JPS6130902Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車ドアのウインドコーナのガ
ーニツシユ装置に関し、特に、ウインド開口に鋭
角隅部が形成されているウインドコーナにおける
ガーニツシユ装置に関するものである。

一般的に、自動車のドアウインドの周縁には、
窓付近の体裁を良くする目的から、サツシユに沿
うサツシユモールや、ウインドの下縁に沿うベル
トラインモール等が装着されているが、これらの
モール同志が交合して互に接続されるウインドコ
ーナでは、モール取付構造の適否に基因して、両
モールの接続端部間に段差や隙間が生じ易いとい
う特質があり、しかして、若し段差や隙間の発生
程度が大きくなつた場合には、窓の外観が著しく
不体裁になるという欠陥が生じる。

更に、ウインド開口に鋭角隅部があるようなド
アにおいては、モール同志が斜めに交合すること
から、モールの取付構造がむずかしくなつて上述
特性が一層増幅されるほか、隅部にほこりや異物
が滞り易いこともあつて、ウインド鋭角隅部の外
観の悪化が避け難いという問題がある。

本考案は、上記問題点を解決するためになされ
たものであつて、すなわち、本考案の目的は、ド
アウインドの鋭角隅部において生じる見栄えの低
下を防止したウインドコーナのガーニツシユ装置
を提供することにある。

以下、図示の一実施例に基づいて本考案を説明
る。

第１図は、実施例のガーニツシユ装置が設けら
れている自動車ドアの外面を示す図であるが、こ
のドアでは、ウインド先端の鋭角隅部１の外面
に、３角形のガーニツシユ板２（第７図）が覆着
されているが、このガーニツシユ板２は、第５図
および第６図に示すように、厚板より成るアダプ
タ３（第７図、第８図〜第１５図）が内面の下半
部に取付られた状態で、ドアボデー４を形成する
ドアパネル（第２図）の外面に係着されている。

しかして、ウインド鋭角隅部１におけるドアパ
ネル５は、第２図および第４図に示すように、ウ
インド開口を塞ぐごとく差渡し成形されて、３角
形状の凹入段部をなすコーナ展張部５ａが形成さ
れており、この部分５ａにガーニツシユ板２が覆
着されている。

なお、コーナ展張部５ａには、その中央部に大
きな窓孔５ｂが切落とされると共に、その下辺寄
りの外面の前後２箇所に、Ｔ型スタツド６が溶着
されて突出している。

次に、ガーニツシユ板２は、コーナ展張部５ａ
に重合する形状のモールド樹脂板７と、周縁がイ
ンサートされて同樹脂板７の内面に重着された金
属芯板８（第１６図）とにより形成されると共
に、同樹脂板７のＶ形２辺には、図示しないサツ
シユモールの外面形状に等しい斜辺形状と、図示
しないベルトラインモールの外面形状に等しい底
辺形状に成形されたモールエンド７ａが形成され
ていて、かつ同モールエンド７ａの上方後端と下
方後端には、サツシユモールの接続座７ｂと、ベ
ルトラインモールの接続座７ｃが突出成形されて
いる。

また、芯板８の内面中段部の前後２箇所には、
Ｔ型スタツド９が溶着により突設されてい。

次に、コーナ展張部５ａとガーニツシユ板２と
の間にサンドイツチ状に挾まれたアダプタ３は、
展張部５ａに接する内面が平坦面に成形されると
共に、ガーニツシユ板２側に接する外面は、下述
する係合孔穿設箇所を除いて肉抜きされており、
かつ、中央の上部には、切込み浮出しにより内面
側に張出成形された爪３ａが、前向きに突出して
いる。

更に、アダプタ３の中間高さと下辺寄りの２段
の高さにおいて、夫々、ガーニツシユ板２のスタ
ツド９と展張部５ａのスタツド６とに対向する各
２箇所、計４箇所には、各スタツド９，６が嵌入
する係合孔３ｂ，３ｃが穿開されていて、同係合
孔３ｂ，３ｃの孔形状は、横長孔の前半部が、ス
タツドの頭部が嵌入する貫通孔になつていると共
に、その後半部は、内面寄りと外面寄りが等幅の
溝をなし、かつ後半部の肉厚の中央部分には、各
スタツドの軸部が摺動するための細溝をなしてい
る。

