JP2000000146A

JP2000000146A - 展示ケース

Info

Publication number: JP2000000146A
Application number: JP10181430A
Authority: JP
Inventors: Junko Misawa; 純子三澤
Original assignee: N II C DESIGN KK
Current assignee: N II C DESIGN KK
Priority date: 1998-06-12
Filing date: 1998-06-12
Publication date: 2000-01-07

Abstract

(57)【要約】【課題】物品より視線を外すことなく、陳列された物
品に関する情報等を確認できるようにする。【解決手段】展示物１０が収納され、少なくともその
側面に透視可能な透光パネル４ａ〜４ｄが設けられてい
る収納ケース２であり、少なくも前記透光パネル４ａ〜
４ｄの一部を液晶ディスプレイで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術の分野】本発明は、商品や展示物等
の物品を展示する展示ケースにおいて、物品をその外周
の多方面より見ることができ、その物品に関連する画像
や文字等の情報を表示することのできる展示ケースに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、これら物品を多方向より見ること
ができ、その展示された物品に関する情報等を表示する
場合には、前記物品を収納可能とされ、透明なガラス等
が設けられた展示ケース内に物品を配置し、その情報等
を別途に設けられた表示パネル等に表示することがなさ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来のものでは、展示された物品に関する情報等を確認
する場合には、物品より視線を外して別途に設けられて
いる表示パネルを見る必要があり、特にその情報が随時
変化して様々な情報を表示する場合においては、利用者
はその表示の変化に伴って随時視線を動かして表示を確
認しなければならないことから、煩雑であった。

【０００４】また、これら多方向より展示された物品を
目視することのできる展示ケースでは、複数の人が同時
に物品を目視することになり、対向する側に他人がいる
場合には、相手から自分の顔が物品越しに見えてしまう
という問題があった。

【０００５】よって、本発明は上記した問題点に着目し
てなされたもので、第１には、展示された物品に関する
情報等を、物品より視線を外すことなく確認することが
でき、第２には他方向、特に物品を介して対向する他人
により自分の顔が見られにくい展示ケースを提供するこ
とを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記した問題を解決する
ために、本発明の展示ケースは、展示物が収納され、少
なくともその側面に透視可能な透光パネルが設けられて
いる収納ケースであり、少なくも前記透光パネルの一部
が液晶ディスプレイで構成されてなることを特徴として
いる。この特徴によれば、展示された物品を透視可能と
された透光パネル上に、表示データに基づく各種情報が
表示されるようになるため、利用者は展示された物品よ
り視線を外すことなく情報を確認することができ、便利
であるばかりか、展示された物品上に情報が表示される
ことから、表示情報の訴求力を向上させることもでき
る。

【０００７】本発明の展示ケースは、前記収納ケース内
部を照らす照光部が設けられるとともに、前記透光パネ
ルの全面が液晶ディスプレイで構成されてなることが好
ましい。このようにすれば、収納ケース内部から液晶デ
ィスプレイを通過する光の一部が、液晶ディスプレイに
より反射されるようになり、収納ケース内部の展示され
た物品が、これら反射された光により照光され、展示物
の影等によって表示が見にくくなることを防止すること
ができる。また、これら液晶ディスプレイを配置するこ
とにより、収納ケース内部に入射する光が減衰されるこ
とから、対面する相手の顔を見えにくすることもでき
る。

【０００８】本発明の展示ケースは、前記液晶ディスプ
レイが、非動作時において光を透過するようになってい
ることが好ましい。このようにすれば、非動作時に液晶
ディスプレイが透明性を有することから、動作に必要と
される電力を低減することができるばかりか、液晶の劣
化も低減でき、その寿命を長くできる。

【０００９】本発明の展示ケースは、前記収納ケースに
おける少なくとも対向する側面が、互いに平行とならな
いような配置になっていることが好ましい。このように
すれば、利用者が対面することがなく、展示物越しに自
分の顔等が相手に見えてしまうことを防止できる。

