JPS609550Y2 - バ−ナヘツド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、気化式液体燃料燃焼装置などのバーナヘッ
ドに関するものである。

前記のようなバーナヘッドとして、環状板の端面に多数
の炎口歯を放射状に突出させた炎口板を有し、前記炎口
歯の間から燃料気体と空気との混合気を噴出させ、この
混合気を炎口板の外周側で燃焼させるものが一般に使用
されている。

従来このようなバーナヘッドでは、炎口板の内周面に取
付部品によって金網、多孔金属板などからなり通気性を
有するバツクファイヤ防止筒を固定している。

しか腰従来の気化室周壁と別体で、パックファイヤ防止
筒を有するバーナヘッドは、その取付およびパックファ
イヤ防止筒の炎口板への取付に必要な部品数が多く、ま
た炎口歯およびパックファイヤ防止筒の高さが実公昭４
７−９１６汚公報に示すものなどのように大きく、軸方
向の剛性が小さいという問題があった。

この考案は、上述した問題を解決して、比較的少ない部
品数で、気化室の構成部材に取付けることができ、また
炎口板の環状板にバツクファイヤ防止筒を確実にしかも
作業性よく固定でき、さらに炎口歯とバツクファイヤ防
止筒の剛性が大きく、長期間の使用に耐え得るバーナヘ
ッドを提供することを目的とするものである。

以下この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

第１図は瞬間湯沸器に用いられる気化式液体燃料燃焼装
置の本体を示す。

第１図において、１は気化室、２は気化室１の周壁で、
この周壁２に設けた段２ａにこの考案の一実施例による
バーナ４の後述するバーナヘッド３が支持されている。

周壁２を貫通させ設けた１次空気供給ロアに挿通して、
図示しない定油面器と連通ずる燃料ノズル５の先端部が
気化室１内に臨まされ、図示しない送風機によって強制
送風される燃焼用空気の送風路６が周壁２の外周を囲ん
で形成され、前記供給ロアを経て燃料ノズル５の周囲か
ら１次空気が気化室１内に吹込まれ、これによって前記
ノズル５から灯油のような液体燃料が気化室１内に噴霧
されるようになっている。

気化室１の周壁２がこれに埋設された予熱ヒータ８で予
熱されていることにより、気化室１内に噴霧された液体
燃料がその周壁２に衝突して気化され、１次空気と混合
した混合気となってバーナヘッド３に送られ、その外周
から噴出される。

前記送風路６の下端部から、周壁２の底と一体に形成さ
れて気化室１を軸方向に貫通する中心筒９内および、バ
ーナヘッド３の上端とその上方に設置した整流体１０と
の間を経て、バーナヘッド３の内周側からその外周方向
に向って２次空気が供給されると共に、送風路６の上端
部から周壁２上端とその上方に設置した送風ガイド板１
１との間を経て、バーナヘッド３の外周側からその内周
方向に向っても２次空気が供給される。

そして、バーナヘッド３の外周から噴出される混合気に
、バーナヘッド３と対向して前記周壁２に装着された点
火手段１２によって点火され、前記２次空気を用いて混
合気が燃焼されるようになっている。

なお、燃焼開始後は燃焼熱の一部によっても気化室１が
加熱されるようになっている。

前記バーナヘッド３は、気化室１の周壁２の段２ａに環
状の基板１３が支持され、この基板１３上に設置された
炎口板１４が、前記中心筒９にねじ嵌合された抑え板１
５によって基板１３と共に前記段２ａに締付は固定され
ている。

前記炎口板１４は、第１図から第３図に示すように、ア
ルミニウムなどの一体威形品に研削加工を施したもので
、環状板１６の上下両端面外周部に多数の炎口歯１７が
所定間隔で放射状に一体に突出され、上端面の炎口歯１
７と下端面の炎口歯１７が千鳥状に配設されている。

前記炎口歯１７にはこれらの半径方向の炎口板１４内周
に近い部分にそれぞれ切欠１８が形成され、これらの切
欠１８は破線環形状に配設されている。

また、炎口歯１７は切欠１８より内周側の部分１７ａの
高さが、外周側の部分１７ｂに比べて少し低く形成され
ている。

前記切欠１８にはステンレスの金網からなるバツクファ
イヤ防止筒１９が嵌合支持され、このバツクファイヤ防
止筒１９は、複数個所の炎口歯１７の切欠１８より内周
側の部分１７ａを、炎口板１４の内周側から外周側に外
力を加えて塑性変形させることにより、炎口板１７にか
しめ付けられて固定されている。

