JP2000064086A - Chromium plated steel sheet - Google Patents

Abstract

PROBLEM TO BE SOLVED: To produce a chromium plated steel sheet capable of stably producing a welded can without executing grinding. SOLUTION: In a chromium plated steel sheet having metal chromium and chromium oxide on the surface of the steel sheet, by the sliding between the steel sheet and metal tin, metal tin pieces of 0.1 to 100 μm width and 0.5 to 1000 μm length are scattered and adhered as the group of stripes or band-shaped metal tin pieces, and also, the coating weight of the metal tin per unit area in the adhered region in the group of the metal tin pieces is 0.05 to 3.0 g/m2.

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、飲料缶、食缶、18
Ｌ缶、ペール缶などの容器に用いられる鋼板で、特に、
電気抵抗シーム溶接で缶胴を接合する溶接缶に用いられ
る鋼板に関し、溶接部を研削することなしに高い生産性
で缶を製造することが可能なクロムめっき鋼板に関す
る。 【０００２】 【従来の技術】通常、ティンフリースチールと呼ばれ
る、鋼板に金属クロムおよびクロム水和酸化物をめっき
したクロムめっき鋼板は、飲料缶、食缶、18Ｌ缶やペー
ル缶用に広く用いられている。このクロムめっき鋼板を
缶胴として用いる場合、缶胴に成形する方法として、絞
り加工による一体成形法や丸めた後、接着するか溶接す
る接合方法が一般的に用いられている。 【０００３】缶胴成形法の内、溶接による方法の場合、
表面の酸化クロムなどクロム水和酸化物が高電気抵抗物
質であるため、クロムめっき鋼板をそのまま溶接するこ
とが困難であり、溶接する部分のみを予め研削してクロ
ムめっき層の大部分を除去することが一般的に行われて
いる。しかしこの方法ではCrの研削粉が飛散するため環
境上問題があり、また飛散する研削粉を吸引除去しよう
としても缶内に研削粉が残存してしまう可能性があるた
め、環境上および衛生上問題がある。 【０００４】また、研削法の場合、溶接性を安定させる
ために溶接部分の面積以上の面積に渡って研削すること
が多く、このため溶接部周辺に研削部すなわちクロムめ
っきが削り取られて地鉄がむき出しになる部分ができて
しまい、この部分が腐食し易いために錆が発生する問題
がある。以上述べた理由から、研削を行わずにクロムめ
っき鋼板を溶接することが要求されている。 【０００５】クロムめっき鋼板の溶接性を改善する方法
として、特公平６−96790 号公報には、予め金属錫を粒
状散在めっきし、その上にクロムめっきする方法が開示
されている。しかし、この方法では、金属錫により溶接
性は改善されるが、溶接部を含む全面に金属錫をめっき
するため、コストが高く、かつ錫により色調が白くなる
ため、缶使用者には受入れられにくい問題がある。 【０００６】特開昭56−150196号公報には、金属クロ
ム、クロム酸化物皮膜を有するクロム酸処理鋼板の溶接
接合部に相当する少なくとも１つの面またはその面と鋼
板剪断断面に錫をめっきした後、抵抗溶接する溶接缶の
製造方法が開示されている。しかし、この方法は、従来
の電気めっき法で錫めっきするもので、クロム酸処理鋼
板を錫めっき液に浸漬しなければならず、このため錫め
っき部分以外の部分がめっき液で腐食される問題や、塗
装部にめっき液が染み込んで缶内を汚染する問題があ
る。また、錫は単にめっきされるのみで、溶接性改善に
有効な錫めっきの形態については何ら開示されていな
い。 【０００７】特開平５−345986号公報にも鋼板の溶接部
に金属クロム層またはクロム水和酸化物層上に錫めっき
層を有する溶接缶用クロムめっき鋼板が開示されている
が、この場合も、めっき液を用いて錫をめっきするた
め、溶接部以外でのめっき液による腐食が問題であり、
また錫は単にめっきされるのみで、溶接性改善に有効な
錫めっきの形態については何ら開示されていない。 【０００８】特開平９−125260号公報には、クロム層の
溶接部上に多数の空隙を有する錫めっき層を形成させた
表面処理鋼板が開示されているが、このような空隙を有
する錫めっき層では溶接時に空隙内の気体膨張によるス
プラッシュ発生が著しく、実用的な溶接が行えない。ま
た、溶接性改善に有効な錫めっきの形態については何ら
開示されていない。 【０００９】特開平９−125259号公報には、Sn被覆層の
表面粗さを調整した溶接缶用表面処理鋼板が開示されて
いるが、Sn層の表面粗度については溶接時の塗膜の損傷
を抑える効果が示されているのみで、溶接性自体への効
