JPS6138204B2 - - Google Patents

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JPS6138204B2
JPS6138204B2 JP10382878A JP10382878A JPS6138204B2 JP S6138204 B2 JPS6138204 B2 JP S6138204B2 JP 10382878 A JP10382878 A JP 10382878A JP 10382878 A JP10382878 A JP 10382878A JP S6138204 B2 JPS6138204 B2 JP S6138204B2
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JP
Japan
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cyclopentadiene
unsaturated
fraction
hydrocarbon
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JP10382878A
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Shigeru Katayama
Mutsuhiro Aoki
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Priority to US05/973,445 priority patent/US4230840A/en
Priority to FR7836306A priority patent/FR2412573A1/fr
Priority to DE2856335A priority patent/DE2856335C2/de
Priority to CA000318616A priority patent/CA1134994A/en
Priority to IT31333/78A priority patent/IT1101749B/it
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Publication of JPS6138204B2 publication Critical patent/JPS6138204B2/ja
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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、色相ならびに耐熱安定性の改善され
た炭化水素樹脂の製造方法に関する。さらに詳し
くは、石油類の熱分解の際に得られる沸点範囲が
140ないし280℃の留分をα・β−不飽和カルボン
酸と接触処理した後に重合する方法に関する。 石油類の熱分解の際に得られる不飽和炭化水素
含有留分をフリーデルクラフツ型触媒で重合し、
炭化水素樹脂を製造する方法はよく知られてい
る。炭化水素樹脂には、主として沸点範囲が−20
ないし+100℃の不飽和炭化水素含有留分を重合
して得られる脂肪族系炭化水素樹脂と、主として
沸点範囲が140ないし280℃の不飽和炭化水素含有
留分を重合して得られる芳香族系炭化水素樹脂の
二種類がある。これらの炭化水素樹脂のうち、芳
香族系炭化水素樹脂は脂肪族系炭化水素樹脂にく
らべてとくに色相ならびに耐熱安定性が悪く、臭
気の面でも劣つている。そのためにホツトメルト
接着剤、感圧接着剤あるいは熱溶融型トラフイツ
クペイントなどのように、優れた色相、耐熱安定
性もしくは臭気の要求される用途には使用し難
い。 従来、炭化水素樹脂の製造方法において、石油
類の熱分解によつて得られるC5留分を含む不飽
和炭化水素含有留分から炭化水素樹脂の色相を悪
化させる成分として知られているシクロペンタジ
エンあるいはメチルシクロペンタジエンなどのよ
うなシクロペンタジエン類成分を重合前の前処理
によつて除去する方法として、特公昭34−5422号
公報には予備加熱処理でシクロペンタジエン類成
