JP2000072183A - 包装箱 - Google Patents

包装箱

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JP2000072183A
JP2000072183A JP10243051A JP24305198A JP2000072183A JP 2000072183 A JP2000072183 A JP 2000072183A JP 10243051 A JP10243051 A JP 10243051A JP 24305198 A JP24305198 A JP 24305198A JP 2000072183 A JP2000072183 A JP 2000072183A
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packaging box
plate
resin layer
carbon dioxide
oxygen
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JP10243051A
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Hiroshi Mori
弘志 盛
Takeo Nito
武夫 仁藤
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Tokan Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokan Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部に充填された青果物の鮮度を維持するよう
にした包装箱を提供することを目的とする。 【解決手段】炭酸ガスと酸素の透過を制御する樹脂層1
4を接合した段ボール原紙から成り、とくに長辺側側板
21と短辺側側板22とのコーナの部分に設けられてい
るコーナ板25を斜めの折曲げ線28によって内側に折
込むようにし、上部開口を両側から蓋板35を突合わせ
て閉塞するとともに、これらの蓋板35の先端部をシー
ルテープ43によってシールするようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は包装箱に係り、とく
に板紙を折曲げて組立てられる直方体状の包装箱に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば青果物等を物流に供するために、
段ボール紙から成る包装箱が広く用いられている。この
種の包装箱は、段ボール原紙によって4辺の側壁を筒状
に形成するとともに、底部開口を底板によって、上部開
口を蓋板によってそれぞれ閉塞するようにしたものであ
って、このように包装箱内に青果物を充填し、必要に応
じてシールテープによって開口部をシールして物流に供
するようにしている。
【0003】また温度が高温になると変質し易い茸類を
輸送する場合には、上記のような段ボールケースに代え
て、発泡スチロールの箱の中にこのような青果物を充填
するようにしている。さらに必要に応じてパック氷を上
記包装箱内に一緒に収納し、このようなパック氷から成
る蓄冷剤によって温度に低温に維持しながら輸送を行な
うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】段ボールケースから成
る包装箱は、内部の温度が上り易いために、これによっ
て青果物の温度も上昇し、鮮度が低下して品質の劣化を
生じ易い。
【0005】これに対して発泡スチロール樹脂から成る
包装箱の場合には、パック氷を蓄冷剤として使用するこ
とにより、内部の温度の上昇を防止し、充填された青果
物の品質の劣化を防止し、鮮度を比較的良好な状態に維
持することが可能になる。ところが発泡スチロール樹脂
から成る包装箱は、偏平に折畳んで供給することができ
ず、このためにこのような包装箱の供給および保管にス
ペースを要する欠点がある。また廃棄処理の際に黒煙を
発生し、あるいはまた焼却炉を損傷する問題があり、廃
棄物の処理に問題を生じている。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、青果物等の品質の劣化を伴うことがな
く、鮮度を維持した状態で輸送することが可能な包装箱
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、板紙を折曲げ
て組立てられる直方体状の包装箱において、炭酸ガスと
酸素の透過を制御する樹脂層を前記板紙の少なくとも片
面に被覆してなり、底板と4辺の側板とが連続して形成