【００１０】本発明の展示ケースは、前記表示パネルが
上下方向に傾斜して設けられていることが好ましい。こ
のようにすれば、表示パネルとして用いられる液晶ディ
スプレイを通過して外部より収納ケ−ス内部へ入射する
光は、液晶ディスプレイの表示面にほぼ垂直方向の光と
なることから、これら入射光が他の液晶ディスプレイ、
特には対面する液晶ディスプレイを直接透過しずらくな
るなり、表示パネルが対面して設けられていても、対面
する利用者同士の顔をより一層見えにくくすることがで
きる。

【００１１】本発明の展示ケースは、少なくとも対向す
る液晶ディスプレイの偏光方向が９０度異なるようにさ
れていることが好ましい。このようにすれば、一方の液
晶ディスプレイを透過した光は、他方の液晶ディスプレ
イの偏光方向と９０度異なるようになるため、他方の液
晶ディスプレイを透過することができなくなり、対面す
る利用者同士の顔等を殆ど見えなくすることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。

【００１３】（実施例１）図１は、本発明の実施例１に
おける展示ケースを示す外観斜視図であり、図２は、本
発明の実施例１における展示ケースの構成を示すブロッ
ク図である。

【００１４】本実施例１の展示ケース１は、図１に示さ
れるような外観を有しており、ほぼ立方体状とされ、展
示物を収納可能とされた収納ケース２が、収納ケース２
が載置可能とされた台座３上に配置され、前記収納ケー
ス２の４つの側面部には、収納ケース２の内部を透視可
能とされた液晶パネル４ａ〜４ｄが設けられており、そ
の上面部には、収納ケース２内部を照らす照光部５が設
けられている。

【００１５】また、前記台座３内部には、前記各液晶パ
ネル４ａ〜４ｄに接続され、各液晶パネル４ａ〜４ｄの
表示制御を実施する制御コンピュータ６が収納されてい
る。

【００１６】本実施例１の展示ケースの構成は、図２に
示されるようになっており、前記制御コンピュータ６の
内部には、予め前記液晶パネル４ａ〜４ｄに表示される
表示データを記憶する記憶部７と、これら表示動作や前
記記憶部７の制御等を実施する制御部としての中央演算
処理回路（ＣＰＵ）８とが設けられており、前記記憶部
７に予め記憶された表示データが、前記中央演算処理回
路（ＣＰＵ）８により読み出されて、前記各液晶パネル
４ａ〜４ｄに表示されるようになっている。

【００１７】本実施例１に用いた前記液晶パネル４ａ〜
４ｄは、カラー表示が可能とされ、各画素毎にトランジ
スタ（ＴＦＴ）が配置されたアクティブマトリックスで
あるＴＦＴ液晶パネルとされており、静止画像および動
画像および文字やイラスト等をフルカラーにて表示可能
とされ、この液晶パネル４ａ〜４ｄは、各画素に電圧が
印加されて動作した場合に液晶パネルを透過する光を遮
光するようになっており、通常の非動作時においては、
液晶パネル４ａ〜４ｄを光は透過するようにされてい
て、収納ケース内部に配置された展示物１０が、液晶パ
ネル４ａ〜４ｄを通して目視できるようになっている。

【００１８】また、前記液晶パネル４ａ〜４ｄにおい
て、対面する液晶パネル４ａと４ｃおよび４ｂと４ｄ
は、その偏光方向の向きが９０度異なるようにされ、こ
れに伴って各液晶パネルに使用される偏光フィルムの偏
光方向も９０度異なるようになっており、これによって
液晶パネルを通過して収納ケース内部に入射する光が、
直接対面する液晶パネルを通過しずらくなることから、
対面する側にいる利用者同士の顔等が、相手から見にく
くなるようになっている。

【００１９】以上、本実施例１のようにすれば、前記液
晶パネル４ａ〜４ｄ上に展示物の説明や関連情報等の各
種表示が表示され、利用者は展示物を液晶パネル４ａ〜
４ｄを通して目視しながら前記情報を視線を変えること
なく確認することができ、液晶パネル４ａ〜４ｄの表示
の訴求力を高めることもできる。

