JPS59231222A - 電磁スプリングクラツチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば自動車の空調装置用圧縮機を駆動源た
るエンジンの出力軸に断続的に駆動連結するための電磁
スプリングクラッチに係る。

従来のこの種の電磁スプリングクラッチは、被駆動軸（
例えば圧縮機の回転軸）に対して回転目（１） 在であり且つ摩擦面を成す一端面とこの一端面から軸方
向に突出する円筒部とを有する入力回転体と、前記円筒
部と軸方向に隣接して配置され且つ前記被駆動軸に取り
付けられて該軸と共に回転する出力回転体と、前記入力
回転体の反摩擦面側において固定配置された励磁コイル
と、前記摩擦面に対して進退自在に配設され前記コイル
が付勢された時に該摩擦面に吸着されるアーマチャと、
前記入力回転体の円筒部と前記出力回転体とを取巻いて
延び一端部が前記アーマチャの切欠部に係止され他端部
が前記出力回転体に係止されたコイルスプリングとを備
え、前記励磁コイルにより前記アーマチャが前記入力回
転体の摩擦面に吸着された時にこの入力回転体のトルク
がアーマチャを介してコイルスプリングの前記一端部に
加わり、これにより、該コイルスプリングが人力回転体
の前記円筒部と出力回転体との外周面上に巻締められ、
もって、入力回転体のトルクがコイルスプリングを介し
て出力回転体に伝達される。

上記の構成を有する従来の電磁スプリングクラ（２） ッチにおいては、アーマチャが入力回転体に吸引されて
コイルスプリングを巻付ける際に、アーマチャ切欠部と
スプリングのフック部が衝撃的に当るため、断続を繰返
すにつれて、アーマチャの当り面が変形・摩耗して、ア
ーマチャの軸方向変位がスムーズに行なわれなくなり、
作動不良を起こしたり、入力回転体とアーマチャのギヤ
ツブが設定値よりも小さくなり、最悪の場合は励磁コイ
ルが付勢されていない時にも入力回転体とアーマチャが
接触するという誤動作を生じるという問題もある。

本発明は、上記問題点に鑑み、コイルスプリングフック
部とアーマチャとの当り部の面積を大きくすることによ
り、アーマチャの変形・摩耗を著しく低減させることを
目的とする。

次に、添付図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図及び第２図において、自動車の空調装置用圧縮機
の回転軸３は、圧縮機のフロントハウジング８の円筒部
８ａを回転自在に貫通している。

（３） １５は自動車エンジン（図示せず）の出力軸の回転を圧
縮機回転軸３に伝達する電磁スプリングクラッチである
。

電磁スプリングクラッチ】５は前記フロントハウジング
８の円筒部８ａにベアリング９を介して回転自在に取付
けられた入力回転体ずなわち入力プーリ１を有する。こ
の入力プーリ１の一端面１ａは摩擦面を構成し、この一
端面１ａから円筒部１ｂが軸方向に突出している。また
、入力プーリ１のり）周面には■ベルトを受は入れるた
めのＶ形溝１．　ｃが設けられている。

圧縮機の回転軸３は前記エンジンの出力軸により駆動さ
れる１つの被駆動軸となるものであり、この被駆動軸３
にはクラッチの出力回転体を構成するハブ４が取付けら
れている。

入力プーリ１の反摩擦面側の端面には環状の凹所１ｄが
形成されていて、この凹所１ｄ内に励磁コイル２が配置
されて、継鉄２ａ、ステー２ｂ、ベアリング９のインナ
ーレース９ａ及びサークリップ１７の作用により圧縮機
フロントハウジング（４） ８に固定されている。

アーマチャ５は入力プーリ１の摩擦面１ａに対して軸方
向に進退自在に配設されて、その摩擦面５ａは励磁コイ
ル２が付勢された時に摩擦面１ａに吸着されるようにな
っている。入力プーリ１の円筒部１ｂとハブ４の外周面
４ａとは同一直径であり、しかも、この両者１ｂ、４ａ
は互いに軸方向に隣接して配置されている。コイルスプ
リング６は前記円筒部１ｂとハブ４の外周面４ａを取巻
いて延び、その一端のフック６ａはアーマチャ５のスリ
ット部１２に係止され、他端のフ・ツク６ｂはハブ４の
外周面４ａに設けられた切欠き１３に係止されている。

前記アーマチャ５のスリット部１２は第２図に示すごと
く内周部から外周部にわたって貫通しており、そしてス
プリング６のフック６ａはこのスリット部１２のほぼ全
域にわたって挿入しである。

次に、出力回転体すなわちハブ４について説明する。ハ
ブ４には前記したごとくコイルスプリング６の前記他端
のフック６ｂを係止するための切（５） 欠き１３が設けられており、またハブ４のり（周面４ａ
はコイルスプリング６がトルク伝達の際に巻付けられる
摩擦面を構成する。さらにハブ４は、被駆動軸３に対し
てキー１０を介してナツト１１により固定されている。

