JPS591136Y2 - 加熱調理器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はヒータ装置を備えたヒーター加熱用オーブンを
筐体の下部に、上部に高周波加熱用オーブンと高周波発
振に必要な電気部品を具備した加熱装置に関するもので
、上記電気部品と高周波加熱用オーブン及びこれに付属
する機構部品を効果的に冷却し、これらをヒータ装置か
ら発生する熱から保護することにより、安価で耐久性能
の優れた加熱装置を得ることを目的としている。

従来よりヒータ加熱オーブンと高周波加熱オーブンとを
組合わせたセットはあったが、それは全く別々のキャビ
ネットに収納した状態でヒータ加熱オーブンのセットと
高周波加熱オーブンのセットを結合したり、単一のオー
ブンで高周波加熱オーブンの特性を相当犠牲にしてヒー
タ加熱用オーブンと高周波加熱用オーブンとを兼用させ
たものなどであって、１つのキャビネットの中に、完全
な特性を備えた高周波加熱用オーブンと、ヒータ加熱用
オーブンとを組込んだセットはなかった。

これは高周波加熱用オーブンに完全な特性、例えば分布
改善用の回転載置台の具備までを考えたものを与えよう
とした場合、高周波加熱用オーブンとこれに付属する部
品が受けるヒータ加熱用オーブンからの熱の問題があっ
たためである。

しかしより完成されたセットとして従来と同等以上の特
性を有する高周波加熱用オーブンと、ヒータ加熱用オー
ブンとを１つのキャビネットにコンパクトに組込んだ、
より安価なセットの必要性は大なるものがあり、本考案
はこれを実現せんとするものできわめて有用なもので゛
ある。

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示し、図において
、１は外装の役割を果たしている筐体、２はこの筐体１
の前面に設けられた操作パネル３は筐体１の下部に設け
られたヒータ加熱を行なうためのオーブンで、オーブン
上下の壁面にヒータ４゜４′が、オーブン３の内部には
ヒータ５が設けられている。

又オーブン３の壁面の外側には断熱材６゜６′が設けら
れている。

７はヒータ加熱用オーブン３の開閉自在の扉、８は筐体
１の上部に設けられた高周波加熱用のオーブンで、オー
ブン８内には電波攪拌用のスタラ羽根９およびマグネト
ロン１０のアンテナがあり、これらを保護する目的で電
波透過性の材料で構成された仕切板１１が設けられてい
る。

又１２は被加熱物を載置して回転し被加熱物を均一加熱
せしめる回転載置台、１３は高周波加熱用オーブン８の
開閉自在な扉である。

上記オーブン８の上には高周波発振源のマグネトロン１
０とこれを動作させるのに必要な高圧トランス１４や高
圧コンデンサ１５のごとき電気部品が取付けられており
、マグネトロン１０の冷却用ファンモータ１６の回転は
ベルト１７及び変速器１８ベルト１９を経てオーブン８
の外側底面に設けられたプーリ２０に伝えられ、このプ
ーリに取付けられた磁石と回転載置台に設けられた磁石
とが、ＳＵＳ ３０４のごとき磁気透過性の金属材料に
よって構成されたオーブン８の底部を介して磁力を及ぼ
し合う事にょリプーリ２０の回転に伴って回転載置台１
２が回転する。

２１．２１’はフェライト等によって構成された電波吸
収体で扉１３の周辺がらの電波漏洩を防止するものであ
る。

オーブン３とオーブン８の間にはダクト２２が設けられ
ており排気ダクト２２の一方の口はクロスフローファン
２３ρ吹き出し口２３ａに連結されており他方の田よ置
体１の前面にて開放されている。

２４は筐体１の前部外周に設けられた飾り枠で、筐体１
が台所などの壁面に設けられた収納枠に収納される場合
上記収納枠と、筐体１との前面から見た場合のギャップ
をがくす役割をしている。

ここで空気の流れを説明すると筐体１の前面のオーブン
８の上の吸気孔１ａより吸込まれた冷風は操作パネル２
及びオーブン８の上の電気部品を冷却してファン２３の
吸い込み口２３ ｂに吸込まれ、排気ダクト２２を通じ
て筐体前面の排気孔１ｂより排出される。

又吸気孔１ａより吸込まれた風の一部はファンモータ１
６によってマグネトロン１０を冷却した後エアーガイド
２５を通じてオーブン８内に入リスタラ羽根９を風力に
よって回転させた後矢印のごとくオーブン８の外に放出
され、ファン２３の吸込み口２３ ｂに吸込まれる。