【００２０】また、本実施例１のように液晶パネル４ａ
〜４ｄを用いることにより、前記照光部により照光され
た光が、液晶パネル４ａ〜４ｄに入射する際に、液晶パ
ネル４ａ〜４ｄにほぼ垂直に入射する光は透過される
が、垂直に入射しない光は液晶パネル４ａ〜４ｄにより
その一部が反射されるようになるため、これら反射され
た光により、収納ケース２内部の展示物１０が全方向よ
り適宜に照光されるようになり、照明による影が減少し
て、前記液晶パネル４ａ〜４ｄ上の表示が見にくくなる
ことを防止することができる。

【００２１】また、これら表示をより見やすくするため
に、適宜な明るさとされた照明を前記展示物１０が配置
された下面側からも実施するようにしても良く、この場
合には、液晶のバックライトのように、その全面で均一
に発光するようにすることが好ましい。

【００２２】また、本実施例１の液晶パネルにおいて
は、前記のように非動作時に光を透過するものとされて
いるが、本発明はこれに限定されるものではなく、これ
を非動作時に光を遮光するものとしても良い。

【００２３】（実施例２）図３は、本実施例２の展示ケ
ース１’を示す断面図である。

【００２４】本実施例２の展示ケース１’は、ほぼ実施
例１と同様とされているが、図２に示されるように、収
納ケース２’の側面部が上方に向けて傾斜された形状と
され、これに伴って液晶パネル４ａ〜４ｄも傾斜されて
設けられており、図２中の９は、照光ライトを示す。

【００２５】また、本実施例２の液晶パネル４ａ〜４ｄ
は、前記実施例１では、対面する液晶パネル４ａと４ｃ
および４ｂと４ｄは、偏光の向きが９０度異なるように
されていたのに対し、本実施例２では全て同一の液晶パ
ネルが使用されている。

【００２６】また、これら本実施例２において使用され
る液晶パネルは、展示ケース内部側に配置された偏光フ
ィルムを取り除き、その光透過性を向上させたものとさ
れている。

【００２７】これら本実施例２のように、液晶パネル４
ａ〜４ｄを所定の角度に傾斜して設けることにより、図
２に示されるように、展示物１０より各液晶パネル４ａ
〜４ｄにほぼ垂直方向に入射する光は、各液晶パネル４
ａ〜４ｄを透過して、利用者は展示物１０を各液晶パネ
ル４ａ〜４ｄを介して目視することができるが、例えば
収納ケース２の外部より液晶パネル４ｂに入射して対面
する液晶パネル４ｄを透過する光は、液晶パネル４ｂの
傾斜にほぼ等しい角度を有して液晶パネル４ｂに入射す
るようになるため、その一部が反射されて減衰され、同
様に液晶パネル４ｄにおいてもその一部が反射されて減
衰されることから、対面する利用者同士の顔が、相手か
ら見ずらくすることができる。

【００２８】以上、本発明を実施例に基づいて説明して
きたが、本発明は前記各実施例に限定されるものではな
く、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加があ
っても、本発明に含まれることは言うまでもない。

【００２９】また、前記実施例１においては、収納ケー
ス２の形状を立方体状としているが、本発明はこれに限
定されるものではなく、図４（ａ）および（ｂ）に、そ
の上面図が示されるように、収納ケース２の形状を三角
柱状や五角柱状等のその他の形状としても良く、前記三
角柱状や五角柱状等の対向する側面が、平行とならない
形状とすることは、利用者同士が展示物を挟んで対面し
ないようにできることから好ましく、更に各側面部に配
置される液晶パネル同士が角度を有して配置されること
により、各液晶パネルにおける利用者同士を、より見え
にくくすることもできることから好ましい。

【００３０】また、前記各実施例では、各液晶パネルに
同一の表示内容が表示されるようになっているが、これ
を各液晶パネル毎に個別の表示がなされるようにしても
良い。

【００３１】また、前記各実施例では、その表示動作が
制御コンピュータ６により制御されて自動的に表示がな
されるようになっているが、これを利用者が近接したこ
とを感知する近接センサー等により検知して表示が開始
されるようにしたり、表示開始を利用者が入力するよう
にしても良い。

