WO2007029471A1

WO2007029471A1 - シガレットボックス及びそのブランク

Info

Publication number: WO2007029471A1
Application number: PCT/JP2006/316254
Authority: WO
Inventors: Hirofumi Ishii; Tetsuya Nakamura
Original assignee: Japan Tobacco Inc.
Priority date: 2005-09-08
Filing date: 2006-08-18
Publication date: 2007-03-15
Also published as: CN101272966A; CN101272966B; RU2391281C2; KR100975180B1; JPWO2007029471A1; ES2356772T3; CA2621860C; EP1923328A4; TWI322784B; TW200720165A; UA92614C2; US20080164159A1; RU2008113399A; HK1118780A1; US7874422B2; MY144499A; JP4785073B2; DE602006018960D1; EP1923328A1; CA2621860A1

Abstract

　シガレットボックスは、その上壁の端縁に形成されたＶ字形状のノッチ（６）と、その一側壁を形成するプッシュプル壁（８）と、このプッシュプル壁（８）の外面に備えられたフィン形状のノブ（１０）とを有し、プッシュプル壁（８）がシガレットボックスから引き出されたとき、プッシュプル壁（８）の上端はノッチ（６）と協働して菱形の開口（１２）を形成するＶ字形状をなし、これに対して、プッシュプル壁（８）がシガレットボックス内に押し込まれたときにノッチ（６）と合致し、開口（１２）を閉じる逆向きのＶ字形状をなす。

Description

技術分野

[0001] 本発明はシガレットボックス及びそのブランクに関し、シガレットボックスはインナパックを収容するめために使用され、インナパックはフィルタシガレットやシガレットの束と、この束を包み込む包材とを有する。

背景技術

[0002] この種のシガレットボックスには所謂、ヒンジリツド型パッケージが多用されており、このパッケージは例えば特開平 5-213340号公報に開示されているように、箱ボディと、この箱ボディを開閉するリツドとを有し、インナパックは箱ボディ内に収容されている。

[0003] 喫煙者を含む一般の人々は、上述したパッケージの形態に長期に亘り慣れ親しんでいるので、ノッケージの開閉動作が新鮮さは無ぐこのようなパッケージはユーザの購買意欲を喚起させる視覚的な魅力に乏し、。

本発明の目的は、ユーザの購買意欲を増進させるような斬新な開閉形態を有するシガレットボックス及びそのブランクを提供することにある。

発明の開示

[0004] 上記の目的を達成するため、本発明のシガレットボックスは、インナパックを収容する箱ボディであって、前記インナパックがシガレットの束及びこの束を包み込む包材を含む、箱ボディを備え、この箱ボディは、その一側壁を形成し、箱ボディに対する引き出し且つ押し込みが許容されたプッシュプル壁であって、このプッシュプル壁が箱ボディ力ゝら側方に引き出されたとき、箱ボディの上面に開口を提供し、プッシュプル壁が箱ボディ内に押し込まれて没入したときに開口を閉じる、プッシュプル壁と、プッシュプル壁の外面に備えられ、プッシュプル壁の長手方向に沿って延びるフィン形状のノブであって、このノブはプッシュプル壁が前記箱ボディ内に押し込まれたとき、プッシュプル壁とともに前記箱ボディ内に没入する、ノブとを含む。

[0005] 上述したシガレットボックスによれば、ユーザは指でノブを摘み、プッシュプル壁をシガレットボックスの側方に弓 Iき出すことができる。このようなプッシュプル壁の引き出しは、箱ボディの上壁に開口を形成し、それ故、この開口を通じてインナパック力もフィルタシガレット又はシガレットの取出しが可能となる。一方、ユーザはノブとともにプッシュプノレ壁をシガレットボックス内に押し込むことにより、開口を閉じることができる。

