JP2000009475A - 角速度検出装置 - Google Patents

角速度検出装置

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JP2000009475A
JP2000009475A JP10180303A JP18030398A JP2000009475A JP 2000009475 A JP2000009475 A JP 2000009475A JP 10180303 A JP10180303 A JP 10180303A JP 18030398 A JP18030398 A JP 18030398A JP 2000009475 A JP2000009475 A JP 2000009475A
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assisting
voltage
vibration
displacement
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Tadashi Touge
宗 志 峠
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角速度検出感度の向上。角速度センサの異常
チェック,校正を行なう。これを自動化する。 【解決手段】 基板100に対して浮動支持され、対称
な第1および第2振動体7,11/17,21;これら
をx振動駆動する駆動電極5a,6a/5b,6b;振
動体のy振動を検出する検出電極12,13/22,2
3;振動体にy方向の静電気力を与える助勢電極62,
63/72,73;および、これらに静電気力用の電圧
を印加する電圧回路64/74;を備える。各助勢電極
は、振動体に反対方向の静電気力を与える対の電極(6
2,63)/(72,73)である。計測コントロ−ラ
TCRが、助勢電極に印加する助勢電圧Veを調整して
x振幅を校正し、疑似コリオリ力を振動体11,21に
与える電圧を助勢電極に印加して角速度検出信号を読
み、計測回路を校正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に対して浮動
支持された振動体を備える角速度センサおよびそれを用
いる角速度検出装置に関し、特に、これに限定する意図
ではないが、半導体微細加工技術を用いて形成される浮
動半導体薄膜を櫛歯電極にて電気的に吸引/解放してx
方向に励振する角速度センサとそれを用いる角速度検出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の角速度センサの代表的なもの
は、浮動薄膜の左辺部に1組かつ右辺部に1組の浮動櫛
歯電極(左側浮動櫛歯電極と右側浮動櫛歯電極)を備
え、固定櫛歯電極も2組(各組の浮動櫛歯電極に非接触
で噛み合いかつ平行な左側固定櫛歯電極および右側固定
櫛歯電極)として、左側浮動櫛歯電極/左側固定櫛歯電
極間と右側浮動櫛歯電極/右側固定櫛歯電極間に交互に
電圧を印加することにより、浮動薄膜がx方向に振動す
る。浮動薄膜に、z軸を中心とする回転の角速度が加わ
ると、浮動薄膜にコリオリ力が加わって、浮動薄膜は、
y方向にも振動する楕円振動となる。浮動薄膜を導体と
しもしくは電極が接合したものとし、浮動薄膜のxz平
面に平行な検出電極を基板上に備えておくと、この検出
電極と浮動薄膜との間の静電容量が、楕円振動のy成分
(角速度成分)に対応して振動する。この静電容量の変
化(振幅)を測定することにより、角速度を求めること
が出来る(例えば、米国特許明細書第5,635,638号,特
開平5−248872号公報,特開平7−218268
号公報,特開平8−152327号公報,特開平9−1
27148号公報,特開平9−42973号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば米国特許第56
35,638号の図4に示されるマイクロマシンヨーレ
ートセンサは、角速度検出感度を高くするときには、励
振駆動電圧を高くして振動子の変位を大きくするが、励
振駆動電圧による振動変位の調整範囲は狭く、大幅な感
度の向上はみこめない。一方、この種の角速度センサで
は、励振駆動電圧および角速度以外にも、角速度検出信
号にレベル変化を与える多くのパラメ−タがあり、セン
サの動作異常のチェックならびに角速度検出信号を生成
する電気処理回路の校正が重要であるが、振動子に角速
度がくわわりコリオリ力が発生するまで、角速度検出信
号には変化が現われない。
【0004】例えば、振動子は正常に駆動しているが、
温度,外乱等でセンサの動きが異常になって角速度検出
信号がシフトした場合、角速度の変化と識別できない。
例えば、双共振型の角速度センサは励振,角速度検出振
動の共振周波数差が一定の範囲内でなければならないた
め、万一検出振動の周波数がその範囲からはずれている
場合、角速度信号の振れからは、それが分からない。車
載等、移動体上に搭載している時には、他のセンサ類か
ら角速度を推定し、角速度センサの角速度信号の正,誤
をチェックしているが、角速度センサ出力を校正するこ
とは難かしい。角速度センサが温度等で経時変化をおこ
