JP2000088848A - 屋内アレルゲン検査体 - Google Patents

屋内アレルゲン検査体

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JP2000088848A
JP2000088848A JP10262973A JP26297398A JP2000088848A JP 2000088848 A JP2000088848 A JP 2000088848A JP 10262973 A JP10262973 A JP 10262973A JP 26297398 A JP26297398 A JP 26297398A JP 2000088848 A JP2000088848 A JP 2000088848A
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Yoshikazu Nakagawa
美和 中川
Motohiro Oka
素裕 岡
Tetsuhiro Yamamoto
哲浩 山本
Osamu Takeatsu
修 竹厚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭用掃除機に装着して、アレルギーの原因
となっているハウスダスト中のダニや植物花粉等のアレ
ルゲンを一般家庭でも簡単容易に検出できる検査体を提
供する。 【解決手段】 電気掃除機の集塵袋口部または集塵袋設
置部に装着され、屋内検査部所の集塵を行った後取り外
されて、そこに捕集されたアレルゲン量を免疫反応を用
いて検出する検査体にして、少なくともダスト捕捉部
材、アレルゲン捕集部材およびアレルゲン検出部材を組
み込んでなり、アレルゲン捕集部材にアレルゲンを捕集
したのち、抗原溶解液を接触させて捕集したアレルゲン
の検出を行う屋内アレルゲン検査体。注水により容易に
溶解して抗原溶解液を生成する抗原溶解液固形成分が担
持されている上記屋内アレルゲン検査体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掃除機の集塵部に
装着して屋内検査部所のダニ、スギ花粉等のアレルゲン
を簡単に検出測定することのできる屋内アレルゲン検査
体に関する。
【0002】
【従来の技術】スギやヒノキあるいはセイタカアワダチ
ソウなどの植物花粉による花粉症、屋内塵中に生息する
ダニ類が主要な原因となって引き起こされる小児喘息や
アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患により苦痛を受
けている人が著しく増加している。アレルギー疾患の症
状改善には、患者をアレルギーから遠ざけることが最も
有効な手段であり、そのためにはアレルゲンの存在場所
と存在量を把握する必要がある。
【0003】このような目的で、最近、掃除機に取り付
けて屋内のハウスダストを採取するダニ捕集器と、ダニ
を捕集したフィルターからダニの抗原量を測定するシス
テムが発売されている。これらの装置は、まず掃除機で
検体を採取し、次いでダニを捕集したフィルターを抗原
溶解液に浸けて抗原を溶解し、最後にこの抗原を溶解し
た液をエンザイムイムノアッセイ(EIA)テストキッ
トまたはイムノクロマト方式テストストリップで検査す
るものである。特にイムノクロマト方式は一工程で半定
量測定を行えるために近年よく用いられるようになった
もので、アレルゲンに対する2種類の抗体があって、一
方は検査基材に固定されており、他方は金コロイド、着
色ラテックス等で標識されており、且つ溶解可能な状態
で担持されている。また標識抗体に対する抗体が、抗ア
レルゲン抗体の展開後方に固定されている。検体液が供
与され、検体液中にアレルゲンが存在する場合、標識抗
体と抗原が複合体を形成し且つ抗アレルゲン抗体固定部
でサンドイッチ複合体を形成し、肉眼で認識される。更
に、後方の標識抗体に対する抗体の固定部位で標識抗体
がトラップされるため反応終了が確認される。
【0004】しかし、このシステムでは検体を捕集する
操作、抗原溶解液に捕集キットを浸漬して抗原を抽出す
る操作、抗原溶解液の一部を採取しEIAキットまたは
