JP2000009000A - インジェクタの取付け構造 - Google Patents
インジェクタの取付け構造Info
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Abstract
達を遮断し、エンジンの静粛性を向上することにある。 【解決手段】 インジェクタ1の先端部であるノズル部
21がエンジン本体3内の燃焼室Cに開口する取付け穴
16に環状シール部材23を介して弾性支持され、後端
部、例えば管状連結部17がエンジン本体3に取付けら
れインジェクタ1に燃料供給するデリバリパイプ14を
介してエンジン本体3に弾性支持されたことを特徴とす
る。
Description
間、特にガソリン筒内噴射式内燃機関に用いるインジェ
クタの取り付け構造に関する。
(ガソリン)噴射方式の内、筒内噴射方式を採用するも
のは吸気管噴射方式と比較し、希薄燃焼が実現でき、燃
料消費量を低減することが可能であり、大気汚染を減少
する上で有利である。このような筒内噴射式のガソリン
エンジンでは、シリンダ内に直接燃料を供給することよ
りインジェクタ(燃料噴射弁)の先端のノズルを燃焼室
に対向配備する。このためインジェクタはエンジンの爆
発、膨張時の筒内圧力をノズル先端部で受けることとな
り、このインジェクタの取付けにあたってはエンジン本
体側に形成されたインジェクタの取付け穴よりのインジ
ェクタの脱落を防止し、同時に燃焼ガスの漏れ等を防止
する必要がある。例えば、このインジェクタの取り付け
にあたってはボルトでエンジン本体に締め付けられるイ
ンジェクタ押えが用いられ、このインジェクタ押えによ
りインジェクタを筒内圧力より強い軸力でエンジン本体
側に押しつけ固定している。
では、エンジン本体を成すシリンダヘッド100にイン
ジェクタ取り付け穴101を形成し、その取り付け穴内
にインジェクタ102の先端形状に対応させて、段差状
に拡径してなるインジェクタ取付け面103が形成され
る。このインジェクタ取付け面にはインジェクタの拡径
部104が当接し、この拡径部とインジェクタ取付け面
103の間にシール部材(ガスケット)105が介装さ
れる。更に、シリンダへッド100にはインジェクタ取
付け面103より上方側に燃料供給用のデリバリパイプ
106の取付け面107が形成されており、この取付け
面にはデリバリパイプより延出する固定アーム108が
ボルトで固定される。ここでのインジェクタ102はそ
の上端に嵌合軸109を有し、この嵌合軸をデリバリパ
イプ106のインジェクタ取付部110に嵌挿し、デリ
バリパイプ106を介して燃料をインジェクタ102に
供給可能に構成される。更に、インジェクタ取付部11
0には筒状のねじ部材111が螺着され、同ねじ部材の
先端の環状押圧部112がインジェクタ102の環状段
部113をインジェクタ取付け面103に向けて押圧
し、これによりシール部材105がつぶされ、同シール
部材により燃焼ガスの漏れを防止している。このため、
インジェクタはシリンダへッドに対して、金属接触した
状態で保持されることとなる。
246992号公報に開示される。
インジェクタの取付け構造では、インジェクタがインジ
ェクタ取り付け穴の段部等に直接金属接触したり、イン
ジェクタ取り付け面103にシール部材105を介し密
に圧接されている。このため、これら各当接部位はイン
ジェクタの駆動音をエンジン本体側に拡散伝達し易くな
るため、従来のインジェクタの取付け構造を用いた場
合、エンジン騒音を高めるという問題が生じる。
ンジン本体側への伝達を遮断し、エンジンの静粛性を向
上できるインジェクタの取付け構造を提供することにあ
る。
めに、請求項1の発明は、エンジン本体に同エンジン本
体内の燃焼室に開口する取付け穴を設け、上記取付け穴
にインジェクタの先端部がシール部材を介して弾性支持
され、上記インジェクタに燃料供給するデリバリパイプ
が上記エンジン本体に取付けられ、上記デリバリパイプ
を介して上記インジェクタの後端部がエンジン本体に弾
性支持されていることを特徴とする。このため、インジ
ェクタの先端部及び後端部がエンジン本体に弾性支持さ
れているので、両者間が金属接触等により密に接触する
部位を低減でき、インジェクタの駆動音がエンジン本体
側へ伝達することを防止し、エンジン騒音を低減でき
る。更に、インジェクタが先端部で受ける筒内圧による
押圧力はデリバリパイプよりエンジン本体に受け止めら
れ、インジェクタを確実にエンジン本体に取付け支持で
き、しかも、シール部がインジェクタの先端部と取付け
穴との間のシール性を確実に維持できる。
記インジェクタの先端部が上記直状部にシール部材を介
