JP2000068040A - 高周波電磁誘導加熱装置及びこれを用いた路面標示施工装置 - Google Patents

高周波電磁誘導加熱装置及びこれを用いた路面標示施工装置

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JP2000068040A
JP2000068040A JP23753098A JP23753098A JP2000068040A JP 2000068040 A JP2000068040 A JP 2000068040A JP 23753098 A JP23753098 A JP 23753098A JP 23753098 A JP23753098 A JP 23753098A JP 2000068040 A JP2000068040 A JP 2000068040A
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JP
Japan
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heating
heating coil
tank
electromagnetic induction
heated
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JP23753098A
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English (en)
Inventor
Kazushi Yamamoto
一志 山本
Yoshinori Yagi
美憲 八木
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Osaki Industry Co Ltd
Original Assignee
Osaki Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加熱体へ取付ける加熱コイル部分を小形化
できるとともに、軽量化することができて、路面標示施
工装置における塗料用のタンク等の被加熱体に簡易に取
付けることができるようにする。 【解決手段】 パンケーキ状の加熱コイル8をハウジン
グ9内に、加熱コイル8に供給される高周波電流を制御
するための制御部及び電源部と分離して支持することに
より、被加熱体へ取付ける加熱コイル8部分を小形化で
きるとともに、軽量化することができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パンケーキ状の加
熱コイルを備えた高周波電磁誘導加熱装置及びこれを用
いた路面標示施工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波電磁誘導加熱装置は、例えば電磁
調理器に採用されており、その構成は、パンケーキ状の
加熱コイルと、これに供給される高周波電流等を制御す
るための制御部及びこれの電源部とが一つのハウジング
に収容されており、該ハウジングの前記加熱コイルと対
向する上面に、金属なべ等が載置される覆板が設けられ
ている。そして、制御部から加熱コイルに高周波電流を
供給して、その磁界中のなべ底に渦電流を発生させ、該
渦電流及び金属なべが有する電気抵抗によるジュール熱
でなべ底を加熱するようにしてある。
【0003】また、路面標示施工用の塗料加熱溶融装置
は、塗料が収容されるタンクの一側に、これをその外部
から加熱してタンク内の塗料を溶融させるためのガスバ
ーナが設けられている。
【0004】また、路面標示施工用の塗装機は、図10
に記載してある如く塗料加熱溶融装置のタンクAなどか
ら供給される溶融された塗料を収容するためのタンク
(ホッパー)100と、これが搭載されるフレーム10
1とを備え、タンク100の下部には、排出口とこれを
開閉するためのシャッターと、これの開動作により排出
される溶融塗料を下方へ噴射させる回転が可能な歯形ロ
ータとが設けられており、また、前記フレーム101に
は、タンク100の下部一側をその外部から加熱してタ
ンク100内の溶融塗料を温め、これが固まるのを防止
するためのガスバーナ102、及び前記歯形ロータを回
