JP2000097403A - タービン駆動給水ポンプの制御装置 - Google Patents

タービン駆動給水ポンプの制御装置

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JP2000097403A
JP2000097403A JP10271551A JP27155198A JP2000097403A JP 2000097403 A JP2000097403 A JP 2000097403A JP 10271551 A JP10271551 A JP 10271551A JP 27155198 A JP27155198 A JP 27155198A JP 2000097403 A JP2000097403 A JP 2000097403A
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turbine
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pressure
control valve
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Motohisa Kitazawa
源久 北澤
Tsutomu Kaneko
勉 金子
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電用タービンの高圧蒸気である第6抽気を
使用してタービン駆動給水ポンプを駆動するときの制御
の安定化を図る。 【解決手段】 ボイラ11に給水するタービン駆動給水
ポンプ14,15の駆動をボイラ負荷が所定値を越える
とき低圧の第5抽気により行い、所定値を下回るとき高
圧の第6抽気により行い、且つ給水指令に基づきタービ
ン駆動給水ポンプ14,15への蒸気供給圧力を制御弁
28,29により制御するとき、第6抽気の配管系統に
制御弁17を設け、その第6抽気を使用するとき、制御
弁17を制御弁28,29の弁開度に対応して制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電施設にお
ける発電用タービン又はボイラから抽出した蒸気を駆動
源として利用しボイラへの給水を行うタービン駆動給水
ポンプの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電施設では、ボイラで生成した蒸
気により発電用タービンを回転させて発電機を駆動し、
そのタービンから排出された蒸気を海水等で冷却するこ
とにより復水し、さらに脱気してから再度ボイラに供給
して蒸気を発生させるよう循環系が構成されている。そ
して、復水をボイラに供給するとき、エネルギーの利用
効率向上のために、ボイラ給水ポンプの動力源として、
発電用タービンから抽出した蒸気(以下、抽気と呼
ぶ。)を利用している。通常使用する抽気としては、発
電用タービンの低圧側から抽出される第5抽気と高圧側
から抽出される第6抽気が使用される。なお、第1乃至
4抽気は低圧ヒータ復水加熱用、第7及び第8抽気は高
圧ヒータ給水加熱用である。前記した第5抽気は脱気器
の動作用、第6抽気は高圧ヒータ給水加熱用としても使
用される。第1から第8抽気にかけて蒸気圧力は順次高
くなっている。ただし、ボイラ給水ポンプの動力源とし
て、このような抽気を使用せず、ボイラより直接得た蒸
気を使用することもある。
【0003】図3はボイラ給水系の概略を示す図であ
り、ボイラ11で発生した蒸気がメインタービン12を
駆動して発電機13が回転される。脱気器から送られて
きた給水は、タービン駆動給水ポンプ14,15又は電
動機駆動給水ポンプ16によってボイラ11に給水され
る。
【0004】2台のタービン駆動給水ポンプ14,15
は、ボイラ負荷(発電機13の出力発電量)に応じて切
り替えられ、通常2/4負荷を越えると2台のタービン駆
動給水ポンプ14,15を運転し、2/4負荷以下では1
台のタービン駆動給水ポンプ14又は15を運転し、ま
たボイラ起動時は駆動蒸気が発生していないので電動機
駆動給水ポンプ16を使用し、抽気蒸気が得られた後に
タービン駆動給水ポンプ14及び/又は15を運転して
ボイラ給水を行い、このタービン駆動給水ポンプ14及
び/又は15が安定して給水を行うようになった後、電
動機駆動給水ポンプ16を停止している。
【0005】ボイラ負荷が2/4負荷を越えるときは、メ