し、出力感度が低下しても角速度センサ自身では判定で
きないため角速度検出信号の信頼性が低下する。
【0005】本発明は、検出感度を高くしうる角速度セ
ンサを提供することを第1の目的とし、異常チェックあ
るいは検出信号の校正が容易な角速度センサを提供する
ことを第2の目的とし、自身で異常チェックあるいは検
出信号の校正を行なう角速度検出装置を提供することを
第3の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の角速度検
出装置は、x,y方向に撓み性が高い浮動支持部材(a1
〜a4,b1〜b4,c1,c2,31〜38)で基板(100)に対して浮動支
持され、x方向に並び、並びの中間点Oを通るy軸に関
して対称な第1および第2振動体(7,11/17,21);第1お
よび第2振動体の少くとも一方をx方向に振動駆動する
励振手段(5a,6a/5b,6b);第1および第2振動体のy振
動を検出する変位検出手段(12,13/22,23);および、第
1および第2振動体の少くとも一方に、y方向の力を与
えるy変位助勢手段(62,63/72,73);を備える。なお、
理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述
する実施例の対応要素の符号を参考までに付記した。
【0007】励振手段(5a,6a/5b,6b)が振動体をx方向
に振動駆動し、第1および第2振動体が実質上等しい周
波数で振動しているとき、中間点Oを通るz軸廻りの角
速度が加わると、コリオリ力により、第1および第2振
動体の振動が楕円振動となりy方向にも振動する。第1
および第2振動体のy振動は相対的に逆相となるので、
第1および第2振動体は、z軸廻りのねじれ振動をす
る。y振動の、x振動に対する位相の正,負は角速度の
回転方向に、y振動の振幅の絶対値は角速度の大きさ
(絶対値)に対応する。変位検出手段(12,13/22,23)が
これらのy振動を検出する。検出したy振動から角速度
信号を生成することができる。
【0008】y変位助勢手段(62,63/72,73)が振動体
に、y方向の力を与えると、該力の方向の、振動体の見
かけ上のばね定数が変化して変位量が変わり、角速度に
対する振動体の感度が変化し、角速度検出感度が変化す
る。これにより、1つのセンサ設計で各仕様のセンサ感
度,測定範囲などを任意に調整,設定しうる。高感度で
低コストのセンサを実現することもできる。
【0009】ところで、 Fc=2×M×Ω×Acosωt Fc:コリオリ力, M:振動子の質量, Ω:角速度 A:x振動の振幅 ω=2πf,f:x振動の周波数 であるので、角速度Ω対応のコリオリ力Fcを振動子に
与えるには、振動子に 2×M×Ω×Acosωt の力を加えればよい。y変位助勢手段(62,63/72,73)に
て、角速度Ωの各値の2×M×Ω×Acosωtなる力を
振動体に加えることにより、振動体に角速度Ωの各値の
コリオリ力が加わったのと同様な力が作用する。変位検
出手段(12,13/22,23)が検出するy振動と、加えた力対
応の角速度Ωとを照合することにより、角速度センサの
動作の正否,ならびに、角速度検出特性(入力角速度対
出力検出信号の関係)をチェックすることができ、角速
度検出特性を設計特性に合わす校正(電気回路の信号処
理特性の調整)を行なうことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(2)x,y方向に撓み性が高い
浮動支持部材(a1〜a4,b1〜b4,c1,c2,31〜38)で基板(10
0)に対して浮動支持され、x方向に並び、並びの中間点
Oを通るy軸に関して対称な第1および第2振動体(7,1
1/17,21);第1および第2振動体の少くとも一方をx方
向に振動駆動する励振手段(5a,6a/5b,6b);第1および
第2振動体のy振動を検出する変位検出手段(12,13/22,
23);第1振動体にy方向の静電気力を与えるためのy
変位助勢用の第1電極手段(62,63);第2振動体にy方
向の静電気力を与えるためのy変位助勢用の第2電極手
段(72,73);および、y変位助勢用の第1および第2電
極手段(62,63/72,73)に静電気力用の電圧を印加する手
段(64/74);を備える。
【0011】y変位助勢用の第1電極手段(62,63)およ
びy変位助勢用の第2電極手段(72,73)に、角速度Ω対
応の力に相当する静電気力用の電圧を、電圧印加手段(6
4/74)から印加することにより、第1および第2振動体
には角速度Ωのコリオリ力が加わったのと同様な力が作
用する。これに対し、変位検出手段(12,13/22,23)が検
出するy振動と、加えた力対応の角速度Ωとを照合する
ことにより、角速度センサの動作の正否、ならびに、角
速度検出特性(入力角速度対出力検出信号の関係)をチェ
ックすることができ、角速度検出特性の校正を行うこと
ができる。 (3)y変位助勢用の第1および第2電極手段(62,63/
72,73)は、それぞれ、振動体がy方向の一方の方向に移
動するとき振動体が近付く助勢電極(62/72)および他方
の方向に移動するとき振動体が近付く助勢電極(63/73)
