JPWO2010047311A1 - 静電チャックの検査方法及び静電チャック装置 - Google Patents

静電チャックの検査方法及び静電チャック装置 Download PDF

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Abstract

双極型の静電チャック内のどの吸着電極の周辺で静電容量に異常が生じているのかを判別することができる方法及び装置を提供する。この検査方法では、静電チャック(4)の誘電体(6)内に正補助電極(12)、負補助電極(14)を設けておき、それらを接地電位部に接続しておく。そして、被吸着物(2)を載せていない状態でチャック電源(26)から静電チャック(4)への直流電圧+V、−Vを印加し又は切った時の、吸着電極(8、10)、補助電極(12、14)に流れる電流I1〜I4の過渡電流を測定すると共に、電流I5(=I1−I2又はI3−I4)の過渡電流を算出し、得られた過渡電流を所定の基準値とそれぞれ比較して、静電チャック(4)内の静電容量の異常を判定する。

Description

この発明は、誘電体内に二つの吸着電極を有する双極型の静電チャックと、それに吸着用の直流電圧を供給するチャック電源とを備える静電チャック装置における静電チャックの検査方法及び静電チャック装置に関する。
上記のような双極型の静電チャックの製造後の検査や、当該静電チャックを半導体製造装置等の利用装置に組み込んだ後の検査等において、静電チャック内の異常の有無を検査することが従来から行われている。
静電チャック内の異常の有無を検査する方法として、従来は例えば、静電チャックの二つの吸着電極とチャック電源との間にそれぞれ設けた二つの電流計を用いて、基板等の被吸着物を載せていない状態での両吸着電極に流れる漏れ電流〔電源投入後の定常電流(即ち、一定値に落ち着いた電流)〕を測定することによって行っていた。
なお、特許文献1には、静電チャック内の異常の有無を検査する方法は記載されていないけれども、上記と同様の二つの電流計と、それに流れる電流波形の例が記載されている。上記漏れ電流は、この特許文献1の図3中に記載されている、基板を配置しない場合の電流の定常電流に相当している。
しかしながら、この特許文献1に記載の従来の検査方法では、直流的な絶縁不良の有無は分かるけれども、静電チャック内の静電容量の異常を判別することはできない。静電チャックは静電気によって被吸着物を吸着するものであるので、静電チャック内の静電容量の異常は、被吸着物に対する吸着力異常の原因となる。また、静電チャック上に被吸着物が有るか否か、あるいは被吸着物が正常に吸着されたか否かの判定にも悪影響を及ぼす。従って、直流的な絶縁不良ではなく、静電容量の異常を検出することが重要である。
更に、上記特許文献1の検査方法では、上記漏れ電流の大小によって、静電チャック内のどこかに絶縁不良があることは分かるけれども、どの吸着電極の周辺に異常があるのかを判別することはできない。例えば、二つの吸着電極の内のどちらの周辺に異常があるのか、あるいは両吸着電極間に異常があるのかを判別することはできない。二つの電流計の測定値に差がある場合、どちらの吸着電極に異常箇所がより近いかを推測できる場合があるかもしれないけれども、その推測が正しいとは限らない。
また、上記特許文献1とは別に、下部誘電体層と上部誘電体層との間にチャック電極を有する静電チャックと、この静電チャックの下方に配置された下部電極とを備えたガラス基板の載置台において、静電チャックの使用開始前にその誘電体層の絶縁状態を診断する方法として、静電チャックのチャック電極に、ガラス基板を吸着保持する場合よりも低い直流の診断電圧を印加し、この時の静電チャックの電気的特性(電圧や電流)を測定し、得られた測定データと予め設定された設定データとから静電チャックが使用可能か否かを判定する方法が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、この特許文献2に記載の静電チャックの診断方法においても、測定データを設定データと比較することにより、特許文献1の場合と同様に、静電チャック内のどこかに絶縁不良があるか否かは判別できるけれど、どの吸着電極の周辺に異常があるのかを判別することはできない。
特開平11-330,220号公報(図1、図3) 特開2008-074,564号公報(図1、図2)
