JPS6020694Y2 - 循環蛇口 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、家庭用給水栓の吐水口に装着して、貯水タン
クとの間に連通した送水管路を通して通水する循環蛇口
に関する。

地震や台風などの広域災害に備えて、家庭での飲料水の
確保が叫ばれている。

断水時の飲料水を確保するため、貯水タンクによるスト
ック、特に可搬式容器による非常持出が進められている
が、いつ発生するとも予知できない災難の性質から、水
質劣化の防止対案に、いま一つ、きめ手を欠き、そのた
めに一般家庭において関心を示す程には、現実の備えは
普及され難いのが実状であろつ。

常時、意識して新鮮水との交換を行なわなければならな
いという、不安と緊張と、ある種の水交換行為を、家庭
生活のリズムの中に定着させることの困難さから生ずる
、備えの欠落と考えることができるであろう。

本考案は、かかる事情に鑑み、家庭に既設の給水栓端末
に装着して、本考案の循環蛇口と貯水タンクとの間に管
路を設け、給水栓から吐水する水道水が上記管路を経て
上記貯水タンクに至り、該貯水タンクから溢流して、上
記管路を経て再び蛇口から吐出するようにした循環蛇口
を提供せんとするもので、特に貯水タンクの水の攪拌な
いし交換は、意図すると否とにかかわらず水道水の使用
と同時に自動的に行なわれるべきこと、使用給水栓はで
きるだけ使用頻度の高い給水栓、例えば調理場、洗面所
、浴室などが使用されるべきこと、既設の給水栓を変更
することなしに利用できることを考慮し、ことに重要な
こととして、常時使用の給水栓近傍に貯水タンク置場を
設けることを可能にし、かつ給水栓の日常使用に不便を
もたらすことのないようコンパクトに取りまとめられて
いる上記循環蛇口を提供することを目的としている。

非常持出に備える上記貯水タンクは、あるいは非常持出
を呼びかけてくるような待機場所にあることは理想的で
、最も利用頻度ないし人の居住頻度の高い、いわは１常
生活上もしかすると最も邪魔になるかも知れない場所に
常備され、またそのために、もしかすると最も邪魔にな
るかも知れない手段で配置されている可能性がある。

そして、なお使用者には不便、邪魔などの理由による抵
抗を少なくして家庭に迎え入れられる必要がある。

最も肝要なことは、既設の給水栓に変更を求めることな
く装備され、かつ装備後の水使用の環境変化を最少限に
止めることのできる循環蛇口でなければならないことで
ある。

本考案の循環蛇口は、既設の給水栓の取付手段をもって
装着されるさめの取付頭部を備えておリ、該取付頭部か
ら下方に延びていて、給水栓吐出口に連接される入口管
端から他端の出口管端へ延びた主管部が設けられ、かつ
上記入口管端と出口管端との長さを極力短縮する必要か
ら、上記主管部の管内中央部に斜状の仕切り壁を設けて
、入口管は上記仕切り壁面から反射方向にそらせ、また
出口管も同様に上記仕切り壁面から反射方向にそらせて
設け、なお、上記反対方向にそらせて設けられた夫々の
端末管、すなわち循環用出口管と循環用入口管は、同一
放射平面上で、ホース接続に要する間隔を隔てて並行方
向に延長してとりまとめられた管末端を構成することに
より、コンパクトされていて、かつ吐水口空間をほとん
ど阻害することがないように考慮されている。

