JP2000097076A - 筒内噴射型内燃機関 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関

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JP2000097076A
JP2000097076A JP10268069A JP26806998A JP2000097076A JP 2000097076 A JP2000097076 A JP 2000097076A JP 10268069 A JP10268069 A JP 10268069A JP 26806998 A JP26806998 A JP 26806998A JP 2000097076 A JP2000097076 A JP 2000097076A
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保樹 田村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス特性の悪化を抑えながら排気昇温を迅
速に行い、触媒の早期昇温を実現可能な筒内噴射型内燃
機関を提供する。 【解決手段】 排気昇温が要求される冷態始動直後に
は、先ず噴射弁により吸気行程及び圧縮行程のいずれか
一方で主燃焼のための主噴射が行われるとともに膨張行
程において副噴射が行われ(S16,S20)、その後機関負荷
が所定値を越えると(S18)、空燃比がリッチ空燃比とな
るよう噴射弁により吸気行程で主噴射のみが行われ且つ
排気通路内に空気が供給される(S22)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射型内燃機
関に係り、詳しくは、排気昇温を行う技術に関する。
【0002】
【関連する背景技術】筒内噴射型内燃機関は、吸気行程
のみならず圧縮行程において燃料を直接筒内に噴射可能
に構成されており、これにより、空燃比を理論空燃比
(値14.7)よりも超希薄側、つまりリーン側の目標
値(例えば、値24)以上の超リーン空燃比に制御し、
エンジンの燃費特性等を改善することが可能とされてい
る。
【0003】そして、この種の筒内噴射型内燃機関にお
いても、例えば冷態始動直後等には触媒を早期活性化さ
せ、排ガス特性を向上させたいという要求がある。そこ
で、筒内に燃料を供給するタイミングを制御できるとい
う筒内噴射型内燃機関の特性を生かし、例えば、燃料噴
射を主燃焼の主噴射(吸気行程噴射または圧縮行程噴
射)と膨張行程における副噴射との2回の噴射に分割
(2段噴射)し、当該副噴射により供給される燃料を筒
内または排気通路内で燃焼させ、排気昇温させる技術が
特開平10−122015号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
2段噴射は、主燃焼後の余剰酸素と副噴射による未燃燃
料成分とを反応させているため、排気昇温効果は非常に
高いが、例えば筒内噴射型内燃機関にA/T(オートマ
チック・トランスミッション)を連結してなる車両にお
いて、レンジ位置がP(パーキング)レンジ或いはN
(ニュートラル)レンジからD(ドライブ)レンジへ切
り換えられ、内燃機関にA/Tの負荷が加わり機関負荷
が増大するような場合には、主噴射量が増大し、そこで
消費される酸素が増えることになり、故に、副噴射で使
用可能な酸素が不足し、排出される未燃燃料成分が増大
するという問題を含んでいる。
【0005】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、その目的とするところは、排ガス特
性の悪化を抑えながら排気昇温を迅速に行い、触媒の早
期昇温を実現可能な筒内噴射型内燃機関を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1の発明では、筒内噴射型内燃機関にお
いて、排気昇温が必要とされたときには、先ず噴射弁に
より吸気行程または圧縮行程のいずれか一方で主燃焼の
ための主噴射が行われるとともに膨張行程において副噴
射が行われていわゆる2段噴射が実施され、その後例え
ばA/Tのレンジ位置がPレンジ或いはNレンジからD
レンジへ切り換えられる等して機関負荷が所定値を越え
るような場合には、空燃比がリッチ空燃比となるよう噴