分を二量化することによつて除去する方法、およ
び特公昭43−21737号公報には常温で無水マレイ
ン酸と付加生成物を形成させて除去する方法がそ
れぞれ提案され、炭化水素樹脂の色相を向上させ
る方法として公知である。これらの方法のうち
で、前者の方法は、処理操作が煩雑であることの
他に、重合原料の不飽和炭化水素含有留分中の不
飽和炭化水素成分がシクロペンタジエン類成分と
の付加生成物として除去されるためにシクロペン
タジエン類成分以外の不飽和炭化水素成分の消失
が大きいこと、ならびにこの方法を脂肪族系不飽
和炭化水素含有留分の重合に適用した場合には、
ある程度の色相向上効果は認められるが、本発明
の方法で原料として用いるシクロペンタジエン類
をかなりの割合で含有する沸点範囲が140ないし
280℃の芳香族系不飽和炭化水素含有留分の重合
に、この方法を適用しても、色相、耐熱安定性な
らびに臭気の点で優れた炭化水素樹脂は得られな
い。また、後者の方法では、同公報に記載されて
いるように、原料の不飽和炭化水素含有留分とし
てシクロペンタジエン類成分を多量に含有する不
飽和炭化水素含有留分を使用するので、このシク
ロペンタジエン類成分と付加生成物を形成させる
ためには、無水マレイン酸を多量に使用しなけれ
ばならないこと、その結果多量の付加生成物を蒸
留除去しなければならないなどの煩雑な操作が必
要であることの他に、この方法では多量の無水マ
レイン酸を使用するために装置の腐食が起こり易
いことの他に、経済性にも劣つているという欠点
がある。また、後者の方法では、同公報の実施例
からも明らかなように、沸点範囲が20ないし100
℃の不飽和炭化水素含有留分から得られた脂肪族
系炭化水素樹脂および沸点範囲が100ないし200℃
の不飽和炭化水素含有留分から得られた芳香族系
炭化水素樹脂の色相(ガードナー)は、いずれも
それぞれ9ないし12および14ないし18と良好でな
く、とくに芳香族系不飽和炭化水素含有留分の重
合にこの方法を適用しても色相、とりわけ耐熱安
定性および臭気の点で優れた炭化水素樹脂は得ら
れないという欠点がある。さらに、後者の方法に
おいて、シクロペンタジエン類成分を多量に含む
原料の不飽和炭化水素含有留分を無水マレイン酸
で処理することによつて生成したシクロペンタジ
エン類と無水マレイン酸との付加生成物を蒸留等
により分離除去することなくそのまま重合して
も、色相、耐熱安定性ならびに臭気の点で優れた
炭化水素樹脂が得られない。 また、特公昭36−19287号公報には、石油類の
熱分解の際に得られる沸点範囲が20ないし280℃
の不飽和炭化水素含有留分と不飽和カルボン酸も
しくはその無水物を共重合することにより酸価お
よびケン価の高い炭化水素樹脂を製造する方法が
提案されており、その際得られる炭化水素樹脂の
色相が淡色であることが記載されている。しか
し、この方法のように、石油類の熱分解の際に得
られる沸点範囲が20ないし280℃の不飽和炭化水
素含有留分中のシクロペンタジエン類成分の含有
率を調整することなくそのままα・β−不飽和カ
ルボン酸もしくはその無水物の共存下に重合して
も、同公報の実施例の記載からも明らかなよう
に、得られた炭化水素樹脂は色相の点で充分に良
好であるとは言い難く、耐熱安定性ならびに臭気
の点でも優れた炭化水素樹脂を製造することはで
きない。 一般に、芳香族系炭化水素樹脂を製造する方法
において重合原料である不飽和炭化水素含有留分
しては、石油類の熱分解の際に生成する沸点範囲
が−20ないし+280℃の不飽和炭化水素含有留分
を蒸留することによつて得られる沸点範囲が140
ないし280℃の任意の不飽和炭化水素含有留分が
使用される。石油類の熱分解の際に生成する不飽
和炭化水素含有留分中には、シクロペンタジエ
ン、メチルシクロペンタジエン、フルベン、メチ
ルフルベン、ジメチルフルベンなどのシクロペン
タジエン類成分およびジシクロペンタジエン、メ
チルジシクロペンタジエン、ジメチルジシクロペ
ンタジエンなどのジシクロペンタジエン類成分が
他の不飽和炭化水素成分とともに含まれている。
この不飽和炭化水素含有留分を蒸留することによ
り、沸点範囲が140ないし280℃の任意の範囲の不
