JP2000082997A - Wdm伝送システム - Google Patents

Wdm伝送システム

Info

Publication number
JP2000082997A
JP2000082997A JP11134269A JP13426999A JP2000082997A JP 2000082997 A JP2000082997 A JP 2000082997A JP 11134269 A JP11134269 A JP 11134269A JP 13426999 A JP13426999 A JP 13426999A JP 2000082997 A JP2000082997 A JP 2000082997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wdm
signal
transmission system
branch
signal group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11134269A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Tanaka
茂 田中
Yasushi Shimabayashi
靖 島林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
SoftBank Corp
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Japan Telecom Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd, Japan Telecom Co Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP11134269A priority Critical patent/JP2000082997A/ja
Publication of JP2000082997A publication Critical patent/JP2000082997A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 システム全体として障害に対する耐久性を向
上させる構造を備え、伝送路の利用効率に優れたWDM伝
送システムを提供する。 【解決手段】 WDM信号群の一部の波長成分についての
受信及び発信を行う複数のブランチ局11〜17と、該WDM
信号群の各波長成分を増幅する光増幅器21、22とが設け
られた、光学的な断線部分を含まない閉ループ光伝送路
上に、さらに、光増幅により発生するASEが該閉ループ
伝送路を周回するの防止するためにWDM信号群の各波長
成分を選択的に透過させるフィルタ31が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学的な断線部
分を含まない閉ループ光伝送路を介して、互いに波長の
異なる複数の信号光を含むWDM(Wavelength Divisio
n Multiplexing)信号群を伝送するためのWDM伝送シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、WDM伝送システムは、光伝送
路を介して複数の信号光を含むWDM信号群を伝送する
ことにより高速・大容量の光通信を可能にする。その中
でも、マスタ局から送出されたWDM信号群が所定の経
路を経由して再度該マスタ局に到達するリング型WDM
伝送システムがある。
【0003】従来のWDM伝送システムの一般的な構成
は、例えば“1995年電子情報通信学会通信ソサイエ
ティ大会、SB−9−5”の図1(第1従来例)に示さ
れている。また、この第1従来例と同様な構成であって
複数のネットワークを接続するマスタ局を備えたWDM
伝送システムが米国特許第5,854,698号(第2従来例)
に示されている。図10は、これら第1及び第2従来例
のWDM伝送システムの構成、特にマスタ局の構成を模
式的に示した図である。この従来のWDM伝送システム
では光伝送路上にWDM信号群の送出及び受信を行うマ
スタ局1(他の伝送路へのアクセスポイントとなるハブ
局)と、該マスタ局から送出され該伝送路中を伝搬する
WDM信号群のそれぞれに対応して設けられたブランチ
局4〜7とを備えている。マスタ局1は合波器2と分波
器3を備えている。
【0004】マスタ局1の合波器2のWDM信号群に含
まれるべき複数の信号光それぞれに対応して複数の入力
ポートが設けられており、これら入力ポートを介して取
り込まれた信号光は、それぞれ該合波器2により合波さ
れ、WDM信号群としてマスタ局1から伝送路中へ送出
される。マスタ局1から伝送路中に送出されたWDM信
号群は、まず第1ブランチ局4に到達し、該第1ブラン