射弁により吸気行程において主噴射のみが行われるとと
もに排気通路内に空気(2次エア)が供給されるよう構
成されている。
【0007】従って、2段噴射による排気昇温中に機関
負荷が増大した場合において、空燃比をリッチ空燃比と
しながら吸気行程で主噴射のみを実施し且つ排気通路内
に2次エアを導入するようにすると、いわゆる不完全燃
焼物質、即ち一酸化炭素(CO)が多く生成されて排気
通路に排出されることになるが、このとき当該COはあ
る程度反応が進んで燃焼し易い状態であるために2次エ
ア中の酸素と容易に完全燃焼に至り、排気昇温が継続さ
れ、排ガス特性の悪化もなく触媒の昇温が良好に促進さ
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づき説明する。図1を参照すると、車両に搭載さ
れた本発明に係る筒内噴射型内燃機関の概略構成図が示
されており、以下同図に基づいて本発明に係る筒内噴射
型内燃機関の構成を説明する。
【0009】機関本体(以下、単にエンジンという)1
は、例えば、燃料噴射モード(運転モード)を切換える
ことで吸気行程での燃料噴射(吸気行程噴射モード)ま
たは圧縮行程での燃料噴射(圧縮行程噴射モード)を実
施可能な筒内噴射型火花点火式直列4気筒ガソリンエン
ジンとされている。そして、この筒内噴射型のエンジン
1は、容易にして理論空燃比(ストイキオ)での運転や
リッチ空燃比での運転(リッチ空燃比運転)の他、リー
ン空燃比での運転(リーン空燃比運転)が実現可能とさ
れており、特に圧縮行程噴射モードでは、超リーン空燃
比での運転が可能とされている。
【0010】同図に示すように、エンジン1のシリンダ
ヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ4とともに電磁式
の燃料噴射弁6が取り付けられており、これにより、燃
焼室8内に燃料を直接噴射可能とされている。燃料噴射
弁6には、燃料パイプを介して燃料タンクを擁した燃料
供給装置(共に図示せず)が接続されている。より詳し
くは、燃料供給装置には、低圧燃料ポンプと高圧燃料ポ
ンプとが設けられており、これにより、燃料タンク内の
燃料を燃料噴射弁6に対し低燃圧或いは高燃圧で供給
し、該燃料を燃料噴射弁6から燃焼室内に向けて所望の
燃圧で噴射可能とされている。この際、燃料噴射量は高
圧燃料ポンプの燃料吐出圧と燃料噴射弁6の開弁時間、
即ち燃料噴射時間とから決定される。
【0011】シリンダヘッド2には、各気筒毎に略直立
方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連
通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞ
れ接続されている。そして、吸気マニホールド10の他
端には電磁式のスロットル弁11が接続されており、該
スロットル弁11にはスロットル開度θthを検出するス
ロットルセンサ11aが設けられている。
【0012】また、シリンダヘッド2には、各気筒毎に
略水平方向に排気ポートが形成されており、各排気ポー
トと連通するようにして排気マニホールド12の一端が
それぞれ接続されている。図中符号7はエンジン1の冷
却水温Twを検出する水温センサであり、該水温センサ
7によりエンジン1が低温状態にあるか否かを判別可能
とされている。また、符号13は、クランク角を検出す
るクランク角センサであり、該クランク角センサ13は
エンジン回転速度Neを検出可能とされている。
【0013】なお、当該筒内噴射型のエンジン1は既に
公知のものであり、その構成の詳細についてはここでは
説明を省略する。また、図1に示すように、排気マニホ
ールド12には排気管(排気通路)14が接続されてお
り、この排気管14には排気浄化触媒装置30を介して
マフラー(図示せず)が接続されている。そして、排気
管14には排気中の酸素濃度を検出するO2センサ16
が設けられている。
【0014】排気浄化触媒装置30は、吸蔵型NOx触
媒30aと三元触媒30bとの2つの触媒を備えて構成
されており、三元触媒30bの方が吸蔵型NOx触媒3
0aよりも下流側に配設されている。吸蔵型NOx触媒
30aは、酸化雰囲気においてNOxを一旦吸蔵させ、
主としてCOの存在する還元雰囲気中においてNOxを
