JP2000083198A - 光センサ回路およびこれを用いたイメージセンサ - Google Patents

光センサ回路およびこれを用いたイメージセンサ

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JP2000083198A
JP2000083198A JP10250516A JP25051698A JP2000083198A JP 2000083198 A JP2000083198 A JP 2000083198A JP 10250516 A JP10250516 A JP 10250516A JP 25051698 A JP25051698 A JP 25051698A JP 2000083198 A JP2000083198 A JP 2000083198A
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mos transistor
current
capacitor
voltage
optical sensor
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JP10250516A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Shinozuka
典之 篠塚
Tomoyuki Kamiyama
智幸 神山
Katsuhiko Takebe
克彦 武部
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口率が大きくて感度の良い画素を構成する
ことができる光センサ回路およびこの回路を用いたイメ
ージセンサを得る。 【解決手段】 光信号をセンサ電流に変換する光導電膜
L1と、変換したセンサ電流を弱反転状態で対数特性を
有する検出電圧に変換するMOSトランジスタQ1と、
このMOSトランジスタの検出端子に接続して配設され
たコンデンサCと、光信号を検出する際に上記MOSト
ランジスタのゲート電圧にリセット用電圧を印加してド
レイン−ソース間のインピーダンスを低下させてコンデ
ンサの充電または放電を制御するゲート電圧VGとを備
えて光センサ回路が構成される。この光センサ回路は、
光導電膜L1が変換したセンサ電流が所定電流以下の電
流である場合には、コンデンサCの充電電流または放電
電流に比例した検出電圧を検出する線形応答領域を備
え、光導電膜L1が変換したセンサ電流が所定電流を超
える電流である場合にはMOSトランジスタQ1の負荷
特性に対応した対数特性を有する検出電圧を検出する対
数応答領域を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照度に応じたセン
サ出力を検出する光センサ回路およびこれを用いたイメ
ージセンサに関し、特に、ダイナミックレンジが広く、
感度が高く、且つS/N比の大きな光センサ回路および
これを用いたイメージセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】光センサ回路をマトリクス状に組み合わ
せてなるMOS型や、CCD型のイメージセンサは、既
に従来から良く知られている。これらイメージセンサで
は、照射光(入射光)によって光センサ回路に生じる電
荷を光信号として用いている。例えば、CCD型イメー
ジセンサでは主に光信号によって発生した電荷を各光セ
ンサ回路において蓄積して光信号として用い、MOS型
イメージセンサでは、光センサ回路を構成するフォトダ
イオードの接合容量に予め電荷を充電し、照射光によっ
て放電された電荷量を再充電時に検出することによって
光信号を検出するようになっている。
【0003】このような光センサ回路による光信号検出
に際して、そのダイナミックレンジを拡大することを目
的として、フォトダイオード(受光素子)にFET(電
界効果トランジスタ、例えば、エンハンスメント型nチ
ャンネルMOSトランジスタ)等を直列に接続し、出力
電圧を対数圧縮する機能を付加したものも開発されてい
る。なお、これは、FETに流れる電流が小さいときは
その抵抗変化が対数特性を示すことを利用している。
【0004】このような光センサ回路の構成例を図8に
示している。この光センサ回路100は、フォトダイオ
ードPD、これに直列に接続されたエンハンスメント型
nチャンネルMOSトランジスタQ1、フォトダイオー
ドPDとエンハンスメント型nチャンネルMOSトラン
ジスタQ1の接続点P(センサ検出端子)にゲートが接
続されたエンハンスメント型nチャンネルMOSトラン
ジスタQ2、このエンハンスメント型nチャンネルMO
SトランジスタQ2と直列に接続されたエンハンスメン
ト型nチャンネルMOSトランジスタQ3から構成され
る。また、接続点Pには、フォトダイオードPD、エン
ハンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ1、
Q2およびこれらを相互に接続する配線等によって生じ
る浮遊容量の合成値とからなる奇生容量コンデンサCが
接続される。
【0005】フォトダイオードPDは光信号Lsを検出
し、光信号Lsの照度に比例したセンサ電流Idに変換
する。エンハンスメント型nチャンネルMOSトランジ
スタQ1はフォトダイオードPDの負荷を形成し、フォ
トダイオードPDで検出したセンサ電流Idを電圧に変
換してセンサ検出端子Pに検出電圧Vdを発生する。
【0006】また、エンハンスメント型nチャンネルM
