JP2000098234A - 光学系及びそれを用いる画像観察装置 - Google Patents

光学系及びそれを用いる画像観察装置

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JP2000098234A
JP2000098234A JP11170223A JP17022399A JP2000098234A JP 2000098234 A JP2000098234 A JP 2000098234A JP 11170223 A JP11170223 A JP 11170223A JP 17022399 A JP17022399 A JP 17022399A JP 2000098234 A JP2000098234 A JP 2000098234A
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curvature
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Junko Kuramochi
純子 倉持
Atsushi Okuyama
奥山  敦
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Canon Inc
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B27/01Head-up displays
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めてシンプルな構成で、諸収差が良好に補
正され、広画角で表示素子の表示面に表示した画像情報
を良好に観察することができるヘッドマウントディスプ
レイに好適な光学系及びそれを用いる画像観察装置を得
ること。 【解決手段】焦平面と絞りとの間の光路中に配置した光
学系において、該光学系は第1の光学作用面と、第2の
光学作用面とを有し、該焦平面から該絞りへ光線トレー
スした光路中において、該焦平面から射出した光は、該
第2の光学作用面で反射した後、該第1の光学作用面で
反射し、該絞りに至っており、該第2の光学作用面は、
基準軸光線を含む平面を唯一の対称面とした所定形状の
回転非対称な非球面形状より成っていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学系及びそれを用
いる画像観察装置に関し、特にカメラのファインダーや
所謂ヘッドマウントディスプレイなどの画像観察装置及
びカメラなどの撮像装置に使用する場合に好適なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ヘッドマウントディスプレイなど
においては装置全体を小型化するための光学系がいろい
ろ考案されている。
【0003】例えば特開昭58−78116号公報にお
いては、観察者の眼に対して傾けて設けた凹の球面反射
面を持つプリズム形状の光学素子により撮影光学系で得
られた1次結像面上の物体像を観察する光学装置が開示
されている。
【0004】この従来例においては、反射面が傾いた球
面であるので、そこで発生する非点収差等の光学収差を
良好に補正することが難しい。同公報中にはこれらを改
善するために新たにレンズ系を追加する必要があること
が記載されている。
【0005】特開平5−303055号公報では、この
ようなレンズ系(リレーレンズ系)を追加したものが開
示されている。しかし、このようなリレーレンズ系を付
加することは、光学系の全長が長くなり、光学系のコン
パクト化を損なうという欠点がある。
【0006】特開平5−303054号公報,特開平5
−303056号公報,特開平5−323229号公報
ではコンパクト化及び光学系の収差を改善する目的で、
反射面に高次の非球面項を有する一般的な回転非球面、
円錐係数で定義される円錐関数による回転放物面や回転
楕円面、直交する座標軸においてそれぞれ異なる非球面
関数で表現されるトーリック非球面(またはアナモフィ
ック非球面)から成る一つの反射面を観察者の眼の光軸
に対して傾けて設けた光学系が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな一つの非球面の反射面の構成の光学系では、画像の
歪み(ディストーション)、像面の湾曲、直交する方向
のピント(非点収差)の全てを十分に補正することがで
きないという欠点があった。
【0008】また、このように反射面を傾けた、所謂偏
心光学系のピント調整(視度調整)の方法としては、光
学系を移動して行うと光学性能の変化が大きいので、光
学系のピント面(画像表示素子や撮像素子)を移動して
行うのが望ましく、そのためには光学系をピント面に対
してテレセントリックな光学系にするのが望ましい。
【0009】このような観点で、先の従来例をみると、
特開平5−303054号公報では非点収差とディスト
ーションの補正を行っているが、像面の湾曲が補正され
ないまま残っている。
【0010】又、特開平5−323229号公報では像
面湾曲と非点収差とディストーションの補正を行ってい
るが、ピント面に対して光線の角度が大きく傾いてお
り、液晶パネルやCCD等の表示素子あるいは撮像素子
をピント面に配する場合はこれらの素子の特性の角度依
存性により性能が大幅に劣化する欠点がある。
【0011】また、これらで提案されている光学系にお
いては、ディストーションは補正されているとはいえ、
画像の歪みが一見して判別できる程度なので不十分であ
る。
【0012】このように、一つの非球面の反射面の構成
では全ての収差を十分に補正することができない欠点が
あった。
【0013】また、特開平3−180810号公報で
は、観察者の視点を遠ざけて光学系に対するFNoを大
きくし、光学系の焦点深度を大きくとることで像面の歪
みを直交する座標系(x,y,z)のクロスターム(x
yなど)を有する非球面で補正した光学系が開示されて
いる。
【0014】しかしながら、この光学系は視点を離して
画像を観察する方法であるので、広角化や大画面化を行
うことができず、また凸のミラーと凹のミラーを組み合
わせてテレフォトタイプの光学系にしているものの、全
体としての大きさが大きくコンパクト化を計れないとい
う欠点があった。
【0015】本発明は、極めてシンプルな構成でありな
