JP2000000716A - エンドミル - Google Patents

エンドミル

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JP2000000716A
JP2000000716A JP16724698A JP16724698A JP2000000716A JP 2000000716 A JP2000000716 A JP 2000000716A JP 16724698 A JP16724698 A JP 16724698A JP 16724698 A JP16724698 A JP 16724698A JP 2000000716 A JP2000000716 A JP 2000000716A
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cutting
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晃弘 山田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/48Chip breakers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム等の被削材に対して良好な切削
性能が得られるエンドミルを提供する。 【解決手段】 横引き用のエンドミル10において、外
周刃12のすくい角α1を18°〜20°とし、マージ
ン幅d=0.02〜0.08mmのマージンを設け、底
刃16にはコーナR部14の全周を含んで刃当りするよ
うにギャッシュ加工を施し、底刃16のすくい角β1
19°〜21°とする。たて彫り用のエンドミルの場合
には、外周刃のすくい角を18°〜20°とし、底刃に
はコーナR部の全周を含んで刃当りするようにギャッシ
ュ加工を施し、底刃のすくい角を19°〜21°とし、
底刃の中心凹角を18°〜22°とし、底刃にニックを
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンドミルに係り、
特に、アルミニウム加工において優れた切削性能が得ら
れるエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】(a) 外周刃および底刃を有し、軸心まわ
りに回転駆動されつつ被加工物に対して軸心と交差する
方向(例えば軸心と直角な方向)へ相対移動させられる
ことにより切削加工を行う横引き用のエンドミルや、
(b) 外周刃および底刃を有し、軸心まわりに回転駆動さ
れつつ被加工物に対して軸心方向成分を含む方向(例え
ば軸心方向)へ相対移動させられることにより切削加工
を行うたて彫り用のエンドミルが、各種の切削加工分野
で多用されている。このようなエンジミルは、一般に外
周刃のすくい角が2°〜6°程度で、外周マージンは無
く、底刃のすくい角は3°前後である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエンドミルは、鋼切削に対しては良好な切削
性能が得られるものの、アルミニウム等の被削材に対し
ては切りくず排出性能が悪く、必ずしも十分に満足でき
る切削性能が得られないという問題があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、アルミニウム等の被
削材に対して良好な切削性能が得られるエンドミルを提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、外周刃および底刃を有し、軸心まわ
りに回転駆動されつつ被加工物に対して軸心と交差する
方向へ相対移動させられることにより切削加工を行う横
引き用のエンドミルであって、外周刃のすくい角が15
°〜25°の範囲内で、0.2mm以下の外周マージン
を有し、コーナR部の75%以上の範囲に底刃ギャッシ
ュの刃当りが有り、底刃のすくい角が15°〜25°の
範囲内であることを特徴とする。
【0006】第2発明は、外周刃および底刃を有し、軸
心まわりに回転駆動されつつ被加工物に対して軸心方向
