JP2000074906A - 簡易血液濾過点着器 - Google Patents
簡易血液濾過点着器Info
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- JP2000074906A JP2000074906A JP24693098A JP24693098A JP2000074906A JP 2000074906 A JP2000074906 A JP 2000074906A JP 24693098 A JP24693098 A JP 24693098A JP 24693098 A JP24693098 A JP 24693098A JP 2000074906 A JP2000074906 A JP 2000074906A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 血液を簡便かつ迅速に濾過して血漿等の
濾過液をそのまま分析具に点着できる簡易血液濾過点着
器を提供することにある。 【解決手段】 上記課題は、有底筒状容器の下部に血液
濾過材料が収容され、その上方が濾過用血液受入空間と
され、底面には血液濾過液の点着口が設けられている簡
易血液濾過点着器によって解決される。
濾過液をそのまま分析具に点着できる簡易血液濾過点着
器を提供することにある。 【解決手段】 上記課題は、有底筒状容器の下部に血液
濾過材料が収容され、その上方が濾過用血液受入空間と
され、底面には血液濾過液の点着口が設けられている簡
易血液濾過点着器によって解決される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は全血を濾過して血漿
または血清試料を得、これをそのまま化学分析スライド
等の分析具に点着しうる簡易血液濾過点着器に関するも
のである。
または血清試料を得、これをそのまま化学分析スライド
等の分析具に点着しうる簡易血液濾過点着器に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】血液中の構成成分例えば代謝産物、蛋白
質、脂質、電解質、酵素、抗原、抗体などの種類や濃度
の測定は通常全血を遠心分離して得られる血漿または血
清を検体として行われている。ところが、遠心分離は手
間と時間がかかる。特に少数の検体を急いで処理したい
ときや、現場検査などには、電気を動力とし、遠心分離
機を必要とする遠心法は不向きである。そこで、濾過に
より全血から血漿や血清を分離する方法が検討されてき
た。
質、脂質、電解質、酵素、抗原、抗体などの種類や濃度
の測定は通常全血を遠心分離して得られる血漿または血
清を検体として行われている。ところが、遠心分離は手
間と時間がかかる。特に少数の検体を急いで処理したい
ときや、現場検査などには、電気を動力とし、遠心分離
機を必要とする遠心法は不向きである。そこで、濾過に
より全血から血漿や血清を分離する方法が検討されてき
た。
【０００３】この濾過方法には、ガラス繊維濾紙をカラ
ムに充填し、カラムの一方から全血を注入し、加圧や減
圧を行なって他方から血漿や血清を得るいくつかの方法
が公知化されている（特公昭４４−１４６７３号公報、
特開平２−２０８５６５号公報、特開平４−２０８８５
６号公報、特公平５−５２４６３号公報等）。
ムに充填し、カラムの一方から全血を注入し、加圧や減
圧を行なって他方から血漿や血清を得るいくつかの方法
が公知化されている（特公昭４４−１４６７３号公報、
特開平２−２０８５６５号公報、特開平４−２０８８５
６号公報、特公平５−５２４６３号公報等）。
【０００４】しかし、全血から濾過により自動分析等に
よる測定に必要な量の血漿または血清を得る方法に関し
ては血糖など一部の項目を除いては、いまだ試行の段階
にあり、広く実用化されるに至っていない。
よる測定に必要な量の血漿または血清を得る方法に関し
ては血糖など一部の項目を除いては、いまだ試行の段階