がら、諸収差が良好に補正され、高画角であって、観察
系として用いたときは画像表示手段の表示面に表示した
画像情報を良好に観察することができる光学系及びそれ
を用いる画像観察装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の光学系
は、焦平面と絞りとの間の光路中に配置した光学系にお
いて、該光学系は第1の光学作用面と、第2の光学作用
面とを有し、該焦平面から該絞りへ光線トレースした光
路中において、該焦平面から射出した光は、該第2の光
学作用面で反射した後、該第1の光学作用面で反射し、
該絞りに至っており、該第1光学作用面及び第2の光学
作用面を介して、該焦平面の中心と該絞りの中心を結ぶ
光線を基準軸光線、該絞り中心を原点、該原点から該焦
平面の中心へトレースした該基準軸光線のうち、該原点
から伸びる線分を含む軸をZ軸(該原点から該光学系に
向かう方向を正方向)、該基準軸光線を含む平面内で該
Z軸に直交する軸をY軸(該原点から該焦平面の中心へ
光線トレースした該基準軸光線が該第1の光学作用面で
屈曲した方向の成分を含む方向を正方向)と定義し、該
第2の光学作用面は、該基準軸光線を含む平面を唯一の
対称面とした回転非対称な非球面形状であり、(A)該
第2の光学作用面での光線有効範囲内の任意の点i上の
接面法線を中心にした接面内全アジムス方向の局所的曲
率半径のうち、局所的曲率半径の絶対値が最大となるア
ジムス方向をui軸、該ui軸に垂直なアジムス方向を
vi軸と定義し、該任意の点iにおける該ui軸方向の
局所的曲率半径をr2Lui、該vi軸方向の局所的曲
率半径をr2Lviとするとき、 1.0≦r2Lui/r2Lvi≦12.0 (B)該対称面に対してui軸がなす角をθ2iとする
とき、該θ2iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第2の光学作
用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
ら遠い側へ向けて単調に増加する、(C)該θ2iは、 0°≦θ2i≦35° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
方向が2つ以上存在する場合は、r2Lui/r2Lv
i=1,θ2i=0°とし、該θ2iは、該Y軸正方向
を上にして該原点側から該第2の光学作用面を見た場合
に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(A),
(B),(C)のうち、少なくとも1つを満足すること
を特徴としている。
【0017】請求項2の発明の光学系は、焦平面と絞り
との間の光路中に配置した光学系において、該光学系は
第1の光学作用面と、第2の光学作用面とを有し、該焦
平面から該絞りへ光線トレースした光路中において、該
焦平面から射出した光は、該第2の光学作用面で反射し
た後、該第1の光学作用面で反射し、該絞りに至ってお
り、該第1光学作用面及び第2の光学作用面を介して、
該焦平面の中心と該絞りの中心を結ぶ光線を基準軸光
線、該絞り中心を原点、該原点から該焦平面の中心へト
レースした該基準軸光線のうち、該原点から伸びる線分
を含む軸をZ軸(該原点から該光学系に向かう方向を正
方向)、該基準軸光線を含む平面内で該Z軸に直交する
軸をY軸(該原点から該焦平面の中心へ光線トレースし
た該基準軸光線が該第1の光学作用面で屈曲した方向の
成分を含む方向を正方向)と定義し、該第1の光学作用
面は、該基準軸光線を含む平面を唯一の対称面とした回
転非対称な非球面形状であり、(D)該第1の光学作用
面での光線有効範囲内の任意の点i上の接面法線を中心
にした接面内全アジムス方向の局所的曲率半径のうち、
局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス方向をu
i軸、該ui軸に垂直なアジムス方向をvi軸と定義
し、該任意の点iにおける該ui軸方向の局所的曲率半
径をr1Lui、該vi軸方向の局所的曲率半径をr1
Lviとするとき、 1.0≦r1Lui/r1Lvi≦2.0 (E)該対称面に対してui軸がなす角をθ1iとする
とき、該θ1iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第1の光学作
用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
ら遠い側へ向けて単調に増加する、(F)該θ1iは、 0°≦θ1i≦21° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
方向が2つ以上存在する場合は、r1Lui/r1Lv
i=1,θ1i=0°とし、該θ1iは、該Y軸正方向
を上にして該原点側から該第1の光学作用面を見た場合
に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(D),
(E),(F)のうち、少なくとも1つを満足すること
を特徴としている。
【0018】請求項3の発明の光学機器は請求項1又は
2の発明の光学系を備えることを特徴としている。
【0019】請求項4の発明の光学系は、原画を観察者
に拡大して観察せしめる光学系において、該光学系は第
1の光学作用面と、第2の光学作用面とを有し、該原画
から射出した光は、該第2の光学作用面で反射した後、
該第1の光学作用面で反射することによって、該観察者
の眼に導光されており、該原画の中心から射出し、該第
2光学作用面及び第1の光学作用面を介して、該光学系
の射出瞳中心を通る光線を基準軸光線、該射出瞳中心を
原点、該原点から逆トレースした該基準軸光線のうち、
該原点から伸びる線分を含む軸をZ軸(該原点から該観
察光学系に向かう方向を正方向)、該基準軸光線を含む
平面内で該Z軸に直交する軸をY軸(該原点から逆トレ
ースした該基準軸光線が該第1の光学作用面で屈曲した
方向の成分を含む方向を正方向)と定義し、該第2の光
学作用面は、該基準軸光線を含む平面を唯一の対称面と
した回転非対称な非球面形状であり、(A)該第2の光
学作用面での光線有効範囲内の任意の点i上の接面法線
を中心にした接面内全アジムス方向の局所的曲率半径の
うち、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス方
