JP2000075952A - タッチスクリーン付きコンピュータ - Google Patents

タッチスクリーン付きコンピュータ

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JP2000075952A
JP2000075952A JP10246129A JP24612998A JP2000075952A JP 2000075952 A JP2000075952 A JP 2000075952A JP 10246129 A JP10246129 A JP 10246129A JP 24612998 A JP24612998 A JP 24612998A JP 2000075952 A JP2000075952 A JP 2000075952A
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誠二 武田
Koji Sugioka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 劣悪な周囲環境に起因する誤動作を防止可能
でありながら、周囲環境の改善の手間を個々の周囲環境
やユーザの要求に応じて削減しやすいパネルコンピュー
タを提供する。 【解決手段】 パネルコンピュータ1が動作中、モニタ
リングブロック13は、例えば、内部温度など、パネル
コンピュータ1の状態を常時監視し、ウォッチドックタ
イマー12aは、CPU11aの異常動作を常時監視し
ている。異常と判断する範囲は、個々の周囲環境やユー
ザの要求に応じて決定され、設定部23によって、現在
の周囲環境に応じた範囲に設定される。異常が発生した
場合、RAS制御ブロック15は、コントロールブロッ
ク14などを制御して、ユーザへ異常を報知する。これ
により、パネルコンピュータ1の稼働時間を過度に短縮
することなく、致命的なシステムダウンを未然に回避で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、FA( F
actory Automation )分野など、劣悪な環境でも正常に
動作可能なタッチスクリーン付きコンピュータ(パネル
コンピュータ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータは、単なる計算
処理に限らず、例えば、モータの制御など、種々の分野
で広く使用されており、コンピュータの設置場所は、例
えば、FA分野での制御対象近傍など、周囲環境が劣悪
な場所にまで広がっている。ここで、制御対象近傍で
は、一般に、設置可能な空間が限定されており、入力
部、表示部および演算部を分離して配置できないことが
多い。また、設置可能な空間が限定されているので、周
囲環境温度は、高温になりがちであり、コンピュータに
不適切な温度に近づく虞れがある。さらに、振動や粉塵
などが多いため、機械的に動作する部分を外部に露出さ
せることは好ましくない。
【0003】したがって、このような周囲環境が劣悪な
場所には、入力装置としてタッチパネルを備えたパネル
コンピュータが設置されることが多い。同様に、携帯端
末など、移動して用いられるコンピュータも劣悪な周囲
環境でも使用されるため、入力装置としてタッチパネル
が採用されることがある。
【0004】これらのパネルコンピュータでは、キーボ
ードやマウスのように、機械的な接点が露出しない入力
装置を使用しているため、粉塵や振動などが多い環境下
でも誤動作しにくい。また、演算部と表示部と入力部と
を一体に形成することによって、設置場所を縮小でき、
高周波ノイズなどに強いパネルコンピュータを実現でき
る。これらの結果、他の形態のコンピュータに比べて、
劣悪な周囲環境でも、正常に動作し続けることができ
る。
【0005】ここで、上記パネルコンピュータは、他の
形態のコンピュータに比べて、確実に動作可能な周囲環
境の範囲が広くなっているが、当該範囲よりも劣悪な環
境下では、誤動作する可能性がある。したがって、パネ
ルコンピュータの製造者は、確実に動作可能な範囲を予
め設定し、ユーザに当該範囲内で使用することを推奨し
ている。この推奨範囲は、周囲温度自体だけではなく、
例えば、装置内温度や、空冷用ファンの回転数、電源電
圧など、多岐の項目に渡って設定され、全項目が推奨範
囲内に保たれた場合、パネルコンピュータの正常動作が
保証される。
【0006】なお、全項目が推奨範囲内に保たれたとし
ても、ハードウェアに故障が発生すると、パネルコンピ
ュータは、正常に動作できない。したがって、パネルコ
ンピュータは、システム起動時に自己診断プログラムを
起動させ、ハードウェアが故障しているか否かを検出し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パネル
コンピュータは、一部の項目では、推奨範囲から外れた
環境で運用されることが多く、依然として、OA分野な
どで使用される場合よりも、劣悪な周囲環境が原因で誤
動作する可能性が高いという問題を有している。
【0008】具体的には、パネルコンピュータの製造者
は、例えば、周囲温度など、ある項目での推奨範囲を設
定する際、他の項目が推奨範囲内であれば、必ず正常に
動作するように、十分な余裕をもって設定する。加え
て、各項目間の相互関係は、厳密には、周囲環境に応じ
て変動するため、パネルコンピュータの製造者は、特定
のモデルケースを想定して、いずれのケースでも誤動作
しないように、さらに余裕を持って各推奨範囲を設定す
