JP2000010357A - 電子写真用液体現像剤 - Google Patents

電子写真用液体現像剤

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JP2000010357A
JP2000010357A JP10174562A JP17456298A JP2000010357A JP 2000010357 A JP2000010357 A JP 2000010357A JP 10174562 A JP10174562 A JP 10174562A JP 17456298 A JP17456298 A JP 17456298A JP 2000010357 A JP2000010357 A JP 2000010357A
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Japan
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toner
liquid developer
liquid
carrier liquid
developer
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JP10174562A
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English (en)
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Kisho Amarigome
希晶 余米
Hidetoshi Miyamoto
英稔 宮本
Toshimitsu Fujiwara
利光 藤原
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フルカラー画像形成に対応できるイエローの
電子写真用液体現像剤であって、環境等に悪影響を及ぼ
さず、しかも経時的な荷電性の変化が抑制されて安定し
た画質、画像濃度、現像速度等が得られるとともに保存
性に優れる電子写真用液体現像剤を提供する。 【解決手段】 電気的に絶縁性のキャリア液中にトナー
を分散させた電子写真用液体現像剤において、トナー
は、着色剤としてColor Index Pigme
nt Yellow 180若しくはその誘導体に分類
される化合物及び(又は)Color Index S
olvent Yellow 162若しくはその誘導
体に分類される化合物からなる群より選ばれた少なくと
も一種の化合物を含むとともに、キャリア液はアニリン
点が80℃〜100℃である電子写真用液体現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンタ等の画像形成装置において、静電潜像を
現像するために用いる電子写真用液体現像剤に関する。
特に、イエローの電子写真用液体現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高精細で美しいフルカラー画像を
作成、複写できる方法としてオフセット印刷が行われて
いる。オフセット印刷は、高画質の画像を高速でしかも
低コストで得ることができるため大量に印刷する場合に
は適しているが、装置のメンテナンスや操作が難しい。
【0003】一方、パーソナルコンピューターの普及等
により、簡単な操作でフルカラー画像を作成、複写でき
ること、多種類の画像を少部数ずつ作成できることが要
求されている。この点、電子写真方式の複写機、プリン
タ等は、作成数が多部数であっても少部数であっても一
部当たりの単価は殆ど変わらず、好ましいといえる。ま
た、他のインクジェット方式のプリンタ等と比べても、
印刷速度や再現性、耐久性の点で優れている。
【0004】電子写真方式の画像形成において、現像方
式は乾式現像法と湿式現像法に分けられる。乾式現像法
は、現像剤としてトナー(着色微粒子)又はトナーに磁
性等を有するキャリアを加えたものを用いる。乾式現像
において用いる乾式トナーは、これ等が周囲の大気中に
逃散して空気中に浮遊する恐れもあるため、あまり微細
にすることができず、通常、平均粒径が約10μm程度
までのもので比較的大きいものが用いられている。乾式
トナーはこのようにトナー粒径が比較的大きいことによ
り現像における解像度はそれほど高くない。
【0005】一方、湿式現像法では、現像剤として現在
実用化され主流となっているのは、電気絶縁性のキャリ
ア液中に、着色剤とバインダー樹脂を主要成分とするト
ナー、荷電制御剤及び分散安定剤等を分散させた液体現
像剤である。トナーの帯電は荷電制御剤に由来するイオ
ンの吸着によるものと考えられており、帯電トナーは電
気泳動の原理により現像に供される。湿式現像において
用いるトナーは、大気中に逃散する恐れがないため、微
細にすることができ、平均粒径がサブミクロンの範囲の
ものも実用可能である。そして、これにより、高解像度
で階調性に優れた画像が得られるという利点がある。
【0006】フルカラー画像の画質に対しては年々その
要求が高くなってきており、オフセット印刷と同程度又
はそれ以上の高画質を得るためには、小粒径で荷電性の
高いトナーを用いる湿式現像方式によるのが適当であ
る。フルカラー画像形成するにあたっては、一般にオフ
セット印刷等と同様に、イエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックの4色の現像剤を使用し、各色の現像剤で形成
した画像を減法混色法により重ねる。これら4色の現像
剤は、乾式現像剤では、バインダー樹脂中に各色に発色
する顔料や染料及び必要に応じて各種添加剤を分散混合
して、所定粒径のトナーとすることで得られる。また、
液体現像剤では、このようなトナーをキャリア液中に分
散させることで得られる。
【0007】これら各色のトナーのうちイエロートナー
については、従来印刷インク等に広く用いられている顔
料であるColor Index Pigment Yellow(以下、「PY」
と略称する。)12、PY13、PY17、PY17
