JP2000106896A - アリ―ルアルキルカルボン酸エステルのラセミ化合物分割法 - Google Patents

アリ―ルアルキルカルボン酸エステルのラセミ化合物分割法

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JP2000106896A JP11274366A JP27436699A JP2000106896A JP 2000106896 A JP2000106896 A JP 2000106896A JP 11274366 A JP11274366 A JP 11274366A JP 27436699 A JP27436699 A JP 27436699A JP 2000106896 A JP2000106896 A JP 2000106896A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 技術水準による欠点を有せず、容易に実施で
きるアリールアルキルカルボン酸エステルのラセミ化合
物の分割法を提供する。 【解決手段】 一般式I 【化1】 の化合物をリパーゼまたはエステラーゼの存在で一般式
6−OHのアルコールと反応させて一般式Iaおよび
II 【化2】 の化合物を得る。式IaおよびIIの化合物の少なくと
も1つは鏡像異性体過剰率で存在する。式I、Iaおよ
びII中の置換基および変数は請求項に記載のものを表
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリールアルキル
カルボン酸エステルのラセミ化合物分割法に関する。
【0002】
【従来の技術】リパーゼおよびエステラーゼは、非水性
溶媒中でさえも屡々非常に高い立体選択率および安定性
と結合した広い基質スペクトルにより区別される。これ
ら酵素の成功した使用は、多数の広範囲の評論記事(S
choffers等、Tetrahedron、52、
1996:3769〜3826;Kazlauskas
&Bornscheuer、Biotransform
ations、VCH、ワインハイム、8a巻、199
8:37;Schmid等、Angew.Chem.I
nt.Ed.Engl.、37、1998:1608)
および文献(F.Theil、Enzyme in d
er Organischen Synthese[E
nzymes in Organic Synthes
is]、Spektrum Akademischer
Verlag、ハイデルベルク、1997;C.−
H.Wong、G.M.Whitesides、Enz
ymes in Synthetic Organic
Chemistry、Pergamon Pres
s、オックスフォード、1994;K.Faber、B
iotransfomations in Organ
ic Chemistry、A.Textbook、第
3版、Springer、ベルリン1997;K.Dr
auz、H.Waldmann,Enzyme Cat
alysis inOrganic Synthesi
s、A.Comprehensive Handboo
k、第I+II巻、VCH、ワインハイム、1995)
に記載されている。
【0003】この酵素触媒作用によって、光学的に純粋
なアルコールを容易に入手できる。これらの光学的に純
粋なアルコールを製造するためには、ラセミまたはプロ
ステレオジェニック前駆物質(prostereoge
nic precursors)から出発する有機溶媒
中でのエステル交換反応が広く記載されている。反応速
度を増加するためおよび反応平衡を移動させるために
は、活性化エステル、とくにエノールエステルを使用す
ることが非常に有効であることが立証されている。屡々
使用されるアシル供与体はビニルエステルであり、これ
らのうちでは殊に酢酸ビニルである。エステル交換反応
において中間的に形成するビニルアルコールは、ケト−
エノール互変異性で易揮発性のアセトアルデヒドに転位
し、これが不所望の逆反応を抑制する(Degueil
−Castaing等、Tetrahedron le
tt.、28、1987:953〜954;Wang
等,J.Am.Chem.Soc.、110、198
8:7200〜7205;Laumen等、J.Che
m.Soc.Chem.Commun.、1988:1
459〜1461参照)。
【0004】光学活性カルボン酸の場合における入手可
能性は異なるように思われる。非水性溶媒中でのリパー
ゼまたはエステラーゼの合成方向を利用する、上述した
光学的に純粋なアルコールの製造とは異なり、光学的に
純粋なカルボン酸は、相応するエステルが加水分解され
る加水分解方向で製造される。これは必要である、それ
というのも使用される酵素はカルボン酸側での合成方向
に非常に小さい基質スペクトルを許容するにすぎずおよ
び加水分解方向は広い基質スペクトルを可能にするから
である。しかしこの欠点は、水不安定な化合物はこれら
の条件下では使用することができないことである。さら
に、水性媒体中で生成物の部分的または完全なラセミ化
が起こりうる。これが、生成物の光学純度の減少を生じ
る。
【0005】非活性化エステルを用いるキラルカルボン
酸の製造における合成方向の利用は、同様に文献から公
知である(Holmberg等、 Appl.Micr
obior.Biotechnol.、35、199
2:572〜578;Persichetti等、Te
trahedron Lett.、37、1996:6
507〜6510;Ozegowski等、Liebi
gs Ann.1994:215〜217参照)。しか
し、上記に既述した小さい基質幅の欠点に加え、他の欠
点により影響を受ける。非活性化エステルを用いるエス
テル交換反応における分割の間の平衡位置は非常に不利
であり、生成物の混合物または非常に長い反応時間を生
じる。これらの欠点を克服するために、平衡移動反応を
モレキュラーシーブの存在において(Soumanou
等、J.Am.Oil Chem.Soc.、75、1
998:703〜710)、減圧でまたは真空を適用し
て(Bjoerkling等、J.Chem.So
c.、Chem.Commun.、1989:934〜
935)または固相合成として(McNeill等、
J.Am.Oil Chem.Soc.、67、199
0:779〜783;Cao等、Biocatal.B
iotransform.、14、1997:269〜
283)実施することができるが、しかしそれぞれの場
合技術的に一層複雑な反応を生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
した欠点を有せずおよび実施が容易である光学活性カル
ボン酸を技術的に入手できる方法を開発することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
る一般式I
【0008】
【化3】
【0009】のアリールアルキルカルボン酸エステルの
ラセミ化合物分割法により解決され、該方法は一般式I
の化合物をリパーゼまたはエステラーゼの存在で一般式
6−OHのアルコールと反応させて一般式Iaおよび
II
【0010】
【化4】
【0011】の化合物を得ることからなり、その際式I
aおよびIIの化合物の少なくとも1つは鏡像異性体過
剰率で存在し、および式I、IaおよびII中の置換基
および変数は次の意味:*=光学活性中心nおよびmは
互いに独立に0または1でありR1=水素またはメチル
2=置換または非置換、分枝または非分枝のC1〜C6
アルキル基、C3〜C6シクロアルキル基、アリール基ま
たはヘタリール基、R3、R4、R5は互いに独立に水
素、置換または非置換、分枝または非分枝のC1〜C10
アルキル基、C2〜C10アルケニル基、C2〜C10アルキ
ニル基、C1〜C1 0アルコキシ基、C2〜C10アルケニル
オキシ基、C2〜C10アルキニルオキシ基、C3〜C10
クロアルキル基、C3〜C10シクロアルキルオキシ基、
1〜C4アルキルアリール基、C1〜C4アルキルヘタリ
ール基、アリール基、ヘタリール基、ヒドロキシル基、
ハロゲン、シアノ基、ニトロ基またはアミノ基であり、
6=置換または非置換、分枝または非分枝のC1〜C20
アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C2〜C20アルケ
ニル基、C3〜C10シクロアルキル基またはアリール
基、を表し、その際2つの隣接する置換基R3、R4およ
びR5は一緒になって、環中に5〜6個の原子を有す
る、他の置換または非置換、芳香族の飽和または部分的
に飽和の環を形成してもよく、該環は1個以上のO、N
またはSのようなヘテロ原子を含有してもよい。
【0012】式I、IaおよびIIの化合物中のR
2は、置換または非置換、分枝または非分枝のC1〜C6
アルキル基、C3〜C6シクロアルキル基、アリール基ま
たはヘタリール基である。
【0013】挙げることのできるアルキル基は、置換ま
たは非置換、分枝または非分枝のC 1〜C6アルキル鎖、
たとえばメチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエ
