JP2000012452A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JP2000012452A
JP2000012452A JP10188131A JP18813198A JP2000012452A JP 2000012452 A JP2000012452 A JP 2000012452A JP 10188131 A JP10188131 A JP 10188131A JP 18813198 A JP18813198 A JP 18813198A JP 2000012452 A JP2000012452 A JP 2000012452A
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substrate stage
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Masanori Kato
正紀 加藤
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Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 静止安定性に優れた基準マークを備えた露光
装置を提供する。 【解決手段】 所定のパターンを感光性基板202上に
投影する投影光学系PLと、該基板を上面に載置して投
影光学系の光軸AX(Z)方向、及び光軸に直交するX
Y2次元方向に移動可能な基板ステージ201と、感光
性基板のXY方向の位置合わせ用アラインメント光学系
131〜134と、該光学系のXY方向の位置較正用の
基準マーク141、142とを備え、該基準マークは基
板ステージ上面から所定距離t2 隔てた基板ステージ内
部の所定位置に固設され、基板ステージの光軸AX方向
への移動範囲Tは、感光性基板の厚さt1 と所定の距離
2 との和以上であるように露光装置は構成されてい
る。基板ステージ上に基板を載せた際、基準マークが基
板に接触せず、また基板ステージを光軸AX方向に移動
させることにより基準マークを合焦できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスや
液晶パネル等の製造に用いられる露光装置に関し、特に
大型の基板を扱うのに適した露光装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスや液晶パネル等の製造に
用いられる従来の露光装置では、基板の位置を計測する
アライメント系の位置と原版の位置の較正には、基準マ
ークが用いられる。この基準マークは、通常、基板ステ
ージに載置される感光性基板と干渉しないように、基板
ステージの基板載置領域外に設けられている。しかし特
に大きな、しかも角形の基板に関しては、基準マークを
基板ステージの基板載置領域外に設けると基板ステージ
が大型化し、また基板ステージの移動範囲が大きくなっ
てしまう。そこで、コストを抑えつつ又精度を維持しつ
つステージの大型化を避けるため、基板ステージの基板
を載置する領域内に、上下動する基準マークを設け、そ
の基準マークを必要に応じて上下に動かしてプレートと
の干渉を避けつつ、プレートアライメント系の位置を検
出し、露光装置のいわゆるベースラインを計測し、ある
いは原版の位置を計測している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような露光装置
によれば、基準マークを機械的に上下させる機構は、駆
動機構の機械的な精度を高く維持するのが必ずしも容易
ではなく、また基板ステージの限られた空間の中に配置
しなければならず、さらに基準マークを上方に移動し
て、プレートアライメント系や特に複数のレチクル(原
版)上のレチクルマーク等の位置を検出する場合に、各
レチクルの位置とプレートアライメント系の位置とを計
測するに要する時間がかなり大きくなり、基準マーク自
体が上下動する機構であるために、基板ステージの移動
等により力が加わったり、基板ステージの移動等による
熱的な要因を受け、基準マーク自体がドリフトを生じ、
計測値が時間が経てば経つほど変化してしまうと言った
問題があった。
【0004】そこで、本発明は静止安定性に優れた基準
マークを備える露光装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明による露光装置は、図1に示す
ように、所定のパターンを感光性基板202に投影する
投影光学系PLと;感光性基板202を上面に載置し
て、投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)及び光
軸AX方向に直交する2次元方向(XY方向)に移動可
能な基板ステージ201と;感光性基板202の2次元
方向の位置合わせに用いるアライメント光学系131〜
134と;アライメント光学系131〜134の2次元
方向XYの位置の較正を行う基準マーク141、142
とを備え;基準マーク141、142は基板ステージ2
01の上面から所定の距離t2 だけ隔てた基板ステージ
201の内部の所定位置に固設され;基板ステージ20
1の光軸AX方向への移動範囲Tは(図2(a))、感
光性基板202の厚さt1 と所定の距離t2 との和以上
であるように構成されている。
【0006】このように構成すると、基準マークは基板
ステージの上面から所定の距離だけ隔てた基板ステージ
の内部の所定位置に固設されているので、基準マークは
基板ステージの上面から沈ませて設けられていることに
なり、基板ステージ上に基板を載せたときに、基準マー
クが基板に接触しない。したがって基準マークと基板が
お互いに傷つけ合うことがない。また典型的には、基準
マークは基板ステージの感光性基板を載置する領域内に
設けられるが、その場合は大型基板を載せる基板ステー
ジを比較的小さく形成することができる。
【0007】また、基板ステージの光軸方向への移動範
囲Tは、感光性基板の厚t1 さと所定の距離t2 との和
以上であるように構成されているので、基板ステージ上
に基板が載置されていないときに、基板ステージを光軸
方向に移動させることにより、基板が載置されたとした
ときの基板表面位置に、即ち露光面の高さに基準マーク
を一致させることができる。したがって、プレートアラ
イメント系のベースラインや原版の位置を計測しようと