4、PY176等が、発色性やコスト等の点で好ましい
ため、多用される。しかし、前記イエロー顔料は、有機
結合塩素や重金属が分子中に含まれている。このため、
有機結合塩素や重金属を含まず且つ従来の前記イエロー
顔料と比べて遜色のない発色性を示すアゾ系化合物であ
るPY180、SY162の使用が提案されている。P
Y180は、Novoperum-Gelb P-HG 、Toner Yellow HG
VP2155等の商品名で知られるアゾ系顔料であり、PY1
80又はこれを含む乾式トナーが米国特許第48701
64号、米国特許第4935502号及び特開平8−2
09017号公報等に開示されている。また、SY16
2は、Neopen Yellow075 等の商品名で知られるアゾ系
染料であり、SY162を含む乾式トナーが特開昭61
−112160号公報、特開平7−140716号公報
及び特開平8−234490号公報等に開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記P
Y180、SY162又はこれらの誘導体を液体現像剤
中のトナーの着色剤として用いた場合、これらは従来の
イエロー顔料に比べてキャリア液中に溶け出し易いた
め、該着色剤及びキャリア液の種類によっては液体現像
剤の特性が経時的に変化してしまうことがある。例え
ば、イエロー着色剤の溶出によりトナーの荷電性の低
下、キャリア液中に溶出した成分によるキャリア液の電
気抵抗値の低下等が生じる。それにより、現像速度の低
下、画像濃度の変化、画像ボケや画像の飛び散り等の画
質不良の発生、保存時のトナーの凝集等が生じる。
【0009】そこで本発明は、フルカラー画像形成に対
応できるイエローの電子写真用液体現像剤であって、環
境等に対し安全であり、しかも経時的な荷電性の変化が
抑制されて安定した画質、画像濃度、現像速度等が得ら
れるとともに保存性に優れる電子写真用液体現像剤を提
供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、次の及びの液体現像剤を提供する。 電気的に絶縁性のキャリア液中にトナーを分散させ
た電子写真用液体現像剤において、前記トナーは、着色
剤としてColor Index Pigment Y
ellow 180(カラー インデックス ピグメン
ト イエロー 180)(以下、「PY180」と略称
する)に分類される化合物及び(又は)その誘導体を含
むとともに、前記キャリア液はアニリン点が80℃〜1
00℃であることを特徴とする電子写真用液体現像剤。 電気的に絶縁性のキャリア液中にトナーを分散させ
た電子写真用液体現像剤において、前記トナーは、着色
剤としてColor Index Solvent Y
ellow 162(カラー インデックス ソルベン
ト イエロー 162)(以下、「SY162」と略称
する)に分類される化合物及び(又は)その誘導体を含
むとともに、前記キャリア液はアニリン点が80℃〜1
00℃であることを特徴とする電子写真用液体現像剤。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1の好ましい実施形態
である電子写真用液体現像剤は、電気的に絶縁性のキャ
リア液中にトナーを分散させたものである。前記トナー
は、着色剤としてPY180に分類される化合物及び
(又は)その誘導体を含む。また、前記キャリア液はア
ニリン点が80℃〜100℃である。
【0012】本発明の第2の好ましい実施形態である電
子写真用液体現像剤は、電気的に絶縁性のキャリア液中
にトナーを分散させたものである。前記トナーは、着色
剤としてSY162に分類される化合物及び(又は)そ
の誘導体を含む。また、前記キャリア液はアニリン点が
80℃〜100℃である。アニリン点とは、等容積のア
ニリンと炭化水素化合物とが均一な溶液として存在する
最低温度をいい、炭化水素化合物の種類と密接な関係に
ある。
【0013】本発明の第1及び第2の好ましい実施形態
の電子写真用液体現像剤は、イエロートナーの着色剤と
して、有機結合塩素や重金属を含まないPY180に分
類される化合物やSY162に分類される化合物等を用
いているため、環境等に悪影響を及ぼさない安全なもの
である。また、これらの着色剤は発色性が良いため、フ
ルカラー画像形成において美しい色彩が得られる。
【0014】また、キャリア液としてアニリン点が80
℃以上の液体を用いているため、トナー中のPY180
に分類される化合物、SY162に分類される化合物等
のキャリア液への溶出が抑制される。それにより、トナ
ーの荷電性の低下、キャリア液中に溶出した成分による
キャリア液の電気抵抗値の低下等が抑制されて、その結
果現像速度の低下、画像濃度の変化、画像ボケや画像の
飛び散り等の画質不良の発生、保存時のトナーの凝集等
が抑制されたものとなる。なお、キャリア液のアニリン
点を100℃以下としたのは、同族列の溶媒ではアニリ
ン点が高くなるほど分子量が大きくなってその粘度が高
くなるため、アニリン点の上限を定めることでキャリア
液の粘度上昇による現像速度の過度の低下を回避しよう
としたものである。キャリア液のアニリン点は、より好
ましくは80℃以上90℃以下とする。
【0015】本発明の好ましい実施形態である電子写真
用液体現像剤は、例えば次のようにして製造できる。ま
ず、バインダー樹脂と着色剤とを溶融混練して樹脂中に
着色剤を分散等させる。着色剤としては、PY180に
分類される化合物、SY162に分類される化合物及び
これらの誘導体の1又は2以上を用いる。具体的には、
PY180としてNovoperum-Gelb P-HG 、Toner Yellow
HG VP2155等を、SY162としてNeopen Yellow 075
等を使用できる。これらの着色剤の添加量は、用途、ト
ナー層厚等により異なるが、概ねバインダー樹脂の3重
量%〜30重量%程度とすればよい。好ましくは、5重
量%〜20重量%程度である。着色剤の添加量がバイン
ダー樹脂の3重量%より少なくなってくると十分な色彩
が得られない恐れがあり、またバインダー樹脂の30重
量%より多くなってくるとトナー中での着色剤の分散性
