JPS5950972B2 - エネルギ−線記録体 - Google Patents

エネルギ−線記録体

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JPS5950972B2
JPS5950972B2 JP51058255A JP5825576A JPS5950972B2 JP S5950972 B2 JPS5950972 B2 JP S5950972B2 JP 51058255 A JP51058255 A JP 51058255A JP 5825576 A JP5825576 A JP 5825576A JP S5950972 B2 JPS5950972 B2 JP S5950972B2
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卓 白川
義栄 宮沢
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Hodogaya Chemical Co Ltd
Japan Broadcasting Corp
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Hodogaya Chemical Co Ltd
Nippon Hoso Kyokai NHK
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、交、電子ビーム等のエネルギー線に対する非
銀塩感材として光増感により青乃至緑以外の色調が得ら
れるように改良したエネルギー線記録体に関するもので
ある。
光や電子ビーム等のエネルギー線に対する非銀塩の記録
材料には従来種々のものがあり、中でもフリーラジカル
感材は感度のもつとも高いものの一・つである。
しかし、この感材は、エネルギー線の入射により遊離基
を発生するポリハロゲン等の活性剤およびこれと反応す
るアリルアミン等の発色剤を主成分とするものであり、
エネルギー線に対する反応としては遊離基に特有の連鎖
反応を生ずるので感度が高くなり、また、エネルギー入
射とともに発色するので無現像性を有し、定着も加熱だ
けでよいという特徴を備えているが、銀塩感材にくらべ
るとなお感度が低く、例えば、電子ビーノ、記録用に用
いた場合に記録が始まるに必要な入射電気量は銀塩の1
0”0〜100クーロン/cm2に対して10″クーロ
ン/cm2程度であり、なお100〜1000倍の感度
増大を図る必要がある。一方、ある種のフリーラジカル
感材は、エネルギー線照射後いわゆる光増感処理を施す
ことによつて濃度を増大させ、実効的に高感度にするこ
とができる。
例えば、感エネルギー活性剤としてポリハロゲンに四臭
化炭素、発色剤としてロイコマラカイトグリンを用い、
ポリスチレン等の適当なバインダー樹脂によりガラスや
フィルムの基体上に数ミクロン厚に塗布したものは、エ
ネルギー線の照射により緑色に発色し、波長630mμ
を中心とする吸収帯を生じる。ついで、感材を90〜1
00℃に加熱しつつ赤色光を全面に照射すると吸収帯の
ある画像部分はエネルギーを吸収し、未反応分子を反応
させて色素が生成し、濃度が増大する。この場合、赤色
光は未反応の非画像部分に対してはスペクトル感度がな
いので、実効的に感度が100倍程度増大し、電子ビー
ム用銀塩フイルムと同等の感度に到達し、テレビジヨン
録画のスピードに対してもリアルタイムの記録が可能と
なる。以上のように、この光増感は極めて有効であるが
、同時に幾つかの難点もあげられる。その最大のものは
、発色が青乃至緑の赤色光を吸収しうる色調に限られる
ことである。すなわち、青乃至緑色の画像は感覚的にも
あまり快くないものであり、また、この画像の再生読出
し用の光は赤色光中心とする範囲に限られるので、例え