を含む。
【0012】これによれば、両助勢電極(62,63/72,73)
に同一の直流電圧を与えると、共にy方向ではあるが、
反対方向の静電気力(吸引力)が振動体に加わり、それ
らが相殺し合って振動体には実質上助勢力は加わらな
い。しかし、角速度が加わってこれによりy振動を生ず
ると、振動体が近づく助勢電極(例えば62/72)の静電
気力が増大し振動体が離れる助勢電極(63/73)の静電
気力が低下し、角速度によるy振動が両助勢電極(62,63
/72,73)によって増幅され、角速度対y振動のゲインが
大きい。両助勢電極(62,63/72,73)に印加する直流電圧
レベルにより、1つのセンサ設計で各仕様のセンサ感
度,測定範囲などを任意に調整,設定しうる。よって高
感度で低コストのセンサを実現できる。
【0013】一方、両助勢電極(62,63/72,73)間に交流
電圧を印加すると、一方の助勢電極(例えば62,63)の静
電気力(吸引力)が強いとき他方の助勢電極(72,73)の
静電気力(吸引力)が弱く、これが切換わるので、振動
体が、角速度が加わったときと同様にy振動する。変位
検出手段(12,13/22,23)が検出するy振動と、加えた交
流電圧の静電気力対応の角速度Ωとを照合することによ
り、角速度センサの動作の正否,ならびに、角速度検出
特性(入力角速度対出力検出信号の関係)をチェックす
ることができ、角速度検出特性を設計特性に合わす校正
(電気回路の信号処理特性の調整)を行なうことができ
る。
【0014】また、両助勢電極(62,63/72,73)間に交流
電圧を印加しかつそのレベルを数種の低周波数で変動
(振幅変調)させ、変位検出手段(12,13/22,23)が検出
するy振動と、加えた交流電圧の静電気力対応の角速度
Ωおよび変調周波数とを照合することにより、角速度セ
ンサの動作の正否,角速度検出特性(入力角速度対出力
検出信号の関係)および周波数特性(入力角速度の周波
数対出力検出信号の関係)をチェックすることができ、
角速度検出特性および周波数特性を設計特性に合わす校
正(電気回路の信号処理特性の調整)を行なうことがで
きる。 (4)y変位助勢用の第1および第2電極手段(62,63/
72,73)に、複数の角速度レベルの静電気力用の交流電圧
を順次印加して、前記変位検出手段(12,13/22,23)の検
出値を読込んで、検出値を角速度に変換する電気信号処
理系の変換特性を設定する計測制御手段(TCR);を更に
備える。これによれば、上述の角速度検出特性の校正が
自動的に行なわれる。 (5)y変位助勢用の第1および第2電極手段(62,63/
72,73)に、複数の周波数の静電気力用の電圧を順次印加
して、前記変位検出手段(12,13/22,23)の検出値を読込
んで、検出値を角速度に変換する電気信号処理系の、周
波数特性を設定する計測制御手段(TCR);を更に備え
る。これによれば、上述の周波数特性の校正が自動的に
行なわれる。
【0015】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0016】
【実施例】図1に、本発明の一実施例を示す。この実施
例においては、絶縁層を形成したシリコン基板100に
は、導電性ポリシリコンの、浮動体アンカーa1〜a
4,駆動電極5a,5b/6a,6bのアンカー,駆動
検出電極15a,15b/16a,16bのアンカー,
角速度検出電極12,13/22,23および助勢電極
62,63/72,73のアンカーが接合しており、こ
れらのアンカーは、シリコン基板100上の絶縁層の上
に形成された配線により、図示しない接続電極に接続さ
れている。
【0017】リソグラフによる半導体プロセスを用い
て、シリコン基板100から浮きしかも浮動体アンカー
a1〜a4に連続した、導電性ポリシリコンの、x,y
方向に撓み性が高いばね梁b1〜b4、ならびにこれら
に連続した帯板状の連結梁c1,c2が形成されてい
る。これらの連結梁c1,c2は、中心Oを通るx軸お
よびy軸に関して対称であり、浮動体アンカーa1〜a
4およびばね梁b1〜b4は、x軸およびy軸に関して
対称に分布する。
【0018】連結梁c1,c2には、それらに連続する
各4本のx方向に撓み性が高いばね梁31〜34/35
〜38で、それらに連続する第1駆動枠7,第2駆動枠
17が支持されている。第1,第2駆動枠7,17は矩
形枠であり、それらと一体にかつ内側に、第1振動体1
1および第2振動体21が連続している。これらの要素
も、シリコン基板100から浮いており、導電性ポリシ
リコンである。
【0019】第1,第2の駆動枠7と17、第1,第2
の振動体11と21、はセンサ中心Oを通るx軸および
y軸に関して対称な形状であって対称な位置にあり、ば
ね梁31〜34/35〜38も、x軸およびy軸に関し
て対称である。
【0020】第1,第2の駆動枠7,17それぞれのy
平行2辺には、y方向に等ピッチで分布しx方向に突出
する櫛歯状の可動電極があり、駆動電極アンカーに連続
した、導電性ポリシリコンの駆動電極5a,5b/6
a,6b、および、駆動検出電極アンカーに連続した、
導電性ポリシリコンの駆動検出電極15a,15b/1