果は示されておらず、良好な溶接性が得られるものでは
なく、また溶接性改善に有効な錫めっきの形態について
は何ら開示されていない。 【００１０】さらに、上記公報に開示されたSn被覆層の
形成方法は、溶融金属錫の溶射法または金属錫の粉末を
塗布した後、乾燥または焼結する方法、またはめっきに
よる方法であり、溶射法の場合、溶融したSnを吹き付け
るために被覆層の幅を制御することが極めて困難であ
り、かつ溶射時の局所的加熱による熱歪が鋼板形状を劣
化させる問題があり、塗布法およびめっきによる方法の
場合、工程が複雑となる問題がある。 【００１１】 【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のクロムめっき鋼板を缶胴として用いる場合、種々の問
題があり、研削することなく研削粉などの残存の無い溶
接缶を安定して満足に製造できる鋼板は見出されていな
い。本発明は、これらの問題点を解決し、研削すること
なく溶接缶を安定して製造することが可能で、缶使用者
に受け入れられる色調で、めっき液による腐食などの問
題の無い溶接性に優れたクロムめっき鋼板を経済的に提
供することを目的とする。 【００１２】 【課題を解決するための手段】本発明は、鋼板表面に金
属クロムとクロム酸化物を有するクロムめっき鋼板にお
いて、該鋼板表面に、該鋼板と金属錫との摺動によっ
て、幅：0.1 〜100 μm、長さ：0.5 〜1000μm の金属
錫片を、筋状または帯状の金属錫片の群として散在、付
着せしめ、かつ前記した金属錫片の群の付着領域の単位
面積当たりの金属錫の付着量が0.05〜3.0g/m² であるこ
とを特徴とするクロムめっき鋼板である。 【００１３】前記した本発明における母板である鋼板表
面に金属クロムとクロム酸化物を有するクロムめっき鋼
板としては、鋼板表面に金属クロムと、該金属クロムを
被覆するクロム水和酸化物を有するクロムめっき鋼板で
あることが好ましい。 【００１４】 【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明のクロムめっき鋼板は、クロムめっき鋼板
を溶接缶胴サイズに切出した後、またはその後必要に応
じて塗装、印刷した後に溶接部となる部分に、溶接前に
予め金属錫を摺動させ付着せしめた鋼板である。 【００１５】また、板幅が缶胴の胴周長と同じ場合に
は、クロムめっき鋼板を缶胴サイズに切出す前に、鋼帯
の状態で連続的に鋼帯幅のエッジ部（＝溶接部）に金属
錫（以下金属Snとも記す）を摺動させ付着せしめた鋼板
も含む。本発明の鋼板の基材となるクロムめっき鋼板
は、鋼板の両面のそれぞれに金属クロムを付着量が30〜
150mg/m²となるように被覆し、さらにその上にクロム水
和酸化物を付着量が金属クロム換算で３〜30mg/m² とな
るように被覆したクロムめっき鋼板であることが好まし
い。 【００１６】金属クロムの付着量が30mg/m² 未満の場
合、耐食性が不十分で錆を発生し易く、150mg/m²を超え
る場合は、耐食性は十分であるが、必要量以上の金属ク
ロムを被覆することは経済性の面から好ましくないばか
りでなく、クロムめっき鋼板の生産性が低下するため好
ましくない。また、クロム水和酸化物の付着量が金属ク
ロム換算で３mg/m² 未満の場合、耐食性、塗料密着性が
不十分であり、逆に30mg/m² を超える場合は、干渉色が
出て外観が悪くなるだけでなく、クロム酸化物が高電気
抵抗物質であるため金属錫を付着しても溶接性が不十分
となる。 【００１７】より好ましくは、前記した金属クロムの付
着量は50〜130mg/m²、クロム水和酸化物の付着量は金属
クロム換算で５〜25mg/m² 、さらには前記した金属クロ
ムの付着量は70〜120mg/m²、クロム水和酸化物の付着量
は金属クロム換算で６〜20mg/m² であることが好まし
い。金属クロム、クロム水和酸化物を被覆する方法は特
に限定されるものではなく、例えば、電解クロム酸処理
（１液法処理）、金属クロムめっき−電解クロム酸後処
理（２液法処理）などの電気めっき法を用いることがで
きる。 【００１８】本発明においては、基材となるクロムめっ
き鋼板の表面に金属錫を摺動せしめ、クロム水和酸化物
の上の溶接部になる部分に金属錫を付着させる。上記し
た金属錫付着方法は、金属錫塊と鋼板との間の摺動によ
って摩擦を起こさせ、この摩擦によって金属錫を鋼板上
に擦り付け凝着させることにより付着せしめるものであ
る。 【００１９】本発明者らは、上記した方法によってクロ
ムめっき鋼板に金属錫を直接付着でき、良好な溶接性が
得られることを新規に見出し本発明に到った。本方法
は、金属錫の付着位置やその幅を制御することが容易で
あり、かつ従来の電気錫めっきのように種々の工業薬品
を使っためっき液を使用しないので廃液の問題が無く、
環境に優しく、まためっき液によるクロムめっき鋼板の
腐食や塗装部への汚染も無く、さらに設備も比較的簡易
で小型でよいという利点を有する。 【００２０】本発明では、金属錫は、主に、最表層とし
てクロム水和酸化物を有する鋼板の表面粗さである凹凸
の凸部に凝着するものであり、金属錫と鋼板が擦り合わ
さった面全体に金属錫が均一に付着しているものではな
い。この結果、溶接時に、溶接ワイヤあるいは溶接輪な
どの溶接電極が、先ず、金属錫が付着している凸部に接
触し通電が起こるが、金属錫は柔らかくかつ融点が低い