にあり、広く実用化されるに至っていない。
【０００５】そこで、本発明者らは先に、微量な血液で
あっても血漿や血清を効率よく分離しうる血液濾過ユニ
ットとして、濾材にガラス繊維濾紙と微多孔性膜を組み
合わせるとともに濾材の血漿出口側にシール部材を設け
て濾過材料の開口面積を狭めた血液濾過ユニットを完成
した（特開平９−１９６９１１号公報）。
あっても血漿や血清を効率よく分離しうる血液濾過ユニ
ットとして、濾材にガラス繊維濾紙と微多孔性膜を組み
合わせるとともに濾材の血漿出口側にシール部材を設け
て濾過材料の開口面積を狭めた血液濾過ユニットを完成
した（特開平９−１９６９１１号公報）。
【０００６】また、その吸引側に血漿受槽を設けたもの
も既に開発した（特開平９−２７６６３１号公報）。
も既に開発した（特開平９−２７６６３１号公報）。
【０００７】本発明者らは血液濾過ユニットの開発をさ
らに進め、その形状等の改良を種々行ってきた（特願平
８−３３３３６１号、特願平８−３４４０１８号、特願
平８−３４４０１９号等）。
らに進め、その形状等の改良を種々行ってきた（特願平
８−３３３３６１号、特願平８−３４４０１８号、特願
平８−３４４０１９号等）。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来の血漿受
槽を設けた血液濾過ユニットは、濾過液である血漿を一
旦血漿受槽に受けて、これをアナライザー等に移送して
各種の血液成分の分析を行うものである。その濾過方式
も下方に配置した採血管等の血液容器から血液を吸い上
げて上昇流で濾過層を通過させ、濾過液である血漿を上
部の血漿受槽に貯める方式が一般に採用されている。
槽を設けた血液濾過ユニットは、濾過液である血漿を一
旦血漿受槽に受けて、これをアナライザー等に移送して
各種の血液成分の分析を行うものである。その濾過方式
も下方に配置した採血管等の血液容器から血液を吸い上
げて上昇流で濾過層を通過させ、濾過液である血漿を上
部の血漿受槽に貯める方式が一般に採用されている。
【０００９】一方、血液分析は常に多数成分について行
う必要はなく、１、２成分等の少数成分の分析でよい場
合もある。その場合、分析に用いる血漿量は極く微量で
足りるが一方、血漿調製から分析具への点着を簡便かつ
迅速に行えれば臨床現場において極めて便利かつ有効で
ある。
う必要はなく、１、２成分等の少数成分の分析でよい場
合もある。その場合、分析に用いる血漿量は極く微量で
足りるが一方、血漿調製から分析具への点着を簡便かつ
迅速に行えれば臨床現場において極めて便利かつ有効で
ある。
【００１０】本発明の目的は、血液を簡便かつ迅速に濾
過して血漿等の濾過液をそのまま分析具に点着できる簡
易血液濾過点着器を提供することにある。
過して血漿等の濾過液をそのまま分析具に点着できる簡
易血液濾過点着器を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討の結果、有底筒状容器の下部に
血液濾過材料が収容され、その上方が濾過用血液受入空
間とされ、底面には血液濾過液の点着口が設けられてい
る簡易血液濾過点着器によってかかる目的を達成するこ
とができた。
を解決するべく鋭意検討の結果、有底筒状容器の下部に
血液濾過材料が収容され、その上方が濾過用血液受入空
間とされ、底面には血液濾過液の点着口が設けられてい
る簡易血液濾過点着器によってかかる目的を達成するこ
とができた。
【００１２】
【発明の実施の形態】濾過点着器の本体として使用され
る有底筒状容器は通常円筒であるが、これに限定される
ものではなく４角筒等の角筒であってもよい。
る有底筒状容器は通常円筒であるが、これに限定される
ものではなく４角筒等の角筒であってもよい。
【００１３】この容器の下部には血液濾過材料が収容さ
れ、その上方が濾過用血液受入空間とされる。容器の容
積は分析に必要な血漿量あるいは血清量に応じて設計さ
れ、化学分析スライドを用いて分析するときには、血液