イムノクロマト方式テストストリップに適用する操作が
それぞれ面倒であること、また全面フィルタータイプの
捕集キットを掃除機にセットして捕集するため捕集部分
が大きいため、大量の抗原溶解液が必要であった。その
ためよりコンパクトで、家庭内でもより簡便にアレルゲ
ンの量を測定できる装置が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】家庭用掃除機に装着し
て、アレルギーの原因となっているハウスダスト中のダ
ニや植物花粉等のアレルゲンを一般家庭でも簡単容易に
検出できる検査体を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気掃除機の
集塵袋口部または集塵袋設置部に装着され、屋内検査部
所の集塵を行った後取り外されて、そこに捕集されたア
レルゲン量を免疫反応を用いて検出する検査体にして、
少なくともダスト捕捉部材、アレルゲン捕集部材および
アレルゲン検出部材を組み込んでなり、アレルゲン捕集
部材にアレルゲンを捕集したのち、抗原溶解液を接触さ
せて捕集したアレルゲンの検出を行う屋内アレルゲン検
査体に関する。また、本発明は、注水により容易に溶解
して抗原溶解液を生成することのできる抗原溶解液固形
成分が、ダスト捕捉部材またはアレルゲン捕集部材に担
持されてなる上記の屋内アレルゲン検査体に関する。別
の態様として、本発明は、注水により容易に溶解して抗
原溶解液を生成することのできる抗原溶解液固形成分を
担持した多孔質保水材がダスト捕捉部材とアレルゲン捕
集部材との間に組み込まれた上記の屋内アレルゲン検査
体に関する。
【0007】特に、本発明は、アレルゲン捕集部材が、
その凹部にダスト捕捉部材を収容することのできるカッ
プ状形成体である。加えて、本発明は、このカップ状成
形体が、熱可塑性繊維を含む熱融着性材料からなる2枚
のフィルター間にアレルゲン検出部材を挿入した状態で
深絞り熱成形により形成された、アレルゲン捕集部材と
検出部材が一体化されてなる上記屋内アレルゲン検査体
に関する。更に別の態様として、本発明は、シート状ア
レルゲン捕集部材がカップ状成形体とアレルゲン検出部
材との間に更に設けられた上記の屋内アレルゲン検査体
に関する。また、本発明は、その口部に上記屋内アレル
ゲン検査体を取り付けた電気掃除機用集塵袋に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のアレルゲン検査体は、電
気掃除機の集塵袋の口部に装着して屋内検査場所の集塵
を実施したのち、集塵袋から取り外して、そこに捕集さ
れたアレルゲンの量を検出または測定することができ
る。また、このアレルゲン検査体は、集塵袋を使用しな
いで集塵袋の代わりに掃除機に取り付けて使用すること
もできる。本発明のアレルゲン検査体は、少なくともダ
スト捕捉部材、アレルゲン捕集部材およびアレルゲン検
出部材を組み込んでできており、ダストを吸入して送り
込まれてくる空気は、先ずダスト捕捉部材を通ることに
なり、ここで目視できる程度の通常の大きなごみや粗粒
ダストが取り除かれる。目視できる程度のごみやダスト
が除かれた空気は、ダスト捕捉部材の後に組み込まれた
アレルゲン捕集部材を通過する。
【0009】掃除機で吸引されるゴミは数cmからサブ
ミクロンのオーダーまで非常に多岐にわたっている。一
方アレルゲンでは、例えば、花粉では平均粒径は種類に
より異なるが、1〜100μmの限定された寸法範囲内
にある。ダニの場合は50〜700μm、ダニのフンは
10〜40μm、浮遊しているアレルゲンは2.5μm
以下とかなり幅広い範囲にわたって存在している。数1
0μm程度のアレルゲンは、目の細かいアレルゲン捕集
部材の目に食い込んで捕集される。数100μm〜数c
mの大粒子は、掃除機運転中はその吸引力によりアレル
ゲン捕集部材の壁面に張り付いているが、運転を停止し
て吸引力がなくなると、大粒子は検査キットから脱落
し、取り扱い上不衛生となるため、本発明では、綿状、
スポンジ状等のダスト捕捉部材をアレルゲン捕集部材の
上に設けて、大粒子が脱落しないように捕捉している。
アレルゲンより微細な塵埃はこのアレルゲン捕集部材を