OSトランジスタQ1は、センサ電流Idが小さな範囲
の弱反転状態で対数特性を有するMOSトランジスタ負
荷を形成し、フォトダイオードPDで検出したセンサ電
流Idを対数特性を有する検出電圧Vdに変換する。こ
のため、光信号Lsが大きく変化してセンサ電流Idが
大きく変化(桁数が異なるような大きな変化)しても、
このように対数特性を有した変換がなされて検出電圧V
dの変化は抑えられてこれが飽和することがなく、入力
に対する出力のダイナミックレンジを広くすることがで
きる。
【0007】nチャンネルMOSトランジスタQ2は出
力トランジスタを形成し、検出電圧Vdをセンサ電流信
号として光センサ回路10の外部に取り出すための電圧
−電流変換を行う。また、nチャンネルMOSトランジ
スタQ3は、nチャンネルMOSトランジスタQ2で変
換されたセンサ電流信号を外部回路に接続又は切断する
ためのスイッチを形成する。
【0008】このように構成された従来の光センサ回路
の動作を説明する。エンハンスメント型nチャンネルM
OSトランジスタQ1のドレインDおよびゲートGは共
通の電源VD(例えば、5V)に接続されており、光信
号Lsが検出されない状態(フォトダイオードPDが不
動作状態)では、電源VDからエンハンスメント型nチ
ャンネルMOSトランジスタQ1を介して充電電流Ij
がコンデンサCに流れ、コンデンサCが充電される。こ
のため、センサ検出端子Pの検出電圧Vdは電源VDの
電圧に近い値まで上昇し、この電圧値はフォトダイオー
ドPDが光信号Lsを検出していない初期状態を示す値
となる。
【0009】なお、初期状態における検出電圧Vdの値
(初期値)は、コンデンサCが充電されてセンサ検出端
子Pの検出電圧Vdが上昇して電源VDの電圧に近づく
につれて、エンハンスメント型nチャンネルMOSトラ
ンジスタQ1のゲートG−ソースS間の電圧V(GS)(ド
レインD−ソースS間の電圧V(SD)と同じ)が低下し、
ドレインD−ソースS間のインピーダンスが急激に増加
するために充電電流Ijが減少してしまい、電源VDよ
り小さな値(例えば、4.5V)に設定される。
【0010】光センサ回路100の初期状態からフォト
ダイオードPDが光信号Lsを検出すると、フォトダイ
オードPDにセンサ電流Idが流れ、センサ検出端子P
の検出電圧Vdは光信号Lsの増加に対応してエンハン
スメント型nチャンネルMOSトランジスタQ1のドレ
インD−ソースS間のインピーダンスに対応した対数特
性で減少し、初期値よりも低下する。この検出電圧Vd
の絶対値を検出することにより、光信号Lsを検出する
ことができる。なお、フォトダイオードPDのセンサ電
流Idは光信号Lsに比例し、一方、センサ検出端子P
の検出電圧Vdはセンサ電流Idに対数特性を有するド
レインD−ソースS間のインピーダンスを乗算した値な
ので、光信号Lsを対数的特性をもって検出することが
できる。
【0011】この光センサ回路100におけるセンサ電
流Id−検出電圧Vd特性図を図9に示している。この
図から分かるように、光センサ回路100の初期状態に
近いとき(センサ電流Id=10-12A)の検出電圧V
dの値(初期値)は、例えば、4.5Vであり、センサ
電流が5桁増加したとき(センサ電流Id=10-7Aの
とき)には検出電圧Vdは4.2Vになる。このよう
に、上記光センサ回路100を用いれば、光信号の5桁
レベル(10万倍)の変化を検出電圧Vdでは0.3V
の範囲の変化として検出することができるため、光信号
Lsの入力に対してダイナミックレンジの広い光センサ
回路を構成することができる。
【0012】しかしながら、上記の構成の光センサ回路
100の場合には、光信号の全範囲においてセンサ電流
Idに対して対数特性で検出電圧Vdへの変換を行うた
め、光信号Lsが微小でセンサ電流が微小な範囲(Id
=10-12〜10-11A程度)の場合に、検出電圧Vdの
変化が小さすぎてセンサ感度があまり良くないという問
題がある。
【0013】また、上記光センサ回路100では、フォ
トダイオードPDが光信号Lsを検出しなくなった場
合、フォトダイオードPDが遮断され、コンデンサCに
は充電電流Ijが流れてセンサ検出端子Pの検出電圧V
dは上昇していくが、既に説明したように、エンハンス
メント型nチャンネルMOSトランジスタQ1のドレイ
ンD−ソースS間のインピーダンスが急激に増加して所
定値(4.5V)以上には増加しない。このように検出
電圧Vdが上昇するときの時間経過特性を図10におい
て波線L(100)で示しているが、この図に示す特性
から分かるように、検出電圧Vdは、フォトダイオード
PDが遮断されてから所定値に近づくにつれてその増加
率が低下するため、所定値(4.5V)に達するまで時
間がかかる。
【0014】このため、上記光センサ回路100をマト
リクス状に配置してイメージセンサに適用する場合、検
出電圧Vdをリセットするときに初期値(4.5V)に
到達するまでの応答時間が遅く、イメージセンサには長
時間の残像として表示されるという問題がある。
【0015】また、上記光センサ回路100は、ノイズ
に対してエンハンスメント型nチャンネルMOSトラン
ジスタQ1およびコンデンサCがピークホールド回路を
形成し、振幅の大きなノイズレベルを光信号Lsとして
誤検出し、S/N比が低下して検知可能照度の下限が上
昇し、感度低下を招くという問題もある。
【0016】このようなことから本出願人は、微小光信
号の検出が高精度で可能であり、残像現象の発生がほと
