JP2000011756A - 高耐久性固体高分子電解質 - Google Patents

高耐久性固体高分子電解質

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JP2000011756A
JP2000011756A JP10174352A JP17435298A JP2000011756A JP 2000011756 A JP2000011756 A JP 2000011756A JP 10174352 A JP10174352 A JP 10174352A JP 17435298 A JP17435298 A JP 17435298A JP 2000011756 A JP2000011756 A JP 2000011756A
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electrolyte
group
compound
high molecular
membrane
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Takumi Taniguchi
拓未 谷口
Masaya Kawakado
昌弥 川角
Tomo Morimoto
友 森本
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素系電解質と同等以上、もしくは実用上
十分な耐酸化性を有し、しかも低コストで製造可能な高
耐久性固体高分子電解質を提供すること。 【解決手段】 電解質基及び炭化水素部を有する高分子
化合物(例えば、スルホン酸基を導入したポリスチレン
ーグラフトーエチレンテトラフルオロエチレン樹脂やス
ルホン酸基を導入したポリエーテルスルホン等)と、燐
を含む化合物(例えば、ポリビニルホスホン、ホスホン
酸基を有するポリエーテルスルホン等)とを、燐を含む
官能基が全電解質基の0.1mol%以上、好ましくは
5mol%以上となるように混合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高耐久性固体高分
子電解質に関し、さらに詳しくは、燃料電池、水電解、
ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度セ
ンサ、ガスセンサ等に用いられる電解質膜等に好適な耐
酸化性等に優れた高耐久性固体高分子電解質に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】固体高分子電解質は、高分子鎖中にスル
ホン酸基等の電解質基を有する固体高分子材料であり、
特定のイオンと強固に結合したり、陽イオン又は陰イオ
ンを選択的に透過する性質を有していることから、粒
子、繊維、あるいは膜状に成形し、電気透析、拡散透
析、電池隔膜等、各種の用途に利用されているものであ
る。
【0003】特に、ナフィオン(登録商標、デュポン社
製)の商品名で知られるパーフルオロスルホン酸膜に代
表されるフッ素系電解質膜は、化学的安定性が非常に高
いことから、過酷な条件下で使用される電解質膜として
賞用されている。
【0004】例えば、改質ガス燃料電池は、プロトン伝
導性の固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設け、
メタン、メタノール等、低分子の炭化水素を改質するこ
とにより得られる水素ガスを燃料ガスとして一方の電極
(燃料極)へ供給し、酸素ガスあるいは空気を酸化剤と
して異なる電極(空気極)へ供給し、起電力を得るもの
である。また、水電解は、固体高分子電解質膜を用いて
水を電気分解することにより水素と酸素を製造する方法
である。
【0005】燃料電池や水電解の場合、固体高分子電解
質膜と電極の界面に形成された触媒層において過酸化物
が生成し、生成した過酸化物が拡散しながら過酸化物ラ
ジカルとなって劣化反応を起こすので、耐酸化性に乏し
い炭化水素系電解質膜を使用することができない。その
ため、燃料電池や水電解においては、一般に、高いプロ
トン伝導性を有するパーフルオロスルホン酸膜が用いら
れている。
【0006】また、食塩電解は、固体高分子電解質膜を
用いて塩化ナトリウム水溶液を電気分解することによ
り、水酸化ナトリウムと、塩素と、水素を製造する方法
である。この場合、固体高分子電解質膜は、塩素と高
