JP2000033224A - 湿度調整材料 - Google Patents

湿度調整材料

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JP2000033224A
JP2000033224A JP10203377A JP20337798A JP2000033224A JP 2000033224 A JP2000033224 A JP 2000033224A JP 10203377 A JP10203377 A JP 10203377A JP 20337798 A JP20337798 A JP 20337798A JP 2000033224 A JP2000033224 A JP 2000033224A
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moisture
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Masato Tanaka
真人 田中
Takeshi Shinpo
毅 新保
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SAN TECHNO KK
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/12Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
    • F24F3/14Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification
    • F24F3/1411Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多湿時には雰囲気中より湿度を吸収し、湿度
が低下するとこの蓄えた湿気を放出することにより湿度
調整機能を発揮する湿度調整材料を提供する。 【解決手段】 潮解性無機塩類(あるいはその溶液)1
の表面に微細孔3を有する外殻層2が形成された構成を
有する。この外殻層2を形成するための樹脂あるいはワ
ックスとしては特に制限はなく、ポリスチレンやメタク
リル酸メチル重合体などを用いることができ、特にポリ
スチレンが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高湿時に湿気を蓄
え、湿度が低下するとこの蓄えた湿気を放出することに
より湿度調整機能を発揮する湿度調整材料に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ビルディング、マンシ
ョンなどのコンクリート建築物はもちろん、一般家庭な
どの木造建築物において、エアコンなどにより温度調整
空調が行われているが、これと同じく除湿や加湿などの
湿度調整も必要とされる。例えば、湿度が過剰であった
り、外気と室内との温度差が大きかったりすると、窓ガ
ラスや壁などに結露を生じカビなどが繁殖しやすくなり
生活環境の悪化をきたす原因にもなる。また、これとは
逆に室内の空気が過度に乾燥すると、皮膚の乾燥を招い
たり、粘膜が乾いて風邪などを引きやすくなる。このよ
うに人間の生活環境は、適度な湿度の範囲内にあるのが
望ましい。
【0003】このため、従来は加湿器や除湿器などを用
いて湿度の調整を行っているのが現状であるが、このよ
うな除湿機及び加湿機には種々の問題点があった。すな
わち、除湿機の場合には、気温がある程度高くないと除
湿機能を発揮することができないため、冬季などには適
しないものであった。また、加湿器は壁などに結露を生
じ易いという問題点がある。さらに加湿器及び除湿機
は、その使用箇所が限られており、浴室や窓枠部など局
地的にはほとんど効果を発揮できないのが現状である。
さらに、除湿及び加湿の両方の効果を期待することがで
きる材料があれば、2種類の異なる装置を使い分ける必
要もなく便利である。そこで、天然セルロース系などの