んど生じなく、S/N比が高いような光センサ回路を考
案した(これについては既に別途出願済み)。この光セ
ンサ回路200を図11に示しており、上述の光センサ
回路100とは、エンハンスメント型nチャンネルMO
SトランジスタQ1のドレインDには定電圧電源(例え
ば、5V)VDが接続され、ゲートGには高低二種類の
ゲート電圧を印加可能なゲート電圧電源VGが接続され
ている点が異なる。
【0017】このような構成の光センサ回路200の場
合には、図12に示すようなタイミングで、ドレイン電
圧VD(=5V)より十分高い高電圧VHと、ドレイン
電圧VDに等しいもしくはこれより低い低電圧VLとが
ゲート電圧VGに印加される。まず、ゲート電圧VGと
して高電圧VHが設定されると、エンハンスメント型n
チャンネルMOSトランジスタQ1のドレインD−ソー
スS間のインピーダンスは低抵抗状態となり、コンデン
サCは、図10において実線L(200)で示すよう
に、急速に充電され、センサ検出端子Pの検出電圧Vd
はドレイン電圧VD(=5V)にほぼ等しい値(例え
ば、4.95V)まで上昇する。このため、光センサ回
路200をマトリクス状に配置してイメージセンサに適
用する場合、検出電圧Vdをリセットするときに初期値
(4.95V)に到達するまでの応答性が良くなり、イ
メージセンサの残像の問題を防止できる。
【0018】次に、検出可能期間としてゲート電圧VG
が低電圧VLに設定されると、エンハンスメント型nチ
ャンネルMOSトランジスタQ1は弱反転状態となる。
そして、フォトダイオードPDに光が照射されるとコン
デンサCに蓄えられた電荷が放電される。ここで、フォ
トダイオードPDに入射する光が弱い場合はセンサ電流
Idはほとんど流れないため、エンハンスメント型nチ
ャンネルMOSトランジスタQ1は高インピーダンス状
態であり、主にコンデンサCに充電された電荷が利用さ
れる。このため、出力電圧の変化はリニア(線形)的に
なる。一方、フォトダイオードPDに入射する光が強く
なると、検出電圧Vdの特性は図12において矢印で示
すように変化し、コンデンサCに蓄えられた電荷は急速
に消費され、フォトダイオードPDを流れるセンサ電流
Idはエンハンスメント型nチャンネルMOSトランジ
スタQ1を通る電流となり、出力電圧Vdの変化は対数
的となる。
【0019】この関係を図13に示しており、光が弱く
センサ電流Idが10-12〜10-11の場合には、コンデ
ンサCの電荷が放電され、検出電圧Vdは線形的に変化
するが、光が強くセンサ電流が10-11を超える領域で
は、検出電圧Vdは対数的に変化する。つまり、この光
センサ回路200の場合には、光が弱いとき(センサ電
流Idが小さいとき)には通常のMOS型素子と同等の
線形的な出力特性が得られ、光が強くなると(センサ電
流がある程度大きくなると)対数型の素子と同等の出力
特性が得られる。これにより、センサ電流が小さい時は
蓄積効果を利用することによって高感度を実現でき、且
つ対数型素子で問題となる入射光が小さいときでのS/
N比の問題も改善できる。
【0020】なお、光センサ回路200がそれぞれ一つ
の画素を構成し、この光センサ回路200がマトリクス
状に配設されてイメージセンサが構成される。この光セ
ンサ回路200においては、エンハンスメント型nチャ
ンネルMOSトランジスタQ3のドレンDの電圧V0 が
各画素の出力電圧となるが、この電圧V0 とフォトダイ
オードPDの検出電流との関係は図14に示すようにな
る。
【0021】各画素を構成する光センサ回路200は、
フォトダイオードPD、フォトダイオードの寄生容量C
の電荷を充放電するためのMOSトランジスタQ1、検
出電圧を増幅して電流変換するためのMOSトランジス
タQ2、この変換電流を外部に取り出すためのMOSト
ランジスタQ3等を一つの画素エリア内に組み込む必要
がある。イメージセンサを構成する場合に、画素数を多
くしてイメージセンサの解像度を向上させる要求があ
り、このためには画素面積をできる限り小さくする必要
がある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ここで、画素を小さく
しようとする場合、各トランジスタのサイズを小さくす
るにはある程度で限界があり、フォトダイオードのサイ
ズを小さくして画素を小さくしなければならないことが
多い。このようにフォトダイオードのサイズを小さくす
れば、画素の開口率が小さくなるという問題がある。
【0023】本発明はこのような問題に鑑み、開口率が
大きくて感度の良い画素を構成することができる光セン
サ回路およびこの回路を用いたイメージセンサを提供す
ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、光導電膜から構成されて受光し
た光信号をセンサ電流に変換する光−電気変換手段と、
光−電気変換手段が変換したセンサ電流を弱反転状態で
対数特性を有する検出電圧に変換する変換用MOSトラ
ンジスタ(例えば、実施形態におけるエンハンストメン
ト型nチャンネルMOSトランジスタQ1、デプレッシ
ョン型nチャンネルMOSトランジスタQD1)と、こ
の変換用MOSトランジスタの検出端子に接続して配設
されたコンデンサと、光信号を検出する際に上記変換用
MOSトランジスタのゲート電圧にリセット用電圧を印
加してドレイン−ソース間のインピーダンスを低下させ
てコンデンサの充電または放電を制御する初期設定手段
(例えば、実施形態におけるゲート電圧VG)とを備え
て光センサ回路が構成される。この光センサ回路は、光