飽和炭化水素含有留分を得る際には、蒸留中に前
記ジシクロペンタジエン類成分が徐々に分解して
生成するシクロペンタジエン、メチルシクロペン
タジエンの他に、前記フルベン、メチルフルベ
ン、ジメチルフルベンなどのシクロペンタジエン
類成分が留出するので、重合原料である沸点範囲
が140ないし280℃の任意範囲の不飽和炭化水素含
有留分中には前記シクロペンタジエン類成分が約
1ないし7重量%の範囲で含まれているのが通常
である。 本発明者らは、このようにかなり多量のシクロ
ペンタジエン類成分を含有する沸点範囲が140な
いし280℃の任意の範囲にある不飽和炭化水素含
有留分から、高級分野のホツトメルト接着剤、感
圧接着剤などの粘着付与剤樹脂として使用するこ
とのできる色相、耐熱安定性ならびに臭気の点で
改善された芳香族系炭化水素樹脂を製造する方法
について鋭意検討した結果、本発明に到達したも
のである。本発明は、シクロペンタジエン、メチ
ルシクロペンタジエン、フルベン、メチルフルベ
ン、ジメチルフルベンなどのシクロペンタジエン
類成分を含有する沸点範囲が140ないし280℃にあ
る任意の芳香族系不飽和炭化水素含有留分を、蒸
留等の操作によつて前記シクロペンタジエン類成
分の含有率を特定の範囲に調整して得られる不飽
和炭化水素含有留分を、シクロペンタジエン類成
分に対して特定量のα・β−不飽和カルボン酸と
接触処理した後、重合することにより、前述の目
的を充足する炭化水素樹脂が製造できることを見
いだしたことに基づくものである。 すなわち、本発明は、石油類の熱分解の際に得
られる沸点範囲が140ないし280℃の任意の範囲に
あり、かつシクロペンタジエン類成分を含有する
不飽和炭化水素含有留分中のシクロペンタジエン
類成分の含有率を0.01ないし0.7重量%の範囲に
調整した前記沸点範囲の不飽和炭化水素含有留分
を、シクロペンタジエン類成分1モルに対して
0.8ないし3モルの範囲のα・β−不飽和カルボ
ン酸と接触処理した後もしくは両者の共存下に、
フリーデルフラフツ型触媒で重合することを特徴
とする色相ならびに耐熱安定性の改善された炭化
水素樹脂の製造方法である。 本発明の方法において、炭化水素樹脂の製造原
料として使用される不飽和炭化水素含有留分は、
石油類の水蒸気分解、気相分解、サンドクラツキ
ング、ハイドロホーミングなどの熱分解において
副生する沸点範囲が140ないし280℃の任意の範囲
にありかつシクロペンタジエン類成分を含有する
不飽和炭化水素含有留分、好ましくは140ないし
240℃の任意の範囲にありかつシクロペンタジエ
ン類成分を含有する不飽和炭化水素含有留分であ
る。 ここで、シクロペンタジエン類成分とは、前述
のごとくシクロペンタジエン、メチルシクロペン
タジエン、フルベン、メチルフルベン、ジメチル
フルベンなどのシクロペンタジエン環を有する化
合物である。製造原料として使用される前述の沸
点範囲が140ないし280℃の任意の範囲にありかつ
シクロペンタジエン類成分を含有する不飽和炭化
水素含有留分は、通常前述のように石油類の熱分
解の際に得られる沸点範囲が−20ないし+280℃
の不飽和炭化水素含有留分を蒸留することにより
得られる。その蒸留操作の際に、原料の不飽和炭
化水素含有留分中に含まれているジシクロペンタ
ジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジメチル
ジシクロペンタジエンなどが分解して留出するた
めに、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタ
ジエン、フルベンなどのシクロペンタジエン類成
分は低沸点であるにもかかわらず、沸点範囲が
140ないし280℃の不飽和炭化水素含有留分中に含
まれてくる。また、メチルフルベン、ジメチルフ
ルベンなどは前記沸点範囲の不飽和炭化水素含有
留分中に本質的に含まれているものである。この
ようにして得られた沸点範囲が140ないし280℃の
不飽和炭化水素含有留分中には前記シクロペンタ
ジエン類成分が通常1ないし7重量%の範囲で含
まれており、とくに1.5ないし3重量%の範囲で