[0006] 上述したシガレットボックスは一般的なヒンジリツド型パッケージと比べて、大きく異なる開閉形態を有する一方、斬新な外観を提供し、ユーザの購買意欲を増進させる具体的には、箱ボディはその上壁の一側縁に V字形状のノッチを更に含み、そして、プッシュプル壁は、その中央に長手方向に沿って延びる折込み線を有し、箱ボディ力引き出されたときには折込み線に沿って山折りされることで、ノッチとは逆向きの V字形状に形成され、これに対し、前記箱ボディ内に押し込まれたときには前記折込み線に沿って谷折りされて前記ノッチと同じ向きの V字形状に形成される。この場合、プッシュプル壁はノッチと協働して菱形の開口を形成する。

[0007] 好ましくは、ノブは折込み線に沿いプッシュプル壁の全長に亘つて延びている。更に好ましくは、プッシュプル壁はその下端に一対の三角底を更に有し、これら三角壁はプッシュプル壁が箱ボディから引き出されたとき、箱ボディの底壁の延長部を形成する。

上述の箱ボディは、インナケース及びァウタケースの 2つのパーツから形成することもできる。この場合、インナケースは、インナパックの上面を露出させた状態で、インナパックを保持し、プッシュプル壁及び前記ノブをそれぞれ有する。一方、ァゥタケ一スは、プッシュプル壁及びノブを露出させた状態でインナケースを収容し、その上壁にノッチを有する。

[0008] 好ましくは、インナケースは、プッシュプル壁が箱ボディに対して引き出し及び押し込まれるとき、ァウタケースに対して引き出し及び押し込みの方向に前記プッシュプル壁とともに移動が許容されて、る。

本発明は、上述したシガレットボックスやインナケースのブランクをも提供し、これらブランクは、以下の図面や、発明を実施する最良の形態の項での記載から明らかになる。

図面の簡単な説明 [0009] [図 1]閉状態にある第 1実施例のシガレットボックスを示した斜視図である。

[図 2]図 1のシガレットボックスを一部破断して示した斜視図である。

[図 3]図 1のシガレットボックスを形成するためのブランクを示した図である。

[図 4]図 3のブランクの折込み過程を示した斜視図である。

[図 5]図 4の状態からのブランクの折込みが進んだ状態を示した図である。

[図 6]図 5の状態力ブランクの折込みが進んだ状態を示した図である。

[図 7]図 6の状態力ブランクの折込みが進んだ状態を示した図である。

[図 8]開状態にある第 2実施例のシガレットボックスを示した斜視図である。

[図 9]図 8のシガレットボックスのインナケースを成形するためのブランクを示した図である。

[図 10]図 9のブランクの折込み過程を示した図である。

[図 11]図 10の状態力もブランクの折込みが進んだ状態を示した図である。

[図 12]図 11の状態力もブランクの折込みが進んだ状態を示した図である。

[図 13]図 12の状態力もブランクの折込みが進んだ状態を示した図である。

[図 14]図 8のシガレットボックスのァウタケースを成形するブランクを示した図である。発明を実施するための最良の形態

[0010] 図 1及び図 2は、第 1実施例のシガレットボックスを示す。

シガレットボックスは、略直方体形状の箱ボディ 2と、この箱ボディ 2内に収容されたインナパックを含む。インナパックは、フィルタシガレット又はシガレットの束と、この束を包み込む包材とを有する。図 1及び図 2中、インナパックは省略されている。更に、シガレットボックスは透明なフィルム（図示しない）により包み込まれており、このフィルムは開封テープを有する。

[0011] 箱ボディ 2の上壁 4には矩形形状をなし、上壁 4はその一端縁に V字形状のノッチ 6 を有する。一方、ノッチ 6側の箱ボディ 2の側壁は、プッシュプル壁 8として形成されている。より詳しくは、プッシュプル壁 8は箱ボディ 2の長手軸線に沿って延び、その中央にフィン形状をなしたノブ 10を有する。このノブ 10はプッシュプル壁 8から箱ボディ 2の側方に向けて突出し、プッシュプル壁 8の全長に亘つて延びている。