が悪くなったり、記録材上に転写されたトナー像を該記
録材に熱により定着する際に定着性が悪くなって、その
結果定着速度を低下させざるを得なくなる恐れがある。
【0016】トナー粒子を構成するバインダー樹脂は、
熱可塑性を有し、実質的にキャリア液に溶解しない樹脂
であればよい。例えば、熱可塑性飽和ポリエステル樹
脂、スチレンーアクリル共重合体樹脂、スチレン−アク
リル変性ポリエステル樹脂、ポリオレフィン共重合体樹
脂(特にエチレン系共重合体)、エポキシ樹脂、ロジン
変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等を挙
げることができ、これらを単独で又は混合して用いるこ
とができる。また、必要に応じて、パラフィンワック
ス、ポリオレフィン等の樹脂を離型剤として20重量%
以下の範囲でブレンドして用いても構わない。特に、熱
可塑性飽和ポリエステル樹脂、エチレン系共重合体を用
いることが好ましい。
【0017】熱可塑性飽和ポリエステル樹脂は広範囲に
熱特性等の物性を変化させることができるだけではな
く、カラー画像を得る際に透光性が優れるために美しい
色彩が得られ、また延展性や粘弾性に優れるために定着
後の樹脂膜が強靱で、紙等の記録材との接着性が良い。
具体的には、熱可塑性飽和ポリエステル樹脂は多価アル
コールと多価カルボン酸の重縮合により生成する。
【0018】多価アルコールとしては、これに限るもの
ではないが、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール等のプロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール等のブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール等の
ヘキサンジオール等のアルキレングリコール(脂肪族グ
リコール)及びこれらのアルキレンオキサイド付加物、
ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール等のビスフ
ェノール類及びこれらのアルキレンオキサイド付加物の
フェノール系グリコール類、単環或いは多環ジオール等
の脂環式及び芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン等のトリオール等が挙げられる。これらを
単独で又は2種以上混合して用いることができる。
【0019】特に、ネオペンチルグリコール、ビスフェ
ノールAのアルキレンオキサイド2〜3モル付加物が、
生成物であるポリエステル樹脂の溶解性、安定性の点で
液体現像剤のトナー用バインダー樹脂に適し、また低コ
ストであることからも好ましい。アルキレンオキサイド
としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
等が挙げられる。
【0020】多価カルボン酸としては、これに限るもの
ではないが、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン
酸、フタル酸及びその変性酸(例えば、ヘキサヒドロ無
水フタル酸)、イソフタル酸、テレフタル酸等の飽和又
は不飽和の2価塩基酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸、メチルナディック酸等の3官能以上の飽和多価塩基
酸、及びこれらの酸無水物、低級アルキルエステル等が
挙げられる。これらを単独で又は2種以上混合して用い
ることができる。
【0021】特に、イソフタル酸、テレフタル酸が、生
成物であるポリエステル樹脂の溶解性、安定性の点で液
体現像剤のトナー用バインダー樹脂に適し、また低コス
トであることからも好ましい。重縮合の方法としては、
通常公知の重縮合の方法を用いることができる。原料モ
ノマーの種類によっても異なるが、一般的には150℃
〜300℃程度の温度下で行う。また、雰囲気ガスとし
て不活性ガスを用いたり、各種の溶媒を使用したり、反
応容器内圧力を常圧又は減圧にする等、任意の条件で行
うことができる。また、反応促進のためにエステル化触
媒を用いてもよい。エステル化触媒としては、テトラブ
チルジルコネート、ジルコニウムナフテネート、テトラ
ブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、3/1
しゅう酸第1スズ/酢酸ナトリウムのような金属有機化
合物等を使用できるが、生成物であるエステルを着色し
ないものが好ましい。また、アルキルホスフェイト、ア
リルホスフェイト等を触媒又は色相調整剤として使用し
てもよい。また、重合温度、反応系圧の制御により得ら
れるポリエステル樹脂の分子量を調整できる。また、多
価アルコールと多価カルボン酸の混合比率、重合体の分
子量の制御により得られるポリエステル樹脂の酸価を調
整できる。
【0022】また、エチレン系共重合体としては、エチ
レン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸
−アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル3元共
重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン
−アクリル酸又はメタクリル酸−無水マレイン酸3元共
重合体、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合
体の部分金属イオン架橋ポリマー(アイオノマーレジ
ン)等が挙げられる。
【0023】次いで、このようにして得られたバインダ
ー樹脂と、着色剤のPY180に分類される化合物、S
Y162に分類される化合物等と、必要に応じて添加さ
れた荷電付与剤等とからなる着色混練物をカッターミ
ル、ジェットミル等を用いて粗粉砕し、この粗粉砕トナ
ーに、さらに荷電制御剤が溶解している少量のキャリア
液中にて湿式グラインディング処理を施し、トナーの粒
子径が0.1μm〜10μm程度、より好ましくは0.
