JPWO2019044985A1 - 内装パネル - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1には、難燃性ウレタン発泡体から構成された断熱パネルが開示されている。
なお、以下の各実施形態では、各実施形態に係る内装パネルの一例としての天井パネルを施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1及び図2は、第1実施形態に係る内装パネルの一例を模式的に示す図である。
この天井パネル1が固定される天井下地6としては、木造天井下地でもよく、鋼製天井下地でもよい。また、天井下地6を、軽鉄材を用いたいわゆる軽天下地としてもよい。図例では、天井下地6を、吊木や吊ボルト等の吊部材7に野縁8を吊り下げた構成としたいわゆる吊天井とした例を示しているが、種々の構成とされたものでもよい。
また、この天井パネル1は、住居やオフィス等の比較的に小型の建物の天井として施工されるものでもよく、体育館やホール、ショッピングモール、工場、学校等の比較的に大型の各種の建物の天井として施工されるものでもよい。
また、この天井パネル1は、単位面積(1m2)当たりの質量が2.0kg以下とされたものでもよい。また、この天井パネル1の質量を、上記のような軽天下地からなる天井下地6を含んだ天井システム全体の質量が2.0kg/m2以下となるような質量としてもよい。なお、本実施形態に係る内装パネルとしては、天井パネル1を構成するものに限られず、壁パネルを構成するものでもよい。この場合は、間柱やスタッド等の壁下地を内装下地として把握するようにすればよい。
また、当該天井パネル1の室内側に設けられる難燃性シート12としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものの採用が可能である。例えば、吸熱性金属水酸化物を含む樹脂含浸ガラス繊維不織布板等としてもよい。
また、本実施形態では、発泡樹脂層10を構成する樹脂組成物を、難燃性ポリウレタン樹脂組成物としている。このような構成とすれば、上記のような発泡倍率としたことも相俟って難燃性(不燃性)をより向上させることができる。つまり、発泡樹脂層10に含まれる有機材の量が比較的に少なくなるため総発熱量を低くすることができる。このような難燃性ポリウレタン樹脂組成物としては、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、触媒、発泡剤、整泡剤及び添加剤を含んだ構成とされたものでもよい。また、このような難燃性ポリウレタン樹脂組成物には、難燃剤や、フィラー、無機充填材が更に含まれていてもよい。発泡樹脂層10を構成する樹脂としては、ポリウレタン樹脂のほか、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。
また、これら固定部15,15の第1方向に沿う幅寸法は、天井下地6に対して止具9によって固定可能なように適宜の寸法としてもよい。これら固定部15,15の第1方向に沿う幅寸法を、天井下地6を構成する野縁8の同方向に沿う幅寸法の1/2以上の寸法としてもよく、図例では、野縁8の幅寸法の1/2程度とした例を示している。
また、これら固定部15,15は、室内側に向く室内側面2aが中央部位5の室内側面5aと略面一状とされ、天井下地6側が中央部位5よりも凹んだ構成とされている。つまり、図1(a)、(b)に示すように、天井パネル1の第1方向両端部2,2には、天井下地6側となる厚さ方向一方側及び第1方向外側に向けて開口する凹段部16,16が第1方向両端部2,2の全体に亘って設けられている。このような構成とすれば、室内側に凹みを設けたものと比べて、室内側の見栄えを向上させることができ、また、天井高を高くすることができる。図例では、これら凹段部16,16を区画する第1方向外側に向く段壁面を、中央部位5の天井下地6側に向く面から凹段部16,16を区画する天井下地6側に向く段底面に向けて下るように傾斜する傾斜面とした例を示している。ガラス繊維強化樹脂層14は、凹段部16,16の段壁面及び段底面に沿うように設けられている。