チ局4において、このWDM信号群のうちの該第1ブラ
ンチ局4に割り当てられた信号光が分波される。一方、
伝送路中へ送出されるWDM信号群には、この第1ブラ
ンチ局4において新たな信号光が合波される。
【0005】上記第1ブランチ局4の下流に位置する第
2ブランチ局5には、第1ブランチ局4において取り込
まれなかった信号光と該第1ブランチ局4から新たに送
出された信号光とが到達する。この第2ブランチ局5で
も、上述の第1ブランチ局4と同様に、到達した信号光
のうちから該第2ブランチ局5に割り当てられた信号光
が取り込まれるとともに、該取り込まれた信号光と同じ
波長の信号光が新たに伝送路中に送出される。以下同様
にして、WDM信号群は、第3ブランチ局6、第4ブラ
ンチ局7順次に経由して最終的にマスタ局1に到達す
る。
【0006】このマスタ局1では、到達した信号光が分
波器3により分波され、それぞれ対応する出力ポートか
ら取り出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のWDM伝送システムでは、マスタ局1(ハブ局)に
おいてWDM信号群に含まれる全信号光の合波及び分波
が行われるため、より高機能(高価)の合波器2や分波
器3が要求される。そのため、このような高機能のマス
タ局1を有するシステムは、小規模なWDM伝送システ
ムには不向きであった。また、このようにマスタ局で全
信号光の送出及び受信を管理する形態では、マスタ局に
何らかの障害が発生することによりシステム全体の機能
が失われるため、自然災害や機器故障等の障害に対する
従来のWDM伝送システムの耐久性は十分ではなかっ
た。
【0008】一方、マスタ局1及び各ブランチ局4〜7
それぞれが伝送路を介して接続されていると言っても、
該マスタ局1内では光伝送路は光学的に切断されてい
る。したがって、例えば、第1ブランチ局4と第4ブラ
ンチ局7との間で所定波長の信号光を送受信する場合で
あっても、該第1ブランチ局4は、第2及び第3ブラン
チ局5、6を介して該第4ブランチ局7へ該信号光を送
出する必要があり、マスタ局1を経由して各ブランチ局
4、7間での送受信(伝送経路長が短いので伝送損失が
少ない)はできず、光伝送路の利用効率は悪かった。
【0009】この発明は、上述のような課題を解消する
ためになされたものであり、システム全体として自然災
害や機器故障等の障害に対する耐久性を向上させるとと
もに、光伝送路の利用効率に優れたWDM伝送システム
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、この発明に係るWDM伝送システムは、所定波長帯
域内の複数の信号光を含むWDM信号群が所定方向に伝
搬するとともに光学的な断線部分を含まない閉ループ伝
送路と、この閉ループ伝送路中に配置され、それぞれ
が、WDM信号群の伝搬を光学的に遮断することなく、
該WDM信号群から1又はそれ以上の信号光を分波する
機能と新たな信号光を該WDM信号群の残りの信号光へ
合波する機能とを有する複数のブランチ局を有する。さ
らに、この発明に係るWDM伝送システムは、それぞれ
異なる方向にWDM信号群が伝搬するするよう、このよ
うな閉ループ系を2系統用意し、双方向光通信を可能に
する構成であってもよい。
【0011】この構成で着目すべき点は、当該WDM伝
送システムが、伝送路全体を監視したり、他の伝送路
(ネットワーク)とのアクセスポイントとなるマスタ局
を備えていない点である。各ブランチ局は、割り当てら
れている信号光(WDM信号群に含まれる全信号光の波
数よりも少ない)だけを分波し、残りの信号光を下流の
ブランチ局に向かっ通過させるので、いずれかのブラン
チ局で故障が発生したとしても他のブランチ局間の信号
光伝送には影響せず、システム全体の機能が失われるこ
とはない。また、各ブランチ局には、予め1又はそれ以
上の信号光が割り当てられるので、任意のブランチ局間
の通信に使用されている信号光であっても、共通の信号
光が割り当てられているブランチ局間であれば、上流に
位置するブランチ局から順次下流に位置するブランチ局
に対して信号光の使用状況を連絡すること等により残り
の伝送区間において使用することも可能であり、伝送路
全体の利用効率を向上させることができる。
【0012】また、この発明に係るWDM伝送システム
では、上記閉ループ伝送路中に、伝搬するWDM信号群
に含まれる各信号光を増幅する光増幅器が配置されてい
る。なお、この増幅器はWDM信号群に含まれる全信号
光を増幅するような増幅帯域の広い高機能の光増幅器を
用いる必要はなく、互いに異なる狭増幅帯域(部分的に
重なっていてもよい)の光増幅器を複数個用意してもよ
い。なお、当該閉ループ伝送路中に配置される光増幅器
の利得合計は、この閉ループ伝送路中を周回するWDM
信号群の、該閉ループ伝送路および複数のブランチ局に