る。この結果、個々の周囲環境では、パネルコンピュー
タが確実に動作可能な範囲と推奨範囲とは、微妙に相違
しており、一部の項目が推奨範囲外であっても、パネル
コンピュータが確実に正常動作することが多い。
【0009】例えば、設置場所の周囲に広い空間が存在
する場合、冷却ファンの回転数が推奨範囲よりも低下し
たとしても、CPUの温度が推奨範囲に保たれていれ
ば、パネルコンピュータは、確実に正常動作できる。な
お、いずれの項目で推奨範囲から外れてもよいか、およ
び、はみ出し可能な幅は、パネルコンピュータの周囲環
境毎に大きく異なっている。
【0010】ここで、例えば、OA分野などで使用され
るコンピュータのように、設置場所の周囲環境が既に推
奨範囲の中央部付近となっている場合には、両範囲の相
違は余り問題にならない。ところが、パネルコンピュー
タのように、推奨範囲の端部近傍で使用される場合、周
囲環境を改善して、全ての項目で推奨範囲内に保とうと
すると、必要以上の手間がかかってしまう。これとは逆
に、全ての項目で推奨範囲内に保たれている時間にのみ
動作させると、稼働時間が大幅に縮小されてしまう。
【0011】したがって、パネルコンピュータのユーザ
は、ある程度の危険を承知の上で、一部の項目では、推
奨範囲から外れた環境で、パネルコンピュータを運用す
る傾向にある。なお、ユーザが許容可能な誤動作の頻度
は、ユーザ毎に異なっており、より高い頻度を許容でき
るユーザは、さらに多くの項目で推奨範囲から外れた環
境で使用する。この結果、依然として、パネルコンピュ
ータは、劣悪な周囲環境が原因で誤動作する可能性が高
い。
【0012】ところが、従来のパネルコンピュータで
は、起動時に一度ハードウェアをチェックするだけなの
で、劣悪な環境化での使用により発生する電圧の低下な
ど、誤動作に至る可能性を運転中にチェックすることが
できない。この結果、上記誤動作を事前に防止すること
ができず、致命的な停止(システムダウン)が発生して
しまう。
【0013】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、周囲環境の改善の手間を個々
周囲環境やユーザの要求に応じて削減しやすく、劣悪な
周囲環境に起因する誤動作を防止可能なタッチスクリー
ン付きコンピュータを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るタ
ッチスクリーン付きコンピュータは、上記課題を解決す
るために、タッチスクリーン付きコンピュータが動作し
ている間、タッチスクリーン付きコンピュータの状態
が、予め定められる異常範囲であるか否かを検出する異
常検出手段と、上記異常範囲を設定する範囲設定手段と
を備えていることを特徴としている。
【0015】上記構成によれば、異常検出手段は、タッ
チスクリーン付きコンピュータが動作している間も、例
えば、タッチスクリーン付きコンピュータの内部温度や
電源電圧、あるいは、入出力などの状態を監視して、異
常の有無を検出している。これにより、タッチスクリー
ン付きコンピュータは、自己診断によって、致命的なシ
ステムダウンが発生する前に、異常を検出できる。この
結果、劣悪な周囲環境で使用されるタッチスクリーン付
きコンピュータであっても、周囲環境に起因するシステ
ムダウンを未然に回避できる。
【0016】ここで、システムダウンの頻度が所定の値
を下回るように異常範囲を設定する際、適切な異常範囲
は、周囲環境毎に異なっている。したがって、異常範囲
を一律に設定する場合、十分な余裕を持って設定する必
要がある。ところが、タッチスクリーン付きコンピュー
タは、オフィスなどに比較して劣悪な周囲環境で使用さ
れることが多い。この結果、十分な余裕を持って設定す
ると、実際には、確実に正常動作できるにも拘わらず、
異常と判断され、稼働時間が短縮されてしまう。一方、
タッチスクリーン付きコンピュータの状態が、上記一律
の異常範囲に入らないように、周囲環境を改善したり、
設置場所を移動するなどして、周囲環境を維持しようと
すると手間がかかる。
【0017】ところが、請求項1記載の発明の構成で
は、範囲設定手段が、異常範囲を設定できるので、現在
の周囲環境に応じて異常範囲を変更できる。この結果、
現在の周囲環境を余り変更することなく、タッチスクリ
ーン付きコンピュータの稼働時間を延長できる。
【0018】ところで、タッチスクリーン付きコンピュ
ータの状態は、例えば、電源電圧やCPUの温度など、
異常がシステムダウンに直結するような状態であっても
よいし、タッチスクリーン付きコンピュータの内部温度
や、冷却用のファンの回転数など、間接的にシステムダ
ウンを招来するような状態であってもよい。
【0019】その中でも、請求項2の発明に係るタッチ
スクリーン付きコンピュータは、請求項1記載の発明の
構成において、上記異常検出手段は、タッチスクリーン
付きコンピュータの状態として、タッチスクリーン付き
コンピュータの内部温度、および、冷却用のファンの回
転数の少なくとも一つを検出することを特徴としてい
る。
【0020】上記構成において、異常検出手段は、監視
項目として、タッチスクリーン付きコンピュータの内部
温度、あるいは、冷却用のファンの回転数を監視し、範
囲設定手段は、内部温度や回転数の異常範囲を設定す
る。ここで、これらの監視項目で、異常が発生した場
合、タッチスクリーン付きコンピュータの温度が上昇
し、その結果、CPUの温度が上昇して、システムダウ