雄実部17は、図1(a)、(c)に示すように、第2方向第1端部3から第2方向外側に向けて突出するように設けられている。この雄実部17は、図1(a)に示すように、第2方向第1端部3の第1方向の全体に亘って設けられておらず、第1方向中央側部位に設けられている。つまり、雄実部17は、上記のように固定部15,15が設けられた第1方向両端部2,2に至らないように設けられている。また、この雄実部17は、図1(c)に示すように、当該天井パネル1の厚さ方向途中部位(図例では、厚さ方向略中央部)に設けられている。
また、本実施形態では、天井パネル1は、四周端部(第1方向両端部2,2及び第2方向両端部3,4)の室内側縁部に、面取部19,19,19,19を設けた構成とされている。このような構成とすれば、隣り合う天井パネル1,1の室内側面同士の段差を目立ち難くすることができる。図例では、これら面取部19,19,19,19を、C面取状の傾斜面とした例を示しているが、R面取状の突湾曲面としてもよい。また、これら面取部19,19,19,19は、天井パネル1を成形する際に形成されたものでもよく、成形後に切削や加熱圧縮等によって形成されたものでもよい。
図例では、皿ねじ状の止具9の頭部9aの室内側に向く面が固定部15,15の室内側面2a,2aと略同一平面状となるように、止具9の頭部9aを固定部15,15に埋込状とし、止具9を野縁8に止着した(捩じ込んだまたは打ち込んだ)例を示している。
つまり、天井パネル1は、発泡樹脂層10を備えているので、木質系ボードや石膏ボードと比べて、軽量化を図ることができる。また、発泡樹脂層10の室内側に難燃性シート12を設けた構成としているので、難燃性を向上させることができる。つまり、室内側において炎が発生した場合には、室内側の難燃性シート12によって発泡樹脂層10への延焼を遅延させることができる。
また、発泡樹脂層10の天井下地6側にガラス繊維強化樹脂層14を設けた構成としている。従って、ガラス繊維強化樹脂層14が補強層となって曲げ剛性及び寸法安定性を向上させることができ、施工後における垂れを抑制することができる。つまり、軽量化を図りながらも、施工後における垂れを抑制することができるので、天井パネル1として好適なものとなる。
また、本実施形態では、難燃性シート12の室内側にガラス繊維シート13を積層した構成としている。従って、曲げ剛性及び寸法安定性をより向上させることができる。
また、本実施形態では、ガラス繊維強化樹脂層14を構成するガラス繊維シート14aを、目付が50g/m2〜300g/m2のガラスクロスとし、難燃性シート12を、厚さが5μm〜50μmのアルミシートを含んだ構成としている。従って、軽量化を図りながらも適度な曲げ剛性を確保することができ、また、難燃性を向上させることができる。
なお、以下の各実施形態では、先に説明した実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態に係る天井パネル1Aは、発泡樹脂層10Aの室内側(難燃性シート12側)に、ガラス繊維強化樹脂層14Aを設けた構成とされている。つまりは、発泡樹脂層10Aを厚さ方向両側の補強層を構成するガラス繊維強化樹脂層14,14Aによって挟んだ構成としている。この室内側のガラス繊維強化樹脂層14Aは、発泡樹脂層10Aの樹脂主成分と樹脂主成分が同一とされている。この室内側のガラス繊維強化樹脂層14Aは、天井下地6側のガラス繊維強化樹脂層14と同様、ガラス繊維シート14aに発泡樹脂層10Aを構成する樹脂組成物が含浸されて形成されている。この室内側のガラス繊維強化樹脂層14Aは、上記同様、樹脂組成物の発泡により気泡を含んだ構成とされたものでもよい。また、天井パネル1Aは、この室内側のガラス繊維強化樹脂層14Aの室内側に、上記同様、難燃性シート12及びガラス繊維シート13を設けた構成とされている。