ため、金属錫の溶融によって、溶接電極と鋼板との接触
面積が広くとれ、溶接開始初期の抵抗が低下する。これ
により、溶接性を改善する効果をもたらす。 【００２１】また、凸部に付着した金属錫は、通電によ
り温度が上がって溶融すると凸部から凹部へと広がり、
溶接部全体の抵抗を安定化させるため優れた溶接性が得
られる。このような効果は、従来の電気めっき法による
錫めっきあるいは粒状散在錫めっきでは得られなかった
ものである。 【００２２】通常、鋼板には圧延によって形成された凹
凸があり、該凹凸は、スクラッチ目と称する圧延方向に
平行な微細筋状の凹凸が一般的である。この結果、金属
錫の鋼板に対する摺動によって付着する金属錫はこのス
クラッチ目に沿って凝着する。重ねシーム溶接では溶接
点が一方向に連続するので、金属錫はこの溶接方向に一
致させ筋状または帯状に付着させる。 【００２３】この筋状または帯状に付着した金属錫の形
態は鋼板の表面粗さである凹凸に追従しており、溶接時
の錫による通電点確保に極めて有効であり、この結果優
れた溶接性が得られる。本発明においては、圧延によっ
て形成される凹凸に依存することなく、鋼板表面の溶接
部分にエメリーペーパーなどで任意に凹凸を形成せし
め、鋼板の表面粗さを調整し、錫を付着させることもで
きる。 【００２４】本発明において鋼板と金属錫との摺動によ
ってクロムめっき鋼板の表面に形成せしめる金属錫は、
幅：0.1 〜100 μm 、長さ：0.5 〜1000μm の金属錫片
を筋状または帯状の金属錫片の群として散在、付着せし
めた形態の金属錫である。上記した金属錫片の幅が0.1
μm 未満では溶接性が不十分であり、逆に幅が100 μm
を超えると金属錫を摺動、付着せしめるために多くのエ
ネルギーを要するため好ましくない。 【００２５】また、上記した金属錫片の長さが0.5 μm
未満の場合、溶接性が不十分であり、逆に長さが1000μ
m を超えると、上記と同様に金属錫を摺動、付着せしめ
るために多くのエネルギーを要するため好ましくない。
なお、本発明における金属錫片の寸法は、走査型電子顕
微鏡などで観察、測定した寸法、すなわち鋼板表面の付
着金属錫片の平面図形の寸法であり、金属錫片の長さと
は個々の金属錫片における最長径を示し、金属錫片の幅
とは前記最長径の方向と直交する方向の最大幅を示す。 【００２６】また、前記した本発明における金属錫片の
寸法の定義は、全金属錫片の個数の80％以上の金属錫片
が、幅：0.1 〜100 μm 、長さ：0.5 〜1000μm を満足
することを示す。金属錫の好適な付着量は、散在した金
属片の個数で表すのは鋼板の分野では一般的でないの
で、本発明においては、金属錫の好適な付着量を従来用
いられている単位面積当たりの付着量で規定した。 【００２７】すなわち、本発明においては、金属錫片の
群の付着領域の単位面積当たりの金属錫の付着量が0.05
〜3.0g/m² であることが必要である。金属錫の付着量が
0.05g/m²未満の場合、溶接性が不十分であり、3.0g/m²
を超える場合、溶接性は十分であるが、3.0g/m² を超え
て金属錫を付着せしめるのは経済的でない。 【００２８】より好ましい前記した金属錫の付着量は、
0.10〜3.0g/m² である。金属錫は、クロムめっき鋼板の
溶接部にのみ付着せしめるのが好ましい。上記した溶接
部とは、クロムめっき鋼板の溶接接合し合う面部分およ
び溶接ワイヤーあるいは溶接輪に接する面部分を指し、
溶接部の両接合面および溶接輪あるいは溶接ワイヤー
に接する両面の４面、または溶接輪あるいは溶接ワイ
ヤーに接する両面のみ、またはそれぞれ接合し合う両
接合面のみに金属錫を付着すればよい。 【００２９】クロムめっき鋼板に対して摺動する金属錫
は塊状でかつ乾燥していることが好ましい。すなわち、
本発明において使用する金属錫は、鋼板との摩擦力で金
属錫自体が大きく変形しない程度の大きさの塊であるこ
とが好ましく、棒状、円盤状、板状の塊の金属錫を使用
することが好ましい。 【００３０】また、金属錫に水分が付着していると摺動
の際にスリップして摩擦力が小さくなるため、金属錫は
乾燥していることが好ましい。本発明のクロムめっき鋼
板は、重ねシーム溶接に供される鋼板としてより好適に
用いられる。金属錫をクロムめっき鋼板に対して摺動せ
しめ、付着せしめる際の条件としては、金属錫とクロム
めっき鋼板を、相対速度0.1 〜100m／分、加圧力0.1 〜
100kgf/mm²の条件下で相互に押し付けながら摺動させる
方法を用いることが好ましい。 【００３１】相対速度が0.1m／分未満の場合、擦り合う
際に生じる摩擦エネルギーが小さく、必要量の金属錫を
均一に付着することが困難で、逆に相対速度が100m／分
超えの場合、スリップが生じ、同じく、必要量の金属錫
を均一に付着することが困難となる。より好ましくは、
相対速度は１〜70m ／分である。 【００３２】金属錫を付着せしめる際の加圧力は、0.1
〜100kgf/mm²が好ましい。加圧力が0.1kgf/mm²未満の場
合、必要量の金属錫の付着を行うことが困難で、逆に10
0kgf/mm²超えの場合、相対的に移動させる際に強大な力
が必要になるばかりでなく、押し付け圧力により鋼板も
しくは金属錫が変形するので好ましくない。 【００３３】より好ましくは、加圧力は0.5 〜75kgf/mm
² である。金属錫を付着せしめるには、金属錫とクロム
めっき鋼板を相互に押し付けながら相対的に移動させて