濾過材料収容部が０．０２〜５ｍｌ程度、通常０.１〜
３ｍｌ程度、血液受入空間０.０２〜５ｍｌ程度、通常
０.１〜３ｍｌ程度、両者を合わせた容積が０.０４〜１
０ｍｌ程度、通常０．２〜６ｍｌ程度が適当である。加
圧具によっては加圧のための空間をさらに設ける。加圧
のための空間は０．０５〜１５ｍｌ程度、通常０．１〜
１２ｍｌ程度でよい。容器の内径は円筒の場合２〜３０
ｍｍ程度、通常４〜２０ｍｍ程度でよい。血液濾過材料
の離脱もしくは不要な移動を防止しあるいは濾過時の膨
潤度を制限するために血液濾過材料収容部の上端あるい
はその上方に容器内壁から内方に突出する突起もしくは
リング状突条を設け、又は段差あるいはテーパを介して
血液濾過材料収容部より上を小径にしてもよい。
れ、その上方が濾過用血液受入空間とされる。容器の容
積は分析に必要な血漿量あるいは血清量に応じて設計さ
れ、化学分析スライドを用いて分析するときには、血液
濾過材料収容部が０．０２〜５ｍｌ程度、通常０.１〜
３ｍｌ程度、血液受入空間０.０２〜５ｍｌ程度、通常
０.１〜３ｍｌ程度、両者を合わせた容積が０.０４〜１
０ｍｌ程度、通常０．２〜６ｍｌ程度が適当である。加
圧具によっては加圧のための空間をさらに設ける。加圧
のための空間は０．０５〜１５ｍｌ程度、通常０．１〜
１２ｍｌ程度でよい。容器の内径は円筒の場合２〜３０
ｍｍ程度、通常４〜２０ｍｍ程度でよい。血液濾過材料
の離脱もしくは不要な移動を防止しあるいは濾過時の膨
潤度を制限するために血液濾過材料収容部の上端あるい
はその上方に容器内壁から内方に突出する突起もしくは
リング状突条を設け、又は段差あるいはテーパを介して
血液濾過材料収容部より上を小径にしてもよい。
【００１４】容器の底部は平底であってもよいが、点着
口を最深部とするロート状等の傾斜構造とすることが好
ましい。また、血液濾過時に血液の偏流をなくして濾過
材料全体にゆきわたるよう、底部に濾過材料の底面への
密着を阻止する手段を設けることができる。この手段は
底面に突起あるいはネット等を設置すればよい。突起は
散点状に配置したり、突条を点着口に向かう放射状に配
置したりする。
口を最深部とするロート状等の傾斜構造とすることが好
ましい。また、血液濾過時に血液の偏流をなくして濾過
材料全体にゆきわたるよう、底部に濾過材料の底面への
密着を阻止する手段を設けることができる。この手段は
底面に突起あるいはネット等を設置すればよい。突起は
散点状に配置したり、突条を点着口に向かう放射状に配
置したりする。
【００１５】点着口は、化学分析スライドの場合点着液
量が２〜１０００μｌ程度、通常４〜１００μｌ程度で
あり、１滴の液量もしくは１濾過操作で流出する液量が
この程度になる口径にされる。具体的には０．２〜３ｍ
ｍ程度である。点着口の外部形状は底面に形成した平ら
な穴であってもよく、点着口縁に短管状突縁が形成され
たり、ノズル状にされていてもよい。
量が２〜１０００μｌ程度、通常４〜１００μｌ程度で
あり、１滴の液量もしくは１濾過操作で流出する液量が
この程度になる口径にされる。具体的には０．２〜３ｍ
ｍ程度である。点着口の外部形状は底面に形成した平ら
な穴であってもよく、点着口縁に短管状突縁が形成され
たり、ノズル状にされていてもよい。
【００１６】一方、筒状容器の上縁は血液の注入と加圧
を行える開口を有していればよい。
を行える開口を有していればよい。
【００１７】容器を形成する材料はプラスチックが好ま
しい。例えば、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸エス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ナイロン、ポリカーボネート等の透明あるいは不透明の
樹脂が用いられる。
しい。例えば、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸エス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ナイロン、ポリカーボネート等の透明あるいは不透明の