6a,16bに、可動電極のy方向分布の空間に突出す
る櫛歯状の固定電極がありy方向に分布している。
【0021】駆動電極5aと5bに、また6aと6bに
交互に、駆動枠7,17の電位(略機器ア−スレベル)
より高い電圧を印加することにより、駆動枠7,17が
x方向に振動する。駆動枠7,17を共振音叉振動とす
るために、駆動枠7,17のx振動は相対的に逆相にす
る。
【0022】駆動枠7および振動体11でなる第1振動
系と、駆動枠17および振動体21でなる第2振動系と
を、共振音叉振動させることにより、エネルギ消費効率
が高いx励振となる。なお、第1および第2駆動枠7,
17のx振動の共振周波数は同一に設計され、角速度検
出感度を高くするために、それらのy振動の共振周波数
はx振動の共振周波数より数100Hz程度高い値、ま
たは、低い値に設計されている。
【0023】駆動枠7,17がx方向に共振音叉振動す
ることにより、駆動枠7と駆動検出電極15a,16b
との間の静電容量が逆相で振動し、かつその容量振動と
逆相で、駆動枠17と駆動検出電極15b,16bとの
間の静電容量が振動する。
【0024】駆動枠7,17と一体の振動体11,21
も大略で枠形状であるが、x方向に延びる複数の渡し梁
がy方向に等ピッチで存在し、y方向で隣り合う渡し梁
の間の空間に、各1対の導電体ポリシリコンの固定検出
電極12,13/22,23があり、また固定検出電極
と同一構造の助勢用電極62,63/72,73があ
り、基板100上の検出電極用の各アンカーで支持され
それと電気的に連続である。
【0025】対の検出電極12,13(22,23)間
は絶縁されているが、振動体11(21)のy振動(y
変位)を検出するための各対電極12,13(22,2
3)の、各対間で対応位置にある検出電極は、電気リ−
ドに共通接続され、チャ−ジアンプ46,47(56,
57)に接続されている。
【0026】同様に、対の助勢電極62,63(72,
73)間は絶縁されているが、振動体11(21)のy
振動(y変位)を助勢するための各対電極62,63
(72,73)の、各対間で対応位置にあるものは、電
気リ−ドに共通接続され、助勢電圧回路64,74に接
続されている。助勢電圧回路64,74はそれぞれ、電
圧制御周波数可変発振器(VCO),振幅変調器および
直,交流電圧出力回路を含み、計測コントロ−ラTCR
が指示するレベルの、指示する周波数の交流電圧又は直
流電圧を助勢電極62,63(72,73)に出力す
る。
【0027】振動体11,21がx方向に音叉振動して
いるとき、中心Oを通るz軸廻りの角速度が加わると、
振動体11,21が、y成分も有する相対的に逆相の楕
円振動となり、これによって電極12,13/22,2
3にy振動対応の静電容量振動を生ずる。電極12,1
3の静電容量振動は相対的に逆相、同様に電極22,2
3の静電容量振動も相対的に逆相である。そして、振動
体11,21のy振動が逆相であるので、電極12,2
2の静電容量振動は相対的に逆相、同様に電極13,2
3の静電容量振動は相対的に逆相である。
【0028】角速度計測時には、計測コントロ−ラTC
Rが、駆動枠7,17をx方向に共振周波数で駆動する
駆動信号A,Bを発生して、それらを駆動回路41およ
び51に与えると共に、同期検波用の同期信号を同期検
波回路45a,45b,50a,50bに与える。
【0029】駆動信号A,Bに同期して、駆動回路41
/51が駆動電極5a,6a/5b,6bに駆動電圧
(パルス)を印加する。これにより、第1/第2駆動枠
7/17を介して、駆動枠7と共に振動体11ならびに
駆動枠17と共に振動体21が、x方向に逆相で振動す
る。この振動によって、駆動検出電極15a,16a/
15b,16bの静電容量が逆相で振動する。この静電
容量の振動をチャ−ジアンプ42a,43a/42b,
43bが電圧振動(静電容量信号)に変換し、出力調整
(可調整ゲインアンプ)が電圧振動のピ−クレベルを実
質上同一に調整して、差動増幅器44a/44bに与え
る。
【0030】差動増幅器44a/44bは、与えられた
静電容量信号(逆相)を差動増幅し、一方の静電容量信
号の振幅を略2倍とし、ノイズを相殺した差動信号を発
生し、出力調整(可調整ゲインアンプによる増幅)をし
た後、計測コントロ−ラTCRおよび差動増幅器61に
与える。差動増幅器61は、差動増幅して同期検波回路
45a,45bに与える。同期検波回路45aは、駆動
信号と同相の同期信号に同期して、差動増幅器61が与
える差動信号すなわちx振動を表わすx振動検出電圧を
検波し、駆動パルス信号に対するx振動の位相ずれを表
わす位相信号を発生して計測コントロ−ラTCRに与え
る。同期検波回路45bは、駆動信号と同相の同期信号
に同期して、差動増幅器61が与える差動信号すなわち
x振動を表わすx振動検出電圧を検波し、x振動の振幅
を表わす振幅信号を発生して計測コントロ−ラTCRに
与える。
【0031】計測コントロ−ラTCRは、位相信号が表
わす位相を設定値に合わすための移相信号ならびに振幅
信号が表わすx振動の振幅を設定値に合わすための電圧
指示信号を、駆動回路41,51に与え、それを受けた
駆動回路41,51は、移相信号に対応して、駆動信号