ンを招来する。ところが、システムダウンを直接的に誘
発するCPUの温度とは異なり、これらの監視項目は、
間接的にシステムダウンを引き起こすため、周囲環境毎
に適切な異常範囲が大きく異なる。ところが、上記構成
によれば、周囲環境によって適切な異常範囲が異なる場
合であっても、範囲設定手段により、異常範囲を調整で
きる。この結果、これらの監視項目で異常範囲を調整で
きない場合に比べて、現在の周囲環境を余り変更するこ
となく、タッチスクリーン付きコンピュータの稼働時間
を延長できる。
【0021】さらに、請求項3の発明に係るタッチスク
リーン付きコンピュータは、請求項1または2記載の発
明の構成において、上記異常検出手段が異常と判断した
時点におけるタッチスクリーン付きコンピュータの状態
を蓄積する蓄積手段を備えていることを特徴としてい
る。なお、異常と判断した時点での状態が蓄積されてい
れば、その前後の状態を蓄積してもよい。
【0022】上記構成によれば、異常検出手段が異常と
判断すると、蓄積手段は、当該時点におけるタッチスク
リーン付きコンピュータの状態を蓄積する。したがっ
て、異常が発生してから時間が経過して、異常の原因が
解消されたとしても、蓄積手段に蓄積された状態を参照
すれば、異常発生時点での状態を把握でき、異常の原因
を特定できる。この結果、周期環境に応じて、さらに適
切に異常範囲を調整でき、タッチスクリーン付きコンピ
ュータの稼働時間を延長できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1
ないし図12に基づいて説明すると以下の通りである。
すなわち、本実施形態に係るパネルコンピュータは、劣
悪な周囲環境でも動作することが要求される場合に好適
に使用されるタッチスクリーン付きコンピュータであっ
て、例えば、FA( Factory Automation )分野での設
備機器の管理や工作機械の操作盤などに用いられてい
る。
【0024】例えば、図2に示すように、上記パネルコ
ンピュータ1では、例えば、液晶ディスプレイなどのデ
ィスプレイパネル2と、当該ディスプレイパネル2の表
示画面上に配されたタッチパネル3と、後述するCPU
11aなどを含むメインモジュール4とが一体的に形成
されており、設置可能な空間が限られている場合であっ
ても、何ら支障なく設置できる。また、一体に形成され
ており、かつ、機械的に動作する部分が露出していない
ので、周囲温度が高い場合、あるいは、振動、高周波ノ
イズや粉塵などが多い場合など、OA分野のコンピュー
タの設置場所に比べて周囲環境が劣悪な場合であっても
正常に動作できる。
【0025】ただし、上記パネルコンピュータ1であっ
ても、周囲環境がさらに悪化すると正常動作できなくな
ってしまう。したがって、本実施形態に係るパネルコン
ピュータ1には、パネルコンピュータ1が動作中も自己
診断し続けるシステムモニタリング機能が付加されてお
り、パネルコンピュータ1が動作中、例えば、温度や電
源電圧など、予め定められた項目を監視して、パネルコ
ンピュータ1がシステムダウンする前に、異常を検出で
きる。
【0026】具体的には、図1に示すように、上記パネ
ルコンピュータ1には、CPU11aやメモリ11b、
図示しないチップセットなどを備え、種々の演算処理を
行うCPUブロック11と、CPUブロック11の異常
動作を検出するウォッチドックタイマー12aを有する
カウンターブロック12と、上述の各項目を検出するモ
ニタリングブロック13と、種々の方法で異常を報知す
るためのコントロールブロック14と、異常時の動作を
制御するRAS( Reliablity Availablity Serviceabi
lity)コントロール部15aを有するRAS制御ブロッ
ク15とが設けられている。なお、ウォッチドックタイ
マー12aおよびモニタリングブロック13が、特許請
求の範囲に記載の異常検出手段に対応し、メモリ11b
が蓄積手段に対応する。
【0027】上記ウォッチドックタイマー12aは、例
えば、カウンタなどによって、CPU11aからリセッ
ト信号が入力されてからの経過時間を測定しており、所
定のタイムアウト時間が経過してもリセット信号が入力
されない場合、RAS制御ブロック15へ異常を通知す
る。なお、CPU11aは、上記タイムアウト時間より
も短い時間間隔で、ウォッチドックタイマー12aへリ
セット信号を入力するようにプログラムされているの
で、CPU11aが正常に動作している限り、ウォッチ
ドックタイマー12aは、異常を通知しない。
【0028】また、本実施形態では、モニタリングブロ
ック13が監視する項目として、例えば、CPU温度や
パネルコンピュータ1内の内部平均温度、あるいは、こ
れらの温度変化など、温度に関係する監視項目と、パネ
ルコンピュータ1を冷却する図示しないファンの回転数
など、ファンに関係する監視項目と、例えば、CPU1
1aに供給する電源電圧など、パネルコンピュータ1各
部の電源電圧に関係する監視項目とが挙げられており、
モニタリングブロック13は、それぞれを検出するため
に、温度センサ部13a、ファンセンサ部13bおよび
電源監視センサ部13cを備えている。本実施形態で
は、これらのセンサ部13a〜13cの検出量は、CP
U11aに送られ、例えば、温度から温度変化へなど、
検出量から監視項目に変換される。また、CPU11a
は、各監視項目に異常があるか否かを判定して、パネル
コンピュータ1のシステムダウンを事前に予知する。さ
らに、異常と判定した場合、RAS制御ブロック15へ