転させるためのエンジン103が搭載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、電磁調理器
等に採用されている高周波電磁誘導加熱装置の如く加熱
コイル、制御部及び電源部が一つのハウジングに収容さ
れているものにおいては、加熱装置の全体が大形化する
とともに、重量が増大することになるという問題があ
る。従って、例えば図10に記載されているような路面
標示施工装置に、前記ガスバーナに代えて採用しようと
する場合、タンク下部への取付けが難しいという問題が
ある。
【0006】また、従来の路面標示施工装置における塗
料加熱溶融装置及び塗装機の如く、タンクの下部一側に
ガスバーナ102が設けられているものにあっては、ガ
スバーナ102に連結されるガス供給管の途中に設けら
れている開閉弁を操作してガスバーナ102へのガス供
給量を変動させることにより加熱温度の調節が行われて
いるため、加熱温度を微調節することができないという
問題があり、また、タンクの下部一側からのみ加熱され
ているため、タンク内の下部の温度が上昇し過ぎて内部
の塗料の劣化を促進してしまうことになり、また、タン
ク内の塗料が少なくなった場合、タンク内上部の塗料が
ない部分が焦げつくことになるという不具合があった。
また、塗料成分のガラスビーズが沈降することになる等
のトラブルの原因となっていた。また、ガスバーナーの
直火による加熱であるため、溶融塗料の過熱引火、延焼
等が起こる恐れがあり、防災上でも問題を残していた。
【0007】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、加熱コイルをハウジング内に制御部及
び電源部と分離して支持することにより、被加熱体へ取
付ける加熱コイル部分を小形化できるとともに、軽量化
することができ、また、加熱コイルを被加熱体と対向す
べき面が長円形のパンケーキ状となるように巻回するこ
とにより、過熱コイルの巻数及びコイル間のピッチを増
加することなく、加熱効率を高めることができるととも
に加熱速度を早くすることができ、また、加熱コイルを
支持するための支持面にパンケーキ溝を設けることによ
り、電磁誘導で加熱コイルが支持面に沿って位置ずれす
ることを防止できるとともに、断熱効果を高めることが
でき、また、加熱コイルが被加熱体と対向すべき面を覆
う覆板及びこれに重ねられる交番磁界用の発熱体を設け
ることにより、材質が鉄以外の被加熱体を良好に加熱す
ることができ、また、前記交番磁界用の発熱体に伝導加
熱体を取付けることにより、被加熱体の被加熱部の形状
が曲面、球面等の非平面であっても被加熱体を良好に加
熱することができる高周波電磁誘導加熱装置を提供する
ことを目的とする。また、パンケーキ状の加熱コイル
を、制御部及び電源部と分離してタンクに取付けられる
ハウジング内に支持することにより、タンクを加熱する
ための加熱温度を簡易に微調節することができて、しか
も、加熱コイル部分を小形化できるとともに軽量化する
ことができる路面標示施工装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る高周波電
磁誘導加熱装置は、加熱コイルと、これに供給される高
周波電流を制御するための制御部及びこれの電源部とを
備えた高周波電磁誘導加熱装置において、前記加熱コイ
ルは、ハウジング内に前記制御部及び電源部と分離して
支持されていることを特徴とする。
【0009】第1発明にあっては、加熱コイルが制御部
及び電源部と分離してハウジング内に支持されているか
ら、被加熱体へ取付ける加熱コイル部分を小形化でき、
しかも、軽量化することができる。従って、路面標示施
工装置における塗料用のタンク等の被加熱体に簡易に取
付けることができるとともに、被加熱体の強度負担を小
さくすることができる。
【0010】第2発明に係る高周波電磁誘導加熱装置
は、前記加熱コイルが、被加熱体と対向すべき面が長円
形のパンケーキ状に巻回されていることを特徴とする。
【0011】第2発明にあっては、加熱コイルの巻数及
びコイル間のピッチを増加することなく、加熱コイルの
加熱域長さを円形のものに比較して長くすることができ
るから、被加熱体の被加熱部が矩形状に長くなる場合に
