JP2000054338A - 取水設備およびその施工法 - Google Patents

取水設備およびその施工法

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JP2000054338A
JP2000054338A JP10222826A JP22282698A JP2000054338A JP 2000054338 A JP2000054338 A JP 2000054338A JP 10222826 A JP10222826 A JP 10222826A JP 22282698 A JP22282698 A JP 22282698A JP 2000054338 A JP2000054338 A JP 2000054338A
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water
intake
tunnel
water intake
well
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JP10222826A
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English (en)
Inventor
Jun Hirayama
純 平山
Tsutomu Nakao
努 中尾
Koichi Oniki
剛一 鬼木
Takeshi Iketani
毅 池谷
Yoshinobu Akiyama
義信 秋山
Yoshiaki Keya
嘉明 毛屋
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海岸線・湖岸線に人工物を構築することがな
いので、これらの景観を損ねることがなく、海域・水域
への環境負荷を最小限にでき、しかも取水効果も長続き
する取水設備が得られ、また、設備構築のための施工に
おいても環境破壊を起こさずに合理的に行うことができ
る。 【解決手段】 取水井1を構築し、ここから海底6また
は湖底などの水源地下部に接近するトンネル7として、
導水部8を鉄筋コンクリート製非透水セグメント10で形
成し、この導水部8から先の取水部9を、外周の接合部
を補剛材としての鋼枠で囲い、内壁を水を通す無筋ポー
ラスコンクリート14で構成した合成セグメントで形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水不足時の飲料水
の確保、海岸での工業用水の確保等で、海水淡水化の目
的で海水等を取水する、または、海岸線付近の海水浄化
や、湖水浄化のために取水する、取水設備およびその施
工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海浜地形・海象等の影響を受けずに、常
に良質な深層海水(低水温躍層水)を安定供給する海水
等の取水方法または取水設備としては、図18に示すよう
に、深層取水特性を向上するためキャップ円盤(ベロシ
ティキャップ)、海底の砂など底質に掃流吸込みを抑制
するための底面導流板、呑み口部のスクリーン、取放水
管路の生物付着を防止するための塩素注入用ディフュー
ザーなどにより構成する取水先端(取水口)23と、耐
震、施工性等を考慮した可とう管24aおよび特殊継手24
b等を有する取水管24とにより構成されるものがある。
【0003】また、内湾や湖などの閉鎖性水域では水底
に近い部分の水質が悪化していたり、水底に汚泥が堆積
している場合が多いが、このような底層水や底泥を浄化
するには従来、底泥の浚渫、外海水の導入、覆砂等が行
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような海水取水設
備は、ゴミ、浮遊生物、塩分濃度変化、汚染物質等の少
ない深層取水とし、砂の巻き込み、埋没の恐れの少ない
構造と海域を選定するのが通例である。
【0005】その場合、海中または護岸部分に大規模構
造物が設置されるため、沿岸域を利用する漁業関係者の
理解を得るための大掛かりな環境対策が必要となる。
【0006】また、海岸線付近の海水浄化や、湖水浄化
に関しては、水面上からあるいは水を介して底水、底泥
に手を加える方法では、手を加える際に底泥を巻き上げ
て実効が上がらなかったり、効果が長続きしないことが
多い。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、海岸線・湖岸線に人工物を構築することがないの
