JP2000043726A - 鉄道制御装置 - Google Patents

鉄道制御装置

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JP2000043726A
JP2000043726A JP21429998A JP21429998A JP2000043726A JP 2000043726 A JP2000043726 A JP 2000043726A JP 21429998 A JP21429998 A JP 21429998A JP 21429998 A JP21429998 A JP 21429998A JP 2000043726 A JP2000043726 A JP 2000043726A
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JP21429998A
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Hiroo Saito
藤 洋 男 齊
Moriyuki Yanagi
守 幸 柳
Toshikatsu Kawai
合 俊 勝 河
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Toshiba Corp
Toshiba Transport Engineering Inc
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Toshiba Corp
Toshiba Transport Engineering Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駅構内の表示器を制御する駅表示制御装置に
故障が発生した時、可及的速やかな原因追求および復旧
を可能とする鉄道制御装置の提供。 【解決手段】 上位装置11から、各駅に設けられてい
る駅表示制御装置1に対して各駅毎の案内情報を送り、
駅表示制御装置1は上位装置11から送られて来た案内
情報に基づいて自己の駅内の旅客案内用表示器2〜4に
案内表示をする鉄道制御装置において、各駅表示制御装
置1は自己駅管内の種々の入力データを時系列的に記憶
する記録部56と、故障発生時に記録部56の記録に基
づいて故障原因を推論する故障推論部51,54と、こ
の故障推論部51,54の推論結果を保存するメモリ手
段56とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は列車の運行管理や旅
客案内表示装置に代表される鉄道制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄道制御装置の分野は電子化が進
み、旅客に対する案内表示装置の分野においても種々の
情報の迅速的確な伝達が可能になってきている。
【0003】図14は、この種の旅客案内表示装置を備
えた従来の鉄道制御装置の代表的な一構成例を示すもの
である。この装置は中央司令所等の上位装置から送信さ
れる列車のダイヤや行き先、種別などのデータを広域伝
送装置を介して各駅へ伝送し、その伝送データを受信し
た各駅では駅表示制御装置を介してLED等からなる表
示器に表示させるものである。各駅に設けられた駅表示
制御装置1は、駅のコンコースに設置されるコンコース
表示器2、プラットホームに設置されるホーム表示器
3、およびプラットホームに設置され列車の到着を知ら
せるための接近表示器4に接続され、各表示器にそれぞ
れ予め定められたところに従った表示内容を表示するよ
うに各表示器の表示内容を制御する。駅表示制御装置1
には、軌道信号装置5から列車の接近情報や表示データ
の更新情報を得て、それを必要に応じて上位装置へ送信
したり表示器の表示内容を更新したりする。
【0004】列車の走行監視は上位装置たる中央司令所
によって行われる。この中央司令所には運行管理装置1
0が設けられ、この運行管理装置10は、操作卓12を
含む旅客案内中央装置11、および遠方端局装置13を
備えている。旅客案内中央装置11と駅表示制御装置1
とは光伝送装置LANを主体とした広域データ伝送路1
4を介して接続されている。中央司令所からの指令は、
旅客案内中央装置11および遠方端局装置13を介して
広域データ伝送路14に伝送され、ここからさらに駅側
の遠方端局装置15を介して駅表示制御装置1に伝送さ
れる。
【0005】駅表示制御装置1には文字入力装置16お
よび故障情報収集表示装置17も設けられている。文字
入力装置16は駅務室等に設置され、モデム18a,1
8bを介して駅表示制御装置1に接続される。この文字
入力装置16は、個々の駅に固有のイベント案内文や乗
り継ぎの案内文を表示器2,3に表示させるための文字
を入力するためのものであって、より具体的には、a)