2(窒素)等に還元させる機能を持つものである。詳
しくは、吸蔵型NOx触媒30aは、貴金属として白金
(Pt),ロジウム(Rh)等を有した触媒として構成
されており、吸蔵材としてはバリウム(Ba)等のアル
カリ金属、アルカリ土類金属が採用されている。
【0015】また、吸蔵型NOx触媒30aと三元触媒
30bとの間には、排気温度Texを検出する高温センサ
32が設けられている。また、大気開放口26からはフ
ィルタ27を介して2次エア管路20が延びており、そ
の先端は排気マニホールド12内の上記排気合流部12
aに臨んで開口している。該2次エア管路20にはエア
ポンプ22、ソレノイドバルブ24が介装されており、
該エアポンプ22が作動するとともにソレノイドバルブ
24が開弁することで、大気中の空気が排気マニホール
ド12内に2次エアとして適宜供給可能とされている。
なお、図中符号28は排気マニホールド12内の排気が
2次エア管路20を逆流するのを防止するチェックバル
ブである。
【0016】また、エンジン1の出力軸には、エンジン
回転速度Neやスロットル開度θthに応じて変速段を自
動切換可能なA/T(オートマチック・トランスミッシ
ョン)36が介装されており、さらに、当該A/T36
のレンジ位置、即ちP(パーキング)レンジ、N(ニュ
ートラル)レンジ、D(ドライブ)レンジ等の切換操作
を行うセレクトレバー38が設けられている。そして、
セレクトレバー38にはレンジ位置を検出するセレクト
センサ38aが接続されている。なお、当該A/T36
は公知のものであるため、その詳細については説明を省
略する。
【0017】また、符号39は運転者が加速操作するた
めのアクセルペダルであり、該アクセルペダル39には
アクセル開度を検出するアクセルセンサ39aが接続さ
れている。さらに、入出力装置、記憶装置(ROM、R
AM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、
タイマカウンタ等を備えたECU(電子コントロールユ
ニット)40が設置されており、このECU40によ
り、エンジン1を含めた本発明に係る筒内噴射型内燃機
関の総合的な制御が行われる。ECU40の入力側に
は、上述した水温センサ7、スロットルセンサ11a、
クランク角センサ13、O2センサ16、高温センサ3
2、セレクトセンサ38a、アクセルセンサ39a等の
各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの
検出情報が入力する。
【0018】一方、ECU40の出力側には、点火コイ
ルを介して上述した点火プラグ4や燃料噴射弁6、電磁
式のスロットル弁11、エアポンプ22、ソレノイドバ
ルブ24、A/T36の駆動ユニット等が接続されてお
り、各種センサ類からの検出情報に基づき演算された情
報が出力される。例えば点火コイル、燃料噴射弁6等に
は、各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃
料噴射量や点火時期等の最適値がそれぞれ出力される。
これにより、燃料噴射弁6から適正量の燃料が適正なタ
イミングで噴射され、点火プラグ4によって適正なタイ
ミングで点火が実施される。また、A/T36の駆動ユ
ニットにはセレクトセンサ38aからの情報に応じた信
号が出力され、スロットル弁11にはアクセルセンサ3
9aからの情報に応じた信号が出力される。
【0019】ところで、ECU40では、スロットルセ
ンサ11aからのスロットル開度情報θthとクランク角
センサ13からのエンジン回転速度情報Neとに基づい
てエンジン負荷に対応する目標筒内圧、即ち目標平均有
効圧Peを求めるようにされており、さらに、当該目標
平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じてマ
ップ(図示せず)より燃料噴射モードを設定するように
されている。例えば、目標平均有効圧Peとエンジン回
転速度Neとが共に小さいときには、燃料噴射モードは
圧縮行程噴射モードとされ、燃料は圧縮行程で噴射さ
れ、一方、目標平均有効圧Peが大きくなり或いはエン
ジン回転速度Neが大きくなると燃料噴射モードは吸気
行程噴射モードとされ、燃料は吸気行程で噴射される。
【0020】そして、目標平均有効圧Peとエンジン回