−電気変換手段が変換したセンサ電流が所定電流以下の
電流である場合には、コンデンサの充電電流または放電
電流に比例した検出電圧を検出する線形応答領域を備
え、光−電気変換手段が変換したセンサ電流が所定電流
を超える電流である場合には変換用MOSトランジスタ
の負荷特性に対応した対数特性を有する検出電圧を検出
する対数応答領域を備える。
【0025】なお、上記コンデンサが接続された変換用
MOSトランジスタの検出端子の電圧信号を増幅して検
出するための増幅用MOSトランジスタ(例えば、実施
形態におけるエンハンストメント型nチャンネルMOS
トランジスタQ2)を設けることが好ましく、上記コン
デンサが接続された変換用MOSトランジスタの検出端
子の電圧信号を検出するタイミングを設定するための選
択用MOSトランジスタ(例えば、実施形態におけるエ
ンハンストメント型nチャンネルMOSトランジスタQ
3)を設けることが好ましい。
【0026】また、本発明の光センサ回路においては、
MOSトランジスタ、初期設定手段等をシリコン基板上
に形成し、光−電気変換手段となる光導電膜を、シリコ
ン基板の表面に、MOSトランジスタ、初期設定手段等
を覆って形成するのが好ましく、これにより開口率10
0%の光センサ回路を得ることができる。
【0027】さらに、上記コンデンサは、光導電膜の容
量を主として用いて構成されるようにすること、すなわ
ち、これ以外の浮遊容量が相対的に極く小さくなるよう
にすることが好ましい。
【0028】上記のように構成された本発明に係る光セ
ンサ回路では、光−電気変換手段は光導電膜から構成さ
れるため、MOSトランジスタ、配線等の上に光導電膜
を設けることが可能であり、光−電気変換手段の受光面
積を大きくして開口率を高くすることができ、例えば、
回路の上面全面を覆って開口率を100%にすることも
できる。このように光導電膜を用いて光−電気変換手段
の受光面積を大きくすると、光信号に対する検出電流が
大きくなってS/N比が高くなり、結果的に感度が向上
する。また、光導電膜自体の寄生容量はサイズの増加に
伴って比例的に増加するが、これ以外のトランジスタ、
配線等の浮遊容量は変化しないため、この浮遊容量は光
導電膜の寄生容量に比べて相対的に小さくなる。すなわ
ち、光導電膜の容量を主として用いてコンデンサが形成
されることになり、検出電流に対して全体としての寄生
容量の影響が相対的に小さくなって、結果的に感度が向
上する。
【0029】さらに、従来の光センサ回路では、フォト
ダイオードを含め、トランジスタ等が基板表面に並んで
配設されていたが、本発明の光センサ回路では、トラン
ジスタ、配線等を基板に形成した上で、この表面を光導
電膜で覆って構成されるため、基板上におけるトランジ
スタ、配線等の配置の自由度が高い。逆に言えば、トラ
ンジスタ、配線等の配置面積を小さくして、光センサ回
路すなわち画素をより小さくすることが可能となる。
【0030】本発明に係るイメージセンサは、上記の構
成の光センサ回路を一次元もしくは二次元アレイ状に配
設して構成されるのであるが、上述のように、光センサ
回路自体の開口率が大きくて、S/N比が高く、感度が
高いため、感度の良いイメージセンサを得ることができ
る。また、各画素を構成する光センサ回路を小型化でき
るため、高密度で画素を配置したイメージセンサを作る
ことができ、解像度の高いイメージセンサを得ることが
できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して説明する。本発明に係る光セン
サ回路10の第1の構成例を図1に示している。この光
センサ回路10は、光導電膜(光−電気変換手段)L
1、これに直列に接続されたエンハンスメント型nチャ
ンネルMOSトランジスタQ1、光導電膜L1とエンハ
ンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ1の接
続点P(センサ検出端子)にゲートが接続されたエンハ
ンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ2、こ
のエンハンスメント型nチャンネルMOSトランジスタ
Q2と直列に接続されたエンハンスメント型nチャンネ
ルMOSトランジスタQ3を有して構成される。また、
接続点Pには、光導電膜L1、エンハンスメント型nチ
ャンネルMOSトランジスタQ1、エンハンスメント型
nチャンネルMOSトランジスタQ2およびこれらを相
互に接続する配線等によって生じる浮遊容量の合成値で
ある奇生容量コンデンサCが接続される。
【0032】光導電膜L1は光信号Lsを検出し、光信
号Lsの照度に比例したセンサ電流Idに変換する。エ
ンハンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ1
は光導電膜L1の負荷を形成し、光導電膜L1で検出変
換したセンサ電流Idを電圧に変換してセンサ検出端子
Pに検出電圧Vdを発生する。
【0033】また、エンハンスメント型nチャンネルM
OSトランジスタQ1は、センサ電流Idが小さな範囲
の弱反転状態で対数特性を有するMOSトランジスタ負
荷を形成し、光導電膜L1で検出したセンサ電流Idを
対数特性を有する検出電圧Vdに変換する。このため、
光信号Lsが大きく変化してセンサ電流Idが大きく変
化(桁数が異なるような大きな変化)しても、このよう
に対数特性を有した変換がなされて検出電圧Vdの変化
は抑えられてこれが飽和することがなく、入力に対する