[0012] 図 1は、プッシュプル壁 8が箱ボディ 2の内部に向けて押し込まれ、箱ボディ 2が閉じられている状態を示す。このとき、プッシュプル壁 8は、箱ボディ 2の内部に向けて突出する V字形状をなし、ノブ 10は、プッシュプル壁 8が形成する V字空間内に位置付けられている。それ故、図 1から明らかなように、箱ボディ 2が閉じられたとき、プッシュプル壁 8の V字形状の上端は V字形のノッチ 6に合致している。即ち、インナパックは箱ボディ 2の幅よりも短い幅を有し、箱ボディ 2内にはプッシュプル壁 8の押し込みを許容するスペースが確保されて、る。

[0013] ユーザが指でノブ 10を摘み、プッシュプル壁 8を箱ボディ 2の側方に引き出したとき、図 2に示されるように、プッシュプル壁 8は箱ボディの外側に向けて突出した V字形状、即ち、ノッチ 6とは逆向きの V字形状となる。それ故、プッシュプル壁 8の V字形の上端は V字形のノッチ 6と協働して菱形の開口 12を形成し、これにより、箱ボディ 2が開かれる。それ故、インナパックのフィルタシガレット又はシガレットは、上述した開口 12を通じて箱ボディ 2から取り出し可能となる。

[0014] この後、プッシュプル壁 8がノッチ 6に向けて押し込まれると、プッシュプル壁 8及びノッチ 10は図 1に示される状態となり、これにより、開口 12は閉じられる。

上述の説明から明らかなように、プッシュプル壁 8の引出し及び押込みはプッシュプル壁 8の V字形状を反転させる。具体的には、プッシュプル壁 8が押し込まれたとき、プッシュプル壁 8はフィン形状のノブ 10の根元を頂とした山折りの V字形状をなし、これに対し、プッシュプル壁 8が引き出されたとき、プッシュプル壁 8はノブ 10の根元を底とした谷折りの V字形状をなす。

[0015] 更に、図 2に示されているようにプッシュプル壁 8はその下端に一対の三角底 14を有する。これら三角底 14は V字形状をなすプッシュプル壁 8の 2辺にそれぞれ割り当てられ、箱ボディ 2の内部に向けて箱ボディ 2の底壁と平行に突出している。従って、プッシュプル壁 8が箱ボディ 2内に押し込まれたとき、一対の三角底 14は箱ボディ 2 の底壁に重ね合わされ、これに対し、プッシュプル壁 8が箱ボディ 2から引き出されたとき、一対の三角底 14はプッシュプル壁 8とともに箱ボディ 2から突出し、箱ボディ 2における底壁の延長部を形成する。

[0016] 上述した第 1実施例のシガレットボックスによれば、ユーザがフィン形状のノブ 10を指で摘み、箱ボディ 2に対してプッシュプル壁 8を引き出し又は押し込むことにより、箱ボディ 2が開閉される。このような箱ボディ 2の開閉形態はユニークであり、また、フイン形状のノブ 10を有するプッシュプル壁 8はシガレットボックスに斬新な外観を提供する。この結果、本発明のシガレットボックスに対するユーザの購買意欲が高められる。

[0017] 図 1及び図 2のシガレットボックスは図 3に示されるブランク 16を折り込むことにより成形される。なお、図 3はブランク 16の裏面を示している。

ブランク 16は複数ずつのパネル及びフラップを含み、隣接するパネル同士やフラップ同士、また、隣接するパネル及びフラップは図 3中に破線で示されている折込み線を介して互!、に区画されて!、る。

[0018] 具体的には、ブランク 16はその中央にリアパネル 18を含み、図 3でみて、リアパネル 18の下側にボトムパネル 20及びフロントパネル 22が順次接続されている。一方、リアパネル 18の上側にはトップパネル 24及びインナフロントフラップ 26が順次接続されている。これらパネル 18, 20, 22, 24はブランク 16の長手軸線上に一列に配置され、箱ボディ 2の背壁、底壁、前壁及び上壁 4をそれぞれ形成するための部分である。それ故、上壁 4を形成するためのトップパネル 24にはその一端縁に V字形状のノッチ 6が形成されている。尚、インナフロントフラップ 26は箱ボディ 2の前壁のための補強部材を形成する部分である。