しかるに、静電チャックは、静電気によって被吸着物を吸着するものであるから、静電チャック内の静電容量の異常は被吸着物に対する吸着力異常の原因となり、特に、誘電体内に当該誘電体の表面に沿って配置された正吸着電極及び負吸着電極を有して静電気により被吸着物を吸着する双極型の静電チャックにおいて、二つの吸着電極の内のどちらの周辺に異常があるのか、あるいは、両吸着電極間に異常があるのかを判別することは、製造時や実働時において正常吸着の保証や不良個所の追跡に役立つほか、いずれの電極において断線や電極の欠落、アースへの短絡等の不具合が存在するかを容易に判定できるので、極めて重要なことである。
そこで、この発明は、双極型の静電チャック内のどの吸着電極の周辺で静電容量に異常が生じているのかを判別することができる方法及び装置を提供することを主たる目的としている。
この発明に係る静電チャックの検査方法は、
誘電体内に当該誘電体の表面に沿って配置された正吸着電極及び負吸着電極を有して静電気により被吸着物を吸着する双極型の静電チャックと、接地電位部を基準にして、前記静電チャックの正吸着電極及び負吸着電極に正の直流電圧及び負の直流電圧をそれぞれ供給するチャック電源とを備えている静電チャック装置において、
前記静電チャックの誘電体内であって、前記正吸着電極及び負吸着電極の背面側には、これら吸着電極との間に所定の間隔をあけてそれぞれ対向するように、正補助電極及び負補助電極を設けると共に、これら補助電極を前記接地電位部に接続し、
前記静電チャック上に被吸着物を載せていない状態で前記チャック電源から前記静電チャックへの前記正及び負の直流電圧を印加し又は切った時の、(a)前記静電チャックの正吸着電極と前記チャック電源との間を流れる第1の過渡電流、(b)前記静電チャックの正補助電極と前記接地電位部との間を流れる第2の過渡電流、(c)前記静電チャックの負吸着電極と前記チャック電源との間を流れる第3の過渡電流、及び(d)前記静電チャックの負補助電極と前記接地電位部との間を流れる第4の過渡電流の内の少なくとも三つの過渡電流をそれぞれ測定すると共に、前記第1の過渡電流と第2の過渡電流との差又は前記第3の過渡電流と第4の過渡電流との差である第5の過渡電流を算出し、得られた各過渡電流を正常な静電チャックから得られた各過渡電流の基準値とそれぞれ比較し、前記静電チャック内の各吸着電極の周辺における静電容量の異常を判定する判定工程を行うことを特徴としている。
この発明に係る静電チャック装置は、
誘電体内に当該誘電体の表面に沿って配置された正吸着電極及び負吸着電極を有して静電気により被吸着物を吸着する双極型の静電チャックと、接地電位部を基準にして、前記静電チャックの正吸着電極及び負吸着電極に正の直流電圧及び負の直流電圧をそれぞれ供給するチャック電源とを備えている静電チャック装置において、
前記静電チャックの誘電体内であって、前記正吸着電極及び負吸着電極の背面側に、これら吸着電極との間に所定の間隔をあけてそれぞれ対向するように配置された正補助電極及び負補助電極と、前記静電チャックの正吸着電極と前記チャック電源との間に接続されてこれらの間を流れる第1の過渡電流を測定する第1の電流計と、前記静電チャックの正補助電極と前記接地電位部との間に接続されてこれらの間を流れる第2の過渡電流を測定する第2の電流計と、前記静電チャックの負吸着電極と前記チャック電源との間に接続されてこれらの間を流れる第3の過渡電流を測定する第3の電流計と、前記静電チャックの負補助電極と前記接地電位部との間に接続されてこれらの間を流れる第4の過渡電流を測定する第4の電流計と、前記第1の過渡電流と第2の過渡電流との差又は前記第3の過渡電流と第4の過渡電流との差として求められる第5の過渡電流を算出する演算手段と、
前記静電チャック上に被吸着物を載せていない状態で前記チャック電源から前記静電チャックへの前記正及び負の直流電圧を印加し又は切った際に、前記第1乃至第4の電流計の内の少なくとも三つの電流計で測定される前記第1乃至第4の過渡電流の内の少なくとも三つの過渡電流を測定すると共に、前記演算手段で算出される前記第5の過渡電流を算出し、得られた各過渡電流を正常な静電チャックから得られた各過渡電流の基準値とそれぞれ比較し、前記静電チャック内の静電容量の異常を判定する機能を備えた判定装置とを備えていることを特徴としている。
上記第1又は第2の過渡電流は、静電チャックの正吸着電極と正補助電極との間の静電容量の大きさに応じた電流になる。上記第3又は第4の過渡電流は、静電チャックの負吸着電極と負補助電極との間の静電容量の大きさに応じた電流になる。上記第5の過渡電流は、静電チャックの正吸着電極と負吸着電極との間の静電容量の大きさに応じた電流になる。