ば、テレビジヨン録画用フイルムに用いた場合の再生読
出しには、He−Neレーザー等の赤色光では支障がな
いが、普通のフライングスポツト方式(CRT一FSS
)による場合には残光性のない青色光が用いられるので
適用することがで゛きない。また、他の例では、例えば
特公昭49−20213号公報に記載されているように
、活性剤として有機ハロゲン化合物、発色剤としてNビ
ニールカルバゾールをそれぞれ主剤とし、さらに、増感
剤補助剤として少量の対称形フルオラン化合物を加えた
記録材料が知られているが、ネガ−ポジ型における初め
の露光に中強の露光を要し、しかも、発色剤がNビニー
ルカルバゾールであるが故に、到底、高増感性を有し、
かつ、多彩な色調で画像を記録するという要求を満し得
るものではなかつた。
一般に任意の波長の光で画像を読出すためには、他の色
、例えば赤紫,橙黄または黒色の発色が必要である。
しかしながら、これら橙黄乃至赤紫の色素を形成する発
色剤を使用した場合にはこれらの色調の吸収帯が短波長
側にあるため、前述と同様の光増感が可能としても短波
長帯の光照射を行なわなければならず、この帯域の光照
射をすると活性剤のポリハロゲンが感光するので、画像
部分はもとより非画像部分も反応を生じるために、画像
部分非画像部分ともに濃度の増大を来たしてカブリを生
じ、画像濃度のみを増大させることにはならない。した
がつて、従来光増感が可能なのは青乃至緑色の発色に限
られ、その他の発色については光増感は不可能とされ、
これが最大の難点であつた。他の難点としては、本質的
ではないが、これら青乃至緑の色調における光増感では
非画像部分に生じていた淡いカブリも増幅される傾向が
大きいことがある。
更に他の難点としては、光増感の結果得られる濃度特性
(照射エネルギー量対発色濃度特性)における特性曲線
の傾斜すなわちガンマ値が小さくなりやすく、コントラ
ストの必要な記録には不適当になることがある。
本発明の目的は、上述した従来の難点を除去゛し、青乃
至緑以外の、望ましくは黒色の発色をし、光増感により
高感度としうるようにした、ポリハロゲンを感エネルギ
ー活性剤とし、非対称形フルオラン誘導体を発色剤とす
るとする非銀塩のエネルギー線記録体を提供することに
ある。
すなわち、本発明エネルギー線記録体は、感エネルギー
活性剤としての、Rを水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基またはアリール基とするとともにxを同時に同種ま
たは異種となるハロゲン原子としたRCX3なる一般式
によつて表わされるポリハロゲン(a)と発色剤として
の3−7位置換形フルオラン誘導体(b)とを相互間の
重量比(a/b)を0.5〜2として有する感剤層を基
板上に被着することにより、微弱な入射エネルギーによ
つて潜像を形成した後に赤色光の全面照射により増感し
て全色相領域の画像を形成し得るようにしたことを特徴
とするものである。なお、周知のように6−2位置換形
は前述した3−7位置換形と同等のものであり、同様に
適することができる。
以下に図面を参照して本発明を詳細に説明する。
本発明により非銀塩エネルギー感材における青乃至緑以
外の例えば黄乃至赤紫の色調、もしくは、青乃至緑をも
含む全色調を呈する発色体の光増感を可能にして従来の
難点を克服し得たのは、つぎの光増感方式とこれを実現
しうる感材の構成とによるものである。
本発明による光増感方式はつぎに示すとおりである。
(1)最初のイメージエネルギー線照射による微かな画
像または潜像は必ず青乃至緑色または他の色調であつて
もこれを含むものである。
(2)引続く光増感においては、上述の青乃至緑色画像
部分には吸収されるが非画像部分における未反応感剤に
は吸収されず不活性となる赤色光を全面に照射する。
(3)仝面に照射した赤色光のエネルギーは、青乃至緑