して弾性支持されることが良い。この場合、インジェク
タの先端部がその軸線方向にずれが生じたとしてもシー
ル部材が取付け穴の直状部との間のシール性を確実に安
定して維持できる。
形態例としてのインジェクタの取付け構造を示した。こ
こで図3はインジェクタの取付け構造を装備する筒内噴
射型多気筒エンジン(以後単にエンジンと記す)Eを上
方からみた平面図であり、図2はエンジンE内の一つの
インジェクタ1の取付け部分を示す要部断面図である。
図2、図3に示すように、エンジンEの本体はヘッドカ
バー2を上部にボルト止めしたシリンダヘッド3とその
下方のシリンダブロック4及び図示しないクランクケー
スやクランクカバーをこの順に重ねて一体化して構成さ
れる。
のシリンダSを配備し、各シリンダS内には頂面に凹部
を有するピストン5が摺動自在に嵌装され、各シリンダ
Sの上部には燃焼室Cが形成される。このシリンダブロ
ック4の下部にはピストン5の往復動を回転運動に変換
する図示しないクランクシャフトやコンロッド等が収容
されている。なお、このエンジンEの各気筒の構成はほ
ぼ同一であるので、図3において同一部材には同一符号
を付し、重複説明を略す。
けられる各シリンダSとの対向部位にシリンダ対向下壁
面11が形成される。この下壁面11は各シリンダSの
軸線Lを連結してなるシリンダヘッド3の長手方向中心
線L1(図3参照)を挾んで一側(図3で上側)に一対
の吸気ポート6が他側(図3で下側)に一対の排気ポー
ト7がそれぞれ配備される。更に、シリンダ対向下壁面
11のほぼ中央位置には点火プラグ12が装着され、シ
リンダ対向下壁面11の周縁側端部で一対の吸気ポート
6の間には燃料噴射用のインジェクタ1が配備される。
ヘッド3の長手方向に長い燃料供給用のデリバリパイプ
14が配備される。このデリバリパイプ14は燃料を流
通させるパイプ状の管状主部141を備え、この管状主
部より2つのアーム部142を延出形成している。図2
に示すように、シリンダヘッド3の側方壁面にはデリバ
リパイプ14の取付け面13が2か所に形成され、これ
らの両取付け面13にはデリバリパイプの2つのアーム
部142がインシュレータ15を介しボルトBで締付固
定される。なお、インシュレータ15は振動吸収性を示
す肉厚の弾性を有した樹脂、たとえばPP樹脂等で成形
され、これによりアーム部142と取付け面13との金
属接触を低減させている。
の一端には燃料ポンプP側より高圧化された燃料が供給
される高圧パイプ24が接続され、他端にはインジェク
タ1からオーバーフローした燃料を高圧調整弁V側に導
く戻り管25が接続される。なお高圧調整弁Vを通過し
た燃料は不図示の燃料タンクへ戻される。
2つのアーム部142の外に、4つのインジェクタ取付
部143が一体形成される。各インジェクタ取付部14
3は各気筒のインジェクタ1との対向位置に対向配備さ
れ、各インジェクタ側に燃料を導入するよう略筒状に突
き出し形成される。このインジェクタ取付部143は、
図1に示すように、その内側に嵌合穴hを、外側に外螺
子部nをそれぞれ形成される。嵌合穴hは管状主部14
1内の燃料路rと連通する。次に、デリバリパイプ14
に連結される第1気筒のインジェクタ1の説明を図1に
沿って説明する。なお、その他の気筒のインジェクタも
同様の取付け構造を採ることよりここでは重複説明を略
す。
1の端部で一対の吸気ポート6の間には燃焼室に向けて
開口する取付け穴16が形成される。この取付け穴16
は、図1に示すように、燃焼室C側に形成される小径の
直状部161とシリンダヘッド外側の外側開口部162
とこれら直状部161と外側開口部162を結ぶ段部1
63とで形成され、ここにインジェクタ1が嵌される。
インジェクタ1は、デリバリパイプ14の嵌合穴hに嵌
合される後端部としての管状連結部17と、管状連結部
17の基端側に設けられインジェクタ取付部143の先
端に当接可能なフランジ状の環状突部18と、環状突部
18より下方に延出する小径部19と、小径部19の下
端に膨出形成される拡径部20と、この拡径部20の下
方に延出形成され先端に図示しない噴口を有する先端部
としてのノズル部21とを有する。ノズル部21は噴口
を開閉する図示しない針弁を備え、この針弁は拡径部2
0内の図示しない電磁ソレノイドの駆動に応じて噴口を
開閉するように構成される。
合される管状連結部17の先端には環状溝171が形成
され、この溝171に弾性体から成るシールリングeが
外嵌される。このシールリングeは嵌合穴hと管状連結
部17との間をシールするように形成される。デリバリ
パイプ14側の外螺子部nを形成されたインジェクタ取