出力のダイナミックレンジを広くすることができる。
【0034】エンハンスメント型nチャンネルMOSト
ランジスタQ2は出力トランジスタを形成し、検出電圧
Vdを電流信号に増幅して変換し、光センサ回路10の
外部に増幅した電圧信号V0 として取り出す作用を行
う。また、エンハンスメント型nチャンネルMOSトラ
ンジスタQ3は、エンハンスメント型nチャンネルMO
SトランジスタQ2で増幅された電圧信号を外部回路に
接続又は切断するためのスイッチを形成する。
【0035】このような構成の光センサ回路10におい
ては、図12に示したタイミングで、ドレイン電圧VD
(=5V)より充分高い高電圧VHとドレイン電圧VD
と等しいもしくはこれより低い低電圧VLとがゲート電
圧VGとして印加される。高電圧VHは回路リセットの
ための信号電圧として短時間t1の間だけ作用するもの
で、ゲート電圧VGとして高電圧VHが設定されると、
エンハンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ
1のドレインD−ソースS間のインピーダンスは低抵抗
状態となり、コンデンサCは、図10において実線L
(200)で示すように、急速に充電され、センサ検出
端子Pの検出電圧Vdはドレイン電圧VD(=5V)に
ほぼ等しい値(例えば、4.95V)まで急速に上昇す
る。このため、後述(図7)するように、光センサ回路
10をマトリクス状に配置してなるイメージセンサに適
用する場合、検出電圧Vdをリセットするときに初期値
(4.95V)に到達するまでの応答性が良くなり、イ
メージセンサの残像発生を防止できる。
【0036】次に、検出可能期間t2の間だけゲート電
圧VGが低電圧VLに設定される。この状態では、エン
ハンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ1は
弱反転状態となる。そして、光導電膜L1に光が照射さ
れるとまずコンデンサCに蓄えられた電荷が放電され
る。ここで、光導電膜L1に入射する光が弱い場合はセ
ンサ電流Idはほとんど流れないため、エンハンスメン
ト型nチャンネルMOSトランジスタQ1は高インピー
ダンス状態であり、主にコンデンサCに充電された電荷
が利用される。このため、出力電圧VdはコンデンサC
からの放電量に対応しておりその変化はリニア(線形)
的になる。このときの出力電圧Vdの検出は、検出可能
時間t2内での累積された放電量を検出するものであ
り、ピーク的なノイズの影響を受けることがなく、S/
N比の高い検出が行われる。
【0037】一方、光導電膜L1に入射する光が強くな
ると、検出電圧Vdの特性は図12において矢印で示す
ように変化し、コンデンサCに蓄えられた電荷は急速に
消費され、光導電膜L1を流れるセンサ電流Idはエン
ハンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ1を
通る電流となり、出力電圧Vdの変化は対数的となる。
【0038】この関係は図13に示すようになり、図9
に示した光センサ回路200と同様の特性が得られる。
すなわち、光センサ回路10によれば、光が弱くセンサ
電流Idが10-12〜10-11の場合には、コンデンサC
の電荷が放電され、検出電圧Vdは線形的に変化する
が、光が強くセンサ電流が10-11を超える領域では、
検出電圧Vdは対数的に変化する。つまり、この光セン
サ回路10の場合には、光が弱いとき(センサ電流Id
が小さいとき)には通常のMOS型素子と同等の線形的
な出力特性が得られ、光が強くなると(センサ電流があ
る程度大きくなると)対数型の素子と同等の出力特性が
得られる。これにより、センサ電流が小さい時は蓄積効
果を利用することによって高感度を実現でき、且つ対数
型素子で問題となる入射光が小さいときでのS/N比低
下の問題も改善できる。
【0039】このようにして得られた出力電圧Vdは、
エンハンスメント型nチャンネルMOSトランジスタQ
2により増幅され、さらに、エンハンスメント型nチャ
ンネルMOSトランジスタQ3により設定されるスイッ
チタイミングでライン11から検出電圧V0 として外部
に取り出される。なお、この検出電圧V0 とセンサ電流
との関係は、図14に示すようになる。
【0040】このような構成の光検出回路10の具体的
な構成を図2に示している。この光検出回路10の製造
は、シリコン基板21の上にまずp型ウエル22を形成
し、MOSトランジスタのゲートとなるポリシリコン層
24a,24bを形成する。そして、これらポリシリコ
ン層24a,24bをマスクとしてp型ウエル22の上
面に複数のn型シリコン層23a〜23dを形成する。
そして、表面に絶縁材料からなる第1層間膜25を成膜
し、n型シリコン層23bの上面の一部とポリシリコン
層24bの上面の一部とにおいて絶縁材料を除去してこ
の部分を露出させる。このように露出するn型シリコン
層23bの上面の一部とポリシリコン層24bの上面の
一部とを接続するようにして第1層間膜25の上にアル
ミニウム製の配線層26を設ける。次に、配線層26の
上面に絶縁材料からなる第2層間膜27を成膜し、配線
層26の上面の一部の絶縁材料を除去する。さらにこの
上に、ほぼ全面を覆うモリブデン(Mo)もしくはタン
グステン(W)からなる画素電極28を形成する。そし
て、この画素電極28を含む上面全面を水素化アモルフ
ァスシリコン(a−Si:H)からなる光導電膜層29
で多い、この上にITO等の透明電極30を形成する。