通りぬけるが、アレルゲン検査体は掃除機の集塵袋の口
部に装着されているため、集塵袋に捕集される。
【0010】本発明のアレルゲン検査体の別の態様で
は、アレルゲン捕集部材の最下部に集塵袋と同等のダス
ト捕捉機能を有するシートが設けられているため、集塵
袋とともに使用することなく、検査体を集塵袋設置部に
装着するだけで使用することもできる。
【0011】アレルゲンの捕集を実施したのち、アレル
ゲン検査体は集塵袋または集塵袋設置部から取り外し
て、アレルゲン検査体のアレルゲン捕集部材に捕集した
アレルゲンを検出する。アレルゲンを検出するために、
検査体の上部からアレルゲン捕集部材を通して抗原溶解
液を注ぐことにより、アレルゲンから抗原を溶出する。
アレルゲン検査体には、アレルゲン捕集部材に接してア
レルゲン検出部材が組み込まれており、抗原を含む溶解
液がこの検出部材と接することによりアレルゲンを検出
することができる。
【0012】抗原溶解液固形成分を担持する態様では、
抗原溶解液固形成分はダスト捕捉部材またはカップ状ア
レルゲン捕集部材に担持される。また、抗原溶解液固形
成分を担持する他の態様では、抗原溶解液固形成分は、
ダスト捕捉部材とカップ状アレルゲン捕集部材との間に
置かれた多孔質保水性材料に担持される。これらの態様
では抗原溶解液は、別に調製したものを使用する必要は
なく、ダスト捕捉部材の上から、またはダスト捕捉部材
を取り除いたのちアレルゲン捕集部材の上から水を注ぐ
だけでその場で抗原溶解液が形成され、抗原を溶解する
ことができる。したがってこれらの場合は、一般家庭で
の使用にとって一層便利な検査体を提供することにな
る。
【0013】アレルゲン捕集部材は、アレルゲンを捕捉
することができる濾過材であればどのようなものでもよ
いが、セルロースなどの天然繊維、再生繊維、合成繊維
またはこれらの混合物からなる不織布または紙が好まし
い。ポリエステル繊維製、ポリプロピレン製、ナイロン
繊維製、再生セルロース繊維製、またはこれらの混紡糸
等を原料としたフィルターがより好ましく使用できる。
アレルゲン捕集部材ガカップ状フィルターである場合、
加熱治具を用いて融着することによりアレルゲン検出部
材との一体化を可能にするために、また熱溶融により非
透過部を形成するために、特に、熱可塑性繊維を混合し
たフィルターが好ましい。アレルゲン捕集部材は、アレ
ルゲンを捕捉することができるとともに、掃除機の吸引
機能を低下させないように十分な通気性を有することが
望まれる。
【0014】アレルゲン捕集部材の形状は、検査体とし
て組み上げたのち掃除機の集塵袋の口部または集塵袋設
置部に装着できさえすれば特に制限されないが、ダスト
捕捉部材、アレルゲン捕集部材およびアレルゲン検出部
材をコンパクトに組み込むために、その凹部にダスト捕
捉部材を収容できるカップ形状であることが好ましい。
このようなカップ状アレルゲン捕集部材は、例えば熱融
着性材料からなるフィルターを熱成形して得ることがで
きる。
【0015】本発明の好ましい態様では、アレルゲン捕
集部材は、熱可塑性繊維を含む熱融着性材料からなる2
枚のフィルターの間にアレルゲン検出部材を挿入した状
態で熱成形して得られるアレルゲン捕集部とアレルゲン
検出部材とが一体化されたカップ状成形体フィルターで
ある。また、別の態様として、カップ状成形体フィルタ
ーがそれ単独で必ずしも十分なアレルゲン捕集能を有す
ることがなくともよく、その場合にはカップ状アレルゲ
ン捕集部材の下側に更にアレルゲン捕集部材としてアレ
ルゲン捕集能を有するアレルゲン捕集シートを設けるこ
ともできる。このようなカップ状成形体に更にダスト捕
捉部材をカップの凹部に組み込んだ本発明のアレルゲン
検査体の1例を模式図として図1および図2に示した。
また、図3には、ダスト捕捉部材とカップ状に成形した
アレルゲン捕集部材との間に抗原溶解液の固形成分を担
持した多孔質保水性材料を組み込んだ態様の模式図を示
した。アレルゲン捕集部材、例えば、カップ状捕集部材
には、掃除機の吸引空気の通気領域を規定するために、
または透過量を調整するために、加熱治具を用いてフィ
ルターを部分的に溶融して不透過処理を施すこともでき
る。