インタービン12への流入蒸気量が多くそれにつれて第
5抽気も多く得られる。この第5抽気は低圧でありメイ
ンタービン12の後段から抽気されるため、第6抽気に
比べてより多く発電作用に寄与した抽気であり、本抽気
をタービン駆動給水ポンプ14,15の駆動用として使
用することは合理的である。
【0006】ボイラ負荷が2/4負荷以下では、メインタ
ービン12への流入蒸気量が少なくなり、それにつれて
第5抽気も少なくなり、タービン駆動給水ポンプ14,
15の駆動能力が低下するので第6抽気に切り替えるこ
とが行われる。この第6抽気は第5抽気よりもメインタ
ービン12の前段から抽気されるので、その第5抽気よ
りも圧力が高い。
【0007】従って、この第6抽気を第5抽気と同じよ
うに無調整で使用することは、タービン駆動給水ポンプ
14,15の入口蒸気条件の制限(圧力高制限)により
不可能であるので、その第6抽気の蒸気配管系統に制御
弁(PRV)17を取り付け、この制御弁17により第
6抽気の圧力を第5抽気の圧力並みに(例えば、第5抽
気の圧力の平均値に)調節し、タービン駆動給水ポンプ
14,15に供給することが行われている。
【0008】ここで、第5抽気と第6抽気の性質をまと
めると、次のようになる。まず、第5抽気は、ボイラ負
荷が2/4負荷以上で2台のタービン駆動給水ポンプ1
4,15を駆動する能力をもち、ボイラ負荷の変化に対
してその抽気圧力が比例的に変化するため、タービン駆
動給水ポンプ14,15の回転数もボイラ負荷に対して
比例的に変化し、いわゆる自己制御特性がある。
【0009】一方、第6抽気は、ボイラ負荷が2/4負荷
以下で1台のタービン駆動給水ポンプを駆動する能力を
もち、ボイラ負荷の変化に対して抽気圧力は比例的に変
化するが、前記した理由からタービン駆動給水ポンプの
入口圧力を一定に制御するよう、制御弁17が取り付け
られている。すなわち、タービン駆動給水ポンプの入口
圧力を圧力トランスミッタ18で検出し、この検出値と
設定器19で設定した設定値(前記した第5抽気の圧力
の平均値)との偏差を減算器20で検出して、比例積分
制御器21により制御弁17を制御して、入口圧力が設
定器19で設定した圧力と等しくなるようにしている。
従って、タービン駆動給水ポンプの回転数はボイラ負荷
の変化に対して比例的には変化せず、一定回転数を保持
し、いわゆる自己制御特性はない。
【0010】図4はタービン駆動給水ポンプの従来の詳
しい制御系統を示す図である。図3に示したものと同じ
ものには同じ符号を付した。22,23は逆止弁、24
は圧力トランスミッタ、25は自動ボイラ制御(AB
C)装置である。この自動ボイラ制御装置25はボイラ
が要求する給水指令(ボイラ負荷)と実給水流量を減算
器26で比較して、その偏差を比例積分制御器27に入
力し、この制御器27によって制御弁(GOV)28,
29を制御する。
【0011】前記したように、タービン駆動給水ポンプ
14,15は第5抽気又は第6抽気により駆動される。
まず、ボイラ負荷が2/4負荷を越えているときは、メイ
ンタービン12から抽気した第5抽気が逆止弁22を経
由して制御弁28,29へ供給される。このときは、圧
力トランスミッタ24で検出される第5抽気の圧力P5
が、P5>X(Kg/cm2)(Xはボイラ負荷が2/4以上で
あることを示す圧力)の場合であり、第6抽気の制御弁
17は図示しないシステムによりインターロックがかか
り全閉となっているため、第6抽気は供給されない。
【0012】従って、第6抽気の圧力制御系は休止し、
第5抽気の圧力がボイラ負荷に比例する値となる。すな
わち、ボイラ負荷が上昇すれば図示しないシステムによ
りボイラへの燃料供給量や空気供給量が増大し圧力P5
が上昇してタービン駆動給水ポンプ14,15の回転数
が増し、給水流量が増加する。また、ボイラ負荷が下降
すれば圧力P5が低下してタービン駆動給水ポンプ1
4,15の回転数が減少し、給水流量が減少する。つま
り、ボイラが要求する方向にタービン駆動給水ポンプ1
4,15が追従する。以上から、この制御による過不足
分は、自動ボイラ制御装置25による制御で補正するの
みで良いため、その制御量としては他の制御系(燃料、
空気)に比べて小さく、安定した制御特性が得られる。
【0013】なお、この自動ボイラ制御装置25による
制御は、給水流量指令と実給水流量との偏差に基づいて
制御弁28,29が制御される(図5参照)ことにより
行われる。すなわち、「給水流量指令値>実給水流量」