され、しかも隣接する側板間に位置するほぼ正方形の板
状部に斜めの折曲げ線を形成して内側に折込むように
し、前記4辺の側板の内の少なくとも互いに対向する一
対の側板にそれぞれ蓋板を連設し、該蓋板の先端部を突
合わせて上部開口を閉塞するようにしたことを特徴とす
る包装箱に関するものである。
【0008】前記炭酸ガスと酸素の透過を制御する樹脂
層が、エチレンと炭素数が3〜12のα−オレフィンと
の密度0.917g/cm3 以下の共重合体を含有し、
27℃での炭酸ガス透過係数が8×10-10 cm3 (S
TP)cm/(cm2 ・S・cmHg)以上で、炭酸ガ
スと酸素の透過係数比Pco2 /Po2 が3.5以上で
あり水蒸気透過係数が80×10-9cm3 ( STP)c
m/(cm2 ・S・cmHg)以下である樹脂層から構
成されるものであってよい。またエチレンと炭素数が3
〜12のα−オレフィンとの共重合体が密度0.912
以下の超低密度ポリエチレンであってよい。また互いに
先端部が突合わされる蓋板の突合わせ部分に沿ってシー
ルテープを貼ってシールするようにしてよい。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の一実施の形
態に係る包装箱に用いられる段ボール原紙の構造を示す
ものであって、ここでは表側ライナ11と裏側ライナ1
2との間に中芯13を配した段ボール原紙が用いられる
ようになっている。そしてこのような段ボール原紙の特
徴は、とくに樹脂層14にある。
【0010】図1に示すように、表側ライナ11の表面
に樹脂層14が接合されてよい。あるいはまた図2に示
すように、裏側ライナ12の外表面に樹脂層14が接合
されてよい。あるいはまた図3に示すように、表側ライ
ナ11の表面と裏側ライナ12の表面とにそれぞれ樹脂
層14が接合されるようにしてよい。このように少なく
とも片面に樹脂層14が接合された段ボール原紙によっ
て包装箱が組立てられるようになっている。
【0011】ここで樹脂層14はガスの、とくに炭酸ガ
スと酸素の透過を制御する樹脂層を構成している。この
ような樹脂層14についてより詳細に説明する。
【0012】段ボール原紙の表側ライナ11あるいは裏
側ライナ12に接合される樹脂層14は、密度0.91
7g/cm3 以下のエチレン−αオレフィン共重合体を
含有し、炭酸ガス透過係数Pco2 が、8×10-10
3 (STP)cm/(cm2 ・S・cmHg)以上
で、炭酸ガス透過係数Pco2 と酸素透過係数Po2
比が3.5以上である。またこの樹脂層14は、水蒸気
透過係数PH2 Oが8×10-9cm3 (STP)cm/
(cm2 ・S・cmHg)以下であることが好ましい。
【0013】ここで用いられるガス透過性の特性は、単
独の合成樹脂で形成することもできるが、上記の性格を
異にする特性をそれぞれ独立に満足する必要から、複数
の合成樹脂で構成するのが好ましい。このような合成樹
脂代表例としては、エチレンと炭素数が3ないし12の
α−オレフィン共重合体、例えばエチレン−ブテン−1
共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン
−4−メチルペンテン−1共重合体およびエチレン−オ
クテン−1共重合体等を挙げることができ、これらの樹
脂から選ばれた少なくとも2種以上のブレンドとして用
いるのが好ましい。またこれらのエチレンと炭素数が3
ないし12のα−オレフィン共重合体と低密度ポリエチ
レンのブレンド物も使用することができる。
【0014】とくに高い炭酸ガス透過係数を得るには、
α−オレフィンの共重合比が比較的高い低密度エチレン
−α−オレフィン共重合体、あるいはα−オレフィン共
重合比が高いいわゆる超低密度エチレン−α−オレフィ
ン共重合体を主成分として用いるのが好ましく、また高
い選択透過比を得るには、上記の樹脂群の内の異なるモ
ノマより構成される少なくとも2種類以上の樹脂、例え
ば低密度ポリエチレンとエチレン−ヘキセン−1共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体とエチレン−ヘキセ
ン−1共重合体等の組合わせを選択して用いるのが好ま
しい。
【0015】またこの樹脂層14のガスの透過特性の条
件を満足する樹脂を得るための別の方法として、上記樹
脂単独あるいは複数の樹脂のブレンドをベースポリマと
してこれに対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メ
チルメタアクリレート共重合体等のエチレン共重合体、
エチレンまたはα−オレフィン−プロピレン−非共役ジ
エンタポリマ、あるいはスチレン−ブタジエンブロック
共重合体、スチレン/イソプレンブロック共重合体の水