含まれている場合が多い。 前述の沸点範囲140ないし280℃にあり、シクロ
ペンタジエン類成分を含有する不飽和炭化水素含
有留分を蒸留等の処理により、低沸点前留分のシ
クロペンタジエン類成分の含有率を0.01ないし
0.7重量%の範囲に調整することが必要であり、
とくに0.05ないし0.5重量%の範囲に調整するこ
とが好ましい。シクロペンタジエン類成分の含有
率が0.7重量%より多くなると、α・β−不飽和
カルボン酸の使用量が多くなるので経済性にも欠
けるようになり、しかも色相、耐熱安定性ならび
に臭気の点で優れた炭化水素樹脂は得られなくな
る。また、シクロペンタジエン類成分の含有率を
蒸留等によつて0.01重量%より少なくすること
は、蒸留塔に供給する前記原料留分中に存在する
ジシクロペンタジエン類成分が蒸留の際に常に分
解してシクロペンタジエン類成分が生成するので
困難であるとともに、不飽和炭化水素含有留分中
の重合性の他の不飽和成分が消失するようにな
る。 前述のごとくシクロペンタジエン類成分の含有
率を0.01ないし0.7重量%の範囲に調製した沸点
範囲が140ないし280℃の不飽和炭化水素含有留分
は、主として炭素数が9の炭化水素留分を含有
し、その他に炭素数が10以上の炭化水素留分ある
いは炭素数7および8の炭化水素留分を含有して
いても差しつかえない。この不飽和炭化水素含有
留分には、スチレン、α−メチルスチレン、β−
メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニ
ルトルエン、p−ビニルトルエン、インデン、メ
チルインデンなどの芳香族系不飽和炭化水素、キ
シレン、エチルベンゼン、クメン、エチルトルエ
ン、n−プロピルベンゼン、トリメチルベンゼ
ン、インダン、メチルインダン、ナフタリン、メ
チルナフタリン、ジメチルナフタリンなどの芳香
族系飽和炭化水素などの成分が含まれている。ま
た、この不飽和炭化水素含有留分からキシレン、
エチルベンゼンあるいはスチレンなどの特定の成
分を除去した留分あるいはこれらの特定の成分を
含有しない不飽和炭化水素含有留分を使用するこ
ともできる。 本発明の方法では、前述のシクロペンタジエン
類成分の含有率を調整された不飽和炭化水素含有
留分は重合する前にα・β−不飽和カルボン酸の
存在下に予め接触処理を施した後重合に供する
か、もしくは前記シクロペンタジエン類成分の含
有率が調整された不飽和炭化水素含有留分はα・
β−不飽和カルボン酸の共存下に重合される。こ
れらの方法のうちでは、重合前にα・β−不飽和
カルボン酸の存在下に予め接触処理を施した後重
合する方法が好ましい。 本発明の方法において使用されるα・β−不飽
和カルボン酸としては、たとえば、アクリル酸、
メタクリル酸、α−エチルアクリル酸範、クロト
ン酸などのα・β−不飽和モノカルボン酸;マレ
イン酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒド
ロフタル酸などのα・β−不飽和ジカルボン酸な
どがあげられる。これらのα・β−不飽和カルボ
ン酸のうちではα・β−不飽和ジカルボン酸を使
用することが好ましく、とくにマレイン酸を使用
することが好ましい。これらのα・β−不飽和カ
ルボン酸の使用量は、前記蒸留等の操作によつて
シクロペンタジエン類成分の含有率が調整された
重合原料中のシクロペンタジエン類成分1モルに
対して0.8ないし3.0モルの範囲にあることが必要
であり、とくに1.0ないし2.0モルの範囲にあるこ
とが好ましい。α・β−不飽和カルボン酸の使用
量がシクロペンタジエン類成分1モルに対して
0.8モルより少なくなつてもまた3.0モルより多く
なつても、色相、耐熱安定性ならびに臭気の改善
された炭化水素樹脂は得られない。これらのα・
β−不飽和カルボン酸は、シクロペンタジエン類
成分の含有率が調整された前記不飽和炭化水素含
有留分に、固体状態、溶融状態あるいは溶液状態
のいずれの状態で供給することもできる。 シクロペンタジエン類成分の含有率が調整され
た不飽和炭化水素含有留分とα・β−不飽和カル
ボン酸との接触処理の際の温度はとくに限定され
ないが、通常は10ないし80℃の範囲であり、好ま