成分を含む方向へ相対移動させられることにより切削加
工を行うたて彫り用のエンドミルであって、コーナR部
の75%以上の範囲に底刃ギャッシュの刃当りが有り、
底刃のすくい角が15°〜25°の範囲内で、底刃の中
心凹角が15°〜25°の範囲内で、底刃にニックが設
けられていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】第1発明の横引き用のエンドミル
は、好適には外周刃のすくい角が約18°〜20°で、
外周マージンが約0.02mm〜0.08mmで、コー
ナR部の全周に底刃ギャッシュの刃当りが有り、底刃の
すくい角が約19°〜21°である。底刃の中心凹角は
1°程度が好ましい。横引き用のエンドミルは、例えば
軸心まわりに回転駆動されつつ被加工物に対して軸心と
直交する方向へ相対移動させられ、外周刃を主体として
切削加工を行うものであるが、軸心と直角な方向の成分
を含む方向、すなわち軸心と交差する方向へ相対移動さ
せられるものであれば良い。
【0008】第2発明のたて彫り用のエンドミルは、好
適にはコーナR部の全周に底刃ギャッシュの刃当りが有
り、底刃のすくい角が19°〜21°で、底刃の中心凹
角が18°〜22°で、底刃にニックが設けられてい
る。ニックは、例えば開口幅が1mm程度で溝底角度が
略90°のV字形状のものが好適に設けられる。また、
外周刃には、15°〜25°の範囲内、更には18°〜
20°の範囲内ですくい角を設けることが望ましく、外
周マージンは無いのが良い。たて彫り用のエンドミル
は、例えば軸心まわりに回転駆動されつつ被加工物に対
して軸心方向へ相対移動させられ、底刃を主体として切
削加工を行うものであるが、軸心方向の成分を含む方
向、すなわち軸心と交差する方向(直交する方向を除
く)へ相対移動させられる場合であっても良い。
【0009】また、本発明のエンドミルは、アルミニウ
ムやアルミニウム合金の切削加工に好適に用いられる
が、アルミニウム以外の非鉄金属およびその合金等の切
削加工に使用することもできる。
【0010】第1発明および第2発明の何れのエンドミ
ルにおいても、外周刃は例えば20°〜40°程度、更
には25°〜35°程度の所定のねじれ角で捩じれたね
じれ刃であることが望ましく、コーナR部の曲率半径は
切削条件等に応じて適宜設定されるが、0.5mm以上
であることが望ましい。外周刃の逃げ角(二番角)は9
°〜11°程度が望ましく、底刃の逃げ角は4°〜7°
程度が望ましい。また、刃数は2枚が適当であるが、3
枚刃以上のエンドミルに適用することも可能である。
【0011】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、第1発明の一実施例である横
引き用のエンドミル10の先端部分を示す図で、(a) は
軸心と直交する方向から見た正面図、(b) は(a) の右側
面図、(c) は(b) の下側から見た正面図、(d) は外周刃
12の断面形状(軸直角断面)を示す図である。このエ
ンドミル10は2枚刃で、外周部に軸心に対して対称的
に設けられた一対の外周刃12と、それ等の外周刃12
にコーナR部14から連続して設けられた一対の底刃1
6とを備えており、外周刃12はねじれ溝18に沿って
所定のねじれ角λ1 で軸心まわりに捩じれている。ねじ
れ角λ1 は25°〜35°の範囲内で、実施例では30
°程度である。
【0012】上記外周刃12のすくい角α1 は15°〜
25°の範囲内で、実施例では18°〜20°の範囲内
であり、外周刃12のマージン幅dは0.2mm以下
で、実施例では0.02〜0.08mmの範囲内であ
る。底刃16にはコーナR部14の75%以上、実施例
では全周を含んで刃当りするようにギャッシュ加工が施
され、その底刃16のすくい角β1 は15°〜25°の
範囲内で、実施例では19°〜21°の範囲内である。
また、コーナR部14の曲率半径は切削条件等に応じて
適宜設定されるが、0.5mm以上であることが望まし
い。外周刃12の逃げ角は9°〜11°の範囲内で、底
刃16の逃げ角は4°〜7°の範囲内で、底刃16の中
心凹角γ1 は1°±15′程度である。なお、このよう