本実施形態に係る天井パネル1Aにおいても、上記第1実施形態と略同様の効果を奏する。また、本実施形態では、発泡樹脂層10Aの厚さ方向両側に補強層となるガラス繊維強化樹脂層14,14Aを設けた構成としているので、曲げ剛性及び寸法安定性をより効果的に向上させることができる。これにより、軽量化を図りながらも、施工後における垂れをより効果的に抑制することができ、天井パネル1Aとしてより好適なものとなる。また、難燃性シート12の天井下地6側に、耐熱性の良好なガラス繊維シート14aを含むガラス繊維強化樹脂層14Aが設けられることとなるので、ガラス繊維シート14aの発熱量が少ないことに加え、火災時における形状維持性を向上させることができる。これにより、火災時における難燃性シート12の変形を抑制することができ、難燃性シート12による発泡樹脂層10への延焼遅延効果をより効果的に発揮させることができる。特に、上述のようにガラス繊維シート14aをガラスクロスとすれば、火災時における変形をより効果的に抑制することができる。
本実施形態に係る天井パネル1Bは、発泡樹脂層10Bの天井下地6側に、発泡樹脂層10Bとは別体的に形成されたガラス繊維強化樹脂層14Bを積層一体化した構成とされている。このガラス繊維強化樹脂層14Bは、薄シート状とされ、ガラス繊維シートに含浸された樹脂組成物が硬化して形成されている。なお、このガラス繊維強化樹脂層14Bは、発泡樹脂層10Bに接着剤等によって積層されたものでもよく、発泡樹脂層10Bを構成する樹脂組成物によって積層一体化されたものでもよい。本実施形態においてもガラス繊維強化樹脂層14Bの樹脂主成分は、発泡樹脂層10Bの樹脂主成分と同一とされていることが好ましいが、異なっていてもよい。この場合のガラス繊維強化樹脂層14Bの樹脂主成分としては、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を単独または2種類以上を併用したものを用いることができる。
本実施形態に係る天井パネル1Bにおいても、上記第1実施形態と概ね同様の効果を奏する。
本実施形態に係る天井パネル1Cは、発泡樹脂層10Cの厚さ方向両側(天井下地6側及び室内側)に、発泡樹脂層10Cとは別体的に形成されたガラス繊維強化樹脂層14B,14Cを積層一体化した構成とされている。これらガラス繊維強化樹脂層14B,14Cは、上記第3実施形態と同様、発泡樹脂層10Cに接着剤等によって積層されたものでもよく、発泡樹脂層10Cを構成する樹脂組成物によって積層一体化されたものでもよい。また、天井パネル1Cは、上記第2実施形態と同様、室内側のガラス繊維強化樹脂層14Cの室内側に、難燃性シート12及びガラス繊維シート13を設けた構成とされている。
本実施形態に係る天井パネル1Cにおいても、上記第2実施形態と概ね同様の効果を奏する。
本実施形態に係る天井パネル1Dは、発泡樹脂層10Aの天井下地6側に設けられたガラス繊維強化樹脂層14の天井下地6側に、滲出抑制シート12Aを設けた構成としている。また、天井下地6側のガラス繊維強化樹脂層14を構成するガラス繊維シート14aを、目付が50g/m2〜150g/m2のガラスクロスとしている。また、本実施形態においても、上記第1実施形態及び第2実施形態と同様、天井下地6側のガラス繊維強化樹脂層14は、ガラス繊維シート14aに発泡樹脂層10Aを構成する樹脂組成物が含浸されて形成されている。また、本実施形態では、滲出抑制シート12Aは、天井下地6側のガラス繊維強化樹脂層14を構成するガラス繊維シート14aを通過した樹脂組成物に少なくとも部分的に接着されている。