吸湿素材を用いて雰囲気中の湿度を水分として吸収させ
ることが行われているが、これらの素材は水分を吸収す
るだけで、この吸収した水分を放出するには適しないと
いう問題点があった。
【0004】本発明は、上記課題に基づいてなされたも
のであり、多湿時には雰囲気中より湿度を吸収し、湿度
が低下するとこの蓄えた湿気を放出することにより湿度
調整機能を発揮する湿度調整材料を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、潮解性の無機塩類は、空気中の
湿度に対する反応が迅速である反面、そのままではべた
ついてついには溶解してしまうが、これを微粒子状のマ
イクロカプセル内に包含させれば、このマイクロカプセ
ルを通じて繰り返しかつ迅速に湿気の吸収、吐出が可能
であり、さらに種々の用途に適用可能であることを見出
した。さらに本発明者らは、潮解性の無機塩類を溶液、
特に高濃度溶液としてマイクロカプセル化すれば、この
潮解性の無機塩類を容易にマイクロカプセル化すること
ができることを見出した。これらに基づき本発明に想到
した。
【0006】すなわち、本発明の請求項1の湿度調整材
料は、潮解性無機塩類を包含するマイクロカプセルから
なるものである。
【0007】また、請求項2の湿度調整材料は、請求項
1において、前記マイクロカプセルが微細孔を有するも
のである。
【0008】請求項3の湿度調整材料は、請求項1又は
2において、前記マイクロカプセルとして、カプセル壁
の厚さ及び前記微細孔の孔径が異なること2種以上を用
いるものである。
【0009】さらに、請求項4の湿度調整材料は、請求
項1乃至3のいずれか1項において、前記記潮解性無機
塩類を溶液としてマイクロカプセル内に包含させるもの
である。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の湿度調整材料につい
て詳細に説明する。
【0011】本発明において使用する潮解性無機塩類と
しては、炭酸カリウム、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩
化鉄(六水和物)、塩化第二銅、塩化マグネシウム(六
水和物)、硝酸銅、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、硝酸ナトリウムなどを用いることができ、特に塩化
カルシウムが好ましい。このような潮解性無機塩類は、
その吸湿性や放湿性などに応じて水溶液としたもの用い
ることができる。
【0012】このようなマイクロカプセルは、図1に示
すように潮解性無機塩類(あるいはその溶液)1の表面
に微細孔3を有する外殻層2が形成された構成を有す
る。この外殻層2を形成するための樹脂あるいはワック
スとしては特に制限はなく、ポリスチレンやメタクリル
酸メチル重合体などを用いることができ、特にポリスチ
レンが好ましい。
【0013】上述したようなマイクロカプセルは常法に
より製造することができ、例えば液中乾燥法や界面重縮
合法などにより製造することができる。具体的には、外
殻層2がポリスチレンの場合には以下のような液中乾燥
法により製造することができる。まず、外殻層2を形成
するポリスチレンをジクロロメタンなどの揮発性溶剤に
溶解してポリスチレン溶液を調整する。このポリスチレ
ン溶液の濃度は、ポリスチレン+溶媒の合計を100重
量%として5〜20重量%とするのが好ましい。ポリス
チレンが5重量%未満では形成される外殻層2が薄くな
りすぎ完全な外殻層2を形成するのが困難となる一方、
20重量%を超えると濃度が高くなりすぎて、溶液の不
均一が生じやすく、得られるマイクロカプセルの均質性
が低下する。このポリスチレン溶液には、必要に応じて
ソルビタンなどの界面活性剤を添加することができる。
【0014】次に、このポリスチレン溶液に前述した潮
解性無機塩類の溶液を分散させて、潮解性無機塩類の溶
液の粒子の表面にポリスチレン溶液による被膜を形成す