[0019] 更に、リアノネル 18、ボトムノネル 20、フロントパネル 22及びトップパネル 24はノッチ 6とは反対側に位置した一側縁に、インナサイドフラップ 28、インナボトムフラップ 3 0、ァウタサイドフラップ 32及びトップエンドフラップ 34をそれぞれ有する。インナサィドフラップ 28及びァウタサイドフラップ 32は箱ボディ 2の一方の側壁を形成するための部分であり、インナボトムフラップ 30は箱ボディ 2の底壁に対する補強部材を形成するための部分である。そして、トップエンドフラップ 34は、箱ボディ 2の前記一方の側壁に対する補強部材を形成するための部分である。

[0020] 更に、リアパネル 18及びフロントパネル 22はその他方の側縁にァウタサイドフラップ 36をそれぞれ有し、これらァウタサイドフラップ 36にはフィンフラップ 38がそれぞれ接続されている。図 3でみて、上側のァウタサイドフラップ 36の下縁及び下側のァウタサイドフラップ 36の上縁には三角フラップ 40がそれぞれ接続され、これら三角フラップ 40は対応するフラップ 36から互い向けて突出する。上下のァウタサイドフラップ 36 はプッシュプル壁 8を形成するための部分であり、上下のフィンフラップ 38はノブ 10 を形成するための部分である。そして、三角フラップ 40は三角底 14を形成するための部分である。

[0021] 図 3中、破線の折込み線に付与された参照符号 I〜IXは、ブランク 16の折込み手順を示す。ここで、ブランク 16の折込みに先立ち、前述したパネル及びフラップの所定の箇所には糊が塗布されており、この後、ブランク 16のリアパネル 18上には 1点鎖線で示されるインナパック IPが置かれ、インナパック IPはリアパネル 18に接着される。ここで、図 3から明らかなように、インナパック IPの一側面はリアパネル 18とインナサイドフラップ 28との間の折込み線に沿って位置付けられている力インナパック IPの他方の側面はリアパネル 18とァウタサイドフラップ 36との間の折込み線力も所定の距離だけ離れている。

[0022] 図 3に示される状態から、ブランク 16が I〜VIIに示す順序にて、対応する折込み線に沿いインナパック IPの回りに折り込まれたとき、図 4に示されるシガレットボックスの中間品が得られる。図 4から明らかなように、中間品の状態にあるとき、リアパネル 18 及びフロントパネル 22にそれぞれ接続されているァウタサイドフラップ 36はフインフラップ 38及び三角フラップ 40を伴、、インナパック IPの側方にそれぞれ突出した状態にある。

[0023] 図 4に示される状態から、上下の三角フラップ 40は互いに向けて折り込まれ（図 3の VIII参照）、図 5に示されるように三角フラップ 40は互いに接近する。この後、上下のフィンフラップ 38は、そのフィンフラップ 38とァウタサイドフラップ 36とを区画する折込み線に沿って谷折りされる（図 3の IX参照）。即ち、上下のフィンフラップ 38は互いに接近する方向に折り込まれる。ここでのフィンフラップ 38の折込みはこれらフインフラップ 38を互いに重ね合わせて接着し、前述したフィン形状のノブ 10を形成する。このようなノブ 10の形成と同時に、図 6に示されるように上下のァウタサイドフラップ 36もまた折り込まれることで（図 3の IX参照）、これらァウタサイドフラップ 36が前述したプッシュプル壁 8を形成する。この後、ノブ 10及びプッシュプル壁 8はインナパック IPに向けて押し込まれ、図 7に示されるように閉状態のシガレットボックス（図 1のシガレットボッタスに対応する）が完成する。