チル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプ
ロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−
メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、
2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−
ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチ
ルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチ
ル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1
−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−
ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジ
メチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブ
チル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロ
ピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−
1−メチルプロピルまたは1−エチル−2−メチルプロ
ピルである。メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチ
ル、i−プロピルおよびi−ブチルが好まれる。
【0014】例として挙げることのできる式中のシクロ
アルキル基は、置換または非置換、分枝または非分枝
の、環または環系中に3〜6個の炭素原子を有するC3
〜C6シクロアルキル鎖、たとえばシクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メ
チルシクロプロピル、1−エチルシクロプロピルまたは
1−プロピルシクロプロピルである。シクロアルキル基
は、環中にO、NおよびSのようなヘテロ原子を含有し
うる。
【0015】挙げることのできるアリールは、置換また
は非置換のフェニルまたはナフチルである。フェニルお
よびナフチルが好まれる。
【0016】挙げることのできるヘタリール基は、環ま
たは環系中に1個以上の窒素、硫黄および/または酸素
原子を含有する置換または非置換のヘタリール基であ
る。
【0017】挙げられるR2の基の可能な置換基はたと
えば、フッ素、塩素または臭素のようなハロゲン、シア
ノ、ニトロ、アミノまたはヒドロキシルのような1個以
上の置換基である。メチル、塩素およびヒドロキシルが
好まれる。
【0018】式I、IaおよびIIの化合物中のR3
4、R5は、互いに独立に水素、置換または非置換、分
枝または非分枝のC1〜C10アルキル基、C2〜C10アル
ケニル基、C2〜C10アルキニル基、C1〜C10アルコキ
シ基、C2〜C10アルケニルオキシ基、C2〜C10アルキ
ニルオキシ基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10
シクロアルキルオキシ基、C1〜C4アルキルアリール
基、C1〜C4アルキルヘタリール基、アリール基、ヘタ
リール基、ヒドロキシル基、フッ素、塩素または臭素の
ようなハロゲン、シアノ、ニトロまたはアミノである。
さらに、2つの隣接する置換基R3、R4およびR5は、
一緒になって環中に5〜6個の原子を有する、置換また
は非置換の芳香族の飽和または部分的飽和の環を形成し
てもよく、該環は1個以上のO、NまたはSのようなヘ
テロ原子を含有してもよい;それで1よりも多い環が中
央の環に縮合することのできない縮合系が形成される。
【0019】挙げることのできるアルキル基は、置換ま
たは非置換、分枝または非分枝のC 1〜C10アルキル
鎖、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、1−メチ
ルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチ
ルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、
1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチ
ル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、
n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジ
メチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペン
チル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,
1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3
−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−
ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチル
ブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプ
ロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル
−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピ
ル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニルまたはn
−デシルである。メチル、エチル、n−プロピル、n−
ブチル、i−プロピルおよびi−ブチルが好まれる。
【0020】挙げることのできるアルケニル基は、置換
または非置換、分枝または非分枝のC2〜C10アルケニ
ル鎖、たとえばエテニル、プロペニル、1−ブテニル、
2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチルプロペニル、
1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4
−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル
−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチ
ル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メ
チル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−
メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、
1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル
−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニ
ル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プ
ロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキ
セニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル
−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−
メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニ
ル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペ
ンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−
2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メ
チル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、
4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテ
ニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−
ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジ
メチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニ
ル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチ
ル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、
1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−
2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,
2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−
ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−
ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテ
ニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−
1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル
−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチ
ル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,
1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1
−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−
1−プロペニル、1−エチル−2−メチル−2−プロペ
ニル、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニ
ル、4−ヘプテニル、5−ヘプテニル、6−ヘプテニ
ル、1−オクテニル、2−オクテニル、3−オクテニ
ル、4−オクテニル、5−オクテニル、6−オクテニ
ル、7−オクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3
−ノネニル、4−ノネニル、5−ノネニル、6−ノネニ
ル、7−ノネニル、8−ノネニル、1−デセニル、2−
デセニル、3−デセニル、4−デセニル、5−デセニ
ル、6−デセニル、7−デセニル、8−デセニルまたは
9−デセニルである。
【0021】挙げることのできるアルキニル基は、置換
または非置換、分枝または非分枝のC2〜C10アルキニ
ル鎖、たとえばエチニル−、プロプ−1−イン−1−イ
ル、プロプ−2−イン−1−イル、n−ブト−1−イン
−1−イル、n−ブト−1−イン−3−イル、n−ブト
−1−イン−4−イル、n−ブト−2−イン−1−イ
ル、n−ペント−1−イン−1−イル、n−ペント−1
−イン−3−イル、n−ペント−1−イン−4−イル、
n−ペント−1−イン−5−イル、n−ペント−2−イ
ン−1−イル、n−ペント−2−イン−4−イル、n−
ペント−2−イン−5−イル、3−メチルブト−1−イ
ン−3−イル、3−メチルブト−1−イン−4−イル、
n−ヘキシ−1−イン−1−イル、n−ヘキシ−1−イ
ン−3−イル、n−ヘキシ−1−イン−4−イル、n−
ヘキシ−1−イン−5−イル、n−ヘキシ−1−イン−
6−イル、n−ヘキシ−2−イン−1−イル、n−ヘキ
シ−2−イン−4−イル、n−ヘキシ−2−イン−5−
イル、n−ヘキシ−2−イン−6−イル、n−ヘキシ−
3−イン−1−イル、n−ヘキシ−3−イン−2−イ
ル、3−メチルペント−1−イン−1−イル、3−メチ
ルペント−1−イン−3−イル、3−メチルペント−1
−イン−4−イル、3−メチルペント−1−イン−5−
イル、4−メチルペント−1−イン−1−イル、4−メ
チルペント−2−イン−4−イルまたは4−メチルペン
ト−2−イン−5−イルおよびこの系列の高級同族体で
ある。
【0022】挙げることのできるアルコキシ基は、置換
または非置換、分枝または非分枝のC1〜C10アルコキ
シ鎖、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、1−
メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、2
−メチルプロポキシ、1,1−ジメチルエトキシ、ペン
トキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3
−メチルブトキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、1,
2−ジメチルプロポキシ、2,2−ジメチルプロポキ
シ、1−エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1−メチルペ
ントキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキ
シ、4−メチルペントキシ、1,1−ジメチルブトキ
シ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブト
キシ、2,2−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブ
トキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1−エチルブトキ
シ、2−エチルブトキシ、1,1,2−トリメチルプロ
ポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−エチ
ル−1−メチルプロポキシ、1−エチル−2−メチルプ
ロポキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチル
オキシ、ノニルオキシまたはデシルオキシおよびその分
枝鎖同族体である。
【0023】挙げることのできるアルケニルオキシ基
は、置換または非置換、分枝または非分枝のC2〜C10
アルケニルオキシ鎖、たとえばエテニルオキシ、プロペ
ニルオキシ、1−ブテニルオキシ、2−ブテニルオキ
シ、3−ブテニルオキシ、2−メチルプロペニルオキ
シ、1−ペンテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3
−ペンテニルオキシ、4−ペンテニルオキシ、1−メチ
ルー1−ブテニルオキシ、2−メチル−1−ブテニルオ
キシ、3−メチル−1−ブテニルオキシ、1−メチル−
2−ブテニルオキシ、2−メチル−2−ブテニルオキ
シ、3−メチル−2−ブテニルオキシ、1−メチル−3
−ブテニルオキシ、2−メチル−3−ブテニルオキシ、
3−メチル−3−ブテニルオキシ、1,1−ジメチル−
2−プロペニルオキシ、1,2−ジメチル−1−プロペ
ニルオキシ、1,2−ジメチル−2−プロペニルオキ
シ、1−エチル−1−プロペニルオキシ、1−エチル−
2−プロペニルオキシ、1−ヘキセニルオキシ、2−ヘ
キセニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ、4−ヘキセニ
ルオキシ、5−ヘキセニルオキシ、1−メチル−1−ペ
ンテニルオキシ、2−メチル−1−ペンテニルオキシ、
3−メチル−1−ペンテニルオキシ、4−メチル−1−
ペンテニルオキシ、1−メチル−2−ペンテニルオキ
シ、2−メチル−2−ペンテニルオキシ、3−メチル−
2−ペンテニルオキシ、4−メチル−2−ペンテニルオ
キシ、1−メチル−3−ペンテニルオキシ、2−メチル
−3−ペンテニルオキシ、3−メチル−3−ペンテニル
オキシ、4−メチル−3−ペンテニルオキシ、1−メチ
ル−4−ペンテニルオキシ、2−メチル−4−ペンテニ
ルオキシ、3−メチル4−ペンテニルオキシ、4−メチ
ル−4−ペンテニルオキシ、1,1−ジメチル−2−ブ
テニルオキシ、1,1−ジメチル−3−ブテニルオキ
シ、1,2−ジメチル−1−ブテニルオキシ、1,2−
ジメチル−2−ブテニルオキシ、1,2−ジメチル−3
−ブテニルオキシ、1,3−ジメチル−1−ブテニルオ
キシ、1,3−ジメチル−2−ブテニルオキシ、1,3
−ジメチル−3−ブテニルオキシ、2,2−ジメチル−
3−ブテニルオキシ、2,3−ジメチル−1−ブテニル
オキシ、2,3−ジメチル−2−ブテニルオキシ、2,
3−ジメチル−3−ブテニルオキシ、3,3−ジメチル
−1−ブテニルオキシ、3,3−ジメチル−2−ブテニ
ルオキシ、1−エチル−1−ブテニルオキシ、1−エチ
ル−2−ブテニルオキシ、1−エチル−3−ブテニルオ
キシ、2−エチル−1−ブテニルオキシ、2−エチル−
2−ブテニルオキシ、2−エチル−3−ブテニルオキ
シ、1,1,2−トリメチル−2−プロペニルオキシ、
1−エチル−1−メチル−2−プロペニルオキシ、1−
エチル−2−メチル−1−プロペニルオキシ、1−エチ
ル−2−メチル−2−プロペニルオキシ、1−ヘプテニ
ルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、3−ヘプテニルオキ