他番線先発案内、b)最終列車案内、c)乗り継ぎ案
内、d)一般案内(例えば駅に関係するイベント等)、
e)緊急案内、などの個々の駅に固有のキメ細かなサー
ビスを実現するために設けられているものである。故障
情報収集表示装置17は、全駅またはある範囲内の複数
駅を単位とした保守管理部門毎に設けられ、モデム19
a,19bを介して駅表示制御装置1に接続され、どの
駅でどのような故障が発生したかを管理するために収集
データを駅表示制御装置1に送出する。
【0006】中央司令所は各駅ごとに異なる列車ダイヤ
(着発時刻等)を各駅毎に作成してそれぞれの駅の駅表
示制御装置1に広域データ伝送路14を介して高速で伝
送する。したがって、この伝送データは路線の駅数に応
じた多数種類にのぼることになる。
【0007】図15は図14における駅表示制御装置1
とコンコース表示器2の詳細構成を示すものである。な
お、表示器はホーム表示器3あるいは接近表示器4であ
ってもハードウェアとしては同一構成を持っており、こ
こでは代表的にコンコース表示器2について説明するも
のである。
【0008】駅表示制御装置1は駅の通信室(通常は、
24時間通電の無人ルーム)に設置される。ここには、
マイクロプロセッサ(CPU)21のほか、モデム19
bからの故障情報受信用の直列伝送モジュール(SIO
−1)22、CPU21のためのプログラムを格納して
おくROMモジュール23、ディジタル構成の入出力
(I/O)モジュール24、直列伝送モジュール(SI
O−2)25、モデム18bからの文字データを入力す
る直列伝送モジュール(SIO−3)26、一時記憶用
のRAM27、コンコース表示器2へデータ伝送をする
ための直列伝送モジュール(SIO−4)28、および
中央司令所からの列車データを受信するモデム29を備
えている。駅表示制御装置1内に備えられるこれらの各
種モジュールはCPU21にバスライン21aを介して
接続されている。
【0009】次にコンコース表示器2の内部構成につい
て説明する。コンコース表示器2はマイクロプロセッサ
(CPU)31と、これにバスライン31aを介して接
続されたRAM32、I/Oモジュール33、駅表示制
御装置1からの制御信号を受ける直列伝送モジュール
(SIO)35、ROM36、および表示コントロール
モジュール(CTR−C)37を備えている。I/Oモ
ジュール33には試験用のスイッチ34が接続され、表
示コントロールモジュール37にはLEDインターフェ
イスモジュール38を介してLEDモジュール39が接
続されている。LEDモジュール39はコンコース表示
器2の実体部であり、24×24ドットモジュールや1
6×16ドットモジュールの集合体で構成される。コン
コース表示器2は、直列伝送モジュール35が駅表示制
御装置1の直列伝送モジュール28から表示データを受
け取り、CPU31がこのデータから表示段や、色、外
字、日本語又は英語へのに切換等を指示し、最終的にL
EDモジュール39に表示させる。スイッチ34がオン
にされたときは、ROM36内部のテストパターンが動
作し、所定のプログラムに従ってLEDモジュール39
に試験表示をさせる。これは表示器のメンテナンス用に
備えられている機能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】鉄道制御装置は旅客案
内表示装置に限ってみても、地理的にも極めて広範囲に
及ぶシステムである。このような広範囲に及ぶ伝送系を
有するシステムに一旦故障が発生すると、原因追求に時
間がかかり、社会的にも大きな影響を与えることにな
る。このような、一見、単なるサービス機能にしか見え
ない表示機能であっても、駅、特に大きな駅にとって
は、極めて重要なものであり、旅客に対し故障そのもの
の情報や、故障の復旧に関する情報等を的確に伝えない
と、大きな混乱を招くことになりかねない。このような
情報伝達の一端を担うのが、駅の各所に設けられている
案内用表示器であり、その案内表示内容は駅表示制御装
置によって制御される。
【0011】いずれにしても、鉄道システムに故障等の
不具合を発生したときの復旧は、できるだけ短時間に行
う必要がある。その場合の案内表示装置は、たとえ駅務
員の数を削減する場合であってもサービス向上に努めな
ければならないという、駅の必然的な要求から次第に高
稼働システムであることが要求されるようになってきて
いる。
【0012】しかしながら、従来のシステムは次のよう
な大きな問題点を抱えている。 (1)伝送機能を主体としたシステムは、頻発する一過
性の故障に際してサービス員が駅から遠く離れた場所か
ら駅に駆けつけた時には既に復旧していることが多く、
故障の原因が分からないまま、原因不明として処理され
ることが少なくない。 (2)一旦故障が発生すると故障情報収集表示装置から
の情報により、どこの駅で、どの機器に不具合が発生し
たのかまでは分かるが、どのような種類の故障が発生し