従って、双極型の静電チャック内のどの吸着電極の周辺で静電容量に異常が生じているか否かの判別は、上記第1乃至第4の過渡電流の内の少なくとも三つの過渡電流を測定し、第1又は第2の過渡電流、第3又は第4の過渡電流、及びこれら第1の過渡電流と第2の過渡電流との差あるいは第3の過渡電流と第4の過渡電流との差として求められる第5の過渡電流を所定の基準値(当該静電チャックと同一仕様の正常な静電チャックから得られた対応する第1乃至第5の過渡電流)とそれぞれ比較して静電容量の異常の有無を判定することにより行うことができ、双極型の静電チャック内のどの吸着電極の周辺で静電容量に異常が生じているのか否かの判別に加えて、両吸着電極間で静電容量に異常が生じているか否かの判別も行うことができる。
また、本発明においては、双極型の静電チャックにおける静電容量の異常の有無の判別が、測定され、あるいは、算出された第1乃至第5の過渡電流を用いて行われるので、従来の電圧や電流を用いて行う場合と比較して、静電チャックがその機能を発揮するための基本となる静電容量に関する多くの情報を得ることができるという利点がある。
更に、本発明において、好ましくは、前記の判定工程(判定装置)は、前記チャック電源から前記静電チャックへの前記正及び負の直流電圧を印加した時の、(a)前記第1及び第2の過渡電流の少なくとも一方の過渡電流を測定し、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する正常な静電チャックの時間と比較し、前記静電チャックの正吸着電極と正補助電極との間の静電容量の異常を判定する第1の工程(第1の機能)と、(b)前記第3及び第4の過渡電流の少なくとも一方の過渡電流を測定し、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する正常な静電チャックの時間と比較し、前記静電チャックの負吸着電極と負補助電極との間の静電容量の異常を判定する第2の工程(第2の機能)と、(c)前記第1の過渡電流と第2の過渡電流との差又は第3の過渡電流と第4の過渡電流との差として求められた第5の過渡電流のピーク値を、それに対応する正常な静電チャックのピーク値と比較し、前記静電チャックの正吸着電極と負吸着電極との間の静電容量の異常を判定する第3の工程(第2の機能)とを含むものであるのがよい。このように、測定された過渡電流のピーク値が所定割合に下がるまでの時間を用いて静電容量の異常の有無の判別を行うことにより、電源と静電チャックへの配線のインピーダンスや周囲の電磁界じょう乱に影響され難いので、より正確な判定が可能になるという利点がある。
更にまた、本発明において、前記静電チャックの正補助電極は正吸着電極に対応した形状をしており、また、負補助電極は負吸着電極に対応した形状をしているのがよい。これによって、各吸着電極と各補助電極との間の静電容量が大きくなり、それに応じて当該静電容量を通して流れる上記過渡電流も大きくかつ緩やかになる。その結果、当該過渡電流の変化を判定し易くなり、ひいては上記静電容量の異常を判定し易くなる。
この発明によれば、上記第1乃至第4の過渡電流の内の少なくとも三つの過渡電流を測定し、また、第5の過渡電流を求めてそれぞれ所定の基準値と比較して静電容量の異常を判定することによって、双極型の静電チャック内のどの吸着電極の周辺で静電容量に異常が生じているのかを判別することができると共に、両吸着電極間で静電容量に異常が生じていることを判別することもできる。
図1は、この発明に係る検査方法を実施する静電チャック装置の一実施形態を示す図である。
図2は、図1中の静電チャックの概略平面図である。
図3は、正常な静電チャックの各過渡電流のシミュレーション結果の一例を示す図である。
図4は、静電チャックの正吸着電極と正補助電極との間の静電容量C1が正常時よりも大きい場合の各過渡電流のシミュレーション結果の一例を示す図である。
図5は、静電チャックの正吸着電極と正補助電極との間の静電容量C1が正常時よりも小さい場合の各過渡電流のシミュレーション結果の一例を示す図である。
図6は、静電チャックの負吸着電極と負補助電極との間の静電容量C2が正常時よりも大きい場合の各過渡電流のシミュレーション結果の一例を示す図である。
図7は、静電チャックの負吸着電極と負補助電極との間の静電容量C2が正常時よりも小さい場合の各過渡電流のシミュレーション結果の一例を示す図である。
図8は、静電チャックの正吸着電極と負吸着電極との間の静電容量C3が正常時よりも大きい場合の各過渡電流のシミュレーション結果の一例を示す図である。
図9は、静電チャックの正吸着電極と負吸着電極との間の静電容量C3が正常時よりも小さい場合の各過渡電流のシミュレーション結果の一例を示す図である。
以下、添付図面に示す実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。