【0041】この構成の光検出回路10において、n型
シリコン層23aがドレインDとなって図示しない配線
を介してドレイン電圧VDに接続され、ポリシリコン層
24aがゲートGとなって図示しない配線を介してゲー
ト電圧VGに接続され、n型シリコン層23bがソース
Sとなり、これらの構成によりエンハンスメント型nチ
ャンネルMOSトランジスタQ1を構成する。また、n
型シリコン層23cはドレインDとなって図示しない配
線およびこの図に現れないエンハンスメント型nチャン
ネルMOSトランジスタQ3を介して増幅電圧VDDに
繋がり、ポリシリコン層24bがゲートGとなり、n型
シリコン層23dがソースSとなって図示しない配線を
介してグランド接続され、これらの構成によりエンハン
スメント型nチャンネルMOSトランジスタQ2を構成
する。なお、位置が異なるためここでは図示されない
が、エンハンスメント型nチャンネルMOSトランジス
タQ3も同様に形成される。
【0042】エンハンスメント型nチャンネルMOSト
ランジスタQ1のソースSとなるn型シリコン層23b
は、配線層26を介してエンハンスメント型nチャンネ
ルMOSトランジスタQ2のゲートGとなるポリシリコ
ン層24bと接続されている。さらに、配線層26は画
素電極28を介して光導電層29に繋がるとともに光導
電層29は表面の透明電極30を介してグランド接続さ
れる。
【0043】この回路では、光導電膜層29の寄生容量
に加えて、エンハンスメント型nチャンネルMOSトラ
ンジスタQ1のソースSとなるn型シリコン層23bの
容量、エンハンスメント型nチャンネルMOSトランジ
スタQ2のゲートGとなるポリシリコン層24bの容
量、配線層26の容量等の合計容量がコンデンサCの容
量となる。但し、この回路では光導電膜層29の寄生容
量が大きいため、主としてこの寄生容量によりコンデン
サCが構成される。
【0044】このように光導電膜層29が表面全面を覆
って形成されるため、開口率はほぼ100%であり、光
信号に対して大きな検出電流を得ることができ、検出信
号のS/N比が高くなる。また、光導電膜層29自体の
寄生容量はそのサイズに比例して大きくなるが、光導電
膜層29の検出電流もサイズに比例して増加するため、
光導電膜層29のみを考えれば感度はあまり変わらな
い。しかしながら、光導電膜層29の寄生容量に対する
その他の浮遊容量の大きさは増えないので、光導電膜2
9の寄生容量の割合が、従来のフォトダイオードを用い
た光センサに比較して大きくなる。このため、光検出回
路トータルとしての検出感度は、従来に比べて向上す
る。
【0045】また、図2の構成の場合には、シリコン基
板21の表面にはMOSトランジスタおよび関連配線層
を形成し、その上に光導電層29を形成すれば良いた
め、MOSトランジスタおよび関連配線層の設計の自由
度が高く、より一層の小型化が可能である。
【0046】本発明に係る光センサ回路の第2の構成例
を図3に示している。この光センサ回路10’は、図1
の光センサ回路10から、スイッチを構成するエンハン
スメント型nチャンネルMOSトランジスタQ3を取り
外した構成を有し、この回路はスイッチ機能は得られな
いが、図1の場合と同様の特性の光信号の検出を行うこ
とができる。
【0047】本発明に係る光センサ回路の第3の構成例
を図4に示している。この光センサ回路10”は、図2
の光センサ回路10から、信号増幅手段となるエンハン
スメント型nチャンネルMOSトランジスタQ2を取り
外した構成を有し、この回路は信号増幅はできないが、
図1の場合と同様の特性の光信号の検出を行うことがで
きる。
【0048】また、以上の構成におけるエンハンスメン
ト型nチャンネルMOSトランジスタQ1に変えて、デ
プレッション型nチャンネルMOSトランジスタを用い
て光センサ回路を構成しても良い。図5に、デプレッシ
ョン型nチャンネルMOSトランジスタQD1の特性を
実線で示し、エンハンスメント型nチャンネルMOSト
ランジスタQ1,Q2,Q3の特性を鎖線で示してい
る。この特性から分かるように、エンハンスメント型n
チャンネルMOSトランジスタQ1,Q2,Q3はゲー
ト電圧VG=0のときには検出電流Idは出力されず、
常にOFFの状態となるが、デプレッション型nチャン
ネルMOSトランジスタQD1の場合には、ゲート電圧
VG=0の状態で弱反転状態とすることができる。
【0049】具体的には、デプレッション型nチャンネ
ルMOSトランジスタQD1のゲート電圧VG=0の状
態が、図1に示した光センサ回路10においてエンハン
スメント型nチャンネルMOSトランジスタQ1のゲー
トに低電圧VLを印加した状態と同一の状態となる。さ
らに、デプレッション型nチャンネルMOSトランジス
タQD1のゲート電圧VG=VSとすれば、ドレインD
−ソースS間の低抵抗状態とすることができる。このた
め、図6で示すタイミングでデプレッション型nチャン
ネルMOSトランジスタQD1のゲート電圧VG=VS
とするだけで、図1の光センサ回路10において図12
のタイミングで高電圧VHと低電圧VLとを印加する場
合と同様の検出が可能である。このため、電源の数を少
なくすることができる。
【0050】次に、上記のような構成の本発明に係る光
センサ回路10をマトリクス状に並べて構成したイメー
ジセンサ50について、図7を参照して説明する。この
イメージセンサ50は光センサ回路(画素)10を平面
上にアレイ状に配設して長方形もしくは正方形状に形成
されており、ここでは定電圧電源VD,VDDは省略し
て示している。