5μm〜5μm程度になるまで微粉砕して濃厚液体現像
剤を得る。このようにして得られた濃厚液体現像剤を、
必要に応じて、荷電制御剤を含むキャリア液で適当なト
ナー濃度になるまで希釈・分散処理すればよい。
【0024】キャリア液は、静電潜像を乱さない程度の
抵抗値(1011〜1016Ω・cm程度)のものを使用す
る。現像時、分散される樹脂の軟化点以上の温度に昇温
したときに液体状であればよく、常温での状態は問わな
い。また、沸点は定着後乾燥し易い程度であることが好
ましい。さらに、臭気、毒性が無く、比較的引火点が高
い溶媒が好ましい。
【0025】キャリア液として一般に用いられているも
のとして、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、
芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン
等がある。特に、臭気、無害性、コストの点から、ノル
マルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が多用さ
れている。このような溶媒の具体例として、0号ソルベ
ントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH(いずれ
も日本石油化学社製)、アイソパーC、アイソパーE、
アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパ
ーM、アイソパーK、アイソパーV(いずれもエクソン
化学社製)、シェルゾール71(シェル石油化学社
製)、IPソルベント1016、IPソルベント162
0、IPソルベント2028、IPソルベント2835
(いずれも出光石油化学社製)、日石アイソゾール20
0、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400
(いずれも日本石油社製)等が挙げられる。
【0026】但し、本発明の好ましい実施形態の電子写
真用液体現像剤では、キャリア液としてアニリン点が8
0℃〜100℃、より好ましくは80℃〜90℃の溶媒
を用いる。前記炭化水素系溶媒を単独で又は複数組み合
わせて用いてアニリン点が前記範囲となるキャリア液と
すればよい。前記炭化水素系溶媒のうちこの条件を満足
する溶媒は、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0
号ソルベントH、アイソパーG、アイソパーH、アイソ
パーL、アイソパーM、IPソルベント1620、IP
ソルベント2028等である。特に、0号ソルベント
L、0号ソルベントM、アイソパーG、アイソパーH、
アイソパーL、IPソルベント1620を用いることが
好ましい。
【0027】前記荷電制御剤は、実質的にキャリア液に
溶媒和または溶解されるものであり、トナー粒子の帯電
量に影響を与える目的でキャリア液中に添加される。ま
た、必要に応じてトナー粒子中にも添加されていてもよ
い。最も好ましいのは、次の油溶性イオン性界面活性剤
である。例えば、炭素数20以上のアルキル基を有する
アルキルベンゼンスルホン酸塩(カルシウム塩、バリウ
ム塩等)、石油スルホン酸塩(バリウム塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩等)、塩基性石油スルホン酸塩(バ
リウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等を例示
できる。特に、石油スルホン酸塩(バリウム塩、カルシ
ウム塩)、塩基性石油スルホン酸塩(バリウム塩、カル
シウム塩)が好ましい。
【0028】以上のような荷電制御剤としては、スルホ
ールCa−45N、スルホールCa−45、スルホール
1040、モレスコアンバーSC−45N、モレスコア
ンバーSC−45、スルホールBa−30N、モレスコ
アンバーSB−50N(以上いずれも(株)松村石油研
究所製)、ベイシックバリウムペトロネイト(Basi
c Barium Petronate)、ニュートラ
ルバリウムペトロネイト(Neutral Bariu
m Petronate)、ベイシックカルシウムペト
ロネイト(Basic Calcium Petron
ate)、ニュートラルカルシウムペトロネイト(Ne
utral Calcium Petronate)、
ベイシックマグネシウムペトロネイト(Basic M
agnecium Petronate)(いずれもW
itco Chemical Co.製)等が具体的な
商品例として挙げられる。
【0029】この他、トナーの荷電制御剤として一般に
用いられている次の(1)、(2)及び(3)に示す物
質も用いることができる。 (1)含窒素単量体を構成成分として含むキャリア液に
可溶性の重合体あるいは共重合体。具体的には、脂肪族
アミノ基を有する(メタ)アクリレート類、含窒素複素
環ビニル単量体類、N−ビニル置換環状アミド単量体
類、(メタ)アクリルアミド類、含窒素基を有する芳香
族置換エチレン系単量体類、含窒素ビニルエーテル単量
体類等の単量体を構成要素として含む重合体で、特にヘ
キシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)ア
クリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、ビニルラウレー
ト、ビニルステアレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート等の単量体と共重合
させることにより、炭化水素系キャリア液に可溶性の共
重合体。
【0030】(2)ナフテン酸、オクテン酸、オレイン
酸、ステアリン酸等の脂肪酸の金属塩、ジアルキルスル
フォコハク酸金属塩、炭素数19以下のアルキル基を有
するアルキルベンゼンスルホン酸の金属塩、アルキルリ
ン酸エステルの金属塩、アビエチン酸又は水素添加アビ
エチン酸の金属塩、のようなイオン性界面活性剤。 (3)レシチンのような両性界面活性剤、アマニ油等の
天然油脂類等。
【0031】前記例示した荷電制御剤を単独で又は2種
類以上混合して用いることができる。前記荷電制御剤
は、所望の荷電性により適値が異なるが、概ねトナーの
0.01重量%〜100重量%程度の範囲で添加すれば
よい。液体現像剤中のトナー粒子の分散を安定させるた
めに分散剤(分散安定剤)を使用しても構わない。この
分散剤(分散安定剤)としては、トナー粒子に吸着し、