色の色素により吸収され、ついでその近傍の未反応感剤
分子またはそれらの醋体にエネルギー移動をおこさせて
色素形成反応を促がす。
(4)引続き多数の赤色光エネルギーの吸収により新た
に増殖される色素は、1 青乃至緑色素分子のみ 2 黄乃至赤紫色素分子のみ 3 上述した双方の色素分子が混在して増殖を促進させ
るもの? 一分子中に黄乃至赤紫色および青乃至緑色を
呈する吸収エネルギーレベルが共存した構成を有するも
ののいずれかであり、生成した青乃至緑の色素は更に赤
色光エネルギー吸収の役割を果すものである。
(5)生成した色素のうち、青乃至緑色を呈するものは
更に赤色光照射を続けることにより黄乃至赤紫色を呈す
る構成に変換される。
その場合青乃至緑色の色素がなくなるまでエネルギー吸
収による増感作用が継続する。(6)最初から黄乃至赤
紫および青乃至緑の色素が共存して増殖する場合には、
必ずしも青乃至緑.→黄乃至赤紫の変換が行なわれる必
要はない。
なお、上述した光増感方式においては、反応速度を増大
させるために感材の温度を高くすることが必要である。
つぎに上述の光増感方式を実現するための本発.明によ
るエネルギー感材の構成を以下に示す。
本発明によるエネルギー感材は、エネルギー線の入射に
より遊離基を発生させる活性剤、これと反応して記録画
像の色調を決定する色素を形成する発色剤、および、こ
れらを分散させて皮膜形成,剤となるバインダーを主成
分として構成する。かかる構成の感材を製造するには、
これらの主成分を適当な溶媒に溶解させ、板状またはフ
イルム状の基体に塗布し、数ミクロン乃至十数ミクロン
厚の感材層を形成させる。つぎに、上述した各主成分の
組成および製造方法について述べる。
〔1〕 活性剤 工ネルギー線の入射により遊離基を発生させる活性剤と
しては、前記一般式RCX,によつて表わされるポリハ
ロゲンを用いる。
特に有効な活性剤としては、四臭化炭素、ヨードホルム
、ブロモホルム、四塩化炭素、ブロモトリクロロメタン
、ヨードトリブロモメタン、ヨードトリクロロブタン、
α,α,αトリブロモトルエン、等があり、このほかに
も多くの同等の化合物がある。
〔2〕 発色剤 活性剤と反応して多彩な色素形成の主体となる発色剤と
してはつぎの一般式で表わされる3−7位置換非対称形
フルオラン誘導体を用いる。
Ull ここで、 R,,R”:水素原子および低級アルキル基、並びに、
ハロゲン原子または低級アルキル基で水素原子を置換し
てもよいフエニル基およびベンジル基R。
:水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、および、
フエニル基R”:水素原子および低級アルキル基 R。
,R。:水素原子、低級アルキル基およびハロゲン原子
、並びに、低級アルキル基または低級アシル基で水素原
子を置換してもよいフエニル基、ベンジル基、ナフチル
メチル基およびジフエニルメチル基/勺 並びに、7位の−N をピペリジノ基)
\。
一N〔 〉H2に置換したもの Z:水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基およびニトロ基、並びに、低級アルキル基で
水素原子を置換してもよいアミノ基m:1〜4の整数 A:ベンゼン核または5,6位で結合するナフタレン核
B:ベンゼン核または4″,5″位で結合するナフタレ
ン核である。
なお、ここに述べたフルオラン誘導体は、例えば、日本
特許公報中特公昭46−4616号、昭47〜2966
3号、昭48〜4052号、昭48〜16202号、昭
48〜33207号、昭48〜43298号、昭49〜
17490号、昭51〜1165号、昭51〜1167
号、昭51〜2009号、昭51〜2010号および特
開昭48〜60719、昭50〜64016号並びに英
国特許明細書BP−126901号等に数多く詳細に述