【0016】検査部分における抗原の有無の測定は、当
業界で一般に使用される方法がいずれも使用でき、例え
ば抗原抗体反応を利用することができる。抗原抗体反応
を用いる抗原の検出も通常使用される方法のいずれも使
用することができ、例えばエンザイムイムノアッセイ
(EIA)またはイムノクロマトアッセイを使用するこ
とができる。本発明で使用するアレルゲン検出部材は、
上記方法で使用される検出部材をいずれも使用すること
ができる。最も望ましい態様としてはOTC用の妊娠検
査薬等に利用されているイムノクロマト方式であり、こ
れは標識抗アレルゲン抗体含浸部、抗アレルゲン抗体固
定部、標識抗アレルゲン抗体に対する抗体の固定部より
なる。
【0017】ダスト捕捉部材は、アレルゲン検出試験に
おいて妨害となるおそれのある肉眼で捉えられる大きさ
のごみや粗粒を捕捉するために組み込まれるが、アレル
ゲン捕集部材の前にこれが存在することにより、吸引気
流の流れを乱し、もってアレルゲンのアレルゲン捕集部
材への捕集効率を向上させるにも有効に働く。ダスト捕
捉部材は、十分な通気性があり、肉眼で捉えられる大き
さのごみや粗粒を捕捉することのできる材料であればよ
く、このような材料としては、繊維類、合成樹脂類、ゴ
ム等からなる綿状物、多孔質体、不織布、スポンジ等が
例示できる。このダスト捕捉部材には、ひとつの態様と
して、注水により容易に溶解して抗原溶解液を生成する
ことのできる抗原溶解液固形成分を担持させる。
【0018】カップ底部には、ダスト捕捉部材の更に下
に、抗原溶解液の固形分を担持する目的で多孔質保水性
材料を組み込むこともできる。この多孔質保水性材料
は、合成高分子のメルトブロー不織布、ガラスファイバ
ー濾紙、セルロース濾紙、メンブレンフィルター、ナイ
ロンメッシュガーゼ等からなる。以上のように、抗原溶
解液の固形成分は、ダスト捕集フィルターまたはアレル
ゲン捕集フィルターに担持してもよいし、別に多孔質保
水性材料を設けて、ダスト捕捉部材とアレルゲン捕集部
材の間に設置してもよい。
【0019】抗原溶解液は、この用途に一般的に用いら
れる組成のものがすべて使用可能であり、代表的なもの
として、NaCl8.0g、KCl0.2g、KH2PO4
0.2g、NaHPO4・7H2O2.16gからなるリン
酸緩衝塩類と界面活性剤“Tween 20”(ポリオ
キシエチレンソルビタンモノラウレート)0.5gを蒸
留水1Lに溶解したものが例示される。
【0020】ダスト捕捉部材、アレルゲン捕集部材また
は多孔質保水材に抗原溶解液の固形成分を担持させるに
は、例えば、抗原溶解液を担持体に含浸またはスプレー
したのち、加熱乾燥または凍結乾燥して行うことができ
る。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。実施例 1 図1は、カップ状フィルター(1)、シート状アレルゲ
ン捕集部材(4)およびアレルゲン検出部(2)が一体
化され、カップの凹部にダスト捕捉部材(3)が組み込
まれた本発明の屋内アレルゲン検出体の模式図である。
(1)はカップ状に成形されたフィルターであり、不織
布製フィルター2枚でできている。この2枚のフィルタ
ーの間には、アレルゲン検出部材(2)がその検体供与
部(21)がカップ部分の底部にまたアレルゲンの量を
判定する判定部(22)がカップの外部に来るように挿
入され、カップを形成する上側フィルターとその上に納
められたダスト捕捉部材との間にはシート状のアレルゲ
ン捕集部材(4)が組み込まれて、その状態で熱接着に
よりフィルターおよびアレルゲン検出部材が一体化され
ている。またフィルターは底部の中心部だけがフィルタ
ーとして働くように、中心部を除いて加熱治具からの熱
の印加により熱可塑性樹脂であるポリプロピレン繊維が
溶融されて(1′)空気に対して非透過性に目止めされ
ている。ダスト捕捉部材には、抗原溶解液を含浸させた
後、加熱乾燥により抗原溶解液の固形成分を担持させて
ある。抗原溶解液の固形成分は、NaCl8.0重量
部、KCl0.2重量部、KH2PO40.2重量部、Na
HPO4・7H2O2.16重量部からなるリン酸緩衝塩