且つ、キャリア液に親和性のある溶解性、半溶解性の又
はキャリア液に膨潤性のあるポリマー等を使用できる。
【0032】溶解性、半溶解性又はキャリア液に膨潤性
のあるポリマーとしては、それには限らないが、ポリオ
レフィン系石油樹脂、アマニ油、ポリアルキルメタクリ
レート等が挙げられ、またトナー粒子との親和性を高め
るために、メタクリル酸、アクリル酸、アルキルアミノ
エチルメタクリレート等の極性基を有するモノマーを共
重合したものも用いることができる。この場合、共重合
する極性基の量によりキャリア液への溶解性、トナー粒
子との親和性、吸着性をコントロールでき、極性基量が
増えるほどキャリア液への溶解性は低下し、トナー粒子
との親和性、吸着性は増大する。
【0033】分散剤は、分散性の向上及びその添加によ
るキャリア液の粘度上昇防止の観点から、その添加量を
キャリア液に対して0.01重量%〜20重量%程度と
することが好ましい。さらに好ましくは0.1重量%〜
10重量%程度である。液体現像剤の総重量に対するト
ナー、荷電制御剤、分散剤等の固形成分の総重量の割合
(固形分比)は1重量%〜90重量%程度とすることが
好ましい。現像に用いる液体現像剤の総量を減らし、取
扱い性を容易にするため、固形分比はより好ましくは2
重量%〜50重量%程度とする。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はそれらの実施例に限られるものではな
い。なお、以下の実施例中「部」とあるのは特に断らな
いかぎり「重量部」を表し、「Tg」とあるのは「ガラ
ス転移温度」を表す。また、「Mn」とあるのは数平均
分子量を表し、「Mw」とあるのは重量平均分子量を表
す。
【0035】また、以下の実施例において、数平均分子
量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)の結果から求
めた。GPCは高速液体クロマトグラフポンプ TRI
ROTAR−V型(日本分光社製)、紫外分光検出器
UVIDEC−100−V型(日本分光社製)、50
cm長さのカラム Shodex GPC A−803
(昭和電工社製)を用いて行った。重量平均分子量(M
w)は、そのクロマトグラフィーの結果から、被検試料
の分子量をポリスチレンを標準物質として算出すること
により、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)とし
て求めた。また、数平均分子量(Mn)もそのクロマト
グラフィーの結果から同様に求めた。なお、被検試料は
バインダー樹脂0.05gを20mlのテトラヒドロフ
ラン(THF)に溶解させたものを用いた。
【0036】ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量
計 DSC−20(セイコー電子工業(株)社製)を用
い、試料量10mg、昇温速度10℃/minの条件で
測定した。標準物質としてα−アルミナの粉末を用い
た。なお、試料を一旦そのTgより高い温度に昇温させ
た後降温させ、再びTgより高い温度に昇温させて10
分間その温度を維持した後のsecond RUNでの
値を測定した。
【0037】酸価は、JIS K5400法の条件で測
定し、体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装
置 SALD−1100(島津製作所(株)製)を用い
て測定した。 バインダー樹脂の製造 後述する実施例で使用するポリエステル樹脂を次の
ようにして製造した。
【0038】還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒
素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラス
コに、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物を
1450部とイソフタル酸890部とを入れ、攪拌しな
がら窒素ガスを導入し、200℃〜240℃の温度下で
脱水重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価
又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系
の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。こ
のようにして熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を得た。
【0039】このポリエステル樹脂はMw=6500、
Mn=2500、Tg=55.1℃、酸価=25.0m
gKOH/gであった。 エチレン系樹脂としては、熱可塑性エチレンエチル
アクリレート ELVACITE(E.I.duPon
t de Nemours and Company
製)を用いた。 液体現像剤製造の実施例 実施例1 前記ポリエステル樹脂を60部と、着色剤としてPY1
80(クラリアント社製、Toner Yellow HG VP2155)を
40部の混合物を、3本ロール付混練器を用いて180
℃で4時間混練して高濃度着色剤混練物を得た。この高
濃度着色剤混練物をニーダーを用いて前記ポリエステル
樹脂で希釈し、最終的にPY180濃度15重量%の着
色樹脂混練物を得た。この着色樹脂混練物を十分冷却し
た後、カッターミルを用いて粗粉砕し、さらにジェット
ミル(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて微粉
砕して平均粒径10μm程度の着色トナー粗粒子を得
た。この着色トナー粗粒子を30gと、0.5重量%の
石油スルホン酸バリウム塩スルホールBa−30N
((株)松村石油研究所製)の0号ソルベントL(アニ
リン点80.4℃)溶液を70gとを混合し、サンドグ
ラインダー(IGARASHI KIKAI SEIZ
O CO.,Ltd.製)によりメディアとして直径1
mmのガラスビーズ(150cc)を用いて、ウオータ
ージャケット付1/8ガロンベッセルにて、冷却水温度
20℃、ディスク回転数2000rpmで15時間処理
することにより湿式グラインディングした。このように
して、体積平均トナー粒子径1.52μmの濃厚液体現
像剤を得た。
【0040】さらに、この濃厚液体現像剤100部に、
0.5重量%のスルホールBa−30Nの0号ソルベン
トL溶液を900部加えて希釈し、分散処理器 T.