起因した累積損失を相殺するのに十分であることが好ま
しい。また、これら光増幅器は、複数のブランチ局それ
ぞれにおいて、割り当てられた信号光の信号レベルが該
各ブランチ局における最低受信レベル以上となる位置
に、閉ループ伝送路の所定位置に配置されるのが好まし
い。
【0013】さらに、この発明に係るWDM伝送システ
ムの伝送路は、光学的な切断部分がない閉ループ伝送路
であるため、WDM信号群とともに信号増幅に起因して
発生する自然放出光(ASE:Amplified Spontaneous Emi
ssion)が周回すると大きなノイズ成分となる。そこ
で、当該WDM伝送システムでは、このようなASEの
ループ発振を避けるため、WDM信号群に含まれる各信
号光だけを選択的に透過し、少なくとも該透過波長近傍
の光成分を除去する機能を有するフィルタを備えてい
る。なお、このフィルタは、閉ループ伝送路中に所定位
置に配置された複数の波長選択フィルタであってもよ
い。この場合、これら複数の波長選択フィルタは、それ
ぞれ選択的に特定波長範囲内の光成分を遮断する機能を
有し、全体として上記信号光だけを透過させるよう構成
される。
【0014】また、この発明に係るWDM伝送システム
におけるフィルタ機能として、上記複数のブランチ局の
いずれも使用していない信号光については、該複数のブ
ランチ局のうちいずれかのブランチ局が光学的に切断す
るよう構成するのが好ましい。この構成により、未使用
の信号光のループ発振も回避することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るWDM伝送
システムを、図1〜図9を用いて説明する。なお、図中
の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複
する説明を省略する。
【0016】図1は、この発明に係るWDM伝送システ
ムにおける第1実施形態の概略構成を示す図であり、図
2は、図1に示された各ブランチ局の概略構造を示す図
である。
【0017】この実施形態に係るWDM伝送システム
は、複数の信号光を含むWDM信号群が所定方向に伝搬
するとともに、光学的な断線部分を含まない1重の閉ル
ープ伝送路を備えており、この閉ループ伝送路上には、
第1ブランチ局11、フィルタ31、第2ブランチ局1
2、第3ブランチ局13、第4ブランチ局14、光増幅
器21(インラインアンプ)、第5ブランチ局15、第
6ブランチ局16、第7ブランチ局17、及び光増幅器
22(インラインアンプ)が配置されている。なお、閉
ループ伝送路は例えば光ファイバ線路であり、この閉ル
ープ伝送路上には、2以上のブランチ局と、1以上のフ
ィルタと、1以上の光増幅器が設けられている。また、
光増幅器は、後述するように所定の信号光増幅利得が要
求される。
【0018】第1ブランチ局11〜第7ブランチ局17
おのおのは、到達したWDM信号群のうち何れかの信号
光を受信あるいは送出する一方、残りの信号光について
は光学的に切断することなく送出するよう構成されてい
る。
【0019】図2(a)は、このような第1ブランチ局
11の概略構成を示す図である。なお、他のブランチ局
12〜17も同様な構成である。この図2(a)におい
て、第1ブランチ局11は、到達したWDM信号群に含
まれる信号光(例えば、32波の信号光(λ1 〜λ3
2))のうち一部の信号光(例えば、8波の信号光(λ1
〜λ8))を分波及び合波するための光ADM150(A
dd-Drop Multiplexer)を備えている。この光ADM1
50は、分波器101及び合波器106から構成されて
いる。さらに、第1ブランチ局11は、第1光増幅器1
02、分波器103、合波器104、第2光増幅器10
5、及び分波器106を備えている。なお、第1及び第
2光増幅器102、105は、いずれも取り扱われる信
号光強度が充分である場合には不要である。
【0020】分波器101は、WDM信号群を取り込む
ための入射端151と、分波された信号光を出力するた
めの出力ポート153とを備え、上述の例では到達した
WDM信号群に含まれる信号光(λ1 〜λ32)から一部
の信号光(λ1 〜λ8)を取り出す。第1光増幅器10
2は、出力ポート153を介して入力された信号光(λ
1 〜λ8)をそれぞれ光増幅し、これら光増幅された信
号光(λ1 〜λ8)を分波器103へ送出する。分波器
103には各信号光の波長に対応して用意された複数の
出力ポートが設けられており、該分波器103へ導かれ
た各信号光(λ1〜λ8)はそれぞれ対応する出力ポート
から取り出される。なお、分波器103の各出力ポート
には、例えば、フォトダイオード等の光検出素子が接続
されており、各出力ポートから取り出された各信号光
は、これら各光検出素子により検出される。
【0021】一方、合波器104は、複数の入力ポート
を介して新たな信号光(この実施形態では、分波器10