向をui軸、該ui軸に垂直なアジムス方向をvi軸と
定義し、該任意の点iにおける該ui軸方向の局所的曲
率半径をr2Lui、該vi軸方向の局所的曲率半径を
r2Lviとするとき、 1.0≦r2Lui/r2Lvi≦12.0 (B)該対称面に対してui軸がなす角をθ2iとする
とき、該θ2iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第2の光学作
用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
ら遠い側へ向けて単調に増加する、(C)該θ2iは、 0°≦θ2i≦35° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
方向が2つ以上存在する場合は、r2Lui/r2Lv
i=1,θ2i=0°とし、該θ2iは、該Y軸正方向
を上にして該原点側から該第2の光学作用面を見た場合
に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(A),
(B),(C)のうち、少なくとも1つを満足すること
を特徴としている。
【0020】請求項5の発明は請求項4の発明におい
て、前記光学系は、前記第1の光学作用面と前記第2の
光学作用面、そして第3の光学作用面を有する透明な光
学材料よりなる光学素子を有し、前記原画からの光は、
該第3の光学作用面より該光学素子に入射し、順に、該
第2の光学作用面、該第1の光学作用面で反射した後、
該第2の光学作用面より出射することを特徴としてい
る。
【0021】請求項6の発明の光学系は、原画を観察者
に拡大して観察せしめる光学系において、該光学系は第
1の光学作用面と、第2の光学作用面とを有し、該原画
から射出した光は、該第2の光学作用面で反射した後、
該第1の光学作用面で反射することによって、該観察者
の眼に導光されており、該原画の中心から射出し、該第
2光学作用面及び第1の光学作用面を介して、該光学系
の射出瞳中心を通る光線を基準軸光線、該射出瞳中心を
原点、該原点から逆トレースした該基準軸光線のうち、
該原点から伸びる線分を含む軸をZ軸(該原点から該観
察光学系に向かう方向を正方向)、該基準軸光線を含む
平面内で該Z軸に直交する軸をY軸(該原点から逆トレ
ースした該基準軸光線が該第1の光学作用面で屈曲した
方向の成分を含む方向を正方向)と定義し、該第1の光
学作用面は、該基準軸光線を含む平面を唯一の対称面と
した回転非対称な非球面形状であり、(D)該第1の光
学作用面での光線有効範囲内の任意の点i上の接面法線
を中心にした接面内全アジムス方向の局所的曲率半径の
うち、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス方
向をui軸、該ui軸に垂直なアジムス方向をvi軸と
定義し、該任意の点iにおける該ui軸方向の局所的曲
率半径をr1Lui、該vi軸方向の局所的曲率半径を
r1Lviとするとき、 1.0≦r1Lui/r1Lvi≦2.0 (E)該対称面に対してui軸がなす角をθ1iとする
とき、該θ1iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第1の光学作
用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
ら遠い側へ向けて単調に増加する、(F)該θ1iは、 0°≦θ1i≦21° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
方向が2つ以上存在する場合は、r1Lui/r1Lv
i=1,θ1i=0°とし、該θ1iは、該Y軸正方向
を上にして該原点側から該第1の光学作用面を見た場合
に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(D),
(E),(F)のうち、少なくとも1つを満足すること
を特徴としている。
【0022】請求項7の発明は請求項6の発明におい
て、前記光学系は、前記第1の光学作用面と前記第2の
光学作用面、そして第3の光学作用面を有する透明な光
学材料よりなる光学素子を有し、前記原画からの光は、
該第3の光学作用面より該光学素子に入射し、順に、該
第2の光学作用面、該第1の光学作用面で反射した後、
該第2の光学作用面より出射することを特徴としてい
る。
【0023】請求項8の発明の画像観察装置は請求項4
から7のいずれか1項の光学系と原画を表示する画像表
示手段とを有することを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の光学系の基本構成の光学
的作用について図1及び図2を用いて説明する。図1及
び図2は光学系を画像観察光学系として用いた場合を示
している。図中、Sは観察者の望ましき瞳孔位置(絞り
位置)、S1は第一の反射面(光学作用面)、S2は第
2の反射面(光学作用面)である。これらの各光学作用
面S1,S2は滑らかな面より成っている。Pは焦平面
としての画像表示手段(表示デバイス)の表示面が置か
れる。
【0025】以下、光学系の説明は便宜上瞳孔S側から
光が射出し、表示面Pに至る系で説明するが、実際の画
像観察光学系などの場合は、表示面Pから光が発し、瞳
孔S側に光が入射する系となる。
【0026】図1,2の光学系において、光学系を介し
て表示面Pの中心Poと瞳孔Sの中心を結ぶ光路をとる
光線を基準軸Loとする。又、表示面P上の各点と瞳孔
Sの中心を結ぶ光路をとる光線を主光線Lとする。
【0027】図1に示すように、第1の反射面S1は瞳
孔Sからの主光線Lが第1の反射面S1における反射に
より像側に向かってほぼテレセントリックとなり、さら
に平均像面が基準軸光線Loに垂直な平面Hに略重なる
ような形状に決定されている。
【0028】ここで、平均像面とは略無限遠の物体から
発し、瞳孔Sを通る光束を紙面内で基準軸光線Loを含
む断面(後述YZ断面)と基準軸光線Loを含み紙面に
垂直な断面(後述XZ断面)に分けて考え、それぞれの
断面内の光線の結像位置の中間点を含む面のことであ
る。
【0029】図1においては、ある画角の光束において
点MeがYZ断面内の光線の結像点であり、点SaがX
Z断面内の光線の結像点である。このとき主光線Lにお
ける点Meと点Saとの中点Qが平均像面上の点とな
