JP2000018841A - 製錬用ランスパイプ部材および製錬用ランスパイプ - Google Patents

製錬用ランスパイプ部材および製錬用ランスパイプ

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JP2000018841A
JP2000018841A JP10189491A JP18949198A JP2000018841A JP 2000018841 A JP2000018841 A JP 2000018841A JP 10189491 A JP10189491 A JP 10189491A JP 18949198 A JP18949198 A JP 18949198A JP 2000018841 A JP2000018841 A JP 2000018841A
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lance pipe
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Takashi Shimizu
隆 清水
Teruyuki Matsutani
輝之 松谷
Masanori Suzuki
正規 鈴木
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Taihei Kinzoku Kogyo Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Taihei Kinzoku Kogyo Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹部と凸部との嵌合により上方のパイプ部材
を下方のパイプ部材に仮止めし、この状態で溶接するこ
とが可能な製錬用ランスパイプを提供する。 【解決手段】 製錬用ランスパイプ15は、例えば2本
のパイプ部材16,17が突き合せ溶接継手にて連結し
てなる。下方のパイプ部材16は上方のパイプ部材17
との連結のみで支持され、上方のパイプ部材17はクラ
ンプ手段により他の構造体に支持される。下方のパイプ
部材16の上端面内周部にはリング状の凹部20が形成
され、一方、上方のパイプ部材17の下端面内周部に
は、前記凹部20と嵌合するような凸部19が形成され
ている。下方のパイプ部材16の上端面および上方のパ
イプ部材17の下端面のそれぞれの中央部は、平坦な突
き当て面23a,23bになっている。そして、下方の
パイプ部材16と上方のパイプ部材17の突き当て部全
周のV形開先部が溶接されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶錬炉や製銅炉等
の製錬炉に用いられる製錬用ランスパイプや、この製錬
用ランスパイプを構成する製錬用ランスパイプ部材に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば硫化金属鉱の連続製錬等において
は、炉内溶湯(溶体)に対し、粉状あるいは粒状の鉱
石、溶剤などの製錬原料を酸素富化空気(圧力気体)と
ともに吹き込むことにより、溶体に酸化反応を起こさせ
冶金反応を進行させる溶錬方法が採られる。
【0003】詳述すると、図5に示すように、製錬炉1
には、原料吹き込み用の製錬用ランスパイプ2があり、
この製錬用ランスパイプ2は、通常炉天井(天井壁)3
から炉内の溶湯4に向けて垂直に差し込まれている。製
錬用ランスパイプ2を通して製錬炉1内に製錬原料およ
び酸素富化空気が吹込まれる。図5では、製錬用ランス
パイプ2は1本しか図示されていないが、通常複数本設
けられる。なお、符号5および符号6はそれぞれ、スプ
ラッシュ5、製錬炉1の煙道を示している。
【0004】ところで、製錬用ランスパイプ2は、通常
複数本(本例では2本)のパイプ部材10,11から構
成され、かつそれらの端面が突合せ溶接にて連結されて
なる。下方のパイプ部材10は上方のパイプ部材11と
の連結のみで支持され、上方のパイプ部材11は、昇降
可能なクランブ手段Bによって他の構造物A(例えば、
ランスヘッダー)に支持される。パイプ部材10,11
の材質としては例えば、Cr27% Ni2.75%
残部FeよりなるFe基合金(その他の不純物として
は、Si,Mn,C等がある)が用いられていた。符号
12は、2本のパイプ部材10,11の連結部全周囲の
溶接部(溶接材料)を示している(図6も参照)。
【0005】製錬の進行に伴い、下方のパイプ部材10
の下端部が高温の溶湯4やスプラッシュ5に晒されるた
めに、前記下端部が損耗することになる。このため、製
錬用ランスパイプ2を定期的に下方へ移動させる必要が
ある。そして、昇降可能な前記クランプ手段Bが下降限
界位置に達したら、パイプ部材を継ぎ足す必要がある。
すなわち、下方のパイプ部材10を別なクランプ手段