べられているノンカーボン紙に用いる感圧色素系発色剤
に属するものが多く、これらは顕色剤としての酸性白土
、ベントナイト、フエノール樹脂等と溶液状態で接触す
ることにより発色するものである。
本発明は、かかるフルオラン誘導体を、光,電子等のエ
ネルギー線像の入射により遊離基を発生させて反応する
前記活性剤のポリハロゲンに発色剤として組合わせるこ
とにより、光,電子等エネルギー線像の記録および多色
域にわたる光増感を可能にしたものである。
しかして、上述したフルオラン誘導体のうち、青乃至緑
色のみならず、黄乃至赤紫色の色域にまでわたつて発色
性を有し、本発明の目的を達成可能にするものの代表例
を示すと第1表のようになる。
しかし、本発明記録体に用いるフルオラン誘導体はこれ
ら例示の化合物のみに限定されるものでない。〔3〕
バインダーおよび溶剤 上述した活性剤および発色剤よりなる主成分に対し、こ
れを分散させる皮膜形成剤としてのバインダーには、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共
重合体、スチレンブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニリ
デン、塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合体、ポリ
ビニルメタクリル、メタクリルエチルアクリレート共重
合体、ポ゜りビニルブチラール、ポリビニルアルコール
、エチルセルローズ、および、ニトロセルローズなどの
合成もしくは半合成の樹脂やゼラチン、カゼイン等の天
然高分子材を用いるのが好適である。
これらの各成分を溶解分散させて基体上に塗布するため
の溶剤としては、感材の組成に応じて、ベンゼン、トル
エン、メタノール、エタノール、ブタノール、トリクロ
ロエチレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチ
ルエチルケトン、四塩化炭素、メチルセロソルブ、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
および、水その他を単独または混合して用いる。
つぎに、本発明記録体に用いる基体および上述した感材
の製造方法を説明する。
、本発明による感材層の基体としては、ガラス、磁器、
ポリエステル、トリアセテートおよび紙等を適宜板状、
フイルム状またはシート状にしたものを用いるが、特に
電子ビーム用感材の場合には、金属の蒸着やネサコーチ
ングにより透明導電体の薄層を基体上に形成して使用す
ることが必要である。
なお、この場合に得られる導電性としては、少なくとも
、その比抵抗が107Ω/Cm2以下にあることが好ま
しい。また、上述した感材の調合の割合は、重量割合と
してポリハロゲン 2〜27%フ
ルオラン誘導体 2〜27%バインダー
65〜90%その他添加剤
数%以下の範囲で適切に行なわれるべ
きである。
この調合割合に関して特に重要な点は、ポリハロゲンと
3−7位置換形フルオラン誘導体との割合であり、光増
幅を行なつた後の記録媒体の光学濃度と密接に関連する
。例えば、ポリハロゲンとフルオラン誘導体との合計重
量を100%として、ポリハロゲンの重量%を零から増
加させて行くと、約20%から光学濃度が急激に増大し
はじめ、後述する実施例8に見られるように、約33%
すなわち重量比0.5において実用の域に達し、つぎに
述べるように、約40〜50%をピークにしてその後は
漸減するも、約66%すなわち重量比2までは実用の域
を保つた特性になつている。したがつて、後述の実施例
1〜10からも判るように、ポリハロゲンと3−7位置
換形フルオラン誘導体との調合割合が0.5〜2重量比
の範囲で充分な効果が得られるものであり、その好適な
主成分の割合としてはポリハロゲン
15%フルオラン誘導体