温、高濃度の水酸化ナトリウム水溶液にさらされるの
で、これらに対する耐性の乏しい炭化水素系電解質膜を
使用することができない。そのため、食塩電解用の固体
高分子電解質膜には、一般に、塩素及び高温、高濃度の
水酸化ナトリウム水溶液に対して耐性があり、さらに発
生するイオンの逆拡散を防ぐために表面に部分的にカル
ボン酸基を導入したパーフルオロスルホン酸膜が用いら
れている。
【0007】ところで、パーフルオロスルホン酸膜に代
表されるフッ素系電解質は、C−F結合を有しているた
めに化学的安定性が非常に高く、上述した燃料電池用、
水電解用、あるいは食塩電解用の固体高分子電解質膜の
他、ハロゲン化水素酸電解用の固体高分子電解質膜とし
ても用いられ、さらにはプロトン伝導性を利用して、湿
度センサ、ガスセンサ、酸素濃縮器等にも広く応用され
ているものである。
【0008】しかしながら、フッ素系電解質は製造が困
難で、非常に高価であるという欠点がある。そのため、
フッ素系電解質膜は、宇宙用あるいは軍用の固体高分子
型燃料電池等、特殊な用途に用いられ、自動車用の低公
害動力源としての固体高分子型燃料電池等、民生用への
応用を困難なものとしていた。
【0009】フッ素系電解質以外の高分子電解質の検討
例としては、スイス特許Appl.02 636/93
−6の、スルホン酸基を導入した架橋型ポリスチレング
ラフト樹脂膜や、特開平10ー45913のスルホン酸
型を導入したポリエーテルスルホン樹脂等の炭化水素系
電解質がある。
【0010】これらの炭化水素系電解質膜は、ナフィオ
ンに代表されるフッ素系電解質膜と比較すると、製造が
容易で低コストという利点がある。しかしその一方で、
炭化水素系電解質膜は、上述したように耐酸化性が低い
という問題が残されていた。耐酸化性が低い理由は、炭
化水素化合物は一般にラジカルに対する耐久性が低く、
炭化水素骨格を有する電解質はラジカルによる劣化反応
(過酸化物ラジカルによる酸化反応)を起こしやすいた
めである。
【0011】そこで、フッ素系電解質膜と同等以上の耐
酸化性を有し、しかも低コストで製造可能な固体高分子
電解質膜を得るために、従来から種々の試みがなされて
いる。例えば、特開平9−102322号公報には、炭
化フッ素系ビニルモノマと炭化水素系ビニルモノマとの
共重合によって作られた主鎖と、スルホン酸基を有する
炭化水素系側鎖とから構成される、スルホン酸型ポリス
チレン−グラフト−エチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体(ETFE)膜が提案されている。
【0012】また、米国特許第4,012,303号及
び米国特許第4,605,685号には、炭化フッ素系
ビニルモノマと炭化水素系ビニルモノマとの共重合によ
って作られた膜に、α,β,β-トリフルオロスチレン
をグラフト重合させ、これにスルホン酸基を導入して固
体高分子電解質膜とした、スルホン酸型ポリ(トリフル
オロスチレン)−グラフト−ETFE膜が提案されてい
る。これは、前記のスルホン酸基を導入したポリスチレ
ン側鎖部の化学的安定性が十分ではないとの認識を前提
に、スチレンの代わりに、スチレンをフッ素化したα,
β,β-トリフルオロスチレンを用いたものである。
【0013】前述したスイス特許Appl.02 63
6/93−6の架橋型スルホン酸基導入型ポリスチレン
グラフト樹脂膜は、劣化しやすい炭化水素部であるポリ
スチレン樹脂に架橋を導入することにより、酸化劣化時
の低分子量成分の脱離を抑制し、燃料電池用の電解質膜
として利用した場合の耐久性を向上させる試みと考える
こともできる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−10232
2号公報に開示されているスルホン酸型ポリスチレン−
グラフト−ETFE膜は、安価であり、燃料電池用の固
体高分子電解質膜として十分な強度を有し、しかもスル
ホン酸基導入量を増やすことによって導電率を向上させ
ることが可能とされている。
【0015】しかしながら、スルホン酸型ポリスチレン
−グラフト−ETFE膜は、炭化フッ素系ビニルモノマ
と炭化水素系ビニルモノマとの共重合によって作られた
主鎖部分の耐酸化性は高いが、スルホン酸基を導入した
側鎖部分は、酸化劣化を受けやすい炭化水素系高分子で
ある。従って、これを燃料電池に用いた場合には、膜全
体の耐酸化性が不十分であり、耐久性に乏しいという問
題がある。