り、点Meと点Saの差が非点収差である。主光線のテ
レセントリック性と像の歪みは反射面の全体的な形状に
影響され、各光束の結像状態(像面、非点収差)は面の
局所的な形状に影響される。
【0030】従来例で記したように、これらの収差の補
正を一つの反射面で達成することは困難である。したが
って、本発明では、第一の反射面S1は、主光線のテレ
セントリック性と像の歪みを補正し、かつ平均像面を前
記平面Hにそろえることを主眼とし、残存する非点収差
は第2の反射面S2で補正を行っている。
【0031】第2の光学作用面S2は図2に示すよう
な、主に光束の非点収差を補正する形状をとる。具体的
にはYZ断面内の光線の局所的な結像倍率が第1の光学
作用面S1に近い側(A)から遠い側(B)に向かって
大きくなるようにXZ断面内の光線の局所的な結像倍率
が第1の光学作用面に近い側(A)から遠い側(B)に
向かって小さくなるようにすればよい。局所的な面の倍
率とは、図2に示すように当該面の物体距離b’に対す
る像距離b”の比b”/b’のことである。
【0032】本発明はこの考え方にもとづいて、第1の
光学作用面S1や第2の光学作用面S2を最適な形状に
設定することで像面湾曲や非点収差を補正している。
【0033】ここで、図8の如く、瞳孔Sの中心(射出
瞳中心)を原点、原点から逆トレースした基準軸光線L
oのうち、原点から伸びる線分を含む軸をZ軸(原点か
ら光学系に向かう方向を正方向)、基準軸光線Loを含
む平面内でZ軸に直交する軸をY軸(原点から逆トレー
スした基準軸光線Loが第1の光学作用面で屈曲した方
向の成分を含む方向を正方向)、Z軸,Y軸に直交する
軸をX軸(便宜上、紙面手前から奥を正方向)としたX
YZ座標系を定義する。
【0034】本実施形態において、第2の光学作用面S
2は、YZ平面(基準軸光線Loを含む平面)を唯一の
対称面とした回転非対称な非球面形状であり、以下の条
件(A)〜(C)のうち、少なくとも1つを満足する形
状としている。
【0035】(A)第2の光学作用面での光線有効範囲
内の任意の点i上の接面法線を中心にした接面内全アジ
ムス方向の局所的曲率半径のうち、局所的曲率半径の絶
対値が最大となるアジムス方向をui軸、ui軸に垂直
なアジムス方向をvi軸と定義し、任意の点iにおける
ui軸方向の局所的曲率半径をr2Lui、vi軸方向
の局所的曲率半径をr2Lviとするとき、 1.0≦r2Lui/r2Lvi≦12.0 (B)対称面に対してui軸がなす角をθ2iとすると
き、θ2iの絶対値は、対称面に垂直で且つZ軸を含む
若しくはZ軸に平行な面と、第2の光学作用面との交線
上の任意の点において対称面に近い側から遠い側へ向け
て単調に増加する、 (C)θ2iは、 0°≦θ2i≦35° 但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス方
向が2つ以上存在する場合は、r2Lui/r2Lvi
=1,θ2i=0°とし、θ2iは、Y軸正方向を上に
して原点側から第2の光学作用面を見た場合に、対称面
の右側では時計周りを正方向、対称面の左側では反時計
周りを正方向とする。
【0036】又、本実施形態において、第1の光学作用
面S1は、YZ平面(基準軸光線Loを含む平面)を唯
一の対称面とした回転非対称な非球面形状であり、以下
の条件(D)〜(F)のうち、少なくとも1つを満足す
る形状としている。
【0037】(D)第1の光学作用面での光線有効範囲
内の任意の点i上の接面法線を中心にした接面内全アジ
ムス方向の局所的曲率半径のうち、局所的曲率半径の絶
対値が最大となるアジムス方向をui軸、ui軸に垂直
なアジムス方向をvi軸と定義し、任意の点iにおける
ui軸方向の局所的曲率半径をr1Lui、vi軸方向
の局所的曲率半径をr1Lviとするとき、 1.0≦r1Lui/r1Lvi≦2.0 (E)対称面に対してui軸がなす角をθ1iとすると
き、θ1iの絶対値は、対称面に垂直で且つZ軸を含む
若しくはZ軸に平行な面と、第1の光学作用面との交線
上の任意の点において対称面に近い側から遠い側へ向け
て単調に増加する、 (F)θ1iは、 0°≦θ1i≦21° 但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス方
向が2つ以上存在する場合は、r1Lui/r1Lvi
=1,θ1i=0°とし、θ1iは、Y軸正方向を上に
して原点側から第1の光学作用面を見た場合に、対称面
の右側では時計周りを正方向、対称面の左側では反時計
周りを正方向とする。
【0038】ところで、第2の光学作用面S2の光線有
効範囲は、表示面P上の任意の点から射出し、射出瞳S
の中心を通る主光線の内、X方向画角ゼロ、X方向最大
画角、Y正方向最大画角、Y方向画角ゼロ、Y負方向最
大画角のX方向、Y方向の組み合わせにより決まる6つ
の主光線と第2の光学作用面S2が反射で作用する面領
域とのそれぞれの交点を求め、この交点全てを含む範囲
と、該範囲をYZ平面に対して折り返した範囲とする。
【0039】また、第1の光学作用面S1の光線有効範
囲は、表示面P上の任意の点から射出し、射出瞳Sの中
心を通る主光線の内、X方向画角ゼロ、X方向最大画
角、Y正方向最大画角、Y方向画角ゼロ、Y負方向最大
画角のX方向、Y方向の組み合わせにより決まる6つの
主光線と第1の光学作用面S1との交点を求め、この交
点全てを含む範囲と、該範囲をYZ平面に対して折り返
した範囲とする。
【0040】尚、本実施形態においては各面の光線有効
範囲を上記のように定義したが、それに限定されるもの
ではなく、各面の光線有効範囲を各光学作用面の鏡面部
領域から内側に設けた任意の領域とし、鏡面部から光線
有効範囲までの最短距離を5mm以上としても良い。こ
の範囲は、あくまでも本実施例の数値限定を適用する範
囲の指定であり、この範囲外に光線が入出射あるいは反
射しても構わない。
【0041】ここで示したような形状を有する2つの反
射面により、像の歪み、像面、非点収差、テレセントリ
ック性を補正することが可能となるが、第2の光学作用
面S2と表示面Pの間の表示面の近傍に、第3の光学作
用面S3(不図示)を配置することにより、第2の光学
作用面S2の形状により変化する僅かな像の歪みやテレ
セントリック性のずれ、部分的な像面の変動をさらに良
くすることができる。
【0042】表示面Pの近傍に屈折面である第3の光学