しくは20ないし60℃の範囲である。接触処理の際
の時間は接触温度によつても異なるが、通常は1
分なし2時間、好ましくは2分ないし1時間の範
囲である。 前述の方法によりα・β−不飽和カルボン酸の
存在下に接触処理が施された不飽和炭化水素含有
留分は重合反応に供される。前記接触処理を施し
た不飽和炭化水素含有留分を単独で重合すること
もできるし、またその他に前記接触処理を施した
不飽和炭化水素含有留分に、必要に応じて沸点範
囲が−20ないし+100℃の任意の範囲にありかつ
シクロペンタジエン類成分を実質的に含有しない
脂肪族系不飽和炭化水素含有留分またはこの沸点
範囲にありかつシクロペンタジエン類成分以外の
脂肪族系不飽和炭化水素成分を配合した混合不飽
和炭化水素含有留分を重合原料として使用するこ
ともできる。共重合原料として使用できる沸点範
囲が−20ないし+100℃の任意の範囲にあり、か
つシクロペンタジエン類成分を実質的に含有しな
い脂肪族系不飽和炭化水素含有留分として、具体
的には、たとえば、脱ブタジエンC4留分、脱シ
クロペンタジエン類C5留分、脱イソプレンC5
分であつてかつシクロペンタジエン類成分を含有
しない留分、C4C5留分であつてシクロペンタジ
エン類成分を含有しない留分などをあげることが
できる。 前述の方法により、α・β−不飽和カルボン酸
で接触処理が施された不飽和炭化水素含有留分は
通常の方法、たとえば、三フツ化ホウ素あるいは
その錯体、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニ
ウム、四塩化スズ、四塩化チタンなどのフリーデ
ルクラフツ型触媒の存在下に、通常0ないし80
℃、好ましくは20ないし50℃の温度で重合され
る。重合反応終了後の反応混合物を常法によつて
処理することにより本発明の炭化水素樹脂が得ら
れる。また、ジシクロペンタジエン類成分の含有
率が調整された前記沸点範囲の不飽和炭化水素含
有留分をα・β−不飽和カルボン酸の共存下に重
合する場合にも、同様の処法によつて本発明の炭
化水素樹脂が得られる。 本発明の方法を採用することとによつて、従来
の芳香族系炭化水素樹脂の最大の欠点とされてい
た色相ならびに耐熱安定性が大巾に改善される他
に、臭気も改善される。さらに、本発明の方法に
より原料の不飽和炭化水素含有留分を処理するこ
とによつて、原料中の触媒毒成分が除去されるの
で、従来の方法にくらべて触媒の使用量を低減さ
せることができるという利点もある。 本発明の方法で製造された炭化水素樹脂は色
相、耐熱安定性ならびに臭気に優れているので、
ホツトメルト接着剤、感圧接着剤あるいは熱溶融
型トラフイツクペイントなどの用途に利用され
る。 次に、実施例によつて本発明の方法を具体的に
説明する。なお、実施例および比較例において、
炭化水素樹脂を次の方法によつて評価した。 (1) 色相 炭化水素樹脂10gを試験管(内径16mm)に取
り、これを150℃に保つた恒温槽中に浸漬し、
加熱溶融した状態で直ちにガードナー標準色と
比較し、ガードナー値で示した。 (2) 耐熱安定性 炭化水素樹脂5gを試験管(内径16mm)に取
り、これを200℃に保つた恒温槽中に3時間浸
漬した後、ガードナー標準色と比較し、ガード
ナー値で示した。 (3) 臭気 加熱溶融時(200℃)の臭気の弱いものから
強い刺激臭を示すものまでをA、B、Cの3段
階に分けて評価した。 実施例 1 沸点範囲が140ないし240℃のナフサ分解留分(A)
は次の組成を有する。 重合可能成分 46.3重量% シクロペンタジエン類成分 1.8重量% この分解留分(A)を出発原料油とし、これを表1
に示す蒸留塔にフイードし、表1に記載の運転条
件で蒸留を行い、塔頂よりシクロペンタジエン類
成分を含有する低沸点留分を、また塔底より高沸
点留分を除去し、シクロペンタジエン類成分の含
有率を低い主留分を7段から取り出した。
【表】 この蒸留によつて出発原料油(A)の低沸点留分を
8重量%、また高沸点留分を21重量%除去し、次
の組成をもつ主留分を得た。 重合可能成分 41.5重量% シクロペンタジエン類成分 0.2重量% 次にこの主留分に粉末のマレイン酸を0.6重量