転速度Neとから制御目標となる目標空燃比(目標A/
F)が設定され、上記適正量の燃料噴射量は該目標A/
Fに基づいて決定される。また、O2センサ16からの
検出情報は空燃比制御に使用される。なお、当該空燃比
制御は一般的に知られたものであるためここでは説明を
省略する。
【0021】以下、このように構成された本発明に係る
筒内噴射型内燃機関の作用、即ち本発明に係る排気昇温
制御(昇温手段)を始動時に適用した場合について説明
する。図2を参照すると、ECU40の実行する本発明
に係る排気昇温制御ルーチンのフローチャートが示され
ており、以下当該フローチャートに沿って説明する。
【0022】先ず、ステップS10では、エンジン1が
始動されたか否かを検出する。ここでは、例えば、エン
ジン回転速度Neが所定値を越えたか否かで判別する。
判別結果が偽(No)の場合には何もせず当該ルーチン
を抜け、一方判別結果が真(Yes)でエンジン1が始
動されたと判定された場合には、ステップS12に進
む。
【0023】ステップS12では、エンジン1の冷却水
温Twが所定値T1より小さいか否かを判別する。つま
り、エンジン1が低温状態にあるか否かを判別する。判
別結果が偽(No)の場合には何もせず当該ルーチンを
抜け、一方判別結果が真(Yes)で冷却水温Twが所
定値T1よりも小さい場合、即ちエンジン1が低温状態
にあり冷態始動時と判定された場合には、次にステップ
S14に進む。
【0024】ステップS14では、上記目標平均有効圧
Peが所定値P1より大きいか否かを判別する。通常エン
ジン1の始動時点では、アイドリング状態であり、目標
平均有効圧Peは極めて小さく所定値P1より小さいた
め、ここでは判別結果は偽(No)と判定され、次にス
テップS16に進む。ステップS16では、全体空燃比
をリーン空燃比としながら2段噴射を実施する。つま
り、上述したように、燃料噴射を分割し、主燃焼の主噴
射を吸気行程または圧縮行程で行い、副噴射を膨張行程
(特に膨脹行程中期またはそれ以降)で行うようにす
る。これにより、副噴射によって噴射された燃料が未燃
燃料成分(未燃HC等)として主燃焼後の余剰酸素と反
応することになり、排気昇温が促進される。
【0025】一方、ステップS14の判別結果が真(Y
es)で目標平均有効圧Peが所定値P1より大きいと判
定された場合には、次にステップS18に進む。ステッ
プS18では、今度は、目標平均有効圧Peが所定値P2
(但し、P2>P1)よりも大きいか否かを判別する。判
別結果が偽(No)、即ち目標平均有効圧Peが所定値
P1より大きいものの所定値P2以下(P2≧Pe>P1)
であるような場合には、次にステップS20に進む。
【0026】ステップS20では、全体空燃比をリッチ
空燃比(例えば、値12)としながら2段噴射と2次エ
アの導入とを実施する。つまり、目標平均有効圧Peが
ある程度大きくなったら、主燃焼の主噴射を吸気行程ま
たは圧縮行程で行い且つ副噴射を膨張行程で行いなが
ら、ECU40からソレノイドバルブ24に駆動信号を
供給してこれを開弁し、エアポンプ22を作動させて大
気中の空気を2次エアとして排気マニホールド12に供
給する。
【0027】つまり、ある程度の昇温過程を経て触媒の
温度が上昇すると、全体空燃比をリッチ空燃比として
も、余剰酸素に2次エア中の多量の酸素を加えることで
触媒上での反応が促進し、吸蔵型NOx触媒30aや三
元触媒30bの昇温が可能となる。一方、ステップS1
8の判別結果が真(Yes)、即ち、エンジン始動後に
A/T36のセレクトレバー38をPレンジ或いはNレ
ンジからDレンジへ切り換えたり、運転者がアクセルペ
ダル39を操作する等してエンジン負荷が増大し、目標
平均有効圧Peが所定値P2より大きくなったような場合
には(Pe>P2)、次にステップS22に進む。
【0028】ステップS22では、全体空燃比をリッチ
空燃比(例えば、値12)としながら吸気行程噴射と2
次エアの導入とを実施する。つまり、エンジン1の始動
直後にエンジン負荷が増大したような場合には、2段噴
射を中止して吸気行程噴射を行うようにする。上述した
ように、2段噴射をそのまま継続した場合には、目標平
均有効圧Peが大きくなるとエンジントルクを確保すべ
く主噴射の燃料噴射量を増量しなければならず、主燃焼
