JPS6322614Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電力ケーブル、特に素線絶縁ケーブル
導体の接続に用いるスリーブに関する。

素線絶縁電力ケーブル用の導体においてはその
接続部での接触抵抗を低減するために撚り合せら
れた素線を１本づつ分離し、化学的処理あるいは
サンドブラスト等の機械的処理によつて絶縁被膜
を除去し、導体と同径の貫通孔を有する金属スリ
ーブ内に導体を配置し、スリーブを圧縮すること
により導体接続を行つている。これを第１図に示
す。すなわち素線絶縁導体１、貫通形スリーブ２
からなる接続部においては貫通形スリーブ２内の
素線絶縁導体１の先端部３はスリーブ２にそう入
する前に素線被膜を除去されている。このような
構成では非常に時間のかかる被膜除去処理の前の
素線分離作業に長時間を要すると共に被膜除去処
理時に導体に異種物質が付着しこれが絶縁体内に
侵入して接続部での絶縁性能が低下する。異種物
質としては化学処理にあつては化学薬品であり機
械的処理にあつてはサンド粉末であり、特に後者
が問題である。これに対し、接続部導体内に圧縮
空気を送り込みサンド粉末を除去する方法が提案
されているが、そのための装置は大型であり作業
性に問題がある。

本考案の目的は通常の裸導体の接続部と同等
の、安価で信頼性および作業性の高い、素線絶縁
ケーブル用導体接続部に用いる金属スリーブ組立
体を提供することにある。

以下図面に示す実施例にもとづき本考案を説明
する。第２図は本考案の金属スリーブ組立体の縦
断面図であり、第３図は第２図の−線におけ
る断面図である。第２図において、本考案の金属
スリーブ組立体は金属スリーブ１２および複数の
金属柱２２から成る。金属スリーブ１２は中心に
両端から伸びる盲目孔５を有しており、これら盲
目孔５の底部６は夫々突出部７を有している。夫
夫の盲目孔５には放射状に複数の通孔８が設けて
ある。上記金属柱２２は導体先端部１が盲目孔５
に夫々そう入された後に通孔８に夫々そう入され
る。

この状態において、この金属スリーブ組立体は
従来のごとく半径方向内向きにそしてスリーブ１
２の両端部から導体の当接方向に圧縮されて第３
図に示す状態となる。すなわち半径方向内向きの
圧縮により、金属柱２２は導体１に侵入して局部
的に大きな圧縮力を出じさせ、素線絶縁被膜を除
去する。また当接方向の圧縮により底壁６を介し
て導体１の端面が互いに接合する。

以上述べたように本考案によれば、素線絶縁ケ
ーブル導体の接続部を従来と比較して裸導体の接
続と同等の極めて短時間で形成することが出来る
と共に異物の接続部への付着を防ぐことが出来
る。

また、本考案においては圧縮力が半径方向およ
び導体方向に行われるから接触抵抗を小さくする
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の金属スリーブを用いた導体接続
部の部分断面図、第２図は本願の金属スリーブ組
立体を示す断面図、第３図は第２図の−線に
おける断面図、第４図は本願金属スリーブ組立体
を用いた接続部の断面図である。 １……導体、２，１２……金属スリーブ、５…
…盲目孔、６……底壁、７……突出部、８……通
孔、２２……金属柱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端部より伸長する円心の中央盲目孔を有し、
   これら盲目孔を隔てる底壁の両表面に突出部が設
   けられ更に夫々の盲目孔には放射状に複数の開孔
   が設けられてなる金属スリーブ、および上記開孔
   の夫々にそう入されるべき上記スリーブの肉厚よ
   り大なる長さを有する金属柱より成る素線絶縁ケ
   ーブル導体の接続用金属スリーブ組立体。