K.オートホモミクサーM型(特殊機化工業(株)製)
を用いて10000rpmで5分間分散処理することに
より液体現像剤1を製作した。 実施例2 前記実施例1において、着色剤としてPY180に代え
てSY162(BASF社製、Neopen Yellow 075)を用いた
他は、前記実施例1と同様にして液体現像剤2を製作し
た。 実施例3 前記実施例1において、バインダー樹脂として前記ポリ
エステル樹脂に代えて前記エチレンエチルアクリレート
を用いた他は、前記実施例1と同様にして液体現像剤3
を製作した。 実施例4 前記実施例1において、着色剤としてPY180に代え
てSY162を用い、キャリア液として0号ソルベント
L(アニリン点80.4℃)に代えて0号ソルベントH
(アニリン点90.4℃)を用いた他は、前記実施例1
と同様にして液体現像剤4を製作した。 実施例5 前記実施例1において、キャリア液として0号ソルベン
トL(アニリン点80.4℃)に代えてアイソパーG
(アニリン点80℃)を用いた他は、前記実施例1と同
様にして液体現像剤5を製作した。 実施例6 前記実施例1において、着色剤としてPY180に代え
てSY162を用い、キャリア液として0号ソルベント
L(アニリン点80.4℃)に代えてアイソパーL(ア
ニリン点86℃)を用いた他は、前記実施例1と同様に
して液体現像剤6を製作した。 実施例7 前記実施例1において、キャリア液として0号ソルベン
トL(アニリン点80.4℃)に代えてアイソパーM
(アニリン点88℃)を用いた他は、前記実施例1と同
様にして液体現像剤7を製作した。 実施例8 前記実施例1において、着色剤としてPY180に代え
てSY162を用い、キャリア液として0号ソルベント
L(アニリン点80.4℃)に代えてIPソルベント1
620(アニリン点81℃)を用いた他は、前記実施例
1と同様にして液体現像剤8を製作した。 実施例9 前記実施例1において、キャリア液として0号ソルベン
トL(アニリン点80.4℃)に代えてIPソルベント
2028(アニリン点89℃)を用いた他は、前記実施
例1と同様にして液体現像剤9を製作した。 比較例1 前記実施例1において、キャリア液として0号ソルベン
トL(アニリン点80.4℃)に代えてアイソパーE
(アニリン点74℃)を用いた他は、前記実施例1と同
様にして比較液体現像剤1を製作した。 比較例2 前記実施例1において、着色剤としてPY180に代え
てSY162を用い、キャリア液として0号ソルベント
L(アニリン点80.4℃)に代えてIPソルベント1
016(アニリン点72℃)を用いた他は、前記実施例
1と同様にして比較液体現像剤2を製作した。 比較例3 前記実施例1において、キャリア液として0号ソルベン
トL(アニリン点80.4℃)に代えてIPソルベント
2835(アニリン点104℃)を用いた他は、前記実
施例1と同様にして比較液体現像剤3を製作した。
【0041】次に、前記液体現像剤1〜9及び比較液体
現像剤1〜3についての、トナーの荷電安定性及び現像
速度の評価について説明する。荷電安定性は、液体現像
剤のゼータ電位の経時的変化を測定することで評価し
た。ゼータ電位は、表面電荷を有する粒子が液体中に分
散した系において、粒子表面の静電二重層の電位を示
し、液体現像剤においてトナーの荷電性と関連する値で
ある。ゼータ電位の変化、特にその絶対値の減少はトナ
ーの分散性の低下、現像速度の低下、画像濃度の変化等
に結びつく。
【0042】ゼータ電位は、ゼータ電位計測器 LAZ
ER ZEE MODEL 501及びPEN KEM
501用非水系測定システム(いずれもPEN KE
M社製)を用いて電圧印加によりトナー粒子を泳動さ
せ、レーザ照射によりトナー粒子を観察して測定した粒
子スピードから算出した。サンプルは前記各液体現像剤
を0.5重量%のスルホールBa−30Nの各キャリア
液の溶液で100倍に希釈したものを用いた。
【0043】各液体現像剤の製造直後及び室温で1週間
放置後の両時点でゼータ電位を測定し、その減少率が 10%未満の場合を良好(○) 10%以上20%未満の場合をやや良好(△) 20%以上の場合を不良(×) と判定した。良好又はやや良好の場合、実用上許容範囲
にある。
【0044】現像速度の評価は、図1に概略構成を示す
画像形成実験装置に各液体現像剤をセットして実写試験
をすることにより行った。図1の画像形成実験装置は液
体現像装置を内蔵した電子写真方式のものであり、感光
体ドラム1を有し、感光体ドラム1の周囲に帯電チャー
ジャー2、図示しないホストコンピュータ等から送られ
る画像データに基づいてレーザービームを発生する画像
露光装置3、液体現像装置4、スクイズローラ装置5
1、スクイズチャージャ52、転写ローラ6、クリーナ
ー7、イレーサーランプ8が順次配設されている。ま
た、転写ローラ6近傍には、給紙装置9、用紙上に形成
されたトナー像の定着を行うための熱定着ローラ対を含
む定着装置10、装置内部から排出される用紙を載置す