異常の発生を通知する。
【0029】さらに、モニタリングブロック13は、ユ
ニバーサル入力を監視するユニバーサル入力部13d
と、リモートリセット入力を監視するリモートリセット
入力部13eとを備えており、例えば、制御対象など、
パネルコンピュータ1に接続された機器からのユニバー
サル入力、あるいは、ユーザが外部からリセットを指示
するリモートリセット入力に基づいて、異常を検出し、
上記RAS制御ブロック15へ通知できる。
【0030】一方、異常を検出した場合に、ユーザに異
常を報知するために、パネルコンピュータ1のコントロ
ールブロック14には、アラーム出力部14a、ブザー
制御部14bおよび警報ランプ制御部14cが設けられ
ている。さらに、CPU11aが所定のプログラムを実
施することによって実現される機能ブロックとして、ポ
ップアップメッセージ表示部11cが設けられている。
これにより、パネルコンピュータ1は、アラーム、ブザ
ー、パトライトなどの警報ランプ、あるいは、図2に示
すディスプレイパネル2に表示されるポップアップメッ
セージなど、種々の報知方法で、ユーザにパネルコンピ
ュータ1の異常を報知できる。
【0031】また、上記機能ブロックとして、CPU1
1aにOSシャットダウンを指示するOSシャットダウ
ン部11dが設けられており、パネルコンピュータ1
は、異常が発生した場合、RAS制御ブロック15から
の指示に応じて、パネルコンピュータ1を一時停止し
て、異常の拡大を防止したり、OSを再起動して、ソフ
トウェアの不具合を回避したりできる。これにより、パ
ネルコンピュータ1は、システムダウンすることなく、
正常に動作し続けることができる。
【0032】さらに、本実施形態に係るパネルコンピュ
ータ1は、タッチパネル3の操作に応じて、パネルコン
ピュータ1の状態をより詳細に表示するために、現在、
各監視項目に異常が発生しているか否かをディスプレイ
パネル2へ表示するユーザ用状態表示部21と、現在あ
るいは直前の異常発生時における各監視項目をディスプ
レイパネル2へ表示する管理者用状態表示部22とを備
えている。また、異常時におけるRAS制御ブロック1
5の動作を、予め各監視項目毎に設定する設定部(範囲
設定手段)23が設けられている。また、これら各部2
1〜23もCPU11aが所定のプログラムを実行する
ことにより実現される機能ブロックである。なお、機能
ブロックとして実現される上記各部11c・11d・2
1〜23は、ハードウェアによって実現することもでき
る。ただし、機能ブロックとして実現すれば、プログラ
ムを記録した記録媒体を配付するだけで、パネルコンピ
ュータ1を実現できるので、配付が容易になる。
【0033】上記構成において、パネルコンピュータ1
の動作について、図3に示すフローチャートに基づき説
明すると、以下の通りである。すなわち、ステップ1
(以下では、S1のように略称する)において、パネル
コンピュータ1が納入されると、製造者やサービスマン
など、パネルコンピュータ1を熟知した管理者が、パネ
ルコンピュータ1の設置場所に赴き、パネルコンピュー
タ1を設置する。
【0034】パネルコンピュータ1が動作可能になる
と、S2において、管理者は、パネルコンピュータ1を
特別な手順で起動して、BIOSセットアップを指示す
る。これにより、パネルコンピュータ1の設定部23
は、例えば、図4に示すように、BIOSセットアップ
画面を表示して、各監視項目の有効/無効と、各監視項
目で正常と判断する範囲とを、管理者に入力させる。な
お、本実施形態では、当該BIOSセットアップは、通
常使用時は、接続されないキーボード(図示せず)によ
って操作され、通常使用時には、操作できない。
【0035】この表示例では、温度に関する監視項目と
して、CPU温度の監視は、有効に設定されており、C
PU温度が70〔℃〕を越えた場合、異常と判断するよ
うに設定される。また、パネルコンピュータ1内部の温
度であるシステム温度の監視は、無効に設定されてい
る。本実施形態では、異常と判断する温度は、各項目毎
に調整可能であり、例えば、5℃単位で増減できる。
【0036】一方、ファンに関する監視項目として
は、”FAN1”〜”FAN3”に示すように、それぞ
れについて、回転数の許容誤差が設定できる。この表示
例では、システム全体を冷却するファン(FAN1)の
回転数の監視が有効であり、誤差が±50〔%〕を越え
た場合、異常と判断するように設定されている。また、
CPUを冷却するファン(FAN2)の回転数の許容誤
差も±50〔%〕に設定されている。本実施形態では、
一例として、回転数の許容誤差は、10〔%〕から70
〔%〕までの範囲で、10〔%〕毎に設定可能である。
【0037】さらに、電圧に関する監視項目としては、
図中、IN0〜IN6に示すように、CPUコアへ供給
する電圧、3.3〔V〕、5.0〔V〕、12〔V〕、
−5.0〔V〕、および、−12〔V〕について、それ
ぞれの許容誤差を設定可能であり、本実施形態では、監
視が有効な場合、±2〔%〕から±14〔%〕までの範
囲で、2〔%〕毎に増減できる。
【0038】なお、上述の各監視項目、および、設定可
能な数値範囲は、一例であり、所望の監視項目および数
値範囲を採用できる。ただし、冷却用のファンの数な
ど、監視可能な項目が異なるパネルコンピュータ1間
で、BIOSセットアップ用のソフトウェアを流用する
ために、BIOSセットアップにて設定可能な監視項目
は、各パネルコンピュータ1のいずれかで設定可能全て