摩擦させればよいが、この時、金属錫を回転させ、回転
による摩擦を加えることでより効率よく錫を付着させる
ことができる。この場合、摺動付着に用いる金属錫は、
丸棒状あるいは円盤状の形状の金属錫を用いればよく、
回転数１〜3000回転／分で回転させながら擦（こす）り
つければよい。 【００３４】回転数が１回転／分未満の場合、回転によ
る摩擦増加効果が得られず、逆に3000回転／分超えの場
合、スリップし、回転による摩擦増加効果が得られな
い。より好ましくは、回転数は５〜2500回転／分であ
り、さらに好ましくは10〜2000回転／分である。本発明
においては、金属錫の摺動付着の方法として、回転以外
にも、振動によって摩擦を加え金属錫を付着せしめるこ
とができる。 【００３５】この場合、摺動付着に用いる金属錫は、棒
状、丸棒状、帯状、円盤状あるいは板状の形状の金属錫
を用いればよい。上記した振動によって摩擦を加え金属
錫を付着せしめる方法は、金属錫の形状に影響されにく
い利点がある。振動を用いる場合、振動数は１〜100000
Hzが好ましい。 【００３６】１Hz未満の場合、振動による摩擦増加効果
が得られず、逆に100000Hz超えの場合、スリップし、振
動による摩擦増加効果が得られない。より好ましくは、
振動数は10〜50000Hz である。金属錫を付着せしめる際
の金属錫の温度は、５℃以上、232 ℃未満とすることが
好ましい。 【００３７】金属錫の温度が５℃未満の場合、α→βへ
の変態が生じ、金属錫が脆くなって錫付着中に金属錫が
破損するため好ましくない。逆に、金属錫の温度が、金
属錫の融点である232 ℃以上であると融解してしまい、
摺動による錫付着が困難になるので、金属錫の温度は23
2 ℃未満とすることが好ましい。 【００３８】一方、金属錫は温度が高いほど柔らかくな
るので擦（こす）りつけ易くするため、金属錫の温度は
高い方が望ましく、より好ましい金属錫の温度は10〜23
1 ℃であり、さらに好ましくは20〜150 ℃である。錫付
着に使用する金属錫の純度は、純度99.9wt％以上が好ま
しい。 【００３９】 【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。冷延鋼板を、Cr⁶⁺および硫酸を含有する
水溶液中で陰極処理を行うことによって、鋼板の両面に
金属クロム層とその上に形成されたクロム酸化物層を有
する表１に示すクロムめっき鋼板を製造した。 【００４０】得られたクロムめっき鋼板を用いて、図１
に示す重ねシーム溶接の溶接部の位置に、表１、図２に
示す錫付着方法、付着条件で金属錫を付着せしめた。な
お、表１に示す加圧力は、下記に示す測定値である。 〔加圧力の測定：〕金属錫を摺動、回転および振動が無
い静止状態とし、鋼板の代わりにひずみゲージ式の小型
荷重変換器「LM-10KA 」および「LM-100KA」〔共和電業
（株）社製〕を用いて、設定加圧条件下における金属錫
の接触点における静的加圧力を測定しこれを加圧力とし
た。 【００４１】次に、金属錫を付着せしめたクロムめっき
鋼板を表２に示す溶接条件で重ねシーム溶接し、十分な
溶接強度を有しかつ溶接チリがない溶接一次電流範囲
（適正溶接電流範囲）を求め、溶接性を評価した。溶接
性評価結果を、試験条件と併せて表１に示し、図３に、
実施例１で得られたクロムめっき鋼板の表面の走査型電
子顕微鏡写真を示す。 【００４２】なお、表１に示す付着金属錫片の寸法は、
図３に例示する走査型電子顕微鏡写真を任意に10カ所撮
影し、写真上から測定した付着金属錫片の寸法を示す。
また、金属クロム付着量とクロム水和酸化物の付着量
は、JIS G 3315の蛍光Ｘ線法により、水酸化ナトリウム
溶液に浸漬してクロム水和酸化物を除去する前後のクロ
ム付着量を測定して求めた。 【００４３】また、金属錫付着量は、金属錫が付着した
領域の微小領域（１mmφ）の蛍光Ｘ線による測定値か
ら、金属錫付着領域の単位面積当たりに換算して求め
た。なお、金属錫付着量は、JIS G 3303の電解剥離法に
より錫量を求め、顕微鏡観察などで求めた金属錫片群の
筋または帯の面積から、単位面積当たりの錫付着量に換
算して求めてもよい。 【００４４】表１に示されるように、本発明のクロムめ
っき鋼板は、優れた溶接性を有することが分かる。ま
た、図３(a) に示されるように、本発明のクロムめっき
鋼板において、金属錫が溶接部に沿って（図３(a) の上
下方向＝圧延方向に対して直角の方向）、筋状（帯状）
に散在、付着していることが分かる。 【００４５】 【表１】 【００４６】 【表２】【００４７】 【表３】 【００４８】 【発明の効果】本発明によれば、クロムめっき鋼板を研
削することなく溶接することが可能となり、さらに、そ
の金属錫の付着形態が溶接に極めて適していることから
優れた溶接性を有するクロムめっき鋼板であり、缶製造
業において極めて工業的意義が大きい。 【００４９】また、錫を付着せしめる際にめっき液など
の工業薬品を使用しないので廃液の発生などの問題がな
く、環境に優しく、さらに、錫を必要な部分にのみ確実
に付着し、溶接が可能となったため、省資源が達成で
き、産業上大変優れている。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a beverage can, a food can, and a can.