作用面S3を設けることにより、表示面Pの各点(像
点)に至る光束の重なりが減少するので、面の局所的な
形状の変化で、像点の部分的な補正が可能となる。この
ように光学系に第3の光学作用面を設ければ、さきに述
べた第1の反射面S1、第2の反射面S2により補正し
きれない収差を容易に補正することができる。
【0043】以上、わかりやすくするために各反射面を
空気上に配置して説明したが、以下の実施形態ではガラ
スやプラスチックなどの透明な光学材料を媒質として第
1の光学作用面S1、第2の光学作用面S2、そして屈
折面である第3の光学作用面S3をその上に形成したも
のを示す。このとき第2の光学作用面S2での反射を全
反射とし、表示面Pから射出する光束はまず第3の光学
作用面S3を透過して第2の光学作用面S2へ向かい、
この面で全反射して第1の光学作用面S1へ向かい、こ
の面で反射して再び第2の光学作用面へ向かい、今度は
この面S2を透過して観察者の瞳孔Sに達する。
【0044】図3は本発明の画像観察光学系の1つの実
施形態の要部概略図である。図中、B1は光学素子であ
り、第1、第2、第3の光学作用面S1,S2,S3を
有している。なお、いずれの面も回転非対称な非球面で
あって1つの対称面(YZ平面)に対してのみ対称な形
状をしている。Sは観察者の望ましき瞳孔位置又は絞り
位置、Pは液晶ディスプレイ等の画像表示手段の表示面
である。
【0045】第3の光学作用面S3の形状は対称面に対
してのみ対称な非球面であって、表示面Pの中心から出
射する(又は表示面Pに対して略垂直に対称面上に出射
する)基準軸光線Loがほぼ垂直に入射するよう配置し
ており、第2の光学作用面S2の形状は該対称面に対し
てのみ対称な非球面であって、第3の光学作用面S3を
屈折した基準軸光線Loに対して傾斜して配置してお
り、基準軸光線Loを全反射する。
【0046】第1の光学作用面S1は該対称面に対して
のみ対称で全体として強い凹面の非球面反射面(面上に
反射膜を着けている)であって、第2の光学作用面S2
で全反射された基準軸光線Loに対して傾斜して配置し
ており、第1の光学作用面S1で反射された基準軸光線
Loは第2の光学作用面S2を透過して瞳孔Sに達して
いる。
【0047】本実施形態の光学的作用について説明す
る。表示面Pで表示した画像から射出する光束はまず第
3の光学作用面S3を透過して第2の光学作用面S2へ
向かい、この面S2で全反射して第1の光学作用面S1
へ向かい、この面S1で反射して収束光となり、再び第
2の光学作用面S2へ向かい、今度はこの面S2を透過
して観察者の瞳孔Sに達して観察者に表示面Pの虚像を
視認させる。
【0048】本実施形態の光学系は第1,第2の光学作
用面を偏心面で構成しているので、光学系の形状を表す
為に絶対座標系とローカル座標系を設定する。図4は絶
対座標系とローカル座標系の説明図である。これについ
て説明する。
【0049】絶対座標系は、既に図8を用いて説明した
座標系と同じものであるが、ここで再度の説明を行う。
絶対座標系の原点は観察者の望ましき瞳孔位置Sの中心
Oに設定し、Z軸は点Oを通り瞳孔面に垂直な直線であ
り、紙面上にある。Y軸は原点Oを通り紙面上でZ軸に
対して反時計周りに90°の角度をなす直線である。X軸
は原点Oを通り、Y,Z軸に対して直交する直線であ
る。なお、Z軸は画像表示手段の表示面Pの中心から表
示面Pに対して略垂直に発し、瞳孔Sの中心に至る基準
軸光線Loと重なっている。
【0050】ローカル座標の原点Oiは絶対座標(SX
i,SYi,SZi)で各面毎に設定する。ローカル座
標のz軸はYZ平面内で原点Oiを通り、絶対座標系の
Z軸と角度Aiをなす直線である。y軸は原点Oiを通
りz軸に対して反時計周りに90°の角度をなす直線であ
る。x軸は原点Oiを通り、y軸及びz軸に直交する直
線である。各面の形状はローカル座標で表す。
【0051】本発明の各実施形態において光学作用面の
形状は、円錐係数で定義される円錐関数にゼルニケ多項
式による非球面項を有する形状をしており、以下に示す
関数により表す。
【0052】
【数1】
【0053】+c1 (x2-y2) +c2 (-1+2x2+2y2) +c3 (-2y+3x2y+3y3) +c4 (3x2y-y3) +c5 (x4-6x2y2+y4) +c6 (-3x2+4x4+3y2-4y4) +c7 (1-6x2+6x4-6y2+12x2y2+6y4) +c8 (3y-12x2y+10x4y-12y3+20x2y3+10y5) +c9 (-12x2y+15x4y+4y3+10x2y3-5y5) +c10(5x4y-10x2y3+y5) +c11(x6-15x4y2+15x2y4-y6) +c12(6x6-30x4y2-30x2y4+6y6-5x4+30x2y2-5y4) +c13(15x6+15x4y2-15x2y4-15y6-20x4+20y4+6x2-6y2) +c14(20x6+60x4y2+60x2y4+20y6-30x4-60x2y2-30y4+12x2
+12y2-1) ここにc は曲率であり、 c=1/r 、ただしr は各面の基
本曲率半径である。
【0054】又、k は各面の円錐係数、cjは各面におけ
るj 番目のゼルニケ多項式の非球面係数である。
【0055】表1は、実施例1の光学系の構成データー
である。ただし、f は光学素子B1の焦点距離に相当す
る値で、無限遠物体からの入射光の入射角度θと、その
光線が表示面Pで結像する像高ymから f = ym /tan(θ) として算出したものであり、ここでは単に焦点距離と呼
ぶこととする。
【0056】ここで、局所的な曲率半径rLx及びrL
yについてより詳細に説明する。図5は局所的な曲率半
径rLx及びrLyの説明図である。
【0057】局所的な曲率半径rLxとは図5(A)に
示すように面SiとXZ平面に平行な平面(図ではy=
yTだけ離れている)との交線上における局所的な曲率
半径である。
【0058】又、局所的な曲率半径rLyとは図5
(A)に示すように面SiとYZ平面に平行な平面(図
ではx=xTだけ離れている)との交線上における局所
的な曲率半径である。ただし、各面の局所的な曲率半径
rLx,rLyの符号は視軸(Z軸)原点上の絶対座標
系に対して、実施例の構成データから決まる各面のロー
カル座標系によるものである。具体的には、ローカル座
標Z軸に対して凹のとき負の値をとる。