なお、前記コイルスプリング６の外周面とハブ外周面４
ａを覆うカップ形のカバー７が設けられて、ハブ４に対
してボルト１６により取付けられている。このカバー７
は環状の張出しフランジ７ａを有し、このフランジ７ａ
の内側端面には複数の永久磁石１４が固定されていて、
励磁コイル２が消勢されている時にはこの磁石１４によ
りアーマチャ５を吸着保持するようになっている。カバ
ー７のフランジ７ａの外周部にはアーマチャガイド部７
ｂが設けられている。

さらに、本例においては上記入力プーリ１、継鉄２ａ、
アーマチャ５、ハブ４はいずれも鉄系材料より成り、カ
バー７は鉄系材料またはアルミニウムまたは合成樹脂等
の非磁性体より成る。

アーマチャ５は磁気特性を考慮して、一般にＳ（６） １０Ｃ相当の低炭素鋼で作られており、一方コイルスプ
リング６はピアノ線材（ＳＷＰＡ）で作られており、従
ってアーマチャ５はコイルスプリング６に比して相対的
に耐摩耗性、強度の低い部材となる。

次に、上述の構成において、本実施例の電磁スプリング
クラッチの作動を説明する。まず、励磁コイル２に電圧
を印加すると、その周辺の磁気回路部およびアーマチャ
５が励磁されることにより、アーマチャ５が磁気的に吸
引されてアーマチャ５の摩擦面５ａが入力プーリ１の摩
擦面１ａに吸着されて、入力プーリ１とアーマチャ５が
一体に回転する。これにより、コイルスプリング６が人
力プーリ１の円筒部１ｂとハブ４のり１周面４ａ上に巻
き締められて摩擦力により入力プーリ１のトルクをハブ
４に伝達する。アーマチャ５が吸引されてコイルスプリ
ング６と接触する際、第２図に見られるようにアーマチ
ャ５の内周部から外周部にわたって貫通するスリンＩ・
１２に、コイルスプリング６のフック６ａを挿入するこ
とにより、アー（７） マチャ５とコイルスプリング６との当り接触面積を十分
大きくできるので、アーマチャ５の変形のみならず、摩
耗もほとんどなく、誤動作をするという不具合は解消さ
れる。

励磁コイル２への通電が遮断されるとアーマチャ５は人
力プーリ１の摩擦面１ａから解放され、永久磁石１４の
吸引力によって元位置に復帰し、コイルスプリング６も
自己の復元力によって円筒部１ｂとハブ４との外周面と
の摩擦的係合状態から外れ、ｌ・ルクの伝達が確実に解
除される。

第３図は、上記第１．２図の実施例に比して当り接触面
積を更に増加させるようにした実施例であり、カバー７
のアーマチャガイド部７ｂにカット部７Ｃを設けるとと
もに、アーマチャ５のスリット部１２の外周部に凸部５
ｂを設けることによりアーマチャ５とスプリング６のフ
ック部６ａとの当り接触面積を増加させて、より有効的
にアーマチャ５の変形、摩耗を抑制できる。

なお、以上の実施例においてスプリングフック部６ａと
アーマチャ５の当り部との変形・摩耗を（８） さらにおさえるために、アーマチャ５のスリット部に耐
摩耗性を向上させるための熱処理例えば高周波焼入等、
もしくは表面処理例えばＣｒメッキ等を施すようにして
もよい。

以上説明したごとく本発明によれば、アーマチャ５とス
プリング６のフック部６ａとの当り接触面積を増加させ
て、アーマチャ５の変形・摩耗を防止できるという効果
が大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のクラッチの一実施例を示す縦断面図、
第２図は第１図のＡ−Ａ矢視断面図、第３図は本発明の
他の実施例を示すもので、第２図に相当する断面図であ
る。 １・・・人力プーリ　（入力回転体）、２・・・励磁コ
イル、４・・・ハブ（出力回転体）、５・・・アーマチ
ャ、６・・・コイルスプリング、６ａ、６ｂ・・・フッ
ク部、１２・・・スリンＩ・部。 代理人弁理士　岡　部　　　隆 （９） 第１図 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 励磁コイルと、入力回転体と、前記励磁コイルの励磁に
   より前記入力回転体に磁気吸着されるアーマチャと、こ
   のアーマチャに一端が係止され、他端が出力回転体に係
   止されているコイルスプリングとを備えた電磁スプリン
   グクラッチにおいて、前記アーマチャにその内周部から
   外周部にわたって貫通するスリット部を設け、このスリ
   ット部のほぼ全域にわたって前記コイルスプリングの一
   端のフック部を挿入したことを特徴とする電磁スプリン
   グクラッチ。