る。この際、ポリスチレン溶液をスターラなどにより攪
拌することにより、潮解性無機塩類の溶液を粒子化する
ことができ、その平均粒径は攪拌速度により適宜調整す
ることができる。その後、この潮解性無機塩類の粒子を
ポリスチレン溶液から取り出して、これを水中に投入す
る。この水中には安定化のためにポリビニルアルコール
などの水溶性ポリマーを0.5重量%程度溶解しておく
のが好ましい。このように表面にポリスチレン溶液によ
る被膜を形成した潮解性無機塩類の粒子を水に浸漬する
と、被膜から溶剤であるジクロロメタンのみが除去さ
れ、このジクロロメタンの除去された箇所が微細孔3と
なり図1に示すようなマイクロカプセルを得ることがで
きる。
【0015】上述したようにして得られる潮解性無機塩
類のマイクロカプセルは、その製造条件を調整すること
により種々の吸湿性能とすることができる。例えば、ポ
リスチレン溶液の濃度を低くすれば、外殻層2が薄く形
成されるとともに微細孔3が多く形成されることになる
ので、2種類のポリスチレン溶液によりマイクロカプセ
ルを製造すれば、ポリスチレン溶液の濃度の低いほうは
外殻層2が薄く、微細孔3の割合が多いマイクロカプセ
ル(第1のマイクロカプセル)となり、ポリスチレン溶
液の濃度が高い方は外殻層2が厚く微細孔3の割合が少
ないマイクロカプセル(第2のマイクロカプセル)とな
る。このため、第1のマイクロカプセルは、第2のマイ
クロカプセルと比べて迅速に湿気を吸収、放出すること
ができるとともに、湿度に対する感度が高いものとな
り、より低い湿度で吸湿・放湿が行われる。また、第2
のマイクロカプセルは、これとは逆にこれよりも高い湿
度で吸湿・放湿を行う。また、得られるマイクロカプセ
ル中では、最初は潮解性無機塩類の溶液が存在すること
になるが、その後加熱処理して中の塩類の溶液の水分を
揮発させて塩類を析出させたり、その濃度を調整するこ
とにより、吸湿・放湿性能を調整することもできる。し
たがって、これらの吸湿性能の異なるマイクロカプセル
を組み合わせることにより、湿度調整の機能を制御する
ことができる。
【0016】なお、微細孔3の大きさや割合は、ポリス
チレン溶液の濃度に限らず、ポリスチレン溶液に浸漬し
た後に浸漬する水の温度を変えることにより溶剤である
ジクロロメタンの揮発速度を調整することにより変える
こともできる。また、外殻層2を構成する樹脂成分は、
ポリスチレンでなく、溶剤(水を含まず)に可溶であれ
ば例えばポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレ
フィンやその他種々の樹脂成分を用いることが可能であ
ることから、他の樹脂成分によるマイクロカプセルを用
いることにより、異なる吸湿性能のマイクロカプセルと
することができる。なお、前述した説明においては溶剤
としてジクロロメタンを用いた場合について説明した
が、外殻層2を構成する樹脂が溶解可能であれば、他の
有機溶媒やリモネンなどの他の溶媒(水を含まず)を用
いることができる。
【0017】このようにして得られるマイクロカプセル
の粒径は、ポリスチレン溶液に潮解性無機塩類の溶液を
分散させた際の攪拌条件により、適宜調整することがで
きるが、一般に10μm〜1mm、好ましくは100μ
m〜1mmである。また、微細孔3の大きさも製造条件
により適宜調整可能であるが、0.01〜0.09μm
程度である。
【0018】上述したような潮解性無機塩類を包含する
マイクロカプセルの吸湿・放湿の感度はマイクロカプセ
ル内の潮解性無機塩類の状態により適宜調整することが
できる。すなわち、マイクロカプセル内に包含される潮
解性無機塩類が乾燥状態にあれば、非常に低い湿度でも
迅速に湿気を吸湿する反面、潮解性無機塩類が希薄水溶
液の状態であれば、これとは逆に湿気を放湿しやすくな
る。実用的には湿度30〜80%RHの範囲内、特に4
0〜70%の範囲内に感度を有するのが好ましい。ま
た、その吸湿(放湿)量は、マイクロカプセルの粒径に
もよるが、マイクロカプセル1g当たり1〜10g程度
である。