するときに、基板ステージに沈ませて設けられた基準マ
ークを合焦された状態に置くことができる。
【0008】上記露光装置では、請求項2に記載のよう
に、基準マーク141は、少なくとも露光光に対して透
過可能な位相型パターン(図9)で形成されているもの
としてもよい。
【0009】このときは、基準マークは露光光に対して
透過可能な位相型パターンで形成されているので、アラ
イメント光に対する反射光を発生する一方、露光光に対
する反射光を低くすることができる。
【0010】以上の露光装置では、請求項3に記載のよ
うに、情報保存手段207を備えるようにしてもよく、
このときは、情報手段保存手段207に保存された感光
性基板の厚さt1 と所定の距離t2 との和に関する情報
を利用して、基板ステージをZ方向に移動して基準マー
クを投影光学系の合焦位置に合わせることができる。
【0011】上記目的を達成するために、請求項4に係
る発明による露光装置は、図1に示すように、所定のパ
ターンを感光性基板202に投影する投影光学系PL
と;感光性基板202を上面に載置して、投影光学系P
Lの光軸AX方向(Z方向)に直交する2次元方向XY
に移動可能な基板ステージ201と;感光性基板202
の2次元方向(XY方向)の位置合わせに用いるアライ
メント光学系131〜134と;アライメント光学系1
31〜134の2次元方向の位置の較正を行う基準マー
ク141、142とを備え;基準マーク141、142
は基板ステージ201の上面から所定の距離t2 、t3
(図2(a)、図11)だけ隔てた基板ステージ201
の内部の所定位置に固設され;基準マーク141、14
2の露光光に対する表面反射率が20%以下であること
を特徴とする。
【0012】このように構成すると、基準マークの露光
光に対する表面反射率が20%以下であるので、基板を
透過した露光光が基準マークで反射しても基板の感光層
に悪影響を与えることがない。
【0013】上記目的を達成するために、請求項5に係
る発明による露光装置は、図1に示すように、所定のパ
ターンを感光性基板202に投影する投影光学系PL
と;感光性基板202を上面に載置して、投影光学系P
Lの光軸AX方向(Z方向)に直交する2次元方向(X
Y方向)に移動可能な基板ステージ201と;感光性基
板202の2次元方向の位置合わせに用いるアライメン
ト光学系131〜134と;アライメント光学系131
〜134の2次元方向の位置の較正を行う基準マーク1
41、142とを備え;基準マーク141、142は基
板ステージ201の感光性基板202を載置する領域内
に、かつ基板ステージ201の上面から所定の距離
2 、t3 (図2(a)、図11)だけ基板ステージ2
01の内部側に沈ませて、基板ステージ201に固設さ
れ;基準マーク141、142は透明な基準板141
a、142aの表面に形成されており、アライメト系1
31〜134により位置合わせを行うのに使用するアラ
イメント光に対する、基準マーク141、142の表面
反射率が8%以上である。
【0014】基準マークは透明な基準板の表面に形成さ
れているので、アライメント光は基準板の表面を透過し
て裏面で反射して戻ってくるが、基準マークの表面反射
率が8%以上であるので、基準板の表面の反射光と裏面
の反射光とを合わせた光の強度よりも基準マークの反射
光の方が大きくなり、基準マークの識別が容易にでき
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、各図において互い
に同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複
した説明は省略する。
【0016】図1は、本発明による実施の形態である露
光装置の構成概略を示す斜視図であり、図2は、図1の
露光装置を一部断面した側面図である。図1において、
照明光学系100が、パターンの形成された原版である
レチクル121を垂直上方から照明するように配置され
ている。レチクル121はレチクルテーブル206上に
載置される(図2)。レチクルテーブル206の下方に
は投影光学系である投影レンズ系PLが配置されてお
り、その下方には、感光性基板であるプレート202が
その表面が投影レンズ系PLに関してレチクルと共役な
位置に置かれるように、それを載置する基板ステージ2
01が配置されている。
【0017】レチクルテーブル206の上方には、レチ
クルの位置を定めるためのレチクルアライメント系11
3が、投影レンズ系PL乃至は露光装置に対して固定的
に設けられている。
【0018】ここで、投影レンズ系PLの光軸AXの方
向にZ軸、それに直交する平面内にXY直角座標系をと
るものとする。X軸方向、Y軸方向(適宜それぞれX方
向、Y方向とも呼ぶ)が本発明の二次元方向である。
【0019】また、基板ステージ201のZ軸方向(適
宜Z方向とも呼ぶ)上方には1以上の例えば4個の基板
(プレート)アライメント系131〜134(図1では
134は投影レンズ系PLの陰に隠れて図示されていな
い)が、投影レンズ系PLに対して固定的に配置されて
いる。プレートアライメント系4個は、この装置で露光
されるべき例えば4角形のプレートの4隅近傍に位置す
るように配置される。
【0020】さらに、図2(a)の拡大図に示すよう
に、基板ステージ201の上面からZ方向に所定の距離
である僅かな距離t2 だけ沈ませた、基板ステージ20
1の内部の位置には、1以上例えば2個の基準マーク1
41、142が固設されている。また、図2に示される
基板駆動装置205による基板ステージ201のZ軸方
向への移動可能範囲Tは、プレート202の厚さt
1 と、前記のような基板ステージ201の上面から僅か
に沈ませた距離t2 との和以上であるように構成されて
いる。
【0021】照明光学系100は、光源である超高圧水
銀ランプ101、反射鏡102、コリメートレンズ10
3、オプチカルインテグレータ104、ハーフミラー1
07、リレーレンズ108、レチクルブラインド10
9、レチクルブラインド結像光学系110、及び反射鏡
111、コンデンサレンズ112(図2)をこの順に配
列して含み構成されている。このようにして、コンデン
サレンズ112を介した照明光により、レチクルテーブ
ル206上に載置されるレチクル121が一様に照明さ
れるようになっている。
【0022】また、投影レンズ系PLと基板ステージ2
01との間には、基板ステージ201を投影レンズ系P