(不図示)で保持した後、上方のパイプ部材11からク
ランプ手段Bを外して、このクランプ手段Bにより新た
なパイプ部材(不図示)を保持して、前記上方のパイプ
部材11に突き合わせて位置決めし、突合せ部全周囲を
溶接する。この後、前記別なクランプ手段(不図示)に
よる保持を解除する。
【0006】パイプ部材10,11の突合せ溶接継手の
開先形状としては、図7に示すように、上方のパイプ部
材11と下方のパイプ部材10とが、同一の例えば45
度の開先角度θを有する一般的なV形開先のものや、あ
るいは、図8に示すような、下方のパイプ部材10と上
方のパイプ部材11との突き合せ部にねじ部13,14
をそれぞれ形成し、各ねじ部13,14を螺合する構造
のものがある。なお、符号12は溶接材料を示してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のものは、新たなパイプ部材(継ぎ足すパイプ部
材)を接続されるパイプ部材(継ぎ足されるパイプ部
材)の位置が、例えばスプラッシュや溶湯の付着等によ
り傾いてずれている場合に、このパイプ部材を押えて正
規の位置に保持しつつ、新たなパイプ部材を単に突合せ
て溶接しなければならず、位置ずれが発生して溶接に手
間がかかり、作業性が悪くなるという問題点がある。ま
た、溶接が不確実に行われる場合もあり、気体(酸素富
化空気)の漏れが発生する場合もある。
【0008】また、双方のパイプ部材の端面を一様に隙
間がない状態で突合せたり(図7参照)、ねじ結合(図
8参照)による溶接構造のために、熱膨張を吸収でき
ず、最悪の場合には連結部がひび割れ等の破損するとい
った問題点もある。ねじで結合するものは、その肉厚が
薄いために、強度が低い上に、摩耗により気体漏れが生
じやすく、被覆する必要がある。さらに、結合される双
方のパイプ部材の開先角度に何等工夫がなく、同一であ
るため、溶接の際に、下方のパイプ部材の開先の傾斜面
から溶接材料が落下しやすく、溶接部の信頼性が低下す
るというような問題点もある。
【0009】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、双方のパイプ部材に互いに
嵌合する凹凸を設けることにより、パイプ部材の位置ず
れが起こらずに、溶接の作業性や精度が向上する製錬用
ランスパイプ部材および製錬用ランスパイプを提供する
ことを目的としている。また、本発明の他の目的は、溶
接部熱膨張を吸収してその破損を防止し、さらには、溶
接部の信頼性の高い製錬用ランスパイプを提供すること
にもある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の製錬用ランスパイプ部材は、製錬炉内に少な
くとも製錬原料および酸素富化空気の両方あるいはいず
れか一方を吹き込むための製錬用ランスパイプに用いる
パイプ部材であって、パイプ部材の2つの端面に、その
内周部にリング状に形成された凸部または前記凸部と嵌
合するような凹部のいずれか一方がそれぞれ設けられて
いることを特徴とするものである。また、パイプ部材の
一方の端面内外周部にはリング状に形成された凸部が設
けられ、他方の端面内周部には前記凸部と嵌合するよう
にリング状に形成された凹部が設けられていることを特
徴とするものである。さらに、前記凸部の外径および長
さを、前記凹部の内径および深さよりそれぞれ小さくし
たものや、前記パイプ部材の両端部の開先形状をV形と
し、かつ一方の端部の開先角度を他方の端部の開先角度
よりも小さくしたことを特徴とするものである。そし
て、前記パイプ部材の材質が、Cr26〜28% Ni
2〜5%残部FeよりなるFe基合金であることが好ま
しい。
【0011】本発明の製錬用ランスパイプは、製錬炉内
に少なくとも製錬原料および酸素富化空気の両方あるい
はいずれか一方を吹き込むための製錬用ランスパイプに
おいて、複数本のパイプ部材がそれらの端面において突
合せ溶接継手により連結されてなり、かつ突合せ部にお
いて一方のパイプ部材の端面内周部には凸部がリング状
に形成され、他方のパイプ部材の端面内周部には、前記
凸部と嵌合するような凹部がリング状に形成されている
ことを特徴とするものである。また、前記凸部と前記凹
部との間に隙間が設けられている。さらに、前記突合せ
溶接継手の開先形状がV形になっており、かつ前記突合
せ部において下方のパイプ部材の開先角度が、上方のパ
イプ部材の開先角度よりも小さくなっている。そして、
前記パイプ部材の材質が、Cr26〜28% Ni2〜
5%残部FeよりなるFe基合金である。
【0012】以下、本発明の作用について説明する。請
求項1、2、6に記載の発明では、パイプ部材の継ぎ足
し溶接の際には、下方のパイプ部材(継ぎ足されるパイ
プ部材)を正規の位置に保持して、このパイプ部材およ
び新たなパイプ部材(継ぎ足すパイプ部材)の凸部と凹