に対する出力駆動電圧の位相をシフトし、電圧指示信号
に対応して出力電圧レベルをシフトする。同期検波回路
45a,45bの位相信号,振幅信号が実質上設定値に
なった状態で、駆動枠7,17のx振動すなわち共振音
叉振動は安定したものとなる。
【0032】安定した共振音叉振動の間に、中心Oを通
るz軸廻りの角速度が加わると、コリオリ力が駆動枠
7,17に加わり、これらに、x振動に加えてy振動を
含む楕円運動を起こさせる。ところで駆動枠7,17
は、x方向には撓み性が高いがy方向には剛性が高いば
ね梁31〜34,35〜38で支持されているので、連
結梁c1,c2が駆動枠7,17と共にy方向に振動す
る。駆動枠7,17のy振動は相対的に逆相であるの
で、連結梁c1,c2は、中心Oを通るz軸を中心にね
じり(旋回)振動する。
【0033】図2に、駆動信号A,Bと、x振動および
y振動を示す。再度図1を参照すると、駆動枠7と一体
の振動体11のy振動を検出する対の検出電極12,1
3の静電容量が逆相で振動し、これを表わす静電容量信
号をチャ−ジアンプ46,47が発生し、出力調整(可
調整ゲインアンプ)が電圧振動のピ−クレベルを実質上
同一に調整して、差動増幅器48に与える。差動増幅器
48が、両信号の差動信号すなわち一方の静電容量信号
の振幅を略2倍とし、ノイズを相殺した差動信号、を発
生し出力調整(可調整ゲインアンプ)でレベルを調整し
た後、差動増幅器49に与える。同様な、駆動枠17と
一体の振動体21のy振動を検出する対の検出電極2
2,23の静電容量が、差動増幅器49に与えられる。
したがって差動増間器49の差動出力は、第1振動体1
1と第2振動体21の各信号処理回路に同時に実質上同
一レベルで作用するノイズを相殺し、しかも、加,減速
度,振動など、第1,第2振動体11,21に同時に同
方向に作用する外力による振動体のy変位成分(これも
ノイズに該当する)も相殺した、角速度起因のy振動を
増幅した検出信号であり、角速度検出感度が高く、S/
Nが高い。
【0034】この差動出力すなわち検出信号は、同期検
波回路50a,50bに与えられ、同期検波回路50a
は、駆動信号と同相の同期信号に同期して、検出信号を
検波し、角速度の方向を表わす位相信号を発生する。同
期検波回路50bは、角速度の絶対値を表わす振幅信号
を発生する。
【0035】助勢電圧回路64/74が、助勢電極6
2,63/72,73に同一の直流電圧を与えると、共
にy方向ではあるが、反対方向の静電気力(吸引力)が
振動体11/21に加わり、それらが相殺し合って振動
体には実質上助勢力は加わらない。しかし、角速度が加
わってこれによりy振動を生ずると、振動体が近づく固
定電極(例えば62/72)の静電気力が増大し振動体
が離れる固定電極(63/73)の静電気力が低下し、
角速度によるy振動が両助勢電極62,63/72,7
3によって増幅され、角速度対y振動のゲインが大き
い。両助勢電極62,63/72,73に印加する直流
電圧レベルにより角速度対y振動のゲインを設定しう
る。
【0036】一方、助勢電圧回路64/74が、両助勢
電極62,63/72,73間に交流電圧を印加する
と、一方の助勢電極(例えば62,63)の静電気力
(吸引力)が強いとき他方の助勢電極(72,73)の
静電気力(吸引力)が弱く、これが切換わるので、振動
体11/21が、角速度が加わったときと同様にy振動
する。
【0037】図7に、サインカ−ブ状の変化を示す疑似
コリオリ力を振動体11,21に加えたときの、振動体
11,21のy変位と、y振動速度を示す。
【0038】差動増幅器48/58の出力と、加えた交
流電圧の静電気力対応の角速度Ωとを照合することによ
り、角速度センサの動作の正否,ならびに、角速度検出
特性(入力角速度対出力検出信号の関係)をチェックす
ることができ、角速度検出特性を設計特性に合わす校正
(電気回路の信号処理特性の調整)を行なうことができ
る。また、両助勢電極62,63/72,73間に加え
る交流電圧のレベルを数種の低周波数で変動(振幅変
調)させ、差動増幅器48/58の出力と、加えた交流
電圧の静電気力対応の角速度Ωおよび変調周波数とを照
合することにより、角速度センサの動作の正否,角速度
検出特性(入力角速度対出力検出信号の関係)および周
波数特性(入力角速度の周波数対出力検出信号の関係)
をチェックすることができ、角速度検出特性および周波
数特性を設計特性に合わす校正(電気回路の信号処理特
性の調整)を行なうことができる。
【0039】この実施例では、出力調整(ゲイン可調整
の増幅器)を備えているので、さまざまな理由で差動構
成の信号のアンバランスが発生しても駆動信号とチャ−
ジアンプの出力段、ならびに必要に応じて差動増幅器の
入力段で調整し、駆動検出,角速度検出の信号のノイズ
を低減しかつ検出信号間のアンバランスを調整すること
ができるため、角速度検出のS/Nを高くすることがで
きるのは勿論、センサの歩留りを高くし、低コスト化す
ることができる。
【0040】計測コントロ−ラTCRはマイクロコンピ
ュ−タおよび入出力電気回路を含むコンピュ−タシステ
ムであり、角速度センサの異常チェックならびに、前記
角速度検出特性の校正および周波数特性の校正を自動的