【0016】一方、米国特許第4,012,303号等
に開示されているスルホン酸型ポリ(トリフルオロスチ
レン)−グラフト−ETFE膜は、側鎖部分をフッ素系
高分子で構成しているために、上述の問題を解決してい
ると思われる。
【0017】しかしながら、側鎖部分の原料となるα,
β,β-トリフルオロスチレンは、合成が困難であるた
め、燃料電池用の固体高分子電解質膜として応用するこ
とを考えた場合には、前述のナフィオンの場合と同様に
コストの問題がある。また、α,β,β-トリフルオロ
スチレンは劣化しやすいために取り扱いが困難で、重合
反応性が低いという性質がある。そのため、グラフト側
鎖として導入できる量が低く、得られる膜の導電率が低
いという問題が残されている。
【0018】架橋型スルホン酸型ポリスチレングラフト
膜の耐久性は、架橋を導入していないスルホン酸型ポリ
スチレングラフト膜と比較すると高いが、その理由は、
物理的結合を増すことによって、劣化によって生じた成
分の脱離を防ぐものであり、高分子の耐久性そのものが
改善されてはおらず、本質的改善とは言えない。
【0019】本発明が解決しようとする課題は、フッ素
系電解質と同等以上、もしくは実用上十分な耐酸化性を
有し、しかも低コストで製造可能な高耐久性固体高分子
電解質を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る高耐久性固体高分子電解質は、電解質基
及び炭化水素部を有する高分子化合物と、燐を含む化合
物とを混合することにより得られるものであることを要
旨とするものである。
【0021】この場合、炭化水素部を有する高分子化合
物には、電解質基が導入可能な部分に対し、スルホン酸
基、カルボン酸基等の電解質基が導入されている必要が
ある。また、燐を含む化合物には、3価の燐を含む官能
基及び/又は5価の燐を含む官能基が含まれる種々の化
合物が含まれる。また、燐を含む化合物としては、ホス
ホン酸基を有する化合物が特に好ましい。
【0022】本発明に係る高耐久性固体高分子電解質
は、安価な電解質基及び炭化水素部を有する高分子化合
物と、燐を含む化合物とを混合することにより得られる
ものであり、固体高分子電解質に対し、燐を含む官能基
が導入されているので、燐を含む官能基により、炭化水
素部を有する高分子化合物の酸化劣化反応が抑制され
る。これにより、フッ素系電解質と同等以上、もしくは
実用上十分な耐酸化性を有し、しかも安価な高耐久性固
体高分子電解質を得ることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明に係る高耐久性固体高分子電解質
は、電解質基及び炭化水素部を有する高分子化合物と、
燐を含む化合物とを混合することにより得られるもので
ある。
【0024】炭化水素部を有する高分子化合物は、高耐
久性固体高分子電解質の基材の一部を構成するものであ
り、高分子化合物を構成する分子鎖のいずれかにC−H
結合を有し、かつ電解質基を導入することが可能なもの
を意味する。また、電解質基とは、スルホン酸基、カル
ボン酸基等、電解質イオンを有する官能基をいう。さら
に、炭化水素部を有する高分子化合物には、電解質基を
導入することが可能な部分に対し、上述の電解質基が所
定の導入率で導入されている。
【0025】炭化水素部を有する高分子化合物の具体例
としては、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂、直鎖型フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂、架橋型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、直
鎖型ポリスチレン樹脂、架橋型ポリスチレン樹脂、直鎖
型ポリ(トリフルオロスチレン)樹脂、架橋型(トリフ
ルオロスチレン)樹脂、ポリ(2、3−ジフェニル−
1、4−フェニレンオキシド)樹脂、ポリ(アリルエー
テルケトン)樹脂、ポリ(アリレンエーテルスルホン)
樹脂、ポリ(フェニルキノサンリン)樹脂、ポリ(ベン
ジルシラン)樹脂、ポリスチレン−グラフト−エチレン
テトラフルオロエチレン樹脂、ポリスチレン−グラフト
−ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリスチレン−グラフト
−テトラフルオロエチレン樹脂等が一例として挙げられ