【0019】上述したような本発明の湿度調整材料は、
その使用する用途、使用環境に応じて吸湿性能の異なる
マイクロカプセルを2種以上任意の割合で混合して使用
することができる。例えば、2種類のマイクロカプセル
を使用した場合には、これら2種類のマイクロカプセル
の吸湿性能に応じて、吸湿・放湿性能が発揮される。例
えば、例えば約60%RHの高い湿度で吸湿・放湿を行
う第一のマイクロカプセルと、約40%RHの低い湿度
で吸湿・放湿を行う第2のマイクロカプセルとを組み合
わせることにより、夏期などの高温多湿時には、湿度が
高いので第1のマイクロカプセルが主に多量の湿度を吸
湿する反面、冬季などの低温乾燥時には、湿度が低く飽
和水蒸気量が低いので、第2のマイクロカプセルが迅速
に湿度を供給することができる。
【0020】上述したような本発明の湿度調整材料は、
潮解性無機塩類1の表面を多数の微細孔3を有する外殻
層2を形成してマイクロカプセル化したものであるの
で、潮解性無機塩類1が湿気を吸収した後もベタついた
りすることがなく、マイクロカプセル同士が融着するこ
ともないので、他の材料、例えば接着剤や塗料などに任
意の割合で配合して各種材料の表面に固定化したり、あ
るいは透気性のある素材であればその内部に混入するこ
ともできる。例えば、ガラス、金属材、プラスチック
材、紙などの表面に固定化したり、木材、繊維質材、発
泡プラスチックなどの内部に混入したりすることができ
る。なお、塗料などに配合する場合には、油性塗料、水
性塗料いずれに配合することもできるが、油性塗料の場
合には塗料の溶剤として外殻層2を構成するプラスチッ
クが溶解しないものを選定する必要がある。また、水性
塗料の場合には、潮解性無機塩類が水分を吸収してしま
うおそれがあるので、混合後直ちに塗布する必要があ
り、塗布後は充分に乾燥させるのが好ましい。
【0021】具体的な用途としては、内装材などの表面
に固定したり、壁紙や発泡材からなる断熱材などの内部
に混入したり、カーテン、じゅうたんなどの室内装飾品
の繊維に混入したり、サーキュレータや空調機の内部に
固定化したりすることにより、高湿時には湿度を吸収さ
せる一方、低湿時には湿気を放湿させることにより快適
な生活空間とすることができる。この場合、前述したよ
うに吸湿・放湿性能の異なる2種類以上のマイクロカプ
セルを併用すればされに効果的である。また、除湿のみ
を目的とする場合には、あらかじめ潮解性無機塩類を乾
燥させた吸湿(放湿)開始湿度が低く、吸湿量の多いマ
イクロカプセルを使用して内装材のうち窓枠や押し入れ
など特に湿気を帯びやすい箇所のみに設けて除湿効果の
みを要求することもできる。また、これとは逆にあらか
じめ潮解性無機塩類を十分湿潤させた吸湿(放湿)開始
湿度が低く、放湿量の多いマイクロカプセルを食品陳列
ケースや、食品輸送車などの内部パネル材に設けること
により、放湿機能を主に発揮させ、食品などの乾燥を防
止するのに用いることもできる。
【0022】また、本発明の湿度調整材料は、そのまま
用いることもできる。例えば、潮解性無機塩類をあらか
じめ乾燥させたマイクロカプセルを織布、不織布あるい
は紙製などの通気性の小袋に充填することにより乾燥剤
としたり、あるいはプラスチック製の通気性容器に充填
して湿気取りとして使用することができる。
【0023】さらに、エアコンや除湿・加湿器あるいは
空気清浄器などの内部に、このマイクロカプセルが充填
された層を設け、この層内を空気が流通するようにし
て、除湿・放湿を行うよにしてもよい。この場合、ファ
ンなどにより強制的に空気を流通させてマイクロカプセ
ルを流動層化することにより、除湿・放湿を一層効率良
く行うことができる。
【0024】
【実施例】本発明を以下の具体的実施例に基づきより詳
細に説明する。実施例1 ポリスチレン3.8gをジクロロメタン26.3ml
(35g)に溶解してポリスチレン溶液を調製した。こ
のポリスチレン溶液に分散剤としてソルビタン0.04
0gを添加した後、塩化カルシウム水溶液(濃度42.
