JP2000087699A - トンネルの止水構造 - Google Patents

トンネルの止水構造

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 トンネルの工区境等のトンネル長さ方向
の所定箇所Bにおいて一次覆工コンクリート2と二次覆
工コンクリート4との間に筒状シート3をトンネル周方
向に沿う密閉充填室5を形成するように一次覆工コンク
リート2面に固定すると共に、充填室5内に注入剤6を
吐出する吐出孔7aを開設した注入パイプ7と該注入パ
イプ7の周囲を覆うように配設された浸透層8とを設
け、浸透層8内の内部連通空間を注入剤6で充満した状
態で充填室5内に注入剤6を充填するトンネルの止水構
造。 【効果】 工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所にお
いてトンネルの一次覆工コンクリートと二次覆工コンク
リートとの間において湧水等の流水がトンネル長さ方向
一側から他側に流出することを容易、且つ確実に防止す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルの一次覆
工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に進入し
た湧水等がトンネルの長さ方向一側から他側に流出する
のを工区境等の所定箇所において止めるためのトンネル
の止水構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】山等を
貫通するトンネルの場合、トンネルの外周すべてを筒状
シート(防水シート)で覆うウォタータイト工法が採用
されており、このような工法の場合、トンネル区間の水
がトンネル区間外に流水したり、また、その逆の流水を
防ぐためにトンネル坑口部において止水する手段が求め
られている。
【0003】本発明は、かかる事情に鑑みなされたもの
で、トンネルの工区境等の所定箇所で一次覆工コンクリ
ートと二次覆工コンクリートとの間に進入した湧水等が
トンネルの長さ方向一側から他側に流出するのを防ぐ止
水構造を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、トンネルの工区境等のトンネル長さ方向の
所定箇所において一次覆工コンクリートと二次覆工コン
クリートとの間にトンネル周方向に沿って形成され、一
次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に進
入した湧水等の流水がトンネルの長さ方向一側から他側
に流出することを防止する止水構造であって、上記所定
箇所の一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートと
の間に筒状シートを内部にトンネル周方向に沿う密閉充
填室を形成するように上記一次覆工コンクリート面に固
定すると共に、上記充填室内に注入剤を吐出する吐出孔
を開設した注入パイプと該注入パイプの周囲を覆うよう
に配設された浸透層とを設けると共に、この浸透層内の
内部連通空間を上記注入剤で充満した状態で上記充填室
内に上記注入剤を充填してなることを特徴とするトンネ
ルの止水構造を提供する。
【0005】ここで、上記一次覆工コンクリート面を埋
込剤によって平らにすると、より好適であり、上記筒状
シートと一次覆工コンクリートとの間及び上記筒状シー
トと二次覆工コンクリートとの間の少なくとも一方に水
膨潤性物質からなる吸水部材を取り付けると、更に好適
である。そして、上記所定箇所の一次覆工コンクリート
面の近傍に水膨潤性物質からなる補助止水部材をトンネ
ル周方向に沿って配設し、該補助止水部材の二次覆工コ
ンクリートとの接面を遮水シートで覆うと、より効果的
である。
【0006】即ち、本発明のトンネルの止水構造は、ト
ンネルの工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所におい
て一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間
にトンネル周方向に沿って形成されるものであり、トン
ネルの止水しようとする所定箇所の一次覆工コンクリー
トと二次覆工コンクリートとの間に筒状シートを内部に
トンネル周方向に沿う密閉充填室を形成するように上記
一次覆工コンクリート面に固定すると共に、上記充填室
内に注入剤を吐出する吐出孔を開設した注入パイプと該
注入パイプの周囲を覆うように配設された浸透層とを設