る。
【0026】中でも、ポリスチレン−グラフト−エチレ
ンテトラフルオロエチレン樹脂に代表される、エチレン
テトラフルオロスチレン樹脂を主鎖とし、電解質基を導
入可能な炭化水素系高分子を側鎖とするエチレンテトラ
フルオロエチレン樹脂のグラフト共重合体、ポリエーテ
ルスルホン樹脂及びポリエーテルエーテルケトン樹脂
は、安価であり、薄膜化したときに十分な強度を有し、
しかも電解質基の種類及び導入量を調節することにより
導電率を容易に制御することができるので、炭化水素部
を有する高分子化合物として特に好適である。
【0027】また、燐を含む化合物とは、燐を含む官能
基が含まれている物質をいい、燐を含む官能基を有する
化合物、及び主鎖もしくは側鎖中に燐を含む官能基を有
する高分子化合物の双方が該当する。また、燐を含む官
能基には、3価の燐を含む官能基と、5価の燐を含む官
能基とがあるが、本発明でいう「燐を含む官能基」に
は、3価及び5価の官能基の双方が含まれる。これらの
燐を含む官能基は、次の化1の式(3価の燐を含む官能
基)、及び化2の式(5価の燐を含む官能基)に示すよ
うな一般式で表すことができる。
【0028】
【化1】
【0029】
【化2】
【0030】なお、化1の式及び化2の式において、
x、y、及びzは、0又は1の値をとる。また、化1の
式及び化2の式において、R、R及びRは、一般
式Cで表される直鎖、環状、もしくは分岐構造の
ある炭化水素化合物、又はフッ素、塩素、臭素等のハロ
ゲン原子もしくは水素原子である。さらに、化1の式及
び化2の式において、y又はzが1の場合には、R
はRは、金属原子でもよい。
【0031】燐を含む官能基の具体例としては、ホスホ
ン酸基、ホスホン酸エステル基、ホスファイト基、リン
酸、リン酸エステル等が挙げられる。中でも、ホスホン
酸基は、安価であり、炭化水素部を有する高分子化合物
に対し高い耐酸化性を付与することができるので、燐を
含む官能基として特に好適である。
【0032】また、燐を含む化合物の具体例としては、
ポリビニルホスホン酸、あるいはホスホン酸基等を導入
したポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテル
ケトン樹脂、直鎖型フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、架橋型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、直鎖型
ポリスチレン樹脂、架橋型ポリスチレン樹脂、直鎖型ポ
リ(トリフルオロスチレン)樹脂、架橋型(トリフルオ
ロスチレン)樹脂、ポリ(2、3−ジフェニル−1、4
−フェニレンオキシド)樹脂、ポリ(アリルエーテルケ
トン)樹脂、ポリ(アリレンエーテルスルホン)樹脂、
ポリ(フェニルキノサンリン)樹脂、ポリ(ベンジルシ
ラン)樹脂、ポリスチレン−グラフト−エチレンテトラ
フルオロエチレン樹脂、ポリスチレン−グラフト−ポリ
フッ化ビニリデン樹脂、ポリスチレン−グラフト−テト
ラフルオロエチレン樹脂等が一例として挙げられる。
【0033】電解質基及び炭化水素部を有する高分子化
合物と燐を含む化合物との混合方法は、特に限定される
ものではなく、種々の方法を用いることができる。例え
ば、溶液によるドープ又はブレンドでもよい。また、電
解質基及び炭化水素部を有する高分子化合物と燐を含む
化合物の双方が熱溶融するものである場合には、熱溶融
によるブレンドでもよい。
【0034】また、電解質基及び炭化水素部を有する高
分子化合物と、燐を含む化合物とを均一に混合すること
により、固体高分子電解質全体に燐を含む化合物を均一
に分散させた構造としてもよい。あるいは、電解質基及
び炭化水素部を有する高分子化合物のみで固体高分子電
解質の主要部を構成し、耐酸化性が要求される部分のみ
を電解質基及び炭化水素部を有する高分子化合物と燐を
含む化合物との混合物で構成してもよい。
【0035】例えば、固体高分子電解質膜を過酸化物溶
液に浸漬した状態で加熱する場合のように、膜中でラジ
カルがランダムに生成するような環境では、電解質基及
び炭化水素部を有する高分子化合物と燐を含む化合物と
を均一に混合し、燐を含む化合物を固体高分子電解質膜
中に均一に分散させた構造が有効である。
【0036】一方、水電解用あるいは燃料電池用の電解
質膜のように膜表面の触媒層で過酸化物が生成し、生成