を含んでいる方がよい。例えば、図4に示す上述の表示
例では、パネルコンピュータ1にファン(FAN3)が
接続されていないにも拘わらず、当該ファンの有効/無
効などを設定できる。このように、設定可能な監視項目
に、実際には監視できない項目が含まれる場合、当該項
目は、BIOSセットアップの時点で無効に設定され
る。
【0039】上記BIOSセットアップが終了すると、
パネルコンピュータ1のOSが起動して、パネルコンピ
ュータ1は、タッチパネル3から操作可能になり、例え
ば、報知の有無の設定や、設備機器の制御操作など、ユ
ーザによる通常の操作は、タッチパネル3で行われる。
【0040】すなわち、S3において、ユーザは、必要
に応じて、設定部23を動作させる。当該設定部23
は、ユーザの指示に応じて、例えば、図5から図10の
ような画面を表示し、有効とした各監視項目毎に、異常
発生時に報知するか否かと、いずれの報知方法で報知す
るかと、異常発生時にOSシャットダウンするか否かと
をユーザに設定させる。これにより、各種設定(監視パ
ラメータと称する)が、各監視項目毎に設定される。
【0041】例えば、図5に示す表示例は、温度に関す
る監視パラメータ設定画面を示している。温度に関する
監視項目を有効にする場合、使用者は、”Enable”を選
択する。これにより、異常発生時の動作を示すエラーア
クションパラメータ( ErrorAction Parameter )の内
容を変更可能になる。当該表示例の場合、温度に関して
は、エラーアクションパラメータとして、アラーム出力
の有無を示すチェックボックス( Alarm Output )、L
ED表示の有無を示すチェックボックス( LEDOutput
)、ブザー出力の有無を示すチェックボックス( Buzz
er )、ポップアップメッセージ表示の有無を示すチェ
ックボックス(Popup Message )、および、OSシャッ
トダウンの適否を示すチェックボックス( OS Shutdow
n)が表示されており、ユーザは、各チェックボックス
をチェックして、有効/無効を設定できる。また、図6
に示すように、ウォッチドックタイマー12aに関する
監視パラメータ設定画面では、タイムアウト時間も設定
可能である。
【0042】ここで、上記各監視項目のうち、異常がシ
ステムダウンを招来しやすい監視項目は、パネルコンピ
ュータ1を設置する環境や使用する環境など、パネルコ
ンピュータ1の周囲環境によって異なっている。また、
ユーザによって、許容可能なシステムダウンの頻度も異
なっている。したがって、管理者あるいはユーザは、周
囲環境やシステムダウンの頻度などに基づいて、例え
ば、設備機器の監視など、パネルコンピュータ1が通常
動作を開始する前に、各監視項目の監視パラメータを設
定する。なお、これらの監視パラメータは、ユーザが必
要に応じて変更可能である。
【0043】例えば、パネルコンピュータ1の設置場所
の周囲が広い場合など、温度の異常がシステムダウンを
招来しやすく、冷却ファンに異常が発生してもシステム
ダウンしにくい場合、例えば、図5に示すように、温度
に関する監視パラメータで、”Enable”をチェックし
て、異常を報知するように設定する。さらに、エラーア
クションパラメータとして、アラーム出力が選択され
る。一方、ファンに関する監視パラメータでは、図7に
示すように、ユーザは、”Enable”をチェックせず、異
常を報知しないように設定する。
【0044】また、エラーアクションパラメータは、異
常報知の重要性も考慮して設定される。例えば、電圧の
異常が最もシステムダウンを招来しやすく、次いで、温
度の異常がシステムダウンの原因になりやすい場合に
は、電圧の異常を報知する方法は、温度の異常よりもユ
ーザが認識しやすい方法に設定される。具体的には、図
8に示すように、エラーアクションパラメータとして、
上述のアラーム出力に加え、LED出力、ブザー出力お
よびポップアップメニューでの報知と、OSシャットダ
ウンとが選択される。ここで、各報知方法の認識のしや
すさは、パネルコンピュータ1の周囲の騒音など、パネ
ルコンピュータ1の周囲環境に応じて変化する。また、
パネルコンピュータ1の設置場所によっては、音を出せ
ない場合もあり、ユーザによっては、音よりも光で報知
した方が認識しやすい場合もある。したがって、ユーザ
あるいは管理者は、周囲環境などから認識のしやすさを
想定して、報知方法を選択する。
【0045】なお、他の監視項目としては、例えば、図
6に示すように、ウォッチドックタイマー12aのタイ
ムアウト時間が5〔秒〕に設定され、アラームとLED
とで報知するように設定される。また、図9および図1
0に示すように、ユニバーサル入力の監視は、有効に設
定され、リモートリセット入力の監視は、無効に設定さ
れる。
【0046】上記S3にて、監視パラメータが設定され
ると、パネルコンピュータ1は、例えば、設備機器の監
視など、通常動作を開始する。パネルコンピュータ1が
正常に動作している間(S4にて、 NO の場合)、ウォ
ッチドックタイマー12aおよびモニタリングブロック
13によって異常が検出されると(S5)、RAS制御
ブロック15は、上記S3にて設定された監視パラメー
タに基づいて、通知された異常を、ユーザに報知するか
否かを決定する(S6)。
【0047】ここで、上述の例では、上記S3では、温
度の異常を全ての報知方法で報知するように設定されて
いる。したがって、上記S5にて、温度センサ部13a
の検出値が異常であるとCPU11aから通知された場