15%バインダー 70%
程度の値とするのが望ましい。
かかる組成による主成分の感剤は、適宜溶剤に溶解させ
、これを塗布液としてスピンナーコーチング、ナイフコ
ーチング、バーコーチングその他通常の塗布方法により
基体上に塗布し、自然乾燥等による乾燥後の感材層の厚
さを2〜20μ程度、好ましくは2〜10μ程度となる
ようにする。
つぎに、本発明による感材の壬ネルギ一線像の記録およ
び増感の方法について説明する。本発明記録体に対する
エネルギー線像の記録はつのようにして行なう。
光や放射線の像は空気中で感材に照射し、電子ノビーム
の像は真空中で二次元像または時系列による走査線像と
して感材に照射する。
エネルギー線の照射量が大きい場合には濃度の大きい鮮
明な画像が録されるが、本発明記録体は高感度感材とし
て用いうるものであり、照射量の少ない場合に特に有効
である。すなわち、エネルギー線の照射量が少ない場合
には、その照射によつては本発明記録体にも潜像または
微かな画像が記録されるに過ぎず、その画像の色調も黄
乃至緑の色域内にあるが、一般に青乃至緑の成分が多い
。しかし、本発明記録体においては、この初期の画像の
濃度を著しく増大させて結果的には感度増大に導き、し
かも、色調を黄乃至紫に変化させるようにして光増感を
施すことができる。上述のような色調の変化をともなう
光増感の方法について以下に説明する。
本発明記録体に対して増感処理を行なうには、初めのエ
ネルギー線像照射により潜像または微かな画像を生じた
記録体に対して加熱および赤色光の照射を行なう。
すなわち、エネルギー線照射後の記録体を暗中または赤
色安全光のもとで適当な熱盤または熱気流による加熱槽
の中で80〜110℃に加熱し、同時に、記録体の全面
を画像部分も非画像部分も含めて赤色光により均一に照
射する。かかる照射の光源としては、へリウムネオン、
レーザー光等を用いてもよいが、例えば、タングステン
電球またはハロゲン電球を用い、これに熱線吸収フイル
タ一と赤色−フイルタ一とを組合わせ、光源との距離を
適当に保つてフイルタ一部等を冷却したがら照射を行な
うなど適切に実施することができる。なお、光増感用の
赤色光は、一般に波長590〜680mμのものが望ま
しいが、さらに長波長域の熱線を含んでいても、適温以
上の温度上昇を来たして記録体の性能劣化をもたらすこ
とがない限り差し支えない。
また、加熱槽の通風をよくして反応による発生ガス等の
排気を適当にすることが望ましい。上述のような赤色光
照射と加熱とを連続して施すことにより、本発明記録体
における画像部分のみの濃度が時間とともに増大するが
、非画像部分の濃度は何ら変化しない。
更に、本発明記録体における画像部分の色調は、初めの
青乃至緑の成分が、一般に、一旦その濃度を増すが、そ
の後次第に減少し、これに反して、黄乃至赤紫の成分は
更に濃度増大を続け、全体として画像部分の吸収波長は
590mμ以下の短波長帯へ移動する傾向をもたらす。
なお、赤色光照射による光増感において青乃至緑の成分
が減少しない場合もあるが、青乃至緑を呈する色素が赤
色光エネルギー吸収の窓口となつてその周囲にある未反
応分子へそのエネルギーを移動させることにより黄乃至
赤紫の色素生成を促進するものと思われる。
また、以上の増感処理に要する時間は数十秒から数十分
であり、温度、赤色光強度、感材の種類などによつて変
化する。
上述のようして、初めの潜像または微かな画像の濃度値
すなわち吸光度を1〜 1.5以上の値にまで増大させ
ることができる。
すなわち、初めのエネルギー線照射量に比して100〜
1000倍以上の照射量によつて得られる濃度値に匹敵
する濃度値の画像が得られるので、結果的には感材の感
度が100〜1000倍以上増幅されたことになり、ま
た、青乃至緑以外の色調の増大を可能としたものである
。つぎに、本発明記録体に対する定着処理は未反応ポリ