L cans, steel plates used for containers such as pail cans,
The present invention relates to a steel plate used for a welding can that joins a can body by electric resistance seam welding, and relates to a chromium-plated steel plate capable of manufacturing a can with high productivity without grinding a welded portion. [0002] A chromium-plated steel sheet, usually called tin-free steel, in which a steel sheet is plated with chromium metal and chromium hydrated oxide, is widely used for beverage cans, food cans, 18L cans and pail cans. ing. When this chromium-plated steel sheet is used as a can body, as a method of forming the can body, an integral forming method by drawing or a joining method of bonding or welding after rounding is generally used. [0003] Among the can body forming methods, in the case of a method by welding,
Since chromium hydrated oxide such as chromium oxide on the surface is a high electrical resistance material, it is difficult to weld chromium-plated steel sheet as it is, and only the portion to be welded is previously ground to remove most of the chrome-plated layer This is commonly done. However, in this method, there is an environmental problem due to scattering of the grinding powder of Cr, and there is a possibility that the grinding powder may remain in the can even when attempting to remove the flying grinding powder by suction. There's a problem. [0004] In the case of the grinding method, in order to stabilize the weldability, the grinding is often performed over an area larger than the area of the welded portion. There is a problem that a portion that is exposed is formed and rust is generated because this portion is easily corroded. For the reasons described above, it is required to weld a chrome-plated steel sheet without performing grinding. As a method for improving the weldability of a chromium-plated steel sheet, Japanese Patent Publication No. 6-96790 discloses a method in which metallic tin is preliminarily dispersed and plated with chromium. However, in this method, although the weldability is improved by the tin, the cost is high because the tin is plated on the entire surface including the welded portion, and the tint makes the color white, so it is accepted by the can user. There is a difficult problem. Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-150196 discloses that at least one surface corresponding to a welded joint of a chromic acid-treated steel sheet having a chromium metal or chromium oxide film, or a surface thereof and a steel sheet shearing section are plated with tin. Later, a method for manufacturing a welding can for resistance welding is disclosed. However, in this method, tin plating is performed by a conventional electroplating method, and the chromic acid-treated steel sheet has to be immersed in a tin plating solution, so that a portion other than the tin plating portion is corroded by the plating solution. Also, there is a problem that the plating solution permeates the painted portion and contaminates the inside of the can. Further, tin is simply plated, and there is no disclosure of a form of tin plating effective for improving weldability. Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-3455986 discloses a chromium-plated steel sheet for a welding can having a chromium metal layer or a tin plating layer on a chromium hydrated oxide layer at a welded portion of the steel sheet. Since the tin is plated by using the plating solution, corrosion by the plating solution in a portion other than the welding portion is a problem.
Further, tin is simply plated, and there is no disclosure of a form of tin plating effective for improving weldability. Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-125260 discloses a surface-treated steel sheet in which a tin-plated layer having a large number of voids is formed on a welded portion of a chromium layer. In the layer, a splash is remarkably generated due to gas expansion in the gap at the time of welding, and practical welding cannot be performed. Further, there is no disclosure of a form of tin plating effective for improving weldability. Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-125259 discloses a surface-treated steel sheet for a welding can in which the surface roughness of the Sn coating layer is adjusted. Only the effect of suppressing damage is shown, but the effect on weldability itself is not shown, and good weldability is not obtained, and the form of tin plating effective for improving weldability is not described. Not disclosed. Further, the method of forming a Sn coating layer disclosed in the above publication is a method of spraying molten metal tin, a method of applying a powder of metal tin and then drying or sintering, or a method of plating. In the case of the method, it is extremely difficult to control the width of the coating layer in order to spray the molten Sn, and there is a problem that the heat distortion due to local heating at the time of thermal spraying deteriorates the steel sheet shape. In the case of the method, there is a problem that the process is complicated. As described above, when a conventional chromium-plated steel sheet is used as a can body, there are various problems, and it is possible to stabilize a weld can without grinding powder and the like without grinding. No steel sheet that can be produced satisfactorily has been found. The present invention solves these problems, enables stable production of a welding can without grinding, and has a color tone acceptable to the user of the can, and has a weldability free from problems such as corrosion by a plating solution. It aims to provide an excellent chrome-plated steel sheet economically. [0012] The present invention provides a chromium-plated steel sheet having metal chromium and chromium oxide on the surface of a steel sheet. Metal tin pieces having a size of 0.1 to 100 μm and a length of 0.5 to 1000 μm are scattered and adhered as a group of striped or strip-shaped metal tin pieces, and the metal per unit area of the adhesion area of the above-described group of metal tin pieces. adhesion amount of tin is chromium-plated steel sheet, which is a 0.05~3.0g / m ^2. The chromium-plated steel sheet having a metal chromium and a chromium oxide on the surface of the steel plate as the mother plate according to the present invention includes a chromium metal having a chromium oxide on the steel sheet surface and a chromium hydrate oxide covering the metal chromium. It is preferably a plated steel sheet. Hereinafter, the present invention will be described in more detail. The chromium-plated steel sheet of the present invention is obtained by cutting the chrome-plated steel sheet into a welded can body size, or after painting or printing as necessary, a portion to be a welded portion, and sliding metal tin in advance before welding to adhere. It is a stiffened steel plate. If the sheet width is the same as the body circumference of the can body, before cutting the chrome-plated steel sheet to the size of the can body, the steel strip is continuously stripped at the edge portion (= weld). Part) also includes a steel sheet on which metal tin (hereinafter also referred to as metal Sn) is slid and adhered. The chromium-plated steel sheet as the base material of the steel sheet of the present invention has a metal chromium adhesion amount of 30 to each on both sides of the steel sheet.