シ、4−ヘプテニルオキシ、5−ヘプテニルオキシ、6
−ヘプテニルオキシ、1−オクテニルオキシ、2−オク
テニルオキシ、3−オクテニルオキシ、4−オクテニル
オキシ、5−オクテニルオキシ、6−オクテニルオキ
シ、7−オクテニルオキシ、1−ノネニルオキシ、2−
ノネニルオキシ、3−ノネニルオキシ、4−ノネニルオ
キシ、5−ノネニルオキシ、6−ノネニルオキシ、7−
ノネニルオキシ、8−ノネニルオキシ、1−デセニルオ
キシ、2−デセニルオキシ、3−デセニルオキシ、4−
デセニルオキシ、5−デセニルオキシ、6−デセニルオ
キシ、7−デセニルオキシ、8−デセニルオキシまたは
9−デセニルオキシである。
【0024】挙げることのできるアルキニルオキシ基
は、置換または非置換、分枝または非分枝のC2〜C10
アルキニルオキシ鎖、たとえばエチニルオキシ、プロプ
−1−イン−1−イルオキシ、プロプ−2−イン−1−
イルオキシ、n−ブト−1−イン−1−イルオキシ、n
−ブト−1−イン−3−イルオキシ、n−ブト−1−イ
ン−4−イルオキシ、n−ブト−2−イン−1−イルオ
キシ、n−ペント−1−イン−1−イルオキシ、n−ペ
ント−1−イン−3−イルオキシ、n−ペント−1−イ
ン−4−イルオキシ、n−ペント−1−イン−5−イル
オキシ、n−ペント−2−イン−1−イルオキシ、n−
ペント−2−イン−4−イルオキシ、n−ペント−2−
イン−5−イルオキシ、3−メチルブト−1−イン−3
−イルオキシ、3−メチルブト−1−イン−4−イルオ
キシ、n−ヘキシ−1−イン−1−イルオキシ、n−ヘ
キシ−1−イン−3−イルオキシ、n−ヘキシ−1−イ
ン−4−イルオキシ、n−ヘキシ−1−イン−5−イル
オキシ、n−ヘキシ−1−イン−6−イルオキシ、n−
ヘキシ−2−イン−1−イルオキシ、n−ヘキシ−2−
イン−4−イルオキシ、n−ヘキシ−2−イン−5−イ
ルオキシ、n−ヘキシ−2−イン−6−イルオキシ、n
−ヘキシ−3−イン−1−イルオキシ、n−ヘキシ−3
−イン−2−イルオキシ、3−メチルペント−1−イン
−1−イルオキシ、3−メチルペント−1−イン−3−
イルオキシ、3−メチルペント−1−イン−4−イルオ
キシ、3−メチルペント−1−イン−5−イルオキシ、
4−メチルペント−1−イン−1−イルオキシ、4−メ
チルペント−2−イン−4−イルオキシまたは4−メチ
ルペント−2−イン−5−イルオキシおよびこの系列の
高級同族体である。
【0025】例として挙げることのできるシクロアルキ
ル基は、置換または非置換、分枝または非分枝の、環ま
たは環系中に3〜7個の炭素原子を有するC3〜C10
クロアルキル鎖、たとえばシクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、1−メチルシクロプロピル、1−エチルシクロプロ
ピル、1−プロピルシクロプロピル、1−ブチルシクロ
プロピル、1−ペンチルシクロプロピル、1−メチル−
1−ブチルシクロプロピル、1,2−ジメチルシクロプ
ロピル、1−メチル−2−エチルシクロプロピル、シク
ロオクチル、シクロノニルまたはシクロデシルである。
シクロアルキル基も、S、NおよびOのようなヘテロ原
子を含有しうる。
【0026】例として挙げることのできるシクロアルキ
ルオキシ基は、置換または非置換、分枝または非分枝
の、環または環系中に3〜7個の炭素原子を有するC3
〜C10シクロアルキルオキシ鎖、たとえばシクロプロピ
ルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキ
シ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、1
−メチルシクロプロピルオキシ、1−エチルシクロプロ
ピルオキシ、1−プロピルシクロプロピルオキシ、1−
ブチルシクロプロピルオキシ、1−ペンチルシクロプロ
ピルオキシ、1−メチル−1−ブチルシクロプロピルオ
キシ、1,2−ジメチルシクロプロピルオキシ、1−メ
チル−2−エチルシクロプロピルオキシ、シクロオクチ
ルオキシ、シクロノニルオキシまたはシクロデシルオキ
シである。シクロアルキルオキシ基も、環中にS、Nお
よびOのようなヘテロ原子を含有しうる。
【0027】挙げることのできるC1〜C4アルキルアリ
ールは、置換および非置換の分枝鎖または非分枝鎖のC
1〜C4アルキルフェニル基またはC1〜C4アルキルナフ
チル基、たとえばメチルフェニル、エチルフェニル、プ
ロピルフェニル、1−メチルエチルフェニル、ブチルフ
ェニル、1−メチルプロピルフェニル、2−メチルプロ
ピルフェニル、1,1−ジメチルエチルフェニル、メチ
ルナフチル、エチルナフチル、プロピルナフチル、1−
メチルエチルナフチル、ブチルナフチル、1−メチルプ
ロピルナフチル、2−メチルプロピルナフチルまたは
1,1−ジメチルエチルナフチルである。
【0028】挙げることのできるアルキルヘタリール基
は、置換および非置換の分枝鎖または非分枝鎖の、環ま
たは環系中に1個以上の窒素原子、硫黄原子および/ま
たは酸素原子を含有するC1〜C4アルキルヘタリール基
である。
【0029】アリールは、たとえば場合により1個以上
の、フッ素、塩素または臭素のようなハロゲン、シア
ノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシル、チオ、アルキル、
アルコキシ、アリール、ヘタリールのような基により置
換されていてもよい単一芳香族環または縮合芳香族環系
またはさらなる飽和または不飽和の非芳香族環または環
系を意味するものと理解すべきである。場合により置換
されたフェニル、メトキシフェニルおよびナフチルが好
まれる。
【0030】ヘタリールはたとえば、N、OまたはSの
ような1個以上のヘテロ原子を含有することができおよ
び場合によりフッ素、塩素または臭素のようなハロゲ
ン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシル、チオ、ア
ルキル、アルコキシのような1個以上の基により置換さ
れていてもよい、1個以上のヘテロ芳香族3〜7員環を
有する単一芳香族環または縮合芳香族環系、または他の
芳香族または飽和または不飽和非芳香族の環または環系
を意味するものと理解すべきである。
【0031】記述したR3、4およびR5の基の可能な
置換基は、原則として考えられるすべての置換基、たと
えばフッ素、塩素または臭素のようなハロゲン、シア
ノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシル、アルキル、シクロ
アルキル、アリール、アルコキシ、ベンジルオキシ、フ
ェニルまたはベンジルのような1以上の置換基である。
【0032】式IIの化合物中のR6は、独立に置換ま
たは非置換、分枝または非分枝のC1〜C20アルキル
基、C1〜C20アルコキシ基、C2〜C20アルケニル基、
3〜C1 0シクロアルキル基またはアリール基である。
【0033】挙げることのできるアルキル基は、置換ま
たは非置換、分枝または非分枝のC 1〜C20アルキル
鎖、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、1−メチ
ルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチ
ルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、
1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチ
ル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、
n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジ
メチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペン
チル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,
1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3
−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−
ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチル
ブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプ
ロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル
−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピ
ル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デ
シル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシ
ル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサ
デシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノ
ナデシルまたはn−エイコサニルである。
【0034】挙げることのできるアルコキシ基は、置換
または非置換、分枝または非分枝のC1〜C20アルキル
オキシ鎖、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、
1−メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキ
シ、2−メチルプロポキシ、1,1−ジメチルエトキ
シ、ペントキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブト
キシ、3−メチルブトキシ、1,1−ジメチルプロポキ
シ、1,2−ジメチルプロポキシ、2,2−ジメチルプ
ロポキシ、1−エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1−メ
チルペントキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペ
ントキシ、4−メチルペントキシ、1,1−ジメチルブ
トキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチル
ブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチ
ルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1−エチルブ
トキシ、2−エチルブトキシ、1,1,2−トリメチル
プロポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−
エチル−1−メチルプロポキシ、1−エチル−2−メチ
ルプロポキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オク
チルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシル
オキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデ
シルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキ
シ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ、ノナデ
シルオキシまたはエイコサニルオキシである。
【0035】挙げることのできるアルケニル基は、置換
または非置換、分枝または非分枝のC2〜C20アルケニ
ル鎖、たとえばエテニル、プロペニル、1−ブテニル、
2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチルプロペニル、
1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4
−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル
−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチ
ル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メ
チル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−
メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、
1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル
−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニ
ル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プ
ロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキ
セニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル
−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−
メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニ
ル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペ
ンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−
2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メ
チル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、
4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテ
ニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−
ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジ
メチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニ
ル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチ
ル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、
1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−
2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,
2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−
ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−
ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテ
ニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−
1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル
−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチ
ル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,
1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1
−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−
1−プロペニル、1−エチル−2−メチル−2−プロペ
ニル、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニ
ル、4−ヘプテニル、5−ヘプテニル、6−ヘプテニ
ル、1−オクテニル、2−オクテニル、3−オクテニ
ル、4−オクテニル、5−オクテニル、6−オクテニ
ル、7−オクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3
−ノネニル、4−ノネニル、5−ノネニル、6−ノネニ
ル、7−ノネニル、8−ノネニル、1−デセニル、2−
デセニル、3−デセニル、4−デセニル、5−デセニ
ル、6−デセニル、6−デセニル、7−デセニル、8−
デセニルまたは9−デセニルおよびその高級同族体であ
る。
【0036】例として挙げることのできるシクロアルキ
ル基は、置換または非置換、分枝または非分枝の、環ま
たは環系中に3〜7個の炭素原子を有するC3〜C10
クロアルキル鎖、たとえばシクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、1−メチルシクロプロピル、1−エチルシクロプロ
ピル、1−プロピルシクロプロピル、1−ブチルシクロ
プロピル、1−ペンチルシクロプロピル、1−メチル−
1−ブチルシクロプロピル、1,2−ジメチルシクロプ
ロピル、1−メチル−2−エチルシクロプロピル、シク
ロオクチル、シクロノニルまたはシクロデシルである。
シクロアルキル基も、環中にS、NおよびOのようなヘ
テロ原子を含有しうる。
【0037】アリールはたとえば、場合によりフッ素、
塩素または臭素のようなハロゲン、シアノ、ニトロ、ア