けたので、二次覆工コンクリートが充填室内に進入する
ことがなく、更に上記浸透層内の内部連通空間を上記注
入剤で充満した状態で上記充填室内に上記注入剤を充填
したので、充填された注入剤によって筒状シートは二次
覆工コンクリートに圧着されている。そして、この状態
で充填された注入剤が硬化することによって、上記所定
箇所において一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリ
ートとの間の通水路がトンネル長さ方向において遮断さ
れるので、湧水等がトンネル長さ方向一側から他側に流
水するのを止めることができる。
【0007】ここで、上記一次覆工コンクリート面を埋
込剤によって平らにすると、上記筒状シートの固着作業
が容易になる上、一次覆工コンクリート面と筒状シート
との密着性も良くなるので、止水性がより優れたものと
なる。また、上記筒状シートと一次覆工コンクリートと
の間及び上記筒状シートと二次覆工コンクリートとの間
の少なくとも一方に水膨潤性物質からなる吸水部材を取
り付けると、仮に上記筒状シートと一次覆工コンクリー
ト及び二次覆工コンクリートとの間に空隙が生じて、流
水を完全に遮断できなくなることがあっても、吸水部材
の水膨潤性物質がその水を吸収して膨潤することによっ
て上記空隙を埋めるので、トンネルの所定箇所における
止水がより確実なものとなる。そして、上記所定箇所の
一次覆工コンクリート面の近傍にトンネル周方向に沿っ
て水膨潤性物質からなる補助止水部材を配設し、該補助
止水部材の二次覆工コンクリートとの接面を遮水シート
で覆うと、仮に一次覆工コンクリート側に漏水等が進入
して通水路が形成されたとしても、上記補助止水部材の
水膨潤性物質が進入水を吸収して膨潤することによって
該通水路を遮断するので、より確実に止水することがで
きる。
【0008】従って、本発明のトンネルの止水構造をト
ンネルの工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所に形成
することによって、一次覆工コンクリートと二次覆工コ
ンクリートとの間に進入した湧水等がトンネルの長さ方
向一側から他側に流れることを上記所定箇所において確
実に止めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明を図面を
参照して、更に詳細に説明する。
【0010】図1及び図2は、本発明のトンネルの止水
構造の一構成例を説明するものであり、図1は一次覆工
コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に形成され
た上記止水構造1の断面図であり、図2は上記止水構造
1を説明するためにトンネル内を模式的に示したトンネ
ルの概略断面図である。この止水構造1は、防水シート
aによって防水施工が施されたトンネルA(図2参照)
の坑口部Bよりトンネル側近傍の一次覆工コンクリート
2の表面をトンネル周方向に沿ってモルタル等の埋込剤
2aで平らにした後、筒状シート3を一次覆工コンクリ
ート2と二次覆工コンクリート4との間に密閉充填室5
を形成するように筒状シート3の突出片(筒状シートを
固着するための自由端)3a,3aをそれぞれトンネル
周方向に沿って一次覆工コンクリート2面に固着すると
共に、上記充填室5内に注入剤6を吐出する複数個の吐
出孔7aをそれぞれ開設した注入パイプ7,7と、各注
入パイプ7,7の周囲を覆うように配設された浸透層8
とを設けて、上記浸透層8内の内部連通空間が注入剤6
で充満した状態となるように上記充填室5内に注入パイ
プ7,7から注入剤6を注入して、上記充填室5内に注
入剤6を充填したものであり、更に上記筒状シート3と
二次覆工コンクリート4との間及び上記筒状シート3と
埋込剤2aとの間には水膨潤性ゴム等の水膨潤性物質か
らなる吸水部材9,9が配設されている。
【0011】ここで、上記筒状シート3は、その材質が
特に制限されるものではなく、例えば塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体(EVA)等の熱可塑性樹脂不透水性シートなどが
挙げられる。また、筒状シート3は、その形状、大きさ
が特に制限されるものではないが、例えば図1に示すよ
うに2枚の不透水性シートによって上記注入パイプ7,
7を取り囲む浸透層8を室内に設けることができる程度
の充填室5を形成し、且つ両シートの両側端部がそれぞ
れ遊離状態となり、一次覆工コンクリート2面に筒状シ
ートを固定するための突出片3a,3aと防水シートa
等と接合するための突出片3b,3bとを形成するよう