以上のように構成されたバーナヘッド３は、気化室１か
ら基板１３および炎口板１４の内周面と中心筒９の外周
面との間、炎口板１４の炎口歯１７間を経て炎口板１４
の外周側に燃料気体と１次空気との混合気が噴出され、
炎口板１４の外周面と周壁２の内周面との間で前記混合
気が燃焼され、またバツクファイヤ防止筒１９によって
バツクファイヤが防止される。

なお、この考案において、バツクファイヤ防止筒１９は
金網に代えて多孔金属板を用いてもよい。

以上説明したように、この考案によるバーナヘッドによ
れば、気化室１の周壁２上端部の段２ａに環状の基板１
３を支持し、基板１３上に炎口板１４を設置し、前記周
壁２の底と一体に形成した中心筒９を基板１３および炎
口板１４にこれらと隙間を設けて貫通させ、中心筒９の
上端部にねじ嵌合させた抑え板１５で基板１３と炎口板
１４を周壁２の段２ａに挾着させたので、気化室１の周
壁２、中心筒９を利用して、前記基板１３、バツクファ
イヤ防止筒１９を有する炎口板１４および抑え板１５を
これらの固定用の別部品を用いることなく組付けること
ができ、また炎口板１４が環状板１６の上下端面に設け
た炎口歯１７に破線環状に配置した切欠１８にバツクフ
ァイヤ防止筒１９を嵌め、炎口歯１７の切欠１８より内
周側の部分１７ａを変形させることで、バツクファイヤ
防止筒１９を炎口歯１７の切欠１８より外周側の部分１
７ｂに挾着したので、バツクファイヤ防止筒１９の固定
にも固定用の別部品を必要とせず、しかも炎口板１４を
環状板１６にバツクファイヤ防止筒１９が固定された状
態で、前述したバーナヘッドの組付けができることと相
まって、全体の組付および炎口板１４の組立を作業性よ
く行なうことができて、安価に提供できる。

また、この考案によれば、炎口板１４の環状板１６に設
けた炎口歯１７およびバツクファイヤ防止部１９が上下
に分けられていることで、これらの合計高さく軸方向長
さ）を、炎口歯間に形成した炎口の高さが上、下一方の
面のみに炎口歯を設けたものと同一にした場合には、個
々のバツクファイヤ防止筒１９、炎口歯１７の高さが１
７２となり、これらの強度とくに軸方向の剛性を大きく
することができ、長期間の使用に耐えられるバーナヘッ
ドを提供できる。

さらに、この考案によれば、炎口歯１７の切欠１８を環
状板１６の内周側に配置して、切欠１８より内周側の部
分１７ａの半径方向の長さを短くしたので、かしめなど
による内周側の部分１７ａを容易に変更させることがで
き、内周側の部分１７ａの高さが外周側の部分１７ｂよ
り低いので、かしめなどで内周側の部分１７ａを変形さ
せた場合に、内周側の部分１７ａが炎口歯１７の炎口を
塞いだり狭くしたりすることが少なく、変形によって内
周側の部分１７ａが上方に突出しても外側の部分１７ｂ
より高くなることがなく、このため炎口板１４を隙間な
く基板１３と抑え板１５で挟着でき、バツクファイヤ防
止筒１９の環状板１６への固定、炎口板１４の挟着がと
もに確実にできるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例のバーナヘッドを備えた気
化式液体燃料燃焼装置の一例を示す縦断面図、第２図は
炎口板の拡大平面図、第３図は同一部を切欠いた拡大正
面図である。 ３・・・・・・バーナヘッド、１４・・・・・・炎口板
、１６・・・・・・環状板、１７・・・・・・炎口歯、
１８・・・・・・切欠、１９・・・・・・バツクファイ
ヤ防止筒。 なお、図中同一符号は同一部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 気化室１の周壁２上端部の段２ａに環状の基板１３を支
   持上基板１３上に炎口板１４を設置し、前記周壁２の底
   と一体に形成した中心筒９を基板１３および炎口板１４
   にこれらと隙間を設けて貫通させ、中心筒９の上端部に
   ねじ嵌合させた抑え板１５で基板１３と炎口板１４を周
   壁２の段２ａに挾着させると共に、前記炎口板１４の上
   、下端面に多数の炎口歯１７を放射状に突出させ、これ
   らの炎口歯１７の半径方向内側寄りに切欠１８を形成腰
   これらの切欠１８を破線環状に配置し、さらに炎口歯１
   ７の切欠１８より内周側の部分１７ａの高さを外周側の
   部分１７ｂの高さより低くシ、切欠１８に嵌めたバツク
   ファイヤ防止筒１９を炎口歯１７の内周側の部分１７ａ
   を変形させて外周側の部分１７ｂに挾着したことを特徴
   とするバーナヘッド。