JP2000029351A - 定着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 温度検知部材又は温度過昇防止部材の当接に
よって、定着ローラ又は加圧ローラの表層に傷が発生す
ることがなく、また同ローラの表層の温度を正確に検知
することができ、また同ローラの表層の温度過昇を確実
に防止することができる定着装置を提供する。 【解決手段】 定着装置であって、定着ローラ１と、こ
れに加圧される加圧ローラ２と、定着ローラ又は加圧ロ
ーラの温度を検知する温度検知部材３と、定着ローラ又
は加圧ローラの表面に当接してこれをクリーニングする
クリーニングウェブとが設けられており、温度検知部材
はクリーニングウェブを介して定着ローラ又は加圧ロー
ラの温度を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば複写機、
プリンタ又はファクシミリ等の画像形成装置における定
着装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６には従来のこの種の定着装置の１例
であるカラー定着装置が示されており、この定着装置は
定着ローラ１と、これに加圧される加圧ローラ２と、定
着ローラ１又は加圧ローラ２の温度を検知するサーミス
タを有する温度検知部材３と、温度ヒューズ又はサーモ
スタットを有する温度過昇防止部材４と、定着ローラ１
又は加圧ローラ２の表面に当接してこれをクリーニング
するクリーニングウェブ６とが設けられている。なお
７，８は定着ローラ１又は加圧ローラ２に設けられるヒ
ータ、９はクリーニングウェブ６の押圧ローラ、11は押
圧ローラの押圧ばね、12はオイル塗布部、13は排紙こ
ろ、14は巻取軸をそれぞれ示す。この例では、温度検知
部材３と温度過昇防止部材４とが、定着ローラ１又は加
圧ローラ２の円周方向において異なる位置に設けられて
いるが、温度過昇防止部材４と温度検知部材３とは、通
紙幅より小さい幅のものであることから、両ローラ１，
２の軸線方向の異なる位置に設けることもできる。

【０００３】このような定着装置において、トナー像を
担持した転写紙が、定着ローラ１と加圧ローラ２とのニ
ップ部に搬入されて、これら両ローラ１，２によって加
熱加圧されることによって、トナー像が転写紙に定着さ
れる。この際定着ローラ１又は加圧ローラ２の温度を温
度検知部材３で検知し、この検知された温度による制御
プログラムによって、定着ローラ１又は加圧ローラ２の
表面を一定温度に保持するように制御し、万一温度制御
が不可能になった場合には、温度過昇防止部材４によっ
て、温度過昇を防止するようになっている。

【０００４】前記のようなものにおいて、定着ローラ１
とトナーとの離型性を確保するために、オイル塗布部12
によって定着ローラ１にオイルが塗布される。ところで
ニップ部における定着時に微少量のトナーが定着ローラ
１に付着するいわゆるオフセットが発生するので、クリ
ーニングウェブ６によってオフセットしたトナーを定着
ローラ１から除去することになっている。このクリーニ
ングウェブ６は、通常厚さが数10μの耐熱性不織布であ
って押圧ローラ９に巻着され、その先端は巻取軸14で巻
取られ、押圧ばね11で押圧ローラ９を介して定着ローラ
１に押圧され、この際巻取軸14はごく微少量回転して、
常にフレッシュなウェブ面が定着ローラ１に当接するよ
うになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで前記のような
カラー定着装置では、定着ローラ１、加圧ローラ２の表
層にシリコーンゴムを採用しているので、この表層に傷
が発生すると、それがトナー画像上に表れるという問題
があり、温度検知部材３は正確に温度を検知するため
に、定着ローラ１、加圧ローラ２の表層に当接させてい
るので、この当接部分にはトナー、紙粉等の異物が堆積
して、定着ローラ１、加圧ローラ２の表層を損傷しやす
く、また温度過昇防止部材４を定着ローラ１、加圧ロー
ラ２の表層に当接させるのが理想的であるが、このよう
にすると前記と同様になる恐れがあるため、温度過昇防
止部材４を定着ローラ１、加圧ローラ２の表層に当接さ
せることができず、非当接状態に配置させなければなら
ず、このようなことから正確に温度制御すること、及び
温度過昇を防止することが困難であるという問題があ
る。