な刃部の後端、すなわちシャンク側には、軸心に対する
傾斜角が5°程度のテーパ部20が設けられており、外
周刃12はテーパ部20を含んで設けられている。
【0013】このようなエンドミル10は、アルミニウ
ム或いはアルミニウム合金の側面加工等に好適に用いら
れ、高能率加工を行うことができるが、以下、本発明者
等が行った試験結果について具体的に説明する。なお、
以下の説明では、外周すくい角α1 などの記号について
は図1と同じであるが、使用するエンドミルの仕様は本
発明品を含めて図1のエンドミル10と無関係である。
【0014】《試験1》試験1は、主に底刃すくい角
(β1 )の大きさや底刃ギャッシュの刃当り量が切削性
能に及ぼす影響を調べるためのもので、使用工具は、表
1に示すA1〜A5の5種類で、底刃すくい角
(β1 )、底刃二番角(逃げ角)、および底刃ギャッシ
ュは表1に示す通りであり、それ以外の仕様は共通で、
何れも2枚刃のエンドミル、呼び18×R3(Rはコー
ナR部の曲率半径)、首下50mm、刃長15mm、溝
ねじれ角(λ1 )=30°、外周すくい角(α1 )=1
9°、外周マージン幅(d)=0.05mm、底刃の中
心凹角(γ1 )=1°00′、ギャッシュ角=45°で
ある。なお、これ等の使用工具A1〜A5のうち、底刃
すくい角(β1 )=20°で、底刃ギャッシュが刃当て
R(全周)の「A2」が本発明品で、その他は比較品で
ある。
【表1】
【0015】(試験内容1)1番目の試験は、被削材A
7050に対し、主軸回転数は20000(mi
-1)、切削油は水溶性切削油剤(ユシロEZ30)
で、送り速度、切り込みAD(Axial Depth),RD(Ra
dius Depth)は表2に示す通りの加工条件において、工
具を軸心まわりに回転駆動しつつ軸心と直交する方向へ
移動させることにより、図2に示す切削加工を行い、ワ
ーク底面の浮き上がり量(形状)を調べた。図2の(a)
はワーク(被削材)の平面図で、(b) は(a) の下側から
見た正面図で、(a) の一点鎖線は工具移動経路を表して
おり、(b) の斜線部は切削除去される領域を表してい
る。
【表2】
【0016】(試験内容2)2番目の試験は、被削材A
7050に対し、主軸回転数は20000(mi
-1)、送り速度(mm/t)=0.075,0.12
5,0.2、切り込みAD=5mm、切り込みRD=
0.25D,0.75D(Dは工具直径)、ダウンカッ
ト、切削油は水溶性切削油剤(ユシロEZ30)という
加工条件において、工具を軸心まわりに回転駆動しつつ
軸心と直交する方向へ移動させることにより、図3に示
す側面切削加工を行い、面粗さや加工面の倒れ(図3の
(b) 参照)等を調べた。図3の(a) はワーク(被削材)
の斜視図で、(b) は側面図であり、一点鎖線は切削加工
前の形状で、実線は切削加工後の形状である。使用機械
は、マキノフライス製作所製「A55型」である。
【0017】(結果)試験内容1に関する詳しいデータ
は省略するが、板厚3mmの切削において、底刃ギャッ
シュを刃当りさせた工具NoA2、A5の浮き上がり量が
少なく良好であった。軸方向切り込みAD=0.5mm
の切削状況より、ADの切り込みを小さくした加工方法
ではワークの剛性が不足し、加工精度が悪くなると判断
できる。実際の加工では、軸方向切り込みの設定値を大
きくすることが望ましい。ワーク底面の面粗さの比較で
は、総て4.68μmRy以下であったが、送り速度の
遅い領域では底刃ギャッシュ刃当りのある工具NoA2、
A5の粗さが小さく、送り速度の速い領域ではギャッシ
ュ刃当りのない工具NoA1、A4の面粗さが小さい。
【0018】試験内容2の結果を表3に示す。表3の
「ミスマッチ」は、NC制御装置の値と実測値との差
で、「実負荷」は、切削加工時の主軸の回転負荷(最大
値)から空転時の回転負荷を差し引いた値である。
【表3】
【0019】上記試験内容1および2の結果をまとめた
ものが表4で、上2項目は試験内容1に関するもので、
下の4項目は試験内容2に関するものである。表4の
「○」は推奨、「△」は使用可、「×」は使用不可を表
しており、「刃先強度」は、試験内容2の試験後の刃先
のチッピング状況を目視で判断したものである。かかる
