とする。こうした状況はカソード生
成物に対して悪影響を及ぼし、したがって − 誘導電流効率の低下(亜鉛の電気冶金学に関しては
90%を、そしてコバルトの電気冶金学に関しては95%を
決して越えない); − デポジットの不均一で樹枝状の態様(特に亜鉛と銅
に対して) − 亜鉛1トン当たり鉛20〜40ppmという範囲の、そし
てコバルト1トン当たり鉛10〜30ppmという範囲の鉛汚
染を引き起こす。
【0004】鉛アノードの代替物として、コバルトアノ
ードが、コバルトの電気冶金学の極めて限定された部分
に対して使用されている。下記の組成に対応した3種の
合金が実質的に使用されている。
【0005】・ Co-Si(5〜20%)・ Co-Si(5〜20%)-Mn(1.0〜5.0%)・ Co-Si(5〜20%)-Cu(0.5〜2.5%) コバルト−ケイ素をベースとする物質は、鉛の場合と比
較して耐用年数がより長いことを特徴とするが、導電率
がより低くてしかも脆い。Co、Si、およびCuをベースと
する物質は、鉛をベースとする物質と同等の抵抗率を示
すが、耐用年数がより短く、いずれの場合もより脆い。
表2には、鉛合金とコバルト合金をベースとする従来技
術の物質の、最も普通の電解条件下での一般的な操作条
件がまとめられている。
【0006】
【表2】
【0007】最近では、酸化物および/または貴金属で
造られた中間保護皮膜、およびタンタルと酸化イリジウ
ムをベースとする酸素発生用の表面電気触媒被膜〔鉛よ
り活性が高く(500A/m2にて1.7(NHE)の電極電位)、支
持体の再活性化ex-situに適している〕を含んだ活性化
チタンアノードを使用することが提唱されている。工業
的な重要性が限定されている幾つかの化学電気的プロセ
スの場合のように、このアノードは、硫酸または硫酸塩
(不純物を全く含有していないか、あるいは不純物によ
って殆ど汚染されていない)を含有する電解質中での操
作に適している。これとは逆に、少なくとも、これまで
に集積された経験に基づいて、このアノードは、 i 二酸化マンガンのデポジットによる進行性および不
可逆性パシベーション; ii 活性層の機械的・化学的攻撃; iii 貴金属の損失;および iv カソードプロセスに対する誘導電流効率の対応する
低下; のために、相当量のマンガンを含有する電解質と共に使
用するのには適していない(亜鉛とコバルトの電気冶金
学および幾らかの化学電気的プロセス)。タンタルと酸
化イリジウムを使用するのは、米国特許第3,878,083号
において最初に説明されているように、以下の3つの理
由による: − タフェル傾斜がb<15mV/デケイドという、酸素の
発生に対するイリジウムとその酸化物の電気触媒活性; − タンタルの作用による、イリジウムの酸化物状態に
おける安定化;および − タンタルと酸化イリジウムとの間の構造上の相容
性。
【0008】この系は、濃硫酸電解質が不純物を含有せ
ず、温度(たとえば<65℃)と電流密度(たとえば<50
00A/m2)に関して温和な条件を受けるのであれば、濃硫
酸電解質(たとえば、H2SO4 150g/l)に対して適してい
る。より高い電流密度(たとえば>5000A/m2; 亜鉛、
銅、およびクロムの電気冶金学)の場合、および/また
は腐食性の不純物(フッ化物またはそれらの誘導体、な
らびに亜鉛、銅、およびクロムの電気冶金学)を含有し
た電解質を使用する場合、チタン支持体の腐食を防止す
るための保護バリヤーとするために中間層が加えられ
る。
【0009】保護中間層の公知組成物の例としては以下
のようなものがある: a) 酸化物としてのチタン−タンタル(それぞれ原子
基準にて80−20%)。酸化物は、適切な前駆体を含有す
るペイントの熱分解によって形成される(米国特許第4,
484,999号に記載)。 b) 金属状態の白金−イリジウム(それぞれ70−30重
量%)。この場合も、層は、適切な前駆体塩を含有する
ペイントの熱分解によって得られる(1997年4月18日付
け出願のイタリア特許出願 MI97A909号に記載)。 c) チタン、タンタル、およびイリジウム; 特に最初
の2つは酸化物として、イリジウムは金属および/また
は酸化物として; それぞれ原子基準にて75−20−5%。