樹脂が用いられる。
【００１８】筒状容器の上部開口には血液を加圧濾過す
る加圧具が装着される。この加圧具は指で操作すること
によって加圧具から空気を押し出して加圧するものが用
いられる。空気を押し出す手段は材料の変形や移動によ
って行う。材料の変形は弾性変形、塑性変形のいずれで
あってもよいが、操作の容易さと確実さの点で弾性変形
を利用するものが好ましい。具体的には中空弾性球（半
球のような部分球を含む。）、蛇腹体、弾性板等を利用
したものがある。使用される弾性材料は各種ゴムや薄肉
プラスチック等が適当である。材料の移動によって行う
例としてはシリンジ等のピストンを利用する機構があ
る。この場合の材料はプラスチック、ガラス、金属等が
使用される。
る加圧具が装着される。この加圧具は指で操作すること
によって加圧具から空気を押し出して加圧するものが用
いられる。空気を押し出す手段は材料の変形や移動によ
って行う。材料の変形は弾性変形、塑性変形のいずれで
あってもよいが、操作の容易さと確実さの点で弾性変形
を利用するものが好ましい。具体的には中空弾性球（半
球のような部分球を含む。）、蛇腹体、弾性板等を利用
したものがある。使用される弾性材料は各種ゴムや薄肉
プラスチック等が適当である。材料の移動によって行う
例としてはシリンジ等のピストンを利用する機構があ
る。この場合の材料はプラスチック、ガラス、金属等が
使用される。
【００１９】加圧具は筒状容器と同体、別体のいずれで
あってもよい。同体の場合には血液の注入口が必要であ
り、加圧時には、この注入口を指、粘着テープ、ピスト
ン等で閉止する。別体の場合、装着は血液の注入前後い
ずれでもよい。
あってもよい。同体の場合には血液の注入口が必要であ
り、加圧時には、この注入口を指、粘着テープ、ピスト
ン等で閉止する。別体の場合、装着は血液の注入前後い
ずれでもよい。
【００２０】血液濾過材料の種類は問わないが、本発明
の濾過材料では、その表面のみで血球をトラップするい
わゆる表面濾過材料ではなく、ガラス繊維濾紙等の厚さ
方向に浸透するに従って、初めは大きな血球成分、後に
は小さな血球成分と徐々に空隙構造にからめ、厚さ方向
に全長にわたって血球を留め除去していく、いわゆる体
積濾過材料によるものが使用される。好ましいものはガ
ラス繊維濾紙、微多孔性膜等であり、ガラス繊維濾紙と
微多孔性膜を組み合わせたものが特に好ましい。
の濾過材料では、その表面のみで血球をトラップするい
わゆる表面濾過材料ではなく、ガラス繊維濾紙等の厚さ
方向に浸透するに従って、初めは大きな血球成分、後に
は小さな血球成分と徐々に空隙構造にからめ、厚さ方向
に全長にわたって血球を留め除去していく、いわゆる体
積濾過材料によるものが使用される。好ましいものはガ
ラス繊維濾紙、微多孔性膜等であり、ガラス繊維濾紙と
微多孔性膜を組み合わせたものが特に好ましい。
【００２１】ガラス繊維濾紙は密度が０．０５〜０．５
程度、好ましくは０.０７〜０.３５程度、特に好ましく
は０．０９〜０．２程度で、保留粒子径が０．８〜９μ
ｍ程度、特に１〜５μｍ程度のものが好ましい。ガラス
繊維の表面を、特開平２−２０８５６５号公報、同４−
２０８８５６号公報に記載された様な方法で、親水性高
分子で処理することによって濾過をより速やかに円滑に
行なうことができる。また、ガラス繊維の表面をレクチ
ンで処理することもできる。ガラス繊維濾紙は複数枚と
積層して用いることができる。
程度、好ましくは０.０７〜０.３５程度、特に好ましく
は０．０９〜０．２程度で、保留粒子径が０．８〜９μ
ｍ程度、特に１〜５μｍ程度のものが好ましい。ガラス
繊維の表面を、特開平２−２０８５６５号公報、同４−
２０８８５６号公報に記載された様な方法で、親水性高
分子で処理することによって濾過をより速やかに円滑に
行なうことができる。また、ガラス繊維の表面をレクチ