表4から、総合的には工具NoA2、A5が良好である
が、チッピングを重視した場合、切削性能を損なわずに
刃先強度を高める工具NoA2が優れている。なお、工具
NoA4の主軸の回転負荷が小さいのは、チッピングの影
響が考えられる。
【表4】
【0020】《試験2》試験2は、主に外周すくい角
(α1 )や外周マージンの有無が切削性能に及ぼす影響
を調べるためのもので、使用工具は、表5に示すB1〜
B8の8種類で、溝ねじれ角(λ1 )、外周すくい角
(α1 )、外周マージン(d=0.05mm)の有無は
表5に示す通りであり、それ以外の仕様は共通で、何れ
も2枚刃のエンドミル、呼び10、底刃すくい角
(β1 )=4°、底刃ギャッシュの刃当りは無しであ
る。このように底刃ギャッシュによるコーナR部の刃当
りが無い点で、これ等の使用工具B1〜B8は何れも本
発明品ではない。
【表5】
【0021】そして、被削材A7050に対し、主軸回
転数(min-1)=5000,10000,2000
0、送り速度(mm/分)=1000,2000,40
00,6000、切り込みAD=2.5mm,5.0m
m,7.5mm、切り込みRD=5mm、ダウンカッ
ト、切削油は水溶性切削油剤(ユシロEZ30)という
加工条件において、工具を軸心まわりに回転駆動しつつ
軸心と直交する方向へ移動させることにより、図4に示
す側面切削加工を行い、主軸の回転負荷(%)やびびり
振動の発生状況を調べた。使用機械は、マキノフライス
製作所製「A55型」である。
【0022】結果は、表6に示す通りで、表中「※」印
はびびりの発生領域を表している。かかる表6から明ら
かなように、外周マージンの無い工具NoB1、B4、B
5、B8は何れも高速回転領域でびびりが発生して好ま
しくない。工具NoB2とB3を比較すると、外周すくい
角(α1 )が20°の工具NoB2の方が全域で回転負荷
が同じか小さく、良好な切削性能が得られる。工具NoB
6とB7を比較した場合も、外周すくい角(α1 )が2
0°の工具NoB6の方が全域で回転負荷が同じか小さ
く、良好な切削性能が得られる。また、工具NoB2と工
具NoB6を比較すると、主軸回転数(min-1)が50
00では殆ど差が無いが、10000、20000で
は、溝ねじれ角(λ1 )が大きい工具NoB6の方が回転
負荷が小さく、優れた切削性能が得られる。
【表6】
【0023】《試験3》試験3は、主に底刃すくい角
(β1 )が切削性能に及ぼす影響を調べるためのもの
で、使用工具は、底刃すくい角(β1 )が10°(工具
NoC1)と20°(工具NoC2)の2種類で、それ以外
の仕様は共通で、何れも2枚刃のエンドミル、呼び12
×R2.5、突き出し量28mm、溝ねじれ角(λ1
=30°、外周すくい角(α1 )=19°、外周マージ
ン幅(d)=0.05mmである。なお、何れの工具も
底刃ギャッシュによるコーナR部の刃当りはなく、この
点で本発明品には含まれない。
【0024】そして、被削材A7050に対し、主軸回
転数(min-1)=10000,20000、送り速度
(mm/分)=2000,4000,6000,800
0,12000、切り込みAD=3.0mm,6.0m
m、切り込みRD=5mm、切削油は水溶性切削油剤
(ユシロEZ30)という加工条件において、工具を軸
心まわりに回転駆動しつつ軸心と直交する方向へ移動さ
せることにより、側面加工(肩削り加工)を行い、主軸
の回転負荷(%)や切削音、びびり振動の発生状況を調
べた。使用機械は、マキノフライス製作所製「A55
型」である。
【0025】結果は、表7に示す通りで、切削音の欄の
「◎」は良好、「○」は普通、「△」はやや悪いを意味
しており、試験者の主観による判断である。また、
「※」印はびびりの発生領域を表している。かかる表7
から明らかなように、底刃すくい角(β1 )が20°の
工具NoC2の方が、切削音、びびり振動、回転負荷の何
れについても優れている。
【表7】
【0026】次に、第2発明について具体的に説明す
る。図5は、第2発明の一実施例であるたて彫り用のエ
ンドミル30の先端部分を示す図で、(a) は軸心と直交