【0010】前述したように、一次的銅、亜鉛、および
コバルトの電気冶金学がそうであるように、酸素発生の
ためのタンタルとイリジウムの電気触媒被膜は、マンガ
ンを含有する硫酸溶液中でその活性を徐々に失う。実
際、溶液中にマンガンが存在すると、酸素発生反応のほ
かに、殆ど導電しないコンパクト層におけるアノードに
て Mn2++2H2O = MnO2+ 4H++2e にしたがって二酸化マン
ガンの電着が起こる。これは、最初の電気触媒被膜のマ
スキングと徐々に進むパシベーション(その速度は、電
解質中のマンガン含量と温度との関数である)を引き起
こす。
【0011】このエージングメカニズムは、 − 2つの反応(所望の反応と寄生的な反応)の同時生
起(これらの反応のアノード電位はほぼ同等である); − MnO2(緻密で密着性の付着物)の機械的安定性;お
よび − 付着したMnO2層の高い抵抗率。 という3つの主要な考え方を示している。酸素発生のた
めの電位を寄生反応の電位未満の値に低下させるために
酸化ルテニウムを加えることによって、またルテニウム
の構造的安定化を達成するために酸化チタンを加えるこ
とによって、酸化イリジウムと酸化タンタルをベースと
する被膜を変性させることが提唱されている。以下のよ
うな組成物が提唱されている: Ta-Ir-Ru(それぞれ 20
-75-5重量%)および Ta-Ir-Ru-Ti(それぞれ 17.5-32.5
-32.5-17.5重量%)。ルテニウムとチタンを含有する電
気触媒被膜と保護中間層とを備えた上記アノードは、実
験用としては使用できるものの、現時点ではまだ満足で
きるほどのアプリケーションは見いだされていない。こ
うしたアプリケーションが表3にまとめてある。
【0012】
【表3】
【0013】本発明は、主として二酸化マンガンの付着
および/またはチタン支持体の腐食(腐食の進行はかな
り遅くなってはいるが)、という前述の実験用アノード
がもつ欠点を解消することに関する。本発明は特に、硫
酸もしくは硫酸塩、カソードにて付着させようとする金
属、多量のマンガン、および場合によっては限定された
濃度のフッ化物(<5ppm)を含有する電解質を使用し
て行われる電気化学的プロセスにおける酸素発生用アノ
ードに関する。本発明のアノードは、酸素発生のための
選択的な電気触媒層を含んだチタン支持体を含み、不導
電性二酸化マンガンの電気化学的沈澱という寄生反応に
よって影響を受けることはない。電気触媒層の主要成分
は、酸化イリジウム(導電体かつ酸素発生のための触媒
として作用する)および酸化ビスマス(不導電性であ
り、イリジウムを安定化させるためのものである)であ
る。被膜は、第IVA族(たとえばSn)、第VA族(たとえ
ばSb)、および第VB族(たとえばNbやTa)から選ばれる
ドーピング剤を、被膜の導電性および緻密さの促進剤と
して含んでよい。本発明の他の実施態様においては、ア
ノードは、チタン支持体と被膜との間に施される1つ以
上の保護中間層を含んでよい。中間層は、その成分が第
IVB族(たとえばTi)、第VB族(たとえばTa)、第VIII2
族(たとえばIr)、および第VIII3族(たとえばPt)か
ら選ばれ、チタン支持体を腐食から防ぐための保護バリ
ヤーとして作用する。本発明のアノードは、以下のよう
な作動特性を示す: − 酸素発生のためのアノード電位が高電流密度〔たと
えば 3000A/m2にて1.65V(NHE)〕下での可逆値に近い; − MnO2の付着による高い過電圧; この反応は、高濃度
のマンガン(たとえばMn>5g/l)を使用し、最高60℃ま
での温度であれば実際上抑えられる; − 作動条件下において、被膜が化学的・機械的に安定
である; − 金属付着のカソードプロセスの誘導電流効率が、従
来技術のアノード(酸化イリジウムと酸化タンタルで造
られた被膜を含んだ鉛アノードおよびチタンアノード)
の誘導電流効率より高い。
【0014】以下に実施例を挙げて本発明を説明する
が、本発明がこれらの実施例によって限定されることは
ない。サンプルは、10mm×50mm×2mmの寸法を有するチ
タングレード2(titanium grade 2)で作製した。サン