Lの合焦位置に合わせるための、斜め入射型のオートフ
ォーカス系204が設けられている。
【0023】また、基板ステージ201には、図2に示
されるように、Z方向駆動系205が取り付けられてお
り、Z方向駆動系205に電気的に接続された制御装置
208により適切なZ方向位置に駆動され設定されるよ
うになっている。さらに、制御装置208には、情報保
存手段207(図1)が電気的に接続されている。情報
保存手段207には、この露光装置で露光されるべきプ
レートの厚さt1 と基準マーク141の基板ステージ上
面からの沈み込み距離t2 との和が記憶保存されてい
る。
【0024】制御装置208は、随時情報保存手段20
7から情報を呼び出し、その値だけ基板ステージ201
をZ方向駆動系205により上下に駆動して、プレート
202が基板ステージ201上に載置され露光しようと
いうときには、プレート202の露光面に投影レンズ系
PLを合焦し、プレート202が基板ステージ201上
に載置されておらず、基準マーク141により、プレー
トアライメント系のベースラインを計測したり、レチク
ルの位置を計測しようとするときは、基準マーク141
に投影レンズ系PLを合焦することができる。
【0025】ここで、情報保存手段207は制御装置2
08に一体的に組み込まれていてもよい。
【0026】さらに、図2に示されるように、基準マー
ク141の下方、基板ステージ201の内部には、基板
ステージ201の上面にほぼ45度の角度をもって反射
鏡172が、反射鏡172により基板ステージ201の
上面に平行に偏向された光路中にはリレーレンズ171
が、さらにその先の光路中にはライトガイドファイバ3
03の端面が配置されている。即ち、基準マーク141
よりも下方には、アライメント光学系131〜134、
又はレチクル121の位置の較正の少なくとも一方を行
うための、受光光学系又はその一部が基板ステージ20
1に埋設されている。
【0027】一方、照明光学系100内の反射鏡102
とコリメートレンズ103との間には、光源101から
の光をコリメートレンズ103の方へ、即ちメイン照明
光路へと導くか、ライトガイドファイバ303の方に導
くか切り替えることができる、シャッター301が設け
られている。
【0028】ライトガイドファイバ303の、リレーレ
ンズ171側とは反対側の端面は、集光レンズ302を
介してシャッター301に対向している。
【0029】基準マーク142についても同様な光学系
が基板ステージ201中に埋設されている。
【0030】また、基板ステージ201の端部には、基
板ステージ201のXY方向の位置を計測する干渉計2
03のための移動鏡203aが固設されている。図2に
は、X方向の位置計測の干渉計しか図示されていない
が、Y方向用の干渉計も備えられている。
【0031】さらに、図2に示されるように、基板ステ
ージ201には側面に、プレートステージ201のZ方
向の変位を計測する変位計測系、例えばエンコーダーや
ポテンショ等の計測系を組み込んだZ方向駆動系205
が備えられている。Z方向駆動系205により、プレー
トステージ201を、予め計測されたZ軸方向の変位の
位置に移動させることができるようになっている。
【0032】基板ステージ201のZ方向への移動は、
図2の例では、基板ステージ201の上半分と下半分と
が、Y軸に平行な軸を含む、Z方向軸に対して傾斜した
斜面で分離されており、その分離面にニードルベアリン
グ201bが挟まった構造により行われる。ニードルベ
アリング201bの代わりに、前記斜面に加圧された空
気を吹き込み、ミクロンオーダーの隙間をもって、両斜
面が相対的に面に平行に滑動する気体ベアリングを用い
てもよい。ここで、基板ステージ201の下半分がX方
向に駆動されると、上半分が上下に移動する。
【0033】このような構成において、レチクル121
上のパターンをプレート202上に露光する場合には、
超高圧水銀ランプ等の光源101の光を露光用の波長
(例えばg線、h線、i線)に不図示の干渉フィルタ等
により選択し、照明光学系100を介して、レチクル1
21を照明し、レチクル121上のパターンは、投影レ
ンズ系PLにより、プレート202上(図1では点線で
図示)に転写される。
【0034】この露光動作を複数の例えば4枚のレチク
ル121〜124を用いて、継ぎ露光を行うことによ
り、大型の液晶パネルが形成される。
【0035】ここで、ベースラインについて説明する。
一般に、露光装置の基準位置は、ステージ201上に配
置した基準マーク141により定められ、その基準マー
ク141により、投影レンズ系PLを通してレチクル1
21のアライメントマークRM11等(図3)と照合さ
れ、ステージ座標系における投影レンズ系PLを介した
レチクル121の位置を求める。更に、プレート202
に露光する際に、2層目以上には、1層目に露光された
プレートの位置を検出するためプレートアライメント系
131〜134を用いるが、基準マーク141を用い
て、そのプレートアライメント系131〜134の位置
を、ステージ座標系における座標値で求める。このよう
にして求めた、座標値がいわゆる露光装置のベースライ
ンである。一般には露光前に上記工程を経て、露光装置
のステージ201上に搬入されたプレートに対して位置
合わせを行い、上記ベースラインの値を用いて位置合わ
せし、2層目以降の露光を開始する。
【0036】図1、図2に示される本発明の実施の形態
である露光装置の、ベースラインを計測する際の操作方
法を説明する。まず、プレート202がプレートステー
ジ201上に載置されていない状態で、プレートステー
ジ201を予め計測されたZ軸方向の変位の位置に、Z
方向駆動系205により移動させる。
【0037】このZ軸方向の変位の位置は、装置の組立
ての時に常数的に扱われ、基準マーク141、142の
面が、ほぼ投影レンズ系PLの焦点面になるように設定
された量で、プレートステージ201を駆動させる。但
し、投影レンズ系PLの照射によるピント位置の変化や
大気圧変動によるピント位置の変化、更には、投影レン
ズ系PL内にある倍率可変機構を動作したときのピント
位置の変化等は、その常数に加えられる形で補正されて
いる。
【0038】ここで、図1に示されるように基準マーク
を141、142と2つ設けて、両者の間隔を4個のプ
レートアライメント系のいずれか2個、例えば図示のよ