する方向から見た正面図、(b) は(a) の右側面図、(c)
は(b) の下側から見た正面図、(d) は外周刃32の断面
形状(軸直角断面)を示す図である。このエンドミル3
0は2枚刃で、外周部に軸心に対して対称的に設けられ
た一対の外周刃32と、それ等の外周刃32に対してコ
ーナR部34から連続して設けられた一対の底刃36と
を備えており、外周刃32はねじれ溝38に沿って所定
のねじれ角λ2 で軸心まわりに捩じれている。ねじれ角
λ2 は25°〜35°の範囲内で、実施例では30°程
度である。
【0027】上記外周刃32のすくい角α2 は15°〜
25°の範囲内で、実施例では18°〜20°の範囲内
であり、外周刃32のマージンは無しである。底刃36
にはコーナR部34の75%以上、実施例では全周を含
んで刃当りするようにギャッシュ加工が施され、その底
刃36のすくい角β2 は15°〜25°の範囲内で、実
施例では19°〜21°の範囲内である。また、コーナ
R部34の曲率半径は切削条件等に応じて適宜設定され
るが、0.5mm以上であることが望ましい。外周刃3
2の逃げ角は9°〜11°の範囲内で、底刃36の逃げ
角は5°〜7°の範囲内で、底刃36の中心凹角γ2
15°〜25°の範囲内で、実施例では18°〜22°
の範囲内である。底刃36にはまた、開口幅が1mm程
度で溝底角度が略90°のV字形状のニック40が設け
られている。このニック40は、一対の底刃36の異な
る位置にそれぞれ一つずつ設けられている。
【0028】このようなエンドミル30は、アルミニウ
ム或いはアルミニウム合金のたて彫り加工に好適に用い
られ、高能率加工を行うことができるが、以下、本発明
者等が行った試験結果について具体的に説明する。な
お、以下の説明では、外周すくい角α2 などの記号につ
いては図5と同じであるが、使用するエンドミルの仕様
は本発明品を含めて図5のエンドミル30と無関係であ
る。
【0029】《試験4》使用工具は、表8に示すD1〜
D4の4種類で、呼び、突き出し量、バックテーパ(m
m/刃長)、外周マージンの有無、底刃外周凹角、底刃
中心凹角(γ2)、底刃ギャッシュのコーナR部に対す
る刃当り(R全周)の有無、底刃ニックの有無は表8に
示す通りであり、それ以外の仕様は共通で、何れも2枚
刃のエンドミル、溝ねじれ角(λ2 )=30°、外周す
くい角(α2 )=19°である。なお、これ等の使用工
具D1〜D4のうち、底刃中心凹角(γ2 )=20°で
刃当りが有り、底刃ニックが設けられている「D2」、
「D4」は本発明品で、その他は比較品である。
【表8】
【0030】そして、被削材A7050に対し、主軸回
転数(min-1)=10000,20000、送り速度
(mm/分)=1000,2000,3000,400
0,6000、切り込みRD=0.1D,0.25D,
0.5D(Dは工具直径)、切削油は水溶性切削油剤
(ユシロEZ30)という加工条件において、工具を軸
心まわりに回転駆動しつつ軸心方向へ移動させるドリル
加工を行うことにより、図6に示すたて彫り加工を行
い、切削音や面粗さ、倒れ、主軸の回転負荷(最大値)
などを調べた。使用機械は、マキノフライス製作所製
「A55型」である。
【0031】結果は、表9および表10に示す通りで、
表中の「切削音」の欄の「○」は普通、「△」は少し悪
い、「×」は悪いを意味し、「面の状態」の欄の「○」
は普通、「△ス」は普通+スジ、「×」はびびり面を意
味している。また、「面粗さ」の単位はμmRyで、
「倒れ」の単位はμmである。かかる表9、表10から
明らかなように、工具NoD1とD2、D3とD4とを比
較した場合、殆ど総ての項目で本発明品であるD2、D
4の方が優れているか略同じで、面粗さなど所定の加工
精度を維持しつつ高能率加工を行うことができる。
【表9】
【表10】
【0032】図7の(a) は、前記《試験2》の結果から
外周すくい角(α1 )が20°の場合(実線)と12°
の場合(破線)の排出量(切削量)と主軸動力(負荷)
との関係を求めた一例を示す図で、(b) は同じく《試験
2》の結果から外周マージン有りの場合(実線)と無し
の場合(破線)の排出量と主軸動力との関係を求めた一