で、これらの景観を損ねることがなく、海域・水域への
環境負荷を最小限にでき、しかも取水効果も長続きする
取水設備が得られ、また、設備構築のための施工におい
ても環境破壊を起こさずに合理的に行うことができる取
水設備およびその施工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、取水設備としては、第1に、取水井を構築
し、ここから海底または湖底などの水源地下部に近接す
るトンネルとして、導水部を非透水性の部材で形成し、
この導水部よりも水源地下部寄りの取水部を水を通す無
筋ポーラスコンクリートによる部材で形成したこと、第
2に、非透水性の部材は、鉄筋コンクリート部材である
こと、または、非透水性の部材は、鉄筋コンクリート製
非透水セグメントであること、第3に、水を通す無筋ポ
ーラスコンクリートによる部材は、補剛材を有する合成
セグメントであることを要旨とするものである。
【0009】また、取水設備のうち、海岸線付近の海水
浄化や、湖水浄化のために取水する取水設備としては、
第1に、取水井を構築し、ここから水源地下部に近接す
る方向に掘削したトンネルを、水を通す無筋ポーラスコ
ンクリートで形成した部材で形成したこと、第2に、取
水井を構築し、ここから水源地下部に近接する方向に掘
削したトンネルを鉄筋コンクリート部材で形成し、その
トンネル周囲にウェルポイントを突出したことを要旨と
するものである。
【0010】取水設備の施工法としては、第1に、発進
立坑構築後、シールド掘進機による密閉型シールド工法
で掘進し、鉄筋コンクリート製非透水セグメントを組立
てて導水部を形成し、さらにその先の水源地下部寄りで
は補剛材を有し、かつ水を通す無筋ポーラスコンクリー
トで形成した合成セグメントを組立てて取水部を形成す
ること、第2に、合成セグメントは覆工内側に鋼板また
は不透水性シートなどの不透水性部材を配設しておき、
組み立て完了後にこの不透水性部材を撤去すること、第
3に、発進立坑はケーソン工法で施工し、この発進立坑
を取水井として利用することを要旨とするものである。
【0011】また、取水設備の施工法のうち、海岸線付
近の海水浄化や、湖水浄化のために取水する取水設備の
施工法としては、第1に、立坑構築後、シールド掘進機
による密閉型シールド工法で掘進し、補剛材を有し、か
つ、水を通す無筋ポーラスコンクリートで形成した合成
セグメントを組立てて取水部を形成すること、第2に、
立坑構築後、シールド掘進機による密閉型シールド工法
で掘進し、鉄筋コンクリート製非透水セグメントを組立
ててトンネルを形成し、このトンネル内から外側に向け
て周囲にウェルポイントを突出させることを要旨とする
ものである。
【0012】さらに、取水設備の施工法としては、前記
海岸線付近の海水浄化や、湖水浄化のために取水する取
水設備の場合も含めて、トンネル先端はシールド掘進機
を埋め殺しにするかバルクヘッドにより閉塞すること、
または、トンネルはループ状に形成し、発進用の立坑と
到達用の立坑を共用することを要旨とするものである。
【0013】請求項1記載の本発明によれば、水不足時
の飲料水の確保、海岸での工業用水の確保等で、海水淡
水化の目的で海水等を取水する取水設備として、トンネ
ル形式を採用できるので、取水・導水施設を全て海岸
部、湖岸部の地下に設置でき、このため、海岸線・湖岸
線の景観を全く損なわないですみ、海水淡水化プラント
の設置の場合は設置位置を水際から相当の距離を離せる
ので、漁業などへの影響問題を回避することができる。
そして、取水部では海底または湖底に近づくことで無筋
ポーラスコンクリートを通して水をトンネル内に採取で
き、その水を導水部を通して取水井に導き入れることが
できる。
【0014】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、導水部を構成する非透水性の部材を鉄筋コン
クリート部材とすることで、安価に形成できるととも
に、現場打ちコンクリート施工の他にシールド工法、推
進工法等の施工の利用が可能となる。
【0015】請求項3記載の本発明によれば、シールド
工法での施工を前提として導水部を形成するのにセグメ
ントの使用を可能にして、施工の合理化を図ることがで
きる。
【0016】請求項4記載の本発明によれば、前記請求
項3の作用と同様に、シールド工法での施工を前提とし
て取水部を形成するのにセグメントの使用を可能にし
て、施工の合理化を図ることができる。
【0017】請求項5および請求6記載の本発明によれ
ば、主として海岸線付近の海水浄化や、湖水浄化のため