付部143と、インジェクタ1側の環状突部18を形成
された管状連結部17とは固着部材であるねじ部材22
により互いが一体結合される。
ンジェクタ取付部143に形成された外螺子部nに螺合
する内螺子部mを形成され、この内螺子部mの一端側に
は、これより延出して管状連結部17に形成された環状
突部18を係止する環状係止部221を一体形成されて
いる。このねじ部材22はこれが外螺子部nに締め込ま
れると、環状突部18がインジェクタ取付部143の先
端部に圧接され、相対変位の無い状態で結合され、これ
によってインジェクタ1とデリバリパイプとが一体結合
され、管状主部141内の燃料をインジェクタ1のノズ
ル部21側に導入できる。
一体結合されたインジェクタ1は取付け穴16に嵌挿さ
れ、デリバリパイプ14のアーム部142およびインシ
ュレータ15を介しシリンダヘッド3にボルト止めさ
れ、確実に支持される。この支持状態において、インジ
ェクタ1の拡径部20は外側開口部162に同心的に遊
嵌され、ノズル部21は直状部161に同心的に遊嵌さ
れ、これによりインジェクタは取付け穴16に対して非
接触状態を保持する。ここで、ノズル部21はその長手
方向での中間位置に環状外溝211を形成され、この環
状外溝211にシール部材としての環状シール部材23
がずれなく外嵌される。この環状シール部材23は弾性
体でリング状に成形され、ここでは耐熱性が高い弾性体
の樹脂、例えばPTFE(フッ素樹脂系)やフッ素ゴム
等で成形される。
ノズル部21はそれ自体は直状部161に非接触状態を
保持し、しかも、環状シール部材23によりノズル部2
1と直状部161とのすき間を確実にシールする。上述
の環状シール部材23はノズル部21の環状外溝211
にずれなく外嵌されていたが、これに代えて、図4に示
すように、直状部161の中間部に環状内溝dを形成
し、そこに予め環状シール部材23’を嵌め込み、その
上で環状シール部材23’にノズル部21を嵌挿するよ
うに構成しても良い。この場合の環状シール部材23’
も弾性体であることが望ましく、例えば、内径を微小変
位可能なばね鋼から成るリング状部材を用いてもよい。
タの取付け構造を用いたエンジンにおけるインジェクタ
1の取付けを説明する。まず、エンジン本体側の上部に
位置するシリンダヘッド3の側方壁面には同シリンダヘ
ッドの長手方向に長い燃料供給用のデリバリパイプ14
が対設され、その2つのアーム部142がシリンダヘッ
ド3各取付け面13にそれぞれボルトにより止めされ
る。次いで、側方壁面の4つの取付け穴16に対し、ね
じ部材22および環状シール部材23を組み付け済のイ
ンジェクタ1を仮付けする。
17がデリバリパイプ14側のインジェクタ取付部14
3の嵌合穴hに嵌挿される。その後、デリバリパイプ1
4側の2つのアーム部142がインシュレータ15を介
しシリンダヘッド3にボルト止めされ、次いで、インジ
ェクタ1側のねじ部材22がデリバリパイプ14側の外
螺子部nに確実に締め込まれ、インジェクタとデリバリ
パイプとを一体結合する。この後、シリンダヘッド3に
固着されたデリバリパイプ14の一端には燃料ポンプP
側に連通する高圧パイプ24が、他端には高圧調整弁V
側に連通する戻り管25が接続されることとなる。
タの取付け構造によれば、アーム部142がシリンダヘ
ッド3に、ノズル部21が環状シール部材23を介し直
状部161に支持され、その他の部位をシリンダヘッド
3に対し非接触(フローティング状態)に保持できる。
このためインジェクタ1の駆動音のシリンダヘッド3側
への伝達を遮断でき、エンジン騒音を確実に低減でき
る。特にここでは、アーム部142がインシュレータ1
を介してシリンダヘッド3にボルト止めされ、ノズル部
21が環状シール部材23を介し直状部に支持されるた
め、燃焼ガスの漏れを防止した上で、インジェクタ1と
シリンダヘッド3が金属接触する部位をより確実に低減
でき、インジェクタ1の駆動音をより確実に遮断してエ
ンジン騒音を十分低減できる。
る押圧力はアーム部142よりボルトBを介しシリンダ
ヘッド3に受け止められ、インジェクタ1を確実にシリ
ンダヘッド3に取付け支持できる。しかも、たとえノズ
ル部21がその軸線方向にずれが生じても環状シール部
材23が直状部161との間のシール性を確実に維持で
きる。更に、ここでは固着部材であるねじ部材22を締
め込むことでインジェクタ取付部143と管状連結部1
7とを容易に一体結合できる。
着部材を成すねじ部材22がインジェクタ1側に予め組
み込まれていたが、これに代えて図5(a)に示すよう
に構成されても良い。この場合、インジェクタ取付部1