に行なう。なお、この実施例は車両に搭載されており、
車両の停止中/走行中を判定するための図示しない車両
上状態情報発生器の信号も計測コントロ−ラTCRに与
えられる。計測コントロ−ラTCRには、車両上イグニ
ションキ−がオン(エンジン動作中)のときに動作電圧
(電源)が印加される。
【0041】図3に、計測コントロ−ラTCRの計測制
御の概要を示す。動作電圧が印加されると計測コントロ
−ラTCRのマイクロコンピュ−タは、初期化を行なっ
た後、「x励振の周波数f,電圧V,Veの設定」Aを
行なう。ここではまず、駆動回路41,51を介して、
設計範囲の下限値である初期周波数f0,設計範囲の中
位値である初期電圧V0の電圧パルス出力を開始し、助
勢電極62,63/72,73には、設計範囲の中位値
である初期助勢直流電圧Ve0を印加する(ステップ
1)。以下カッコ内には、「ステップ」という語を省略
して、ステップNo.数字のみを記す。
【0042】その後、t0周期でx励振の周波数fを小
値Δfづつ高くし、駆動回路41,51に与える駆動信
号A(周波数f)に対するx振動検出信号(差動増幅器
44a,44bの出力)の位相ずれが、進み90°(周
波数fが駆動枠11,21のx振動の共振周波数より低
い)から遅れ90°(周波数fが駆動枠11,21のx
振動の共振周波数より高い)に切換わったかをチェック
し、周波数fのシフトアップ回数N0をカウントする
(2〜7の繰返し)。すなわち、駆動枠11,21の共
振周波数をわずかに越える周波数まで、x励振周波数f
を高くする。シフトアップ回数N0が設定値PN0に達
すると(周波数fが設計上限値を越えると)、センサ故
障と見なして、エラ−報知をし、そこで待機する(1
1)。
【0043】設定値PN0に達する前に、x振動検出信
号が遅れ90°に切換わると、そのときのx励振周波数
fは、駆動枠11,21の共振周波数又はそれよりわず
かに高い周波数である。これを認知すると計測コントロ
−ラTCRは、x振動検出信号(差動増幅器44a,4
4bの出力)の振幅(検出振幅)が、比較的に広い設定
範囲R0内にあるかをチェックし(8)、外れていると
駆動回路41,51の出力電圧Vおよび必要に応じて助
勢電極62,63/72,73の助勢直流電圧Veを、
検出振幅が設定範囲R0内に入る方向に調整する
(9)。出力電圧レベルV又は助勢直流電圧Veが設計
範囲を外れるときは、センサ故障と見なして、エラ−報
知をし、そこで待機する(11)が、出力電圧レベル
V,助勢直流電圧Veが共に設計範囲内で検出振幅が設
定範囲R0内に入ると、「x振動の安定性判定」(1
2)を実行する。
【0044】「x振動の安定性判定」(12)で計測コ
ントロ−ラTCRは、検出振幅のピ−ク値を連続m個検
出し、それらの平均値を算出する。そして平均値に対す
る各ピ−ク値の差が、平均値の±0.1%を越えるかを
チェックして、越えると周波数をΔf分下げ、そしてま
たピ−ク値のばらつきチェックする(12〜15)。周
波数を初期周波数f0まで下げてもばらつきが±0.1
%以内に入らないときは、センサ故障と見なして、エラ
−報知をし、そこで待機する(11)が、初期周波数f
0までにばらつきが±0.1%以内になると、x振動検
出信号(差動増幅器44a,44bの出力)の振幅(検
出振幅)が、前記設定範囲R0より極く狭い第2設定範
囲R1内にあるかをチェックする(16)。そして設定
範囲R1内にないと、駆動回路41,51の出力電圧レ
ベルVと必要に応じて助勢直流電圧Veを、検出振幅が
設定範囲R1内に入る方向に調整する(17)。この調
整は、微細に行なう。すなわち1回の電圧変更量は小値
である。検出振幅が設定範囲R1内に入らないで出力電
圧レベルV又は助勢直流電圧Veが設計範囲を外れると
きは、センサ故障と見なして、エラ−報知をし、そこで
待機する(11)。検出振幅が設定範囲R1内に入った
ときには、「零点ドリフト判定」Bに進む。「零点ドリ
フト判定」Bでは、助勢直流電圧Veに角速度Ω=+
0.5°/秒相当の静電気力を振動体11,21に与え
る周波数fの交流電圧を加えた電圧を、助勢電圧回路6
4,74を介して助勢電極62,63/72,73に印
加して振動体11,21のy振動(差動増幅器48,4
9/58,59の出力)を読取り、また、助勢直流電圧
Veに角速度Ω=−0.5°/秒相当の静電気力を振動
体11,21に与える周波数fの交流電圧を加えた電圧
を助勢電極62,63/72,73に印加して振動体1
1,21のy振動を読取って、2つの読取り値の中点を
算出し、中点値(ドリフト零点値)が、許容範囲内であ
るかをチェックして、許容範囲を外れていると、「ドリ
フト調整」Cに進み、中点値を零とするために、差動増
幅器48,49の入力に至るゲインと、必要に応じて助
勢電極62,63/72,73に加える助勢直流電圧V
eを差分調整する。差分調整では、助勢電極62,63
に関しては、一方のみを高く又は低くまた必要に応じて
一方を高くし他方を低くする。助勢電極72,73に関
しても同様である。
【0045】そしてまた「零点ドリフト判定」Bを行な
いここで、角速度Ω=±0.5°/秒相当の静電気力を
与える直流電圧に助勢電圧Veを加えた電圧を、振動体