おいても、加熱コイルの長辺側が被加熱部の長手方向に
沿うように取付けることができる。従って、被加熱部の
長手方向と交叉する方向へ溶融塗料等が流下するような
タンク内の塗料を加熱するような場合、熱量を無駄にす
ることなく加熱効率を高めることができ、加熱速度を早
くすることができる。
【0012】第3発明に係る高周波電磁誘導加熱装置
は、前記ハウジングの前記加熱コイルを支持するための
支持面に、前記加熱コイルに対応してパンケーキ状とな
るパンケーキ溝が設けてあることを特徴とする。
【0013】第3発明にあっては、加熱コイルを、これ
に対応してパンケーキ状となるパンケーキ溝に支持させ
ることができるから、加熱コイルへ通電/遮断すると
き、電磁誘導で加熱コイルが支持面に沿って位置ずれす
ることを良好に防止することができて、しかも、加熱コ
イルが発生する熱を隣り合う溝間の突出部に伝達して、
支持面の裏側へ逃げるのを良好に防止することができ、
断熱効果を高めることができる。
【0014】第4発明に係る高周波電磁誘導加熱装置
は、前記ハウジングに、前記加熱コイルが被加熱体と対
向すべき面を覆う覆板及びこれに重ねられる交番磁界用
の発熱体が設けてあることを特徴とする。
【0015】第4発明にあっては、表皮効果による渦電
流が交番磁界用の発熱体に流れて該発熱体を発熱させる
ことができるから、被加熱体の材質が鉄製である場合の
他、銅、アルミニウム、耐熱ガラス、陶磁器などの非鉄
製である場合においても、交番磁界用の発熱体を余分に
設けるだけの簡単な構成により被加熱体を良好に加熱す
ることができる。
【0016】第5発明に係る高周波電磁誘導加熱装置
は、前記発熱体に被加熱体と接触することが可能な伝導
加熱体が取付けられていることを特徴とする。
【0017】第5発明にあっては、交番磁界用の発熱体
が発生する熱を伝導加熱体に伝導してこれを加熱するこ
とができるから、該伝導加熱体の被加熱部との接触面を
被加熱部の形状に対応して形成することにより、被加熱
体の被加熱部の形状が曲面、球面等の非平面であっても
被加熱体を良好に加熱することができる。
【0018】第6発明に係る路面標示施工装置は、塗料
が収容されるタンクをその外部から加熱するための路面
標示施工装置において、パンケーキ状の加熱コイルと、
これに供給される高周波電流を制御するための制御部及
びこれの電源部と、前記タンクに取付けられるハウジン
グとを備え、該ハウジング内に前記加熱コイルが前記制
御部及び電源部と分離して支持されていることを特徴と
する。
【0019】第6発明にあっては、加熱コイルへ供給す
る高周波電流の電流値を調節することにより加熱温度を
微調節することができるから、従来例の如くガスバーナ
ーが用いられているものに比べて加熱温度の微調節を簡
易に行うことができる。従って、タンク内の温度が上が
り過ぎて内部の塗料の劣化を促進したり、塗料の残量が
少なくなってタンク内の上部が焦げついたり、塗料成分
のガラスビーズが沈降したりすることを良好に防止でき
る。また、加熱コイルを用いてタンク内の塗料を加熱す
るから、ガスバーナを用いるものの如く塗料の過熱引
火、延焼等が起こる恐れをなくすることができ、防災性
を高めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づき具体的に説明する。図1は本発明の路面
標示施工装置を示す斜視図、図2はこの路面標示施工装
置を示す縦断側面図である。図1、図2の路面標示施工
装置は塗装機を示すものであり、塗料加熱溶融装置の塗
料が収容されているタンクAから供給される溶融塗料を
収容するための金属製のタンク(ホッパー)1と、これ
が搭載されるフレーム2及び前記タンク1の下部一側及
び他側に取付けられてタンク1内の溶融塗料をタンク1
の両側から加熱するための一対の高周波電磁誘導加熱装
置B,Bとを備えている。
【0021】タンク1は、横断面が矩形状に形成されて
おり、その上部は外部に開放されて供給口1aとし、下
部は全体的に絞られて前後方向に延びる矩形状であり、
下向きに開放された排出口1bとされている。この排出
口1bの近傍には、排出口1bの一側から下方へ向けて
延びるステータ3と、横方向に摺動して前記排出口1b