うに132と133、131と134の間隔とほぼ同一
になるように配置すれば、ベースラインを計測する際
に、基板ステージをX、Y方向に動かすストロークを小
さくすることができ、ひいてはステージ201の大型化
を避けることができる。
【0039】次に、基準マーク141、142のうち、
例えば先ず141が正確に投影レンズ系PLの焦点面に
くるようにオートフォーカス系204により基準マーク
141を計測し、正確に投影レンズ系PLの焦点面にプ
レートステージ201を設定する。
【0040】ここで、プレートステージ201の変位計
測系とオートフォーカス系204の2つの変位計測系を
用いているのは、例えば、通常の露光が終了し、次の層
の露光準備の時に、まず露光を完了したプレート202
をアンロードし、更に、次に露光を開始するためのレチ
クル122をレチクルチェンジャーにセットするために
要する時間の間に、並行してプレートステージ201を
基準マーク141の合焦位置に設定するためである。
【0041】次に、基準マーク141によるベースライ
ン計測に関して、図2、図3、図4を参照して説明す
る。まず、レチクルテーブル206上にレチクル121
を載置し、レチクル121の所定の位置2個所に十字の
スリットマークRA1、RA2(図3)よりなるレチク
ルアライメントマークをレチクルアライメント系113
によって検出し、レチクルアライメント系113の不図
示の基準スリットに対してレチクルテーブル206を移
動させてレチクルアライメントマークRA11、RA1
2を合わせ込む。
【0042】続いて、基準マーク141を用いて、レチ
クルテーブル206にセットされたレチクル121のほ
ぼ4隅に配置された位置合わせマークRM11〜RM1
4(図3)の位置を計測する。
【0043】次に基準マーク142にオートフォーカス
系204によりオートフォーカスをかけて、基準マーク
142を投影レンズ系PLの合焦面に一致するようにプ
レートステージ201をZ軸方向に移動させ、基準マー
ク141を用いて計測したレチクル121のマークRM
11〜RM14の位置を計測する。
【0044】この計測は、メイン照明系100の光路内
に配置されたシャッター301にて反射した光をライト
ガイドファイバー303に導き、更に基板ステージ20
1内部に埋設された基準マーク照明系171、172を
介して、基準マーク142を照明する。照明光は、不図
示の干渉フィルタ等により、露光波長に選択されてい
る。
【0045】照明された基準マーク142の像は、投影
レンズ系PLを介して、レチクル121上の位置合わせ
マークRM11〜RM14上に結像する。更に、レチク
ル121の位置合わせマークRM11〜RM14を透過
した光は、照明光学系100の一部を介して、照明光学
系100内のハーフミラー107により反射され、フォ
トマル等の光電変換素子105にて受光される。
【0046】ここで、基準マーク142のパターンとレ
チクル121の位置合わせマークRM11〜RM14
は、例えば、図4(a)(b)に示されているようなス
リットマークであり、ステージ201を走査することに
より受光素子105で検出される信号は、図4(c)の
ようにピークを有する左右対称のカーブを描き、例えば
ある信号レベル値で走査方向に切ったスライスレベルに
よる中点検出等を行うことにより、プレートステージ2
01の干渉計203にて各レチクル121〜124の位
置合わせマークRM11〜RM14等に対応した基板ス
テージ201の座標を計測することができる。
【0047】こうして基準マーク141、及び基準マー
ク142で計測されたレチクル121の位置合わせマー
クRM11〜RM14を用いて、基準マーク141と基
準マーク142の相対的な位置を計測したことになる。
【0048】次にプレートアライメント系131、13
2の位置を基準マーク141を用いて計測し、更に、基
準マーク142を用いてプレートアライメント系13
3、134の位置を計測する。この計測は、通常プレー
ト202のアライメントを行うマークと同様なマークを
基準マーク141、142に配置しておけば、例えば、
画像処理、レーザ光による回折光検出等の通常の信号処
理を行うことにより、プレートアライメント系131〜
134の位置を計測することができる。
【0049】この時、基準マーク141でプレートアラ
イメント系131〜134の位置を計測するためには、
プレートアライメントを実行するアライメント波長を用
いる。このとき、基準マーク141のパターン部とそう
でない部分とで、2倍程度の信号強度差が得られれば、
計測精度にあまり影響しないため、パターン無しの部分
の反射光は、ガラス面とすれば約4%の反射光がノイズ
として計測され、これに対して、パターン部は2倍以上
の8%以上の反射率を有することとするのが望ましい。
8%以上または8%を越える反射率とすれば、ガラス面
を透過してガラス内部で反射して戻って来る光を考慮し
ても計測精度は維持できる。10%以上とすればさらに
好ましい。
【0050】または、基準板の表面反射率の2倍以上
の、あるいは2倍を越える反射率とするものとしてもよ
い。
【0051】以上より、レチクル121とプレートアラ
イメント系131〜134の相対位置、いわゆるベース
ラインを計測したことになる。ここで、レチクル121
の位置合わせマークRM11〜RM14を4点計測して
いるのは、計測点を増すことにより基準マーク141と
基準マーク142の相対位置を正確に求めるためで、原
理的には少なくとも1点あれば良い。
【0052】次に、レチクル121をレチクル122
(図7)と交換し、まず、レチクル121と同じ位置に
なるようにレチクルアライメント系113でレチクルア
ライメントマークRA21、RA22を用いて、レチク
ル122の位置合わせを行う。
【0053】続いて、レチクル122のレチクル位置合
わせマークRM21〜RM24を基準マーク141を用
いて計測する。これにより、レチクル121に対するレ
チクル122の相対位置を求めることができる。
【0054】例えば、レチクル122が基準マーク14
1を用いて計測した結果、レチクル121に対して、X
方向にδシフトした位置が最適であると求められれば、
先に挙げたレチクルアライメント系113とレチクル1
22のレチクルアライメントマークRM21〜RM24
を用いて、δだけずらしてレチクル122をセットすれ
ば良いことがわかる。
【0055】同様にして、レチクル123、レチクル1