7%)10.0mlを投入し、攪拌機により120rp
mで3分攪拌し、塩化カルシウム水溶液の液滴が分散し
た分散系を調製した。続いてこの分散系をポリビニルア
ルコールを0.5重量%溶解した水に投入し、120r
pmで1時間30分攪拌してポリスチレン被膜中のジク
ロロメタンを除去して微細孔を形成し、平均粒径100
μmのマイクロカプセルを製造した。
【0025】実施例2 実施例1と同じ方法で調製したポリスチレン溶液に分散
剤としてソルビタンを適量添加した後、塩化カルシウム
水溶液(濃度42.7%)3.0mlを投入し、攪拌機
により120rpmで3分攪拌し、塩化カルシウム水溶
液の液滴が分散した分散系を調製した。続いてこの分散
系をポリビニルアルコールを0.5重量%溶解した水に
投入し、120rpmで1時間30分攪拌してポリスチ
レン被膜中のジクロロメタンを除去して微細孔を形成
し、平均粒径100μmのマイクロカプセル(試料2)
を製造した。
【0026】吸湿・放湿機能確認試験 試料1及び試料2をそれぞれインキュベータに投入し、
95分放置後、インキュベータ内にシリカゲルを投入し
た。そして、195分放置後シリカゲルを取り出して水
を入れたシャーレを入れ、合計で330分放置する間の
試料1及び試料2の質量をそれぞれ30分ごとに測定
し、前後の質量の差から放湿量を算出した。なお、ここ
で放湿量とは、(直前に測定した試料の重量)−(測定
した試料の重量)であり、この値がプラスの場合には放
湿量を、マイナスの場合には吸湿量をそれぞれ示すもの
である。結果を放置条件、湿度とともに表1に示す。な
お、放置温度は27〜29℃で、試料1の初期重量は、
1.2640gで,試料2の初期重量は1.2502g
であった。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように本発明の吸湿材料
である試料1及び試料2は、湿度45%では迅速に放湿
し、シリカゲルの投入によりインキュベータ内の湿度が
低下しても徐々に放湿するのがわかる。そして、水を入
れてインキュベータ内の湿度が過剰になると湿気を吸湿
し始めるのがわかる。この試験により湿度に応じて放湿
・吸湿を繰り返すことが確認された。
【0029】放湿試験(低湿) 試料1及び試料2を充分に吸水させた後、それぞれ初期
湿度42%のインキュベータ内に投入し、330分放置
する間の試料1及び試料2の質量をそれぞれ30分ごと
に測定し、その前後の質量の差を測定した。結果を湿度
とともに表2に示す。なお、放置温度は28〜29℃
で、試料1の初期重量は、4.7716gで,試料2の
初期重量は2.8091gであった。
【0030】
【表2】
【0031】表2から明らかなように試料1及び試料2
は、水を充分に含ませた状態では湿度42%では迅速に
かつ長時間にわたって放湿することが確認された。
【0032】放湿試験(高湿) 試料1及び試料2を充分に吸水させた後、それぞれ初期
湿度61%のインキュベータ内に投入し、420分放置
する間の試料1及び試料2の質量をそれぞれ30分ごと
に測定し、その前後の質量の差を測定した。結果を湿度
とともに表3に示す。なお、放置温度は26〜29℃
で、試料1の初期重量は、3.0716gで,試料2の
初期重量は1.3353gであった。
【0033】
【表3】
【0034】表3から明らかなように試料1及び試料2
は、水を充分に含ませた状態では61%と高い湿度でも
迅速にかつ長時間にわたって放湿することが確認され
た。
【0035】吸湿試験(低湿) 試料1及び試料2を60℃に加熱してマイクロカプセル
内の塩化カルシウムを乾燥析出させた後、それぞれ初期
湿度41%のインキュベータ内に投入し、300分放置
する間の試料1及び試料2の質量をそれぞれ30分ごと
に測定し、その前後の質量の差を測定した。結果を湿度
とともに表4に示す。なお、放置温度は27〜29℃
で、試料1の初期重量は、0.5457gで,試料2の
初期重量は0.5216gであった。
【0036】
【表4】
【0037】表4から明らかなように試料1及び試料2
は、乾燥させた状態であれば湿度41%と比較的乾燥し
た条件下でも、長時間にわたって湿気を吸収することが
確認された。
【0038】放湿試験(高湿) 試料1及び試料2を60℃に加熱してマイクロカプセル
内の塩化カルシウムを乾燥析出させた後、試料1及び試
料2を充分に吸水させた後、それぞれ初期湿度59%の
インキュベータ内に投入し、330分放置する間の試料
1及び試料2の質量をそれぞれ30分ごとに測定し、そ
の前後の質量の差を測定した。結果を湿度とともに表5
に示す。なお、放置温度は27℃で、試料1の初期重量