した過酸化物が拡散しながら過酸化物ラジカルとなって
劣化反応を起こす環境では、燐を含む化合物が膜中に均
一に分散している必要はない。この場合には、電解質基
及び炭化水素部を有する高分子化合物に対して燐を含む
化合物をドープすることにより、酸化劣化反応の最も激
しい膜の表面部分のみを電解質基及び炭化水素部を有す
る高分子化合物と燐を含む化合物の混合物とすればよ
い。
【0037】あるいは、電解質基及び炭化水素部を有す
る高分子化合物と燐を含む化合物の混合物からなる膜状
成形物を、電解質基及び炭化水素部を有する高分子化合
物のみからなる電解質と電極の間に挿入する方法も、電
解質膜の性能維持のために有効と考えられる。
【0038】また、炭化水素部を有する高分子化合物中
に導入する電解質基の種類及び量、あるいは、燐を含む
化合物と、電解質基及び炭化水素部を有する高分子化合
物との混合比率は、導電率、耐酸化性等、固体高分子電
解質に要求される特性に応じて調整すればよい。
【0039】すなわち、燐を含む官能基の導入量が多く
なるほど、耐酸化性は向上する。しかし、燐を含む官能
基は弱酸性基であるために、導入量が増大するに伴い、
材料全体の導電率が低下する。従って、耐酸化性のみを
問題とし、高い導電率が要求されないような用途に用い
られる場合には、電解質基及び炭化水素部を有する高分
子化合物に対する、燐を含む化合物の混合比率を増大さ
せればよい。
【0040】一方、燃料電池や水電解のように、高い耐
酸化性に加え、高い導電率特性が要求される場合には、
燐を含む化合物と、スルホン酸基等の強酸基を導入した
炭化水素部を有する高分子化合物とを所定の比率で混合
すればよい。また、食塩電解のように、塩素や高温、高
濃度の水酸化ナトリウム水溶液に対する高い耐性が要求
されると同時に、イオンの逆拡散を防ぐ必要がある場合
には、燐を含む化合物と、スルホン酸基及びカルボン酸
基を導入した炭化水素部を有する高分子化合物とを所定
の比率で混合すればよい。
【0041】但し、燐を含む官能基の導入量が全電解質
基の0.1mol%未満になると、耐酸化性向上効果が
十分ではなくなる。従って、燐を含む官能基の導入量
は、全電解質基の0.1mol%以上とする必要があ
る。特に、燃料電池、水電解、食塩電解等、過酷な条件
下で使用される固体高分子電解質の場合には、燐を含む
官能基は5mol%以上が好適である。
【0042】以上、詳細に説明したように、本発明に係
る高耐久性固体高分子電解質は、電解質基及び炭化水素
部を有する高分子化合物と、酸化反応を抑制する機能を
持つホスホン酸基等の燐を含む官能基を有する化合物を
混合することにより得られるものである。
【0043】固体高分子電解質の耐酸化性を向上させる
目的で燐酸およびホスホン酸化合物を用いた例は、従来
にはない。電解質基及び炭化水素部を有する高分子化合
物と、燐を含む化合物とを混合することにより、炭化水
素部を有する高分子化合物の耐酸化性を向上させること
ができる点は、本願発明者らによって初めて見いだされ
たものである。
【0044】しかしながら、その機構の詳細は不明であ
る。おそらく、燐を含む官能基を有する化合物を混合す
ることによって、固体高分子電解質全体の耐酸化性が向
上するのは、系中の過酸化物が熱あるいはイオンによっ
て過酸化物ラジカルへと変化する反応を、燐を含む官能
基が阻害しているためと考えられる。
【0045】(実施例1) ポリビニルホスホン酸をド
ープしたスルホン酸型グラフト系電解質膜 初めに、以下の手順に従い、スルホン酸型グラフト系電
解質膜を作製した。すなわち、2MeV、20kGyの
電子線を、厚さ50μm、50mm×50mmの大きさ
のエチレン−テトラフルオロエチレン共重合膜(以下、
これを「ETFE膜」という)にドライアイス冷却下で
照射し、ETFE膜内部にラジカルを生成させた。
【0046】このETFE膜をドライアイス冷却下で保
存し、室温に戻した後に速やかに過剰量のスチレンモノ
マに浸漬して、反応容器内部を窒素置換した後、60℃
で60時間加熱処理してポリスチレングラフト鎖を導入
した。反応後は、クロロホルムを用いて還流処理するこ
とにより非グラフト成分(スチレンモノマおよびホモポ
リマ)を抽出除去し、80℃で減圧乾燥して、グラフト
率85%のポリスチレン−グラフト−ETFE膜(以
下、これを「ETFE−g−PSt膜」という)を得
た。
【0047】得られたETFE−g−PSt膜を、クロ