24について計測すれば、各レチクルのレチクル121
に対する位置ずれを求めることができる。こうしてレチ
クル121〜124までを用いて4つのレチクルで継ぎ
目が最小になるようにする各レチクルの位置が求まるこ
とになる。
【0056】次に各計測されたレチクル121〜124
を用いて露光動作に入る。まず、ベースライン計測が完
了と同時に、予め設定されている量だけ、ステージ20
1のZ方向変位を計測するポテンショ等によりプレート
ステージ201を下げる。このとき、保存手段207に
保存されている(このとき露光しようとする)感光性プ
レートの厚さt1 と基準マーク141の沈み量t2 との
和を、情報保存手段207から制御装置208に呼び出
し、その分だけ基板ステージ201をZ方向に下げれば
よい。基板ステージ201のZ方向移動可能量Tは、プ
レートの厚さt 1 と基準マーク141の沈み量t2 との
和以上に構成されているので、このような移動制御が可
能である。
【0057】プレートの厚さt1 と基準マーク141の
沈み量t2 との和のデータは、種々のプレートの厚さに
対応する値として、情報保存手段207に保存してお
き、露光しようとする該当のプレートに対応するデータ
を呼び出して用いればよい。
【0058】更に、露光を行うためのプレート202を
ステージ201上に搬入するための位置にプレートステ
ージ201を移動させ、プレート202を載置する。
【0059】プレート202を載置した状態でオートフ
ォーカス系204を用いてオートフォーカスをかけ、プ
レート202の表面を投影レンズ系PLの焦点位置に設
定する。ここで、プレートステージ201を所望の変位
になるようにステージ201を下げるのは、プレート2
02のローディング位置にステージ201が移動してい
る間や、プレート202をステージ201上に載置して
いる間、更にはオートフォーカスをかけるまでの間に終
了するように並列処理を行えば、スループットの悪化を
防ぐことができる。
【0060】第1層目はここで所望のXY座標位置にプ
レートステージ201を移動させて露光することにな
る。重ね合わせ露光を行う場合には、まず、プレート2
02に露光されている、前の工程のアライメントマーク
をプレートアライメント系131〜134にて検出する
ことによりプレート202のXY座標位置を計測し、重
ね合わせ精度が最適になるように統計処理を行い、その
量を補正して重ね合わせ露光を開始することになる。
【0061】露光する場合に、液晶表示素子を製造する
にの用いられる基板としては、ほとんどがガラスプレー
トであり、パターニングする層も各種金属層や、ITO
等の透明電極膜等で、その膜の厚さも数十から数百オン
グストローム程度であり、この厚さで考えるなら当然準
透明膜のものが存在する。即ち、露光の時には、基準マ
ーク141、142の上にプレート202を載置するこ
とになるため、露光光がプレート202を透過して基準
マーク141、142表面に到達し、更に基準マーク1
41、142で反射された光がプレート202の感光層
に悪影響を与えてしまう可能性があるため、露光に対す
る基準マーク141、142の表面反射率は可能な限り
小さくする必要がある。
【0062】しかしながら、実際の露光の際には露光光
はプレートの表面に塗布されたレジストにおいてほとん
どが吸収され、更に、プレート202を載置するステー
ジ201の表面の反射率も十数%程度あることを考慮す
れば、最低限露光光に対して20%以下の反射率を確保
すれば良い。10%以下とすればさらに好ましい。
【0063】但し、露光を行う条件によっては、露光量
を適正露光量よりもかなり高くする場合が想定されるた
め、プレート202を載置する基板ステージ201の表
面の反射率程度以下にすることが望ましい。
【0064】また、基準マーク141、142の反射率
を押さえることにより、基準マーク141、142と基
板ステージ201との間に露光中に遮光するような機械
的シャッターを入れる必要がないため、基準マーク14
1、142は、プレート202を載置するプレートステ
ージ201の表面(上面)から数十μmから200μm
程度のクリアランスを設ければ十分であり、プレート2
02の厚さを例えば0.7mmとすれば、0.7〜0.
9mm程度のステージ201のZ軸方向の移動範囲があ
れば良いことになる。即ち、反射率を上記のように抑え
ることにより、基板ステージの上面と基準マークとの間
に、シャッターを設ける必要がなくなるために、十分現
実性のある駆動範囲にすることが可能となる。
【0065】露光する予定のプレート202の厚さが
1.2mmであれば、基板ステージ201の移動範囲T
を1.2〜1.4mmに構成すればよい。すなわち、基
板ステージ201の移動範囲Tは、露光が予定されるプ
レートのうち最大厚さのプレートの厚さと基準マークの
沈み量とをプラスした値以上に設定すればよい。
【0066】ここで、プレートステージ201を上下に
移動させる場合に発生するシフト等の誤差は、プレート
ステージ201のX,Yの位置を計測するためのレーザ
ー干渉計203と移動鏡203aで、移動鏡203aご
と光軸方向即ちZ軸方向に動くため、必ず投影レンズ系
PLの焦点面の座標を測ることになり、誤差は発生しな
い。
【0067】例えば、移動鏡203a自体が投影レンズ
系PLの光軸AX方向即ちZ軸方向に傾斜していたとし
ても、ステージ201の各変位で、レチクル121とプ
レートアライメント系131〜134の相対位置に変化
が生じないので問題とはならない。
【0068】なお、本実施の形態で挙げたベースライン
計測の動作の順序は順不同であり、例えば、プレートア
ライメント系131〜134のベースラインを計測する
前にレチクル121〜124の位置を計測してもよい。
【0069】図5、図6を参照して、本発明の第2の実
施の形態を説明する。図5に示されるように、本実施の
形態では、レチクルマークRM11〜RM14(図3)
と基準マーク141、142を検出する系の構成とし
て、メイン照明系100の照明光を用いていることが特
徴である。
【0070】図5中、基板ステージ201の上面よりも
僅かに沈ませて基板ステージ201に固設された基準マ
ーク141の下方、基板ステージ201の内部に反射鏡
172が、基板ステージの上面に対して約45度の角度
をもって固設されている。反射鏡172で、基板ステー
ジの上面にほぼ平行に偏向された光路中にリレーレンズ