部とを嵌合させる。これにより、新たなパイプ部材を下
方のパイプ部材に対して仮止めできて、前記保持を解除
でき、この状態で双方のパイプ部材の突き合せ部全周囲
を溶接する。請求項3、7に記載の発明では、製錬用ラ
ンスパイプの連結部が熱膨張しても、この熱膨張を、前
記凸部と前記凹部との間の隙間により吸収し、これによ
り、連結部に過度な応力がかからない。請求項4、8に
記載の発明では、突合せ部において下方のパイプ部材の
開先角度を上方のパイプ部材の開先角度よりも小さくす
ることにより、溶接時に溶接材料の漏れが少なく、ま
た、上方のパイプ部材の開先角度により、溶接部の視認
性が低下しない。請求項5、9に記載の発明のように、
パイプ部材の材質として、Ni成分の高いCr27%
Ni4% 残部FeよりなるFe基合金を用いることに
より、溶接強度(溶接性)が高まる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態例につ
いて図面を参照して説明する。図1は本発明の製錬用ラ
ンスパイプ一実施形態例を備えた製錬炉の概略断面図、
図2は本発明の製錬用ランスパイプの一実施形態例の連
結部分(溶接部分)の断面図である。図1に示すよう
に、符号1〜6で示す構造のものは、図5のものと同一
構造であるので、それらの説明は省略する。
【0014】先ず、図4に示すように、本実施形態例の
製錬用ランスパイプ部材17は、一端部の内周部に凸部
19がリング状に形成され、また、他端部の内周部には
前記凸部19と嵌合可能な凹部20がリング状に形成さ
れている。なお、両端部を凸部19に形成したり、ある
いは凹部20に形成してもよい。また、パイプ部材17
の両端部はV字型開先形状(傾斜平面)22,21にな
っており、一方のV字型開先形状22の角度は、他方の
V字型開先形状21の角度よりも大きくなっている。そ
の他の詳細構造については、後述する。
【0015】図1および図2に示すように、本実施例の
製錬用ランスパイプ15は、複数本(本例では2本)の
パイプ部材16,17(図4参照)の端面が突き合せ溶
接継手にて連結してなる。下方のパイプ部材16は上方
のパイプ部材17との連結のみで支持され、上方のパイ
プ部材17は昇降可能なクランプ手段Bにより他の構造
体A(例えば、ランスヘッダー)に支持される。上方の
パイプ部材17は未だ損耗されておらず、この状態では
約3mの長さである。また、製錬用ランスパイプ15の
外径および内径は例えばφ115mm、φ100mm程
度になっており、パイプ部材16,17の材質として
は、例えば、Cr26〜28% Ni2〜5% 残部F
eよりなるFe基合金(その他の不純物としては、S
i,Mn,C等がある)が好適に用いられる。なお、製
錬炉1としては、溶錬炉や製銅炉等があり、溶錬炉の場
合には、ランスパイプ15より製錬原料、溶剤および酸
素富化空気がともに吹き込まれ、製銅炉の場合には酸素
富化空気および溶剤が吹き込まれる。
【0016】図2に示すように、本実施例の特徴である
製錬用ランスパイプ15の接続構造については、下方の
パイプ部材16の上端面内周部には凹部20がリング状
に形成され、一方、上方のパイプ部材17の下端面内周
部には、前記凹部20と嵌合するような凸部19がリン
グ状に形成されている。また、下方のパイプ部材16の
上端面および上方のパイプ部材17の下端面のそれぞれ
の中央部は、平坦な突き当て面23a,23bになって
いる。そして、下方のパイプ部材16の上端外周部およ
び上方のパイプ部材17の下端外周部は、V形開先形状
になっている。すなわち、下方のパイプ部材16の上端
外周部および上方のパイプ部材17の下端外周部には、
傾斜平面21,22がそれぞれ形成されて、V形の凹部
が形成されている。本実施例では、下方のパイプ部材1
6の開先角度βは上方のパイプ部材17の開先角度αよ
りも小さくなっており、例えばαおよびβはそれぞれ4
5度、30度になっている。なお、上方のパイプ部材1
7と下方のパイプ部材16とは同一構造になっており、
すなわち、下方のパイプ部材16の下端面は、上方のパ
イプ部材17の下端面と同一構造で、かつ上方のパイプ
部材17の上端面は下方のパイプ部材16の上端面と同
一構造になっている。
【0017】また、凸部19の下端面と凹部20の底面
との間にはクリアランス(隙間)C 1が設けられてお
り、さらに、凸部19の外周面と凹部20の内周面との
間にもクリアランス(隙間)C2が設けられている。こ
れにより、溶接部分が高温に晒されて熱膨張しても、こ
の熱膨張は、各クリアランスC1,C2で吸収されるの
で、溶接部分に過大な応力が働かず、ひび割れ等の破損
が起こらない。なお、クリアランスC1,C2の大きさ
は、パイプ部材16,17の熱膨張の低減および連結時
におけるパイプ部材の芯出しの行いやすさを考慮して、
それぞれ、2.0mm、0.5mm程度が好ましい。