は、0.8338gで,試料2の初期重量は1.014
2gであった。
【0039】
【表5】
【0040】表5から明らかなように試料1及び試料2
は、乾燥させた状態であれば湿度59%と比較的湿気の
ある条件下では、迅速にかつ長時間にわたって湿気を吸
収することが確認された。
【0041】湿度調節機能試験(吸湿) 乾燥させた試料1のマイクロカプセルを8cm×8cm
の不織布製の袋に3g封入し、調湿材とした。この調湿
材を9枚用意し、初期湿度79%の内径50cm×50
cm×91cm、容積0.2275m3の箱内に設置し
た。この箱を密封して箱内の湿度変化を5分ごとに30
分間測定した。結果を結果を箱内の温度とともに表6に
示す。
【0042】
【表6】
【0043】表6から明らかなように本発明の湿度調整
材料の吸湿作用により、密閉した箱内の湿度を迅速に低
下させることができることがわかる。
【0044】湿度調節機能試験(放湿) 水分を充分に含ませた試料1のマイクロカプセルを8c
m×8cmの不織布製の袋に3g封入し、調湿材とし
た。この調湿材を9枚用意し、湿度47%の内径50c
m×50cm×91cm、容積0.2275m3の箱内
に設置した。この箱を密封して箱内の湿度変化を5分ご
とに30分間測定した。結果を箱内の温度とともに表7
に示す。
【0045】
【表7】
【0046】表7から明らかなように本発明の湿度調整
材料の放湿作用により、密閉した箱内の湿度を迅速に上
昇させることができることがわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明の請求項1の湿度調整材料は、潮
解性無機塩類を包含するマイクロカプセルからなるもの
であるので、多湿な時に潮解性塩類が水分を蓄え、湿度
が低下するとこの蓄えた水分を放湿することにより湿度
調整機能を発揮することができる。
【0048】また、請求項2記載の湿度調整材料は、前
記請求項1において、前記マイクロカプセルが微細孔を
有するものであるので、この微細孔の径や数を異ならせ
ることにより、吸湿・放湿機能の調整が可能である。
【0049】また、請求項3記載の湿度調整材料は、請
求項1又は2において、前記マイクロカプセルとして、
カプセル壁の厚さ及び前記微細孔の孔径が異なる2種以
上を用いるものである。このため、カプセル壁の厚さ及
び前記微細孔の孔径を異ならせることにより、吸湿・放
湿機能の調整が可能である。
【0050】さらに、請求項4の湿度調整材料は、請求
項1乃至3のいずれか1項において、前記記潮解性無機
塩類を溶液としてマイクロカプセル内に包含させるもの
であるので、マイクロカプセル化が容易となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿度調整材料を構成するマイクロカプ
セルを示す断面図である。
【符号の説明】
1 潮解性無機塩類(あるいはその溶液) 2 外殻層 3 微細孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D052 AA08 CA00 FA01 GA01 GB02 GB03 GB13 GB14 GB17 HA11 HA12 HA13 HA49 HB01 HB02 HB05 4G065 AA07 AB05X AB07X AB13X AB32Y AB38X BA07 BA13 BB01 BB06 CA02 DA10 EA01 EA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潮解性無機塩類を包含するマイクロカプ
    セルからなることを特徴とする湿度調整材料。
  2. 【請求項2】 前記マイクロカプセルが微細孔を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の湿度調整材料。
  3. 【請求項3】 前記マイクロカプセルとして、カプセル
    壁の厚さ及び前記微細孔の孔径が異なる2種以上を用い
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の湿度調整材
    料。
  4. 【請求項4】 前記潮解性無機塩類を溶液としてマイク
    ロカプセル内に包含させることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか1項記載の湿度調整材料。
JP10203377A 1998-07-17 1998-07-17 湿度調整材料 Pending JP2000033224A (ja)

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