たのかまでは分からないことが多い。 (3)このような鉄道制御システムでは、システム稼働
の中断時間をできるだけ短縮するために、一部に故障が
起こっても残った正常システム部分でレベルを低下させ
ながらも機能継続させるフォールバック機能が設けられ
ているのが普通であり、結果的に極めて高価なシステム
になっている。
【0013】本発明は上記の不都合を解消するためにな
されたものであって、事故等の発生時に可及的速やかな
原因追求および復旧を可能とする安価な鉄道制御装置を
提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に係る発明は鉄道制御装置に関し、上位装置
から、各駅に設けられている駅表示制御装置に対して各
駅毎の案内情報を送り、駅表示制御装置は上位装置から
送られて来た案内情報に基づいて自己の駅内の旅客案内
用表示器に案内表示をする鉄道制御装置において、各駅
表示制御装置は自己駅管内の種々の入力データを時系列
的に記憶する記録部と、故障発生時に記録部の記録に基
づいて故障原因を推論する故障推論部と、この故障推論
部の推論結果を保存するメモリ手段とを備えたことを特
徴とするものである。
【0015】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
鉄道制御装置において、駅表示制御装置の故障推論部は
故障の木解析法に従って事故解析を行い故障推論を行う
ものであることを特徴とするものである。
【0016】請求項3に係る発明は、請求項1に記載の
鉄道制御装置において、駅表示制御装置の故障推論部は
ファジーニューラルネットワーク手法によって事故解析
を行い故障推論を行うものであることを特徴とするもの
である。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
のいずれかに記載の鉄道制御装置において、駅表示制御
装置内に設けられている記録部、故障推論部およびメモ
リ手段と同様構成の記録部、故障推論部およびメモリ手
段が表示器にも設けられていることを特徴とするもので
ある。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の鉄道制御装置において、駅表示制御
装置および表示器はそれぞれは故障時における故障記録
および故障推論結果を駅表示制御装置と表示器との間で
ワイヤレスで送受信する手段を備えていることを特徴と
するものである。
【0019】請求項6に係る発明は、請求項1ないし5
のいずれかに記載の鉄道制御装置において、駅表示制御
装置および表示器との間でワイヤレスでデータの送受信
を行い、かつ駅表示制御装置および表示器に対しワイヤ
レスで動作指示を与え得るハンディタイプのメンテナン
ス装置を備えたことを特徴とするものである。
【0020】請求項7に係る発明は、請求項6に記載の
鉄道制御装置において、駅表示制御装置および表示器は
メンテナンス装置からの指示により機能試験の少なくと
も一部を実施する手段を備えていることを特徴とするも
のである。
【0021】請求項8に係る発明は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の鉄道制御装置において、各駅表示制
御装置の故障推論部によって推論された推論結果に基づ
いてシステム全体の故障原因を推論するシステム故障推
論部を備えたことを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施の形態1の構成)図1は本
発明による駅表示制御装置を備えた鉄道制御装置の一構
成例を示すものである。図1の駅表示制御装置1におい
ては、図15に示した従来装置と異なるところは、記録
推論モジュール50をバスライン21aに接続している
ことであり、他は変わりが無い。
【0023】図2は故障推論モジュール50の内部構成
を示すものである。故障推論モジュール50は、マイク
ロプロセッサ(CPU)51、入出力インターフェイス
52、バス入出力コントローラ53、故障原因を推論す
る推論部54、ROM55、RAM56、アナログディ
ジタル変換部57、および直列伝送信号用インターフェ
イス58を備えている。これらの各機能要素はバスライ
ン51aを介してCPU51に接続されている。
【0024】(実施の形態1の作用)図1,2の装置の
作用を、図3,4をも参照して説明する。駅表示制御装
置1は中央指令所から列車データを受け、これを駅のコ
ンコース表示器2やホーム表示器3等に適宜分類伝送し
て所期の表示をさせるのが基本機能である。案内表示の
系統に故障を生じた場合、駅表示制御装置1または各種
の直列伝送モジュール等がそれぞれ独立して伝送相手先
との伝送トラブルを故障として検知する。マイクロプロ
セッサ21が各モジュールの誤動作や異常動作を検知し