合、上記S6での判定が YESとなり、RAS制御ブロッ
ク15は、S7において、アラーム出力部14a、ブザ
ー制御部14bおよび警報ランプ制御部14cと、ポッ
プアップメッセージ表示部11cおよびOSシャットダ
ウン部11dとを制御して、アラーム、ブザー、警報ラ
ンプおよびポップアップメニューを用いて、ユーザに報
知すると共に、OSシャットダウンする。
【0048】この場合、ユーザは、報知によって、温度
に異常が発生したことを把握できると共に、報知方法か
ら異常の種類を、報知の頻度から異常の発生頻度を、そ
れぞれ把握できる。したがって、例えば、温度に関する
異常の頻度が高い場合には、例えば、設置場所の温度を
下げたり、より温度が低い所へ移動させるなどの対策を
講じたり、異常の頻度が低い場合には、そのまま報知す
るなど、異常の頻度や種類に応じた対応を選択できる。
【0049】また、S8において、必要であれば、タッ
チパネル3を操作するなどして、図1に示すユーザ用状
態表示部21を動作させる。これにより、ユーザ用状態
表示部21は、例えば、図11に示すように、各監視項
目に異常が発生しているか否かを表示する。この表示例
では、" Status" として、例えば、電源電圧のうち、+
3.3〔V〕の供給に異常があることが表示されてお
り、+5〔V〕の供給には異常がないことが表示されて
いる。なお、図3では、説明の便宜上、上記S8を上記
S7の後に配したが、ユーザは、パネルコンピュータ1
が正常に動作している間、任意の時点で、ユーザ用状態
表示部21を動作させることができる。
【0050】一方、上述の例では、ファンの異常は、上
記S3において、報知しないように設定されている。し
たがって、上記S5にて、ファンセンサ部13bの検出
値が異常であるとCPU11aから通知された場合であ
っても、RAS制御ブロック15は、特に、何もせず
(上記S6にて NO と判定)、パネルコンピュータ1
は、上記S4以降の処理を繰り返す。
【0051】異常を報知するか否か、あるいは、ユーザ
がパネルコンピュータ1の状態を表示させるか否かに拘
わらず、パネルコンピュータ1は、正常に動作している
間、上記S4ないしS8の処理は繰り返される。
【0052】ここで、上記S2におけるBIOSセット
アップと上記S3における各監視パラメータの設定と
が、パネルコンピュータ1の周囲環境とユーザの許容可
能なシステムダウン頻度とに応じて適切に設定されてい
れば、パネルコンピュータ1は、当該頻度以上にシステ
ムダウンすることなく、正常に動作し続けることができ
る。
【0053】ところが、上記のパネルコンピュータ1の
周囲環境とユーザの許容可能なシステムダウン頻度と
は、多くの場合、時間の経過に伴って変化し、特に、上
記頻度は、例えば、システムダウン前にOSシャットダ
ウンなどの異常処理を行った場合のパネルコンピュータ
1の稼働時間短縮によるリスクと、パネルコンピュータ
1が不所望にシステムダウンする場合のリスクとによっ
て大幅に変動する。また、周囲環境の変化に伴って、異
常報知の必要性、および、異常を報知する際の重要度も
変化する場合もある。さらに、パネルコンピュータ1の
運用に伴って、例えば、最初に設定した際は、パネルコ
ンピュータ1内部の温度異常がシステムダウンに大きく
影響すると想定している場合であっても、実際には、C
PU11aの温度異常の方が大きく影響していた場合な
ど、最初の設定時に想定する異常の重要度と、パネルコ
ンピュータ1を運用中にユーザが感じる重要度とが異な
っている場合もある。また、例えば、実際に報知させて
見ると、ブザー出力よりもアラーム出力の方が認識しや
すいなど、報知の認識しやすさも、最初の設定時と異な
る場合もある。
【0054】これらの場合、ユーザは、例えば、タッチ
パネル3を操作するなどして、上記S3の処理を行い、
各監視項目の監視パラメータを再設定する。これによ
り、パネルコンピュータ1は、常に、ユーザが必要とす
る監視項目について、ユーザの感じる重要度に応じた報
知方法で、異常を報知できる。この結果、パネルコンピ
ュータ1は、常に、上記頻度以上にシステムダウンする
ことなく、正常に動作し続けることができる。
【0055】ところで、ユーザが監視パラメータを調整
しても、パネルコンピュータ1が不所望にシステムダウ
ンを繰り返す場合、ユーザは、管理者に相談し、管理者
は、パネルコンピュータ1の状況を把握して、頻繁に異
常が発生しないように対策を講じる(S9)。具体的に
は、上記管理者用状態表示部22は、例えば、パネルコ
ンピュータ1を設置する業者など、管理者によって操作
された場合に動作して、上記ユーザ用状態表示部21よ
りも詳細な表示、すなわち、例えば、図12に示すよう
に、各監視項目の数値自体などを表示する。なお、図3
では、説明の便宜上、S9をS4の後に配しているが、
管理者は、ユーザの要請に応じて、あるいは、所定の期
間毎など、任意の時点で、パネルコンピュータ1の状況
を把握できる。
【0056】この表示例では、例えば、+3.3〔V〕
の供給に関しては、" Status" の欄に示す異常の発生だ
けではなく、"Value" の欄に示すように、+3.51
〔V〕が供給されていることが表示されている。なお、
この表示例では、" Limit Up Value" の欄および" Limi
t Down Value" の欄に示すように、当該監視項目の上限
値および下限値も表示されている。同様に、+5〔V〕
の供給に関しては、実際に供給されている電圧が、5.