なお、以下の実施例においては、チャック電源から静電チャックへの正及び負の直流電圧を印加した時の過渡電流を用いて静電チャックの検査を行う場合について説明するが、チャック電源から静電チャックへの正及び負の直流電圧を切った時の過渡電流を用いて静電チャックの検査を行う場合も、同様に実施することができる。
図1は、この発明に係る検査方法を実施する静電チャック装置の一実施形態を示す図である。図2は、図1中の静電チャックの概略平面図である。
この静電チャック装置は、静電気によって被吸着物(例えばウェーハ等の基板)2を吸着する双極型の静電チャック4と、この静電チャック4の正吸着電極8及び負吸着電極10に、接地電位部GNDを基準にして、正の直流電圧+V及び負の直流電圧−Vをそれぞれ供給するチャック電源26とを備えている。
静電チャック4は、例えばセラミックスのような誘電体6内の表面近くに、当該表面に沿って配置された一対の正吸着電極8及び負吸着電極10を有している。両吸着電極8,10は、この実施形態では図2に示す例のように、共に半円形をしており、かつ同一平面内で相対向して円形を成すように配置されている。但し、一対の吸着電極8,10の形状はこれに限られるものではなく、その他の形状、例えばくし形等でも良い。
静電チャック4の誘電体6内であって正吸着電極8及び負吸着電極10の背面側(換言すれば被吸着物2の吸着面とは反対側)に、両吸着電極8,10に間をあけてそれぞれ対向させて、正補助電極12及び負補助電極14が配置されている。両補助電極12,14は、必ずしも吸着電極8,10に対応した形状をしている必要はないが、この実施形態では、正補助電極12は正吸着電極8に対応した形状をしており、負補助電極14は負吸着電極10に対応した形状をしている。より具体的にはこの実施形態では、両補助電極12,14は、それぞれ、吸着電極8,10とほぼ同じ寸法の半円形をしており、かつ同一平面内で相対向して円形を成すように配置されている。
なお、図1では、補助電極12,14を吸着電極8,10よりも小さく図示しているが、これは単に図示の都合上そうしているだけである。図2では、補助電極12,14は吸着電極8,10に重なっているので図に表れていない。
被吸着物2を載せていない状態において、上記正吸着電極8と正補助電極12との間には第1の静電容量C1が形成されており、負吸着電極10と負補助電極14との間には第2の静電容量C2が形成されており、正吸着電極8と負吸着電極10との間には第3の静電容量C3が形成されている。これらを等価回路的に図1中に図示している。
静電チャック4は、この実施形態では、上記誘電体6等を支持する支持台16を有している。支持台16が金属等の導体から成る場合は、支持台16は通常は電気的に接地されている。
チャック電源26は、その正出力端子32からグラウンド端子36を基準にして上記正の直流電圧+Vを出力する正電源28と、負出力端子34からグラウンド端子36を基準にして上記負の直流電圧−Vを出力する負電源30とを有している。両直流電圧+V、−Vは、互いに大きさが等しく極性が逆である。
静電チャック4の正吸着電極8とチャック電源26(より具体的にはその正出力端子32)との間には、その間を流れる第1の過渡電流I1を測定する第1の電流計21が接続されている。この電流計21のラインには、電流制限抵抗38が必要に応じて直列接続される。
静電チャック4の正補助電極12と接地電位部GNDとの間には、その間を流れる第2の過渡電流I2を測定する第2の電流計22が接続されている。換言すれば、正補助電極12は電流計22を介して接地電位部GNDに接続(即ち接地)されている。また、チャック電源26のグラウンド端子36も接地電位部GNDに接続されているので、正補助電極12は電流計22を介してチャック電源26のグラウンド端子36に接続されていると言うこともできる。
静電チャック4の負吸着電極10とチャック電源26(より具体的にはその負出力端子34)との間には、その間を流れる第3の過渡電流I3を測定する第3の電流計23が接続されている。この電流計23のラインには、上記電流制限抵抗38と同じ抵抗値の電流制限抵抗40が必要に応じて直列接続される。
静電チャック4の負補助電極14と接地電位部GNDとの間には、その間を流れる第4の過渡電流I4を測定する第4の電流計24が接続されている。換言すれば、負補助電極14は電流計24を介して接地電位部GNDに接続(即ち接地)されている。あるいは、負補助電極14は電流計24を介してチャック電源26のグラウンド端子36に接続されていると言うこともできる。