ミノ、ヒドロキシ、チオ、アルキル、アルコキシ、アリ
ール、ヘタリールのような1個以上の基によって置換さ
れていてもよい単一または縮合芳香族環系またはさらに
飽和または不飽和非芳香族環または環系を意味するもの
と理解すべきである。場合により置換されたフェニル、
メトキシフェニルおよびナフチルが好まれる。
【0038】ビニルエステルまたはアルキル化ビニルエ
ステル(イソプロペニルエステルのような)を使用する
本発明による方法は、反応速度の有利な増加と同時に使
用した酵素(リパーゼおよびエステラーゼ)のエナンチ
オ選択性の可成りの増加を生じる。こうして、鏡像異性
体過剰率は、加水分解方向または非活性化エステルとの
エステル交換反応においては達成できない高い反応変換
率で達成することができる。約40%の変換率で、少な
くとも60%ee、好ましくは少なくとも70%eeの
基質に対する鏡像異性体純度が達成される。生成物に対
する鏡像異性体純度は、有利に少なくとも30%ee、
好ましくは50%eeである。反応速度は、非活性化エ
ステルと比較して少なくとも10倍、好ましくは少なく
とも20倍、とくに好ましくは少なくとも30倍増加す
ることができる。たとえばリン酸塩緩衝液中での反応は
著しく高いが、選択率は許容できない。本発明による条
件下では、少なくともE=20からE>100までのエ
ナンチオ選択率(E)を達成することができる(計算に
ついては例参照)。
【0039】本発明による方法は、有利に少なくとも1
種の他の有機溶剤の存在で実施されるが、他の溶剤の存
在なしで実施することもできる。この場合、エステル交
換反応に使用されるアルコール(R6OH)は、溶媒と
して使用される。使用することのできるアルコールは、
原則的にすべての第一級および第二級アルコールであ
る。しかし、第二級アルコールは反応において低い活性
を示し、原則的には第三級アルコールも使用することが
できる。しかし、これらのアルコールでの反応時間は不
十分である。挙げることのできる有利なアルコールの例
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナ
ノールまたはデカノールのような第一級脂肪族分枝また
は非分枝アルコールである。挙げることのできる第二級
アルコールは、i−プロパノールまたはi−ブタノール
のような脂肪族アルコールである。環式脂肪族アルコー
ルまたは芳香族アルコールを使用することもできる。メ
タノール、エタノール、イソプロパノールおよびヘキサ
ノールが好んで使用される。
【0040】可能な付加的溶剤は、出発物質溶解度およ
び生成物溶解度を増加でき、こうして反応時間に有利な
影響を及ぼすすべての有機溶剤である。トルエン、ヘキ
サンまたはベンゼンのような非プロトン性溶媒またはD
MSO、DMFまたはN−メチルピロリドンのような極
性の非プロトン性溶媒も本発明による方法に対し有利に
使用される。
【0041】本発明による方法は、−50℃および+1
00℃の間の温度で実施することができる。熱安定の酵
素を使用する場合、高い変換温度さえも達成することが
できる(たとえば池田等、大腸菌における高好熱性古細
菌(hyperthermophilic archa
ean)ピロコッカス フリオサス(Pyrococc
us furiosus)からの非常に熱安定のエステ
ラーゼ遺伝子の分子クローニング、Biotechno
l.Bioeng.、57、1998:624〜629
参照)。0℃またはそれ以下からの範囲内で、反応速度
は著しく減少する。しかし、この範囲内の反応は、坂井
等から推論することができるように、原則的には可能で
ある(温度を−40℃に低下することによる3−フェニ
ル−2H−アジリン−2−メタノールのリパーゼ触媒作
用される動的分割におけるエナンチオ選択性の増強、
J.Org.Chem.、62、1997:4906〜
4907)。この方法は、好ましくは0℃および90℃
の間、とくに好ましくは10℃および80℃の間で実施
される。
【0042】原則的に、微生物、動物または植物リパー
ゼまたはエステラーゼのようなすべてのリパーゼまたは
エステラーゼが、本発明による方法に適当である。細菌
または菌類リパーゼまたはエステラーゼまたはブタの膵
臓リパーゼが有利に使用される。好ましくはリパーゼが
使用される。適当なリパーゼは、アルトロバクター(A
rthrobacter)、アルカリゲネス(Alca
ligenes)、バチルス(Bacillus)、ブ
レビバクテリウム(Brevibacterium)、
シュードモナス(Pseudomonas)、クロモバ
クテリウム(Chromobacterium)、アス
ペルギルス(Aspergillus)、カンジダ(C
andida)、フザリウム(Fusarium)、ゲ
オトリクム(Geotrichum)、フミコラ(Hu
micola)、ムコル(Mucor)、ピキア(Pi
chia)またはリゾプス(Rhizopus)属から
単離された細菌または菌類リパーゼである。反応は、完
全生物体または生物体の粗抽出物の存在で実施すること
もできる。有利に、アルトロバクターsp.、アルカリ
ゲネスsp.、バチルス セレウス(Bacillus
cereub)、バチルス スブチリス(Bacil
lus subtilis)、バチルス コアグランス
(Bacillus coagulans)、ブレビバ
クテリウムアンモニアゲンス(Brevibacter
ium ammoniagenes)、シュードモナス
アエルギノサ(Pseudomonas aerug
inosa)、シュードモナス セパシア(Pseud
omonas cepacia)、シュードモナス フ
ルオレセンス(Pseudomonas fluore
scens)、シュードモナス sp.、クロモバクテ
リウム ビスコスム(Chromobacterium
viscosum)、アスペルギルス ニゲル(As
pergillus niger)、カンジダ アンタ
ルチカ(Candida antartica)、カン
ジダ シリンドラセア(Candidacylindr
acea)、カンジダ ルゴサ(Candida ru
gosa)、フザリウム ソラニ(Fusarium
solani)、ゲオトリクムカンジドム(Geotr
ichum candidum)、フミコラ ラヌギノ
サ(Humicola lanuginosa)、ムコ
ル ジャボニクム(Mucor javonicu
m)、ムコル ミへイ(Mucor mihei)、ム
コル sp.、ピチア ミソ(Pichia mis
o)、リゾプス ニグリカンス(Rhizopus n
igricans)、リゾプス オリザエ(Rhizo
pus oryzae)、またはリゾプス sp.の属
および種からのリパーゼが適当である。市販のリパーゼ
またはたとえばAmano社、Novo社またはBoe
hringer Mannheim社から入手できるこ
れらリパーゼの製剤も、本発明による方法に適当であ
る。2つのイソ型AおよびBまたはその混合物で得られ
るカンジダ アンタルチカからのリパーゼ、またはカン
ジダシリンドラセアからのリパーゼが好まれる。これら
の酵素は、遊離酵素としてまたは酵素製剤として、たと
えばBoehringer Mannheim社からの
リパーゼ キラジム(lipase Chirazym
L2)としてまたはNovo社からのノボチム(No
vozym 435)として本発明による方法に適当で
ある。カンジダ アンタルチカ リパーゼB(L=CA
L−B)が、とくに好まれる。
【0043】有利に本発明による方法は、n−ヘキサノ
ールとトルエンの組合わせのような第一級アルコールと
非プロトン性溶媒の組合わせで実施される。出発物質
(=ラセミのビニルエステルまたはラセミのアルキル化
ビニルエステル)は、アルコール中または溶媒/アルコ
ール混合物中に導入される。反応は、酵素の添加により
開始される。例として、図式Iは相応する反応を示す。
形成した生成物はビニルエステル、ヘキシルエステルお
よび図式Iに示されていないアルデヒドまたはケトンで
ある。少なくとも1つの反応生成物、ビニルエステル
(=基質)またはヘキシルエステル(=生成物、前記参
照)は反応におけるエナンチオマー過剰を示す。前記の
ようなエナンチオマー純度が有利に達成される。
【0044】
【化5】
【0045】本発明による方法を用い、光学活性カルボ
ン酸は有利に良好な収率(>40%収率)および高い鏡
像異性体純度(少なくとも60%ee)で迅速に製造す
ることができる。
【0046】
【実施例】別記しない場合、1H−NMRスペクトル
は、内標準としてテトラメチルシランを使用しCDCl
3中250.1および500.1MHzで記録し、13
−NMRスペクトルは62.9および125.7MHz
で記録した。ラセミ化合物および鏡像異性体純粋化合物
の双方が合成された場合には、ラセミ化合物が化合物の
全特性決定のために使用された。化合物の化学的および
光学的純度は、NMRおよびGC分析によりラセミ化合
物と比較して表示または決定された。ガスクロマトグラ
フィー(=GC)分析は、変換率および純度の決定のた
めにオプチマ(Optima)5カラム(25m×0.