各係合孔３ｂ，３ｃは、このように形成されて
いるので、アダプタ３をガーニツシユ板２に係着
させる（第７図の分離から第５図の係着状態へ）
には、係合孔３ｂをスタツド９に嵌合させた後、
アダプタ３を前押し移動させれば良く（第１８
図）、また、アダプタ３を展張部５ａに係着させ
るには、爪３ａを窓穴５ｂに、係合孔３ｃをスタ
ツド６にそれぞれ嵌合させた後、アダプタ３を前
押しすれば良く（第１７図、第１９図）、このよ
うにすれば、第３図（側面係着態様）および第１
７図ないし第１９図（平面係着態様）に示すよう
に、ガーニツシユ板２は、確実かつ強固にドアパ
ネル５に係着される。

このように構成された実施例のガーニツシユ装
置をドアに装着させた上で、サツシユモールとベ
ルトラインモールとを夫々接続座７ｂ，７ｃに接
合、連成させれば、ウインドの鋭角隅部が、化粧
されたガーニツシユ板２で覆われることから、外
観が美しく、かつ隅部が汚れることがない。

更に、(a)、ガーニツシユ板２が芯板８で補強さ
れているために、成形時にそりが出るようなこと
がなく、(b)、アダプタ３が両スタツド６，９間に
挾持されるので、ガタつきが生じない、(c)、アダ
プタ３の爪３ａが、展張部５ａの窓孔５ｂ縁に喰
い込んでいるので、アダプタ３がドアパネル５に
密着する、等の理由から、各モールとモールエン
ド７ａとの間に、段差や隙間が生じる虞れがな
い。

以上述べたように、本考案に係るウインドコー
ナのガーニツシユ装置によれば、ドアパネルの展
張部によりウインドの鋭角隅部を塞がせると共
に、強固に展張部に係着するアダプタを介して、
ガーニツシユ板を同隅部に覆着させるように構成
したので、ウインドの各モールの接続部が斉整化
されるのと相俟つて、ガーニツシユ板によりウイ
ンド隅部が美麗化され、これにより、ドアウイン
ドの商品性を向上させる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示すウインドコ
ーナのガーニツシユ装置の外面斜視図、第２図
は、第１図の隅部のドアパネルの斜視図、第３図
は、第１図の−線における側断面図、第４図
は、第２図の−線における側断面図、第５図
は、ガーニツシユ板とアダプタの組立外面斜視
図、第６図は、第５図の内面斜視図、第７図は、
ガーニツシユ板とアダプタの分離斜視図、第８図
は、アダプタの外面図、第９図は、同内面図、第
１０図は、同下面図、第１１図ないし第１５図
は、夫々、第８図のXI−XI線ないし−線
における下面図、第１６図は、芯板の外面斜視
図、第１７図ないし第１９図は、夫々、第１図の
−線ないし−線における下面図
である。 １……鋭角隅部、２……ガーニツシユ板、３…
…アダプタ、３ａ……爪、３ｂ，３ｃ……係合
孔、４……ドアボデー、５……ドアパネル、５ａ
……コーナ展張部、５ｂ……窓穴、６，９……ス
タツド、７……樹脂板、７ａ……モールエンド、
８……芯板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドアボデーを形成するドアパネルのウインド開
   口縁に成形されていて、同開口の鋭角隅部を塞ぐ
   ごとく差し渡し成形されると共に、略中央部に窓
   孔を有し外面の適所にＴ型スタツドが突設されて
   成る３角形状段部のコーナ展張部と、 金属芯板で補強された樹脂板より成り、かつド
   アパネルの上記コーナ展張部を覆う形状を有する
   と共に、ウインド開口縁に沿う２辺には、ウイン
   ドサツシユモールとベルトラインモールの両モー
   ルに連続するＶ形のモールエンドが形成されるほ
   か、上記芯板の内面の適所にＴ型スタツドが突設
   されて成るガーニツシユ板と、 上記コーナ展張部と上記ガーニツシユ板との間
   にサンンドイツチ状に填装された厚板より成るア
   ダプタであつて、上記窓孔と対向する部分には該
   窓孔の縁と係合する爪が、また、板面の上記各ス
   タツドに対向する箇所には、夫々のスタツドに係
   合する係合孔がそれぞれ開けられているアダプタ
   とが設けられていて、上記窓孔及び各係合孔は、
   上記アダプタがウインド開口隅部の隅点の方向に
   摺動した場合に、上記爪及び各スタツドに対して
   それぞれ係着されるように形成されていることを
   特徴とするウインドコーナのガーニツシユ装置。