類と界面活性剤“Tween 20”(ポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート)0.5重量部からな
る。更に、カップの凹部には、綿状セルロース繊維のダ
スト捕捉部材(3)が納められている。
【0022】上記の屋内アレルゲン検査体を電気掃除機
の集塵袋の口のところに取り付けて、布団上のダストを
吸引したのち、アレルゲン検査体を集塵袋から取り外し
た。次にカップ状一体化物のカップ部に約10mlの水
道水を注いだ。水道水によりダスト捕捉部材に担持され
ていた抗原溶解液の固形分が溶解して、抗原溶解液が生
成し、この溶解液によりシート状アレルゲン捕集部材お
よびカップ状フィルターに捕集されていたアレルゲンの
抗原が溶解し、溶液は検出部材(2)の検体供与部(2
1)に送り込まれた。約5後、検出部材の表示部(2
2)が着色し、アレルゲンが捕集されていたことが確認
された。
【0023】実施例 2 図2に示すように、カップ状フィルター(1)がアレル
ゲン捕集部材を兼ねているため、シート状アレルゲン捕
捉部材を使用せず、またダスト捕捉部材(3)には抗原
溶解液固形成分を担持していない以外は実施例1と同じ
ものを屋内アレルゲン検査体として作成し、実施例1と
同様にしてアレルゲンを採取した。アレルゲン採取後、
アレルゲン検査体を掃除機の集塵袋から取り外し、次
に、検出部材(2)を挿入して一体化したカップ状のア
レルゲン捕集部材(1)(図4の状態)の上から、Na
Cl8.0g、KCl0.2g、KH2PO40.2g、N
aHPO4・7H2O2.16gからなるリン酸緩衝塩類
と界面活性剤“Tween 20”(ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノラウレート)0.5gを蒸留水1Lに
溶解した抗原溶解液10mlを注いだ。約5分後、アレ
ルゲン検出部材の判定部(22)にはアレルゲンの存在
を示す紫色が現れた。
【0024】実施例 3 実施例2で使用したと同じ組成の抗原溶解液10mlを
スプレーし、水分を加熱乾燥してその固形成分を担持し
た多孔質保水性材料(5)をカップ状アレルゲン捕捉部
材の底部のダスト捕捉部材の下に設けた以外は実施例2
と同様のアレルゲン検査体(図3)を、掃除機の集塵袋
の口のところに取り付けた。実施例1と同様にして、ア
レルゲンを捕集し、水道水を注いでアレルゲンの検出を
実施した。アレルゲン検出部材の抗原判定部(22)に
は抗原の存在を示す着色が現れた。
【0025】
【発明の効果】本発明は、アレルゲン捕集部材、アレル
ゲン検出部材およびダスト捕捉用部材がコンパクトに組
み込まれ、これを掃除機の集塵袋の口部または集塵袋設
置部に装着して使用でき、検査を必要とする場所に掃除
機をかけるだけで簡単にアレルゲンを捕集でき、更にア
レルゲンを検出できる、一般家庭でも容易に取り扱うこ
とのできる屋内アレルゲン検出体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の屋内アレルゲン検査体の断面模式
図。
【図2】 本発明の屋内アレルゲン検査体の別の態様を
示す断面模式図。
【図3】 本発明の屋内アレルゲン検査体の更に別の態
様を示す断面模式図。
【図4】 カップ状に成形されたフィルター、シート状
アレルゲン捕集部材およびアレルゲン検出部材の一体化
物の斜視図。
【符号の説明】
1:カップ状に成形されたフィルターまたはアレルゲン
捕集部材、 1′:カップ状のフィルターまたはアレルゲン捕集部材
の熱溶融による目止め部分、 2:アレルゲン検出部材、 21:アレルゲン検出部材の検体供与部、 22:アレルゲン検出部材の抗原判定部、 23:アレルゲン検出部材の反応終了確認窓、 3:ダスト捕捉部材、 4:シート状アレルゲン捕集部材、 5:抗原溶解液固形成分担持用多孔質保水性材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 哲浩 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 竹厚 修 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気掃除機の集塵袋口部または集塵袋設