25mm;Macherey&Nagel社、デューレ
ン、ドイツ国)を用い、鏡像異性体過剰率の決定のため
にヘプタキス−(2,3−ジ−O−アセチル−6−O−
TBDMS)−β−シクロデキストリンカラム(25m
×0.25mm、Prof.W.A.Koenig、ハ
ンブルグ大学、ドイツ国)を用いて実施した。使用した
固定化リパーゼは、別記しない場合、ドイツ国ペンツベ
ルク在Boehringer Mannheim社から
のカンジダ アンタルチカ リパーゼ(candida
antartica lipase)(Chrazy
me L−2、c.−f.、C2、5000U/g)で
あった。生物変換の絶対立体配置は、市販の光学的に純
粋なカルボン酸から製造された光学的に純粋の標準との
比較によって決定した。鏡像異性体過剰率は、文献値と
の比較により計算した。エナンチオ選択性は、式 E=[ln{(1−c)×(1−ees)}]/[ln{(1
−c)×(1+ees)}] を使用して決定した。
【0047】ビニルエステルの製造および分析 ビニルエステルは、ワン(Wang)等(J.Am.C
hem.Soc.、110、1998:7200)によ
り記載された方法により製造した。カルボン酸500m
gおよびHgOAc2(70mg、0.22mmol)
を酢酸ビニル10mlに溶解した。溶液を室温(=約2
3℃)で30分間攪拌し、次いで濃H2SO40.1ml
を加えた。溶液を6時間還流させ、室温に冷却した。次
に、触媒を失活するためNaOAc400mgを加え
た。溶液を濾過し、濃縮した。次いで、粗生成物を、シ
リカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:Et
2O、20:1)により精製した。すべてのビニルエス
テルは、さらに精製する必要のない無色の液体として得
られた。光学的に純粋のビニルエステルは、光学的に純
粋のカルボン酸60〜120mgを使用して少量合成し
た。
【0048】ビニル(±)−2−フェニルブチレート
(±)−3:製造は相応するカルボン酸[2−フェニル
酪酸=(±)−12]500mg(=3.05mmo
l)を使用し上記に記載した方法により実施した。分析
結果:C、75.80;H、7.41;
【0049】
【化6】
【0050】エチルエステルの製造および分析 エチルエステルの製造のために、相応するカルボン酸
を、還流冷却器およびディーン−スタルク(Dean−
Stark)トラップを有する250mlの2頚フラス
コ中のEtOH(=エタノール、15ml)およびトル
エン(100ml)の混合物に溶解した。次に、H2
4を加えた。反応混合物を、水がもはや分離しなくな
るまで、還流下に加熱した(約6時間)。室温(23
℃)に冷却した後、反応混合物を分液漏斗中で氷水10
0ml、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液100mlおよ
び再び氷水100mlで洗浄した。有機相を硫酸ナトリ
ウム上で乾燥し、濾過し、生成物をシリカゲルクロマト
グラフィー(石油エーテル:エーテル、15:1)によ
って精製した。エチルエステルは無色の液体(3.1
g、53%)として単離した。光学的純粋なエチルエス
テルは、カルボン酸60〜120mgを使用して少量合
成した。
【0051】
【化7】
【0052】ヘキシルエステルの製造および分析 ヘキシルエステルを製造するために、相応するカルボン
酸を、トルエン−4−スルホン酸(20mg)と一緒
に、丸底フラスコ中のn−ヘキサノール(3.5ml)
およびトルエン(50ml)の混合物に溶解した。フラ
スコは、還流冷却器および溶液が還流する前方にディー
ン−スタルクトラップを備えていた。反応は、水がもは
や分離しなくなるまで実施した。次に、混合物を氷水
(30ml)、Na2CO3飽和溶液(30ml)および
再び水(30ml)で洗浄した。Na 2So4上で乾燥
し、溶剤のストリッピング後、生成物をシリカゲルクロ
マトグラフィー(石油エーテル:Et2O、40:1)
により精製した。無色油状物が得られた。
【0053】
【化8】
【0054】リパーゼ触媒作用したエステル交換:ビニ
ルエステル100μl(0.52mmol)およびn−
ヘキサノール560μl(4.49mmol)を10m
lの丸底フラスコ中のトルエン5mlに溶解し、反応混
合物を温度調節した磁気撹拌器で40℃または60℃で
混合した。反応はCAL−Bリパーゼ(500U)10
0mgの添加により開始した(図式II参照)。反応か
ら試料を取り出し、トルエンで希釈し、リパーゼを遠心
分離によって除去した。試料をオプチマ(Optim
a)5カラムを用いるGCにより分析した。反応を濾過
により終了させた後、生成物および未反応物質をフラッ
シュクロマトグラフィーにより精製した。鏡像異性体の
純度は、比旋光度により決定した。基質(±)−3、
(±)−4および(±)−6の場合には、光学的純度は
付加的にキラルGCによって決定された。エチルエステ
ルは相応して比較実験として反応させた(図式III参
照)。エチルエステルの加水分解は、他の比較実験とし
て実施した(図式III参照)。
【0055】エチルエステルの加水分解 エチルエステルの加水分解は、pH値を一定に保って実
施した。一般に、基質(6〜8)1mmolを40℃で
リン酸塩緩衝液20ml(50mmol、pH7.5)
に取った。CAL−B(1000U)200mgを、反
応の開始時に加えた。pHは、0.1N NaOHを用
い反応を通じて一定に保持した。基質の明らかな変換を
指示する塩基の消費後、未使用の基質をヘプタンでの抽
出により除去した。次いで、水性上澄みをNaClで飽
和し、H2SO4を用いてpHをpH3に調節し、それか
ら混合物を、遊離カルボン酸(12〜14)を得るため
に、EtOAcで3回抽出した。有機相をNa2SO4
用いて乾燥し、鏡像異性体過剰率をすべての化合物に対
し比旋光度によりおよび(±)−6に対し付加的にキラ
ルGCにより決定した。
【0056】これらのエステル交換反応および加水分解
実験の結果は、第I表から理解することができる。
【0057】
【化9】
【0058】
【表1】
【0059】a 反応40℃で b チェン等(J.Am.Chem.Soc.、1
04、1982:7294)により計算 c すべての未反応物質はS配置を有していた d 製造したすべての生成物はR配置を有していた e 括弧内の数値は、アントンセン(Anthon
sen)等(Tetrahedron Asymmet
ry 7、1996:2633)により計算された平衡
定数に一致する f 室温(約23℃)でイブプロフェン(ibup
rofen)ビニルエステルの製造および分析 イブプロフェンビニルエステルの化学合成 イブプロフェン1g(4.85mmol)、酢酸パラジ
ウム(II)171m g(0.76mmol)および水酸化カリウム27mg
(0.48mmol)を、酢酸ビニル48ml(44.