チャック電源26は直流電源であるので、上記過渡電流I1〜I4は、本質的には、チャック電源26を投入した時に、即ちチャック電源26から静電チャック4に上記正及び負の直流電圧+V、−Vを印加した時に過渡的に流れる電流である。これについては、後で図3以降を参照して更に説明する。
また、チャック電源26を投入した時には、上記静電容量C3を通して過渡電流I5が流れる。この過渡電流I5は、キルヒホッフの法則により、上記過渡電流I1とI2との差又は上記過渡電流I3とI4との差の電流である。具体的には過渡電流I5は、次の数1又は数2によって求めることができる。
[数1] I5=I1−I2
[数2] I5=I3−I4
電流計21〜24で測定した過渡電流I1〜I4のデータは、判定装置42に供給される。判定装置42は、この実施形態では、後述する機能を有している他に、上記数1又は数2に従って上記過渡電流I5を算出する演算手段を有している。この判定装置42は、例えば、コンピュータを用いて構成されている。
静電チャック4の検査を行うには、この実施形態の検査方法では、次の判定工程を行う。
即ち、静電チャック4上に被吸着物2を載せていない状態でチャック電源26から静電チャック4に上記正及び負の直流電圧+V、−Vを印加した時の上記過渡電流I1〜I5の内の、過渡電流I5を含む少なくとも四つの過渡電流をそれぞれ測定する。具体的には、表1に示す組み合わせの少なくとも四つの過渡電流をそれぞれ測定する。五つ全ての過渡電流I1〜I5を測定しまた算出してもよい。そして、測定しまた算出された過渡電流を所定の基準値とそれぞれ比較して、静電チャック4内の静電容量の異常を判定する。
Figure 2010047311
表1中のI5算出用の過渡電流は、静電容量C1、C2、C3判定用の過渡電流の他に、上記数1又は数2に従って過渡電流I5を算出するのに必要な過渡電流のことである。
上記過渡電流I1、I2は、上記静電容量C1の大きさに応じた電流になる。上記過渡電流I3、I4は、上記静電容量C2の大きさに応じた電流になる。上記過渡電流I5は、上記静電容量C3の大きさに応じた電流になる。従って、上記のような判定工程を行うことによって、静電チャック4内のどの吸着電極8,10の周辺で静電容量C1又はC2に異常が生じているのかを判別することができると共に、両吸着電極8,10間で静電容量C3 に異常が生じていることを判別することもできる。
即ち、この検査方法によれば、両吸着電極8,10にそれぞれ対応する補助電極12,14を設けたことによって、両補助電極12,14からのリターン電流である過渡電流I2、I4を測定することができるので、かつ、上記数1又は数2に従って、両吸着電極8,10間を流れる過渡電流I5も算出することができるので、静電容量C1〜C3の変化が捉えやすくなる。
以上のことを、上記判定工程のより具体例と共に以下に更に説明する。上記判定工程は、以下の実施形態では次の第1乃至第3の工程から成る。
(a)上記過渡電流I1及びI2の少なくとも一方の過渡電流を測定して、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する時間であって静電チャック4と同一仕様の正常な静電チャックのものの時間と比較して、静電チャック4の正吸着電極8と正補助電極12との間の静電容量C1の異常を判定する第1の工程。
上記ピーク値の所定割合は、例えば、ピーク値の1/eである。eは自然対数の底であり、2.718である。所定割合は、これに限定されるものではないが、以下においてはこれを例に説明する。次の第2の工程における所定割合についても同様である。
また、静電容量C1の判定に、過渡電流I1及びI2の両方の過渡電流を測定して両者を判定に用いても良い。そのようにすれば判定の確度が高まる。次の第2の工程における過渡電流I3及びI4についても同様である。但し以下のシミュレーションにおいては、静電容量C1の判定用に過渡電流I1を用い、静電容量C2の判定用に過渡電流I3を用いる場合を例に説明する。
(b)上記過渡電流I3及びI4の少なくとも一方の過渡電流を測定して、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する時間であって静電チャック4と同一仕様の正常な静電チャックのものの時間と比較して、静電チャック4の負吸着電極10と負補助電極14との間の静電容量C2の異常を判定する第2の工程。
(c)上記過渡電流I5を算出して、当該過渡電流のピーク値を、それに対応するピーク値であって静電チャック4と同一仕様の正常な静電チャックのもののピーク値と比較して、静電チャック4の正吸着電極8と負吸着電極10との間の静電容量C3の異常を判定する第3の工程。