11,助勢電極62,63/72,73に印加する。該
電圧(直流電圧+助勢電圧Ve)が設定範囲を外れる
か、又は中点値が許容範囲(0と見なせる範囲)になる
まで、「零点ドリフト判定」Bおよび「ドリフト調整」
Cを繰返し、該電圧(直流電圧+助勢電圧Ve)が設定
範囲を外れると、センサ故障と見なして、エラ−報知を
し、そこで待機する(11)。中点値が許容範囲内にな
ったときには、助勢電圧Veをバイアス値としてレジス
タ(内部メモリの一領域)にセ−ブして、「検出感度調
整」Dに進む。
【0046】図4に「検出感度調整」Dの内容を示す。
これに進むと計測コントロ−ラTCRは、±0.5,±
1.0,±10.0,±20.0,±50.0,±10
0°/秒相当の静電気力を与える、周波数fの交流電圧
に、先にセ−ブしたバイアス値(Ve)を加えた電圧を
助勢電極62,63/72,73に順次に印加して、同
期検波回路50a,50bの出力(角速度信号)を読取
る(21)。これは、計12点の疑似角速度電圧の印加
と角速度信号の読取りである。12点の印加電圧対応の
疑似角速度(横軸)と、各点の角速度信号との関係を直
線(一次式)で近似し、近似直線関数、角速度信号(レ
ベル)=a×角速度+b、を求める(22)。そして該
近似直線関数のb値が、設定範囲(実質上零領域)内で
あるかをチェックする(23,24)。設定範囲を外れ
ていると、最初の「x励振の周波数f,電圧Vの設定」
Aに戻る。
【0047】b値が設定範囲内であると、前記近似直線
関数のa値(傾き)が設定範囲内であるかをチェックす
る(25,26)。設定範囲を外れていると、設定範囲
に入る方向に、差動増幅器49の入,出力ゲインおよび
/又は同期検波回路50bの入,出力ゲインを調整する
(27)。一回の調整(ゲイン変更)を行なう毎に、上
述の12点のサンプリング(21)に戻る。a値が設定
範囲に入らないで、調整範囲外となると、最初の「x励
振の周波数f,電圧Vの設定」Aに戻る(28)。a値
が設定範囲に入ると、「線形性調整」Eに進む(2
6)。
【0048】図5に、「線形性調整」Eの内容を示す。
これに進むと計測コントロ−ラTCRは、±0.5,±
1.0,±10.0,±20.0,±50.0,±10
0°/秒相当の静電気力を与える、周波数fの交流電圧
に、先にセ−ブしたバイアス値(Ve)を加えた電圧を
順次に助勢電極62,63/72,73に印加して、同
期検波回路50a,50bの出力(角速度信号)を読取
る(31)。これは、計12点の疑似角速度電圧の印加
と角速度信号の読取りである。12点の印加電圧対応の
疑似角速度(横軸)と、各点の角速度信号との関係を直
線(一次式)で近似し、近似直線関数、角速度信号(レ
ベル)=A×角速度+B、を求める(32)。次に12
点それぞれの、該近似直線に対する距離を算出し(3
3)、それらが設定範囲内であるかをチエックして(3
4)、設定範囲を外れるものがあると、最初の「x励振
の周波数f,電圧Vの設定」Aに戻る(34)。算出し
た距離(12点)がすべて設定範囲内にあると、12点
の連なりを近似する2次曲線関数を算出する(35)。
そして算出した2次曲線上の点をステップ32で算出し
た近似直線上に移すための逆関数(検出値補正関数)を
算出する(36)。そして逆関数に上記12点の計測値
を与えて各逆関数値(補正値)を算出して(計測値に線
形補正を施して)(37)、算出した12点の補正値の
線形性を判定する(38)。ここでは、近似直線に対す
る各補正値の距離を算出する。そして、算出した距離
(12点)が設定範囲内かをチェックして(39)、す
べてが設定範囲内であると、「周波数特性調整」Fに進
む。設定範囲を外れるときには、最初の「x励振の周波
数f,電圧Vの設定」Aに戻る。
【0049】図6に、「周波数特性調整」Fの内容を示
す。ここではまず、周波数0(直流),1,3,5,1
0,30Hzで変調した、±100°/秒相当の静電気
力を与える周波数fの電圧に、バイアス値Veを加え電
圧を順次に印加して、同期検波回路50a,50bの出
力(角速度信号)を読取る(41)。これは、計6点
の、周波数が異なる疑似角速度電圧の印加と角速度信号
の読取りである。次に計測コントロ−ラTCRは、6点
の計測値の連なりを表わす、横軸に角速度周波数を、縦
軸に角速度をとった近似楕円関数を算出する(42)。
そして該楕円関数に対する計測値6点の分散を算出し
(43)、設定範囲内かをチェックする(44)。設定
範囲内であると、設計範囲内の角速度周波数において、
該楕円関数上にある計測値を、該楕円と縦軸との交点を
通る、横軸に平行な直線上に移すための周波数対応のゲ
インを、差動増幅器49の出力増幅器に設定する(4
5)。そして「角速度計測」Gに進む。
【0050】「角速度計測」Gにおいて計測コントロ−
ラTCRは、図示しない車両上状態情報発生器の信号に
基づいて車両停止中か走行中かを判定し、走行中は、上
述の処理で設定した周波数f,電圧Vの電圧パルスを駆
動電極5a,6a/5b,6bに印加し、助勢電極6
2,63/72,73にはセ−ブしている助勢直流電圧
Veを印加して、所定周期で同期検波回路50a,50
bの検出信号を読込んで、同期検波回路50bの信号