【０００６】そこでこの発明の目的は、前記のような従
来の定着装置のもつ問題を解消し、温度検知部材又は温
度過昇防止部材の当接によって、定着ローラ又は加圧ロ
ーラの表層に傷が発生することがなく、また同ローラの
表層の温度を正確に検知することができ、また同ローラ
の表層の温度過昇を確実に防止することができる定着装
置を提供するにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は前記のような
目的を達成するために、定着ローラと、これに加圧され
る加圧ローラと、定着ローラ又は加圧ローラの温度を検
知する温度検知部材と、定着ローラ又は加圧ローラの表
面に当接してこれをクリーニングするクリーニングウェ
ブとが設けられている定着装置において、請求項１に記
載の発明は、温度検知部材はクリーニングウェブを介し
て定着ローラ又は加圧ローラの温度を検知し、請求項２
に記載の発明は、温度検知部材は押圧部材によってクリ
ーニングウェブに押圧されることを特徴とするものであ
る。

【０００８】請求項３に記載の発明は、定着ローラと、
これに加圧される加圧ローラと、定着ローラ又は加圧ロ
ーラの温度過昇を防止する温度過昇防止部材と、定着ロ
ーラ又は加圧ローラの表面に当接してこれをクリーニン
グするクリーニングウェブとが設けられている定着装置
において、温度過昇防止部材はクリーニングウェブを介
して定着ローラ又は加圧ローラの温度過昇を防止し、請
求項４に記載の発明は、温度過昇防止部材は押圧部材に
よってクリーニングウェブに押圧されることを特徴とす
るものである。

【０００９】請求項５に記載の発明は、請求項２又は４
に記載の発明において、押圧部材は温度検知部材又は温
度過昇防止部材の両端を押圧することを特徴とするもの
である。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１〜５に示すこの発明の実施形
態を、図面を参照しながら詳細に説明することとし、前
記従来のものと同様の部分には、同一の符号を付して説
明を省略し、主として異なる部分について説明する。ま
た定着ローラ１と加圧ローラ２とについては同様となっ
ているので、第２実施形態以降の各実施形態において
は、定着ローラ１についてだけ説明して、加圧ローラ２
についての説明は省略する。

【００１１】図２にはこの発明の第１実施形態の温度検
知部材３が示されており、この第１実施形態は、クリー
ニングウェブ６を定着ローラ１に押圧する押圧ローラ９
は１対設けられていて、温度検知部材３は、この例では
板ばね16とスポンジ17とで支持されているサーミスタ５
を有していて、押圧ローラ９の中間に配置されてクリー
ニングウェブ６に当接して、定着ローラ１の表面の温度
を検知することとなる。なお温度検知部材３を支持する
スポンジ17は耐熱性スポンジによって構成されている。

【００１２】この第１実施形態により、定着作業をする
に際しては、温度検知部材３がクリーニングウェブ６に
当接し、クリーニングウェブ６が定着ローラ１に当接し
ているので、クリーニングウェブ６が一面で定着ローラ
１の表面のオフセットトナーを清掃し、他面で温度検知
部材３の表面を清掃する。これによって温度検知部材３
の表面の汚れが除去されて、定着ローラ１の表面を損傷
するのを防止することができる。ただ温度検知部材３の
表面がクリーニングウェブ６に当接することから、定着
ローラ１の表面に直接当接させたとき３℃以内の温度差
があるが、このような温度差は温度検知性能には問題が
ないレベルということができる。

【００１３】図３にはこの発明の第２実施形態の温度検
知部材３が示されており、この第２実施形態は、温度検
知部材３の他の例を使用し、温度検知部材３にこれを直
接クリーニングウェブ６に押圧する押圧ばね10を設け、
第１実施形態における温度検知部材３を指示する板ばね
16、及びクリーニングウェブ６を定着ローラ１に押圧す
る押圧ローラ９を除去して、押圧ローラ９によってクリ
ーニングウェブ６を定着ローラ１に押圧するのに代え
て、温度検知部材３によって直接クリーニングウェブ６
を押圧するようにした点で、第１実施形態と相違する。

【００１４】図４にはこの発明の第３実施形態の温度過
昇防止部材４が示されており、この第３実施形態は、温
度過昇防止部材４の１例を使用し、第１実施形態の温度
検知部材３に代えて温度過昇防止部材４を配置したもの
に相当し、この温度過昇防止部材４はサーモスタット15
を有するものであり、サーモスタット15はクリーニング
ウェブ６に当接する部分が、金属板で形成されているこ
とから、クリーニングウェブ６への当接が容易であっ
て、定着ローラ１の熱を効率よく受けることが可能なの
で、その作動温度を高くする必要があるが、異常時には
非当接型のものより早く作動する利点がある。

【００１５】図５にはこの発明の第４実施形態の温度過
昇防止部材４が示されており、この第４実施形態は、温
度過昇防止部材４の他の例を使用し、サーモスタットに
代えて温度ヒューズ18をスポンジ17内に内蔵した点で第
３実施形態と相違し、このヒューズ18の直径は３mm程度
となっている。