%(シクロペンタジエン類成分の2.0モル当量)
を加えて撹拌下に40℃で30分間処理した。次いで
この処理留分に三弗化ホウ素フエノール錯体触媒
0.5重量%を加えて35℃で2時間重合した後、カ
セイソーダ水溶液で触媒を分解し、水洗した後、
蒸留により未反応油および低重合物を留去し、表
3に記載の性状を有する炭化水素樹脂を得た。 実施例2〜5、比較例1 実施例1で使用したナフサ分解留分(A)を、表3
に記載の蒸留条件に変えた以外は、実施例1と同
様の条件で蒸留し、表3に記載の組成を有する主
留分を得た。次いで主留分を表3に記載の条件で
マレイン酸で処理した後、実施例1と同様に重合
および後処理を行つて表3に記載の性状を有する
炭化水素樹脂を得た。 実施例6〜8、比較例2、3 実施例4でマレイン酸処理に使用した主留分を
表3に記載の条件で処理を行つた後、実施例1と
同様に重合および後処理を行つて表3に記載の性
状を有する炭化水素樹脂を得た。 実施例 9 実施例1で得た主留分を実施例1と同様にマレ
イン酸で処理した。次いでこの処理留分80重量部
と表2に記載した沸点範囲が−20ないし+20℃の
ナフサ分解留分(重合可能成分93.6重量%)20重
量部との混合留分を原料とし、三弗化ホウ素フエ
ノール錯体触媒0.5重量部を加えて実施例1と同
様に重合および後処理を行つた。その結果、表3
に記載した性状を有する炭化水素樹脂を得た。
【表】
【表】 実施例 10、11 実施例1で得た主留分を表3に記載のα・β−
不飽和カルボン酸で処理し、実施例1と同様に重
合および後処理を行つて表3に記載の性状を有す
る炭化水素樹脂を得た。 実施例 12〜13 実施例1で得た主留分をマレイン酸を用いて表
3に記載の条件で処理した後、実施例1と同様に
重合および後処理を行つて表3に記載の性状を有
する炭化水素樹脂を得た。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 石油類の熱分解の際に得られる沸点範囲が
    140ないし280℃の任意の範囲にあり、かつシクロ
    ペンタジエン類成分を含有する不飽和炭化水素含
    有留分中のシクロペンタジエン類成分の含有率を
    0.01ないし0.7重量%の範囲に調整した前記沸点
    範囲の不飽和炭化水素含有留分を、シクロペンタ
    ジエン類成分1モルに対して0.8ないし3.0モルの
    範囲のα・β−不飽和カルボン酸と接触処理した
    後もしくは両者の共存下に、フリーデルクラフツ
    型触媒で重合することを特徴とする色相ならびに
    耐熱安定性の改善された炭化水素樹脂の製造方
    法。 2 不飽和炭化水素含有留分として、沸点範囲が
    140ないし280℃の任意の範囲にあり、かつシクロ
    ペンタジエン類成分の含有率を0.05ないし0.5重
    量%の範囲に調製した不飽和炭化水素含有留分を
    使用する特許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 α・β−不飽和カルボン酸を不飽和炭化水素
    含有留分中のシクロペンタジエン類成分1モルに
    対して1.0ないし2.0モルの範囲で使用する特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 4 α・β−不飽和カルボン酸として、α・β−
    不飽和ジカルボン酸を使用する特許請求の範囲第
    1項ないし第3項に記載のいずれかの方法。
JP10382878A 1977-12-26 1978-08-28 Preparation of hydrocarbon resin Granted JPS5531827A (en)

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JP10382878A JPS5531827A (en) 1978-08-28 1978-08-28 Preparation of hydrocarbon resin
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