7g、0.52モル)に溶解した。溶液を、18時間還
流させた。次に、反応溶液を濾過して固体を除去し、酢
酸ビニルを留去し、残留する粗生成物をシリカゲルでの
フラッシュクロマトグラフィー(展開剤:リグロイン/
ジエチルエーテル20:1)により精製した。収率:
0.92g(3.96mmol、82%)。
【0060】メタノールとのリパーゼ触媒作用したエス
テル交換反応 ラセミ体のイブプロフェンビニルエステル(209m
g、0.90mmol)およびメタノール(240m
g、7.5mmol)をトルエン8mlに溶解し、40
℃で撹拌した。反応は、リパーゼCAL−B(L−2,
c.f.、C2,lyo.;Boehringer M
annheim)416mgの添加により開始した。5
時間後、反応をリパーゼを濾過除去することにより完結
させ、反応混合物をキラルカラム(2,3−ジ−O−メ
チル−6−O−ペンチル−a−シクロデキストリン)中
でのガスクロマトグラフィーにより分析した。生成物お
よび未反応基質は、シリカゲルでのフラッシュクロマト
グラフィー(展開剤:リグロイン/ジエチルエーテル3
5:1)により精製した。
【0061】変換率(GC):40.5%; 収率:イブプロフェンメチルエステル64mg(0.2
9mmol;32%)、 eep=76%(GC);イ
ブプロフェンビニルエステル98mg(0.42mmo
l、47%)、ees=52%(変換率およびeepから
計算)。12のE値が、変換率およびeepから計算さ
れる。
【0062】
【化10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エーリック ヘンケ ドイツ連邦共和国 シユツツトガルト シ ュトローベルク 7 (72)発明者 ヤン ホン オーストラリア国 キャンベラ オコンナ ー エーシーティー ホヴィー ストリー ト 16 ビー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I 【化1】 のアリールアルキルカルボン酸エステルのラセミ化合物
    分割法において、一般式Iの化合物をリパーゼまたはエ
    ステラーゼの存在で一般式R6OHのアルコールと反応
    させて一般式IaおよびII 【化2】 の化合物を得ることからなり、その際式IaおよびII
    の化合物の少なくとも1つは鏡像異性体過剰率で存在
    し、および式I、IaおよびII中の置換基および変数
    は次の意味:*=光学活性中心nおよびmは互いに独立
    に0または1でありR1=水素、またはメチルR2=置換
    または非置換、分枝または非分枝のC1〜C6アルキル
    基、C3〜C6シクロアルキル基、アリール基またはヘタ
    リール基、R3、R4、R5は互いに独立に水素、置換ま
    たは非置換、分枝または非分枝のC1〜C10アルキル
    基、C2〜C10アルケニル基、C2〜C10アルキニル基、
    1〜C1 0アルコキシ基、C2〜C10アルケニルオキシ
    基、C2〜C10アルキニルオキシ基、C3〜C10シクロア
    ルキル基、C3〜C10シクロアルキルオキシ基、C1〜C
    4アルキルアリール基、C1〜C4アルキルヘタリール
    基、アリール基、ヘタリール基、ヒドロキシル基、ハロ
    ゲン、シアノ基、ニトロ基またはアミノ基であり、R6
    =置換または非置換、分枝または非分枝のC1〜C20
    ルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C2〜C20アルケニ
    ル基、C3〜C10シクロアルキル基またはアリール基を
    表し、その際2つの隣接する置換基R3、R4およびR5
    は一緒になって環内に5〜6個の原子を有する、他の置
    換または非置換の芳香族の、飽和または部分的に飽和の
    環を形成してもよく、該環は1個以上のO、NまたはS
    のようなヘテロ原子を含有してもよい、アリールアルキ
    ルカルボン酸エステルのラセミ化合物分割法。
  2. 【請求項2】 分割を有機溶剤の存在で実施する、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 分割を−50℃および+100℃の間の
    温度で実施する、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 細菌または菌類のリパーゼまたはブタの
    膵臓リパーゼを使用する、請求項1から3までのいずれ
    か1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルトロバクター、バチルス、ブレビバ
    クテリウム、シュードモナス、クロモバクテリウム、ア
    スペルギルス、カンジダ、フザリウム、ゲオトリクム、
    フミコラ、ムコル、ピチアまたはリゾプス属の細菌また
    は菌類リパーゼを使用する、請求項1から4までのいず
    れか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 使用されるリパーゼがカンジダ アンタ
    ルクチカ リパーゼである、請求項1から5までのいず
    れか1項記載の方法。
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