のときは、制御弁28,29がその開度を増してタービ
ン駆動給水ポンプ14,15の回転数が高くなって給水
流量を増し、「給水流量指令値=実給水流量」となれ
ば、制御系がバランスする。また、反対に「給水流量指
令値<実給水流量」になると、制御弁28,29がその
開度を減少してタービン駆動給水ポンプ14,15の回
転数が低くなって給水流量を減少させ、「給水流量指令
値=実給水流量」となった時点で、制御系がバランスす
る。
【0014】次に、圧力トランスミッタ24で得た圧力
P5が、P5<Y(Kg/cm2)(但しY<Xである。X、
Yは制御系に持たせたヒステリシス特性から決まる。)
になると、図示しないシステムにより制御弁17の全閉
インターロックが解除され、制御器21は逆止弁22,
23の出口圧力が設定器19で設定した値と等しくなる
よう自動制御を始める。逆止弁22,23の出口圧力が
第5抽気の圧力以上になれば逆止弁22は自動的に閉ざ
され、第6抽気から第5抽気への蒸気の流入が阻止され
る。また、自動ボイラ制御装置25において前記と同様
に給水流量指令と実給水流量が比較され、その比較結果
に基づいて制御弁28,29が制御される。
【0015】「給水流量指令>実給水流量」では、この
制御弁28,29の弁開度が増し、これにより逆止弁2
3の出口圧力が若干の時間遅れで下がり、この圧力低下
が圧力トランスミッタ18により検出されて制御弁17
が弁開度を増すよう制御される。そして、この制御弁1
7の弁開度が増すことによりタービン駆動給水ポンプ1
4,15への流入蒸気量が増加して給水流量が益々増加
し、自動ボイラ制御装置25の減算器26での演算が
「給水流量指令<実給水流量」となり、制御器27は制
御弁28,29の弁開度を減じるよう動作する。この制
御弁28,29の弁開度減少により逆止弁23の出口圧
力が若干の時間遅れで上昇し、これに応じて制御弁17
の弁開度が減少する。制御弁17の弁開度が減少する
と、タービン駆動給水ポンプ14,15への流入蒸気量
が減少し、給水流量が益々減少して自動ボイラ制御装置
25の減算器26での演算が「給水流量指令>実給水流
量」となり、制御器27が制御弁28,29の弁開度を
増大させるよう動作する。
【0016】このように、第6抽気による給水制御時
は、給水流量の制御が振動的にエンドレスに行われるサ
イクリング動作(図6参照)となり、「給水流量指令=
実給水流量」のバランス条件が確立できなくなる。この
原因は、制御弁17と制御弁28,29が直列的に独立
して制御され、それらの制御弁17と制御弁28,29
との間の距離が短いことに起因して、その部分の蒸気配
管がバッファとして働かない、つまり制御動作が相互干
渉されるからである。これを防止するには、蒸気配管の
径と長さを大きくすればよいが、この方策では、駆動蒸
気が途中で冷却されて水滴を含み、この水滴が長期的に
はタービン駆動給水ポンプ14,15のタービンのブレ
ードにエロージョン(実質的な損傷)を引き起こすた
め、採用することができない。
【0017】そこで、従来では、第6抽気を使用してい
るボイラ負荷帯においては、制御器21,27のゲイン
を極端に小さくして運用している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この対策で
は、火力発電設備の負荷運用変化率を低くしなければな
らないため、緊急時の対応に悪影響を与えることはもち
ろん、停止事故に至った場合には、負荷側(消費者)に
不利益を与えると同時に、再起動に無用のエネルギーが
必要になるという問題がある。
【0019】本発明は以上のような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、第6抽気を使用する場合であ
っても、給水流量の制御が安定して行われるようにした
タービン駆動給水ポンプの制御装置を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、ボイラに給水を供給するタービン駆
動給水ポンプの駆動を、ボイラ負荷が所定値を越えると
き前記ボイラの蒸気で駆動されるメインタービンから抽
出した低圧蒸気により行い、前記ボイラ負荷が所定値を
下回るとき前記メインタービンから抽出した高圧蒸気に
より行い、且つ前記低圧蒸気及び前記高圧蒸気を使用す
るとき前記ボイラ負荷に応じた給水指令に基づき前記タ
ービン駆動給水ポンプへの蒸気供給圧力を第1の制御弁
により制御するタービン駆動給水ポンプの制御装置にお