43aに環状突部18aを形成し、筒状連結部17aに
外螺子部nを形成する。そして、環状突部18aを係止
する環状係止部221を形成され外螺子部nに螺合する
固着部材としてのねじ部材22aをインジェクタ取付部
143a側に仮組み付けしておく。なお、インジェクタ
取付部143a側の環状突部18aと筒状連結部17a
との突合せ部位間にシールリングe’が配備される。こ
の場合も、外螺子部nにねじ部材22aを締め込むこと
により、インジェクタ取付部143aと筒状連結部17
aとを一体結合でき、これらの隙間をつぶされたシール
リングe’が確実にシールできる。
も良い。この場合、デリバリパイプ14側のインジェク
タ取付部143bとインジェクタ1側の筒状連結部17
bの各突端に環状突部18b、18b’をそれぞれ延出
形成し、両者の突合せ部位間にシールリングe”が配備
される。更に、環状突部18bの円周方向に複数のボル
ト挿通口iが、環状突部18b’の円周方向に複数のボ
ルト穴jがそれぞれ形成される。これらには固着部材と
してのボルトkが挿通され、その締め込みにより、イン
ジェクタ取付部143bと筒状連結部17bが一体結合
され、両者の隙間がシールリングe”により確実にシー
ルされる。図1のインジェクタの取付け構造に用いたね
じ部材22に代えて、図5(a),(b)の各変形例を
用いた場合も、ほぼ同様の作用効果が得られる。
はその後端部をエンジン本体にデリバリパイプを介し弾
性支持され、先端部を取付け穴にシール部材を介し弾性
支持され、その際、シール部材が先端部と取付け穴の隙
間をシールすると共にインジェクタのその他の部位がエ
ンジン本体に対し非接触に保持される。このため、イン
ジェクタの先端部及び後端部がエンジン本体に弾性支持
されているので、両者間が金属接触等により密に接触す
る部位を低減でき、インジェクタの駆動音がエンジン本
体側へ伝達することを防止し、エンジン騒音を低減し、
静粛性を向上できる。更に、インジェクタが先端部で受
ける筒内圧による押圧力はデリバリパイプよりエンジン
本体に受け止められ、インジェクタを確実にエンジン本
体に取付け支持でき、しかも、シール部材がインジェク
タの先端部と取付け穴との間のシール性を確実に維持で
きる。
たエンジンのインジェクタ取付け部位の拡大切欠断面図
である。
III−III線断面図である。
エンジンの概略平面図である。
ルリングの変形例の要部切欠断面図である。
部材およびその近傍部の切欠断面図であり、(a)は第
1の変形例、(b)は第2の変形例を示す。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】インジェクタの先端部が、エンジン本体内
の燃焼室に開口する取付け穴にシール部材を介して弾性
支持され、後端部が、上記エンジン本体に取付けられ上
記インジェクタに燃料供給するデリバリパイプを介して
上記エンジン本体に弾性支持されたことを特徴とするイ
ンジェクタの取付け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17269498A JP3991452B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | インジェクタの取付け構造 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17269498A JP3991452B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | インジェクタの取付け構造 |
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JP2000009000A true JP2000009000A (ja) | 2000-01-11 |
JP3991452B2 JP3991452B2 (ja) | 2007-10-17 |
Family
ID=15946631
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17269498A Expired - Lifetime JP3991452B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | インジェクタの取付け構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3991452B2 (ja) |
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