上記第1乃至第3の工程を、図1に示す装置の等価回路を用いてシミュレーションを行った結果である図3〜図9、及び判定内容をまとめた表2を参照してより詳しく説明する。
Figure 2010047311
図3は、正常な静電チャック4の上記過渡電流I1〜I5の一例を示す。時間0の時点で電源を投入している。他の図においても同様である。過渡電流I3を括弧書きしているのは、過渡電流I1と曲線が重なっていることを示している。過渡電流I4についても同様である。他の図においても同様である。
このような正常な静電チャック4の過渡電流I1、I3がそのピーク値Pの1/eになるまでの時間t1を予め測定しておいて、それを上記第1及び第2の工程における比較の基準値とする。この時間t1は、例えば、上記判定装置42内に記憶しておけば良い。なお、過渡電流I1〜I4のピーク値Pは、以下の説明及び図面においては簡略化のために同一符号Pを用いているが、過渡電流I1〜I4において互いに同一値になるとは限らない。
更に、正常な静電チャック4の過渡電流I5のピーク値P1を予め算出しておいて、それを上記第3の工程における比較の基準値とする。このピーク値P1は、例えば、上記判定装置42内に記憶しておけば良い。
なお、このシミュレーションでは、比較の基準として、図3に示した正常な静電チャック4の電流のデータを用いているが、静電チャック4の実際の検査では、検査しようとする静電チャック4と同一仕様の正常な静電チャックの電流のデータを用いる。両データは実質的に同じになるので、以下の説明では両者を区別しないことにする。
静電チャック4において静電容量C1が異常な場合、例えば正常時(例えば100nF)よりも大きい場合(例えば150nF)の例を図4に示し、正常時よりも小さい場合(例えば30nF)の例を図5に示す。図3と比較すれば分かるように、過渡電流I1、I2が目立って変化している。
上記第1の工程として、過渡電流I1がそのピーク値Pの1/eに下がるまでの時間t2(図4の場合)、t3(図5の場合)を測定して、それを正常な静電チャック4の時間t1と比較する。図4の例の場合はt1<t2であるから、静電容量C1が正常時よりも大きいと判定する。図5の例の場合はt1>t3であるから、静電容量C1が正常時よりも小さいと判定する。これは、過渡現象において良く知られているように、静電容量に直流電源を投入した直後に流れる過渡電流は、静電容量が大きいとそれへの充電時間が長くなって、時間経過に伴って緩やかに減衰し、静電容量が小さいとそれへの充電時間が短くなって、時間経過に伴って急に減衰するからである。このようにして、静電容量C1の異常を判定することができる。
静電容量C1が大きくなる原因としては、例えば、正吸着電極8と正補助電極12との間の距離が等価的に小さくなったことが挙げられる。この原因としては、例えば、誘電体6が熱収縮した場合、正吸着電極8の材料がエレクトロマイグレーションによって周辺に拡散した場合、正吸着電極8の周辺における放電の発生によって電極材料が周辺に向けて溶融固化した場合等が考えられる。
静電容量C1が小さくなる原因としては、例えば、正吸着電極8への断線、正吸着電極8と正補助電極12との間の距離が等価的に大きくなったこと等が挙げられる。後者の原因としては、例えば、誘電体6の熱による膨張、正吸着電極8の周辺における誘電体6の剥離等が考えられる。
静電チャック4において静電容量C2が異常な場合、例えば正常時(例えば100nF)よりも大きい場合(例えば150nF)の例を図6に示し、正常時よりも小さい場合(例えば30nF)の例を図7に示す。図3と比較すれば分かるように、過渡電流I3、I4が目立って変化している。
上記第2の工程として、過渡電流I3がそのピーク値Pの1/eに下がるまでの時間t4(図6の場合)、t5(図7の場合)を測定して、それを正常な静電チャック4の時間t1と比較する。図6の例の場合はt1<t4であるから、静電容量C2が正常時よりも大きいと判定する。図7の例の場合はt1>t5であるから、静電容量C2が正常時よりも小さいと判定する。このようにして、静電容量C2の異常を判定することができる。
静電容量C2が大きくなったり小さくなったりする原因の例は、静電容量C1の場合と同様である。
このように、上記第1の工程及び第2の工程によって、静電容量C1の異常と静電容量C2の異常とは互いに独立して判定することができるので、静電チャック4の正吸着電極8と負吸着電極10のどちらの電極の周辺で静電容量に異常が生じているのかを容易に判別することができる。
静電チャック4において静電容量C3が異常な場合、例えば正常時(例えば10nF)よりも大きい場合(例えば30nF)の例を図8に示し、正常時よりも小さい場合(例えば3nF)の例を図9に示す。図3と比較すれば分かるように、過渡電流I5が目立って変化している。