素添加物等の樹脂をブレンドして用いることができる。
これらの樹脂を単独樹脂として用いると、ガスの透過性
の特性の総てを満たすのが比較的困難であることと、紙
とのラミネート強度が低下したり、ラミネート後の折曲
げ加工によりクラックや割れを生じ易くなる傾向がある
ために、上記のベースポリマに対して90:10ないし
50:50のブレンド比にして用いる必要がある。
【0016】このように繰返し単位の異なる樹脂をブレ
ンドすることで、炭酸ガスと酸素の透過比率が大きくな
るという理由は必ずしも明らかではないが、分子運動性
の異なる分子鎖が異なった濃度で存在する領域があり、
この領域での両者のガスの透過性が分子鎖濃度に依存し
て変化するためであると推定される。
【0017】このような樹脂層には、それ自体公知の処
方に従って、フェノール系、有機硫黄系、有機窒素系、
有機リン系等の酸化防止剤ないしは熱安定性剤や、金属
石鹸や他の脂肪酸エステル等の脂肪酸誘導体から成る滑
剤、防曇剤、帯電防止剤、炭酸カルシウム、ホワイトカ
ーボン、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、ケイ酸マ
グネシウム、カーボンブラック、各種クレイ、天然ない
し合成ゼオライト等の無機物系充填剤あるいは他の着色
料等の配合剤をそれ自体公知の配合比で配合することが
できる。
【0018】被覆樹脂層14の厚みは、使用する樹脂の
種類やその物理的強度により、また用いられる紙の性質
との関係、場合によっては対象となる青果物の種類、保
存温度等を考慮して適切に設定する必要がある。一般に
は5〜60μm程度であって、好ましくは10〜40μ
m程度が適当である。
【0019】またここで使用する樹脂層の樹脂のメルト
インデックス(MI)には、とくに制限はないが、例え
ばMI値が0.1〜10g/10分(JISK6760
に準拠)程度のものを使用するのが好ましい。
【0020】また被覆樹脂層14は、押出しあるいは樹
脂フィルム、シート等のラミネートにより形成すること
ができる。また紙との密着性や樹脂被覆層の表面特性を
改善する目的で、多層ダイを用いたラミネーション、あ
るいは予め多層ダイによって製膜した多層フィルムを用
いることができ、この場合にこれらの多層樹脂層が所望
のガス透過性を満たすことになる。
【0021】このような樹脂層14の表面に印刷を施す
ことは、包装箱の美粧性を確保する点から好ましく、ま
た紙に樹脂層14を形成するに先立って印刷を行なうこ
ともできる。印刷層の厚みが薄く、連続皮膜でないため
に、透過性への影響は極めて軽微である。とくに前者の
場合インキの密着性を高め、耐傷付性を防止する観点か
ら、樹脂被覆後にあるいはフィルムの場合には被覆前に
通常公知の方法にてコロナ放電処理等の処理を施すこと
が効果的である。
【0022】樹脂層14が接合される紙はセルローズパ
ルブで抄造された紙、例えばクラフト紙、アート紙、一
般の印刷用紙やロール紙、薄葉紙あるいはまたライナ、
中芯等の段ボール原紙、マニラボール、白ボール等の白
板紙等のいわゆる板紙等が使用できる。さらにパルプに
対して、ポリエチレン等の合成樹脂繊維を混抄した紙も
使用できる。
【0023】樹脂層14を被覆した包装紙は、通常の包
装紙のように青果物を包み紙の合せ部をシールして密封
することにより包装してもよく、袋または箱状の容器と
して青果物を収納して開口部をシールしたり蓋をして密
封してもよい。このようにして密封すると、内部の雰囲
気は適正な雰囲気となり、青果物の鮮度が維持される。
【0024】樹脂層14を被覆した紙の使用に際して、
それ自体公知の青果物の鮮度保存に有効な手段を併用す
ることができる。例えば青果物のエチレン、アルデヒド
等の発生ガスに対してはガス吸着剤、袋の水分制御に保
湿剤や吸湿剤、あるいは脱酸素剤、炭酸ガス除去剤等の
併用が鮮度保持により一層の効果を示す場合がある。
【0025】これらの補助剤は、通常は包装用紙で包装
した内部に別の袋の形態で使用するが、場合によっては
包装用紙にコートしたり、抄紙の際にパルプ等と含浸し
たり混抄したり、あるいは樹脂中に混合する等の方法で
用いても有効である。
【0026】次にこのような樹脂層14を被覆した紙か
ら成る包装体中の雰囲気と外気との間に発生するガスの
移動について説明する。青果物の呼吸によって発生する
炭酸ガスCO2 は包装用紙を透過して外気に放散する。
一方青果物の呼吸により消費された酸素O2 は外気より
包装用紙を透過して包装体中に侵入する。ここで青果物
を休眠状態に保つ雰囲気を形成するためには、包装体中
の炭酸ガスをできるだむ多く外気に放散して存在量を可
能な限り少なくし、侵入する酸素を制御して存在量を必