天井下地6側のガラス繊維強化樹脂層14は、ガラス繊維シート14aに適宜の接着剤で滲出抑制シート12Aが積層一体化されて複合シートとされた状態で、そのガラス繊維シート14aに発泡樹脂層10Aを構成する樹脂組成物が含浸されて形成されたものでもよい。また、このようにガラス繊維強化樹脂層14が形成される際に、ガラス繊維シート14aから染み出した樹脂組成物が滲出抑制シート12Aに部分的に接着されるものでもよい。つまり、滲出抑制シート12Aとガラス繊維シート14aとを積層一体化する接着剤は、ガラス繊維強化樹脂層14を構成する樹脂組成物のガラス繊維シート14aからの染み出しを許容するようにガラス繊維シート14aに塗布されたものでもよい。
また、本実施形態では、天井パネル1Dは、上記第2実施形態と同様、発泡樹脂層10Aの室内側に、ガラス繊維強化樹脂層14Aと難燃性シート12とガラス繊維シート13とを設けた構成とされている。
また、本実施形態では、発泡樹脂層10Aの天井下地6側にガラス繊維強化樹脂層14及び滲出抑制シート12Aを設け、発泡樹脂層10Aの室内側にガラス繊維強化樹脂層14A及び難燃性シート12を設けた構成としている。従って、発泡樹脂層10Aの厚さ方向両側に、ガラス繊維強化樹脂層14,14A及びシート状部材(難燃性シート12及び滲出抑制シート12A)が設けられることとなり、曲げ剛性及び寸法安定性をより効果的に向上させることができる。また、概ね表裏対称な構造となるので、反り抑制効果も期待できる。
なお、上記した第1実施形態、第3実施形態及び第4実施形態において説明した天井パネル1,1B,1Cにおいても、天井下地6側に、本実施形態において説明したような滲出抑制シート12Aを設けた構成としてもよい。
本実施形態に係る天井パネル1Eは、層構成が上記第5実施形態と同様とされている。つまり、本実施形態では、天井パネル1Eは、発泡樹脂層10Dの室内側に、ガラス繊維強化樹脂層14A、難燃性シート12及びガラス繊維シート13を含む室内側層20を設けた構成とされている。また、天井パネル1Eは、発泡樹脂層10Dの天井下地6側に、ガラス繊維強化樹脂層14及び滲出抑制シート12Aを含む天井下地側層24を設けた構成とされている。また、本実施形態では、天井パネル1Eの第1方向両端部に上記のような固定部15を設けていない構成としている。また、図示は省略しているが、天井パネル1Eの第2方向両端部に上記のような雄実部17及び雌実部18を設けていない構成としている。なお、図1〜図3の断面図においては、発泡樹脂層の室内側及び天井下地6側に設けられる各層を、比較的に厚さを大きくして図示しているが、図4では、室内側層20及び天井下地側層24の各層を簡略化して1層として示している。
好ましくは、天井パネル1Eの両側端部の端面に難燃性シート12及びガラス繊維シート13を設けた構成としてもよく、より好ましくは、四周側端部の端面に難燃性シート12及びガラス繊維シート13を設けた構成としてもよい。
また、本実施形態では、天井パネル1Eの端面に加え、側端部の天井下地6側面(裏面)に難燃性シート12及びガラス繊維シート13を設けた構成としている。このような構成とすれば、側端部の難燃性及び剛性を向上させることができる。また、このように裏面側に難燃性シート12及びガラス繊維シート13が設けられた部位に止具9を止着する態様とすれば、止具保持力を向上させることができる。
また、図例では、端部裏面層23を、天井下地側層24の側端部側部位を覆うように更に延在させた例を示している。つまり、側端部裏面の一部に、天井下地側層24と端部裏面層23とが重ね合わせられた部位を設けた構成としている。このように天井下地側層24と端部裏面層23とが重ね合わせられた部位に止具9が止着される構成としてもよい。なお、このように重ね合わせられた部位と天井下地側層24の他の部位との段差がなくなるように、側端部裏面に端部裏面層23を受け入れる凹段部を設けた構成としてもよい。このような凹段部は、切削等によって切除されることで形成されたものでもよく、圧縮によって形成されたものでもよい。