プルとノズルとの間の距離を20〜30cmとして5〜7気圧
の圧力にて、コリンドン(corindone)で機械的なサン
ドブラスト掛けした。ペイントは、ヒドロ溶解性塩化物
(hydro-soluble chlorides)を前駆体塩として含ん
だ。特に、下記の塩または溶液を、後述のように適切に
混合して使用した。
【0015】H2IrCl6 Irとして20-23%溶液 TaCl5 Taとして塩酸溶液 50g/l BiCl3 Biとして塩または塩酸溶液 50g/l SnCl22H2O Snとして塩または塩酸溶液 10g/l SbCl3 Sbとして塩または塩酸溶液 10g/l NbCl5 Nbとして塩または塩酸溶液 10g/l 以下のようなペインティング手順を使用した。 − ブラッシングまたは同等の方法(たとえば、ローリ
ングや静電吹き付け)によって、種々の成分を所定の比
で含有した水溶液を塗布する; − 105℃で乾燥し、強制空気循環炉中490℃で15分熱分
解する; − 最終の被膜中に所定量の貴金属が得られるようにな
るまで、ペインティングと熱サイクルを繰り返す;およ
び − 510℃でアニールする。 このようにして得たサンプルを、表4に記載の溶液中で
アノードとして電解処理した。
【0016】
【表4】
【0017】実施例1 前述のように予備処理した8個のチタンサンプルを、従
来技術の最も代表的なものから選んだ異なる被膜によっ
て、上記の手順にしたがって活性化させた。作製したサ
ンプルの最終組成と対応するコード番号を表1.1に示
す。パーセントは重量基準であり、元素状態での成分を
表している。
【0018】
【表5】
【0019】実施例2 本実施例は、酸化ビスマスと酸化イリジウムをベースと
する本発明の被膜(ドーピング剤を組み込んだ場合とそ
うでない場合)で活性化されたチタンのアノード物質に
関する。8個のチタンサンプル(前述のように予備処
理)を異なった被膜で活性化させた。これらの被膜のコ
ード番号と最終組成(元素状態での成分に関して重量%
表示)を表2.1に示す。
【0020】
【表6】
【0021】全てのサンプルに対し、イリジウムの含量
は10g/m2であった。電解質コードAに対し表4に記載の
操作条件にて、マンガンを不純物として含有する硫酸電
解質中で、サンプルをアノードとして試験した。アノー
ド電位の時間変化、および試験終了時における被膜の形
態学的状態の目視観察結果を表2に示し、実施例1に記
載の手順によって作製した従来技術のサンプルを使用し
て得られるデータと比較してある。
【0022】
【表7】
【0023】表2.2の実験結果から、 ・ 溶液中にマンガンが存在すると、全ての従来技術サ
ンプルは不動態化される。不動態化は、ルテニウムを含
まない被膜に対して特に速やかであり(数百時間); ま
たルテニウムを含んだ被膜に対しては、それほど速くは
ないが、それでも相当起こっており、不可逆である(最
大1000時間)。 ・ 本発明のサンプルはいずれも、マンガンを含有する
溶液中で3000時間以上作動させた後において、不動態化
が全くみられない。特に、タンタルまたはニオブを含有
する被膜は、薄くて多孔質の緻密でない層で被覆され、
この層は作動中に除去することができる。タンタルまた
はニオブを含まない被膜は、電解時間の全体にわたっ
て、MnO2の視認できるような沈澱物を生じなかった。
【0024】実施例3 本実施例は、亜鉛含有フッ化物とマンガンを生成させる
ために、工業用硫酸電解質中で使用される電気触媒被膜
と保護中間層とを備えたアノードを使用することに関す
る。前述のように予備処理した16個のチタンサンプル
を、ビスマスおよごイリジウムをベースとする異なった
被膜(ドーピング剤を含む場合とそうでない場合)を使
用して活性化させた。コード番号5.3で示される一連の
サンプルは中間層を組み込まず; コード番号X5.3で示さ
れる別の一連のサンプルは、元素状態の貴金属で造られ
た保護中間層を含み; そしてコード番号Y5.3で示される
さらに別の一連のサンプルは、少量の貴金属を含有する
バルブ金属酸化物(valve metal oxides)で造られた保
護中間層を含んだ。コード番号と被膜の最終組成(元素
状態における全ての成分に関して重量%で表示)を表3.