ンで処理することもできる。ガラス繊維濾紙は複数枚と
積層して用いることができる。
【００２２】表面を親水化されており血球分離能を有す
る微多孔性膜は、実質的に分析値に影響を与える程には
溶血することなく、全血から血球と血漿を特異的に分離
するものである。この微多孔性膜は孔径がガラス繊維濾
紙の保留粒子径より小さくかつ０．２μｍ以上、好まし
くは０．３〜５μｍ程度、より好ましくは０．５〜３μ
ｍ程度のものが適当である。また、空隙率は高いものが
好ましく、具体的には、空隙率が約４０％から約９５
％、好ましくは約５０％から約９５％、さらに好ましく
は約７０％から約９５％の範囲のものが適当である。微
多孔性膜の例としてはポリスルホン膜、弗素含有ポリマ
ー膜等がある。好ましい微多孔性膜はポリスルホン膜、
酢酸セルローズ膜等であり、特に好ましいのはポリスル
ホン膜である。
る微多孔性膜は、実質的に分析値に影響を与える程には
溶血することなく、全血から血球と血漿を特異的に分離
するものである。この微多孔性膜は孔径がガラス繊維濾
紙の保留粒子径より小さくかつ０．２μｍ以上、好まし
くは０．３〜５μｍ程度、より好ましくは０．５〜３μ
ｍ程度のものが適当である。また、空隙率は高いものが
好ましく、具体的には、空隙率が約４０％から約９５
％、好ましくは約５０％から約９５％、さらに好ましく
は約７０％から約９５％の範囲のものが適当である。微
多孔性膜の例としてはポリスルホン膜、弗素含有ポリマ
ー膜等がある。好ましい微多孔性膜はポリスルホン膜、
酢酸セルローズ膜等であり、特に好ましいのはポリスル
ホン膜である。
【００２３】本発明の血液濾過材料においてはガラス繊
維濾紙が血液供給側に配置され、微多孔性膜が吸引側に
配置される。最も好ましい材料は血液供給側からガラス
繊維濾紙、ポリスルホン膜をこの順に積層した積層体で
ある。一方、血液濾過材料をガラス繊維のみで形成する
こともできる。
維濾紙が血液供給側に配置され、微多孔性膜が吸引側に
配置される。最も好ましい材料は血液供給側からガラス
繊維濾紙、ポリスルホン膜をこの順に積層した積層体で
ある。一方、血液濾過材料をガラス繊維のみで形成する
こともできる。
【００２４】ガラス繊維濾紙の厚さは１〜１０ｍｍ程
度、好ましくは２〜８ｍｍ程度である。このガラス繊維
濾紙は複数枚、例えば２〜１０枚程度、好ましくは２〜
６枚程度を積層して上記厚さとすることができる。
度、好ましくは２〜８ｍｍ程度である。このガラス繊維
濾紙は複数枚、例えば２〜１０枚程度、好ましくは２〜
６枚程度を積層して上記厚さとすることができる。
【００２５】微多孔性膜の厚さは０．０５〜０．５ｍｍ
程度、特に０．１〜０．３ｍｍ程度でよく、通常は１枚
の微多孔性膜を用いればよい。しかしながら、必要によ
り複数枚を用いることもできる。
程度、特に０．１〜０．３ｍｍ程度でよく、通常は１枚
の微多孔性膜を用いればよい。しかしながら、必要によ
り複数枚を用いることもできる。
【００２６】また、濾過材料とその収容部の壁面との間
は、全血を吸引した時に濾過材料を経由しない流路が出
来ないように構成されている必要があることは勿論であ
る。但し、微多孔性膜で止めうる程度の血球が漏れてき
ても支障はない。
は、全血を吸引した時に濾過材料を経由しない流路が出
来ないように構成されている必要があることは勿論であ
る。但し、微多孔性膜で止めうる程度の血球が漏れてき
ても支障はない。
【００２７】本発明の簡易血液濾過点着器の点着対象分
析具の種類は試料が点着される形式のものであればよい
が、化学分析スライドが好ましく使用される。この化学
分析スライドは乾式分析素子をスライド枠に納めたもの
である。乾式分析素子は少なくとも展開層、試薬層また
は親水性ポリマー層と支持体よりなっていて試料を点着
し、インキュベートして比重定量とするものであり各種
のものが開発され、多数の種類が市販されている。
析具の種類は試料が点着される形式のものであればよい