1により取り出された信号光(λ1 〜λ8)と同じ波長
の信号光とする)を取り込み、合波された新たな信号光
(λ1 〜λ8)が光増幅器105へ導かれる。そして、
この第2光増幅器105で光増幅された新たな信号光
(λ1 〜λ8)が入力ポート154を介して合波器10
6に取り込まれる。この新たな信号光(λ1 〜λ8)は
合波器106により残りの信号光(λ9 〜λ32)と合波
され、新たなWDM信号群が出射端152を介して伝送
路中へ送出される。
【0022】すなわち、この実施形態における第1ブラ
ンチ局11では、到達したWDM信号群(λ1 〜λ32)
のうち割り当てられた信号光(λ1 〜λ8 )を取り込む
一方、通過する信号光(λ9 〜λ32)とともに新たな信
号光(λ1 〜λ8 )を伝送路中へ送出する構造を備えて
いる。なお、他のブランチ局12〜17についても同様
の構造を備える。
【0023】また、上記分波器101及び合波器106
は、光ADM150(Add-Drop Multiplexer)を構成し
ている。この光ADMとしては、例えばAWG(Arraye
d Waveguide Grating )や光サーキュレータが利用可能
であるが、光ファイバカプラとファイバグレーティング
とで構成されたマッハツェンダー干渉計が安価であり好
適である。図2(b)は、光ADM150の具体例とし
てマッハツェンダー干渉計の概略構成を示す図である。
この図2(b)に示されたように、光ADM150であ
るマッハツェンダー干渉計は、光ファイバカプラ15
5、156とファイバグレーティング170、171と
で構成されている。
【0024】閉ループ伝送路上に配置された光増幅器2
1、22(インラインアンプ)それぞれは、該閉ループ
伝送路中を伝搬するWDM信号群に含まれる各信号光を
一括して光増幅する。また、これら各光増幅器21、2
2は、該閉ループ伝送路及び各ブランチ局11〜17に
よる累積損失を相殺する必要がある。すなわち、光増幅
器21、22それぞれの信号光の増幅利得の合計は、該
累積損失と略等しい。
【0025】図3は、上記光増幅器21、22の光増幅
作用について説明するための図である。図3(a)や
(b)に示されたように、各信号光は閉ループ伝送路中
を伝搬していくに従い、あるいは各ブランチ局11〜1
7それぞれを通過するに従い、信号レベルは低下してい
く。したがて、光増幅器21、22を適当な位置に配置
しておけば、各信号光の信号レベルは、該光増幅器の利
得分だけ上昇し当該閉ループ伝送路を1周した時点で元
の信号レベルと略等しくなる。ところが、光増幅器2
1、22それぞれが配される位置によっては、図3
(a)に示されたように、光増幅器21に到達する前に
各信号光の信号レベルが各ブランチ局11〜17におけ
る最低受信レベル未満となる可能性がある。この場合、
光増幅器21の直前に配置されたブランチ局では割り当
てられた信号光を受信することができない。そこで、こ
の発明に係るWDM伝送システムでは、図3(b)に示
されたように、各ブランチ局11〜17それぞれに到達
する各信号光の信号レベルが該ブランチ局11〜17に
おける最低受信レベル以上となるように光増幅器21、
22それぞれが配置されている。なお、閉ループ伝送路
上の全ての位置において、伝搬する各信号光の信号レベ
ルが各ブランチ局11〜17における最低受信レベル以
上となるように光増幅器21、22それぞれが配置され
ていれば、ブランチ局の移動や増設を容易に行うことが
できる。
【0026】閉ループ伝送路上に配置されたフィルタ3
1は、該閉ループ伝送路中を伝搬する各信号光(WDM
信号群に含まれる)を選択的に透過させ、これら各信号
光を除く波長範囲の光成分であるASEを除去するよう
機能する。図4は、このフィルタ31の透過特性を示す
図である。この図に示されたように、フィルタ31にお
ける透過率は、各信号光それぞれの中心波長λ1、λ2、
λ3、…の近傍でのみ大きく、他の波長領域では小さ
い。すなわち、フィルタ31は、各信号光ごとに設定さ
れた複数の局所波長範囲において、該複数の局所波長範
囲内の各光成分(当該各信号光に相当)を透過するとと
もに、これら局所波長範囲を除く残りの波長範囲の光成
分を遮断する。なお、この明細書において、局所波長範
囲は、WDM信号群に含まれる複数の信号光のうち互い
に隣接する信号光間でのクロストークが、複数のブラン
チ局おのおのにおける最大許容レベル以下になるよう設
定される波長範囲を意味する。
【0027】このような特性を有するフィルタ31は、
例えば図5に示されたように、AWG(Arrayed Wavegu
ide Grating )301、302により構成される。この
図に示されたフィルタ31を構成する一方のAWG30
1は、入射されたWDM信号群及びASEを回折格子に
より分光し、分光した光成分のうち該WDM信号群を波
長ごとに他方のAWG302へ送出する。AWG302