ロスルホン酸30重量部、テトラクロロエタン70重量
部の混合溶液に室温で1時間浸漬し、膜のスチレン単位
に対してクロロスルホン基を導入した。反応後、膜をエ
タノールで洗浄して未反応成分を除去し、クロロスルホ
ン酸基を導入したETFE−g−PSt膜を得た。
【0048】この膜を1N水酸化カリウム水溶液に浸漬
し、1時間加熱還流処理することによってクロロスルホ
ン酸基を加水分解した。さらに、1N硫酸を用いて1時
間煮沸することによりスルホン酸基のプロトン交換を行
った。得られた膜を蒸留水で洗浄した後、80℃で減圧
乾燥して、当量重量410g/eqのスルホン酸型ET
FE−g−PSt膜を得た。なお、得られたスルホン酸
型ETFE−g−PSt膜のグラフト率は、次の数1の
式より算出した。
【0049】
【数1】グラフト率(%)=(WETFE−g−PSt
−WETFE)x100/W ETFE 但し、WETFE−g−PSt:グラフト化反応後の膜
重量(g)、 WETFE :反応前の膜重量(g)
【0050】また、当量重量EWは、以下の手順により
測定した。すなわち、乾燥した膜0.1〜0.2gを
0.1N水酸化ナトリウム水溶液20mlに室温で12
時間浸漬し、膜中のホスホン酸基をナトリウム交換し
た。同時に、膜を加えない水酸化ナトリウム水溶液も同
様に調製してブランクとした。
【0051】浸漬後、水酸化ナトリウム溶液から膜を取
り出し、膜を蒸留水で洗浄して洗液を浸漬液に加えたも
のを滴定用試料とした。自動滴定装置(平沼製 Com
tite T−900)を用いて、0.5N塩酸により
試料およびブランクを滴定し、滴定曲線の変曲点より終
点を求め、次の数2の式により膜のEWを算出した。
【0052】
【数2】EW(g/eq)=W/((Qblank−Q
sample)/1000×0.5×FHC ) 但し、W :膜重量(g)、 Qblank :ブランクに対する滴定量(ml)、 Qsample:試料に対する滴定量(ml)、 FHCl :0.5N塩酸の力価
【0053】次に、得られたスルホン酸型ETFE−g
−PSt膜を、過剰量のポリビニルホスホン酸(ゼネラ
ルサイエンスコーポレーション製)の10%水溶液に浸
漬し、1時間加熱還流処理した。処理後、室温で膜を水
洗し、減圧乾燥してポリビニルホスホン酸を10wt%
ドープしたスルホン酸型ETFE−g−PSt膜を得
た。
【0054】(比較例1) スルホン酸型グラフト系電
解質膜 ポリビニルホスホン酸のドープを行わなかった以外は、
実施例1と同様の手順に従い、当量重量410g/eq
のスルホン酸型ETFE−g−PSt膜を得た。
【0055】実施例1で得られたポリビニルホスホン酸
をドープしたスルホン酸型ETFE−g−PSt膜、及
び比較例1で得られたスルホン酸型ETFE−g−PS
t膜について、耐酸化性評価を行った。なお、膜の耐酸
化性は、3%過酸化水素水50ml中に約100mgの
膜を加え、塩化第二鉄20ppmを添加して加熱還流処
理し、所定時間後の膜の重量変化を測定することにより
評価した。結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】スルホン酸型ETFE−g−PSt膜(比
較例1)は、耐酸化試験10分で分解して初期重量の3
8%まで減少した。耐酸化試験後の膜は、酸化劣化によ
って炭化水素鎖部分(ポリスチレングラフト鎖)が完全
に脱離した状態であった。
【0058】これに対してポリビニルホスホン酸をドー
プしたスルホン酸型ETFE−g−PSt膜(実施例
1)は、同様の条件下で2時間処理を行っても重量変化
をほとんど示さず、透明で均一な膜状態を維持してい
た。
【0059】以上の結果より、炭化水素系電解質膜に対
してホスホン酸基を有する成分をドープすることによっ
て、炭化水素系電解質膜の耐酸化性が向上することが明
らかになった。
【0060】(比較例2) スルホン酸型ポリエーテル
スルホン膜 ポリエーテルスルホン(Scientific Pol
ymer Products, Inc.社製。以下、
これを「PES」という)10gを濃硫酸100mlに
加え、室温、窒素気流下でクロロスルホン酸90g(ポ
リエーテルスルホン単位に対して18倍量)を2時間で
滴下し、さらに室温で1時間反応を行った。反応後、均
一溶液となった反応溶液を3lの蒸留水に滴下してスル
ホン化PESを析出させ、ろ過回収した。
【0061】さらに、1N水酸化カリウム水溶液を用い