が、化学分析スライドが好ましく使用される。この化学
分析スライドは乾式分析素子をスライド枠に納めたもの
である。乾式分析素子は少なくとも展開層、試薬層また
は親水性ポリマー層と支持体よりなっていて試料を点着
し、インキュベートして比重定量とするものであり各種
のものが開発され、多数の種類が市販されている。
【００２８】
【実施例】本発明の一実施例である簡易血液濾過点着器
の断面図を図１に示す。
の断面図を図１に示す。
【００２９】この有底筒状容器１はポリプロピレン製で
円筒形をしており、底面の中央には点着口２が下方に短
管状に突出形成されている。筒状容器の内径は４ｍｍ
φ、上縁から底面までの深さは１５ｍｍ、点着口の口径
（内径）１ｍｍφ、下方への突出高さ５ｍｍである。
円筒形をしており、底面の中央には点着口２が下方に短
管状に突出形成されている。筒状容器の内径は４ｍｍ
φ、上縁から底面までの深さは１５ｍｍ、点着口の口径
（内径）１ｍｍφ、下方への突出高さ５ｍｍである。
【００３０】筒状容器１の内部には厚さ１７０μｍのポ
リスルホン膜４（ＳＥ−２００，富士写真フイルム
（株）製品）１枚と厚さ１ｍｍのガラス繊維濾紙３（Ｇ
Ｆ／Ｄ，ワットマン社製）６枚を重ねて入れた。この血
液濾過材料の全厚は７ｍｍで、その上方に深さ８ｍｍの
空間が残り、これが濾過用血液受入空間５として使用さ
れる。図１は血液６を注入した状態を示している。
リスルホン膜４（ＳＥ−２００，富士写真フイルム
（株）製品）１枚と厚さ１ｍｍのガラス繊維濾紙３（Ｇ
Ｆ／Ｄ，ワットマン社製）６枚を重ねて入れた。この血
液濾過材料の全厚は７ｍｍで、その上方に深さ８ｍｍの
空間が残り、これが濾過用血液受入空間５として使用さ
れる。図１は血液６を注入した状態を示している。
【００３１】この血液濾過点着器に加圧具７を装着して
血液６を濾過している状態を図２に示す。この加圧具７
はゴム製で中央開口８を有する傘状をしている。濾過
は、筒状容器１の上部開口にこの加圧具７を被せて、筒
状容器１の底部周縁付近を人差指と中指で支え、加圧具
７の中央開口８を親指で閉止して押すことによって行わ
れる。
血液６を濾過している状態を図２に示す。この加圧具７
はゴム製で中央開口８を有する傘状をしている。濾過
は、筒状容器１の上部開口にこの加圧具７を被せて、筒
状容器１の底部周縁付近を人差指と中指で支え、加圧具
７の中央開口８を親指で閉止して押すことによって行わ
れる。
【００３２】図３はこの血液濾過点着器を用い、図２の
ように操作して化学分析スライド９に濾過液である血漿
の１滴を点着している状態を示している。
ように操作して化学分析スライド９に濾過液である血漿
の１滴を点着している状態を示している。
【００３３】図４は同様にイムノクロマトテスト片１０
の点着部に点着している状態を示している。
の点着部に点着している状態を示している。
【００３４】図５は上端に鍔を有する短い有底円筒状キ
ャップを加圧具７として使用した例である。血液注入後
このキャップ７を装着して指で下方に押すとこれがピス
トンの働きをして血液を加圧して濾過する。
ャップを加圧具７として使用した例である。血液注入後
このキャップ７を装着して指で下方に押すとこれがピス
トンの働きをして血液を加圧して濾過する。
【００３５】図６は図５と逆に底面が開放され上面が閉
止されたキャップを加圧具７として使用した例である。
このキャップ７の上部中央には開口１０があり、これを
指又は粘着テープ１１でシールして下方に押せばよい。
止されたキャップを加圧具７として使用した例である。
このキャップ７の上部中央には開口１０があり、これを
指又は粘着テープ１１でシールして下方に押せばよい。
【００３６】図７は加圧具７に蛇腹を用い、これを有底
筒状容器１と一体に形成した例である。
筒状容器１と一体に形成した例である。
【００３７】
【発明の効果】本発明の簡易血液濾過点着器を用いるこ
とによって、血液から容易に血漿又は血清試料を得これ
を点着することができ、血液分析を迅速に行うことがで