例を示す図で、(c) は《試験1》の結果から底刃ギャッ
シュのコーナR部の刃当り(R全周)有りの場合(実
線)と無しの場合(破線)の排出量と主軸動力との関係
を求めた一例を示す図で、(d) は《試験3》の結果から
底刃すくい角(β 1 )が20°の場合(実線)と10°
の場合(破線)の排出量と主軸動力との関係を求めた一
例を示す図で、(e) は《試験4》の結果から底刃ニック
が有りの場合(実線)と無しの場合(破線)の排出量と
主軸動力との関係を求めた一例を示す図である。何れの
場合も、本発明の範囲内である方が主軸動力が少なくて
済み、高能率加工が可能であることが判る。
【0033】以上、本発明の実施例および試験結果を図
面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一
実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々
の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、第1発明および第
2発明のエンドミルは、何れもアルミニウム或いはアル
ミニウム合金等の被削材に対する切削性能が総合的に向
上し、面粗さなどの加工精度を維持しつつ主軸回転数や
送り速度を速くして高能率加工を行うことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の一実施例である横引き用のエンドミ
ルの先端部を示す図である。
【図2】横引き用エンドミルを用いて切削試験を行う際
の切削内容を説明する図である。
【図3】横引き用エンドミルを用いて切削試験を行う際
の別の切削内容を説明する図である。
【図4】横引き用エンドミルを用いて切削試験を行う際
の更に別の切削内容を説明する図である。
【図5】第2発明の一実施例であるたて彫り用のエンド
ミルの先端部を示す図である。
【図6】たて彫り用エンドミルを用いて切削試験を行う
際の切削内容を説明する図である。
【図7】各種の試験結果から外周すくい角(α1 )の大
きさ、外周マージンの有無、コーナR部の刃当りの有
無、底刃すくい角(β1 )の大きさ、底刃ニックの有無
が、排出量と主軸動力との関係に与える影響を調べた結
果を示す図である。
【符号の説明】
10、30:エンドミル 12、32:外周刃 14、34:コーナR部 16、36:底刃 40:ニック α1 、α2 :外周刃のすくい角 β1 、β2 :底刃のすくい角 γ1 、γ2 :底刃の中心凹角 d:外周刃のマージン幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高間 春一 愛知県名古屋市港区大江町10番地 三菱重 工業株式会社名古屋航空宇宙システム製作 所内 Fターム(参考) 3C022 KK01 KK06 KK16 KK23 KK25 MM12 MM13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周刃および底刃を有し、軸心まわりに
    回転駆動されつつ被加工物に対して軸心と交差する方向
    へ相対移動させられることにより切削加工を行う横引き
    用のエンドミルであって、 外周刃のすくい角が15°〜25°の範囲内で、0.2
    mm以下の外周マージンを有し、コーナR部の75%以
    上の範囲に底刃ギャッシュの刃当りが有り、底刃のすく
    い角が15°〜25°の範囲内であることを特徴とする
    エンドミル。
  2. 【請求項2】 外周刃および底刃を有し、軸心まわりに
    回転駆動されつつ被加工物に対して軸心方向成分を含む
    方向へ相対移動させられることにより切削加工を行うた
    て彫り用のエンドミルであって、 コーナR部の75%以上の範囲に底刃ギャッシュの刃当
    りが有り、底刃のすくい角が15°〜25°の範囲内
    で、底刃の中心凹角が15°〜25°の範囲内で、底刃
    にニックが設けられていることを特徴とするエンドミ
    ル。
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