27〔V〕と、上限値5.30〔V〕から下限値4.7
0〔V〕までの範囲に収まっており、正常であることが
表示されている。
【0057】さらに、本実施形態では、各監視項目を示
すデータは、メモリ11bのうち、例えば、ハードディ
スクやフラッシュROMなどの不揮発部分にも蓄積され
ており、上記管理者用状態表示部22は、当該データを
参照して、各監視項目を表示できる。ここで、不揮発部
分に蓄積されるデータは、パネルコンピュータ1が正常
に動作している間、順次更新されるが、パネルコンピュ
ータ1が異常終了した後、パネルコンピュータ1を再起
動した時点において、当該不揮発部分に蓄積されている
データは、異常発生時点の各監視項目を示している。ま
た、上記不揮発部分に蓄積されるデータは、ユーザから
は参照および変更が不可能であり、管理者は、参照のみ
可能で変更することができない。これにより、上記管理
者用状態表示部22は、異常が発生した後であっても、
パネルコンピュータ1に異常が発生した時点における各
監視項目を表示でき、管理者は、異常原因を特定でき
る。なお、上記では、異常発生時点を表示する場合を例
にしたが、不揮発部分の記憶容量を大きくすれば、異常
発生時点の前後の各監視項目を表示できる。
【0058】ここで、一般に、管理者がパネルコンピュ
ータ1を操作する段階では、異常の原因が解消されてい
ることが多い。例えば、CPU11aの過熱が原因でシ
ステムダウンした場合、管理者がパネルコンピュータ1
を再起動するまでの間に、CPU11aの温度が低下し
てしまう。この結果、管理者は、操作時点の検出量のみ
を参照したのでは、異常の原因を特定できないことがあ
る。この場合、管理者は、ユーザへ的確な対処を指示で
きず、システムダウンが頻繁に発生する虞れがあるだけ
ではなく、劣悪な周囲環境が原因である場合であって
も、パネルコンピュータ1自体にソフトウェアあるいは
ハードウェアの欠陥があると、使用者に誤解される可能
性もある。
【0059】これに対して、本実施形態に係るパネルコ
ンピュータ1では、異常発生時点の各監視項目を示すデ
ータがメモリ11bに格納されており、管理者用状態表
示部22は、異常が発生した後であっても、異常発生時
点の各監視項目を参照できる。この結果、管理者は、異
常の原因を的確に特定できる。
【0060】上記S9にて、管理者がパネルコンピュー
タ1の状況を把握すると、上記S2以降の処理が繰り返
され、管理者は、必要であれば、BIOSセットアップ
にて、例えば、監視項目を追加したり、異常と判断する
範囲を変更するなど、適切な対処を実施できる。さら
に、周囲環境が原因であるとユーザに指摘できるので、
上述の誤解を招くことなく、例えば、設置場所の変更や
冷却装置の追加など、適切な対処をユーザへ指示でき
る。これらの結果、システムダウンの発生を確実に防止
できる。
【0061】なお、本実施形態に係るパネルコンピュー
タ1は、管理者によってのみ操作可能な管理者用状態表
示部22とは別に、ユーザでも操作可能なユーザ用状態
表示部21が設けられているが、管理者用状態表示部2
2は、ユーザが操作可能であってもよい。ただし、モニ
タリングブロック13の検出値は、各パネルコンピュー
タ1毎に異なっていることが多い。ところが、ユーザが
各検出値を参照できる場合、各検出値のバラツキが正常
な範囲であるにも拘わらず、ユーザは、当該バラツキが
異常の原因と誤解する虞れがある。したがって、本実施
形態のように、両表示部21・22を設ければ、検出値
自体など、パネルコンピュータ1の詳細な状況をユーザ
から隠すことができ、ユーザの誤解を防止できる。
【0062】同様に、本実施形態では、各監視項目を異
常と判断する範囲も、BIOSセットアップによって管
理者のみ操作されるが、これに限らず、ユーザが当該範
囲を設定可能でもよい。ただし、当該範囲の僅かな変更
は、OSシャットダウンの頻度やシステムダウンの頻度
に大きく影響する虞れがある。したがって、パネルコン
ピュータ1自体や、例えば、制御対象など、パネルコン
ピュータ1に接続された機器などを熟知した管理者によ
ってのみ、当該範囲が操作される方がよい。
【0063】さらに、本実施形態では、モニタリングブ
ロック13が温度、冷却用のファンの回転数や電源電圧
などを監視する場合を例にして説明したが、これに限る
ものではない。監視項目は、CPU11aの温度や、電
源電圧など、システムダウンを直接招来する項目であっ
てもよいし、パネルコンピュータ1の内部平均温度やフ
ァンの回転数など、システムダウンを間接的に引き起こ
す項目であってもよい。ただし、間接的な項目は、異常
と判断する際の適切な範囲が、周囲環境毎に大きく異な
っているので、範囲を一律に設定すると、パネルコンピ
ュータ1の稼働時間を大幅に短縮する虞れがある。した
がって、これらの監視項目において、範囲を設定した
り、異常処理や報知の有無を設定すれば、現在の周囲環
境を余り変更することなく、パネルコンピュータ1の稼
働時間を延長できる。また、監視項目の数を増加させて
も、稼働時間が短縮されないので、システムダウンの予
兆となる監視項目を、より確実に検出でき、システムダ
ウンをさらに確実に回避できる。
【0064】また、本実施形態では、報知方法の一例と
して、アラーム出力、ブザー出力、警報ランプの点灯、
あるいは、ポップアップメッセージの表示などを挙げた
が、これに限るものではない。例えば、光、音、振動な
ど、いずれの報知方法を使用してもよい。また、光の音
や音色、点滅周期や断続周期などを組み合わせてもよ
い。ユーザが、それぞれを識別可能な報知方法であれ
ば、いずれの報知方法を採用した場合であっても、本実
施形態と同様の効果が得られる。
【0065】なお、本実施形態では、温度センサ部13
a〜電源監視センサ部13cの検出値をCPU11aが
判定する場合を例にして説明したが、これに限るもので
はない。当然ながら、異常の範囲を変更できれば、各温
度センサ部13a〜電源監視センサ部13cが直接異常
を判定しても、同様の効果が得られる。ただし、CPU