は、AWG301から波長ごとに送出された信号光を回
折格子により合波して再度閉ループ伝送路中へ送出す
る。このようにAWG301、302を備えたフィルタ
31は、回折格子を用いて所望の光成分を分波し、再び
回折格子を用いてこれら所望の光成分を合波するので、
WDM信号群に含まれる各信号光間のクロストークは3
0dB以上である。
【0028】このように閉ループ伝送路中からASEを
除去するフィルタ31を設けることにより、ASEは当
該閉ループ伝送路を周回することはなく、このため、A
SEのループ発振は回避される。なお、フィルタ31が
透過させる波長の光であって各ブランチ局11〜17の
何れにおいても受信あるいは発信されることがない未使
用の信号光が存在する場合には、この未使用の信号光
も、当該閉ループ伝送路を周回してループ発振する可能
性がある。そこで、このような未使用の信号光について
は、各ブランチ局11〜17のうちの何れかのブランチ
局において光学的に切断することによりループ発振が回
避できる。ここで、「光学的に切断」とは、ブランチ局
が図2に示されたような構成である場合、分波器101
に入射した未使用の信号光が、直接に合波器106から
出力されることがなく、かつ、該未使用の信号光が分波
器101に入力して分波器103及び合波器104を経
て合波器106から出力されることもないことを意味す
る。
【0029】次に、図6は、図1に示されたWDM伝送
システムにおける信号伝送の応用形態を示す図である。
この図に示された閉ループ伝送路には、互いに共通する
信号光の受信及び送信が可能なブランチ局G1〜G4が
配置されており、また、適当な位置にインラインアンプ
の光増幅器とフィルタとがそれぞれ配置されている。こ
のような伝送システムにおいて、各ブランチ局G1〜G
4は、それぞれ自己の位置よりも下流に位置する同じグ
ループに属するブランチ局に対して共通する信号光の使
用状況(例えば通信相手)を送出している。
【0030】例えば、閉ループ伝送路内において、ブラ
ンチ局G1からブランチ局G2に対して信号光λ1を利
用して所定情報を送信している場合、受信側のブランチ
局G2からは下流に位置するブランチ局G3に対してブ
ランチ局G1とG2との間で信号光λ1を利用した通信
が行われている旨の情報が送出される。情報を受けたブ
ランチ局G3では、この閉ループ伝送路において、ブラ
ンチ局G3とG4との区間で信号光λ1の通信が可能で
あると判断し、必要であればブランチ局G3からブラン
チ局G4へ信号光λ1が送出される。一方、ブランチ局
G4では、下流に位置するブランチ局G1に対して自己
の信号光λ1の使用状況を通知する。このように、各ブ
ランチ局G1〜G4が自己の共通する信号光の使用状況
を下流に位置するブランチ局へ送出するよう構成するこ
とにより、1チャネルで複数のブランチ局間の通信が可
能となり、当該閉ループ伝送路の利用効率を向上させる
ことが可能となる。
【0031】次に、図7は、この発明のに係るWDM伝
送システムにおける第2実施形態(2重閉ループ伝送
路)の概略構成を示す図である。
【0032】この第2実施形態に係るWDM伝送システ
ムは、複数の信号光を含むWDM信号群が互いに異なる
方向に伝搬する2系統の閉ループ伝送路を備えており、
これら閉ループ系おのおのの構造は、上述された第1実
施形態の構造と同じである。
【0033】図8は、この2重閉ループ伝送路上に配置
された第1ブランチ局11の構造を示す図であり、図2
(a)に示された第1実施形態の各ブランチ局が各閉ル
ープ系ごとに用意されている。なお、この第2実施形態
における他のブランチ局12〜17の構造も、図8に示
された第1ブランチ局11の構造と基本的に同じであ
る。
【0034】図8において、第1ブランチ局11は、互
いに異なる方向にWDM信号群が伝搬する第1閉ループ
系と第2閉ループ系を有する。まず、第1閉ループ系で
は、到達したWDM信号群に含まれる信号光(例えば、
32波の信号光(λ1 〜λ32))のうち一部の信号光
(例えば、8波の信号光(λ1 〜λ8))を分波及び合
波するための光ADM110a(Add-Drop Multiplexe
r)が用意されている。この光ADM110aは、分波
器111a及び合波器116aから構成されている。さ
らに、第1閉ループ系には、第1光増幅器112a、分
波器113a、合波器114a、第2光増幅器115
a、及び分波器116aが設けられている。
【0035】一方、上記第1閉ループ系とは逆方向にW
DM信号群が伝搬する第2閉ループ伝送系においても、
到達したWDM信号群に含まれる信号光(例えば、32
波の信号光(λ1 〜λ32))のうち一部の信号光(例え
ば、8波の信号光(λ1 〜λ8))を分波及び合波する
ための光ADM110b(Add-Drop Multiplexer)が用
意されている。この光ADM110bは、分波器111