要最小限の呼吸を行なうだけの量に制御することが必要
になる。
【0027】またこのような包装用紙を用いる他の別の
効果として、包装用紙が高いガス透過性を示し、青果物
が発生するエチレンガスも非常に効率よく外部へ放出す
るため、包装体内部のエチレンガス濃度の上昇が抑えら
れ、青果物の老化を防止する効果がある。とくに雰囲気
の調整によって従来の包装体に比較して150%以上の
生鮮保存日数の延長が認められている。
【0028】また本実施の形態の包装用紙は、炭酸ガス
透過係数Pco2 と、炭酸ガス透過係数Pco2 と酸素
透過係数Po2 の比と、水蒸気透過係数PH2 Oの総て
が好ましい範囲内に設定される。またこのような包装紙
は折曲げ加工性に優れており、折曲げ加工を行なって
も、ガス透過性や水蒸気透過性に悪影響が発生しない。
この性能は箱等の容器の形成に非常に有効である。
【0029】次にこのような樹脂層14を少なくとも一
方の表面に被覆した段ボール原紙による包装箱の組立て
について説明する。図4は段ボール原紙を展開して示し
たものであって、この原紙10のほぼ中央部には長方形
の底板20が配されている。底板20にはその長辺側に
長辺側側板21が、また短辺側に短辺側側板22が、そ
れぞれ折曲げ線23、24を介して折曲げ自在に連設さ
れている。なお長辺側側板21の高さと短辺側側板22
の高さは互いに等しくなっている。
【0030】次にこのような長辺側側板21と短辺側側
板22との間には、コーナ板25が配されている。コー
ナ板25はほぼ正方形の形状をなすとともに、折曲げ線
26によって長辺側側板21の側端に、また折曲げ線2
7によって短辺側側板22の側端にそれぞれ折曲げ可能
に連結されている。またコーナ板25にはそのほぼ中央
部を斜めに横切るように2本の平行な斜めの折曲げ線2
8が形成されている。このような折曲げ線28によっ
て、コーナ板25が内側へ折曲げられるようになってい
る。
【0031】コーナ板25の斜めの折曲げ線28に対し
て短辺側側板22側の部分には糊29が塗布されてい
る。このような糊29の塗布に呼応して、短辺側側板2
2の左右の肩部にも3角形の領域にそれぞれ糊30が塗
布されている。
【0032】上記長辺側側板21の先端部には折曲げ線
34を介して蓋板35が折曲げ可能に連設されている。
また短辺側側板22の先端部には一対の折曲げ線36を
介して接合板37が連設されている。そして接合板37
の先端部には互いに平行な2本の折曲げ線38を介して
係止片39が連設されている。
【0033】次に以上のような構成になる段ボール原紙
を用いて包装箱を組立てる動作について説明する。折曲
げ線23のところで互いに対向する一対の長辺側側板2
1を折曲げて底板20に重合わせる。また折曲げ線23
の延長上にある折曲げ線27に沿って4箇所のコーナ板
25を短辺側側板22の上に重合わせる。すると短辺側
側板22の糊30を塗布した領域とコーナ板25の糊2
9を塗布した領域とが互いに図5に示すように接合され
る。
【0034】このときに一方の蓋板35が反対側の蓋板
35および長辺側側板21の下側に入込むようにしてこ
れらが互いに重合わされる。そしてその後に一対の折曲
げ線36のところで接合板37を内側へ折曲げるように
し、接合板37と係止片39とをコーナ板25、長辺側
側板21、および蓋板35の上側に重合わせる。これに
よって図5に示すような状態に組立てられる。
【0035】このような状態は、この包装箱を偏平に折
畳んだ状態を示している。この包装箱を輸送したり保管
したりする場合には、直方体状に組立てるのではなく、
図5に示すように偏平に折畳まれた状態で輸送し、ある
いはまた保管を行なう。従ってこのような包装箱の物流
あるいは保管の際に大きなスペースを要することがな
く、効率的に輸送や保管が行なわれるようになる。
【0036】次にこのような包装箱の組立ての動作につ
いて説明する。図6に示すように、折曲げ線36のとこ
ろで接合板37を外側へ折曲げる。そしてこの後に折曲
げ線23のところで長辺側側板21を底板20に対して
ほぼ直角になるように起す。また折曲げ線24のところ
で短辺側側板22を底板20に対してほぼ直角に折曲げ
る。
【0037】長辺側側板21と短辺側側板22とをそれ
ぞれ底板20に対して直角に折曲げるとともに、これら
の側板21、22間のコーナ板25を斜めの折曲げ線2
8によって内側へ折込んだならば、この後に図7に示す
ように、一対の折曲げ線36によって接合板37を内側
へ折曲げるとともに、内側へ折込まれたコーナ板25を
挟着するように短辺側側板22上に接合板37を接合す
る。そしてこのような接合板37の先端部に設けられて
いる係止片39を折曲げ線38のところで折曲げるよう