上記第3の工程として、過渡電流I5のピーク値P2(図8の場合)、P3(図9の場合)を測定して、それを正常な静電チャック4のピーク値P1と比較する。図8の例の場合はP1<P2であるから、静電容量C3が正常時よりも大きいと判定する。図9の例の場合はP1>P3であるから、静電容量C3が正常時よりも小さいと判定する。このようにして、静電容量C3の異常を判定することができる。
静電容量C3が大きくなる原因としては、例えば、(a)両吸着電極8,10間の距離が等価的に小さくなったこと、(b)両吸着電極8,10間の誘電体6の誘電率が大きくなったこと、等が挙げられる。(a)の原因としては、例えば、両吸着電極8,10の材料がエレクトロマイグレーションによって両吸着電極8,10間に拡散した場合、両吸着電極8,10間の放電の発生によって電極材料が相手電極へ向けて溶融固化した場合等が考えられる。
静電容量C3が小さくなる原因としては、例えば、吸着電極8,10の両方又は一方の一部が欠損した場合、経時変化等によって誘電体6の誘電率が小さくなった場合等が挙げられる。
このように、上記第3の工程によって、両吸着電極8,10間で静電容量に異常が生じていることを容易に判定することができる。
なお、前述したように、静電チャック4の補助電極12,14は、吸着電極8,10にそれぞれ対応した形状にしておくのが好ましい。そのようにしておくと、上記静電容量C1、C2が大きくなり、それに応じて、当該静電容量C1、C2を通して流れる過渡電流I2、I4も大きくかつ緩やかになるので、当該過渡電流の変化を判定しやすくなり、ひいては上記静電容量C1、C2の異常を判定しやすくなる。
上記判定装置42は、この実施形態では前述したように過渡電流I5を算出する演算手段を有していると共に、上記判定工程と実質的に同じ内容の処理(即ち、過渡電流測定、比較及び静電容量の異常判定。以下同様)を行う機能を有している。より具体的にはこの実施形態では、上記第1の工程と実質的に同じ内容の処理を行う第1の機能、上記第2の工程と実質的に同じ内容の処理を行う第2の機能、及び、上記第3の工程と実質的に同じ内容の処理を行う第3の機能を有している。換言すれば、このような機能を有する手段を判定装置42は備えている。
従って、上記静電チャック4、チャック電源26、電流計21〜24及び判定装置42を備えているこの実施形態の静電チャック装置においても、上記検査方法について説明した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
2…被吸着物、4…静電チャック、6…誘電体、8…正吸着電極、10…負吸着電極、12…正補助電極、14…負補助電極、21〜24…電流計、26…チャック電源、42…判定装置、I1〜I5…電流、C1〜C3…静電容量、+V…正の直流電圧、−V…負の直流電圧、GND…接地電位部。

Claims (6)

  1. 誘電体内に当該誘電体の表面に沿って配置された正吸着電極及び負吸着電極を有して静電気により被吸着物を吸着する双極型の静電チャックと、接地電位部を基準にして、前記静電チャックの正吸着電極及び負吸着電極に正の直流電圧及び負の直流電圧をそれぞれ供給するチャック電源とを備えている静電チャック装置において、
    前記静電チャックの誘電体内であって、前記正吸着電極及び負吸着電極の背面側には、これら吸着電極との間に所定の間隔をあけてそれぞれ対向するように、正補助電極及び負補助電極を設けると共に、これら補助電極を前記接地電位部に接続し、
    前記静電チャック上に被吸着物を載せていない状態で前記チャック電源から前記静電チャックへの前記正及び負の直流電圧を印加し又は切った時の、(a)前記静電チャックの正吸着電極と前記チャック電源との間を流れる第1の過渡電流、(b)前記静電チャックの正補助電極と前記接地電位部との間を流れる第2の過渡電流、(c)前記静電チャックの負吸着電極と前記チャック電源との間を流れる第3の過渡電流、及び(d)前記静電チャックの負補助電極と前記接地電位部との間を流れる第4の過渡電流の内の少なくとも三つの過渡電流をそれぞれ測定すると共に、前記第1の過渡電流と第2の過渡電流との差又は前記第3の過渡電流と第4の過渡電流との差である第5の過渡電流を算出し、得られた各過渡電流を正常な静電チャックから得られた各過渡電流の基準値とそれぞれ比較し、前記静電チャック内の各吸着電極の周辺における静電容量の異常を判定する判定工程を行うことを特徴とする静電チャックの検査方法。
  2. 前記判定工程は、前記チャック電源から前記静電チャックへの前記正及び負の直流電圧を印加した時の、