を開閉するためのシャッター4と、歯形溝を有する周面
が前記ステータ3と所定の隙間で離隔しており前記シャ
ッター4の開動作により下方へ排出される溶融塗料を下
方へ噴射させるための回転が可能な歯形ロータ5とが設
けられている。
【0022】フレーム2は矩形の枠形に形成されてお
り、その長手方向一端部に前記タンク1が、他端部にエ
ンジン6が夫々搭載されており、該エンジン6の出力軸
に設けられた駆動輪6a及び前記歯形ロータ5の一端部
に設けられた回転輪5a間に無端帯7が掛設されて、エ
ンジン6の駆動により歯形ロータ5を回転させ、前記排
出口1bから下方へ排出される溶融塗料を下方へ噴射さ
せることができるようにしてある。
【0023】実施の形態1 図3は高周波電磁誘導加熱装置の実施の形態1における
ユニット単体の覆板を取外した状態の平面図、図4は図
3のIV−IV線の拡大断面図、図5は図3の V−V 線の断
面図、図6は図3のVI−VI線の断面図である。高周波電
磁誘導加熱装置Bは、前記タンク1と対向する面が楕円
形を含む長円形のパンケーキ状となるように巻回された
加熱コイル8と、これに供給される高周波電流を制御す
るための制御部(図示せず)と、これの電源部(図示せ
ず)と、前記加熱コイル8を前記制御部及び電源部と分
離して内部に支持するための矩形箱状のハウジング9と
を備えている。尚、前記制御部及び電源部は前記ハウジ
ング9と別個の収容部材に収容されている。
【0024】加熱コイル8は、大きな高周波電流を流す
ため、 0.4〜0.5mm 程度の絶縁銅線を20〜30本が撚り合
わされたリッツ線が用いられており、このリッツ線にシ
リコン樹脂が含浸されている。また、加熱コイル8は正
列密巻線状に巻回されてその一対の端部8a,8bが径
方向外方へ向けて直線状に形成されている。尚、一方の
端部8aは、図6に示す如く中間コイル部の裏面と重合
されている。
【0025】ハウジング9は耐熱性合成樹脂材料、シリ
コン樹脂の被覆層を有する高抵抗シリコン鋼材等で形成
されており、その内部には前記加熱コイル8の支持面1
0a及びコア保持部10bを有する支持台10が設けら
れている。また、ハウジング9の開放部にはセラミック
ス製の覆板11及び前記加熱コイル8の端部8a,8b
を外部に取り出すための一対の取出凹部9a,9bが設
けられている。覆板11の終縁部とハウジング9との間
には耐熱性及び耐水性に優れているシリコン樹脂等の封
止剤が充填されている。
【0026】ハウジング9の4つの角部には厚さ方向に
貫通する取付孔9cが設けてあり、これら取付孔9cに
挿通される取付ねじ12の緊締により前記タンク1に着
脱が可能に取付けることができるようにしてある。
【0027】支持台10は耐熱性合成樹脂材料で形成さ
れており、その支持面10aには、前記加熱コイル8に
対応してパンケーキ状となるパンケーキ溝13を設け
て、該パンケーキ溝13に前記加熱コイル8を嵌め込
み、該加熱コイル8を熱硬化性接着剤により接着固定し
てある。パンケーキ溝13の長手方向一端部は、中間部
の溝底よりも深く形成された案内溝14に連通してお
り、前記加熱コイル8の端部8aを案内溝14から前記
取出凹部9aに案内するようにしてあり、また、他端部
はその溝底から側方へ開放されており、加熱コイル8の
端部8bを取出凹部9bに案内するようにしてある。コ
ア保持部10bは、前記支持面10aの裏面側に環状に
設けてあり、該コア保持部10bにフェライトコア等の
高透磁率部材15が離隔して複数個保持されている。
【0028】以上の如く構成された高周波電磁誘導加熱
装置Bは、ハウジング9内に加熱コイル8、支持台1
0、高透磁率部材15が設けられ、さらにハウジング9
の開放部に覆板11が取付けられてユニット単体とされ
ている。このユニット単体はハウジング9の取付孔9c
に取付ねじ12を挿通して前記タンク1の側壁に穿設さ
れているねじ孔に緊締することにより、容易に取付ける
ことができる。尚、この取付けは、加熱コイル8の長辺
側がタンク1の長辺部分に沿うようにして、換言すると
タンク1内の溶融塗料の排出方向(図1の上下方向下
方)と交叉するようにして取付けるのである。
【0029】そして、前記加熱コイル8及びハウジング
9とは別個に設けられている制御部から加熱コイル8へ