に取水する場合に、前記請求項1の作用と同じく、トン
ネル形式を採用できるので、施設を全て海岸部、湖岸部
の地下に設置でき、このため、海岸線・湖岸線の景観を
全く損なわないですみ、また、請求項5の場合はウェル
ポイントを必要としないので、施工が軽減されるし、請
求項6の場合はトンネル部分は全て通常のセグメントも
しくは鉄筋コンクリート部材を利用できる。
【0018】請求項7記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、シールド工法で容易に施工することができ、
請求項8記載の本発明によれば、施工中のトンネル内へ
の浸水を簡単に防止することができる。
【0019】請求項9記載の本発明によれば、発進立坑
を取水井として利用するには比較的大きな径の立坑を構
築する必要があるが、ケーソン工法で施工することで、
容易に実現できる。
【0020】請求項10および請求項11記載の本発明によ
れば、主として海岸線付近の海水浄化や、湖水浄化のた
めに取水する取水設備の施工の場合に、前記請求項1の
作用と同じく、トンネル形式を採用できるので、施設を
全て海岸部、湖岸部の地下に設置でき、このため、海岸
線・湖岸線の景観を全く損なわないですみ、また、請求
項10の場合はウェルポイントを必要としないので、施工
が軽減されるし、請求項11の場合はトンネル部分は全て
通常のセグメントもしくは鉄筋コンクリート部材を利用
できる。
【0021】請求項12記載の本発明によれば、トンネル
の先端は閉塞形状とするのに、シールド掘進機を埋め殺
しにするかバルクヘッドにより閉塞するので簡単に行う
ことができる。
【0022】請求項13記載の本発明によれば、発進用の
立坑と到達用の立坑を共用し、トンネルの先端はトンネ
ルはループ状に形成し、発進した立坑と到達するので、
立坑が1つですみ、また、トンネルの先端を閉塞する必
要も無くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。先に海水淡水化の目的で海水
等を取水する本発明の取水設備に付いて説明すると、図
1は本発明の取水設備の1実施形態を示す側面図、図2
は同上取水井部分の縦断側面図である。
【0024】図1中1は鉄筋コンクリート製の取水井
で、揚水ポンプ2を設置するポンプピット3を付設し、
送水ポンプ4を設けた送水配管5の端をこのポンプピッ
ト3内に差し入れた。なお、図示は省略するが送水ポン
プ4の他端は例えば受水層(ろ過水槽)に接続し、さら
にその先の淡水化プラントに送るようになる。
【0025】かかる取水井1から海底6または湖底に近
づくように地中を延びるトンネル7を形成するが、この
トンネル7の取水井1の付近を非透水性の部材で形成し
た導水部8とし、さらにその先を水を通す無筋ポーラス
コンクリートによる部材で形成した取水部9とし、さら
にトンネル7の先端は後述のようにシールド掘進機を埋
め殺しにするかバルクヘッドにより閉塞形状とした。
【0026】前記導水部8は、鋼管や鋼製セグメント等
で形成してもよいが、本実施形態では鉄筋コンクリート
部材、それも図3、図4に示すような通常のトンネル施
工でのシールド工法でに使用される鉄筋コンクリート製
非透水セグメント10で形成した。詳細説明は省略する
が、この鉄筋コンクリート製非透水セグメント10はトン
ネル長さ方法、および周方向に接合ボルト11で接合する
もので、内側面にボルトボックス12を有する。
【0027】さらに、他の実施形態として導水部8を形
成する鉄筋コンクリート部材は、現場打ちコンクリート
の他コンクリート函体、ヒューム管等トンネルライニン
グに用いられる一般的な部材の使用も考えられる。
【0028】取水部9の水を通す無筋ポーラスコンクリ
ートによる部材はこれをセグメント形式とする場合は、
図5、図6に示すように、外周における接合部をホゾ・
ミゾによる嵌合フランジ13aを有する鋼枠13で囲い、こ
の鋼枠13を補剛材とし、JIS5〜7号砕石を使用骨材
として、平均空隙径が1.2 〜6.9 mm 程度のポーラスコ
ンクリート14で前記補剛材の内壁を構成した合成セグメ
ント15とし、この補剛材としての鋼枠13は樹脂系の材料
で保護や電気防食による防食対策を行った。
【0029】前記合成セグメント15は鋼枠13同士の添接
・千鳥組みで保持され、前記鋼枠13の内部に打設するポ
ーラスコンクリート14は主要構造部材としない。なお、
地質に応じてポーラスコンクリート14の空隙を変化させ
て取水性能を調整することもできる。
