JPS599210B2 - 還元鉄ブリケツト製造装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、還元鉄ブリケットの製造装置に関し、特に該
ブリケットに炭材や他の添加材を効果的に添加すること
のできる還元鉄ブリケットの製造装置に関するものであ
る。

直接還元設備によって製造される還元鉄は、通常若干の
炭素を含有している。

これは、還元鉄の還元工程もしくは冷却工程においてガ
ス中の一酸化炭素の分解（２ＣＯ→ＣＯ２＋Ｃ）によっ
て生ずるものであり、この炭素は還元鉄の溶解段階で溶
鋼中に還元鉄と共に装入される。

還元鉄中の炭素の配合率は、還元ガス中のＣＯ成分から
の分離という方法だけでは自在にコントロールできず、
その最大値も制限される。

特にＣＯ成分の低い還元ガスで冷却工程を持たないホッ
トデイスチャージ方式の場合、還元鉄に添加可能な炭素
は低く抑えられる。

一方、ＣＯ成分を含む還元ガスは、天然ガス等の化石燃
料を原料としている為、製造コストは極めて高価である
。

従って、この還元ガスを鉱石の還元以外に、還元鉄に炭
素を配合する目的で使用することは極めてコスト高な方
法きいえる。

これは還元鉄の製造コストに直接影響する。

還元工程以外で還元鉄中に炭素を配合する方法は、コス
トの安い粉状の炭素、たとえばコークブリーズ、木炭等
を使用できるメリットがあるが、通常の方法では、その
還元鉄への炭素等の配合率は効果的にコントロールする
ことはむづかしい。

この欠点を克服したひとつの方法として還元鉄をブリケ
ット成形（熱間又は冷間）する際に、あらかじめ炭素等
を還元鉄に添加し、その後圧縮成形する方法があるが（
特願５１−８７１４−７）、この方法を実施するに際し
て効果的に炭材等を還元鉄に添加する技術がなく、均一
に炭材等を混合できない場合は炭材等の集中が起こり成
形されたブリケットの強度が低下する。

つまり、炭材等の集中によりブリケット中の還元鉄の結
合が弱められて小さい外力で還元鉄粒子の分離が起こり
やすくなる。

本発明は、還元鉄ブリケットを製造する際に予め還元鉄
に添加する炭材や他の添加材を均一かつ効果的に添加す
ることのできる還元鉄ブリケットの製造装置を提供する
ものである。

すなわち本発明は、一対のブリケット成形ロール間に還
元鉄と添加材をスクリューフイーダにて圧入供給し還元
鉄ブリケットを製造する装置において、前記圧入用スク
リューフイーダの駆動軸が貫通し且つ該７駆動軸との間
に隙間を有する開口部を持ったロート状の添加材用ホッ
パをケーシングに固設し、該開口部近傍の前記駆動軸表
面の全周にわたって添加材掻出用突起物を設けたことを
特徴とする還元鉄ブリケット製造装置に関するもので、
添加材掻出用突起物が圧入用スクリューフイーダの回転
にともなって回転することにより、添加材用ホッパ内の
添加材が該ホッパの開口部から掻出され、ブリケットの
母体となる還元鉄原料に均一かつ効果的に添加すること
のできる装置に関するものである。

本発明装置は、還元鉄ホットブリケット、還元鉄コール
ドブリケット、その他のブリケットの製造装置として適
用される。

第１図は本発明装置の一実施態様例を示す概略説明図、
第２図および第３図は第１図の部分説明図である。

なお、第３図Ｂは第３図ＡのＩ−Ｉ線断面矢視図を示す
。

第１〜３図において、１は圧入用スクリューフイーダ、
２は表面に還元鉄等を圧縮成形するための窪み２′を有
するブリケット成形ロールで、２台で対を成し、それぞ
れ逆方向に回転する。

該ブリケット成形ロール２間上方に上記の圧入用スクリ
ューフイーダ１が設置されており、その上部に設けられ
た駆動モータ３および減速機４で駆動される。

この圧入用スクリューフイーダ１の１駆動軸が貫通する
ように中央部に開口を有するロート状の添加材用ホツパ
５がケーシング６に固設されている。

該ホツパ５とスクリューフイーダ１駆動軸との間は、通
常、数ｍｍ〜士数ｍｍの隙間を有しており、該駆動軸上
には該貫通部分全周にわたり垂直に対して多少傾斜〔第
３図Ａ中ａキ３０〜８０°〕した矩形の添加材掻出用突
起物７が設けらわており、その突起高さはホツパ５の開
口部に接触しない高さの範囲で決められ、またその傾斜
方向は駆動軸の回転に従って上部からの添加材を下方へ
送り出すような方向とされる。

また、上記の添加材用ホツパ５の上部には短管８が固設
され、該短管８は添加材用スクリューフイーダ９と接続
され、該スクリューフイーダ９はロータリーフイーダ１
０と貯槽１１とに接続される。