きる。
とによって、血液から容易に血漿又は血清試料を得これ
を点着することができ、血液分析を迅速に行うことがで
きる。
【図１】 本発明の一実施例である簡易血液濾過点着器
の断面図である。
の断面図である。
【図２】 図１の血液濾過点着器に加圧具の一例を装着
して濾過している状態を示す断面図である。
して濾過している状態を示す断面図である。
【図３】 図１の血液濾過点着器を用いて化学分析スラ
イドに点着している状態を示す図である。
イドに点着している状態を示す図である。
【図４】 図１の血液濾過点着器を用いてイムノクロマ
トテスト片に点着している状態を示す図である。
トテスト片に点着している状態を示す図である。
【図５】 加圧具に短シリンダ状のものを用いた例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図６】 加圧具に頂面が中央開口を残して閉止された
キャップを用いた例を示す断面図である。
キャップを用いた例を示す断面図である。
【図７】 加圧具に蛇腹を用いこれを筒状容器と一体に
形成した例を示す断面図である。
形成した例を示す断面図である。
１……有底筒状容器 ２……点着口 ３……ガラス繊維濾紙（血液濾過材料） ４……ポリスルホン酸（血液濾過材料） ５……濾過用血液受入空間 ６……血液 ７……加圧具 ８……中央開口 ９……化学分析スライド １０…イムノクロマトテスト片 １１…粘着テープ
フロントページの続き (72)発明者 瀬志本 修 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 Ｆターム(参考） 2G045 AA01 BA10 BB04 BB05 CA01 CA25 CA26 FA01 FA07 FB03 FB06 FB16 FB17 GC06 JA07 2G058 AA09 BA07 BB15 CA04 CC09 CC17 EA09 EA11 GA14
Claims (2)
- 【請求項１】 有底筒状容器の下部に血液濾過材料が収
容され、その上方が濾過用血液受入空間とされ、底面に
は血液濾過液の点着口が設けられている簡易血液濾過点
着器 - 【請求項２】 筒状容器の上部開口に装着されて血液を
加圧濾過する加圧具を有する請求項１記載の簡易血液濾
過点着器
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24693098A JP2000074906A (ja) | 1998-09-01 | 1998-09-01 | 簡易血液濾過点着器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24693098A JP2000074906A (ja) | 1998-09-01 | 1998-09-01 | 簡易血液濾過点着器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000074906A true JP2000074906A (ja) | 2000-03-14 |
Family
ID=17155874
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24693098A Pending JP2000074906A (ja) | 1998-09-01 | 1998-09-01 | 簡易血液濾過点着器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000074906A (ja) |
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1998
- 1998-09-01 JP JP24693098A patent/JP2000074906A/ja active Pending
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