【００１６】前記の各実施態様には、温度検知部材３及
び温度過昇防止部材４について、それぞれ２つの異なる
型式のものが示されているが、それらはその組み合わせ
が特定されるものではなく、必要に応じて任意の組み合
わせが選択されるものであることはいうまでもない。

【００１７】

【発明の効果】この発明は前記のようであって、定着ロ
ーラと、これに加圧される加圧ローラと、定着ローラ又
は加圧ローラの温度を検知する温度検知部材と、定着ロ
ーラ又は加圧ローラの表面に当接してこれをクリーニン
グするクリーニングウェブとが設けられている定着装置
において、請求項１に記載の発明は、温度検知部材はク
リーニングウェブを介して定着ローラ又は加圧ローラの
温度を検知するので、温度検知部材はクリーニングウェ
ブでその表面を常に清掃することができて、定着ローラ
又は加圧ローラに損傷を与えることが防止されるという
効果がある。

【００１８】請求項２に記載の発明は、温度検知部材は
押圧部材によってクリーニングウェブに押圧されるの
で、請求項１に記載の発明と同様の効果があるのに加え
て、少スペース、部品点数の減少を図ることができると
いう効果がある。

【００１９】請求項３に記載の発明は、定着ローラと、
これに加圧される加圧ローラと、定着ローラ又は加圧ロ
ーラの温度過昇を防止する温度過昇防止部材と、定着ロ
ーラ又は加圧ローラの表面に当接してこれをクリーニン
グするクリーニングウェブとが設けられている定着装置
において、温度過昇防止部材はクリーニングウェブを介
して定着ローラ又は加圧ローラの温度過昇を防止するの
で、温度過昇防止部材はクリーニングウェブでその表面
を常に清掃することができて、定着ローラ又は加圧ロー
ラに損傷を与えることが防止されるという効果がある。

【００２０】請求項４に記載の発明は、温度過昇防止部
材は押圧部材によってクリーニングウェブに押圧される
ので、請求項１に記載の発明と同様の効果があるのに加
えて、少スペース、部品点数の減少を図ることができる
という効果がある。

【００２１】請求項５に記載の発明は、請求項２又は４
に記載の発明において、押圧部材は温度検知部材又は温
度過昇防止部材の両端を押圧するので、温度検知部材に
よって正確に温度を検知し、又は温度過昇防止部材によ
って確実に温度過昇を防止することができるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１実施形態の正面図である。

【図２】同第１実施形態の要部の正面図である。

【図３】この発明の第２実施形態の要部の正面図であ
る。

【図４】この発明の第３実施形態の要部の正面図であ
る。

【図５】この発明の第４実施形態の要部の正面図であ
る。

【図６】この発明と同種の従来の定着装置の１例の正面
図である。

【符号の説明】

１ 定着ローラ ２ 加圧ローラ ３ 温度検知部材 ４ 温度過昇防止部
材 ５ サーミスタ ６ クリーニングウ
ェブ ７ ヒータ ８ ヒータ ９ 押圧ローラ 10 押圧ばね 11 押圧ばね 12 オイル塗布部 13 排紙ころ 14 巻取軸 15 サーモスタツト 16 板ばね 17 スポンジ 18 温度ヒューズ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 定着ローラと、これに加圧される加圧ロ
   ーラと、定着ローラ又は加圧ローラの温度を検知する温
   度検知部材と、定着ローラ又は加圧ローラの表面に当接
   してこれをクリーニングするクリーニングウェブとが設
   けられている定着装置において、温度検知部材はクリー
   ニングウェブを介して定着ローラ又は加圧ローラの温度
   を検知することを特徴とする定着装置。
2. 【請求項２】 温度検知部材は押圧部材によってクリー
   ニングウェブに押圧されることを特徴とする請求項１に
   記載の定着装置。
3. 【請求項３】 定着ローラと、これに加圧される加圧ロ
   ーラと、定着ローラ又は加圧ローラの温度過昇を防止す
   る温度過昇防止部材と、定着ローラ又は加圧ローラの表
   面に当接してこれをクリーニングするクリーニングウェ
   ブとが設けられている定着装置において、温度過昇防止
   部材はクリーニングウェブを介して定着ローラ又は加圧
   ローラの温度過昇を防止することを特徴とする給紙装
   置。
4. 【請求項４】 温度過昇防止部材は押圧部材によってク
   リーニングウェブに押圧されることを特徴とする請求項
   ３に記載の定着装置。
5. 【請求項５】 押圧部材は温度検知部材又は温度過昇防
   止部材の両端を押圧することを特徴とする請求項２又は
   ４に記載の定着装置。