これら面取表面層21、端面層22及び端部裏面層23は、ガラス繊維シート13、難燃性シート12及びガラス繊維強化樹脂層14Aを含む室内側層20に一連状に設けられている。このような構成とすれば、例えば、エッジシートを貼着して端面等を覆ったようなものと比べて、継目が形成されないので見栄えを向上させることができる。本実施形態では、これら面取表面層21、端面層22及び端部裏面層23は、室内側層20(またはガラス繊維シート13及び難燃性シート12)が溝底側に存在するように側端部の裏面側に設けられた折曲溝25,26の部位において折り曲げられて設けられている。このような折曲溝25,26としては、詳細な説明は省略するが、面取部19A及び端部裏面層23が形成されるように、かつ室内側層20(またはガラス繊維シート13及び難燃性シート12)を少なくとも残存させるように、発泡樹脂層10Dが適宜形状に切除され、また、天井下地側層24が切除されて複数本設けられたものでもよい。なお、これら折曲溝25,26は、発泡樹脂層10D等を切除して設けられたものに限られず、適宜の溝形成型を裏面側からプレスして形成されたものでもよい。つまり、これら折曲溝25,26は、発泡樹脂層10Dの気泡を押し潰すようにして発泡樹脂層10Dを圧縮(加熱圧縮)することで形成されたものでもよい。この場合は、図例のように折曲溝25,26の溝壁等が発泡樹脂層10Dによって構成されたものに代えて、天井下地側層24によって構成されたものでもよい。また、端部裏面層23も同様、裏面側の発泡樹脂層10Dを適宜の端部形成型によってプレスして形成されたものでもよい。
また、天井パネル1Eの四周側端部に面取表面層21、端面層22及び端部裏面層23を設ける場合には、折り曲げた際にコーナー部において各層や発泡樹脂層10Dが干渉し難くなるように、展開状態におけるコーナー部を適宜形状に切除しておくようにしてもよい。
本実施形態に係る天井パネル1Eにおいても、上記した効果に加え、上記第5実施形態と概ね同様の効果を奏する。なお、端面層22及び面取表面層21を設けた構成とすればよく、端部裏面層23を設けていない構成としてもよい。また、面取部19Aを設けない場合には、面取表面層21を設けていない構成としてもよい。この場合は、1本の折曲溝を設けた構成としてもよい。
本実施形態に係る天井パネル1Fは、表面、側端面及び裏面の被覆構成が上記第6実施形態と同様とされている。つまり、本実施形態においても、天井パネル1Fは、面取部19A、側端部の端面及び裏面に、それぞれにガラス繊維シート13、難燃性シート12及びガラス繊維強化樹脂層14Aを含む面取表面層21、端面層22及び端部裏面層23を設けた構成とされている。本実施形態では、折曲溝25,26を設けずに、発泡樹脂層10Eの端面から外側に向けて室内側層20が延出された延出部位によって側端部の端面及び裏面を一連状に覆った構成としている。また、この室内側層20が延出された延出部位の裏面に適宜、接着剤を塗布して折り曲げて側端部の端面及び裏面を一連状に覆った構成としてもよい。
また、本実施形態では、天井パネル1Fの側端部に、この延出部位によって覆われる側端部の表面、端面及び裏面を構成し、発泡樹脂層10Eよりも高剛性の補強部材27を発泡樹脂層10Eに隣接させて設けた構成としている。このような構成とすれば、側端部の剛性を向上させることができる。また、このような補強部材27を設けずに発泡樹脂層10Eの側端部を被覆したものと比べて、表面と端面との境界部(稜線)の直線性を向上させることができる。
この補強部材27は、難燃性材料から形成されたものが好ましく、例えば、金属や、石膏、ケイ酸カルシウム等から形成されたものでもよい。また、この補強部材27の全体または一部に磁石を含んだ構成としてもよい。このような磁石を、隣り合う天井パネル1F,1Fに設けられた磁石同士が吸着し合うように設けた構成としてもよく、また、天井下地6に吸着するように設けた構成としてもよい。なお、このような態様に代えて、または加えて、天井パネル1Fの側端部裏面に埋込状にまたは付設状にシート状磁石を設けた構成としてもよい。
本実施形態に係る天井パネル1Fにおいても、上記した効果に加え、上記第6実施形態と概ね同様の効果を奏する。