る排紙トレイ11が配設されている。排紙トレイ11に
は排紙ローラ111が付設されている。給紙装置9は、
内部に記録用紙を収納した用紙収納カセット91と、カ
セット91内の用紙を送りだす給紙ローラ92とを備え
ており、給紙装置9と転写ローラ6との間にはタイミン
グローラ対93を備えている。
【0045】液体現像装置4は、感光体ドラム1に微小
な間隔をあけて対向しその下部が液体現像剤に浸漬され
た現像ローラ41と、現像ローラ41の周囲に液体現像
剤を保持する現像剤保持槽42と、現像剤保持槽42に
供給する液体現像剤を貯留する現像剤貯留槽43と、現
像剤貯留槽43内の現像剤を現像剤保持槽42に汲み上
げる現像液供給装置44と、現像剤保持槽42内の余剰
の現像液を現像剤貯留槽43に戻す現像液回収装置45
とを備えている。現像剤貯留槽43内の現像剤は、図示
しない濃縮トナー補給装置により適時に濃縮トナー補給
液が補給されてほぼ一定のトナー濃度に保たれる。ま
た、現像ローラ41と感光体ドラム1との間の現像ギャ
ップは0mm〜2mmの範囲で任意に設定できるように
なっている。
【0046】画像形成を行うにあたっては、感光体ドラ
ム1は図中矢印a方向に20cm/sec〜80cm/
secの速度で回転され、その表面が帯電チャージャ2
で約−500Vの表面電位になるように一様に帯電され
る。そして、画像露光装置3から感光体ドラム1に向け
て画像情報に基づいてレーザービームが照射され感光体
ドラム1表面に静電潜像が形成される。なお、感光体ド
ラム1表面の露光部面積は感光体1の全表面積の約30
%とされる。これにより、感光体ドラム1の露光部の表
面電位は約−30Vに減衰する。
【0047】感光体ドラム1に形成された静電潜像は、
液体現像装置4により液体現像剤を用いて顕像化され
る。なお、現像ローラ41は、感光体ドラム1の回転方
向とは逆向きの図中矢印b方向に感光体ドラム1の回転
速度の1.5倍の速度で回転され、感光体ドラム1と現
像ローラ41との間の現像ギャップは100μmとされ
る。また、現像ローラ41には、露光部への現像剤の付
着を促進し、未露光部への現像剤の付着を抑制するため
に約−400Vのバイアス電位が印加される。
【0048】この後、感光体ドラム1に過剰に付着した
液体現像剤が感光体ドラム1と同方向に回転されるスク
イズローラ装置51及びスクイズチャージャ52により
しぼりとられ、感光体ドラム1表面にわずかに液体を含
む状態のトナー像が形成される。そして、トナー像はそ
のまま転写ローラ6と対向する転写位置まで回転され、
ここで給紙装置9から搬送されてきた紙と接触し、静電
転写により紙に転写される。なお、転写ローラ6には、
+1000Vの転写電圧が印加される。
【0049】転写紙は感光体ドラム1から分離された
後、150℃に加熱された熱定着ローラ対を備えた定着
装置10まで搬送され、ここで熱と圧力によって定着が
行われ1枚の画像形成が完成し、排紙ローラ111によ
り排紙トレイ11に排出される。この後、感光体ドラム
1表面に残留した液体現像剤はクリーナー7により取り
除かれ、感光体ドラム1上の残存電荷はイレーサーラン
プ8により消去されて、次回の画像形成に備えられる。
【0050】図1の装置を用いた現像速度の評価はつぎ
のようにして行った。感光体ドラム1上にその長手方向
の長さ(回転中心線方向の長さ)が20cm、その周方
向の長さが5cmの帯状の静電潜像を形成し、この静電
潜像を顕像化して20cm×5cmの帯状の画像を得
た。得られた各帯状画像の長手方向の両端からそれぞれ
5cm内側の位置及び中央位置のそれぞれにおける感光
体回転方向の中央部での反射濃度を、デンシトメーター
PDM5(SAKURA社製)を用いて測定し、平均
値を求めた。このとき、感光体ドラム1の回転速度を2
0cm/sec〜80cm/secの速度で変化させて
画像形成を行い、前記の反射濃度の平均値として実用上
十分な濃度である2以上が得られる感光体ドラム1の最
大回転速度を求め、 70cm/sec以上の場合を良好(○) 40cm/sec以上70cm/sec未満の場合をや
や良好(△) 40cm/sec未満の場合を不良(×) と判定した。良好又はやや良好の場合、実用上許容範囲
にある。
【0051】各液体現像剤のトナーの荷電安定性及び現
像速度の評価の結果を次表にまとめて示す。 アニリン点 ゼータ電位 評価 直後 1週間後 変化率 荷電安定性 現像速度 (℃) (mV)(mV) (%) 実施例1 80.4 -93 -90 4 ○ ○ 実施例2 80.4 -91 -85 6 ○ ○ 実施例3 80.4 -88 -84 5 ○ ○ 実施例4 90.4 -93 -90 3 ○ △ 実施例5 80 -92 -87 5 ○ ○ 実施例6 86 -92 -88 4 ○ ○ 実施例7 88 -94 -92 2 ○ ○ 実施例8 81 -92 -86 7 ○ ○ 実施例9 89 -94 -92 2 ○ △ 比較例1 74 -88 -64 27 × ○ 比較例2 72 -87 -68 22 × ○ 比較例3 104 -99 -96 3 ○ × これによると、キャリア液のアニリン点が80℃〜10