いて、前記高圧蒸気の配管系統に第2の制御弁を設け、
該第2の制御弁を前記給水指令に応じて制御するように
構成した。
【0021】第2の発明は、第1の発明において、前記
第2の制御弁が、前記第1の制御弁の弁開度と予め設定
した一定の弁開度設定値との偏差に基づいて制御される
ように構成した。
【0022】第3の発明は、第1の発明において、前記
第2の制御弁が、前記第1の制御弁の弁開度とメインタ
ービンの初段蒸気圧力に応じた弁開度設定値との偏差に
基づいて制御されるように構成した。
【0023】第4の発明は、第2又は第3の発明におい
て、前記第1の制御弁の前記弁開度の信号を、前記第1
の制御弁の入出圧力の比によって得るように構成した。
【0024】第5の発明は、第2乃至第4の発明におい
て、前記偏差の特性を所定の特性に変換して前記第2の
制御弁の制御を行うように構成した。
【0025】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]図1は本発
明の実施の形態のタービン駆動給水ポンプの制御装置の
構成を示す図である。図4に示したものと同じものには
同じ符号を付している。31は制御弁28(第1の制御
弁)の入口側圧力AP2を検出する圧力トランスミッタ、
32はタービン駆動給水ポンプ14のタービン14Aの
第1段圧力AP1を検出する圧力トランスミッタ、33は
両圧力トランスミッタ31,32による検出圧力の比AP
1/AP2を演算して制御弁28の弁開度信号を得る割算器
である。34は制御弁29(第1の制御弁)の入口側圧
力BP2を検出する圧力トランスミッタ、35はタービン
駆動給水ポンプ15のタービン15Aの第1段圧力BP1
を検出する圧力トランスミッタ、36は両圧力トランス
ミッタ34,35による検出圧力の比BP1/BP2を演算し
て制御弁29の弁開度信号を得る割算器である。
【0026】37は両割算器33,36の演算結果の平
均を演算する平均演算器、38は両割算器33,36、
及び平均演算器37の各演算結果から1つを選択する切
替器である。39はメインタービン12の第1段圧力P
1(ボイラ負荷を表す)をパラメータとして要求される
弁開度の演算を行う関数演算器、40はこの関数演算器
39から得られた弁開度設定信号と切替器38から出力
する弁開度実信号の偏差を検出する減算器である。41
はこの減算器40から出力する偏差の特性を変換するデ
ッドバンド設定器であり、このデッドバンド設定器41
の出力が制御弁17(第2の制御弁)を制御する制御器
21に入力される。42は給水ポンプ台数切替器であ
り、給水ポンプ1台用ゲイン設定器43又は給水ポンプ
2台用ゲイン設定器44からのゲイン設定信号を制御器
21に送る。
【0027】次に動作を説明する。ボイラ負荷が2/4負
荷を越えている場合の動作は、従来例で説明した場合と
同じであるので、ここでは省略する。
【0028】ボイラ負荷が2/4負荷以下では、圧力トラ
ンスミッタ24で検出される第5抽気の圧力P5が、P
5<Y(Kg/cm2)のときは、制御弁17の全閉インター
ロックが解除され、制御器21が、制御弁28,29の
弁開度がメインタービン12の第1段蒸気圧力P1に基
づいて関数演算器39で作られた弁開度設定値に一致す
るように、制御を開始する。逆止弁22,23の出口圧
力が第5抽気圧力P5以上になれば、第5抽気側の逆止
弁22は自動的に閉じ、第6抽気から第5抽気への蒸気
の流入が阻止される。
【0029】本発明の最も重要な点は制御弁17の制御
内容であるので、これについて詳しく説明する。前記し
たように、割算器33で得られる信号AP1/AP2は制御弁
28の弁開度信号であり、割算器36で得られる信号BP
1/BP2は制御弁29の弁開度信号であるので、2台のタ
ービン駆動給水ポンプ14,15を運転しているとき
は、平均演算器37の出力信号を切替器38で選択して
減算器40において弁開度設定値と比較し、その偏差を
デッドバンド設定器41に送る。
【0030】このデッドバンド設定器41は、偏差信号
の大きさを変換できる機能をもっており、デッドバンド
設定値を大きくすると所定値以下の偏差はカットされ制
御器21には送られない。逆にデッドバンド設定値を0
にすると、偏差はカットされることなく制御器21に送
られる。このデッドバンド設定器41は、本制御系を実
プラントで調整するとき、制御弁17の無駄な動作を防
止して、合理的な弁開度動作を行わせるために有効であ
る。