【0030】なお、トンネル7の先端の閉塞は、図示は
省略するがシールド工法で使用するシールド掘進機を埋
め殺しにするか、バルクヘッドにより閉塞する。
【0031】さらに他の実施例として図7に示すように
取水井1となる発進立坑から伸びるトンネル7をループ
状に形成し、到達用の立坑をこの発進用の立坑に共用さ
せるようにした。
【0032】このようにして取水部9からトンネル7内
に採取された水は導水部8を通り、取水井1に溜めら
れ、水配管で淡水化プラントに送られる。
【0033】次に、このような取水設備の施工法につい
て説明する。図8は施工を示すフローチャートで、取水
井1は発進立坑として築造するもので、アースアンカー
をセットし、刃口金物を据付け、鉄筋コンクリート躯体
の形成、掘削、アースアンカーを利用した圧入を繰り返
して順次ケーソンを沈設する圧入ケーソン工法で施工
し、また、水中コンクリートを打設して底版16を形成す
る。そして、水替えを行う。
【0034】トンネル7は、前記取水井1となる発進立
坑から泥土圧のシールド掘進機を発進させ、セグメント
を組立ていく密閉型シールド工法で掘進して形成する
が、このような泥土圧のシールド掘進機として泥土圧の
ものを使用するのは切羽の安定の観点からであり、切羽
の安定確保は泥土(掘削土砂+加泥材)で切羽崩壊を防
止する。
【0035】先に述べたように導水部8は鉄筋コンクリ
ート製非透水セグメント10を組立て形成し、さらにこの
導水部8よりも水源地下部寄りの取水部9の形成では、
合成セグメント15は図9に示すようにポーラスコンクリ
ート14の内側面に埋込みボルト17を設けておき、この埋
込みボルト17で不透水性部材である鋼板18を止めること
で覆工内側を鋼板18で被覆したものを組立てる。
【0036】このようにすることで、施工時の止水を行
うことができ、全てのセグメントの組立が完了した施工
完了後は図10に示すようにこの鋼板18を撤去する。図示
は省略するが、かかる鋼板18の撤去作業は坑口に圧気設
備を設け、坑内に所定の圧気圧をかけた状態で行う。そ
して、鋼板18の撤去後はハイウォッシャー等で覆工表面
を洗浄してシルトや微細砂を洗い流すか地山側に排除す
る。
【0037】また、他の実施形態として、図11に示すよ
うに不透水性部材として鋼板の代わりに不透水性シート
25を内壁にフックや接着剤で固定することで全面的に張
り付け、圧気をかけて施工することもできる。
【0038】この場合も不透水性シート25の撤去時は圧
気圧を多少過剰に維持し、ハイウォッシャー等で覆工表
面を洗浄してシルトや微細砂を洗い流すか地山側に排除
する。
【0039】なお、導水部8の施工時の止水は必要に応
じて裏込めにより行う。この裏込めはシールド掘進機と
セグメントとの径の差で発生する空隙を充填して地盤沈
下を防止する役割もあり、かかる地盤沈下は取水部9に
おいては海底下、汀線下の施工であるため余り問題とな
らず、裏込めを省略できる。
【0040】トンネル7の完成後は取水部9の周囲の目
詰まりによる透水性低下の防止を図るため、加泥材に短
期間で生物分解される有機系の凝集剤、増粘剤などを使
用する。
【0041】次に、海岸線付近の海水浄化や、湖水浄化
のために取水する取水設備について説明する。基本的に
は前記実施形態で説明した海水淡水化の目的で海水等を
取水する取水設備の場合と同様で、図12、図13に示すよ
うに水域20の周辺に取水井1を構築し、ここから水域20
の水底近くの地中を延びるトンネル7を水を通す無筋ポ
ーラスコンクリート14で形成した部材で形成する。この
場合、前記図1における導水部8を取水井1の付近に施
工することもある。
【0042】施工法としては浄化しようとする水域20の
周辺に取水井1を立坑として構築し、その後、シールド
掘進機による密閉型シールド工法で掘進し、前記図5、
図6で示した外周の接合部を補剛材としての鋼枠13で囲
い、内壁を水を通す無筋ポーラスコンクリート14で形成
した合成セグメント15を組立てて取水部8を形成する。
【0043】かかる取水井1に付設するポンプピット3
には送水ポンプ4を設けた送水配管5を接続し、浄化装
置19を介して取水部1から採取した水を戻す。この浄化
装置19には汚濁水の性質によりどのようなものでも適用
できるが、通常の富栄養化した水域での貧酸素水埃を浄
化するにはN,Pの除去、O2 を溶存させる装置を使用
する。
【0044】このようにして海底、湖底地盤内に設置さ
れたトンネル7から汚濁水を採取し、浄化処理するが、
底泥を巻き上げることなく汚濁した底層水を取水する