    (a)前記第1及び第2の過渡電流の少なくとも一方の過渡電流を測定し、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する正常な静電チャックの時間と比較し、前記静電チャックの正吸着電極と正補助電極との間の静電容量の異常を判定する第1の工程と、
    (b)前記第3及び第4の過渡電流の少なくとも一方の過渡電流を測定し、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する正常な静電チャックの時間と比較し、前記静電チャックの負吸着電極と負補助電極との間の静電容量の異常を判定する第2の工程と、
    (c)前記第1の過渡電流と第2の過渡電流との差又は第3の過渡電流と第4の過渡電流との差として求められた第5の過渡電流のピーク値を、それに対応する正常な静電チャックのピーク値と比較し、前記静電チャックの正吸着電極と負吸着電極との間の静電容量の異常を判定する第3の工程とを含む請求項1に記載の静電チャックの検査方法。
  3. 前記静電チャックの正補助電極は正吸着電極に対応した形状をしており、負補助電極は負吸着電極に対応した形状をしている請求項1又は2に記載の静電チャックの検査方法。
  4. 誘電体内に当該誘電体の表面に沿って配置された正吸着電極及び負吸着電極を有して静電気により被吸着物を吸着する双極型の静電チャックと、接地電位部を基準にして、前記静電チャックの正吸着電極及び負吸着電極に正の直流電圧及び負の直流電圧をそれぞれ供給するチャック電源とを備えている静電チャック装置において、
    前記静電チャックの誘電体内であって、前記正吸着電極及び負吸着電極の背面側に、これら吸着電極との間に所定の間隔をあけてそれぞれ対向するように配置された正補助電極及び負補助電極と、
    前記静電チャックの正吸着電極と前記チャック電源との間に接続されてこれらの間を流れる第1の過渡電流を測定する第1の電流計と、
    前記静電チャックの正補助電極と前記接地電位部との間に接続されてこれらの間を流れる第2の過渡電流を測定する第2の電流計と、
    前記静電チャックの負吸着電極と前記チャック電源との間に接続されてこれらの間を流れる第3の過渡電流を測定する第3の電流計と、
    前記静電チャックの負補助電極と前記接地電位部との間に接続されてこれらの間を流れる第4の過渡電流を測定する第4の電流計と、
    前記第1の過渡電流と第2の過渡電流との差又は前記第3の過渡電流と第4の過渡電流との差として求められる第5の過渡電流を算出する演算手段と、
    前記静電チャック上に被吸着物を載せていない状態で前記チャック電源から前記静電チャックへの前記正及び負の直流電圧を印加し又は切った際に、前記第1乃至第4の電流計の内の少なくとも三つの電流計で測定される前記第1乃至第4の過渡電流の内の少なくとも三つの過渡電流を測定すると共に、前記演算手段で算出される前記第5の過渡電流を算出し、得られた各過渡電流を正常な静電チャックから得られた各過渡電流の基準値とそれぞれ比較し、前記静電チャック内の静電容量の異常を判定する機能を備えた判定装置とを備えていることを特徴とする静電チャック装置。
  5. 前記判定装置は、前記チャック電源から前記静電チャックへの前記正及び負の直流電圧を印加した時の、
    (a)前記第1及び第2の過渡電流の少なくとも一方の過渡電流を測定し、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する正常な静電チャックの時間と比較し、前記静電チャックの正吸着電極と正補助電極との間の静電容量の異常を判定する第1の機能と、
    (b)前記第3及び第4の過渡電流の少なくとも一方の過渡電流を測定し、当該過渡電流がそのピーク値の所定割合に下がるまでの時間を、それに対応する正常な静電チャックの時間と比較し、前記静電チャックの負吸着電極と負補助電極との間の静電容量の異常を判定する第2の機能と、
    (c)前記第1の過渡電流と第2の過渡電流との差又は第3の過渡電流と第4の過渡電流との差として求められた第5の過渡電流のピーク値を、それに対応する正常な静電チャックのピーク値と比較し、前記静電チャックの正吸着電極と負吸着電極との間の静電容量の異常を判定する第3の機能とを含む請求項4に記載の静電チャック装置。
  6. 前記静電チャックの正補助電極は正吸着電極に対応した形状をしており、負補助電極は負吸着電極に対応した形状をしている請求項4又は5に記載の静電チャック装置。
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