JPS6366292A - 多目的石炭・水スラリ−製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は多目的石炭・水スラリーの製造方法に関する。

［従来の技術］ 石炭・水スラリーは、固体燃料である石炭を流体化する
ことにより、ポンプ輸送、積出、貯蔵などの取扱いが簡
便で、かつ発電用および産業用ボイラ、流動床ボイラ、
ガス化装置、内燃機関などにおける燃料もしくは炭素源
などとして利用することができる。

石炭・水スラリーの石炭中灰分は無機鉱物などよりなり
、例えば、発電用ボイラにおいて燃焼させる場合、高温
度のもとて灰が部分的溶融などによりボイラ伝熱面に付
着して汚れを伴い、また、伝熱面を摩耗させたり、伝熱
効果を低下させてしまう。

また、流動床ボイラなどにおいて燃焼させる場合には、
若干の灰分が含有されていても、反応温度が比較的低い
こともあり、かつ、大部分の灰が流動床から排出される
ので、残余の灰がボイラ伝熱面に付着して汚れを伴うこ
とか減少される。

この様に、石炭・水スラリーの利用形態によって石炭中
灰分による影響が相異している。

そこで、発電用ボイラなどに利用する石炭・水スラリー
の製造において灰分含有量の多い原炭を使用する場合、
製造工程において脱灰処理を行い、脱灰率５０％程度の
もとて、灰分含有量の少い石炭・水スラリーが製造され
る。

石炭の脱灰処理として、比較的粗い粒度で選炭し、低灰
分炭のみを石炭・水スラリー川原料として微粉砕し、石
炭・水スラリーを製造する方法も行われている。しかし
ながら、か＼る方法によれば低灰分炭以外の石炭は石炭
・水スラリー用原料として使用しないため、石炭利用に
おける歩留りを著しく低下させてしまう。

さらに、石炭の脱灰処理として、石炭を微粉砕して全量
を浮選法などにより浮遊物を低灰分炭として、沈下物を
硬（高灰分炭）とする方法もあるが、脱灰処理設備は単
位処理能力が低いこともあって設備が大型化し、処理費
が増大するのみならず、新たに多量の硬の処理を必要と
するなどの問題があった。

このような問題を解決するため、単一の製造方法をもち
いて最終製品である石炭・水スラリーの利用形態、選別
工程ならびに選別された各品位炭の利用のいずれも配慮
した多目的石炭・水スラリーの製造方法が提供されてい
る。（特願昭６１−１７２４２１号参照） ［発明が解決しようとする問題点コ しかしながら、上記従来の多目的石炭・水スラリーの製
造方法では、原料石炭の機械的分離による粗粒炭と細粒
炭とに分離するための工程ならびに分離装置を必要とす
るため、前記製造方法ならびに該製造方法を実施するた
めの装置が複雑となってしまうという問題があった。

本発明はこのような従来の問題を解決するものであり、
原料石炭の粘土分などの遊離灰分を分離するための機械
的分離工程を省略した簡易な工程のもとで、最終製品で
ある石炭・水スラリーの多目的利用形態に応じることが
でき、選別工程のもとで選別された各品位炭を総合的に
利用することができる優れた多目的石炭・水スラリーの
製造方法を提供することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上記目的を達成するために、石炭・水スラリー
を製造するにさいし、原料石炭を低灰分炭、中灰分炭、
高灰分炭とに比重選別し、該低灰分炭を粗粒と細粒とに
分離したのち、実質上脱灰炭である前記粗粒を水、分散
剤とともに微粉砕機へ供給し、湿式粉砕により脱灰石炭
・水スラリーを製造し、前記細粒低灰分炭と中灰分炭と
高灰分炭とを配合して調整炭となし、該調整炭を水、分
散剤とともに別の微粉砕機へ供給し、湿式粉砕により調
整石炭・水スラリーを製造するようにしたものである。

［作　用コ 本発明は上記のような構成により次のような作用を有す
る。すなわち、原料石炭は予め選炭工場で粘土分などの
遊離灰分が実質上除去されており、直接に選別機へ供給
して比重選別を行い、石炭の沈降速度などの物理的性状
などの差異を利用して比重、灰分ならびに発熱量などの
品位の異なる低灰分炭、中灰分炭、高灰分炭とに選別す
る。

低灰分炭は原料石炭と比較して灰分が少く脱灰せられて
いるため、そのまま湿式篩分は処理を行って粗粒と細粒
とに分離したのち、実質上脱灰炭である粗粒は脱灰石炭
・水スラリ一工程へ導かれ、水、分散剤とともに微粉砕
機へ供給し、湿式粉砕により低灰分の脱灰石炭・水スラ
リーを製造することができる。

細粒は水を伴っているために濃縮および脱水処理を行っ
て細粒の水分を分離したのち、選別された中灰分炭、高
灰分炭とともに所要の発熱量が得られるように配合調整
を行って調整炭となし、調整炭を水、分散剤とともに前
記と別の微粉砕機へ供給し湿式粉砕により調整石炭・水
スラリーを製造することができる。

したがって、本発明によれば簡単な工程よりなる単一の
製造方法をもちいて原料石炭の利用歩留りが高く、硬の
発生を実質上抑制させて、脱灰石炭・水スラリーと調整
石炭・水スラリーからなる多目的石炭・水スラリーを製
造することができ、多目的の石炭・水スラリーの利用形
態に対応することができる。