高周波電流を供給することにより、図2に示す如く磁力
線が発生して、その磁界中のタンク1に渦電流が発生
し、該渦電流及びタンク1の有する電気抵抗によるジュ
ール熱でタンク1が加熱される。
【0030】この加熱温度は、高周波電流の電流値又は
加熱電力を調節することにより微調節することができる
から、タンク1内の溶融塗料の残量に対応して電流値又
は加熱電力を調節することにより、タンク1内の温度を
簡易に微調節することができる。従って、タンク1内の
下部の温度が上がり過ぎて内部の溶融塗料の劣化を促進
したり、タンク1内の塗料が少なくなったとき、タンク
1内上部が焦げついたり、塗料成分のガラスビーズが沈
降したりすることを良好に防止できる。また、加熱コイ
ル8を用いてタンク1内の塗料を加熱するから、ガスバ
ーナを用いるものの如く塗料の過熱引火、延焼等が起こ
る恐れをなくすることができ、防災性を高めることがで
きる。
【0031】しかも、加熱コイル8を長円形とすること
により、加熱コイル8の巻数及びコイル間のピッチを増
加することなく、加熱コイル8の加熱域長さを円形のも
のに比較して長くすることができ、この長円形に形成さ
れている加熱コイル8が、図1に示す如くその長辺側が
タンク1内の溶融塗料の排出方向と交叉するようにして
取付けられているから、熱量を無駄にすることなく加熱
効率を高めることができ、加熱速度を早くすることがで
きる。
【0032】また、加熱コイル8は、これに対応して渦
巻となるパンケーキ溝13に嵌め込まれて固定されてい
るから、加熱コイル8へ通電/遮断するとき、電磁誘導
で加熱コイル8が支持面10aに沿って位置ずれした
り、浮き上がったりすることを良好に防止することがで
きて、しかも、加熱コイル8が発生する熱を隣り合う溝
間の突出部に伝達して、支持面10aの裏側へ逃げるの
を良好に防ぐことができ、断熱効果を高めることができ
る。
【0033】因に、従来例の如くガスボンベ内のガスを
熱源とするガスバーナーが用いられる場合、時間当たり
1,030キロカロリーの熱量が得られるのであるが、
本発明の如く高周波電磁誘導加熱装置を用いた場合、加
熱電力を420Wとすることにより前記ガスバーナーと
同等の熱量が得られる。
【0034】実施の形態2 図7は高周波電磁誘導加熱装置の実施の形態2を示す要
部の断面図である。実施の形態2は、ハウジング9の開
放部に前記加熱コイル8と対向するように設けられてい
る平板状の覆板11の表面に、これに重ねられる交番磁
界用の鉄製の発熱体16を設けたものであり、その他の
構成及び作用は図1〜6に示した実施の形態1と同じで
あるため、共通部品については同じ符号を付し、その詳
細な説明及び作用を省略する。
【0035】発熱体16は前記ハウジング9の開放部に
対応する大きさの平板状の鉄板を用いてなり、これが覆
板11に密着して重ねられている。また、発熱体16の
4つの角部には前記取付孔9cに対応する貫通孔が設け
てあり、これら貫通孔に前記取付ねじ12が挿通される
ことによりハウジング9とともに発熱体16をタンク1
に取付けることができるようにしてある。
【0036】この実施の形態2にあっては、表皮効果に
よる渦電流が交番磁界用の発熱体16に流れて該発熱体
16を発熱させることができ、しかも、発熱体16の裏
面から僅かに 0.1〜0.2mm 位の深さの表層部で総熱量の
約90%が発熱されることになるから、発熱体16の表
面が対接するタンク1等の被加熱体には電流が流れるこ
とはないのである。従って、タンク1等の被加熱体の材
質が鉄製である場合は勿論のこと、銅、アルミニウム、
耐熱ガラス、陶磁器などの非鉄製である場合においても
交番磁界用の発熱体16を余分に設けるだけの簡単な構
成によりタンク1等の被加熱体を良好に加熱することが
できる。
【0037】実施の形態3 図8、図9は高周波電磁誘導加熱装置の実施の形態3を
示す要部の断面図である。実施の形態3は、ハウジング
9の開放部に加熱コイル8と対向するように設けられて
いる平板状の覆板11の表面に、これに重ねられる交番
磁界用の鉄製の発熱体16を設け、さらに、該発熱体1
6の表面に、これに接触するように伝導加熱体17を取
付けたものであり、その他の構成及び作用は図1〜6に