にし、この係止片39を底板20上に重合わせる。これ
によって図7に示すように直方体状をなす包装箱が組立
てられる。
【0038】このような包装箱内に鮮度を保持すること
を要する青果物等が充填される。そしてこの後に図8に
示すように、折曲げ線34のところで蓋板35を両側か
ら折曲げるとともに、これらの蓋板35の先端部を互い
に突合わせるようにし、これによって上部開口を両側の
蓋板35によって閉塞する。そしてこの後に図9に示す
ように、シールテープ43を用いて蓋板35の突合わせ
部分をシールして閉じる。
【0039】このような包装箱は、図4に示すような形
状の段ボール原紙を折畳んで組立てられるようになって
おり、とくに長辺側側板21と短辺側側板22との間に
位置するコーナ板25を斜めの折曲げ線28によって内
側へ折込んで組立てるようにしているために、隙間が非
常に少なく、シール性に優れた包装箱となる。そして突
合わされる一対の蓋板35の先端部をシールテープ43
によってシールするようにしているために、これによっ
て外部とのガスの流動が非常に少ない包装箱となる。
【0040】しかも上述の如く樹脂層14が炭酸ガスと
酸素の透過を制御する樹脂層から構成され、エチレンと
炭素数が3〜12のα−オレフィンとの密度0.917
g/cm3 以下の共重合体を含有し、27℃での炭酸ガ
ス透過係数が8×10-10 cm3 (STP)cm/(c
2 ・S・cmHg)以上で、炭酸ガスと酸素の透過係
数比Pco2 /Po2 が3.5以上であり水蒸気透過係
数が80×10-9cm3 ( STP)cm/(cm2 ・S
・cmHg)以下である樹脂層から構成されているため
に、このような樹脂層のガスコントロール機能によって
青果物の新鮮度を劣化させることなく、青果物に活性を
与えながら長期間安定に保持することが可能になる。
【0041】実際にこのような構造の包装箱を作製し、
ガスの透過性の比較を行なった。すなわち長辺が400
mmで短辺が255mmで、高さが95mmの段ボール
ケースを作製し、このような段ボールケースを同じ段ボ
ール原紙によって作製したA式ケース、改良A式ケース
との比較を行ない、とくに酸素透過度と炭酸ガス透過度
とを測定した。この結果が表1に示されている。表1の
結果から明らかなように、この段ボール箱は、酸素の透
過度が28000ml/m2 ・day・atmであっ
て、炭酸ガス透過度が14000ml/m2 ・day・
atmであって、青果物の鮮度を維持するのに好適な値
を示した。なおここでシールテープの貼り方が図9のよ
うな貼り方の場合にI貼りとし、図10のような貼り方
の場合にH貼りとしている。
【0042】
【表1】
【0043】以上本発明を図示の一実施の形態につき述
べたが、本発明は上記実施の形態に限定されることな
く、各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態に
おいては、青果物の充填用に用いられる段ボールケース
に関するものであるが、青果物以外の各種の果実、例え
ば桃やぶどう、りんご等や蒲鉾等の水産加工物をも充填
することが可能になり、あるいはまたギフト専用箱とし
て用いることもできる。またこの包装箱は樹脂層14に
よって耐水性を付与されるために、発泡スチロールケー
スの代替品としての利用も可能である。
【0044】また上記実施の形態においては、図9に示
すように、一対の蓋板35の突合わせ部分をシールテー
プ43によってシールするようにしているが、図10に
示すように、蓋板35の両側端と短辺側側板22との接
合部をシールテープ44によってシールするようにして
もよい。また図11に示すように、コーナ板25の折込
み部分をシールテープ45によってさらにシールするよ
うにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、板紙を折曲げて
組立てられる直方体状の包装箱において、炭酸ガスと酸
素の透過を制御する樹脂層を板紙の少なくとも片面に被
覆してなり、底板と4辺の側板とが連続して形成され、
しかも隣接する側板間に位置するほぼ正方形の板状部に
斜めの折曲げ線を形成して内側に折込むようにし、4辺
の側板の内の少なくとも互いに対向する一対の側板にそ
れぞれ蓋板を連設し、これらの蓋板の先端部を突合わせ
て上部開口を閉塞するようにしたものである。
【0046】従ってこのような構造によれば、とくに炭
酸ガスと酸素の透過を制御する樹脂層による炭酸ガスと
酸素の透過の制御と、この包装箱の構造とによって、外
部との間のガスの透過の制御が行なわれるようにした包
装箱が提供されるようになる。従ってこのような包装箱
によれば、上記ガスの透過量の制御によって、内部に充
填された物品の品質の劣化を防止することが可能にな