［実施例コ 以下、本発明の実施例について説明する。

第１図において、原料石炭バンカー１０における原料石
炭１２は予め選炭工場などにおいて粘土分などの遊離灰
分の適切な組成が得らねるように処理されており、原料
石炭１２は選別機２０に供給されて比重、灰分ならびに
発熱量が異なる低灰分炭２６、中灰分炭２４、高灰分炭
２２とに比重選別される。選別機２０としてはジグ選炭
機などがもちいられ、水の上下運動のもとて石炭粒の沈
降速度、すなわち比重の差を利用して分離される。そし
て石炭の再選曲線にてしめされるがごとき灰分と比重と
の間における浮沈特性のもとで、灰分１５．２％の原料
石炭１００部は灰分８．６％の低灰分率４３部と、灰分
２０．４％の中・高分炭５７部とに分離される。

ここに中・灰分炭２８は前記の中灰分炭２４と高灰分炭
２２よりなる混合物である。

前記の水分１５％の低灰分炭２６は篩分は機３０により
湿式篩分けされ、粗粒と細粒とに分離されて、灰分５，
２％の篩土産物３３部は実質上、脱灰炭４２となり、一
方、灰分１８．２％の篩下産物１０部は濃縮工程４０な
らびに脱水工程４５を経て水を分離したのち、細粒低灰
分炭３６となる。脱灰炭４２は、水、分散剤とともに微
粉砕機７０へ供給し、湿式粉砕により石炭・水スラリー
となし分級機７２により粗大粒子が分級されてポンプ７
４により輸送し、安定化剤を添加して混練機７６にて混
合調整され灰分５．７％の粗大粒子を含まない脱灰石炭
・水スラリー７８が製造され、発電用および産業用ボイ
ラなどにおける燃料として利用することができる。

微粉砕機７０としては粉砕媒体が充てんされているタン
プリングミルなどが用いられる。

脱灰炭４２以外の細粒低灰分炭３６および中・高灰分炭
２８は廃棄せられることなく所要の発熱量が得られるよ
うに配合調整を行ったのち、若干の灰分な有している調
整石炭・水スラリーの製造のためにもちいられる。

すなわち、細粒低灰分炭３６および中・高灰分炭２８は
それぞれ、灰分および発熱量などが相異しており、かか
る性状のもとて石炭・水スラリーを製造する場合には、
製品の品位が良好でなく燃料として利用するさいの便益
が低下してしまうため、上記の細粒低灰分炭３６および
中・高灰分炭２８を所要の重量比率をもって調整機５０
により配合調整し、所要の水分、発熱量を有する調整炭
５４を得るようにしている。

このさい、灰分１８．２％の微粒低灰分炭１０部、灰分
２０．４％の中・高灰分炭５７部をもって配合調整し、
灰分２０．１％の調整炭６７部が得られる。

引続き、調整炭５４を水、分散剤とともに前記と別の微
粉砕機６０へ供給し、湿式粉砕により石炭・水スラリー
となし、分級機６２により粗大粒子が分葱されて、ポン
プ６４により輸送し、安定化剤と添加して混練機６６に
て混合調整され発熱量が調整された粗大粒子を含まない
調整石炭・水スラリー６８が製造され、流動床ボイラな
はじめとする燃焼装置などにおける燃料として利用する
ことができる。

このように、上記実施例によれば、原料石炭を簡単な工
程よりなる単一の製造方法をもちいて脱灰石炭・水スラ
リーと調整石炭・水スラリーからなる多目的石炭・水ス
ラリーを製造するようにしたものであり、多目的の石炭
・水スラリーの利用形態に対応することができるという
利点を有する。また、原料石炭を有効に利用し、その利
用歩留りが高く、廃棄すべき硬の発生が著しく減少され
るため、石炭利用における処理損失を実質上なくすこと
ができる。

なお、本発明の実施態様は上記実施例に限定されるもの
ではなく、機械的分離、選別、脱水、配合調整などにつ
いては種々の態様が採用可能である。

［発明の効果］ 本発明は上記実施例より明らかなように原料石炭を簡単
な工程よりなる単一の製造方法をもちいて脱灰石炭・水
スラリーと調整石炭・水スラリーからなる多目的石炭・
水スラリーを製造するようにしたものであり、多目的の
石炭・水スラリーの利用形態に対応することができると
いう利点を有する。そして、さらに原料石炭を有効に利
用し、その利用歩留りが高く廃棄されていた硬の発生が
抑制されるため、石炭利用における処理損失が実質上な
くなるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る多目的石炭・水スラリ
ーの製造方法のフローシートである。 １２・・・原料原炭　　　２２・・・高灰分炭２４・・
・中灰分炭　　　２６・・・低灰分炭４２・・・脱灰炭
　　　　５４・・・調整炭８０．７０・・・微粉砕機 ６８・・・調整石炭・水スラリー ７８・・・脱灰石炭・水スラリー 出　願人　川崎重工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 石炭・水スラリーを製造するにさいし、原料石炭を低灰
   分炭、中灰分炭、高灰分炭とに比重選別し、該低灰分炭
   を粗粒と細粒とに分離したのち、実質上脱灰炭である前
   記粗粒を水、分散剤とともに微粉砕機へ供給し、湿式粉
   砕により脱灰石炭・水スラリーを製造し、前記細粒低灰
   分炭と中灰分炭と高灰分炭とを配合して調整炭となし、
   該調整炭を水、分散剤とともに別の微粉砕機へ供給し、
   湿式粉砕により調整石炭・水スラリーを製造することを
   特徴とする多目的石炭・水スラリーの製造方法。