示した実施の形態1と同じであるため、共通部品につい
ては同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用を省略す
る。
【0038】図8に示した前記伝導加熱体17は、発熱
体16の表面に接触する第1接触面17a及び曲面状の
第2接触面17bを有しており、これが一対設けてあ
る。また、これら伝導加熱体17には前記取付孔9c及
び発熱体16の貫通孔に対応する貫通孔が設けてあり、
これら貫通孔に前記取付ねじ12が挿通されることによ
りハウジング9とともに発熱体16及び伝導加熱体17
をタンク1に取付けることができるようにしてある。
【0039】図9に示した前記伝導加熱体17は、発熱
体16の表面に接触する第1接触面17a及び球面状の
第2接触面17bを有している。また、この伝導加熱体
17には前記取付孔9c及び発熱体16の貫通孔に対応
する貫通孔が設けてあり、これら貫通孔に前記取付ねじ
12が挿通されることによりハウジング9とともに発熱
体16及び伝導加熱体17をタンク1に取付けることが
できるようにしてある。
【0040】この実施の形態3にあっては、交番磁界用
の発熱体16が発生する熱を伝導加熱体に伝導してこれ
を加熱することができるから、図8の如くタンク1等の
被加熱体の曲面を加熱する場合であっても、また、図9
に示す如くタンク1等の被加熱体の球面を加熱する場合
であっても伝導加熱体17の第2接触面17bを被加熱
体に密着状に接触させることができ、被加熱体を良好に
加熱することができる。
【0041】尚、実施の形態1〜3における高周波電磁
誘導加熱装置Bは、路面標示施工装置に用いる他、それ
以外の被加熱体に用いることもできる。また、本発明の
路面標示施工装置は、タンク1内の溶融塗料を噴射する
ように構成された塗装機である他、塗料を溶融させるた
めのタンクAを備え、該タンクAの溶融塗料を前記塗装
機のタンク1に供給するように構成された塗料加熱溶融
装置に用いてもよい。
【0042】
【発明の効果】第1発明に係る高周波電磁誘導加熱装置
によれば、加熱コイルが制御部及び電源部と分離してハ
ウジング内に支持されているから、被加熱体へ取付ける
加熱コイル部分を小形化でき、しかも、軽量化すること
ができる。従って、路面標示施工装置における塗料用の
タンク等の被加熱体に簡易に取付けることができるとと
もに、被加熱体の強度負担を小さくすることができる。
【0043】第2発明に係る高周波電磁誘導加熱装置に
よれば、加熱コイルの巻数及びコイル間のピッチを増加
することなく、加熱コイルの加熱域長さを円形のものに
比較して長くすることができるから、被加熱体の被加熱
部が矩形状に長くなる場合においても、加熱コイルの長
辺側が被加熱部の長手方向に沿うように取付けることが
できる。従って、被加熱部の長手方向と交叉する方向へ
溶融塗料等が流下するようなタンク内の塗料を加熱する
ような場合、熱量を無駄にすることなく加熱効率を高め
ることができ、加熱速度を早くすることができる。
【0044】第3発明に係る高周波電磁誘導加熱装置に
よれば、加熱コイルを、これに対応してパンケーキ状と
なるパンケーキ溝に支持させることができるから、加熱
コイルへ通電/遮断するとき、電磁誘導で加熱コイルが
支持面に沿って位置ずれすることを良好に防止すること
ができて、しかも、加熱コイルが発生する熱を隣り合う
溝間の突出部に伝達して、支持面の裏側へ逃げるのを良
好に防止することができ、断熱効果を高めることができ
る。
【0045】第4発明に係る高周波電磁誘導加熱装置に
よれば、表皮効果による渦電流が交番磁界用の発熱体に
流れて該発熱体を発熱させることができるから、被加熱
体の材質が鉄製である場合の他、銅、アルミニウム、耐
熱ガラス、陶磁器などの非鉄製である場合においても、
交番磁界用の発熱体を余分に設けるだけの簡単な構成に
より被加熱体を良好に加熱することができる。
【0046】第5発明に係る高周波電磁誘導加熱装置に
よれば、交番磁界用の発熱体が発生する熱を伝導加熱体
に伝導してこれを加熱することができるから、該伝導加
熱体の被加熱部との接触面を被加熱部の形状に対応して
形成することにより、被加熱体の被加熱部の形状が曲
面、球面等の非平面であっても被加熱体を良好に加熱す