171が配置されており、その先の光路中には光電変換
素子181が基板ステージ201に固設されている。
【0071】このような構造において、光源101から
のメイン照明光によって、レチクル121上のレチクル
位置合わせマークRM11〜RM14を照明し、レチク
ル位置合わせマークRM11〜RM14の投影レンズ系
PLによる光学像を基準マーク141に重ねて結像し、
レチクル位置合わせマークRM11〜RM14の像から
の光と基準マーク141を通過する光を光電変換素子1
81にリレーレンズ171によって導く。
【0072】光電変換素子181は、基板ステージ20
1中に埋設したが、受光素子181自身の発熱による熱
膨張を小さくするために、熱の影響を受けない場所に光
ファイバーにて導いてもよい。受光方式としては、スリ
ット開口を利用する、いわゆるスリットスキャン方式
や、パターンのエッジを利用するナイフエッジ方式等が
考えられる。また、受光素子181に感度ムラがある場
合には、拡散板等を用いればよい。
【0073】図6は、受光センサ部に基板ステージ20
1に埋設された撮像素子を用い、基準マーク141の像
を拡大して撮像素子へ導く拡大光学系を設けた場合であ
る。図中、反射鏡172、リレーレンズ171までは、
図5の場合と同様な構成であるが、リレーレンズ171
の先の光路中にさらにリレーレンズ173が、さらにそ
の先にCCD等の撮像素子182が設けられている。こ
の実施の形態ではリレーレンズ171と172とで拡大
光学系が構成されている。この拡大光学系に関して、撮
像素子182の受光面と基準マーク141とは共役関係
にある。
【0074】このような構造において、光源101から
のメイン照明光によって照明されたレチクル位置合わせ
マークの投影レンズ系PLによる光学像を基準マーク1
41に重ねて結像し、レチクル位置合わせマークの像と
基準マーク141の像とを拡大光学系171、173に
より光電変換素子182に結像する。
【0075】この場合に適したレチクルマークは、例え
ば図7、図8に示すように、基準マーク141として図
8(a)の正方形環状マークを配置し、レチクルマーク
として図8(b)の十文字マークを配置すれば、撮像素
子182に映し出させる合成像は、図8(c)のよう
に、正方形環状マークと十文字マークとを重ねた田の字
マークとなる。
【0076】基準マーク141の正方形環状マークの中
心位置とレチクルマークの十文字マークの中心位置の差
δを画像処理にて計測することにより、基準マーク14
1とレチクルマークRM21〜RM24の相対位置を検
出することが可能となる。
【0077】その様子を図8(d)(e)に示す。即
ち、図8(c)の田の字マークの中心を外れた位置を十
文字の縦横の線に平行に走査して、得られる信号レベル
を検出すると3つのピークを有する出力を得る。それら
のうち中央のピークが左右のピークの中心からどれだけ
ずれているかを求めれば、それが差δである。
【0078】また、メイン照明光を用いる場合には、照
射による熱膨張を避ける為、レチクルブラインド109
により、各計測ポイントの領域、即ちレチクルマークR
M21を計測しているときは、レチクルマークRM21
の周辺領域に照射エリアを絞ったり、露光光の照度を最
適にするためと併せて、照明光学系100内に不図示の
減光手段を設け、露光時と計測時とでその減光手段を光
路中に挿脱する可動機構を特に照明光学系100に設け
ても良い。減光手段を設ける位置は、照明光路中のどこ
であってもよいが、レチクルブラインド109を結像さ
せるためと、照明ムラ、照明テレセン等の影響の少ない
光源101とフライアイ(オプティカルインテグレー
タ)104との間に入れることが望ましい。
【0079】また、図9を参照して、第2の実施の形態
において、基準マークとして位相パターンを利用する場
合を説明する。図9(a)は、基準マークの平面図であ
り、(b)は(a)のA−A断面図である。また、
(c)(d)(e)は、位相パターンの段差での光の反
射または透過の様子を示す断面図である。
【0080】第2の実施の形態で、CCD182におい
てレチクル121の位置合わせマークRM21〜RM2
4と基準マーク141とを計測する場合に、基準マーク
141に図9(a)、(b)に示すように、例えばSi
2 等のほとんど透明な部材で、段差を有するような位
相パターンにすることによって、波長がλの露光光によ
る反射率を押さえることが可能になり、特に基準マーク
141のパターンの段差を mλ/2(mは整数)にす
ればパターンの像情報が干渉により打ち消し合うため、
有効である。
【0081】図9(c)を参照してこの現象をさらに詳
細に説明する。図中、位相パターンの隣接する高段と低
段における2本の反射光の位相差がmλだけずれたとき
は、2つの光に差が生じないことになる。即ち、段差を
dとしたとき、2×d=mλとすれば、段差がある部分
と段差パターンの存在しない表面との間の区別がつかな
いことになり、像の情報が消える。透明部材全体に一様
な反射光のみが存在する場合と同様となる。したがっ
て、プレート表面の感光層に対する、基準マークからの
反射光による悪影響を防止することができる。
【0082】更に、基準マーク141は透過した光で位
置合わせを行うため、基準マーク141を形成した透明
部材が、例えば屈折率1.5のSiO2 であるとすれ
ば、段差は(2L+1)λに設定できれば透過光は強め
合い像信号がピークになる(Lは整数)。
【0083】図9(d)を参照してこの現象をさらに詳
細に説明する。図中、位相パターンの隣接する高段と低
段を透過する2本の光の位相差が(L+1/2)λであ
るときに、2つの透過光の情報が最大となる。ここで段
差をd、屈折率をpとすれば、位相差は(p−1)dで
あるので、(p−1)d=(L+1/2)λのときに情
報が最大となる。ここで、屈折率p=1.5を代入すれ
ば、d=(2L+1)λのときに情報が最大となること
になる。
【0084】また、アライメント系では基準マーク14
1からのアライメント光の反射光を用いて較正を行える
ようにするが、この場合のアライメント光に対する反射
回折光の強度を考慮すると、アライメント光の波長をλ
2 とすれば、段差を(2n+1)・λ2 /4 を満足す
るときに強め合うことになる。
【0085】図9(e)を参照してこの現象をさらに詳
細に説明する。図中、位相パターンの隣接する高段と低
段における2本の反射光の位相差が(n+1/2)λ2