たとき直列伝送モジュール22を介して故障信号を出力
する。この故障信号は図14に示すモデム19b,19
aを介して故障情報収集表示装置17に伝送されること
になる。
【0025】従来装置においては故障箇所についての情
報は出力するが、正常動作に復帰しても、どのような理
由・原因で故障や不具合を発生させたかは不明であっ
た。従って恒久処置がとれないケースが多かった。
【0026】本発明は記録推論モジュール50によっ
て、まず故障状態を記録する。この記録推論モジュール
50の詳細は図2に示す通りであり、マイクロプロセッ
サ51を中心として構成されている。まずバス入出力コ
ントローラ53が定期的に駅表示制御装置1のバスライ
ン21aから各種の情報データをバスライン51aに取
り込む。電源が変動したり瞬時停電が発生したりしたと
きの状態を直ちに検知できるように、例えば電源の出力
側に接続されたアナログ変換モジュール57を備えてい
る。このように故障推論モジュール50は駅表示制御装
置1側から規則的にデータを取り込む機能と記録推論モ
ジュール50自身が故障データを収集する機能を持って
いる。
【0027】入出力インターフェイス52はコンピュー
タのキーボードと接続され、故障時のトリガ監視必要信
号を任意に設定できるようにしている。
【0028】故障推論モジュール50は駅表示制御装置
1のCPU21が故障を検知した時点でRAM56のエ
リヤに各部動作情報を取り込む。RAM56内のメモリ
マップを図3に示す。バス入出力コントローラ53によ
って取り込まれた各種記録データは第1群のメモリに書
き込まれる。例えば、アドレス000〜FFFのエリヤ
に、故障や不具合が発生していない時はエンドレスに書
き込むことができる。すなわち、故障が発生しない限
り、アドレス000→FFF→000→FFF…という
ように新しい記録が定まっているメモリに上書状態で更
新されたデータが書き込まれる。
【0029】軽故障や重故障が発生した時のトリガ信号
で更新記録は停止され、その時、記録保存時間として不
具合発生以前の時間t1および以後の時間t2までの設
定が可能である。ただし、メモりの記録時間t1+t2
は一定である。これは、トリガ信号が複数個あれば複数
個の時間設定が可能である。
【0030】さて、本例で示すようにメモリの第1群エ
リヤに故障データが書き込まれた場合、CPU51は直
ちに第1群メモリエリヤを上書き禁止エリヤと定め、書
き込み禁止とする。それに代わって第2群メモリエリヤ
へのアクセスを可能にする。故障が連続して発生するこ
ともあり得るので、故障記録時の切替は瞬時に行う。ま
た、このメモリには日時や時間(秒単位)などのカレン
ダー情報も書き込まれる。
【0031】次いで推論部54の機能であるが、これに
は2つのやり方がある。 (1)FTA(フォールトトリーアナリシス=故障の木
解析)による故障推論 図4は駅表示制御装置1の故障をハードウェアおよびソ
フトウェアの両面から分析したFTAの一例を示すもの
である。この図は設計時点で考えられる故障の要因をま
とめたものである。図は、例えば左側に示すように「表
示停止・故障信号出力」という現象が発生したら、その
要因として右側に示す故障の原因項目ブロックに示して
あるいずれかの要因が考えられるということであり、具
体的に、「出力リレー故障」から「外部故障Rによる警
報制御」まで17種類の故障要因が例示されている。こ
の右側の要因項をバスライン21aから取り込んでおく
ことにより、故障発生時に直ちに原因を推定することが
できる。この方法はFTAの分析が正確であり、かつ駅
表示制御装置1の各構成部品毎にFTA解析が行われて
いれば、効率的に故障を推論することができる。しかし
ながら、部品が劣化しかけてときどき誤動作を生じた
り、複数の故障要因が存在したりする場合は、推論の精
度が低下するという欠点がある。
【0032】(2)ニューラルネットワークによる故障
推論 図5はニューラルネットワークの構成を例示したもので
ある。このニューラルネットワークは人間の頭脳の記憶
機構をもとにして作成されるものであり、入力事象X
1,X2,X3が取り込まれる入力層IP、入力事象か
ら種々の連想が生まれる中間層IM、その連想の中から
結論を導き出す出力層OPという、3段階のノード(囲
内のO印で示した箇所)から構成されている。この3段
構成の中で相互に結合される各ノード間には、「結合荷
重W」と呼ばれる値が設定されており、入力層ノードI
Pへの入力事象X1,X2,X3が入力されると、これ
らの入力事象は結合荷重Wに応じて他の各中間層ノード
IMに伝播される。大きい結合荷重Wで結合されたノー
ドに対しては相対的に大きい値が入力される。このよう
に入力情報が伝播され、最終的に出力層ノードOPから
出力値Yが出力されることになる。
【0033】ニューラルネットワークには、所望の入出
力パターンを提示することにより、その入出力特性を調