【0059】そして、局所的な曲率半径rLx,rLy
を接面法線を中心に回転した全アジムス断面の曲率半径
を考えた時、曲率半径の絶対値が最大となるアジムス方
向をu軸、u軸と直交する軸をv軸とし、u軸方向と、
v軸方向の局所的曲率半径をrLu,rLvとする。表
2に、第1、2の光学作用面のrLu,rLvを該作用
面の6点において表す。表中の座標は面のローカル座標
である。
【0060】特に、本実施形態のように、光学素子の材
料の屈折率が約1.54〜1.6程度の材料を使用する
場合には、該第2の光学作用面の形状は、下記の条件を
満たすことが更に望ましい。 (a1) 2.7≦r2Lui/r2Lvi≦6.0 (c1) 0°≦θ2i≦26° 第1の光学作用面の形状は、下記の条件を満たすことが
さらに望ましい。 (d1) 1.2≦r1Lui/r1Lvi≦1.55 (f1) 0°≦θ1i≦13° 図6は実施例1の光学系の収差図である。収差図は基準
軸光線Lo上の像点、基準軸光線Loに対してy方向に
±ωの像点、x方向に+ ηの像点における横収差を示
す。
【0061】又、図7は瞳孔Sから表示面Pへ光線追跡
した際の像の歪みを碁盤目状に示している。仮に表示面
Pにおける像の歪みが糸巻き型であるとき、その光学系
を表示面Pから瞳孔Sへ光線を追跡すれば、像の歪みは
逆の形のたる型になる。
【0062】表3は実施例2の光学系の構成データーで
ある。表4には本実施例2の第1,第2の光学作用面の
局所的な曲率半径rLu,rLvを該作用面の6点にお
いて表す。
【0063】本実施形態は光学素子の材料の屈折率を実
施例1よりも低いもの(屈折率1.50〜1.54)を
用いたものである。
【0064】本実施例においても実施例1と同様の条件
で第1,第2の光学作用面の面形状を決めることで、実
施例1と同様の効果が得られるが、特に、本実施形態の
ように、光学素子の材料に実施例1に比べて屈折率の小
さいものを使用する場合には、該第2の光学作用面の形
状は、下記の条件を満たすことが更に望ましい。 (a2) 1.8≦r2Lui/r2Lvi≦3.7 (c2) 0°≦θ2i≦26° 又、該第1の光学作用面の形状は、下記の条件を満たす
ことがさらに望ましい。 (d2) 1.0≦r1Lui/r1Lvi≦1.5 (f2) 0°≦θ1i≦8° 表5は、実施例3の構成データーである。表6には本実
施例の第1、第2の光学作用面の局所的な曲率半径rL
ui,rLviを該作用面の6点において表す。
【0065】本実施形態は光学素子の材料に実施例2よ
りも更に低い屈折率のものを用いたもの(屈折率1.4
6〜1.5)である。
【0066】本実施形態においても実施例1と同様の条
件で第1、第2の光学作用面の面形状を決めることで、
実施例1と同様の効果が得られるが、特に、本実施形態
のように、光学素子の材料の屈折率の小さいものを使用
する場合には、該第2の光学作用面の形状は、下記の条
件を満たすことが更に望ましい。 (a3) 1.3≦r2Lui/r2Lvi≦5.2 (c3) 0°≦θ2i≦35° 又、該第1の光学作用面の形状は、下記の条件を満たす
ことがさらに望ましい。 (d3) 1.1≦r1Lui/r1Lvi≦1.4 (f3) 0°≦θ1i≦10° 表7は、実施例4の光学系の構成データーである。表8
には本実施例の第1、第2の光学作用面の局所的な曲率
半径rLu,rLvを該作用面の6点において表す。本
実施例は実施例1よりも観察者が光学素子から更に離れ
た位置から観察できるように設計したものである。
【0067】本実施形態においても実施例1と同様の条
件で第1、第2の光学作用面の面形状を決まることで、
実施例1と同様の効果が得られるが、特に、該第2の光
学作用面の形状は、下記の条件を満たすことが更に望ま
しい。 (a4) 4.5≦r2Lui/r2Lvi≦12 (c4) 0°≦θ2i≦25° 又、該第1の光学作用面の形状は、下記の条件を満たす
ことがさらに望ましい。 (d4) 1.3≦r1Lui/r1Lvi≦1.6 (f4) 0°≦θ1i≦13° 表9は、実施形態5の光学系の構成データーである。表
10には本実施形態の第1、第2の光学作用面の局所的
な曲率半径rLu,rLvを該作用面の6点において表
す。
【0068】本実施形態は実施例1よりも観察者が広い
画角の画像を観察できるように設計したものである。
【0069】本実施例においても実施例1と同様の条件
で第1、第2の光学作用面の面形状を決めることで、実
施例1と同様の効果が得られるが、特に、該第2の光学
作用面の形状は、下記の条件を満たすことが更に望まし
い。 (a5) 3≦r2Lui/r2Lvi≦6.3 (c5) 0°≦θ2i≦27° 又、該第1の光学作用面の形状は、下記の条件を満たす
ことがさらに望ましい。 (d5) 1.2≦r1Lui/r1Lvi≦1.6 (f5) 0°≦θ1i≦21° 尚、以上の各実施形態において、例えば図3において画
像表示手段の表示面Pに撮像素子を配置し、絞りSを入
射瞳として光学素子を撮像素子として用いても良く、こ
れによれば良好なる画像が得られる撮像光学系を達成す
ることができる。
【0070】
【外1】
【0071】
【外2】
【0072】
【外3】
【0073】
【外4】
【0074】
【外5】
【0075】
【発明の効果】以上のように光学系の各要素を設定する
ことにより、極めてシンプルな構成でありながら、諸収
差が良好に補正され、広画角であって、観察系として用
いたときは画像表示手段の表示面に表示した画像情報を
良好に観察することができる光学系及びそれを用いる画
像観察装置を達成することができる。
【0076】又、極めてシンプルな構成でありながら、
諸収差が良好に補正され、広画角であって、観察系とし
て用いたときは画像表示手段の表示面に対して主光線が
略垂直に出射するというテレセントリック条件を満たす
光学系を利用した光学系及びそれを用いる画像観察装置
を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学系の光学作用を説明する図
【図2】本発明に係る光学系の光学作用を説明する図
【図3】画像観察光学系の一実施形態の要部概略図
【図4】各実施例の光学系の絶対座標系とローカル座標
系の説明図
【図5】局所的な曲率半径rLx,rLyの説明図
【図6】実施例1の光学系の収差図
【図7】実施例1の光学系の像の歪みを表す図
【図8】XYZ座標系及びθiの符号を説明するための