It is preferable that the chromium-plated steel sheet is coated so as to have a coating weight of 150 mg / m ^2, and further coated with a hydrated chromium oxide so as to have an adhesion amount of 3 to 30 mg / m ^{2 in} terms of metal chromium. When the amount of chromium metal adhered is less than 30 mg / m ² , corrosion resistance is insufficient and rust is easily generated. When it exceeds 150 mg / m ² , the corrosion resistance is sufficient, but the amount of chromium metal exceeds the required amount. It is not preferable not only from the economical point of view, but also the productivity of the chromium-plated steel sheet is lowered. When the amount of hydrated chromium oxide is less than 3 mg / m ^{2 in} terms of chromium metal, the corrosion resistance and paint adhesion are insufficient, and when it exceeds 30 mg / m ² , interference colors appear. Not only does the appearance deteriorate, but also because the chromium oxide is a high electric resistance substance, even if metal tin is adhered, the weldability becomes insufficient. More preferably, the amount of the deposited chromium metal is 50 to 130 mg / m ² , the amount of the hydrated chromium oxide is 5 to 25 mg / m ^{2 in} terms of chromium metal, and The amount is preferably 70 to 120 mg / m ² , and the attached amount of hydrated chromium oxide is preferably 6 to ²⁰ mg / m ² in terms of chromium metal. The method of coating the metal chromium and the chromium hydrated oxide is not particularly limited, and includes, for example, electrolytic chromic acid treatment (one-liquid method treatment), metal chromium plating-electrolytic chromic acid post-treatment (two-liquid method treatment), and the like. Can be used. In the present invention, metallic tin is slid on the surface of a chromium-plated steel plate as a base material, and metallic tin is attached to a portion to be welded on the chromium hydrated oxide. In the above-described metal tin deposition method, friction is caused by sliding between the metal tin lump and the steel sheet, and the metal tin is rubbed and adhered to the steel sheet by the friction to adhere the metal tin. The present inventors have newly found that metal tin can be directly adhered to a chromium-plated steel sheet by the above-described method and good weldability can be obtained, and have reached the present invention. In this method, it is easy to control the adhesion position and the width of the metal tin, and there is no problem of waste liquid because a plating solution using various industrial chemicals is not used unlike the conventional electrotin plating.
It is environmentally friendly, has the advantage that there is no corrosion of the chromium-plated steel sheet by the plating solution, and there is no contamination of the painted part, and the equipment is relatively simple and small. In the present invention, the metallic tin is mainly deposited on the projections of the unevenness which is the surface roughness of the steel sheet having chromium hydrated oxide as the outermost layer, and the metallic tin and the steel sheet are rubbed. The metal tin is not uniformly attached to the entire surface. As a result, at the time of welding, a welding electrode such as a welding wire or a welding wheel first comes into contact with the convex portion to which the metallic tin is attached, and current is applied. However, since the metallic tin is soft and has a low melting point, the metallic tin is melted. As a result, the contact area between the welding electrode and the steel plate can be increased, and the resistance at the beginning of welding decreases. This brings about an effect of improving the weldability. The metal tin adhered to the convex portion spreads from the convex portion to the concave portion when the temperature rises and is melted by energization,
Excellent weldability is obtained because the resistance of the entire weld is stabilized. Such effects cannot be obtained by the conventional tin plating or the granular dispersed tin plating by the electroplating method. Normally, a steel sheet has irregularities formed by rolling, and the irregularities are generally fine streaky irregularities called scratches parallel to the rolling direction. As a result, the metallic tin adhered by the sliding of the metallic tin against the steel sheet adheres along the scratches. In the lap seam welding, since the welding points are continuous in one direction, the metal tin is aligned with the welding direction and adheres in a streak or band shape. The form of the metallic tin adhered in the form of streaks or strips follows the unevenness which is the surface roughness of the steel sheet, and is extremely effective in securing a current-carrying point by tin during welding. As a result, excellent weldability is obtained. Is obtained. In the present invention, without depending on the irregularities formed by rolling, the irregularities can be arbitrarily formed on the welded portion of the steel sheet surface with emery paper or the like, the surface roughness of the steel sheet can be adjusted, and tin can be adhered. . In the present invention, the metal tin formed on the surface of the chromium-plated steel sheet by sliding between the steel sheet and the metal tin is:
It is a metal tin in a form in which metal tin pieces having a width of 0.1 to 100 μm and a length of 0.5 to 1000 μm are scattered and adhered as a group of striped or strip-shaped metal tin pieces. The width of the above metal tin piece is 0.1
If it is less than μm, the weldability is insufficient, and conversely, the width is 100 μm
Exceeding the limit is not preferable because much energy is required for sliding and attaching the metal tin. Further, the length of the metal tin piece is 0.5 μm
If less, the weldability is insufficient, and conversely, the length is 1000μ
If it exceeds m, a large amount of energy is required to slide and attach the metallic tin as described above, which is not preferable.