整する学習機能がある。図において、入力事象X1,X
2,X3に対する所望の出力値を学習信号Zとして与え
ると、ニューラルネットワークからの出力値Yと学習信
号Zとの差が学習誤差δとして学習器100に入力さ
れ、学習器100は誤差δを小さくするように各結合荷
重Wの調整を行う。この調整を行う機能をニューラルネ
ットワークの学習機能と呼ぶ。図6に例示するように、
多くの学習信号Zを用いて学習を繰り返す(横軸)こと
により、ニューラルネットワークの出力値Yと学習信号
Zとの差すなわち学習誤差δ(縦軸)が小さくなってい
き、図7に示すようにニューラルネットワークの入力値
Xに対する出力値特性を、学習前の分散状態の特性10
1から、学習後の特性値に集約した特性102へと、所
望の特性103に向かって次第に集約させることができ
る。このようなソフトウェアを図2の推論部54に備え
ることにより、故障原因の推論精度を向上させることが
できる。
【0034】このニューラルネットワークの学習機能を
有する推論部54を採用することにより、不具合が発生
する度に推論の精度が向上してメンテナンス担当者のみ
で不具合を容易に処理することができるようになってい
く。
【0035】(実施の形態1の効果)本発明の記録推論
モジュール50を駅表示制御装置1のコンピュータシス
テムのバスライン21aに結合することによって、不具
合時または故障時の動作記録データに基づいて駅表示制
御装置1内で原因の推論を行うことができる。この推論
結果を用いることにより、短時間での問題解決が可能と
なり、結果的に大きな社会的問題に発生したりする事態
を未然に防止することができる。
【0036】鉄道制御装置は当初の設置時点から数年経
過すると、列車の増発や、ダイヤの大幅変更、路線の延
伸などの要因により、ハードウェアおよびソフトウェア
を改修する必要性が生ずる場合が多い。そして、その度
にシステムが大きく変更される運命にある。この改修後
のシステム変更によって新たな不具合がまた発生すると
いった例が極めて多い。このような場合でも本発明によ
れば、ニューラルネットワークを用いた記録推論モジュ
ール50のソフトウェアを変更することにより対応可能
である。特に推論機能は学習信号Zの値を変えるだけ
で、また新たな学習を継続することができるという特徴
がある。
【0037】このように本発明の記録推論モジュール5
0はシステムの変更にも柔軟に対処することができる。
【0038】(実施の形態2)図8〜11は本発明の実
施の形態2を示すものである。図8に示す駅表示制御装
置1Aは、図1に示す基本的な駅表示制御装置1に対し
無線通信手段を付加した点が相違する。すなわち、ここ
にはバスライン21aに接続された送受信モジュール6
0と、この受信モジュールに接続された増幅器61と、
この増幅器に接続された送受信アンテナ62とが設けら
れている。
【0039】図9に示すコンコース表示器2Aは、図1
5に示すコンコース表示器2に対し故障記録推論モジュ
ール68を設けると共に、送受信モジュール65、増幅
器66および送受信アンテナ67を設けたものである。
【0040】コンコース表示器も近年は大形化する傾向
にあり、故障の記録と原因の推論を事故直後に行うこと
ができれば、問題の解決が極めて早くなる。しかしなが
ら、故障記録推論モジュール68は駅表示制御装置1A
の記録推論モジュール50に比較して規模的には小さな
ものでよい。
【0041】図10はハンディタイプのメンテナンス装
置80の実施の形態を示すものであるである。このメン
テナンス装置80は、バスライン81aに接続されたマ
イクロプロセッサ(CPU)81、RAM82、ROM
83、リーダライタモジュール84、入出力モジュール
85、LCDインターフェイス(I/F)モジュール8
7、および送受信モジュール91を備えている。入出力
モジュール85にはキーボード86が接続される。ま
た、LCDインターフェイスモジュール87はLCD表
示器88に対するインターフェイスの役割を果たす。リ
ーダライタモジュール84はCPU81の指示によりI
Cカード90に対して記録の書き込みをしたり、ICカ
ード90から記録の読み出しを行ったりする。このメン
テナンス装置80はバッテリ89を内蔵している。さら
に、送受信モジュール91には増幅器92を通して送受
信アンテナ93が接続されている。
【0042】図11はハンディタイプのメンテナンス装
置80の外形イメージを示すものである。図示のごと
く、メンテナンス装置80の上面から送受信アンテナ9
3が突出し、一側面にはキーボード86やLCD表示器
88が配置される。
【0043】図8に示す駅表示制御装置1Aと、図9に
示すコンコース表示器2A、および図10,11に示す
メンテナンス装置80により、トラブル発生時には無線
信号を通じて故障記録を行い、推論結果を取り出すこと
ができる。