【符号の説明】
S 瞳孔 Lo 基準軸光線 S1 第1の反射面(第1の光学作用面) S2 第2の反射面(第2の光学作用面) S3 第3の光学作用面 P 表示面(焦平面) Po 表示面の中心 B1 光学素子(光学系)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦平面と絞りとの間の光路中に配置した
    光学系において、該光学系は第1の光学作用面と、第2
    の光学作用面とを有し、該焦平面から該絞りへ光線トレ
    ースした光路中において、該焦平面から射出した光は、
    該第2の光学作用面で反射した後、該第1の光学作用面
    で反射し、該絞りに至っており、該第1光学作用面及び
    第2の光学作用面を介して、該焦平面の中心と該絞りの
    中心を結ぶ光線を基準軸光線、該絞り中心を原点、該原
    点から該焦平面の中心へトレースした該基準軸光線のう
    ち、該原点から伸びる線分を含む軸をZ軸(該原点から
    該光学系に向かう方向を正方向)、該基準軸光線を含む
    平面内で該Z軸に直交する軸をY軸(該原点から該焦平
    面の中心へ光線トレースした該基準軸光線が該第1の光
    学作用面で屈曲した方向の成分を含む方向を正方向)と
    定義し、該第2の光学作用面は、該基準軸光線を含む平
    面を唯一の対称面とした回転非対称な非球面形状であ
    り、 (A)該第2の光学作用面での光線有効範囲内の任意の
    点i上の接面法線を中心にした接面内全アジムス方向の
    局所的曲率半径のうち、局所的曲率半径の絶対値が最大
    となるアジムス方向をui軸、該ui軸に垂直なアジム
    ス方向をvi軸と定義し、該任意の点iにおける該ui
    軸方向の局所的曲率半径をr2Lui、該vi軸方向の
    局所的曲率半径をr2Lviとするとき、 1.0≦r2Lui/r2Lvi≦12.0 (B)該対称面に対してui軸がなす角をθ2iとする
    とき、該θ2iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
    軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第2の光学作
    用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
    ら遠い側へ向けて単調に増加する、 (C)該θ2iは、 0°≦θ2i≦35° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
    方向が2つ以上存在する場合は、r2Lui/r2Lv
    i=1,θ2i=0°とし、該θ2iは、該Y軸正方向
    を上にして該原点側から該第2の光学作用面を見た場合
    に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
    左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(A),
    (B),(C)のうち、少なくとも1つを満足すること
    を特徴とする光学系。
  2. 【請求項2】 焦平面と絞りとの間の光路中に配置した
    光学系において、該光学系は第1の光学作用面と、第2
    の光学作用面とを有し、該焦平面から該絞りへ光線トレ
    ースした光路中において、該焦平面から射出した光は、
    該第2の光学作用面で反射した後、該第1の光学作用面
    で反射し、該絞りに至っており、該第1光学作用面及び
    第2の光学作用面を介して、該焦平面の中心と該絞りの
    中心を結ぶ光線を基準軸光線、該絞り中心を原点、該原
    点から該焦平面の中心へトレースした該基準軸光線のう
    ち、該原点から伸びる線分を含む軸をZ軸(該原点から
    該光学系に向かう方向を正方向)、該基準軸光線を含む
    平面内で該Z軸に直交する軸をY軸(該原点から該焦平
    面の中心へ光線トレースした該基準軸光線が該第1の光
    学作用面で屈曲した方向の成分を含む方向を正方向)と
    定義し、該第1の光学作用面は、該基準軸光線を含む平
    面を唯一の対称面とした回転非対称な非球面形状であ
    り、 (D)該第1の光学作用面での光線有効範囲内の任意の
    点i上の接面法線を中心にした接面内全アジムス方向の
    局所的曲率半径のうち、局所的曲率半径の絶対値が最大
    となるアジムス方向をui軸、該ui軸に垂直なアジム
    ス方向をvi軸と定義し、該任意の点iにおける該ui
    軸方向の局所的曲率半径をr1Lui、該vi軸方向の
    局所的曲率半径をr1Lviとするとき、 1.0≦r1Lui/r1Lvi≦2.0 (E)該対称面に対してui軸がなす角をθ1iとする
    とき、該θ1iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
    軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第1の光学作
    用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
    ら遠い側へ向けて単調に増加する、 (F)該θ1iは、 0°≦θ1i≦21° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
    方向が2つ以上存在する場合は、r1Lui/r1Lv
    i=1,θ1i=0°とし、該θ1iは、該Y軸正方向
    を上にして該原点側から該第1の光学作用面を見た場合
    に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
    左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(D),
    (E),(F)のうち、少なくとも1つを満足すること
    を特徴とする光学系。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の光学系を備えることを
    特徴とする光学機器。
  4. 【請求項4】 原画を観察者に拡大して観察せしめる光