また、本実施形態及び上記第6実施形態では、第5実施形態と同様の層構成とされた天井パネル1E,1Fを例示しているが、他の実施形態と同様の層構成とされたものでもよい。
また、上記各実施形態において説明した互いに異なる構成の一部を組み替えたり、組み合わせたりして適用するようにしてもよい。また、上記各実施形態に係る天井パネル1,1A〜1Fの上記した各部の構成は、一例に過ぎず、その他、種々の変形が可能である。
各実施例1〜3及び比較例1,2では、いずれも、発泡樹脂層を、発泡倍率20倍の発泡ポリウレタン樹脂から形成した。
実施例1では、図2(b)に示す天井パネル1と同様の層構成とした。また、室内側層(表側層)を、室内側のガラス繊維シートを構成する目付37g/m2のガラスペーパーと、これの発泡樹脂層側の難燃性シートを構成する厚さ20μmのアルミシートと、によって構成した。また、下地側層(裏側層)を、ガラス繊維強化樹脂層を構成する目付200g/m2のガラスクロスを含むガラスクロス強化樹脂層とした。この実施例1に係る内装パネルは、予め積層されたガラスペーパーとアルミシートとからなる複合シートのアルミシート上に、未硬化の発泡ポリウレタン樹脂を供給し、その上にガラスクロスを供給して作成した。この実施例1に係る内装パネルは、発泡樹脂層の厚さが約6.8mm、総厚さが7.1mm、質量が842g/m2であった。
比較例2では、表側層に、ガラスペーパーを設けずに、厚さ30μmのアルミシートの発泡樹脂層側に目付200g/m2のガラスクロスを含むガラスクロス強化樹脂層を設けた以外は、比較例1と概ね同様の層構成とした。この比較例2に係る内装パネルは、表側層のアルミシート及びガラスクロスからなる複合シートのガラスクロス上に未硬化の発泡ポリウレタン樹脂を供給し、その上にアルミシートとガラスペーパーからなる複合シートを供給して作成した。この比較例2に係る内装パネルは、発泡樹脂層の厚さが約5.5mm、総厚さが5.6mm、質量が739g/m2であった。
<曲げ剛性評価試験>
JIS K7017に準拠し、各試験体(幅40mm、長さ120mm)に対して、試験速度を20mm/min、支点間距離(スパン)を100mmとして曲げ試験(3点曲げ法)を行い、曲げ剛性を算出(曲げ応力を測定してヤング率を算出して算出)した。測定装置は、SHIMADZU 万能試験機 AG-1/50N-10kNを用いた。結果は、実施例1では、14.9N・m2、実施例2では、5.5N・m2、実施例3では、3.8N・m2、比較例1では、4.4N・m2、比較例2では、4.2N・m2であった。表1では、10N・m2以上を優、2.5N・m2以上を良として示している。
各試験体(910mm×910mm)の一方向の両端部を、間隔を空けて設置された天井下地に固定し、その状態における各試験体の端部と中央部(一方向における中央部)との上下方向に沿う寸法(初期反り量)を測定した。結果は、実施例1では、−8.0mm(凹反り)、実施例2では、3.2mm(凸反り)、実施例3では、1.0mm(凸反り)、比較例1では、3.0mm(凸反り)、比較例2では、6.6mm(凸反り)であった。表1では、反り量が±2mm以内を優、±2mm〜5mm以内を良、±5mm〜10mm以内を可として示している。
各試験体(200mm×200mm)に対して、表面硬度評価試験を行った。この評価試験では、JIS A1408に準拠し、外径50.8mm、質量533gのおもりを、300mmの高さから各試験体の表面に落下させた。また、おもりの落下によって形成された各試験体の凹みの深さを測定した。結果は、実施例1では、1.55mm、実施例2では、1.24mm、実施例3では、1.22mm、比較例1では、1.9mm、比較例2では、1.24mmであった。表1では、凹みの深さが1.4mm以下を良、1.7mm以下を可、1.7mm超を不良として示している。
<ねじ保持力評価試験>