だけずれたときは、2つの光による情報が最大となる
(nは整数)。即ち、段差をdとしたとき、2×d=
(n+1/2)λ2 とすれば、高段と低段との反射光の
干渉により情報が最大となる。即ち、d=(2n+1)
・λ2 /4のときに情報が最大になることになる。
【0086】以上の3つの条件により最適な解を求めれ
ば、アライメント及び露光が最も効果的に行える条件を
設定することができる。
【0087】図10に、実際にプレート202に露光を
行う場合の模式図を示してある。図中、プレート202
を構成するガラスプレート202aの表面にレジスト2
02bが塗布されている。プレート202は基板ステー
ジ(基板ホルダ)201の上面に、レジスト202bを
上側に向けて載置されている。基板ステージ201の上
面から所定の距離だけ隔てた基板ステージ201の内
部、即ち基板ステージ201の上面にプレート202を
載置したときに、プレート202と接触し合わないだけ
基板ステージ201の上面から僅かに沈めた位置に、基
準マーク141が配設されている。
【0088】図10には、露光光L1が、基準マーク1
41及び基準マーク141の形成された部材の表面から
反射する様子と、アライメント光L2が格子パターン部
分から反射する様子が示されている。
【0089】また、基準マークのパターンがプレートに
転写するのを避けるためには、基準マークのパターンを
小間隔のパターンとすることにより、パターンによる回
折光を広げ、実質的にプレートにパターン像を形成する
ことを防ぐことも可能である。
【0090】以上の実施の形態では、ベースライン計測
やレチクル位置計測操作と露光操作との間で、基板ステ
ージ201を上下に移動するとき、オートフォーカス系
204を用いることなく、感光性プレートの厚さt1
基準マークの沈み量t2 との和だけ一気に上下させるこ
とによりスループットを上げることができる。また、例
えば、レチクルの位置を計測するときに基準マークに合
焦させるために、基板ステージ201を上昇させると
き、t1 +t2 だけ一気に上昇させて、投影レンズ系P
Lの焦点深度の中に入れば、レチクル位置計測では露光
のときほど正確に合焦する必要がないので、そのままベ
ースライン計測に入ることもできる。同様に、アライメ
ントの目的であればオートフォーカスをかけなくても済
む場合もある。
【0091】オートフォーカス系204によりオートフ
ォーカスをかける場合でも、感光性プレートの厚さt1
と基準マークの沈み量t2 との和だけ一気に上下させる
ことにより、オートフォーカスに要する時間を著しく短
縮することができる。
【0092】このように、基準マークにて、アライメン
ト光学系又はレチクルの位置の較正の少なくとも一方を
行う場合には、プレート202に露光する際にプレート
202の投影レンズ系PLの光軸方向の変位を計測する
変位計測手段により計測され、基板ステージ201を投
影レンズ系PLの光軸方向に移動させるZ移動手段によ
り移動させて行われる。
【0093】また、以上の実施の形態の露光装置は、基
準マークにて、アライメント光学系131〜134、又
はレチクル121、の位置の較正の少なくとも一方を行
う場合には、プレート202に露光する際にプレート2
02の投影レンズ系PLの光軸方向の変位を計測する変
位計測手段とは独立に、基板ステージ201の投影レン
ズ系PLの光軸方向の変位を計測する(Z方向駆動系2
05に含まれる)第2の変位計測手段により、予め計測
された駆動量例えばプレートの厚さと基準マークの沈み
量の和だけ基板ステージ201を投影レンズ系PLの光
軸方向に移動させるZ移動手段205により移動させて
行うように構成されているということができる。
【0094】また、基準マークにて、前記アライメント
光学系、又はレチクル、の位置の較正の少なくとも一方
を行う場合には、前記第2の変位計測手段とプレート2
02に露光する際にプレート202の投影レンズ系PL
の光軸方向の変位を計測する変位計測手段との共同によ
り計測される位置に、基板ステージ201を投影レンズ
系PLの光軸方向に移動させるZ移動手段により移動さ
せて行うようにしてもよい。
【0095】また、基準マークにて、アライメント光学
系131〜134、又はレチクル121、の位置の較正
の少なくとも一方を行う場合には、基板ステージ201
をXY平面内で2次元方向に移動させる手段と基板ステ
ージ201の位置を計測する位置計測手段203とを共
同して行うものとしてもよい。
【0096】図11を参照して、本発明の第3の実施の
形態を説明する。図中、基板ステージにはZ方向に円筒
形の穴151が設けられており、穴151の中に基板ス
テージ201の上面から、所定の距離t3 だけ隔てた、
基板ステージ201の内部に、基準マーク141が固設
されている。基準マーク141は透明な基準板141a
の表面に形成されている。
【0097】また、やはり基板ステージ201の上面か
ら沈ませた位置で基板ステージ201の上面と基準マー
ク141との間の位置に第1のリレーレンズ152が配
置され、リレーレンズ152と基準マーク141との間
には第2のリレーレンズ153が配置されており、リレ
ーレンズ系152、153により、基準マーク141の
空間像を、基板ステージ201の上面よりも上方の位置
154に形成するように構成されている。ここで位置1
54は、プレート202が基板ステージ201の上面に
載置されたときに、プレート202の露光面が位置する
Z方向高さと一致するように構成されている。
【0098】ここで、基準マーク141の露光光に対す
る表面反射率が20%以下、好ましくは10%以下とす
れば、先の実施の形態で説明したように、露光の際に、
基準マークからの反射光が基板のレジストに対して影響
を及ぼすのを抑えることができる。あるいは、基板ステ
ージ201の表面の反射率程度以下にするものとしても
よい。
【0099】また、透明な基準板141aの表面に形成
された基準マーク141のアライメント光に対する表面
反射率を8%以上とする。または、基準マーク141の
パターン部とそうでない部分とで、2倍程度の信号強度
差が得られるようにする。このようにすると、先に説明
した実施の形態と同様に、基準マークを用いた計測の精
度を維持することができる。8%以上あるいはそれより
大とすれば、ガラス面を透過してガラス内部で反射して
戻って来る光を考慮しても基準マークの検出が可能だか