【0018】次に、本発明の製錬用ランスパイプの継ぎ
足し溶接作業について説明する。図1および図2に示す
ように、製錬の進行により、下方のパイプ部材16が損
耗するので、定期的に製錬用ランスパイプ15を下方へ
移動させる。昇降可能なクランプ部材Bが下限限界位置
に達したら、下方のパイプ部材16を別なクランプ手段
(不図示)で保持した後、上方のパイプ部材17からク
ランプ手段Bを外して、このクランプ手段Bにより新た
なパイプ部材(不図示、継ぎ足すパイプ部材)を保持し
て、その凸部を上方のパイプ部材17の凹部(不図示)
に嵌合させて、仮の位置決めをし、この状態で、突合せ
部全周囲を溶接する(符号18で示す溶接材料参照)。
この後、前記別なクランプ手段(不図示)により保持を
解除する。このように、凹部20と凸部19との嵌合に
よりパイプ部材17を仮位置決めをして溶接できるの
で、溶接に手間がかからず、また、確実に溶接できるの
で、パイプ部材16,17内の気体(酸素富化空気)の
漏れを防止することが容易である。また、溶接部分が熱
膨張をしても、それをクリアランスC1,C2により吸収
してひび割れ等の損傷を防止できる。
【0019】また、下方のパイプ部材16の開先角度β
を小さくすることにより、溶接時に溶接材料18の漏れ
が少なく、また、上方のパイプ部材17の開先角度αを
大きくすることにより、溶接部の視認性が低下しない。
さらに、パイプ部材16,17の材質を、従来のCr2
7% Ni2.75%残部FeよりなるFe基合金と比
較して、Ni成分の高いCr26〜28%Ni2〜5%
残部FeよりなるFe基合金を用いることにより、溶
接強度が高まる。その他、高温の溶湯や溶湯のスプラッ
シュに対して耐久性が高いというような利点がある。
【0020】本発明の変形例としては、図3に示すよう
に、製錬用ランスパイプ24の下方のパイプ部材25の
開先構造が傾斜平面ではなく、球面28になっている点
で、図2のものと相違する。このように、球面28とす
ることにより、溶接材料27の落下防止効果について、
傾斜角度の小さい平面の場合(図2参照)と同等のもの
が得られる。その他の構成や継ぎ足し溶接作業について
は同様である。なお、符号26は上方のパイプ部材を示
している。
【0021】上記実施形態例においては、パイプ部材1
6,17の下端部および上端部に凸部19および凹部2
0をそれぞれ形成したものについて言及したが、これに
限らず、パイプ部材の下端部および上端部に凹部および
凸部をそれぞれ形成したり、あるいは、パイプ部材の上
端部および下端部のいずれにも凸部あるいは凹部を形成
したりする等、要は、双方のパイプ部材の連結部の一方
が凸部、他方が凹部となるような連結構造であればよ
い。製錬用ランスパイプが2本のパイプ部材により構成
されているものを例の挙げたが、これに限らず、3本以
上のパイプ部材により構成されたものにも本発明を適用
できる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。請
求項1、2および6に記載の発明は、パイプ部材の継ぎ
足し溶接作業の際には、継ぎ足されるパイプ部材を正規
の位置に保持して、この継ぎ足されるパイプ部材と継ぎ
足すパイプ部材の凸部と凹部とを嵌合させる。これによ
り、継ぎ足すパイプ部材を継ぎ足されるパイプ部材に容
易に仮止めできて、前記保持を解除でき、この状態で溶
接する。これにより、溶接に手間がかからず、作業性が
向上するとともに、確実に溶接できるので、パイプ部材
内の気体(酸素富化空気)の漏れを防止することが容易
になる。
【0023】請求項3および7に記載の発明では、製錬
用ランスパイプの接続部が熱膨張しても、前記凸部と前
記凹部との間に隙間が設けられているので、この隙間に
より前記熱膨張を吸収できて、溶接部分に過度な応力が
かからない。結果的に、溶接部分にひび割れ等の損傷が
起こらず、気体の漏れをさらに防止できる。請求項4お
よび8に記載の発明では、下方のパイプ部材の開先角度
を小さくすることにより、溶接時に溶接材料の漏れが少
なくなって、溶接部の信頼性が高まり、また、上方の開
先角度を大きくすることにより、溶接部の視認性が低下
せず、溶接作業がさらに容易になる。
【0024】請求項5および9に記載の発明のように、
パイプ部材の主体となる材質として、Ni成分の高いC
r26〜28% Ni2〜5% 残部FeよりなるFe
基合金を用いることにより、溶接強度が高まり、気体
(酸素富化空気)漏れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製錬用ランスパイプの一実施形態例
を備えた製錬炉の概略断面図である。
【図2】 本発明の製錬用ランスパイプの一実施形態例
の連結部分の断面図である。
【図3】 本発明の製錬用ランスパイプの変形例の断面
図である。
【図4】 本発明の製錬用ランスパイプ部材の一実施形
態例の縦断面図である。