各試験体(100mm×100mm)に、ねじ(φ4mm、長さ30mm、皿頭 タッピンねじ)を下穴なしでねじ込み、ねじの引き抜きに要した荷重を測定した。測定装置は、SHIMADZU 万能試験機 AG-1/50N-10kNを用いた。表1では、85N以上を優、60N以上85N未満を良、40N以上60未満を可、40N未満を不良として示している。
2 第1方向の端部
5 中央部位(他の部位)
10,10A〜10E 発泡樹脂層
12 難燃性シート
12A 滲出抑制シート
14,14A〜14C ガラス繊維強化樹脂層
14a ガラス繊維シート
15 固定部
6 天井下地(内装下地)
Claims (11)
- 発泡樹脂層と、該発泡樹脂層の室内側に設けられた難燃性シートと、該発泡樹脂層の内装下地側に設けられ、該発泡樹脂層の樹脂主成分と樹脂主成分が同一とされたガラス繊維強化樹脂層と、を備えていることを特徴とする内装パネル。
- 請求項1において、
前記ガラス繊維強化樹脂層は、樹脂主成分が前記発泡樹脂層の樹脂主成分と同一であることを特徴とする内装パネル。 - 請求項2において、
前記ガラス繊維強化樹脂層は、該ガラス繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維シートに前記発泡樹脂層を構成する樹脂組成物が含浸されて形成されていることを特徴とする内装パネル。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記ガラス繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維シートは、目付が50g/m2〜300g/m2のガラスクロスであり、前記難燃性シートは、厚さが5μm〜50μmのアルミシートを含んでいることを特徴とする内装パネル。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記発泡樹脂層を構成する樹脂組成物は、発泡倍率が10倍〜30倍の発泡ポリウレタン樹脂であることを特徴とする内装パネル。 - 請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記ガラス繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維シートは、目付が50g/m2〜150g/m2のガラスクロスであり、該ガラス繊維強化樹脂層の内装下地側に、滲出抑制シートが設けられていることを特徴とする内装パネル。 - 請求項6において、
前記ガラス繊維強化樹脂層は、樹脂主成分が前記発泡樹脂層の樹脂主成分と同一であり、かつ前記ガラス繊維シートに前記発泡樹脂層を構成する樹脂組成物が含浸されて形成されており、前記滲出抑制シートは、前記ガラス繊維シートを通過した前記樹脂組成物に少なくとも部分的に接着されていることを特徴とする内装パネル。 - 請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記難燃性シートは、前記発泡樹脂層を構成する樹脂組成物によって該発泡樹脂層に積層一体化されていることを特徴とする内装パネル。 - 請求項1乃至8のいずれか1項において、
前記発泡樹脂層の前記難燃性シート側には、ガラス繊維強化樹脂層が設けられていることを特徴とする内装パネル。 - 請求項9において、
前記難燃性シート側のガラス繊維強化樹脂層は、樹脂主成分が前記発泡樹脂層の樹脂主成分と同一であり、かつ該ガラス繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維シートに前記発泡樹脂層を構成する樹脂組成物が含浸されて形成されていることを特徴とする内装パネル。 - 請求項1乃至10のいずれか1項において、
第1方向両端部には、他の部位よりも前記発泡樹脂層が高密度とされ、かつ厚さ寸法が小とされた固定部が設けられていることを特徴とする内装パネル。
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