ハロゲンを蒸発させることによつて達成されるが、この
定着処理は光増感処理中に行なう加熱によつて同時に達
成される。
しかし、定着処理のための加熱は、例えば80℃の温度
では10分間以上の時間を有するので、光増感処理の条
件に応じ、増感処理の後更に加熱を80〜110℃の温
度で10分〜1分間施せば充分である。以上のようにし
て、本発明による構成を有する記録体と増感処理とによ
り、従来なし得なかつた青乃至緑以外の例えば黄乃至赤
紫におよぶ色調に対する光増感が可能となり、かかる色
調を呈する感度増大を達成することが可能となつた。
つぎに、本発明による記録体および増感処理の実施例を
述べる。
実施例 1 活性剤として四臭化炭素 2gr 発色剤として3−ジエチルアミノーJメ[ジベン・ジルア
ミノフルオラン 2grバインダーとしてポリスチレン
8gr 溶剤としてトルエン7容対アセトン3容の混合溶媒 3
2ccの調合、溶解、分散を行なつた。
かかる混合溶液を、スピンナー塗布機により3000r
pmで30秒間の回転による透明導電処理すなわちネサ
コーチングを施した硼珪酸ガラスの上に塗布して乾燥を
行ない、7ミクロン厚の感材層を被着して記録体を形成
した。
この記録体に真空中おいて、加速電圧30Kv、ビーム
電流密度10−゜A/Cm・、10秒間の照射を行なつ
たところ、第1図に示すように、450mμおよび60
0mμ付近にわずかな吸収を示す吸収スペクトルを生じ
、淡いダークな青緑色を呈した。
ついで、その記録体につぎのような光増感処理を施した
。赤色光照射は、光源として1Kwのハロゲン電球を用
い、これに熱線吸収フイルタ一と赤色フイルタ一とを組
合わせた装置により行なつた。
光源と記録体との距離を35cm、感材面における照射
エネルギー線を15mW/Cm・とした。記録体の加熱
は温度制御したホツトプレート上に感材を置いて行ない
、感材表面の温度を90℃に保持した。上述のようにし
て赤色光照射を続けると、第1図に示すように、初めは
上述した二つのフイルタ一による吸収帯における画像濃
度が増大するが、処理時間の経過とともに長波長域にお
ける吸収の吸光度は減少を来たし、吸光度の大きい吸収
が次第に短波長域に移動する傾向を示し、終にはダーク
な赤紫橙色を示すようになつた。以上の増感処理により
短波長帯に吸収域を有する黄乃至赤紫色の濃度の増幅が
行なわれたものと認められる。
実施例 2 感材組成を実施例1と同じにした記録体に電子ビームの
照射を行なつた場合について、電子ビーム照射量の変化
に対する発色の濃度特性すなわち感度特性を、光増感前
の初期の特性お光増感処理を行なつたときの増感処理の
進行に伴なう特性の変化とを対比させて第2図に示す。
濃度の測定には青色フイルタ一を用いているので、図示
の特性は短波長の色調に対する増感特性の示すが、第2
図により明らかなように、初めに発色濃度が認められな
かつた低照射量部分においても濃度が増大し、感度特性
曲線はビーム照射量の少ない方へ移動する傾向を示し、
結果的には感度が増大したことになり、1000倍近く
も増幅されたことになる。また、濃度特性曲線の傾斜す
なわちガンマ値は、従来のロイコマラカイトグリン等の
ように低ガンマ化はせずに大きい値となり、カブリの増
大もほとんどない。第3図に従来の記録体と本発明記録
体との濃度特性を比較して示す。
実施例 3 実施例1と同じ組成の記録体を製作し、これを真空中で
ビーム電流密度10−8クーロン/Cln・および10
−JャNーロン/dの電子ビーム照射を行ない、淡く発色
させた後に暗中で90℃の温度に加熱したが、第4図に
示すように、20分後の濃度はあまり増大しなかつた。
しかし、ついでこの加熱状態のまま実施例1におけると
同様の赤色光照射を行なつたところ、図に示すように、
画像濃度が急速に増大し、10分後には画像濃度が1.