を、ステップ36で設定した逆関数に基づいて補正して
角速度値を得て、角速度デ−タ(方向と大きさ)を、図
示しないホストコンピュ−タに出力する。
【0051】車両停止中となったときには、所定周期で
「角速度計測」Gから上述の「x励振の周波数f,電圧
V,Veの設定」Aに進む。それから「零点ドリフト判
定」B,「ドリフト調整」C,「検出感度調整」Dおよ
び「線形性調整」Eを経て、「角速度計測」Gに進む。
したがって車両停止中は、所定周期で角速度センサのチ
ェックと計測回路の校正が行なわれる。
【0052】なお、図1に示す角速度センサは、駆動枠
7,17をそれぞれ駆動回路41,51で共振x振動駆
動するが、このx振動駆動を駆動枠7,17の一方のみ
としてもよい。その場合、駆動枠7,17がばね梁31
〜38および連結梁c1,c1で連結されているので、
一方の駆動枠7のみを共振周波数でx振動駆動すると、
駆動枠7が共振周波数で共振する。また、振動体11,
21を駆動枠7,17と一体としているが、振動体1
1,21から分離し、ばね梁で振動体11,21を駆動
枠7,17に連結した構造としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の平面図である。
【図2】 図1に示す駆動回路41,42のそれぞれに
与えられる駆動信号A,B等を示すタイムチャ−トであ
り、(a)および(b)は駆動信号A,Bを、(c)は
振動体11,21のx振動を、(d)は、助勢電極6
2,63/72,73に助勢電圧Veを印加していない
ときの振動体11,21のy振動を、(e)は助勢電圧
Veを、(f)は助勢電極62,63/72,73に助
勢電圧Veを印加しているないときの振動体11,21
のy振動を、それぞれ示す。
【図3】 図1に示す計測コントロ−ラTCRの計測制
御の概要を示すフロ−チャ−トである。
【図4】 図3に示す「検出感度調整」Dの内容を示す
フロ−チャ−トである。
【図5】 図3に示す「線形性調整」Eの内容を示すフ
ロ−チャ−トである。
【図6】 図3に示す「周波数特性調整」Fの内容を示
すフロ−チャ−トである。
【図7】 サインカ−ブ状の変化を示す疑似コリオリ力
を図1に示す振動体11,21に加えたときの、該疑似
コリオリ力,振動体11,21のy変位および、y振動
速度を示すグラフである。
【符号の説明】
a1〜a8:アンカー b1〜b8,1〜3,8〜10,19,20:ばね梁 c:連結枠 4:駆動枠 5,6:駆動電極 7:第1駆動枠 11:第1振動体 12,13,22,2
3:y変位検出電極 14,24,64:振動枠 15,16,65,6
6:駆動変位検出電極 25,26:周波数調整用電極 31〜38:ばね梁 62,63/72,73:助勢電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】x,y方向に撓み性が高い浮動支持部材で
    基板に対して浮動支持され、x方向に並び、並びの中間
    点Oを通るy軸に関して対称な第1および第2振動体;
    第1および第2振動体の少くとも一方をx方向に振動駆
    動する励振手段;第1および第2振動体のy振動を検出
    する変位検出手段;および、第1および第2振動体の少
    くとも一方に、y方向の力を与えるy変位助勢手段;を
    備える角速度検出装置。
  2. 【請求項2】x,y方向に撓み性が高い浮動支持部材で
    基板に対して浮動支持され、x方向に並び、並びの中間
    点Oを通るy軸に関して対称な第1および第2振動体;
    第1および第2振動体の少くとも一方をx方向に振動駆
    動する励振手段;第1および第2振動体のy振動を検出
    する変位検出手段;第1振動体にy方向の静電気力を与
    えるためのy変位助勢用の第1電極手段;第2振動体に
    y方向の静電気力を与えるためのy変位助勢用の第2電
    極手段;および、y変位助勢用の第1および第2電極手
    段に静電気力用の電圧を印加する手段;を備える角速度
    検出装置。
  3. 【請求項3】y変位助勢用の第1および第2電極手段
    は、それぞれ、振動体がy方向の一方の方向に移動する
    とき振動体が近付く助勢電極および他方の方向に移動す
    るとき振動体が近付く助勢電極を含む、請求項2記載の
    角速度検出装置。
  4. 【請求項4】y変位助勢用の第1および第2電極手段
    に、複数の角速度レベルの静電気力用の交流電圧を順次
    印加して、前記変位検出手段の検出値を読込んで、検出
    値を角速度に変換する電気信号処理系の変換特性を設定
    する計測制御手段;を更に備える、請求項2記載の角速
    度検出装置。
  5. 【請求項5】y変位助勢用の第1および第2電極手段
    に、複数の周波数の静電気力用の交流電圧を順次印加し
    て、前記変位検出手段の検出値を読込んで、検出値を角
    速度に変換する電気信号処理系の、周波数特性を設定す
    る計測制御手段;を更に備える、請求項2又は請求項4
    記載の角速度検出装置。
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