る。
【0047】炭酸ガスと酸素の透過を制御する樹脂層
が、エチレンと炭素数が3〜12のα−オレフィンとの
密度0.917g/cm3 以下の共重合体を含有し、2
7℃での炭酸ガス透過係数が8×10-10 cm3 (ST
P)cm/(cm2 ・S・cmHg)以上で、炭酸ガス
と酸素の透過係数比Pco2 /Po2 が3.5以上であ
り水蒸気透過係数が80×10-9cm3 ( STP)cm
/(cm2 ・S・cmHg)以下である樹脂層から構成
されるようにした包装箱によれば、とくに青果物を充填
した場合におけるその鮮度の劣化がより確実に防止され
る。
【0048】とくにエチレンと炭素数が3〜12のα−
オレフィンとの共重合体が密度0.912以下の超低密
度ポリエチレンである構成によれば、より効果的に青果
物の鮮度を保持することが可能になる。
【0049】互いに先端部が突合わされる蓋板の突合わ
せ部分に沿ってシールテープを貼ってシールするように
した構成によれば、このようなシールテープによって蓋
板の突合わせ部分からのガスの流動が防止されることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】段ボール原紙の拡大縦断面図である。
【図2】別の段ボール原紙の拡大縦断面図である。
【図3】さらに別の段ボール原紙の拡大縦断面図であ
る。
【図4】包装箱を組立てる段ボール原紙の展開平面図で
ある。
【図5】同偏平に折畳まれた状態の斜視図である。
【図6】組立てを示す斜視図である。
【図7】組立てられた包装箱の斜視図である。
【図8】蓋を閉じた状態の包装箱の斜視図である。
【図9】シールテープでシールした状態の包装箱の斜視
図である。
【図10】別のシールテープによってさらにシールを行
なった状態の包装箱の斜視図である。
【図11】さらに別のシールテープによるシールを付加
した状態の包装箱の斜視図である。
【符号の説明】
11 表側ライナ 12 裏側ライナ 13 中芯 14 樹脂層 20 底板 21 長辺側側板 22 短辺側側板 23、24 折曲げ線 25 コーナ板 26、27 折曲げ線 28 斜めの折曲げ線 29、30 糊 34 折曲げ線 35 蓋板 36 折曲げ線 37 接合板 38 折曲げ線 39 係止片 43〜45 シールテープ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板紙を折曲げて組立てられる直方体状の包
    装箱において、 炭酸ガスと酸素の透過を制御する樹脂層を前記板紙の少
    なくとも片面に被覆してなり、 底板と4辺の側板とが連続して形成され、しかも隣接す
    る側板間に位置するほぼ正方形の板状部に斜めの折曲げ
    線を形成して内側に折込むようにし、 前記4辺の側板の内の少なくとも互いに対向する一対の
    側板にそれぞれ蓋板を連設し、該蓋板の先端部を突合わ
    せて上部開口を閉塞するようにしたことを特徴とする包
    装箱。
  2. 【請求項2】前記炭酸ガスと酸素の透過を制御する樹脂
    層が、エチレンと炭素数が3〜12のα−オレフィンと
    の密度0.917g/cm3 以下の共重合体を含有し、
    27℃での炭酸ガス透過係数が8×10-10 cm3 (S
    TP)cm/(cm2 ・S・cmHg)以上で、炭酸ガ
    スと酸素の透過係数比Pco2 /Po2 が3.5以上で
    あり水蒸気透過係数が80×10-9cm3 ( STP)c
    m/(cm2 ・S・cmHg)以下である樹脂層から構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
  3. 【請求項3】エチレンと炭素数が3〜12のα−オレフ
    ィンとの共重合体が密度0.912以下の超低密度ポリ
    エチレンであることを特徴とする請求項1に記載の包装
    箱。
  4. 【請求項4】互いに先端部が突合わされる蓋板の突合わ
    せ部分に沿ってシールテープを貼ってシールすることを
    特徴とする請求項1に記載の包装箱。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016111659A1 (en) * 2015-01-08 2016-07-14 Barazi Aykut Onder Edible antimicrobial film made of pistachio resin
CN107668190A (zh) * 2017-09-29 2018-02-09 广东中穗纸品有限公司 一种纳米常温保鲜纸箱

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