[0024] 図 8は第 2実施例のシガレットボックスを示す。

図 8のシガレットボックスは二重構造の箱ボディを備えており、この箱ボディはインナケース 42及びァウタケース 44を含む。インナケース 42は、その内部にインナパック I Pを保持し、前述したフィン形状のノブ 10及びプッシュプル壁 8を有する。更に、ノブ 10はその下端に一対の三角足 10aを有し、これら三角足 10aはインナケース 42の底壁 43上に重ね合わされている。これら三角足 10a及び底壁 43に関しては更に後述する。

[0025] 一方、ァウタケース 44はその内部に、プッシュプル壁 8及びノブ 10を除いてインナケース 42の残部を収容し、その上壁 46に V字形状のノッチ 6を有する。

第 2実施例のシガレットボックスもまた、第 1実施例のシガレットボックスと同様な開閉形態及び外観を提供する。

[0026] インナケース 42は図 9に示されるブランク 48を折り込むことにより成形される。ブランク 48は複数ずつパネル及びフラップを含んでおり、隣接するパネル同士やフラップ同士、また、隣接するパネル及びフラップは、図 9中に破線で示されている折込み線により互いに区画されている。なお、図 7はブランク 48の裏面を示す。

より詳しくは、ブランク 48は第 1及び第 2セクション 50, 52に分けられ、第 1セクション 50はプッシュプル壁 8及びノブ 10を形成し、第 2セクション 52はインナパック IPを保持するためのインナフレームを形成する。

[0027] 第 1セクション 50はその中央に一対の中央パネル 54を有し、これら中央パネル 54 は折込み線を介して互いに区画されている。図 9でみて、上側の中央パネル 54の上縁には外側パネル 56が配置され、また、下側の中央パネル 54の下縁にも外側パネル 56が配置されている。中央パネル 54と外側パネル 56とを互いに区画する折込み線は二重の破線で示されて、る。一対の中央パネル 54は前述したフィン形状のノブ 10を形成するための部分であり、一対の外側パネル 56は前述したプッシュプル壁 8 を形成するための部分である。

[0028] 更に、各外側パネル 56は接続フラップ 58をそれぞれ有し、これら外側フラップ 58 及び対応する側の接続フラップ 58は折込み線を介して互いに区画されて、る。従つて、図 9から明らかなように、第 1セクション 50のパネル及びフラップは第 1セクション 5 0の中央の折込み線を中心に対称に配置されて!、る。

[0029] 第 2セクション 52は中央にボトムパネル 60を有しており、このボトムパネル 60の上下には、リアパネル 62及びフロントパネル 64が接続されている。これらパネル 60, 62, 64はインナケース 42の前述した底壁 43、背壁及び前壁をそれぞれ形成するための部分である。

[0030] 図 9から明らかなようにボトムパネル 60はリア及びフロントパネル 62, 64から第 1セクシヨン 50に向けて延出し、第 1セクション 50の一対の中央パネル 54に接続されている。即ち、ボトムパネル 60の延出部分は、第 1及び第 2セクション 50, 52を互いに接続するネック部 60ηとして形成されている。ここで、一対の中央パネル 54の幅 Wl ( 2重の破線間の距離）はネック部 60の幅 W2に等し、。

[0031] 更に、第 1セクション 50とは反対側に位置したリアパネル 62の側縁にはサイドパネル 66及びジョイントフラップ 68が順次接続されている。サイドパネル 66は、インナケース 42の側壁を形成するための部分であり、ジョイントフラップ 68はサイドパネル 66 をフロントパネル 64に接続するための部分である。

[0032] 第 1セクション 50及びネック部 60ηを互いに区画する境界は折込み線 70により形成され、この折込み線 70はネック部 60ηに向けて突出する扁平な V字形状をなしている。更に、ネック部 60ηには折込み線 72が形成されており、この折込み線 72は折込み線 70の頂点に隣接した頂点を有し、折込み線 70とは逆向きの V字形状をなしている。従って、ネック部 60ηは、折込み線 70, 72間により区画された 2つの三角領域 74 を有し、これら三角領域 74は前述した三角足 10a (図 8参照）を形成するための部分である。