に両シートの両側端部のやや内側を長さ方向に沿って線
状に接着又は熱溶着等の適宜手段によって固着して筒状
に形成したものが好適である。
【0012】なお、筒状シート3は上記構成に限定され
るものではなく、例えば1枚のシートを筒状に形成し、
その外周面に長さ方向に沿って突出片3a,3a,3
b,3bを接着又は熱溶着等の適宜手段によって固着さ
せたものであってもよい。また、上記筒状シート3のシ
ート厚さも特に制限されるものではなく、二次覆工コン
クリート打設時に破損しない程度の強度を有し、且つ後
述するように二次覆工コンクリート4が乾燥収縮して隙
間が生じた場合に注入剤6の注入圧によって二次覆工コ
ンクリート4に密着するようにある程度の伸張性を有す
るような厚さであればよく、例えばEVAシートであれ
ば0.4〜2.0mm程度が好適である。
【0013】なお、上記筒状シート3が固定される一次
覆工コンクリート2の表面を平らにする上記埋込剤2a
は、図1では一次覆工コンクリート2の面上にある程度
の厚みをもって示されているが、本発明の場合、埋込剤
2aは一次覆工コンクリート2面の凹部を埋め込んで表
面を平面化できる程度にトンネル周方向に沿って塗られ
ていればよい。また、上記充填室5の大きさは特に制限
されるものではないが、止水効率を考慮すれば、トンネ
ルの長さ方向にある程度の幅を有することが望ましいの
で、充填室5の幅は10〜50cm程度が好ましい。
【0014】上記注入剤6としては、その種類が特に制
限されるものではないが、止水構造1の機能を考慮すれ
ば、注入時には容易に注入パイプ7内に注入でき、小さ
な間隙にも入り込むことができると共に、比較的短時間
で硬化し、硬化後は収縮しないことが必要であり、例え
ばエポキシ樹脂、2液タイプ又は1液タイプのウレタン
樹脂、セメントスラリー、超微粒子セメント等を挙げる
ことができる。上記注入パイプ7としては、二次覆工コ
ンクリートの打設圧及び注入剤を注入する際の注入圧に
耐える程度の耐圧性を備えると共に、トンネルの一次覆
工コンクリート面に周方向に沿って配設できる程度の可
撓性を備えたものであればよく、例えばポリ塩化ビニ
ル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂ホースなど
が好適であり、これらの場合、肉厚は0.5〜3mmと
することが好ましく、ホース内径は、5〜30mmとす
ることが好ましい。ホース内径が小さすぎると注入剤を
注入し難くなる場合があり、大きすぎると注入剤の圧送
時、隅々まで十分に圧力が伝わらず注入にムラが生ずる
場合がある。
【0015】この構成例の場合、各注入パイプ7は図2
に示すように、一次覆工コンクリート2面のトンネル周
方向に沿ってリング状に取り付けられ、二次覆工コンク
リート打設後に注入剤を注入するための注入部7b,7
bと注入剤を注入する際にパイプ内の空気を排出する空
気抜き部7cとがそれぞれ連設されているが、本発明の
注入パイプは、トンネル周方向に沿って取り付けられて
いる限り、1本のパイプによって形成されている必要は
なく、例えばトンネル上半部右側と左側にそれぞれ1本
ずつ注入パイプを配設し、各注入パイプの下端側が上記
注入部7b,7b、上端側が空気抜き部7cと同様に機
能するようにそれぞれパイプの先端及び後端が二次覆工
コンクリート外に突出するように二次覆工コンクリート
中に導通させると共に、トンネル下半部についても1本
の注入パイプを同様に先端、後端がそれぞれ二次覆工コ
ンクリート外に突出するように取り付けてもよい。な
お、いずれの場合も、注入部7b,7b及び空気抜き部
7c、又は各注入パイプの二次覆工コンクリート導通部
分は、上記充填室5の密閉性を損なわないよう取り付け
ることが必要である。
【0016】そして、この注入パイプ7に開設された吐
出孔7aは、その大きさ、開設個数等が特に制限される
ものではないが、注入剤の吐出し易さ等を考慮すれば、
孔径2〜7mmのものを注入パイプ7の長さ10〜30
0cmごとに形成すると好適であり、この場合、注入パ
イプ7周面の周方向における吐出孔7aの開設位置は特
に制限されず、注入パイプ7の内径、長さと吐出孔7a
の孔径との関係などによって適宜選定することができ
る。なお、この構成例の場合、2本の注入パイプ7,7
が上記充填室5内に設けられているが、上記充填室5内
に設けられる注入パイプの本数は特に制限されるもので
はなく、1本であってもよく、3本以上であってもよい
が、充填室を充填剤で完全に満たし、内部の空気を完全
に追い出すことを考慮すれば2〜4本が好適である。