The size of the metal tin piece in the present invention is the size observed and measured by a scanning electron microscope or the like, that is, the size of the plane figure of the adhered metal tin piece on the surface of the steel sheet. It indicates the longest diameter of the tin piece, and the width of the metal tin piece indicates the maximum width in a direction perpendicular to the direction of the longest diameter. Further, the definition of the dimensions of the metallic tin pieces in the present invention is such that 80% or more of the total metallic tin pieces satisfy the width: 0.1 to 100 μm and the length: 0.5 to 1000 μm. To do so. In the present invention, the preferred amount of deposited metal tin is represented by the number of scattered metal pieces, which is not common in the field of steel sheets. It was defined by the amount of adhesion. That is, in the present invention, the adhesion amount of metal tin per unit area of the adhesion region of the group of metal tin pieces is 0.05
It is necessary that to 3.0 g / m ^2. Metal tin adhesion
If it is less than 0.05 g / m ^2, weldability are insufficient, 3.0 g / m ²
In the case where the value exceeds 300, the weldability is sufficient, but it is not economical to deposit metallic tin in excess of 3.0 g / m ² . More preferably, the amount of the deposited metal tin is as follows:
It is a 0.10~3.0g / m ^2. It is preferable that the metal tin be adhered only to the welded portion of the chromium-plated steel sheet. The above-mentioned welded portion refers to a surface portion where the chrome-plated steel plate is welded and joined and a surface portion that is in contact with the welding wire or the welding wheel,
Metal tin may be attached to both the joint surfaces of the welded portion and the four surfaces in contact with the welding wheel or the welding wire, only the two surfaces in contact with the welding wheel or the welding wire, or only the two joining surfaces that are respectively joined. The metallic tin sliding on the chromium-plated steel sheet is preferably lump and dry. That is,
The metal tin used in the present invention is preferably a lump having such a size that the metal tin itself does not significantly deform due to frictional force with a steel plate, and a rod-shaped, disk-shaped, plate-shaped lump of metal tin is used. Is preferred. Further, when moisture is attached to the metallic tin, the metallic tin is slipped during sliding and the frictional force is reduced. Therefore, the metallic tin is preferably dried. The chrome-plated steel sheet of the present invention is more suitably used as a steel sheet to be subjected to lap seam welding. The conditions for sliding the metallic tin against the chromium-plated steel sheet and attaching the metal tin to the chromium-plated steel sheet are as follows: the relative speed is 0.1 to 100 m / min, and the pressing force is 0.1 to
It is preferable to use a method of sliding while pressing each other under the condition of 100 kgf / mm ² . When the relative speed is less than 0.1 m / min, the frictional energy generated when rubbing is small, and it is difficult to uniformly deposit a required amount of metallic tin. Conversely, when the relative speed exceeds 100 m / min. Slip occurs, and similarly, it becomes difficult to uniformly deposit the required amount of metallic tin. More preferably,
The relative speed is between 1 and 70 m / min. The pressing force for depositing the metallic tin is 0.1
100100 kgf / mm ² is preferred. If pressure is less than 0.1 kgf / mm ^2, it is difficult to perform the deposition of the required amount of metallic tin, 10 to reverse
If it exceeds 0 kgf / mm ² , not only is a strong force required for relative movement, but also the steel sheet or metal tin is deformed by the pressing pressure, which is not preferable. More preferably, the pressure is 0.5 to 75 kgf / mm
² In order to attach metallic tin, the metallic tin and the chrome-plated steel plate may be moved relatively to each other while pressing them against each other, but at this time, the metallic tin is rotated, and the friction caused by the rotation is added to increase the efficiency. Tin can be adhered well. In this case, the metal tin used for sliding adhesion is
It is sufficient to use metal tin in the shape of a round bar or a disk,
What is necessary is just to rub (rotate) while rotating at a rotation speed of 1 to 3000 revolutions / minute. When the number of rotations is less than 1 rotation / minute, the effect of increasing friction by rotation is not obtained. Conversely, when the number of rotations is more than 3000 rotations / minute, slippage occurs and the effect of increasing friction by rotation is not obtained. More preferably, the rotation speed is 5 to 2500 rotations / minute, and further preferably, it is 10 to 2000 rotations / minute. In the present invention, as a method of sliding adhesion of the metal tin, in addition to rotation, friction can be applied by vibration to apply the metal tin. In this case, the metal tin used for the sliding attachment may be a rod-shaped, round bar-shaped, band-shaped, disk-shaped or plate-shaped metal tin. The above-described method of applying friction by vibrating and attaching metal tin has an advantage that it is hardly affected by the shape of metal tin. When using vibration, the frequency is 1 to 100000
Hz is preferred. When the frequency is less than 1 Hz, the effect of increasing friction due to vibration cannot be obtained. Conversely, when the frequency exceeds 100,000 Hz, slipping occurs and the effect of increasing friction due to vibration cannot be obtained. More preferably,
The frequency is between 10 and 50,000 Hz. It is preferable that the temperature of the metal tin at the time of attaching the metal tin is 5 ° C. or more and less than 232 ° C. If the temperature of the metal tin is less than 5 ° C., transformation from α to β occurs, which is not preferable because the metal tin becomes brittle and the metal tin is damaged during tin deposition. Conversely, if the temperature of metallic tin is higher than the melting point of metallic tin, 232 ° C, it melts,
The temperature of metallic tin is 23
It is preferable that the temperature be lower than 2 ° C. On the other hand, the higher the temperature, the softer the metal tin, so that it is easy to rub (rub). Therefore, the temperature of the metal tin is preferably higher, and the temperature of the metal tin is more preferably 10 to 23.