b及び合波器116bから構成されている。さらに、第
1ブランチ局11の第2閉ループ系には、第1光増幅器
112b、分波器113b、合波器114b、第2光増
幅器115b、及び分波器116bが設けられている。
なお、上記第1及び第2閉ループ系のいずれにおいて
も、これら各光学デバイスの動作は図2に示された光A
DM150と同じである。
【0036】また、光増幅器21(インラインアンプ)
は、第1及び第2閉ループ系それぞれに用意された2系
統のインラインアンプで構成されており、光増幅器22
も同様に第1及び第2閉ループ系に対応して2系統イン
ラインアンプが用意されている。なお、この2重の閉ル
ープ伝送路上に配置される場合でも、光増幅器21、2
2の合計利得は、該閉ループ伝送路及び各ブランチ局1
1〜17による累積損失を相殺する程度必要である。ま
た、これら光増幅器21、22は、いずれも各ブランチ
局11〜17それぞれに到達する各信号光の信号レベル
が該ブランチ局11〜17における最低受信レベル以上
となるように光増幅器21、22それぞれが配置されて
いる。
【0037】フィルタ31も、図4及び図5に示された
光透過特性及び構造を備えたフィルタが各閉ループ系に
ごとに用意されている。
【0038】なお、この第2実施形態におけるフィルタ
31は、図4に示されたように、伝搬する各信号光(W
DM信号群に含まれる)を選択的に透過させ、これら各
信号光間の波長成分であるASEを除去するよう透過特
性を有するが、第1及び第2閉ループ系の伝送路おのお
のにおいて、複数の波長選択フィルタを配置して全体と
して上述のような光透過特性を実現することも可能であ
る。すなわち、各閉ループ伝送路上に、図9(a)に示
されたような、使用波長範囲の光成分のみを透過する波
長選択フィルタと、図9(b)及び図9(c)に示され
たような、伝搬する各信号光(λ1 〜λ32)を除く波長
範囲の光成分を個別に遮断する波長選択フィルタを配置
するよう構成してもよい。このような構成によっても、
ASEは当該閉ループ伝送路を周回することはなく、該
ASEのループ発振は回避される。また、フィルタ31
が透過させる波長の光であって各ブランチ局11〜17
の何れにおいても受信あるいは発信されることがない未
使用の信号光が存在する場合には、この未使用の信号光
も、当該閉ループ伝送路を周回してループ発振する可能
性がある。このような場合、未使用の信号光を、各ブラ
ンチ局11〜17のうちの何れかのブランチ局において
光学的に切断することによりループ発振が回避できる。
【0039】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、閉ルー
プ伝送路及び各ブランチ局による累積損失は光増幅器に
より相殺されるので、該閉ループ上の任意のブランチ局
から送出されたWDM信号群は、任意のブランチ局へ伝
送される。また、閉ループ伝送路を2系統用意すること
により、各ブランチ間で双方向の光通信が可能となるた
め、光伝送路を効率よく利用することができる。さら
に、閉ループ伝送路上には、各信号光を透過させるとと
もに光増幅器において発生するASEを除去するフィル
タが配置されているので、ASEのループ発振を効果的
に排除できるという効果がある。
【0040】また、ブランチ局のうちの何れかのブラン
チ局が、フィルタを透過する信号光であって各ブランチ
局の何れにおいても未使用の信号光を光学的に切断する
よう構成することにより、該未使用波長の信号光のルー
プ発振も回避される。
【0041】また、各光増幅器それぞれが、各ブランチ
局それぞれに到達する各信号光の信号レベルが該各ブラ
ンチ局における最低受信レベル以上となる位置に配置す
ることにより、各ブランチ局それぞれに到達する各信号
光は、必然的にそのブランチ局における最低受信レベル
以上の信号レベルであるので、該ブランチ局において受
信される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のに係るWDM伝送システムにおける
第1実施形態(1重閉ループ伝送路)の概略構成を示す
図である。
【図2】図1に示された各ブランチ局の概略構成を示す
図である。
【図3】この発明に係る光増幅器の作用を説明するため
の図である。
【図4】この発明に係るWDM伝送システムにおけるフ
ィルタの透過特性を示す図である。
【図5】この発明に係るWDM伝送システムにおけるフ
ィルタの概略構成を示す図である。
【図6】図1に示されたWDM伝送システムにおける信
号伝送の応用形態を示す図である。
【図7】この発明のに係るWDM伝送システムにおける
第2実施形態(2重閉ループ伝送路)の概略構成を示す
図である。
【図8】図7に示された各ブランチ局の概略構成を示す
図である。
【図9】この発明に係るWDM伝送システムにおけるフ
ィルタの他の実施形態としての透過特性を示す図であ
る。