さらに筐体１の前面のオーブン３の下にも吸気孔１Ｃが
設けられており排気ダクト２２と筐体１の間等を通して
一部、ファン２３の吸込口２３ ｂに吸込まれる。

このようにしてファン２３の吸込口２３ ｂに吸込まれ
た空気を通す排気ダクト２２はオーブン３の側で発生し
た熱がオーブン８の方に伝わるのを効果的に防ぎ、ベル
ト１９やプーリ２０といったオーブン８に付属する機構
部品やマグネトロン１０、高圧トランス１４、高圧コン
テ゛ンサ１５等の電気部品へのオーブン３の熱の悪影響
を防ぐことができる。

さらに冷却を要する電気部品はオーブン８の周辺、特に
オーブンｇの上面に多く位置するため冷却風は吸気孔１
ａから吸込めば冷却効果はよく、吸気孔１Ｃからの吸込
みは、あくまでも筐体１のオーブン３の周辺の温度上昇
を防止するためだけなので吸込量はわずかでよく場合に
よっては排気ダクト２２によってオーブン３とオーブン
８の間を完全に仕切ったり、吸気孔１Ｃをふさいだりす
ることも可能で、従って筐体１内の冷却（電気部品等の
）によってオーブン３の熱効率が損なわれることがない
。

以上説明したように本考案によれば下記のような効果が
期待できる。

１ 排気ダクトによってヒータ加熱用オーブンと、高周
波加熱用オーブンの間に断熱層を作ってやることができ
るので、高周波加熱用オーブンとこれに付属する電気部
品、機構部品をヒータ加熱用オーブンの熱から保護して
やることができ、過度の耐熱性が要求されないためこれ
らの電気部品や機構部品を従来より高周波加熱装置で用
いてきたより安価な材料にて構成できるためセットを低
コストにできる。

２ 冷却を要する電気部品は高周波加熱用オーブン側に
位置させることにより、ヒータ加熱オーブン側は冷却風
をあまり通さなくともよく、従ってヒータ加熱オーブン
の熱効率を高めることができる。

３ 排気ダクトを通る風は電気部品等を冷却した後の風
であるので幾分温度が上っており、従ってヒータ加熱用
オーブン側の熱を過度に奪わないためヒータ加熱用オー
ブンの熱効率を損なわない。

４ 冷却したい電気部品（高周波発振に必要な電気部品
等）を高周波加熱用オーブンの上面に位置させて、筐体
前面の高周波加熱用オーブンの上部から冷却風を吸い込
むことにより、冷却したい電気部品に外気の冷たい空気
を当ててやることができ、これらの電気部品を最大限に
冷却してやることができ、これらの電気部品の耐久性の
向上が図れ、又耐熱性の低い、より安価な材料を用いる
ことも可能になる。

５ 排気ダクトを出た風はヒータ加熱用オーブンの扉の
上を吹き抜けるため、ヒータ加熱用オーブンの扉の隙間
から出る非常に高温な熱気が高周波加熱用オーブンの扉
や電波吸収体に悪影響を与えないようにすることができ
る。

とりわけ、ヒータ加熱用オーブンにて肉などを焼くとき
その扉は若干量いて煙や水蒸気を逃がすようにしてやっ
た方が風味良く仕上る場合があり、この場合ヒータ加熱
用オーブン内の熱気が扉の上部から大量にもれるためこ
の熱気がそのまま上に上がると高周波加熱用オーブンの
扉や電波吸収体が過熱して電波シール性能に悪影響を与
える恐れがある。

例えば電波吸収体は温度があがると電波吸収特性が悪く
なる場合があり、文脈の熱的なソリなどによって電波シ
ール効果が阻害される場合がある。

しかしながら本考案によれば上記のごとく排気ダクトを
出た風がヒータ加熱用オーブンと扉の間から出る熱気を
吹き散らすため、それらの問題点を解決することができ
る。

さらにこれによって高周波加熱用オーブンの扉をより耐
熱性の低い安価な材料で構成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す加熱調理器の斜視図、
第２図は同側面断面図、第３図は同正面断面図である。 １・・・・・・筐体、２・・・・・・操作パネル、３・
・・・・・ヒータ加熱用オーブン、４．４’、５・・・
・・・ヒータ、８・・・・・・高周波加熱用オーブン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筐体内の上部に高周波加熱用オーブンを、筐体内の下部
   にヒータ装置を備えたヒータ加熱用オーブンを備え、上
   記高周波加熱用オーブンの上面には高周波発振に必要な
   電気部品を配置し、ヒータ加熱用オーブンと高周波加熱
   用オーブンの間に前面方向へ排気する送風ダクトを設け
   、上記筐体の前面上部からファンによって吸込んだ空気
   で上記高周波発振に必要な電気部品を冷却した後に上記
   空気は上記送風ダクトを通して筐体前面より排出すると
   ともにもう一方の冷却風を上記筐体の前面下部から上記
   ヒータ加熱用オーブンの周囲に沿って上記送風ダクトへ
   導く加熱調理器。