【0051】このイメージセンサ50によりイメージ検
出を行うには、一度に縦列に位置する各画素10の検出
電圧V0を検出ライン55から取り出すとともに、この
縦列の検出を各列毎に順次走査させて行う。なお、検出
ライン55は、図1に示す出力ライン11に対応する。
このような検出電圧V0の取り出しは、所定のタイミン
グでスイッチ電源VCを印加して行われ、検出完了の度
に各縦列毎にエンハンスメント型nチャンネルMOSト
ランジスタQ1のゲートにゲート電圧VG=VSを印加
してこれをリセットする。
【0052】このような、検出電圧V0の取り出しのた
めのスイッチ電源VCの印加端子を各画素10において
SELで示し、リセットのためのゲート電圧印加端子を
RSTで示している。図5に示すように、縦列の画素の
各取り出し用印加端子SELには取り出し信号ライン5
2が繋がり、各リセット用印加端子RSTにはリセット
信号ライン53が繋がる。さらに、各取り出し信号ライ
ン52は、図における左隣の縦列の画素の端子RSTに
繋がるリセット信号ライン53に繋がる。
【0053】上記の構成のイメージセンサ50を用いる
ときには、左端側の縦に並んだ画素列から右方に向かっ
て順次、取り出し信号ライン52に取り出し信号(スイ
ッチ電源電圧VC)を印加(走査)して、検出電圧V0
を取り出す。これにより、各縦の画素列を左から右に走
査してイメージ検出を行う。ここで、左端縦画素列の検
出電圧V0の取り出しが完了して、次に左から2番目の
縦画素列の取り出し信号ライン52に取り出し信号を印
加してこの縦画素列から検出信号の取り出しを行うとき
に、取り出し信号ライン52は左端の縦画素列のリセッ
ト信号ライン53に繋がるため、このリセット信号ライ
ン53にリセット信号が印加され、左端側の縦画素列が
全てリセットされ、次の光検出が行われる。以下、同様
にして検出信号の取り出しが行われるときに同時に左隣
の縦画素列のリセットが行われる。
【0054】このように構成すれば、検出信号の取り出
しとリセットとを一つの信号で行うことができ、制御が
簡単となる。なお、この検出信号の取り出しおよびリセ
ットは、図3における時間t2の終了時点で行われる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光導電膜から構成されて受光した光信号をセンサ電流に
変換する光−電気変換手段と、光−電気変換手段が変換
したセンサ電流を弱反転状態で対数特性を有する検出電
圧に変換する変換用MOSトランジスタと、この変換用
MOSトランジスタの検出端子に接続して配設されたコ
ンデンサと、光信号を検出する際に上記MOSトランジ
スタのゲート電圧にリセット用電圧を印加してドレイン
−ソース間のインピーダンスを低下させてコンデンサの
充電または放電を制御する初期設定手段とを備えて光セ
ンサ回路が構成されており、このように光−電気変換手
段は光導電膜から構成されるため、MOSトランジス
タ、配線等の上に光導電膜を設けることが可能であり、
光−電気変換手段の受光面積を大きくして開口率を高く
することができる。例えば、上面全面を覆って開口率を
100%にすることもできる。このように光導電膜を用
いて光−電気変換手段の受光面積を大きくすると、光信
号に対する検出電流が大きくなってS/N比が高くな
り、結果的に感度を向上させることができる。また、光
導電膜自体の寄生容量はサイズの増加に伴って比例的に
増加するが、これ以外のトランジスタ、配線等の浮遊容
量は変化しないため、この浮遊容量は光導電膜の寄生容
量に比べて相対的に小さくなる。すなわち、光導電膜の
容量を主として用いてコンデンサが形成されることにな
り、検出電流に対して全体としての寄生容量の影響が相
対的に小さくなって、結果的に感度を向上させることが
できる。
【0056】さらに、従来の光センサ回路では、フォト
ダイオードを含め、MOSトランジスタ等が基板表面に
平面的に並んで配設されていたが、本発明の光センサ回
路では、MOSトランジスタ、配線等を基板に形成した
上で、この表面を光導電膜で覆って構成されるため、基
板上におけるMOSトランジスタ、配線等の配置の自由
度が高い。逆に言えば、MOSトランジスタ、配線等の
配置面積を小さくして、光センサ回路すなわち画素をよ
り小さくすることが可能となる。
【0057】なお、本発明の光センサ回路は、光−電気
変換手段が変換したセンサ電流が所定電流以下の電流で
ある場合には、コンデンサの充電電流または放電電流に
比例した検出電圧を検出する線形応答領域を備え、光−
電気変換手段が変換したセンサ電流が所定電流を超える
電流である場合にはnチャンネルMOSトランジスタの
負荷特性に対応した対数特性を有する検出電圧を検出す
る対数応答領域を備えるため、強い光信号に対しては対
数特性での光検出を行ってダイナミックレンジの大きな
検出が可能であり、弱い光信号に対しては出力信号がリ
ニアとなって微弱な光を高感度で検出することができ
る。
【0058】なお、本発明の光センサ回路においては、
MOSトランジスタ、初期設定手段等をシリコン基板上
に形成し、光−電気変換手段となる光導電膜を、シリコ
ン基板の表面に、MOSトランジスタ、初期設定手段等
を覆って形成するのが好ましく、これにより開口率10
0%の光センサ回路を得ることができる。
【0059】本発明に係るイメージセンサは、上記の構
成の光センサ回路を一次元もしくは二次元アレイ状に配
設して構成されるのであるが、上述のように、光センサ
回路自体の開口率が大きくて、S/N比が高く、感度が