【図10】従来のWDM伝送システムの概略構成を示す
図である。
【符号の説明】
11〜17…ブランチ局、21,22…光増幅器、31
…フィルタ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の信号光を含むWDM信号群が所定
    方向に伝搬するとともに光学的な断線部分を含まない閉
    ループ伝送路と、 前記閉ループ伝送路中に配置され、それぞれが、前記W
    DM信号群の伝搬を光学的に遮断することなく、該WD
    M信号群から1又はそれ以上の信号光を分波する機能と
    新たな信号光を該WDM信号群の残りの信号光へ合波す
    る機能とを有する複数のブランチ局と、 前記閉ループ伝送路中に配置され、前記WDM信号群の
    各信号光をそれぞれ増幅する1又はそれ以上の光増幅器
    と、 前記閉ループ伝送路中を周回する光成分のうち、前記W
    DM信号群含まれる信号光を選択的に透過し、少なくと
    も透過波長近傍の不要な光成分を除去する機能を有する
    フィルタとを備えたWDM伝送システム。
  2. 【請求項2】 前記1又はそれ以上の光増幅器の利得合
    計は、前記閉ループ伝送路中を周回する前記WDM信号
    群の、該閉ループ伝送路及び前記複数のブランチ局が原
    因となる累積損失を相殺するのに十分であることを特徴
    とする請求項1記載のWDM伝送システム。
  3. 【請求項3】 前記複数のブランチ局それぞれにおい
    て、分波された1又はそれ以上の信号光の信号レベルが
    当該ブランチ局における最低受信レベル以上となる位置
    に、前記1又はそれ以上の光増幅器は、ぞれぞれ配置さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載のWDM
    伝送システム。
  4. 【請求項4】 前記フィルタは、前記閉ループ上の所定
    位置にそれぞれ配置された複数の波長選択フィルタを含
    み、これら複数の波長選択フィルタは、互いに重複しな
    い波長帯域において前記複数の信号光を除く不要な光成
    分を遮断する光透過特性を有することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか一項記載のWDM伝送システム。
  5. 【請求項5】 前記複数のブランチ局のうちいずれかの
    ブランチ局は、前記WDM信号群に含まれる信号光のう
    ち該複数のブランチ局のいずれも使用していない信号光
    を光学的に切断することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか一項記載のWDM伝送システム。
  6. 【請求項6】 前記WDM信号群に含まれる複数の波長
    成分のうち互いに隣接する信号光の中心波長間隔は、該
    互いに隣接する信号光間でのクロストークが、前記複数
    のブランチ局おのおのにおける最大許容レベル以下にな
    るよう設定されることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか一項記載のWDM伝送システム。
  7. 【請求項7】 複数の信号光を含むWDM信号群をそれ
    ぞれ異なる方向に伝送するための第1ループ系及び第2
    ループ系を備えたWDM伝送システムであって、 前記第1ループ系及び第2ループ系おのおのは、請求項
    1〜6のいずれか一項記載のWDM伝送システムと同じ
    構造を備えたことを特徴とするWDM伝送システム。
JP11134269A 1998-06-24 1999-05-14 Wdm伝送システム Pending JP2000082997A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11134269A JP2000082997A (ja) 1998-06-24 1999-05-14 Wdm伝送システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-177377 1998-06-24
JP17737798 1998-06-24
JP11134269A JP2000082997A (ja) 1998-06-24 1999-05-14 Wdm伝送システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000082997A true JP2000082997A (ja) 2000-03-21

Family