4に達した。したがつて、本発明による感材に対する光
増感は単なる加熱による増感効果とは本質的に異なる有
効なものであることが認められる。実施例 4 実施例1と同じ組成の記録体を製作し、500Wの超高
圧水銀灯により光照射を行なつた。
この光照射には、光源から20cmの距離において照度
55mW/Em2で熱線吸収フイルタ一を使用して10
秒間の照射を行なつたところ、青緑色の画像濃度0.1
が得られた。その記録体を90℃に加熱して赤色光の照
度15mW/Cm2、7分間の光増感処理を行なつたと
ころ、画像が黒色調赤紫色に変化し、画像濃度1.3に
増大し、著しい光増感効果が認められた。
実施例 5 活性剤に四臭化炭素2gr、発色剤に3−ジエチルアミ
ノーJメ[アニリノーフルオラン2gr、バインダーにポ
リスチレン8grをそれぞれ用い、溶剤としてエチルア
ルコール3容およびトルエン7容の混合溶媒40ccを
調合し、この溶媒に上述の成分を溶解させた液をトリア
セテートフイルム上にバーコーチング法により手動塗布
して約10ミクロン厚の感材層を被着させて記録体を製
作した。
この記録体に超高圧水銀灯を光源にした照度55mW/
Cm・の光を10秒間照射したところ、吸収波長λMa
xが470mμと610mμとにあるダークな緑色を呈
した。
これをホツトプレート上に置いて90℃に加熱し、実施
例1と同様の方法により赤色光照射を行なつたところ、
7分で長波長部の吸収がλMax58Omμより短波長
側に移行して青緑色成分が減少し、全体が黒色調に変化
して吸光度が1.0〜1.5となり、画像濃度が大幅に
増大した。実施例 6 活性剤に四臭化炭素1gr、発色剤に3−ジエチルアミ
ノ−6−メチルーJヨ黶i2″″・4″″−ジメチル)ア
ニリノ−フルオラン1gr、バインダーにポリスチレン
4gr′を用いてトルエン7容、アセトン3容の溶剤1
6ccに溶解させ、これを、スピンナー塗布器によつて
導電性を付与した硼珪酸ガラスに塗布して8ミクロン厚
の感材層を形成した。
これを真空中で加速電圧30kV、電流密度10−8ク
ーロン/♂の電子ビーム照射を行なつたところ、薄い黒
縁色に発色した。これを実施例1と同様にして加熱およ
び赤色光照射を行なつたところ、10分後に色調は黒色
分の多いものになり、濃度が1.0〜1.5に増幅され
た。実施例 7 活性剤に四臭化炭素2gr、発色剤に3−ジエチルアミ
ノーJメ[ジーパラクロルベンジルアミノーフルオラン2
gr、バインダーにポリスチレン10gr′を用い、こ
れらの成分をトルエン7容およびアセトン3容の混合溶
媒45ccに溶解させ、バーコーチング法によりトリア
セテートフイルム上に塗布して約12ミクロン厚の感材
層を形成した。
これを超高圧水銀灯により照度55mW/Cnltで1
秒間照射したところ、微かな青緑色を認めることができ
た。
これを実施例1と同様の方法により加熱および赤色光照
射を行なつたところ、7分後には一旦増大した青緑色が
減少し、赤紫色分のやや多い黒色調に変化し、吸光度は
1.0以上に増幅された。実施例 8 活性剤にα,α,α一トリクロルトルエン2gr、発色
剤に3−エチルパラトリルアミノ−6−メチルーJメ[ア
ニリノーフルオラン1gr1バインダーに塩化ビニル酢
酸ビニル共重合体(塩化ビニル87%、酢酸ビニル13
%)6grをトルエン、メチルエチルケトン等量混合溶
媒24ccに溶解した。
これをスピンナー塗布機により導電性硝子基板に塗布し
て10ミクロン厚の感材層を得た。これを真空中で実施
例1と同様にして電子ビ一ムを電流密度10−8クーロ
ン/Cnl2で照射したところ、淡い黒縁色調に発色し
た。
これに実施例1と同様にして加熱と赤色光照射とを行な
つたところ、10分後には緑色成分は減少し、全体が高
濃度の黒色調の画像が得られた。実施例 9 活性剤にヨードホルム2gr、発色剤に4−ジエチルア
ミノ−6−メチルーJメ[アニリノーフルオラン2gr、
バインダーにメチルメタクリエート(95%)とエチル
アクリエート (5%)の共重合体10gr、これに溶
媒としてトルエン、アセトン、酢酸エチルの等量混合液
50ccを加えて溶解した。
これをバーコーチング法によりトリアセテートフイルム
に約10ミクロン厚に塗布した。こQ感材を実施例4と
同様にして超高圧水銀灯により照度55mW5/CIT
l2で10秒間照射したところ、淡いダークな緑色に発
色した。
これを実施例1と同様にして加熱と赤色光照射を行なつ
たとこころ、7分後にはより黒色調の強い高濃度の色に