高いため、感度の良いイメージセンサを得ることができ
る。また、各画素を構成する光センサ回路を小型化でき
るため、高密度で画素を配置したイメージセンサを作る
ことができ、解像度の高いイメージセンサを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光センサ回路の第1の構成例を示
す回路図である。
【図2】この光センサ回路の具体的構成を示す断面図で
ある。
【図3】本発明に係る光センサ回路の第2の構成例を示
す回路図である。
【図4】本発明に係る光センサ回路の第3の構成例を示
す回路図である。
【図5】デプレッション型およびエンハンスメント型n
チャンネルMOSトランジスタの特性を示すグラフであ
る。
【図6】デプレッション型nチャンネルMOSトランジ
スタを用いた光センサ回路におけるゲート電圧VG(取
り出し信号)および検出電圧Vdの時間変化を示すグラ
フである。
【図7】本発明に係るイメージセンサの構成を示す概略
図である。
【図8】従来の光センサ回路を示す回路図である。
【図9】従来の光センサ回路のセンサ電流Id−検出電
圧Vdの特性を示すグラフである。
【図10】従来および本発明の光センサ回路の検出電圧
Vdの時間変化を示すグラフである。
【図11】従来の光センサ回路の構成を示す回路図であ
る。
【図12】従来および本発明の光センサ回路におけるゲ
ート電圧VG(取り出し信号)および検出電圧Vdの時
間変化を示すグラフである。
【図13】従来および本発明の光センサ回路のセンサ電
流Id−検出電圧Vdの特性を示すグラフである。
【図14】従来および本発明の光センサ回路のセンサ電
流Id−出力電圧V0 の特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10,10’,10” 光センサ回路 50 イメージセンサ C コンデンサ L1 光導電膜(光−電気変換手段) Q1 エンハンスメント型nチャンネルMOSトランジ
スタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武部 克彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 4M118 AA02 AA05 AB01 BA07 BA14 CA02 CA14 CB06 CB14 DD09 DD12 FA06 FA08 5C024 AA01 CA12 CA15 FA01 FA11 GA04 GA31 5F049 MA01 MA20 RA06 UA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電膜から構成されるとともに受光し
    た光信号をセンサ電流に変換する光−電気変換手段と、 前記光−電気変換手段が変換したセンサ電流を弱反転状
    態で対数特性を有する検出電圧に変換する変換用MOS
    トランジスタと、 前記変換用MOSトランジスタの検出端子に接続して配
    設されたコンデンサと、 光信号を検出する際に、前記変換用MOSトランジスタ
    のゲート電圧にリセット用電圧を印加してドレイン−ソ
    ース間のインピーダンスを低下させ、前記コンデンサの
    充電または放電を制御する初期設定手段とを備え、 前記光−電気変換手段が変換したセンサ電流が所定電流
    以下の電流である場合には、前記コンデンサの充電電流
    または放電電流に比例した検出電圧を検出する線形応答
    領域を備えるとともに、 前記光−電気変換手段が変換したセンサ電流が前記所定
    電流を超える電流である場合には、前記変換用MOSト
    ランジスタの負荷特性に対応した対数特性を有する検出
    電圧を検出する対数応答領域を備えることを特徴とする
    光センサ回路。
  2. 【請求項2】 前記コンデンサが接続された前記変換用
    MOSトランジスタの検出端子の電圧信号を増幅して検
    出するための増幅用MOSトランジスタを備えることを
    特徴とする請求項1に記載の光センサ回路。
  3. 【請求項3】 前記コンデンサが接続された前記変換用
    MOSトランジスタの検出端子の電圧信号を検出するタ
    イミングを設定するための選択用MOSトランジスタを
    備えることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の光
    センサ回路。
  4. 【請求項4】 前記MOSトランジスタ、前記初期設定
    手段、これらを繋ぐ配線等がシリコン基板上に形成さ
    れ、 前記光−電気変換手段を構成する前記光導電膜が、前記
    MOSトランジスタ、前記初期設定手段、前記配線等を
    覆って前記シリコン基板の表面に形成されることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の光センサ回路。
  5. 【請求項5】 前記コンデンサは、前記光導電膜の容量
    を主として用いて構成されることを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載の光センサ回路。
  6. 【請求項6】 複数の請求項1から5のいずれかに記載
    の光センサ回路を、一次元もしくは二次元アレイ状に配
    設して構成されることを特徴とするイメージセンサ。
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