    学系において、該光学系は第1の光学作用面と、第2の
    光学作用面とを有し、該原画から射出した光は、該第2
    の光学作用面で反射した後、該第1の光学作用面で反射
    することによって、該観察者の眼に導光されており、該
    原画の中心から射出し、該第2光学作用面及び第1の光
    学作用面を介して、該光学系の射出瞳中心を通る光線を
    基準軸光線、該射出瞳中心を原点、該原点から逆トレー
    スした該基準軸光線のうち、該原点から伸びる線分を含
    む軸をZ軸(該原点から該観察光学系に向かう方向を正
    方向)、該基準軸光線を含む平面内で該Z軸に直交する
    軸をY軸(該原点から逆トレースした該基準軸光線が該
    第1の光学作用面で屈曲した方向の成分を含む方向を正
    方向)と定義し、該第2の光学作用面は、該基準軸光線
    を含む平面を唯一の対称面とした回転非対称な非球面形
    状であり、 (A)該第2の光学作用面での光線有効範囲内の任意の
    点i上の接面法線を中心にした接面内全アジムス方向の
    局所的曲率半径のうち、局所的曲率半径の絶対値が最大
    となるアジムス方向をui軸、該ui軸に垂直なアジム
    ス方向をvi軸と定義し、該任意の点iにおける該ui
    軸方向の局所的曲率半径をr2Lui、該vi軸方向の
    局所的曲率半径をr2Lviとするとき、 1.0≦r2Lui/r2Lvi≦12.0 (B)該対称面に対してui軸がなす角をθ2iとする
    とき、該θ2iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
    軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第2の光学作
    用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
    ら遠い側へ向けて単調に増加する、 (C)該θ2iは、 0°≦θ2i≦35° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
    方向が2つ以上存在する場合は、r2Lui/r2Lv
    i=1,θ2i=0°とし、該θ2iは、該Y軸正方向
    を上にして該原点側から該第2の光学作用面を見た場合
    に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
    左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(A),
    (B),(C)のうち、少なくとも1つを満足すること
    を特徴とする光学系。
  5. 【請求項5】 前記光学系は、前記第1の光学作用面と
    前記第2の光学作用面、そして第3の光学作用面を有す
    る透明な光学材料よりなる光学素子を有し、前記原画か
    らの光は、該第3の光学作用面より該光学素子に入射
    し、順に、該第2の光学作用面、該第1の光学作用面で
    反射した後、該第2の光学作用面より出射することを特
    徴とする請求項4の光学系。
  6. 【請求項6】 原画を観察者に拡大して観察せしめる光
    学系において、該光学系は第1の光学作用面と、第2の
    光学作用面とを有し、該原画から射出した光は、該第2
    の光学作用面で反射した後、該第1の光学作用面で反射
    することによって、該観察者の眼に導光されており、該
    原画の中心から射出し、該第2光学作用面及び第1の光
    学作用面を介して、該光学系の射出瞳中心を通る光線を
    基準軸光線、該射出瞳中心を原点、該原点から逆トレー
    スした該基準軸光線のうち、該原点から伸びる線分を含
    む軸をZ軸(該原点から該観察光学系に向かう方向を正
    方向)、該基準軸光線を含む平面内で該Z軸に直交する
    軸をY軸(該原点から逆トレースした該基準軸光線が該
    第1の光学作用面で屈曲した方向の成分を含む方向を正
    方向)と定義し、該第1の光学作用面は、該基準軸光線
    を含む平面を唯一の対称面とした回転非対称な非球面形
    状であり、 (D)該第1の光学作用面での光線有効範囲内の任意の
    点i上の接面法線を中心にした接面内全アジムス方向の
    局所的曲率半径のうち、局所的曲率半径の絶対値が最大
    となるアジムス方向をui軸、該ui軸に垂直なアジム
    ス方向をvi軸と定義し、該任意の点iにおける該ui
    軸方向の局所的曲率半径をr1Lui、該vi軸方向の
    局所的曲率半径をr1Lviとするとき、 1.0≦r1Lui/r1Lvi≦2.0 (E)該対称面に対してui軸がなす角をθ1iとする
    とき、該θ1iの絶対値は、該対称面に垂直で且つ該Z
    軸を含む若しくは該Z軸に平行な面と、該第1の光学作
    用面との交線上の任意の点において該対称面に近い側か
    ら遠い側へ向けて単調に増加する、 (F)該θ1iは、 0°≦θ1i≦21° (但し、局所的曲率半径の絶対値が最大となるアジムス
    方向が2つ以上存在する場合は、r1Lui/r1Lv
    i=1,θ1i=0°とし、該θ1iは、該Y軸正方向
    を上にして該原点側から該第1の光学作用面を見た場合
    に、該対称面の右側では時計周りを正方向、該対称面の
    左側では反時計周りを正方向とする。)の条件(D),
    (E),(F)のうち、少なくとも1つを満足すること
    を特徴とする光学系。
  7. 【請求項7】 前記光学系は、前記第1の光学作用面と
    前記第2の光学作用面、そして第3の光学作用面を有す
    る透明な光学材料よりなる光学素子を有し、前記原画か
    らの光は、該第3の光学作用面より該光学素子に入射
    し、順に、該第2の光学作用面、該第1の光学作用面で
    反射した後、該第2の光学作用面より出射することを特
    徴とする請求項6の光学系。
  8. 【請求項8】 請求項4から7のいずれか1項の光学系
    と原画を表示する画像表示手段とを有することを特徴と
    する画像観察装置。
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