The temperature is 1 ° C, more preferably 20 to 150 ° C. The purity of the metallic tin used for tin deposition is preferably 99.9 wt% or more. EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically based on examples. A cold-rolled steel sheet is subjected to a cathode treatment in an aqueous solution containing Cr ⁶⁺ and sulfuric acid, whereby a chromium-plated steel sheet shown in Table 1 having a metal chromium layer on both sides of the steel sheet and a chromium oxide layer formed thereon. Was manufactured. Using the obtained chrome-plated steel sheet, FIG.
The metal tin was adhered to the position of the welded portion of the lap seam welding shown in Table 1 by the tin adhesion method and the adhesion condition shown in Table 1 and FIG. The pressing force shown in Table 1 is a measured value shown below. [Measurement of applied pressure:] Metal tin is kept stationary without sliding, rotation and vibration, and instead of steel plate, strain gauge type compact load transducers "LM-10KA" and "LM-100KA" [Kyowa Dengyo ( (Manufactured by K.K. Co., Ltd.), and the static pressure at the contact point of the metal tin under the set pressure condition was measured and defined as the pressure. Next, a chrome-plated steel sheet to which metal tin is adhered is subjected to lap seam welding under the welding conditions shown in Table 2, and a primary current range (appropriate welding current range) having sufficient welding strength and no welding dust. , And the weldability was evaluated. Table 1 shows the weldability evaluation results together with the test conditions, and FIG.
1 shows a scanning electron micrograph of the surface of a chromium-plated steel sheet obtained in Example 1. The dimensions of the adhered metal tin pieces shown in Table 1 are as follows:
Scanning electron microscope photographs exemplified in FIG. 3 are arbitrarily taken at ten places, and the dimensions of the adhered metal tin pieces measured from the photographs are shown.
The amount of chromium metal deposited and the amount of hydrated chromium oxide were measured by the fluorescent X-ray method of JIS G 3315 before and after the chromium hydrated oxide was removed by immersion in sodium hydroxide solution. I asked. The amount of deposited metal tin was determined by converting the minute area (1 mmφ) of the area to which metal tin was adhered by X-ray fluorescence conversion into a unit area of the area where metal tin was adhered. In addition, the amount of tin metal is obtained by calculating the amount of tin by the electrolytic peeling method of JIS G 3303, converting the area of the streaks or bands of the metal tin pieces obtained by microscopic observation or the like into the amount of tin adhesion per unit area. You may ask. As shown in Table 1, it can be seen that the chromium-plated steel sheet of the present invention has excellent weldability. Further, as shown in FIG. 3 (a), in the chromium-plated steel sheet of the present invention, the metal tin is striped along the welded portion (vertical direction in FIG. 3 (a) = direction perpendicular to the rolling direction). Shape (strip)
It can be seen that they are scattered and adhered to. [Table 1] [Table 2] [Table 3] According to the present invention, it is possible to perform welding without grinding a chromium-plated steel sheet, and furthermore, since the adhesion form of metal tin is extremely suitable for welding, excellent weldability is obtained. This is a chromium-plated steel sheet having a high industrial significance in the can manufacturing industry. Further, since no industrial chemicals such as a plating solution are used when depositing tin, there is no problem such as generation of waste liquid, and it is environmentally friendly. Since it became possible, resources can be saved, and it is industrially excellent.

【図面の簡単な説明】 【図１】溶接部への金属錫付着位置を示す説明図であ
る。 【図２】金属錫の付着方法を示す説明図である。 【図３】金属錫を摺動付着せしめたクロムめっき鋼板表
面の金属組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is an explanatory view showing a position where metal tin adheres to a welded portion. FIG. 2 is an explanatory view showing a method for attaching metal tin. FIG. 3 is a scanning electron micrograph showing a metal structure on the surface of a chromium-plated steel sheet to which metal tin is slid and adhered.

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 一雄 千葉県千葉市中央区川崎町１番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Ｆターム(参考） 4K024 AA02 AB01 AB02 BA03 BB24 DB10 GA14    ────────────────────────────────────────────────── ─── Continuation of front page    (72) Inventor Kazuo Mochizuki             1 Kawasaki-cho, Chuo-ku, Chiba-shi, Chiba             Iron Research Institute F term (reference) 4K024 AA02 AB01 AB02 BA03 BB24                       DB10 GA14

Claims (1)

【特許請求の範囲】 【請求項１】 鋼板表面に金属クロムとクロム酸化物を
有するクロムめっき鋼板において、該鋼板表面に、該鋼
板と金属錫との摺動によって、幅：0.1 〜100 μm 、長
さ：0.5 〜1000μm の金属錫片を、筋状または帯状の金
属錫片の群として散在、付着せしめ、かつ前記した金属
錫片の群の付着領域の単位面積当たりの金属錫の付着量
が0.05〜3.0g/m² であることを特徴とするクロムめっき
鋼板。Claims: 1. A chromium-plated steel sheet having metallic chromium and chromium oxide on the surface of a steel sheet, the width of which is 0.1 to 100 μm on the surface of the steel sheet by sliding between the steel sheet and metallic tin. Length: 0.5 to 1000 μm of metal tin pieces are scattered and attached as a group of streaky or strip-shaped metal tin pieces, and the amount of metal tin attached per unit area of the attachment area of the above-described metal tin pieces is chromium-plated steel sheet, which is a 0.05~3.0g / m ^2.