て1時間加熱還流処理して完全に加水分解し、1N塩酸
を用いて1時間加熱還流処理してプロトン交換を行っ
た。蒸留水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥して、スル
ホン化PESを得た。
【0062】得られたスルホン化PESの5%DMF溶
液をガラス基板状に流延塗布し、150℃で減圧乾燥し
て溶媒を除去して製膜することにより、当量重量200
0g/eqのスルホン酸型PES膜を得た。
【0063】(実施例2) ホスホン酸型ポリエーテル
スルホン/スルホン酸型ポリエーテルスルホンブレンド
膜 PES10gを二硫化炭素100mlに加え、クロロメ
チルメチルエーテル150ml、無水塩化亜鉛10gを
添加して、室温で4時間反応を行い、フェニル単位にク
ロロメチル基を導入した。反応後は、均一溶液となった
反応溶液を3lのメタノールに滴下してクロロメチル化
PESを析出させ、ろ過回収した。この洗浄作業を3回
繰り返した後、80℃で減圧乾燥して、クロロメチル化
PESを得た。
【0064】クロロメチル化PESの5%ジエチルカル
ビトール(以下、これを「DEC」という)溶液を、ト
リエチルホスファイト(以下、これを「TEP」とい
う)とDECの等量混合液に還流条件下で滴下し、2時
間反応を行った。反応後、反応溶液をヘキサンに滴下
し、ホスホネート化PESを析出させ、ろ過回収した。
10N塩酸を用いて24時間加熱還流処理してホスホネ
ートを加水分解し、蒸留水で洗浄した後、80℃で減圧
乾燥して、ホスホン酸化PESを得た。
【0065】作製した当量重量1000g/eqのホス
ホン酸化PESの5%ジメチルホルムアミド(以下、こ
れを「DMF」という)溶液と、比較例2で得た当量重
量2000g/eqのスルホン酸化PESの5%DMF
溶液とを1:1の割合で混合した後、ガラス基板状に流
延塗布し、150℃で減圧乾燥して溶媒を除去して製膜
することにより、ホスホン酸型ポリエーテルスルホン/
スルホン酸型ポリエーテルスルホンブレンド膜を得た。
【0066】(実施例3) ポリビニルホスホン酸/ス
ルホン酸型ポリエーテルスルホンブレンド膜 実施例1で用いたポリビニルホスホン酸の5%DMF溶
液と、比較例2の方法で作製したスルホン酸化PESの
5%DMF溶液とを1:1の割合で混合した後、ガラス
基板状に流延塗布し、150℃で減圧乾燥して溶媒を除
去して製膜することにより、ポリビニルホスホン酸/ス
ルホン酸型ポリエーテルスルホンブレンド膜を得た。
【0067】(比較例3) スルホン酸型ポリエーテル
エーテルケトン膜 PESに代えて、ポリエーテルエーテルケトン(以下、
これを「PEEK」という)を用いた他は比較例2とほ
ぼ同様にして、当量重量1900g/eqのスルホン酸
型PEEK膜を得た。
【0068】(実施例4) ホスホン酸型ポリエーテル
エーテルケトン/スルホン酸型ポリエーテルエーテルケ
トンブレンド膜 PESに代えて、PEEKを用いた他は実施例2とほぼ
同様にして、当量重量1000g/eqのホスホン酸型
PEEK膜を得た。このホスホン酸型PEEKの5%D
MF溶液と、比較例3で得たスルホン酸型PEEKの5
%DMF溶液とを1:1の割合で混合した後、ガラス基
板状に流延塗布し、150℃で減圧乾燥して溶媒を除去
して製膜することにより、ホスホン酸型ポリエーテルエ
ーテルケトン/スルホン酸型ポリエーテルエーテルケト
ンブレンド膜を得た。
【0069】(実施例5) ポリビニルホスホン酸/ス
ルホン酸型ポリエーテルエーテルケトンブレンド膜 実施例1で用いたポリビニルホスホン酸の5%DMF溶
液と、比較例3で得たスルホン酸PEEKの5%DM
F溶液とを1:1の割合で混合した後、ガラス基板状に
流延塗布し、150℃で減圧乾燥して溶媒を除去して製
膜することにより、ポリビニルホスホン酸/スルホン酸
型ポリエーテルエーテルケトンブレンド膜を得た。
【0070】実施例2〜5で得られたホスホン酸基含有
高分子成分をブレンドしたスルホン酸型高分子膜、及
び、比較例2〜3で得られたスルホン酸型高分子膜につ
いて、実施例1と同様の手順に従い、耐酸化性試験を行
った。結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】ホスホン酸型高分子成分を全く含んでいな
いスルホン酸型高分子膜(比較例2および3)は、耐酸
化試験2時間で分解して水溶化した。また、ホスホン酸