【0044】鉄道制御システムのような広域に亘るシス
テムにおいては、一旦故障が発生すると、担当の保守員
以外は誰も調査にとりかかれないことが多い。それは、
中途半端な事実認識や調査をもとに機器に触れたりする
と、故障やトラブルをさらに拡大することがあり得るか
らである。過去に発生した不具合を調べてみると、不具
合の発生直後に調査に着手できていれば、迅速な解決を
期待することができたであろう場合が極めて多い。不具
合の状況によってはトラブルが長時間継続して最初の現
象が故障のメモリから新しいものに書き換えられてしま
っているという例も多い。
【0045】このようなとき、故障装置に直接触れるこ
となく、図11に示すようなハンディタイプのメンテナ
ンス装置80を用い、キーボード86の操作で故障装置
の記録や推論結果の出力を行うことができれば、それだ
けでも問題解決には大きな威力を発揮することになる。
また、この操作機能に加えて、駅表示制御装置1Aやコ
ンコース表示器2A、ホーム表示器3、接近表示器4等
の中にメンテナンス装置80を用いて駆動できるテスト
パターンプログラムを取り込んでおけば、故障後の記録
や推論の整合性を確認することも可能となり、極めて有
効である。
【0046】(実施の形態3)図12は実施の形態3と
して、中央司令所側の遠方端局装置13にシステム故障
記録推論装置70を接続した例を示すものである。シス
テム故障記録推論装置70は、図13に示すように、2
階層化された故障記録推論モジュール50a,50bに
より故障推論を行う。他方、各駅に設置される駅表示制
御装置1,1A等に組み込まれる記録推論モジュール5
0,50A…,50Nの記録データや推論結果は広域デ
ータ伝送路14を介して中央指令所側の遠方端局装置1
3に収集され、そこから最終的にシステム全体の故障記
録推論を行う故障推論装置70に集められる。
【0047】図示の故障推論装置70は2階層の故障記
録推論モジュール50a,50bによって構成されてい
るが、システム規模に応じて3階層や4階層など、規模
を拡大してさらに広域に亘ってシステムの故障を推論す
ることも可能である。
【0048】このように全体システムの故障推論は、広
域に亘る故障が相次いだり、台風や火災など、故障やト
ラブルなどが同時に発生するようなときには特に大きな
威力を発揮する。システム全体の故障と原因が判明する
ことにより、中央指令所から各駅などに対して直ちに的
確な復旧の指示を出すことができる。
【0049】このようにして大きなトラブルの発生時に
も、全体データの集計を極めて短時間に行い、推論結果
を迅速に導出することができる。
【0050】以上、本発明を限られた実施の形態により
説明したが、鉄道制御システムの中には運行管理システ
ム、CTC装置、継電連動装置、ATC/ATO装置、
ITV装置、駅通信設備、集中電話設備、自動改札設備
等の種々のシステムや装置が混在しており、これらの装
置への応用も可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、広域に亘り多種多様な
形態で発生し得る故障や不具合に際して、それらの故障
や不具合を記録し、かつ故障原因推論を実施することに
より、極めて短時間内に故障原因を正確に把握し、復旧
することができるため、システムの稼働率を向上させる
ことができる。そのため、システムに用意される故障時
のバックアップ機能の規模を小さくすることができ、そ
れによりシステムを安価に構成することができる。
【0052】さらに学習機能を備えることにより、不具
合や故障の度ごとに原因究明の精度を向上させることが
できる。このため、復旧時間がますます短縮され、シス
テムの稼働率向上に一層寄与させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駅表示制御装置の一実施の形態を示す
ブロック図。
【図2】図1における故障推論モジュールの内部構成を
示すブロック図。
【図3】図1および図2の故障推論モジュールにおける
RAMのメモリマップの一例を示す図。
【図4】本発明のFTA(故障の木解析)の一例を示す
図。
【図5】ニューラルネットワークの構成と学習機能を説
明する説明図。
【図6】ニューラルネットワークの学習回数と学習誤差
率の関係を説明する説明図。
【図7】学習機能による入力値に対する出力値の関係を
説明する説明図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る駅表示制御装
置のブロック図。
【図9】第2の実施の形態によるコンコース表示器の内
部構成を示すブロック図。
【図10】第2の実施の形態におけるメンテナンス装置
のブロック図。
【図11】図10のメンテナンス装置の外形を示す正面
図。
【図12】第3の実施の形態のシステム構成を示すブロ
ック図。
【図13】第3の実施の形態における故障推論システム