【００３２】また、前記各実施例では、液晶パネルを用
いているが本発明はこれに限定されるものではなく、光
を透過可能とされた表示パネルであれば良い。

【００３３】また、前記各実施例では表示のみを実施し
ているが、スピーカ等を配置して、これら表示に加えて
音声や音楽等を再生するようにしても良い。

【００３４】

【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。

【００３５】（ａ）請求項１の発明によれば、展示され
た物品を透視可能とされた透光パネル上に、表示データ
に基づく各種情報が表示されるようになるため、利用者
は展示された物品より視線を外すことなく情報を確認す
ることができ、便利であるばかりか、展示された物品上
に情報が表示されることから、表示情報の訴求力を向上
させることもできる。

【００３６】（ｂ）請求項２の発明によれば、収納ケー
ス内部から液晶ディスプレイを通過する光の一部が、液
晶ディスプレイにより反射されるようになり、収納ケー
ス内部の展示された物品が、これら反射された光により
照光され、展示物の影等によって表示が見にくくなるこ
とを防止することができる。また、これら液晶ディスプ
レイを配置することにより、収納ケース内部に入射する
光が減衰されることから、対面する相手の顔を見えにく
することもできる。

【００３７】（ｃ）請求項３の発明によれば、非動作時
に液晶ディスプレイが透明性を有することから、動作に
必要とされる電力を低減することができるばかりか、液
晶の劣化も低減でき、その寿命を長くできる。

【００３８】（ｄ）請求項４の発明によれば、利用者が
対面することがなく、展示物越しに自分の顔等が相手に
見えてしまうことを防止できる。

【００３９】（ｅ）請求項５の発明によれば、表示パネ
ルとして用いられる液晶ディスプレイを通過して外部よ
り収納ケ−ス内部へ入射する光は、液晶ディスプレイの
表示面にほぼ垂直方向の光となることから、これら入射
光が他の液晶ディスプレイ、特には対面する液晶ディス
プレイを直接透過しずらくなるなり、表示パネルが対面
して設けられていても、対面する利用者同士の顔をより
一層見えにくくすることができる。

【００４０】（ｆ）請求項６の発明によれば、一方の液
晶ディスプレイを透過した光は、他方の液晶ディスプレ
イの偏光方向と９０度異なるようになるため、他方の液
晶ディスプレイを透過することができなくなり、対面す
る利用者同士の顔等を殆ど見えなくすることができる。

【００４１】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１における展示ケースを示す外
観斜視図である。

【図２】本発明の実施例１における展示ケースの構成を
示すブロック図である。

【図３】本発明の実施例２における展示ケースの断面図
である。

【図４】（ａ）および（ｂ）は、本発明におけるその他
の形態の収納ケースを示す上面図である。

【符号の説明】

ｌ展示ケース１’ 展示ケース２収納ケース２’ 収納ケース３台座４ａ液晶パネル（表示パネル）４ｂ液晶パネル（表示パネル）４ｃ液晶パネル（表示パネル）４ｄ液晶パネル（表示パネル）４ｅ液晶パネル（表示パネル）５照光部６制御コンピュータ７記憶部８中央演算処理装置（ＣＰＵ）９照光ライト１０展示物

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】展示物が収納され、少なくともその側面
に透視可能な透光パネルが設けられている収納ケースで
あり、少なくも前記透光パネルの一部が液晶ディスプレ
イで構成されてなることを特徴とする展示ケース。
【請求項２】前記収納ケース内部を照らす照光部が設
けられるとともに、前記透光パネルの全面が液晶ディス
プレイで構成されてなる請求項１に記載の展示ケース。
【請求項３】前記液晶ディスプレイが、非動作時にお
いて光を透過するようになっている請求項２に記載の展
示ケース。
【請求項４】前記収納ケースにおける少なくとも対向
する側面が、互いに平行とならないような配置になって
いる請求項１〜３のいずれかに記載の展示ケース。
【請求項５】前記表示パネルが上下方向に傾斜して設
けられている請求項１〜３のいずれかに記載の展示ケー
ス。
【請求項６】少なくとも対向する液晶ディスプレイの
偏光方向が９０度異なるようにされている請求項２また
は３に記載の展示ケース。