型高分子成分をブレンドした、ホスホン酸型高分子成分
の含有率が50%であるスルホン酸型高分子膜(実施例
2、3、4及び5)の場合、耐酸化試験2時間経過後の
重量維持率は、80〜95%を示しており、スルホン酸
型高分子膜の場合(比較例2および3)と比較すると高
い耐酸化性を示した。
【0073】以上の結果より、炭化水素系電解質膜とホ
スホン酸基を有する成分とをブレンドすることによっ
て、炭化水素系電解質膜の耐酸化性が向上することが明
らかになった。
【0074】以上、本発明の実施の形態について詳細に
説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々の改変が可能である。
【0075】例えば、上記実施の形態では、電解質基及
び炭化水素部を有する高分子化合物として、スルホン酸
基を有するエチレンテトラフルオロエチレンを主鎖とす
るグラフト共重合体、ポリエーテルエーテルケトン、あ
るいはポリエーテルスルホンを用いているが、電解質基
及び炭化水素部を有する高分子化合物はこれに限定され
るものではなく、カルボン酸基等の他の電解質基を有す
る炭化水素系電解質でも良く、あるいは他の炭化水素部
を有する高分子化合物を用いても良い。
【0076】また、上記実施の形態では、燐を含む化合
物として、ポリビニルホスホン酸、ホスホン酸基を導入
したポリエーテルスルホン、ホスホン酸基を導入したポ
リエーテルエーテルケトンを用いているが、燐を含む化
合物はこれに限定されるものではなく、他の燐を含む官
能基、例えばホスホン酸エステル基、ホスファイト基等
を有する各種の化合物を用いても良い。
【0077】さらに、上記実施の形態では、スルホン酸
基を有する炭化水素系電解質に対して、ホスホン酸基を
有する化合物を均一にドープすることにより、固体高分
子電解質の耐酸化性を向上させているが、実際に使用す
る条件下で最も酸化劣化の激しい部分、例えば、スルホ
ン酸基を有する炭化水素系電解質の表面に、ホスホン酸
基を有する化合物、あるいは、スルホン酸基を有する炭
化水素系電解質とホスホン酸基を有する化合物の混合物
からなる膜状成型物を、ホットプレス等の手段により機
械的にはり合わせても良く、これにより実際に使用する
上で、上記実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0078】
【発明の効果】本発明に係る高耐久性固体高分子電解質
は、電解質基及び炭化水素部を有する高分子化合物と、
燐を含有する化合物を混合するようにしたので、炭化水
素部の耐酸化性が向上し、高い耐久性を有する固体高分
子電解質が得られるという効果がある。
【0079】また、炭化水素部を有する高分子化合物
は、相対的に安価であるので、電解質基及び炭化水素部
を有する高分子化合物と燐を含む高分子化合物とを混合
することにより、フッ素系電解質と同等以上、もしくは
実用上十分な耐酸化性を有する高耐久性固体高分子電解
質を安価に製造できるという効果がある。
【0080】そのため、これを例えば固体高分子型燃料
電池用の電解質膜として用いれば、耐久性に優れた固体
高分子型燃料電池が安価に製造可能となるものであり、
産業上その効果の極めて大きい発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 友 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4J002 BC031 BC032 BC111 BC112 BN031 BN032 BQ002 CC031 CC032 CH091 CH092 CN031 CN032 CP211 CP212 GD00 GQ00 5H026 AA06 EE11 EE15 EE17 EE18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質基及び炭化水素部を有する高分子
    化合物と、燐を含む化合物とを混合することにより得ら
    れる高耐久性固体高分子電解質。
  2. 【請求項2】 前記燐を含む化合物が、ホスホン酸基を
    有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載の
    高耐久性固体電解質。
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