増幅された。実施例 10 活性剤に四臭化炭素1gr、発色剤に3−ジエチルアミ
ノ−6−メチルーJメ[アニリノ一4″・5″ベンゾフル
オラン1gr、バインダーにポリスチレン4grを用い
、トルエン7容、アセトン3容の混合溶媒16ccに溶
解させ、これをスピンナー塗布器により導電性を付与し
た硝子基板に7ミクロン厚に塗布した。
これを真空中で実施例1と同様に電子ビームにより10
−8クーロン/Cm2の電流密度で照射したところ、淡
いダークな緑色に発色した。
これを、また実施例1と同様にして光増感処理を行なつ
たところ、10分後には黒色調の濃度1.0〜1.3ま
でに増幅された。以上の説明から明らかなように、本発
明によればつぎのような顕著な効果が得られる。
(1)従来は、いわゆるフリーラジカル感材に光増感を
施すことにより、非銀塩感材が辛うじて銀塩の感度域に
達し得たものの、その色調は青緑色に限られていた。
これに対して、本発明によれば、広い黄乃至赤紫の色調
を有するものに至るまで光増感が可能になり、更に、黒
色調記録も可能になる。(2)本発明記録体を映写用フ
イルムの形態にした場合には、記録画像の再生、読出し
に用いる映写光には、従来の非銀塩記録体では赤色光し
か用いることができなかつたのに対し、青乃至赤の広い
範囲の光を用いることが可能になる。
したがつて、例えば、青色走査光によるフライングスポ
ツト方式再生装置CTR−FSSに用いる録画用フイル
ムとして使用することが可能となる。(3)エネルギー
線の照射量に対する発色濃度特性曲線すなわち感度特性
曲線においては、従来のロイコトリフエニルメタン系色
素のように光増感を施すと低ガンマ化してγく1となる
恐れがなくなり、ガンマ1以上すなわちγ≧1の特性が
得られるので、コントラストの大きい画像記録が可能に
なる。
(4)光増感処理により、従来のように記録画面の背景
部分におけるカブリも増幅される傾向が減少し、画質の
よい記録画像を得ることができる。
(5)本発明に用いるフルオラン誘導体から形成される
色素は、日光、熱に対する安定性が高いので、記録後の
画像の褪色劣化の恐れが極めて少ない。
(6)本発明によるエネルギー線感材は非銀塩有機色素
系の分子分散体であるので解像性が高く、また、エネル
ギー線像照射一光増幅一定着等の処理をすべて光照射と
加熱とのみよりなる無現像乾式処理によつて行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明エネルギー線記録体の光増幅による吸収
スペクトルの変化を示す特性曲線図、第2図は本発明記
録体の光増感による感度特性の変化を示す特性曲線図、
第3図は本発明記録体と従来の記録体との光増感による
感度特性の変化を比較して示す特性曲線図、第4図は本
発明記録体に対する暗中加熱と光増感との処理効果を比
較して示す特性曲線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 感エネルギー活性剤としての、Rを水素原子、ハロ
    ゲン原子、アルキル基またはアリール基とするとともに
    Xを同時に同種または異種となるハロゲン原子としたR
    CX_3なる一般式によつて表わされるポリハロゲン(
    a)と発色剤としての3−7位置換形フルオラン誘導体
    (b)とを相互間の重量比(a/b)を0.5〜2とし
    て有する感剤層を基板上に被着することにより、微弱な
    入射エネルギーによつて潜像を形成した後に赤色光の全
    面照射により増感して全色相領域の画像を形成し得るよ
    うにしたことを特徴とするエネルギー線記録体。
JP51058255A 1976-05-20 1976-05-20 エネルギ−線記録体 Expired JPS5950972B2 (ja)

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WO2011105011A1 (ja) * 2010-02-26 2011-09-01 太陽ホールディングス株式会社 画像形成方法及びその方法に用いる感光性組成物

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JPS5087317A (ja) * 1973-12-03 1975-07-14
JPS50126228A (ja) * 1974-03-22 1975-10-03

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