らである。10%以上とすればさらに好ましい。
【0100】以上のように、本発明の実施の形態の露光
装置では、基準マーク単独の上下駆動機構を必要とせ
ず、プレートと干渉することのない基準マークを、基板
ステージのプレート載置領域内に配置でき、基準マーク
自身は、露光光に対して低反射な材質又は、反射防止さ
れた膜で構成されるため、透明なプレートであっても基
準マークの反射光が露光のときのパターンに影響するこ
とがない。このようにして、いわゆるベースライン計測
精度を向上し、複数枚のレチクルを使用して1枚のパネ
ルを形成するための画面継ぎ精度、各層に重ね合わせ露
光を行う時に重ね合わせ精度を向上した露光装置を安価
に提供することが可能になる。
【0101】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基準マー
クは基板ステージの上面から所定の距離だけ隔てた基板
ステージの内部の所定位置に固設されているので、基準
マークが基板に接触せず、基準マークと基板がお互いに
傷つけ合うことがない。また、基板ステージの光軸方向
への移動範囲は、感光性基板の厚さと基準マークのステ
ージ上面からの距離との和以上であるように構成されて
いるので、基板ステージを光軸方向に移動させることに
より、露光面の高さに基準マークを一致させることがで
きる。したがって、プレートアライメント系のベースラ
インや原版の位置を計測しようとするときに、基準マー
クを合焦された状態に置くことができる。このように、
本発明によれば、静止安定性に優れた基準マークを備え
る露光装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による露光装置の概
略構成を示す斜視図である。
【図2】図1の露光装置の一部を断面した側面図であ
る。
【図3】第1の実施の形態に用いるレチクルの平面図で
ある。
【図4】基準マークとレチクルマークのスリットの例を
示す平面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態による露光装置の概
略構成を示す一部を断面した側面図である。
【図6】図5の実施の形態による露光装置の変形例を示
す一部を断面した側面図である。
【図7】第2の実施の形態に用いるレチクルの平面図で
ある。
【図8】図7のレチクルに形成されたレチクルマークの
例とそれと組み合わせて用いられる基準マークの例を示
す平面図である。
【図9】基準マークとして用いられる位相型パターンの
例を示す平面図と側面断面図である。
【図10】露光光とアライメント光とが基準マークで反
射される様子を示す側面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態による露光装置に
用いる基準マーク部分の側面断面図である。
【符号の説明】
100 照明光学系 121〜124 レチクル 131〜134 プレートアライメト系 141、142 基準マーク 201 基板ステージ 202 基板 207 情報保存手段 208 制御装置 PL 投影レンズ系
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 525D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のパターンを感光性基板に投影する
    投影光学系と;前記感光性基板を上面に載置して、前記
    投影光学系の光軸方向及び前記光軸方向に直交する2次
    元方向に移動可能な基板ステージと;前記感光性基板の
    前記2次元方向の位置合わせに用いるアライメント光学
    系と;前記アライメント光学系の前記2次元方向の位置
    の較正を行う基準マークとを備え;前記基準マークは前
    記基板ステージの上面から所定の距離だけ隔てた前記基
    板ステージの内部の所定位置に固設され;前記基板ステ
    ージの前記光軸方向への移動範囲は、前記感光性基板の
    厚さと前記所定の距離との和以上であるように構成され
    ていることを特徴とする;露光装置。
  2. 【請求項2】 前記基準マークは、少なくとも露光光に
    対して透過可能な位相型パターンで形成されていること
    を特徴とする、請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記感光性基板の厚さと前記所定の距離
    との和に関する情報を保存する情報保存手段を備える、
    請求項1または請求項2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 所定のパターンを感光性基板に投影する
    投影光学系と;前記感光性基板を上面に載置して、前記
    投影光学系の光軸方向に直交する2次元方向に移動可能
    な基板ステージと;前記感光性基板の前記2次元方向の
    位置合わせに用いるアライメント光学系と;前記アライ
    メント光学系の前記2次元方向の位置の較正を行う基準
    マークとを備え;前記基準マークは前記基板ステージの
    上面から所定の距離だけ隔てた前記基板ステージの内部
    の所定位置に固設され;前記基準マークの露光光に対す
    る表面反射率が20%以下であることを特徴とする;露
    光装置。
  5. 【請求項5】 所定のパターンを感光性基板に投影する
    投影光学系と;前記感光性基板を上面に載置して、前記
    投影光学系の光軸方向に直交する2次元方向に移動可能
    な基板ステージと;前記感光性基板の前記2次元方向の
    位置合わせに用いるアライメント光学系と;前記アライ
    メント光学系の前記2次元方向の位置の較正を行う基準
    マークとを備え;前記基準マークは前記基板ステージの
    前記感光性基板を載置する領域内に、かつ前記基板ステ
    ージの上面から所定の距離だけ前記基板ステージの内部
    側に沈ませて、前記基板ステージに固設され;前記基準
    マークは透明な基準板の表面に形成されており、前記ア
    ライメト系により位置合わせを行うのに使用するアライ
    メント光に対する、前記基準マークの表面反射率が8%
    以上であることを特徴とする、露光装置。
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