【0031】以上において、自動ボイラ制御装置25に
より「給水流量指令値>実給水流量」の信号が減算器2
6で演算されると、そこで得られる偏差を受けて制御器
27が制御弁28,29の弁開度を大きくするよう動作
する。この結果、割算器33,36ではAP1/AP2、BP1/B
P2の値が大きくなり、その平均値も大きくなって、減算
器40では、「弁実開度>弁開度設定値」が演算されそ
の偏差がデッドバンド設定器41に送られる。よって、
その偏差がデッドバンド設定値以上に大きいときは、制
御器21により制御弁17が弁開度を大きくする方向に
制御される。なお、このときの制御器17のゲインは、
切替器42がポンプ2台用ゲイン設定器44を選択して
いる。
【0032】以上の自動ボイラ制御装置25による制御
指令により制御弁28,29が制御されてから、その制
御結果に応じて制御弁17が制御されるまでの動作は、
時間遅れがほとんどなく、ほぼ同時に行われる。従っ
て、従来のようなサイクリング現象は回避される。つま
り、「給水流量指令>実給水流量」又はこれと逆の場合
に、制御弁28,29と制御弁17がほぼ同時に同じ方
向に制御されるため、「給水流量指令=実給水流量」の
バランスが短時間で実現でき、負荷変化率に制限を与え
ることは無くなり、ほぼ理想的な安定した運転ができる
ようになる。これは、ボイラ負荷が変化しなければ制御
弁28,29が動かず、制御弁17も動かないからであ
る。以上から、いわゆる自己制御特性を実現できる。
【0033】なお、タービン駆動給水ポンプを1台だけ
運転しているときは、その運転しているタービン駆動給
水ポンプ14又は15の側の割算器33又は36の出力
信号が切替器38により選択されて減算器40に送られ
るとともに、切替器42によりポンプ1台用ゲイン設定
器43が選択され1台用ゲインが制御器21に設定され
る。
【0034】[その他の実施の形態]なお、上記の実施
の形態では、減算器40に設定する弁開度設定値をメイ
ンタービンの1段目圧力P1を関数演算して得ていた
が、これを一定値に固定しても良い。このときは、デッ
ドバンド設定器41による特性変換を無視すれば、制御
弁17の弁開度が制御弁28,29の弁開度にほぼ完全
に比例して制御されることになる。つまり、制御弁2
8,29が動かなければ、ボイラ負荷が変化しても制御
弁17も動かない。
【0035】また、本実施の形態では、制御弁28,2
9の弁開度信号をその入出力の圧力を比較することによ
り演算で求めていたので、実効的な弁開度を得ることが
でき、その制御弁28,29の特性に左右されないとい
う利点があるが、圧力トランスミッタ31,32,3
4,35で圧力を測定して演算処理するため、若干の時
間遅れがあると共に、コストがかかるという難点があ
る。
【0036】そこでこれを解消するには、制御弁28,
29の実際の弁開度を示す弁リフト信号(弁の開閉度を
制御するカム機構のレバーの移動量信号)或いは制御器
27の出力信号を使用すればよい。この場合の得失は上
記の裏返しである。
【0037】また、上記の実施の形態ではタービン駆動
給水ポンプを符号14,15で示すように2台とし、そ
の各々に制御弁28,29を対応させて給水流量指令に
応じた圧力制御を行い、そこに供給する第6抽気を1台
の制御弁17で制御する関係から、両制御弁28,29
を同時に動作させるときはそれらの弁開度信号の平均値
をとりそれに対応して制御弁17の弁開度を制御してい
るが、第6抽気を2系統で取り込む場合には各系統毎に
第6抽気を制御する制御弁(制御弁17に対応する)と
制御弁(制御弁28,29)を設けて制御すればよい。
【0038】また、上記では火力発電施設の給水系に適
用した場合について説明したが、ボイラで発生させた蒸
気でメインタービンを駆動して所望の仕事をさせる他の
施設についても同様に適用できることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】以上から第1の発明によれば、第6抽気
のようにメインタービンから抽出した高圧蒸気を使用し
てタービン駆動給水ポンプを駆動するときであっても、
給水要求に追従してタービン駆動給水ポンプの回転数が
安定に制御されるようになり、いわゆる自己制御特性が
得られる。
【0040】また、第2の発明によれば、第2の制御弁
について、第1の制御弁と同様に給水流量のみに応じた
制御が行われるようになる。
【0041】第3の発明によれば、第2の制御弁につい