    置部に装着され、屋内検査部所の集塵を行った後取り外
    されて、そこに捕集されたアレルゲン量を免疫反応を用
    いて検出する検査体にして、少なくともダスト捕捉部
    材、アレルゲン捕集部材およびアレルゲン検出部材を組
    み込んでなり、アレルゲン捕集部材にアレルゲンを捕集
    したのち、抗原溶解液を接触させて捕集したアレルゲン
    の検出を行う屋内アレルゲン検査体。
  2. 【請求項2】 注水により容易に溶解して抗原溶解液を
    生成することのできる抗原溶解液固形成分が、ダスト捕
    捉部材またはアレルゲン捕集部材に担持されてなる請求
    項1に記載の屋内アレルゲン検査体。
  3. 【請求項3】 注水により容易に溶解して抗原溶解液を
    生成することのできる抗原溶解液固形成分を担持した多
    孔質保水材がダスト捕捉部材とアレルゲン捕集部材の間
    に組み込まれた請求項1に記載の屋内アレルゲン検査
    体。
  4. 【請求項4】 アレルゲン捕集部材が、その凹部にダス
    ト捕捉部材を収容することのできるカップ状形成体であ
    る請求項1、2または3に記載の屋内アレルゲン検査
    体。
  5. 【請求項5】 カップ状成形体が熱可塑性繊維を含むフ
    ィルターからなり、加熱治具を用いて部分的に繊維を溶
    融せしめ、非透過部を形成せしめることにより、通気部
    分の透過量および透過領域を調整した請求項4に記載の
    屋内アレルゲン検査体。
  6. 【請求項6】 カップ状成形体が、熱可塑性繊維を含む
    熱融着性材料からなる2枚のフィルター間にアレルゲン
    検出部材を挿入した状態で加熱治具により所望の部分の
    不透過処理を行うとともに、深絞り熱成形により形成さ
    れた、アレルゲン捕集部材と検出部材が一体化されてな
    る請求項4または5に記載の屋内アレルゲン検査体。
  7. 【請求項7】 シート状アレルゲン捕集部材がカップ状
    成形体とアレルゲン検出部材との間に更に設けられた請
    求項5または6のいずれかに記載の屋内アレルゲン検査
    体。
  8. 【請求項8】 シート状および/またはカップ状アレル
    ゲン捕集部材が、十分な通気性を有し、且つダニ、花粉
    等のアレルゲンを捕集することのできるフィルターであ
    る請求項3〜7のいずれかに記載の屋内アレルゲン検査
    体。
  9. 【請求項9】 ダスト捕捉部材が、フィルター、綿状
    物、スポンジ、フェルトのいずれかよりなる請求項1〜
    8のいずれかに記載の屋内アレルゲン検査体。
  10. 【請求項10】 アレルゲン検出部材がイムノクロマト
    方式検査体であり、標識抗アレルゲン抗体含浸部、抗ア
    レルゲン抗体固定部、標識抗アレルゲン抗体固定部より
    なる請求項2〜9のいずれかに記載の屋内アレルゲン検
    査体。
  11. 【請求項11】 アレルゲン捕集部材の最下部に電気掃
    除機集塵袋と同等のダスト捕捉機能を有するシートを設
    けた請求項2〜10屋内アレルゲン検査体。
  12. 【請求項12】 その口部に請求項1〜10のいずれか
    に記載された屋内アレルゲン検査体を取り付けた電気掃
    除機用集塵袋。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014545A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Kurita Water Ind Ltd 液体クロマトグラフィ装置

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JP2010014545A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Kurita Water Ind Ltd 液体クロマトグラフィ装置

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