[0033] ブランク 48の折込みに関し、図 9中、一重の破線は山折りのための折込み線を示し、これに対し、二重の破線は谷折りための折込み線を示す。また、ブランク 48の折込みに先立ち、ブランク 48の裏面に所定箇所に糊が予め塗布されて、る。

ブランク 48の折込みは先ず、第 2セクション 52のボトムパネル 60のネック部 60η及び第 1セクション 50にて開始される。即ち、ネック部 60ηは V字形状の折込み線 70に沿って山折りされ、この山折りと同時に第 1セクション 50は V字形状の折込み線 70に沿って谷折りされる。ここでの山折り及び谷折りは、第 2セクション 52に対して第 1セクシヨン 50を起立させ、これにより、ネック部 60ηの一対の三角領域 74がネック部 60η に重ね合わされ、前述した一対の三角足 10aが形成される。

[0034] また、上述した第 1セクション 50の起立と同時に、第 1セクション 50は一対の中央パネル 54間の折込み線に沿って山折りされ、ここでの山折りは一対の中央パネル 54を互いに重ね合わせることになる。このようにして重ね合わされた中央パネル 54は互いに接着されて前述したノブ 10を形成し、図 10に示されるように、ノブ 10は三角足 10a 力も上方に向けて延びる。このとき、接続フラップ 58をそれぞれ備えた一対の外側パネル 56はノブ 10の両側に位置付けられる。

[0035] この後、図 11に示されるように、ボトムパネル 60上にインナパック IPが置かれ、ボトムパネル 60にインナパック IPの底面が重ね合わされる。そして、リアノネル 62、サイドパネル 66及びジョイントフラップ 68がインナパック IPの回りに順次折り込まれる。この後、フロントパネル 64がインナパック IPに向けて折り込まれ、フロントパネル 64はジョイントフラップ 68に重ね合われる。フロントパネル 64及びジョイントパネル 68は互いに接着される。この時点で、インナパック IPはその上面を除き、第 1及び第 2セクション 50, 52のパネル及びフラップにより囲まれた状態となる。

[0036] この後、図 12に示されるように、第 1セクション 50の一対の接続フラップ 58は、その接続フラップ 58と対応する外側フラップ 56との間の折込み線に沿いインナパック IP に向けて山折りされる。そして、接続フラップ 58の山折りと同時に、各外側フラップ 56 はその外側フラップ 56と中央フラップ 54との間の折込み線に沿い谷折りされる。この結果、図 13に示されるように、一対の接続フラップ 58は既に折込み状態にあるリアパネル 62及びフロントパネル 64にそれぞれ重ね合わされ、一方、一対の外側フラップ 56は前述の谷折りにより、 V字形状のプッシュプル壁 8を形成し、この時点で、インナケース 42が完成する。

[0037] ここで、一対の接続フラップ 58はリアパネル 62及びフロントパネル 64に接着されていないことに留意すべきである。それ故、一対の接続フラップ 58が固定されていると仮定したとき、プッシュプル壁 8の押込み及び引出しは、一対の接続フラップ 58に沿つてインナケース 42をインナパック IPとともに往復動させる。 [0038] 図 14は、ァウタケース 44を成形するためのブランク 76を示す。このブランク 76もまた、複数ずつのパネル及びフラップを含み、隣接するパネル同士やフラップ同士、また、隣接するパネル及びフラップは破線の折込み線により区画されて、る。

より詳しくは、ブランク 76はリアパネル 78を有し、このリアパネル 78の側方にサイドパネル 80及びフロントパネル 82が順次接続されて!、る。リアパネル 78の上縁にはトップパネル 84が接続されて!、る。トップパネル 84はサイドパネル 80とは反対側の一端にノッチ 6を有し、その他縁にトップエンドフラップ 86を有する。更に、トップパネル 84の上縁にはジョイントフラップ 88が接続されている。