に使用される酸素量が増加して余剰酸素が極めて少なく
なり、故に副噴射による燃料が燃焼し難くなり未燃燃料
成分(未燃HC等)の排出量が増大してしまう。
【0029】しかしながら、リッチ空燃比としながら吸
気行程噴射と2次エアの導入とを実施するようにする
と、リッチ空燃比、即ち燃料過剰状態の下で主噴射によ
る燃料が不完全燃焼してCOが多量に生成されることに
なり、当該COはある程度活性化し燃焼し易い状態にあ
るために、2次エアによる多量の酸素供給によって容易
に完全燃焼に至ることになり、排ガス特性の悪化を抑え
て排気昇温が可能となるのである。
【0030】これにより、エンジン1の始動直後、2段
噴射を行っているときにエンジン負荷が増大したような
場合であっても、燃料が有効に燃焼に寄与して排気昇温
が良好に継続されることになり、やはり吸蔵型NOx触
媒30aや三元触媒30bの早期活性化が実現可能とさ
れる。なお、この際、COをより多く発生させるために
点火時期をリタードさせて燃焼を緩慢にするのがよく、
また、EGR(排気再循環)装置を備えている場合にあ
っては、リッチ空燃比を維持するために当該EGRガス
の導入を中止するのがよい。
【0031】そして、ステップS24では、触媒温度T
catが活性温度Tcat1に達したか否かを判別する。ここ
では、上記高温センサ32からの排気温度Texに基づい
て三元触媒30bの温度を推定し、当該三元触媒30b
の温度を代表として触媒温度Tcatと擬制する。詳しく
は、温度誤差を補正するために、目標平均有効圧Peと
エンジン回転速度情報Neとに応じて予め温度差マップ
(図示せず)が設定されており、触媒温度Tcatは、当
該温度差マップから読み出される。
【0032】ステップS24の判別結果が偽(No)
で、触媒温度Tcatが未だ活性温度Tcat1に達していな
いと判定された場合には、ステップS14に戻り排気昇
温が継続実施される。一方、ステップS24の判別結果
が真(Yes)で、触媒温度Tcatが活性温度Tcat1に
達したと判定された場合には、当該ルーチンを抜け、排
気昇温制御を終了することになる。
【0033】以上説明したように、本発明の筒内噴射型
内燃機関では、エンジン1の始動直後には、先ず2段噴
射を行うことで排気昇温を行い、その後目標平均有効圧
Pe、即ちエンジン負荷が増大するような場合には、空
燃比をリッチ空燃比とするとともに2段噴射から吸気行
程噴射に切換え且つ2次エアの導入を実施するようにし
ている。
【0034】従って、エンジン1の始動直後において、
2段噴射によって良好に排気昇温でき、さらに、その後
A/T36のセレクトレバー38がPレンジまたはNレ
ンジからDレンジへ切り換えられたり或いは運転者がア
クセルペダル39を操作する等してエンジン負荷が増大
し、2段噴射のままでは副噴射による燃料を余剰酸素が
少なく十分に燃焼させることが難しくなった場合であっ
ても、ある程度活性化した状態のCOを生起させて排気
マニホールド12或いは排気管14内で当該燃焼し易い
COを容易に完全燃焼に至らしめ、排ガス特性の悪化を
抑えながら排気昇温を継続することができる。故に、エ
ンジン1の始動直後において、エンジン負荷の変動に拘
わらず燃料を有効に燃焼に寄与させて常に良好に排気昇
温を実施することができ、吸蔵型NOx触媒30aや三
元触媒30bを確実に早期活性化することができる。
【0035】なお、上記実施形態では、目標平均有効圧
Peが所定値P2より大きくなったときに吸気行程噴射と
2次エアの導入とを行うようにしたが、本発明の趣旨よ
り、A/T36(無段変速機を搭載した車両にあっては
当該無段変速機)のレンジ位置がPレンジ或いはNレン
ジからDレンジ(またはPレンジ或いはNレンジ以外の
レンジ)へ切り換わったときに吸気行程噴射と2次エア
の導入とを行うように構成してもよい。
【0036】また、Dレンジであってもアイドリング時
にはNレンジの場合と同様のエンジン負荷を保持するよ
うな制御(DレンジN制御)を実施可能なA/Tを搭載
した車両においては、A/T内のブレーキ類(摩擦係合
要素)のスリップ率を制御することでエンジン負荷を略
一定に保持するようにしており、このようなDレンジN
制御の可能なA/Tを備えた車両では、当該スリップ率
の変化に応じて2段噴射と吸気行程噴射との切換えを行
うようにしてもよい。
【0037】また、上記実施形態では、目標平均有効圧