【0017】上記浸透層8は、上記注入剤が浸透するよ
うに内部連通空間を有するものであれば材質等が特に制
限されるものではなく、例えばやしがら、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリエステル等の合成樹脂製不織
布、三次元構造の網状体などが好適に用いられる。な
お、浸透層8は上記注入パイプ7の外周面の全面を覆う
必要はないが、注入パイプ位置の安定化及び注入剤の流
路確保を考慮すれば全面を覆うことが望ましい。
【0018】そして、上記吸水部材9は、流水の程度、
止水の完全性等によって適宜配設されるものであり、吸
水部材9を形成する水膨潤性物質としては、例えば水膨
潤性ゴム、ベントナイト等が挙げられる。なお、上記吸
水部材9は、筒状シート3の全長に亙って配設してもよ
く、また、適宜箇所に分断して配設してもよい。
【0019】次に、上記止水構造1を防水シートaが張
設されたトンネルA(図2参照)の坑口部Bに形成して
止水する方法を説明する。
【0020】まず、一次覆工コンクリート2面に周方向
に沿って上記筒状シート3からなる充填室5の室内に注
入パイプ7,7の外周面を覆う浸透層8を収納した状態
で筒状シート3の突出片3a,3aを一次覆工コンクリ
ート2面に周方向に沿ってコンクリート釘又はアンカー
ボルト等で取り付けるが、この時の固定間隔は15〜5
0mmが望ましい。
【0021】また、筒状シート3の突出片3bを防水シ
ートaの端部に液密に接続することで防水シートaと一
体化ができる。
【0022】なお、上記吸水部材9を取り付ける場合、
その取り付け方法は特に制限されず、筒状シート3の適
宜位置に接着剤等により接着、又は熱溶着して予め取り
付けておいてもよく、吸水部材9を一次覆工コンクリー
ト2に取り付けた後、筒状シート3を一次覆工コンクリ
ート2に固定し、更に接着又は熱溶着して吸水部材9を
筒状シートの表面に取り付けてもよい。
【0023】そして、上記浸透層8内の内部連通空間を
上記注入剤6で充満した状態で充填室5内に上記注入剤
6を充填するが、この充填作業は上記充填室5を埋め込
むように二次覆工コンクリート4を一次覆工コンクリー
ト2面に打設、硬化させた後、上記注入部7b,7bか
ら上記注入剤6を注入パイプ7,7内に注入すると共
に、空気抜き部7cからパイプ内の空気を抜きながら注
入パイプ7,7の各吐出孔7aから注入剤6を吐出させ
て浸透層8に浸透させていき、注入パイプ7,7全体に
注入剤6が充填され、更に浸透層8の内部連通空間が注
入剤6で充満され、上記充填室5内の空隙にも注入剤6
が充填されて、空気抜き部7cから注入剤が排出され始
めたときに、注入を完了し、上記注入部7b,7bの入
側及び空気抜き部7cの出側をモルタルを充填するなど
の手段によって閉塞し、充填された注入剤6を硬化させ
ると好適である。なお、この注入作業は、筒状シート3
の内部に形成されて液密に閉鎖された充填室5内に空隙
なく注入剤が充填され、且つ注入剤6が硬化する前に終
了することが必要である。
【0024】このような方法で上記止水構造1を形成す
ると、上記充填室5と二次覆工コンクリートとの接面は
筒状シート3が介装されているので、二次覆工コンクリ
ート打設時にコンクリートが充填室5内に進入すること
を防ぐと共に、二次覆工コンクリートが硬化する際に乾
燥収縮して筒状シート3と二次覆工コンクリート4との
間に隙間が発生した場合でも、注入剤6の注入圧によっ
て筒状シート3が伸ばされて、一次覆工コンクリート2
面と二次覆工コンクリート4に密着する。
【0025】このように上記止水構造1をトンネルAの
坑口部Bのトンネル側近傍の一次覆工コンクリート2と
二次覆工コンクリート4との間にトンネル周方向に沿っ
て形成することによって、防水施工を行ったトンネルの
一次覆工コンクリート2と二次覆工コンクリート4との
間に形成される湧水等のトンネル長さ方向の通水路を坑
口部Bの手前で遮断することができ、更に筒状シート3
と一次覆工コンクリート2及び二次覆工コンクリート4
との間に水が進入したとしても、吸水部材9によって進
入水が吸収されるので、トンネルの地山からの湧水等が
坑口部Bにおいて流水するのを確実に防ぐことができ
る。
【0026】なお、図3に示すように上記止水構造1と
坑口部Bとの間の一次覆工コンクリート2面にベントナ
イト、水膨潤性ゴム等の水膨潤性物質からなる補助止水
部材11をトンネル周方向に沿ってコンクリート釘等で
固定し、この補助止水部材11の二次覆工コンクリート
4との接面を遮水シート12で覆い、上記止水構造1の
充填室5を形成する筒状シート3の坑口部B側の突出片