ることができる。
【0047】第6発明に係る路面標示施工装置によれ
ば、加熱コイルへ供給する高周波電流の電流値を調節す
ることにより加熱温度を微調節することができるから、
従来例の如くガスバーナーが用いられているものに比べ
て加熱温度の微調節を簡易に行うことができる。従っ
て、タンク内の温度が上がり過ぎて内部の塗料の劣化を
促進したり、塗料の残量が少なくなってタンク内の上部
が焦げついたり、塗料成分のガラスビーズが沈降したり
することを良好に防止できる。また、加熱コイルを用い
てタンク内の塗料を加熱するから、ガスバーナを用いる
ものの如く塗料の過熱引火、延焼等が起こる恐れをなく
することができ、防災性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る路面標示施工装置を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明に係る路面標示施工装置を示す縦断側面
図である。
【図3】本発明に係る高周波電磁誘導加熱装置の実施の
形態1におけるユニット単体を示す覆板を取外した状態
の平面図である。
【図4】図3のIV−IV線の拡大断面図である。
【図5】図3の V−V の断面図である。
【図6】図3のVI−VI線の断面図である。
【図7】本発明に係る高周波電磁誘導加熱装置の実施の
形態2を示す断面図である。
【図8】本発明に係る高周波電磁誘導加熱装置の実施の
形態3を示す断面図である。
【図9】本発明に係る高周波電磁誘導加熱装置の実施の
形態3を示す断面図である。
【図10】従来の路面標示施工装置を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 タンク 8 加熱コイル 9 ハウジング 10a 支持面 11 覆板 13 パンケーキ溝 16 発熱体 17 伝導加熱体 B 高周波電磁誘導加熱装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱コイルと、これに供給される高周波
    電流を制御するための制御部及びこれの電源部とを備え
    た高周波電磁誘導加熱装置において、前記加熱コイル
    は、ハウジング内に前記制御部及び電源部と分離して支
    持されていることを特徴とする高周波電磁誘導加熱装
    置。
  2. 【請求項2】 前記加熱コイルは、被加熱体と対向すべ
    き面が長円形のパンケーキ状に巻回されている請求項1
    記載の高周波電磁誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングは、前記加熱コイルを支
    持するための支持面に、前記加熱コイルに対応してパン
    ケーキ状となるパンケーキ溝が設けてある請求項1又は
    2記載の高周波電磁誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングには、前記加熱コイルが
    被加熱体と対向すべき面を覆う覆板及びこれに重ねられ
    る交番磁界用の発熱体が設けてある請求項1から請求項
    3の何れかに記載の高周波電磁誘導加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記発熱体に被加熱体と接触することが
    可能な伝導加熱体が取付けられている請求項4記載の高
    周波電磁誘導加熱装置。
  6. 【請求項6】 塗料が収容されるタンクをその外部から
    加熱するための路面標示施工装置において、パンケーキ
    状の加熱コイルと、これに供給される高周波電流を制御
    するための制御部及びこれの電源部と、前記タンクに取
    付けられるハウジングとを備え、該ハウジング内に前記
    加熱コイルが前記制御部及び電源部と分離して支持され
    ていることを特徴とする路面標示施工装置。
JP23753098A 1998-08-24 1998-08-24 高周波電磁誘導加熱装置及びこれを用いた路面標示施工装置 Pending JP2000068040A (ja)

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