Peが所定値P1より大きく且つ所定値P2以下(P2≧P
e>P1)では、全体空燃比をリッチ空燃比としながら2
段噴射と2次エアの導入とを実施するようにしたが、当
該リッチ空燃比での2段噴射を実施せず、目標平均有効
圧Peが所定値P2となるまでリーン空燃比での2段噴射
を継続し、所定値P2を超えたところで当該リーン空燃
比での2段噴射から吸気行程噴射と2次エアの導入へ切
り換えるようにしてもよく、この場合であっても上記同
様の効果が得られる。
【0038】また、本実施形態では、本発明を冷態始動
時に適用した場合について説明したが、これに限られる
ものではなく、本発明は、低速走行等でリーン空燃比運
転が継続し、触媒温度が低下して不活性状態になり得る
ときや、吸蔵型NOx触媒の浄化効率が燃料中に含まれ
る硫黄成分(S成分)により悪化した際に該硫黄成分を
触媒上から脱離するとき等、触媒温度を上昇させる必要
があるときには適用できるものである。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の請
求項1の筒内噴射型内燃機関によれば、排気昇温が必要
なときにおいて、排ガス特性の悪化を抑えながら触媒の
早期昇温を好適に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る筒内噴射型内燃機関を示す概略構
成図である。
【図2】本発明に係る排気昇温制御の制御ルーチンを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(筒内噴射型内燃機関) 4 点火プラグ 6燃料噴射弁 7 水温センサ 11 スロットル弁 11a スロットルセンサ 12 排気マニホールド 13 クランク角センサ 20 2次エア管路 22 エアポンプ 30a 吸蔵型NOx触媒 30b 三元触媒 32 高温センサ 38 A/T 39 アクセルペダル 40 電子コントロールユニット(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 335 F02D 41/04 335C 41/34 41/34 H (72)発明者 山本 茂雄 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 田村 保樹 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 上田 克則 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AA12 AA17 AB03 AB06 BA02 CA22 CB02 EA01 EA07 EA16 EA17 EA40 GB02W GB03W GB05W 3G301 HA01 HA04 HA15 JA00 JA21 LB04 MA19 MA23 MA26 NE13 PA11Z PD11Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z PF08Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室内に直接燃料を噴射する噴射弁
    と、 排気昇温が要求された場合、前記噴射弁により吸気行程
    または圧縮行程のいずれか一方で主燃焼のための主噴射
    を行うとともに膨張行程において副噴射を行い、その後
    機関負荷が所定値を越えると、空燃比がリッチ空燃比と
    なるよう前記噴射弁により吸気行程で主噴射のみを行い
    且つ排気通路内に空気を供給する昇温手段と、 を備えたことを特徴とする筒内噴射型内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010127128A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Nissan Motor Co Ltd 車両の制御装置
KR101324342B1 (ko) * 2007-12-14 2013-10-31 현대자동차주식회사 가솔린직접분사엔진의 배기가스 내의 입자상물질 제거시스템 및 그의 제어방법
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