ID=26468404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11134269A Pending JP2000082997A (ja) 1998-06-24 1999-05-14 Wdm伝送システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000082997A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004527945A (ja) * 2001-03-09 2004-09-09 ルメンティス アクチボラゲット フレキシブルなwdmリングネットワーク
JP2005539454A (ja) * 2002-09-17 2005-12-22 富士通株式会社 分散したサブバンド禁止部を有する光ネットワーク
US7433600B2 (en) 2001-01-12 2008-10-07 Fujitsu Limited Optical node device and system including the device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7433600B2 (en) 2001-01-12 2008-10-07 Fujitsu Limited Optical node device and system including the device
JP2004527945A (ja) * 2001-03-09 2004-09-09 ルメンティス アクチボラゲット フレキシブルなwdmリングネットワーク
JP2005539454A (ja) * 2002-09-17 2005-12-22 富士通株式会社 分散したサブバンド禁止部を有する光ネットワーク

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3865407B2 (ja) 挿入/抽出マルチプレクサ
JP4336377B2 (ja) 光学的マルチチャネルシステム
US6590681B1 (en) Optical WDM network having an efficient use of wavelengths and a node therefor
KR100334432B1 (ko) 하나의도파관열격자다중화기를이용한양방향애드/드롭광증폭기모듈
US6608709B2 (en) Bidirectional WDM optical communication system with bidirectional add-drop multiplexing
JP4707399B2 (ja) 光分岐挿入装置
JP4252219B2 (ja) 光ノード装置及び該装置を備えたシステム
US20060275034A9 (en) Fully protected broadcast and select all optical network
US6348984B1 (en) Optical add/drop multiplexer
JP2003069499A (ja) アド/ドロップノードおよび光チャネルをアド/ドロップするための方法
CA2440395C (en) Low loss wdm add drop node
JP2007148042A (ja) 波長選択光スイッチ、光合流器、光分岐器および波長選択光スイッチモジュール
KR100589838B1 (ko) Wdm-채널 등화기
JP2977024B2 (ja) 波長多重通信用光回路及びこれを含む光伝送通信システム
EP1111818B1 (en) Method for adjusting the power of a WDM optical signal
US6243177B1 (en) Bidirectional WDM optical communication system with bidirectional add-drop multiplexing
KR20040070975A (ko) 파장분할다중방식 자기치유 환형 광통신망
US6552834B2 (en) Methods and apparatus for preventing deadbands in an optical communication system
KR20010034668A (ko) Wdm 전송 중계기, wdm 전송 시스템, 및 wdm 전송방법
US6381049B1 (en) Multi-port optical multiplexer element
JP2006050617A (ja) 双方向光アッド−ドロップ多重化器
EP0967752A2 (en) WDM transmission system
JP2000082997A (ja) Wdm伝送システム
US6616348B1 (en) Method and optical communication network for bidirectional protection protocols
JPH11344638A (ja) 光ネットワ―クのためのリング・カプラ