[0039] 一方、リアパネル 78の下縁にはボトムパネル 90が接続されており、このボトムパネル 90はボトムエンドフラップ 92及びジョイントフラップ 94を有する。

図 14のブランク 76は前述したインナケース 42の回りに折り込まれて、図 8のシガレットボックスを成形する。なお、ブランク 76の折込みに先立ち、ブランク 76の裏面には所定箇所に糊が予め塗布されて!ヽる。

[0040] より詳しくは、図 14に示されるように、先ずリアパネル 78上に前述したインナケース 42が載置される。この際、インナケース 42はプッシュプル壁 8がノッチ 6側に位置付けられており、インナケース 42の一方の接続フラップ 58はリアパネル 78に重ね合わされ、リアパネル 78に接着される。

[0041] この後、トップパネル 84がインナケース 42内に収容されたインナパック IPの上面に向けて IPの上面に向けて折り込まれ、この上面に重ね合わされる。また、トップパネル 84の折込みと同時に、ボトムパネル 90はインナケース 42の底壁（ボトムパネル 60)に向けて折り込まれ、この底壁に重ね合わされる。そして、トップエンドフラップ 86及びボトムエンドフラップ 92がインナケース 42の側壁（サイドパネル 66)に向けて折り込まれ、この側壁にそれぞれ重ね合わされる。更に、ジョイントフラップ 88, 94はインナケース 42の前壁（フロントパネル 64)に向けて折り込まれ、この前壁にそれぞれ重ね合わされる。

[0042] この後、サイドパネル 80はインナケース 42の側壁に向けて折り込まれ、この側壁に重ね合わされる。それ故、前述のフラップ 86, 92はインナケース 42の側壁とサイドパネル 80との間に挟み込まれる。更に、フロントパネル 82はインナケース 42の前壁に向けて折り込まれ、この前壁に重ね合わされる。それ故、前述のフラップ 88, 94はインナケース 42とフロントパネル 8 2との間に挟み込まれる。ここで、フラップ 88, 94はフロントパネル 82に接着され、そして、フロントフラップ 82はインナケース 42の他方の接続フラップ 58に接着される。この時点で、ァウタケース 44、即ち、図 8のシガレットボックスが完成する。

[0043] インナフレーム 42は一対の接続フラップ 58のみにて、ァウタケース 44に固定されているだけであるので、ユーザがノブ 10を指で摘み、プッシュプル壁 8をァウタケース 44力ら引き出せば、図 8に示されるようにプッシュプル壁 8は外側に向けて凸の V字形となり、ァウタケース 44のノッチ 6と協働して菱形の開口 12を形成する。

[0044] プッシュプル壁 8が引き出されるとき、インナケース 42はインナパック IPを伴い、ァゥタケース 44に対して移動し、それ故、インナケース 42の底壁の一部、即ち、ボトムパネル 60のネック部 60ηがァウタケース 44から突出する。

[0045] これに対し、プッシュプル壁 8がァウタケース 44内に押し込められたとき、ァゥタケ一ス 44のノッチ 6は閉じられ、インナケース 42はプッシュプル壁 8及びノブ 10とともに、ァウタケース 44内に完全に没入する。

前述したブランク 48の場合、折込み線 70, 72に沿う折込みを容易にするため、これら折込み線 72, 74は通常の圧痕線に因らず、穿孔列により形成されていてもよい

Claims

請求の範囲

[1] シガレットボックスは、

インナパックを収容する箱ボディであって、前記インナパックがシガレットの束及びこの束を包み込む包材を含む、箱ボディを備え、

前記箱ボディは、

その一側壁を形成し、前記箱ボディに対する弓 Iき出し且つ押し込みが許容されたプッシュプル壁であって、このプッシュプル壁が前記箱ボディ力側方に引き出されたとき、前記箱ボディの上面に開口を提供し、前記プッシュプル壁が前記箱ボディ内に押し込まれて没入したときに前記開口を閉じる、プッシュプル壁と、