0℃の範囲にある本発明実施例1〜9の液体現像剤では
トナーの荷電安定性及び現像速度の双方が良好又はやや
良好で許容範囲にあった。一方、比較例1、2ではトナ
ーの荷電安定性が不良であったが、これはキャリア液の
アニリン点が80℃未満と低く、そのためトナー中のイ
エロー顔料がキャリア液中に溶出したことによるものと
考えられる。また、比較例3では現像速度が不良であっ
たが、これはキャリア液のアニリン点が100℃を超え
て高いため、その粘度が大きくなりすぎたことが原因と
考えられる。なお、実施例4及び9では、アニリン点が
それぞれ90.4℃及び89℃と比較的高く、その結果
現像速度がやや不良となっている。
【0052】この結果、本発明の電子写真用液体現像剤
では、実用上十分な現像速度が得られるとともに、トナ
ーの荷電性の経時的な低下及びトナーからキャリア液中
に溶出した成分によるキャリア液の電気抵抗値の経時的
な低下が抑制されることにより、現像速度の低下、画像
濃度の変化、画像ボケや画像の飛び散り等の画質不良の
発生、保存時のトナーの凝集等が抑制されることが分か
る。
【0053】
【発明の効果】本発明によると、フルカラー画像形成に
対応できるイエローの電子写真用液体現像剤であって、
環境等に対し安全であり、しかも経時的な特性の変化が
抑制されて安定した画質、画像濃度、現像速度等が得ら
れるとともに保存性に優れる電子写真用液体現像剤を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成実験装置の1例の概略構成を示す図で
ある。
【符号の説明】 1 感光体ドラム 2 帯電チャージャ 3 レーザービームによる画像露光装置 4 液体現像装置 41 現像ローラ 42 現像剤保持槽 43 現像剤貯留槽 44 現像剤供給装置 45 現像剤回収装置 51 スクイズローラ 52 スクイズチャージャ 6 転写ローラ 7 クリーナー 8 イレーサーランプ 9 給紙装置 91 用紙収納カセット 92 給紙ローラ 93 タイミングローラ対 10 定着装置 11 排紙トレイ 111 排紙ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 利光 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H069 BA01 CA27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的に絶縁性のキャリア液中にトナー
    を分散させた電子写真用液体現像剤において、前記トナ
    ーは、着色剤としてColor IndexPigme
    nt Yellow 180に分類される化合物及び
    (又は)その誘導体を含むとともに、前記キャリア液は
    アニリン点が80℃〜100℃であることを特徴とする
    電子写真用液体現像剤。
  2. 【請求項2】 電気的に絶縁性のキャリア液中にトナー
    を分散させた電子写真用液体現像剤において、前記トナ
    ーは、着色剤としてColor IndexSolve
    nt Yellow 162に分類される化合物及び
    (又は)その誘導体を含むとともに、前記キャリア液は
    アニリン点が80℃〜100℃であることを特徴とする
    電子写真用液体現像剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008203568A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Seiko Epson Corp 液体現像剤および画像形成装置
US8329372B2 (en) 2006-07-14 2012-12-11 Seiko Epson Corporation Liquid developer, method of preparing liquid developer, and image forming apparatus
US11149172B2 (en) 2016-12-27 2021-10-19 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Hot melt composition

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JP2008203568A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Seiko Epson Corp 液体現像剤および画像形成装置
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