更に、上記の圧入用スクリューフイーダ１の下部には還
元鉄を導入するためのシュート１２と貯槽１３が接続さ
れている。

なお、上記の添加材掻出用突起物７の形状および数は第
３図Ａ，Ｂに示すものに限らず、例えば第４図に示すよ
うにスクリュー状の突起物７０（ネジレ角βキ１０〜６
０°）としてもよいし、第５図に示すように添加材用ホ
ツパ５の開口部の下部に圧入用スクリューフイーダ１駆
動軸にドーナツ状の板８０を添加材掻出用突起物として
固設してもよい。

該ドーナツ状板８０は、軸回転が停止しても添加材（粉
粒体）力墳然落下しない直径ｄを有することが好ましく
、・該直径′ｄの最小値は次式で与えられる。

ｄ＝＝Ｄ＋２ ８＋２ ｔ／ｔａｎθ Ｄ＝スクリューフイーダ１の直径 Ｓニスクリューフイーダ１と添加材用ホツパ５の隙間 ｔ：添加材用ホツパ５とドーナツ状板８０の隙間 θ：添加材（粉粒体）の安息角 以上のように構成される本発明装置の作用態様は大略次
の通りである。

圧入用スクリューフイーダ１は、ブリケット成形ロール
２と共に毎分数十回転で回転し、該ブリケット成形ロー
ル２間に還元鉄を圧入する。

添加材掻出用突起物７は圧入用スクリューフイーダ１の
回転と共に添加材用ホツパ５の開口部において回転し、
該ホツパ５内に供給される粒状あるいは粉状の炭材、還
元鉄、仙の添加材（以下、単に炭材等と称す）を該ホツ
パ５開口部と圧入用スクリューフイーダ１駆動軸の隙間
から、圧入用スクリューフイーダ１にて圧入されている
還元鉄上に掻出す。

添加材用ホツパ５へは貯槽１１に貯留されている炭材等
がロータリーフイーダ１０と添加材用スクリューフイー
ダ９を介して短管８から供給され、この炭材等の供給量
のコントロールはロータリーフイーダ１０によって行わ
れる。

還元鉄は貯槽１３からシュート１２を介して圧入用スク
リューフイーダ１へ供給される。

第４図および第５図に示す例においても、圧入用スクリ
ューフイーダ１の回転にともなって添加材用ホツパ５内
の炭材等を掻出用突起物７０，８０によって掻出すこと
ができる。

なお、第１，３図および第４図に示す装置の場合、炭材
等は圧入用スクリューフイーダ１の駆動軸付近に落下す
るが、第５図に示す装置の場合は圧入用スクリューフイ
ーダ１押込断面の外縁部に落下する。

炭材等の落下位置を前者とするか、後者とするかは、ブ
リケットの母体となる還元鉄原料の性状に依存する。

以上説明した本発明装置による効果をまとめると次の通
りである。

（１）添加材掻出用突起物７，７０，８０により、圧入
用スクリューフイーダ１の回転とともに、該スクリュー
フイーダ１の押込断面の全体にわたって均一に炭材等を
添加することができる。

なお、炭材等の添加ゾーンは、押込断面の外縁部又は駆
動軸の中心部のどちらかを、原料還元鉄をブリケット成
形するのに効果的な方を選択することができる。

（２）これによるブリケット品質に対する効果さしては
、均一に炭材等を還元鉄中に添加することができるので
、ブリケットを成す還元鉄の接合面（還元鉄粒同志が成
形圧縮されて結合している界面）における炭材等の集中
（上記の還元鉄粒同志の結合界面に炭材等が固まって介
在すると還元鉄粒同志の結合力が弱まる）に起因するブ
リケットの割れ等がなくなり、個々のブリケット中の炭
材等の配合率もほぼ均一とすることができる等をあげる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施態様例を示す櫃略説明図、
第２図は第１図中符号２で示すブリケット成形ロールの
説明図、第３図Ａ，Ｂは第１図中符号５および７で示す
本発明に係る添加材用ホッパおよび添加材掻出用突起物
の構造の一例と取り付け状況を説明するための図で、第
３図Ｂは第３図八のＩ−Ｉ線断面矢視図、第４図および
第５図は上記の添加材掻出用突起物の他の例を示す図で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一対のブリケット成形ロール間に還元鉄と添加材を
   スクリューフイーダにて圧大供給し還元鉄ブリケットを
   製造する装置において、前記圧入用スクリューフイーダ
   の駆動軸が貫通し且つ該駆動軸との間に隙間を有する開
   口部を持ったロ一ト状の添加材用ホッパをケーシングに
   固設し、該開口部近傍の前記１駆動軸表面の全周にわた
   って添加材掻出用突起物を設けたことを特徴とする還元
   鉄ブリケット製造装置。