を説明する説明図。
【図14】従来の鉄道制御システムの構成を示すブロッ
ク図。
【図15】図14における駅表示制御装置およびコンコ
ース表示器の内部構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 駅表示制御装置 2 コンコース表示器 3 ホーム表示器 4 接近表示器 5 軌道信号装置 10 運行管理装置 11 旅客案内装置 12 操作卓 13 遠方端局装置(中央指令所側) 14 光総合伝送路 15 遠方端局装置(駅側) 16 文字入力装置 17 故障情報収集表示装置 21 マイクロプロセッサ 31 マイクロプロセッサ 39 LEDモジュール 50 記録故障推論モジュール 50a 記録推論部 54 推論部 51 CPU 54 推論部 56 RAM 70 システム故障記録推論装置 80 メンテナンス装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 守 幸 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 河 合 俊 勝 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 5B049 AA04 BB32 CC40 EE12 EE13 EE14 EE56 EE59 GG02 GG03 GG06 5H161 AA01 BB20 GG03 GG11 GG22 JJ01 JJ40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上位装置から、各駅に設けられている駅表
    示制御装置に対して各駅毎の案内情報を送り、駅表示制
    御装置は上位装置から送られて来た案内情報に基づいて
    自己の駅内の旅客案内用表示器に案内表示をする鉄道制
    御装置において、各駅表示制御装置は自己駅管内の種々
    の入力データを時系列的に記憶する記録部と、故障発生
    時に前記記録部の記録に基づいて故障原因を推論する故
    障推論部と、この故障推論部の推論結果を保存するメモ
    リ手段とを備えたことを特徴とする鉄道制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の鉄道制御装置において、
    駅表示制御装置の故障推論部は故障の木解析法に従って
    事故解析を行い故障推論を行うものであることを特徴と
    する鉄道制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の鉄道制御装置において、
    駅表示制御装置の故障推論部はファジーニューラルネッ
    トワーク手法によって事故解析を行い故障推論を行うも
    のであることを特徴とする鉄道制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の鉄道
    制御装置において、駅表示制御装置内に設けられている
    記録部、故障推論部およびメモリ手段と同様構成の記録
    部、故障推論部およびメモリ手段が表示器にも設けられ
    ていることを特徴とする鉄道制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の鉄道
    制御装置において、駅表示制御装置および表示器はそれ
    ぞれは故障時における故障記録および故障推論結果を駅
    表示制御装置と表示器との間でワイヤレスで送受信する
    手段を備えていることを特徴とする鉄道制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかに記載の鉄道
    制御装置において、駅表示制御装置および表示器との間
    でワイヤレスでデータの送受信を行い、かつ駅表示制御
    装置および表示器に対しワイヤレスで動作指示を与え得
    るハンディタイプのメンテナンス装置を備えたことを特
    徴とする鉄道制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の鉄道制御装置において、
    駅表示制御装置および表示器はメンテナンス装置からの
    指示により機能試験の少なくとも一部を実施する手段を
    備えていることを特徴とする鉄道制御装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし4のいずれかに記載の鉄道
    制御装置において、各駅表示制御装置の故障推論部によ
    って推論された推論結果に基づいてシステム全体の故障
    原因を推論するシステム故障推論部を備えたことを特徴
    とする鉄道制御装置。
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