(水系から外へ出す)ことができ、底泥から底層水へ栄
養塩が溶けだすことを防止でき、水が底泥に中を通る
際、栄養塩類が溶けて混入し、栄養塩を含んだ水はトン
ネル7に入り、水系外に出されるので底泥を浄化する。
【0045】図14、図15は他の実施形態を示すもので、
取水井1を構築し、ここから水底近くの地中を延びるト
ンネル7は鉄筋コンクリート部材として図3、図4に示
すような通常のセグメントである鉄筋コンクリート製非
透水セグメント10で形成し、その周囲にウェルポイント
21を突出した。
【0046】施工法としては前記実施形態と同じである
が、浄化しようとする水域20の周辺に取水井1を立坑と
して構築し、その後、シールド掘進機による密閉型シー
ルド工法で掘進し、鉄筋コンクリート製非透水セグメン
ト10を組立ててトンネル7を形成してから、または、ト
ンネル7を形成しながらウェルポイント21をトンネル7
内から突出していく。
【0047】さらに応用例として、図16に示すようにト
ンネル7内へのウェルポイント21はトンネル7内に配設
する強制取水管22に接続して強制取水としてもよい。
【0048】このようにウェルポイント21を突出する場
合はこのウェルポイント21が集水管となり前記実施形態
よりも浄化対象水域を広げることができるが、さらに、
図17に示すようにトンネル7を環状とし取水井1を発進
立坑のみならず、到達坑も兼ねさせることもできる。
【0049】なお、いずれの実施形態の場合でも、目詰
まりが生じた場合には取水井1内の水位を上昇させ、逆
洗を行えばよい。
【0050】また、前記海水淡水化の目的で海水等を取
水する取水設備と海岸線付近の海水浄化や、湖水浄化の
ために取水する取水設備のいずれにおいても、シールド
工法以外での工法例えば推進工法や牽引工法等での施工
で構築することも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように本発明の取水設備およ
びその施工法は、取水・導水施設を全て海岸・湖岸部の
地下に設置できるので、海岸線・湖岸線に人工物を構築
することがなくその結果、これらの景観を損ねることが
なく、海域・水域への環境負荷を最小限にできるもので
ある。
【0052】また、効果も長続きする取水設備が得ら
れ、さらに、設備構築のための施工においても環境破壊
を起こさずに合理的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の取水設備の第1実施形態を示す側面図
である。
【図2】本発明の取水設備の第1実施形態を示す取水井
部分の縦断側面図である。
【図3】鉄筋コンクリート製非透水セグメントの縦断側
面図である。
【図4】鉄筋コンクリート製非透水セグメントの平面図
である。
【図5】合成セグメントの縦断側面図である。
【図6】合成セグメントの平面図である。
【図7】本発明の取水設備の他の実施形態を示す平面図
である。
【図8】本発明の取水設備の施工を示すフローチャート
である。
【図9】本発明の取水設備の取水部の施工中の縦断正面
図である。
【図10】本発明の取水設備の取水部の施工後の縦断正
面図である。
【図11】本発明の取水設備の取水部の施工中の他例を
示す縦断正面図である。
【図12】本発明の取水設備の第2実施形態を示す側面
図である。
【図13】本発明の取水設備の第2実施形態を示す縦断
正面図である。
【図14】本発明の取水設備の第2実施形態を示す側面
図である。
【図15】本発明の取水設備の第2実施形態を示す縦断
正面図である。
【図16】本発明の取水設備の第3実施形態を示す縦断
正面図である。
【図17】本発明の取水設備の第4実施形態を示す平面
図である。
【図18】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…取水井 2…揚水ポン
プ 3…ポンプピット 4…送水ポン
プ 5…送水配管 6…海底 7…トンネル 8…導水部 9…取水部 10…鉄筋コンクリート製非透水セグメント 11…接合ボルト 12…ボルトボ
ックス 13…鋼枠 13a…嵌合フ
ランジ 14…ポーラスコンクリート 15…合成セグ
メント 16…底版 17…埋込みボ
ルト 18…鋼板 19…浄化装置 20…水域 21…ウェルポ
イント 22…強制取水管 23…取水先端
(取水口) 24…取水管 24a…可とう
管 24b…特殊継手 25…不透水性
シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼木 剛一 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 池谷 毅 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 秋山 義信 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 毛屋 嘉明 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目12番10 号 鹿島建設株式会社九州支店内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取水井を構築し、ここから海底または湖
    底などの水源地下部に近接するトンネルとして、導水部
    を非透水性の部材で形成し、この導水部よりも水源地下
    部寄りの取水部を水を通す無筋ポーラスコンクリートに
    よる部材で形成したことを特徴とする取水設備。
  2. 【請求項2】 非透水性の部材は、鉄筋コンクリート部
    材である請求項1記載の取水設備。
  3. 【請求項3】 非透水性の部材は、鉄筋コンクリート製
    非透水セグメントである請求項2記載の取水設備。
  4. 【請求項4】 水を通す無筋ポーラスコンクリートによ
    る部材は、補剛材を有する合成セグメントである請求項
    1ないし請求項3のいずれかに記載の取水設備。
  5. 【請求項5】 取水井を構築し、ここから水源地下部に
    近接する方向に掘削したトンネルを、水を通す無筋ポー
    ラスコンクリートで形成した部材で形成したことを特徴
    とした取水設備。
  6. 【請求項6】 取水井を構築し、ここから水源地下部に
    近接する方向に掘削したトンネルを鉄筋コンクリート部
    材で形成し、そのトンネル周囲にウェルポイントを突出
    したことを特徴とする取水設備。
  7. 【請求項7】 発進立坑構築後、シールド掘進機による
    密閉型シールド工法で掘進し、鉄筋コンクリート製非透
    水セグメントを組立てて導水部を形成し、さらにその先
    の水源地下部寄りでは補剛材を有し、かつ水を通す無筋
    ポーラスコンクリートで形成した合成セグメントを組立
    てて取水部を形成することを特徴とした取水設備の施工
    法。
  8. 【請求項8】 合成セグメントは覆工内側に鋼板または
    不透水性シートなどの不透水性部材を配設しておき、組
    み立て完了後にこの不透水性部材を撤去する請求項7記
    載の取水設備の施工法。
  9. 【請求項9】 発進立坑はケーソン工法で施工し、この
    発進立坑を取水井として利用する請求項7または請求項
    8記載の取水設備の施工法。
  10. 【請求項10】 立坑構築後、シールド掘進機による密
    閉型シールド工法で掘進し、補剛材を有し、かつ、水を
    通す無筋ポーラスコンクリートで形成した合成セグメン
    トを組立てて取水部を形成することを特徴とした取水設
    備の施工法。
  11. 【請求項11】 立坑構築後、シールド掘進機による密
    閉型シールド工法で掘進し、鉄筋コンクリート製非透水
    セグメントを組立ててトンネルを形成し、このトンネル
    内から外側に向けて周囲にウェルポイントを突出させる
    ことを特徴とする取水設備の施工法。
  12. 【請求項12】 トンネル先端はシールド掘進機を埋め
    殺しにするかバルクヘッドにより閉塞する請求項7ない
    し請求項11のいずれかに記載の取水設備の施工法。
  13. 【請求項13】 トンネルはループ状に形成し、発進用
    の立坑と到達用の立坑を共用する請求項7ないし請求項
    12のいずれかに記載の取水設備の施工法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321401A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Ohbayashi Corp 傾斜護岸及び海水浄化方法
JP2020084416A (ja) * 2018-11-15 2020-06-04 株式会社Ihi建材工業 ウェルポイント工法、排水構造及びセグメント
CN114182700A (zh) * 2021-11-23 2022-03-15 中广核工程有限公司 取水头部

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