1に示す。全てのサンプルに対し、イリジウムの組み込
み量は10g/m2であった。
【0025】
【表8】
【0026】表4の電解質コードCの電解操作条件にて
亜鉛を生成させるために、サンプルを電解質中のアノー
ドとして試験した。試験は、透明なプラスチック製ラボ
セルを使用して行い、このとき各セルは、 ・ 前述のようなアノード; ・ 10mm×50mm×2mmの寸法の対向電極;および ・ 溶液を循環させるための配液ポンプ;を含んだ。電
解質は、24時間ごとに一部を新しいのと取り替えた。
【0027】本発明のアノードを使用して得られた結
果、すなわちアノード電位の時間変化、亜鉛の収率(48
時間ごとのカソードの除去とそれに関連した重量測定に
よって算出)、および試験終了時における被膜の形態学
的状態の目視観察結果を表3.2に示す。これらのデータ
を、実施例1に記載の手順にしたがって作製した従来技
術のアノードを使用して得られたデータと比較してあ
る。
【0028】
【表9】
【0029】表3.2に記載の結果から、 ・ フッ化物、マンガン、および亜鉛の前駆体塩を同時
に含有する硫酸溶液においては、全ての従来技術のアノ
ードが不動態化された。従来技術のアノードを使用した
場合の亜鉛付着の平均誘導電流収率のほうが、平均で90
%以上低い。 ・ 本発明のサンプルは、フッ化物、マンガン、および
亜鉛の前駆体塩を同時に含有する工業用溶液中での3000
時間の電解後において、いかなる不動態化現象も示さな
い。 ということが言える。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソードに付着させようとする硫酸およ
    び/または金属硫酸塩、多量のマンガン、ならびに必要
    に応じて5ppm未満という限定量のフッ化物を含有する
    電解質中にて行われる電解プロセスにおける酸素発生用
    アノードであって、電気触媒被膜を有するチタン支持体
    を含み、このとき前記電気触媒被膜がイリジウムおよび
    ビスマスの酸化物をベースとしていることを特徴とす
    る、前記酸素発生用アノード。
  2. 【請求項2】 前記電気触媒被膜が、第IVA、第VA族、
    および第VB族の金属の酸化物をさらに含むことを特徴と
    する、請求項1記載のアノード。
  3. 【請求項3】 前記の第IVA、第VA族、および第VB族の
    金属がそれぞれ、スズ、アンチモン、タンタル、および
    ニオブであることを特徴とする、請求項2記載のアノー
    ド。
  4. 【請求項4】 ビスマスとイリジウムが主成分であり、
    スズ、アンチモン、およびニオブが少量成分であること
    を特徴とする、請求項3記載のアノード。
  5. 【請求項5】 イリジウムの量が55〜80%の範囲であっ
    て、好ましくは60〜65%であり、ビスマスの量が45〜20
    %であって、好ましくは40〜25%であり、アンチモンと
    スズの量が2.5〜10%であって、好ましくは5%であ
    り、そしてタンタルとニオブの量が2.5〜7.5%であっ
    て、好ましくは5%であることを特徴とする、請求項4
    記載のアノード。
  6. 【請求項6】 第IVB族、第VB族、第VA族、および第VII
    I族の金属の酸化物を含む群から選ばれる酸化物で造ら
    れた、チタン支持体の1つ以上の保護中間層を含む、請
    求項1、2、3、4、および5に記載のアノード。
  7. 【請求項7】 第IVB族、第VB族、第VA族、および第VII
    I族の金属が、好ましくはチタン、タンタル、およびイ
    リジウムであることを特徴とする、請求項6記載のアノ
    ード。
  8. 【請求項8】 チタンとタンタルの重量比が4:1であ
    って、チタンとタンタルが、元素に関して97.5〜90重量
    %を、好ましくは95重量%を構成し、そしてイリジウム
    が、少量成分として元素に関して2.5〜10重量%を、好
    ましくは5重量%を構成することを特徴とする、請求項
    7記載のアノード。
  9. 【請求項9】 白金とイリジウムから70重量%−30重量
    %の比で造られた、チタン支持体のための保護中間層を
    含む、請求項1、2、3、4、および5に記載のアノー
    ド。
  10. 【請求項10】 前記電気触媒被膜中の貴金属の含量が
    14〜32g/m2、好ましくは20〜24g/m2であり、前記中間層
    中の貴金属の全含量が0.5〜5.0g/m2、好ましくは1〜3
    g/m2である、請求項8と9に記載のアノード。
  11. 【請求項11】 a) チタン支持体を corindone サ
    ンドブラスト掛けする工 程; b) 共沸塩酸中で酸洗いする工程; c) 白金族の金属、好ましくはイリジウム、第IVB
    族、第VB族、第VA族、および第VIII族の金属、好ましく
    はチタン、タンタル、およびイリジウム、の前駆体塩を
    含有するペイントを塗布することによって保護中間層を
    形成させ、これを強制空気循環路中で乾燥および熱分解
    させ、そして所望の貴金属含量が得られるまで上記の操
    作を繰り返す工程;および d) 白金族の金属、好ましくはイリジウム、第VA族の
    非貴金属、好ましくはビスマスとアンチモン、第IVA族
    の非貴金属、好ましくはスズ、および第VB族の非貴金
    属、好ましくはニオブとタンタル、の前駆体塩を含有す
    るペイントを塗布することによって電気触媒被膜を形成
    させ、これを強制空気循環路中で乾燥および熱分解さ
    せ、そして所望の貴金属含量が得られるまで上記の操作
    を繰り返す工程;を含むことを特徴とする、請求項1〜
    10に記載のアノードを製造するための方法。
  12. 【請求項12】 電気冶金学的プロセスまたは化学電気
    プロセスにおける請求項1〜10に記載のアノードの使
    用。
  13. 【請求項13】 前記の電気冶金学的プロセスまたは化
    学電気プロセスが亜鉛とコバルトを製造するためのプロ
    セスである、請求項12記載のアノードの使用。
JP11277832A 1998-10-01 1999-09-30 電解プロセスにおける酸素発生用アノ―ド Pending JP2000110000A (ja)

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