前記プッシュプル壁の外面に備えられ、前記プッシュプル壁の長手方向に沿って延びるフィン形状のノブであって、このノブは前記プッシュプル壁が前記箱ボディ内に押し込まれたとき、前記プッシュプル壁とともに前記箱ボディ内に没入する、ノブとを含む。

[2] 請求項 1に記載のシガレットボックスにおヽて、

前記箱ボディはその上壁の一側縁に V字形状のノッチを更に含み、

前記プッシュプル壁は、その中央に長手方向に沿って延びる折込み線を有し、前記箱ボディから引き出されたときには前記折込み線に沿って山折りされることで、前記ノッチとは逆向きの V字形状に形成され、これに対し、前記箱ボディ内に押し込まれたときには前記折込み線に沿って谷折りされて前記ノッチと同じ向きの V字形状に形成される。

[3] 請求項 2に記載のシガレットボックスにおヽて、

前記ノブは、前記折込み線に沿、前記プッシュプル壁の全長に亘つて延びて!/、る

[4] 請求項 2に記載のシガレットボックスにおヽて、

前記プッシュプル壁はその下端に一対の三角底を更に有し、これら三角壁は前記プッシュプル壁が前記箱ボディから引き出されたとき、前記箱ボディの底壁の延長部を形成する。

[5] 請求項 2に記載のシガレットボックスにおヽて、前記箱ボディは、

前記インナパックの上面を露出させた状態で、前記インナパックを保持するインナケースであって、前記プッシュプル壁及び前記ノブを有する、インナケースと、前記プッシュプル壁及び前記ノブを露出させた状態で前記インナケースを収容するァウタケースであって、その上壁に前記ノッチを有する、ァウタケースとを含む。

[6] 請求項 5に記載のシガレットボックスにおヽて、

前記インナケースは、前記プッシュプル壁が前記箱ボディに対して引き出し及び押し込まれるとき、前記ァウタケースに対して前記引き出し及び押し込みの方向に前記プッシュプル壁とともに移動が許容されて、る。

[7] 請求項 2に記載のシガレットボックスを成形するためのブランクは、

長手軸線と、

前記ボックスの背壁、底壁及び前壁をそれぞれ形成するためのリアパネル、ボトムパネル及びフロントパネルであって、これらパネルが前記長手軸線上に一列に配置され、隣接するパネル同士が折込み線により互いに区画されている、リアパネル、ボトムパネル及びフロントパネルと、

前記リアパネルの一側縁に折込み線を介して接続されたインナサイドフラップと、前記インナサイドフラップ側に位置した前記フロントパネルの一側縁に折込み線を介して接続されたァウタサイドフラップであって、前記インナサイドフラップとともに前記ボックスの一側壁を形成するためのァウタサイドフラップと、

前記ボトムパネルとは反対側の前記リアパネルの端縁に折込み線を介して接続され、前記ボックスの上壁を形成するためのトップパネルであって、前記サイドフラップとは反対側の側縁に V字形状のノッチを有する、トップパネルと、

前記リアパネルの他側縁に折込み線を介して接続された第 1ハーフサイドフラップと、

前記第 1ハーフサイドフラップの外側縁に折込み線を介して接続された第 1フィンフラップと、

前記フロントパネルの他側縁に折込み線を介して接続された第 2ハーフサイドフラップと、前記第 2ハーフサイドフラップの外側縁に折込み線を介して接続された第 2フィンフラップと

を含み、

前記前記第 1及び第 2フィンフラップは互いに重ね合わされて前記フィン形状のノブを形成し、

前記第 1及び第 2ハーフサイドフラップはそれらの外側縁同士が密着して前記 V字形状のプッシュプル壁を形成する。

請求項 5に記載のインナケースを成形するためのブランクは、

前記プッシュプル壁及び前記ノブを形成するための第 1セクションと、

前記第 1セクションに折込み線を介して接続され、前記インナパックを保持するケース部分を形成するための第 2セクションと

を含む。