3bとこれに隣接する遮水シート12の側端部12aと
を熱接着等によって液密に固着すれば、仮に一次覆工コ
ンクリート側に漏水等が進入して通水路が形成されたと
しても、上記補助止水部材11の水膨潤性物質が進入水
を吸収して膨潤することによって該通水路を遮断するの
で、より確実に止水することができる。なお、この場
合、上記筒状シート3と遮水シート12とに代えて、筒
状シート3の突出片3bの突出長さを長くしたものを使
用して該シートの内部に上記充填室5を形成すると共
に、上記突出片3bによって補助止水部材11を覆って
も好適である。
【0027】更に、上記止水構造1を坑口部Bのトンネ
ル側の2カ所にトンネル長さ方向にやや離間させて形成
し、これらの間に遮水シート12等で覆われた上記補助
止水部材11を載置すれば、より完全に止水することが
できる。
【0028】なお、本発明のトンネルの止水構造は、上
記構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々変更して差し支えない。
【0029】
【発明の効果】本発明のトンネルの止水構造によれば、
工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所においてトンネ
ルの一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの
間において湧水等の流水がトンネル長さ方向一側から他
側に流出することを容易、且つ確実に防止することがで
きる。従って、本発明のトンネルの止水構造は、例えば
トンネルの防水施工に伴ってトンネル区間の湧水等が一
次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間を流
れてトンネル区間外に流出したり、また、トンネル区間
外の水がトンネル区間に流入することをトンネル坑口部
において防ぐ場合等に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の止水構造の一構成例を説明する止水構
造の断面図である。
【図2】上記止水構造を説明するトンネルの概略断面図
である。
【図3】本発明の止水構造の他の構成例を説明する止水
構造の断面図である。
【符号の説明】
A トンネル B 坑口部(所定箇所) 1 止水構造 2 一次覆工コンクリート 3 筒状シート 4 二次覆工コンクリート 5 充填室 6 注入剤 7 注入パイプ 7a 吐出孔 8 浸透層 9 吸水部材 11 補助止水部材 12 遮水シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの工区境等のトンネル長さ方向
    の所定箇所において一次覆工コンクリートと二次覆工コ
    ンクリートとの間にトンネル周方向に沿って形成され、
    一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に
    進入した湧水等の流水がトンネルの長さ方向一側から他
    側に流出することを防止する止水構造であって、上記所
    定箇所の一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリート
    との間に筒状シートを内部にトンネル周方向に沿う密閉
    充填室を形成するように上記一次覆工コンクリート面に
    固定すると共に、上記充填室内に注入剤を吐出する吐出
    孔を開設した注入パイプと該注入パイプの周囲を覆うよ
    うに配設された浸透層とを設け、且つこの浸透層内の内
    部連通空間を上記注入剤で充満した状態で上記充填室内
    に上記注入剤を充填してなることを特徴とするトンネル
    の止水構造。
  2. 【請求項2】 上記一次覆工コンクリート面を埋込剤に
    よって平らにした請求項1記載の止水構造。
  3. 【請求項3】 上記筒状シートと一次覆工コンクリート
    との間及び上記筒状シートと二次覆工コンクリートとの
    間の少なくとも一方に水膨潤性物質からなる吸水部材を
    取り付けた請求項1又は2記載の止水構造。
  4. 【請求項4】 上記所定箇所の一次覆工コンクリート面
    の近傍に水膨潤性物質からなる補助止水部材をトンネル
    周方向に沿って配設し、該補助止水部材の二次覆工コン
    クリートとの接面を遮水シートで覆った請求項1、2又
    は3記載の止水構造。
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