次に本考案の実施例を図面とともに説明する。

第１図に本考案の循環蛇口を利用した貯水の一態様を示
す。

既設の家庭用給水栓の一例として、普通の横水栓を用い
た手洗器が示されている。

もつとも、上記手洗器は、洗面器でも、流しでもよい。

また給水栓も、横水栓に限ることなく、立水栓でも、自
在水栓、あるいはその他、回転形吐水口付きの水栓であ
ってもよい。

給水栓１に取付具３を介して装着された循環蛇口２から
、送水管ホース５および還水管ホース６が延長され、貯
水タンクに夫々連結されている。

貯水タンクは複数個が直列に、図示例では３個の貯水タ
ンク７．７′および７″が示され、各タンクの間は補助
管ホース８，８′で直列に接続されている。

給水ホース５、還水ホース６および補助ホース８の各々
は、同じ大きさの規格市販サイズを採用することにより
、普遍的に補充可能である。

各貯水タンク７．７’、７″は適合するキャップ７ａお
よび７ｂによって、入口管および出口管に夫々気密に接
続されている。

各貯水タンク７．７’、７″およびホースからな。

る管路は、常時水道水で充たされている。

給水栓１を開くと、水道水は循環蛇口２人口から送水ホ
ース５を通して貯水タンク７へ送入されるが、水路はす
べて充たされているから、送水量に等しい水量が貯水タ
ンク７″から排出され、還弓水ホース６を通して循環蛇
口２出口から排出される。

同時に貯水タンク７．７′および７″の攪拌および水交
換が進行する。

給水栓１を閉めると循環蛇口２出口からの排水も同時に
止る。

しかして、給水栓２を通常に開閉して使用すると同様の
使用態様が得られる。

本考案の循環蛇口の例は第２図乃至第５図に詳しく示さ
れ、その取付具の例が第６図に示されている。

取付頭部２９を一端に備えた主管部２１の管内中央部に
、はぼ半直角方向の斜状に仕切り壁２２を設けて、入口
管２３と出口管２４を分離し、上記仕切り壁２２の表裏
壁面夫々の反射方向に入口管路および出口管路を設け、
該同一放射平面内に夫々反対方向から直角方向に夫々二
重転回して、循環用出口管２７と循環用入口管２８が適
宜間隔の並行方向に延長して設けられている。

上記の各管路の二重転回による方向変換は、水路の断面
積を狭搾することのないように配慮された直角方向への
方向変換のため、かつ、所要の間隔を並行管端部の間に
設けるための考慮である。

上記の適宜な並行間隔はゴムホースなどの装着の便と、
ゴムホース配管の整然仕上りに寄与する。

なお、上記の循環用出口管２７および循環用入口管２８
の管端外周面に適宜形状のホースエンドを形成しておく
ことができる。

取付頭部２９は円筒外周面にねじ部３０が設けられてい
る。

上記ねじ部３０は、第６図に示されるキャップ３１に螺
合することができるが、通常には、自在水栓や吐水口回
転形水栓の規格サイズに用いられている吐水管螺着部と
同規格のねじを設けて、既設の上記吐水口におき換えて
螺着可能に形成されている。

なお、循環蛇口２の出口管端２６の円筒外周面に、上記
同様吐水管螺着部と同規格のねじ部を設け、既設の自在
水栓や回転形水栓の吐水口を、さらに上記出口管端２６
に螺着可能に形成することができる。

通常の横水栓に装着するときは、上記のねじ部３０に螺
合するねじ部３４を設けたキャップ３１を取付ねじ３３
により水栓１の吐出管に装着腰上記吐水口と循環蛇口２
の入口管端２５の間にバッキング材３５を介入させて螺
着する。

上記キャップ３１は、吐水管を嵌入する開孔３２を通し
て着脱自在である。

上記に述べたように、本考案にかかる循環蛇口は、既設
の家庭用給水栓に装着して、その縦方向の長さおよび横
方向の広がりを圧縮してコンパクト化し、給水栓使用環
境、特に吐水空間をはとんど阻害することがなく、かつ
、規格市販品をもって普通に補充交換可能の貯水タンク
配管を行い得るよにした実用的循環蛇口である。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の循環蛇口を用いた貯水配管の態様を示
す斜視図、第２図は本考案の循環蛇口の例を示す断面図
、第３図は同上の正面図、第４図は同上の右側面図、第
５図は同上の平面図、第６図は取付具の一例を示す断面
図である。 ２・・・・・・循環蛇口、２１・・・・・・主管部、２
２・・・・・・仕切り壁、２３・・・・・・入口管、２
４・・・・・・出口管、２５・・・・・・入口管端、２
７・・・・・・循環用出口管、２８・・・・・・循環用
入口管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端に取付頭部を備え、該取付頭部を介して給水栓吐水
   口に連接される入口管から下方の出口管へ延びた主管部
   と、該主管部の管内中央部に斜状に設けた仕切り壁と、
   該仕切り壁面の反射方向両側において相並行して突出さ
   れた循環用出口管と循環用入口管とを有して成る循環蛇
   口。