11aが判定すれば、回路規模を増大せずに、例えば、
平均など、より複雑な方法で判定できる。
【0066】さらに、上述の説明では、パネルコンピュ
ータ1がFA分野で使用される場合を主に説明したが、
これに限るものではない。例えば、携帯型の情報端末な
ど、劣悪な周囲環境でも正常に動作することが求められ
る分野であれば、上記パネルコンピュータ1を広く適用
できる。
【0067】
【発明の効果】請求項1の発明に係るタッチスクリーン
付きコンピュータは、以上のように、タッチスクリーン
付きコンピュータが動作している間、タッチスクリーン
付きコンピュータの状態が、予め定められる異常範囲で
あるか否かを検出する異常検出手段と、上記異常範囲を
設定する範囲設定手段とを備えている構成である。
【0068】上記構成によれば、異常検出手段は、タッ
チスクリーン付きコンピュータが動作している間も異常
の有無を検出しているため、劣悪な周囲環境で使用され
るタッチスクリーン付きコンピュータであっても、周囲
環境に起因するシステムダウンを未然に回避できる。さ
らに、範囲設定手段が、異常範囲を設定できるので、現
在の周囲環境に応じて異常範囲を変更できる。この結
果、現在の周囲環境を余り変更することなく、タッチス
クリーン付きコンピュータの稼働時間を延長できるとい
う効果を奏する。
【0069】請求項2の発明に係るタッチスクリーン付
きコンピュータは、以上のように、請求項1記載の発明
の構成において、上記異常検出手段は、タッチスクリー
ン付きコンピュータの状態として、タッチスクリーン付
きコンピュータの内部温度、および、冷却用のファンの
回転数の少なくとも一つを検出する構成である。
【0070】上記構成によれば、内部温度や回転数のよ
うに、周囲環境によって適切な異常範囲が異なる場合で
あっても、範囲設定手段により、異常範囲を調整でき
る。この結果、これらの監視項目で異常範囲を変更でき
ない場合に比べて、現在の周囲環境を余り変更すること
なく、タッチスクリーン付きコンピュータの稼働時間を
延長できるという効果を奏する。
【0071】請求項3の発明に係るタッチスクリーン付
きコンピュータは、以上のように、請求項1または2記
載の発明の構成において、上記異常検出手段が異常と判
断した時点におけるタッチスクリーン付きコンピュータ
の状態を蓄積する蓄積手段を備えている構成である。
【0072】上記構成によれば、異常検出手段が異常と
判断すた時点におけるタッチスクリーン付きコンピュー
タの状態が蓄積されるので、異常が発生してから時間が
経過した場合であっても、異常発生時点での状態を把握
でき、異常の原因を特定できる。この結果、周期環境に
応じて、さらに適切に異常範囲を調整でき、タッチスク
リーン付きコンピュータの稼働時間を延長できるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、パネル
コンピュータの要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記パネルコンピュータの全体像を示す斜視図
である。
【図3】上記パネルコンピュータの動作および運用を示
すフローチャートである。
【図4】上記パネルコンピュータの表示例を示すもので
あり、管理者によって操作されるBIOSセットアップ
画面を示す説明図である。
【図5】上記パネルコンピュータの表示例を示すもので
あり、温度に関する監視パラメータの設定画面を示す説
明図である。
【図6】上記パネルコンピュータの表示例を示すもので
あり、ウォッチドックタイマーに関する監視パラメータ
の設定画面を示す説明図である。
【図7】上記パネルコンピュータの表示例を示すもので
あり、冷却用のファンに関する監視パラメータの設定画
面を示す説明図である。
【図8】上記パネルコンピュータの表示例を示すもので
あり、電源電圧に関する監視パラメータの設定画面を示
す説明図である。
【図9】上記パネルコンピュータの表示例を示すもので
あり、ユニバーサル入力に関する監視パラメータの設定
画面を示す説明図である。
【図10】上記パネルコンピュータの表示例を示すもの
であり、外部からのリモートリセット入力に関する監視
パラメータの設定画面を示す説明図である。
【図11】上記パネルコンピュータの表示例を示すもの
であり、ユーザによって参照されるシステムモニタ画面
を示す説明図である。
【図12】上記パネルコンピュータの表示例を示すもの
であり、管理者によって参照されるシステムモニタ画面
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パネルコンピュータ(タッチスクリーン付きコン
ピュータ) 11b メモリ(蓄積手段) 12a ウォッチドックタイマー(異常検出手段) 13 モニタリングブロック(異常検出手段) 23 設定部(範囲設定手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タッチスクリーン付きコンピュータが動作
    している間、タッチスクリーン付きコンピュータの状態
    が、予め定められる異常範囲であるか否かを検出する異
    常検出手段と、 上記異常範囲を設定する範囲設定手段とを備えているこ
    とを特徴とするタッチスクリーン付きコンピュータ。
  2. 【請求項2】上記異常検出手段は、タッチスクリーン付
    きコンピュータの状態として、タッチスクリーン付きコ
    ンピュータの内部温度、および、冷却用のファンの回転
    数の少なくとも一つを検出することを特徴とする請求項
    1記載のタッチスクリーン付きコンピュータ。
  3. 【請求項3】上記異常検出手段が異常と判断した時点に
    おけるタッチスクリーン付きコンピュータの状態を蓄積
    する蓄積手段を備えていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のタッチスクリーン付きコンピュータ。
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