て、第1の制御弁の弁開度に応じた制御に、さらにメイ
ンタービンの初段蒸気圧力に応じた制御が加味されるの
で、より細かい制御が行われるようになる。
【0042】第4の発明によれば、第1の制御弁の弁開
度の信号がその第1の制御弁の入出力特性の影響を受け
ずに実効的な信号として得られるので、より正確な制御
ができる。
【0043】第5の発明によれば、第2の制御弁を制御
するべき信号が所定の特性を持つ信号に変換されてから
当該第2の制御弁を制御するので、その特性の設定によ
り事後的な或いは現場的な調整を行うことが容易となる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態のタービン駆動給
水ポンプの制御系統を示す図である。
【図2】 同実施の形態の第6抽気使用時の制御特性図
である。
【図3】 従来のタービン発電システムの概略構成を示
す図である。
【図4】 従来のタービン駆動給水ポンプの制御系統を
示す図である。
【図5】 従来の第5抽気使用時の制御特性図である。
【図6】 従来の第6抽気使用時の制御特性図である。
【符号の説明】 11:ボイラ、12:メインタービン、13:発電機、
14,15:タービン駆動給水ポンプ、16:電動機駆
動給水ポンプ、17:制御弁、18:圧力トランスミッ
タ、19:設定器、20:減算器、21:比例微分制御
器、22,23:逆止弁、24:圧力トランスミッタ、
25:自動ボイラ制御装置、26:減算器、27:比例
微分制御器、28、29:制御弁、31,32:圧力ト
ランスミッタ、33:割算器、34,35:圧力トラン
スミッタ、36:割算器、37:平均演算器、38:切
替器、39:関数演算器、40:減算器、41:デッド
バンド設定器、42:切替器、43:ポンプ1台用ゲイ
ン設定器、44:ポンプ2台用ゲイン設定器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボイラに給水を供給するタービン駆動給水
    ポンプの駆動を、ボイラ負荷が所定値を越えるとき前記
    ボイラの蒸気で駆動されるメインタービンから抽出した
    低圧蒸気により行い、前記ボイラ負荷が所定値を下回る
    とき前記メインタービンから抽出した高圧蒸気により行
    い、且つ前記低圧蒸気及び前記高圧蒸気を使用するとき
    前記ボイラ負荷に応じた給水指令に基づき前記タービン
    駆動給水ポンプへの蒸気供給圧力を第1の制御弁により
    制御するタービン駆動給水ポンプの制御装置において、 前記高圧蒸気の配管系統に第2の制御弁を設け、該第2
    の制御弁を前記給水指令に応じて制御するようにしたこ
    とを特徴とするタービン駆動給水ポンプの制御装置。
  2. 【請求項2】前記第2の制御弁が、前記第1の制御弁の
    弁開度と予め設定した一定の弁開度設定値との偏差に基
    づいて制御されるようにしたことを特徴とする請求項1
    に記載のタービン駆動給水ポンプの制御装置。
  3. 【請求項3】前記第2の制御弁が、前記第1の制御弁の
    弁開度とメインタービンの初段圧力に応じた弁開度設定
    値との偏差に基づいて制御されるようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載のタービン駆動給水ポンプの制御
    装置。
  4. 【請求項4】前記第1の制御弁の前記弁開度の信号を、
    前記第1の制御弁の入出圧力の比によって得ることを特
    徴とする請求項2又は3に記載のタービン駆動給水ポン
    プの制御装置。
  5. 【請求項5】前記偏差の特性を所定の特性に変換して前
    記第2の制御弁の制御を行うようにしたことを特徴とす
    る請求項2乃至4に記載のタービン駆動給水ポンプの制
    御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102252312A (zh) * 2011-05-16 2011-11-23 上海发电设备成套设计研究院 一种超临界机组给水***全程自动控制***
KR101794434B1 (ko) 2016-01-05 2017-11-06 두산중공업 주식회사 부하 탈락 우선순위를 이용해 발전소 보일러의 급수 시스템을 운전하기 위한 방법 및 컴퓨터 프로그램
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