【図5】 従来の製錬用ランスパイプを備えた製錬炉の
概略断面図である。
【図6】 従来の製錬用ランスパイプの連結部の正面図
である。
【図7】 従来の製錬用ランスパイプの連結部の断面図
である。
【図8】 他の従来の製錬用ランスパイプの連結部の断
面図である。
【符号の説明】
A 構造物 B クランプ手段 C1,C2 隙間(クリアランス) α,β 開先角度 1 製錬炉 3 炉天井 4 溶湯(溶体) 5 スプラッシュ 6 煙道 15,24 製錬用ランスパイプ 16,17,25,26 パイプ部材 18,27 溶接材料 19 凸部 20 凹部 21,22 傾斜平面 23a,23b 突き当て面 28 球面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松谷 輝之 香川県香川郡直島町4049番地1 三菱マテ リアル株式会社直島製錬所内 (72)発明者 鈴木 正規 神奈川県大和市下鶴間字丁1号3860 太平 金属工業株式会社内 Fターム(参考) 4K002 AA04 BF01 4K013 AA02 CA16 CA18 4K055 AA02 AA03 MA02 MA03 MA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製錬炉内に少なくとも製錬原料および酸
    素富化空気の両方あるいはいずれか一方を吹き込むため
    の製錬用ランスパイプに用いるパイプ部材であって、 前記パイプ部材の2つの端面に、その内周部にリング状
    に形成された凸部または前記凸部と嵌合するようなリン
    グ状の凹部のいずれか一方がそれぞれ設けられているこ
    とを特徴とする製錬用ランスパイプ部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製錬用ランスパイプ部
    材において、パイプ部材の一方の端面内周部にはリング
    状に形成された凸部が設けられ、他方の端面内周部には
    前記凸部と嵌合するようなリング状に形成された凹部が
    設けられていることを特徴とする製錬用ランスパイプ部
    材。
  3. 【請求項3】 前記凸部の外径および長さを、前記凹部
    の内径および深さよりそれぞれ小さくしたことを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の製錬用ランスパイ
    プ部材。
  4. 【請求項4】 前記パイプ部材の両端部の開先形状をV
    形とし、かつ一方の端部の開先角度を他方の端部の開先
    角度よりも小さくしたことを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれか1項に記載の製錬用ランスパイプ部
    材。
  5. 【請求項5】 前記パイプ部材の材質が、Cr26〜2
    8% Ni2〜5%残部FeよりなるFe基合金である
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製錬用ラ
    ンスパイプ部材。
  6. 【請求項6】 製錬炉内に少なくとも製錬原料および酸
    素富化空気の両方あるいはいずれか一方を吹き込むため
    の製錬用ランスパイプにおいて、複数本のパイプ部材が
    それらの端面において突合せ溶接継手により連結されて
    なり、かつ突合せ部において一方のパイプ部材の端面内
    周部には凸部がリング状に形成され、他方のパイプ部材
    の端面内周部には、前記凸部と嵌合するような凹部がリ
    ング状に形成されていることを特徴とする製錬用ランス
    パイプ。
  7. 【請求項7】 前記凸部と前記凹部との間に隙間が設け
    られていることを特徴とする請求項6に記載の製錬用ラ
    ンスパイプ。
  8. 【請求項8】 前記突合せ溶接継手の開先形状がV形に
    なっており、かつ前記突合せ部において下方のパイプ部
    材の開先角度が、上方のパイプ部材の開先角度よりも小
    さくなっていることを特徴とする請求項6または請求項
    7に記載の製錬用ランスパイプ。
  9. 【請求項9】 前記パイプ部材の材質が、Cr26〜2
    8% Ni2〜5%残部FeよりなるFe基合金である
    請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の製錬用ラ
    ンスパイプ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002174494A (ja) * 2000-12-06 2002-06-21 Japan Climate Systems Corp 熱交換器用チューブ

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