JPS5847676B2 - ゲンシロヨウネンリヨウヨウソ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、冷却材として軽水又は重水が使用される原子
炉用燃料要素組立体に関する。

燃料要素組立体の普通の形態では、核燃料棒はクラスタ
にして支持され、横グリッドによって間隔をへだてられ
、その結果、燃料棒の間の空間が副流路を形成し、原子
炉の主冷却材は燃料棒の長さ方向軸線と平行な方向にこ
の副流路を通る。

補助冷却のために、燃料棒のクラスタの中に補助冷却用
導管を置くことがこれまでに提案されている。

これらの導管は多孔分散管であり、孔の明いた側壁およ
び塞がった一端を有し、その結果冷却材源との連結で、
補助冷却材の噴霧を、主冷却材の流れ方向と垂直に燃料
棒のクラスタの中へ噴出させる。

本発明によれば、原子炉用燃料要素組立体は燃料棒のク
ラスタを有し、このクラスタは縦軸線のまわりの対称的
な多数の格子位置に環状列をなして支えられ、端が開放
し前記縦軸線と同軸である周囲壁を有し、燃料棒の間の
間隔は、燃料棒間に主冷却材の流れ道の作用をする副流
路が作られるように定められる。

副流路は相連結して燃料棒の環状列の間の多数の環状通
路およびこの環状通路と交わる多数の半径方向通路を形
戊する。

原子炉用燃料組立体は、クラスタの中に補助冷却材を噴
出するための多数の多孔分散管を有し、多孔分散管の１
つは前記縦軸線と合致し（この多孔分散管を中央分散管
と呼ぶことにする）、残りの多孔分散管は補助冷却を効
果的に行なわしめるために共通の環状通路上の周囲位置
に配置される（この多孔分散管を周囲分散管と呼ぶこと
にする）。

前記残りの環状通路のうちの少なくとも幾つかは周囲壁
に冷却材を向けるような方向の補助冷却材噴出孔を有し
、これによって周囲壁を効果的に冷却することができる
。

周囲分散管の補助冷却材噴出孔は、すべての分散管に共
通した多数の軸線位置に間隔をあけて配置され、どのレ
ベルにおいても隣接する多孔分散管の孔が交互に周囲壁
の方に、又その分散管を通る半径方向に対して傾斜して
向けられ、されによって補助冷却材の一様な噴出を保証
する。

周囲壁は熱溜めの作用をする金属チューブの形態をした
ものでもよく、このチューブは幾つかの周囲分散管から
チューブに向けて噴出された冷却材によって冷却される
。

周知のように、クラスタをなす核燃料棒を、これが通る
多数のセルを有するグリッドを用いて位置決めするのが
普通のやり方である。

本発明では、分散管の孔の軸方向間隔をグリッドの間隔
に関して決めるのが有利であり、噴出孔をグリッドに隣
接して位置決めし、これにより燃料棒の冷しにくい熱ス
ポットの可能性を減少させる。

開放端付管状壁は、その長さ方向軸線と直角な横断面が
円形であっても多角形であっても良く、環状の列をなす
核燃料棒、補助冷却材用の中央分散管および多数の周囲
分散管を包含するクラスタを囲む。

前記周囲分散管は管状壁に最も近い燃料棒の２つの環状
列の間の環状通路の中に設置される。

これらの分散管の噴出孔は、交互に、クラスタの中心を
通る長さ方向軸線から遠ざかる外方に向けられ又軸線に
向って内方に傾むけられる。

中央に位置せる分散管は、分散管のまわりに３個の噴出
孔を等間隔をなして有し、その相対位置は一方の位置と
次の位置との間では６０°ずらされる。

補助冷却材用の中央分散管および周囲分散管の両方とも
噴出孔は好ましくは、多数の共通な軸方向位置即ちレベ
ルに設置される。

本発明の実施態様を一層完全に理解するために、本発明
を添附図面を参照して説明する。

先ず、第１図および第２図を参照すると、核燃料要素組
立体は、横グリッドによって第１組の格子位置で間隔を
へだてた平行状態に支持された核燃料棒２のクラスタ１
からなる。

上部グリッドは３で、下部グリッドは４で示してある。

グリッド３と４の間には、多数の中間グリッドがあり、
そのうちの１つを５で示す。

これらすべてのグリッドには燃料棒２で占められる第１
組の６０個の格子位置があり、燃料棒の間の相互空間は
クラスタの軸線に対し同心環状通路および半径方向通路
の形態の副流路６（第２図）を構戊する。

第２組の格子位置（本例では７個）は半径方向通路が環
状通路と交わる位置で副流路の或るものと一致し、補助
冷却材用の周囲分散管（導管）７と中央分散管８によっ
て占められる。

分散管７，８はその下端が閉じられ、上端は、運転中補
助冷却材源Ｓに連結される冷却材マニホルド９と連通ず
る。

分散管７，８はそれらの側壁に一連の孔７ａ ，８ａを
有しているので、供給された冷却材は横方向に噴出され
る。

分散管８の閉鎖端の延長部はスパイダ１０を支え、クラ
スクの下端取付部１１はそのスパイダに取付けられる。

クラスタは圧力管１４の中に吊下げられる。

この圧力管は、圧力管原子炉では、大量減速材（例えば
黒鉛又は重水）を通して延びる多数のうちの１つである
。

理解されるように、燃料棒の主冷却材は圧力管１４の一
端から他端まで、クラスタを軸線方向に通る。

この例では、圧力管は垂直であり、主冷却材の流れ方向
は矢印Ａの方向に上向きである。

この主冷却材を補給するために、冷却材源Ｓで始まる補
助冷却材はマニホルド９に通じ、ここから分散管７，８
の中へ流入する。

この補助冷却材の効果的な使用を保証するために、補助
冷却材噴出孔７ａ ，８ａの特殊な配列がなされる。

即ち、その配列模様は、クラスタの中の分散管の位置に
よって予め決定される。

第１には、噴出孔は、クラスタに沿う多数の共通レベル
で軸線方向に設置され、これらレベルは第１図および第
８ａ図にＩ■で表わしてある。

第２には、任意の１つの分散管の壁にある噴出孔の向き
はどのレベルでもクラスタの中の分散管の位置で決定さ
れる。

第３には、周囲の分散管の噴出孔の少くともいくつかは
補助冷却材を圧力管の壁に直接当る軌道に沿うて差し向
けるべく方向ずけられる。

第４には、レベルＩ−［の軸方向位置はクラスタに沿う
温度プロファイル（ ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅ ｐｒｏ
ｆｉｌｅ）によって決定されるが、普通はグリッド５の
位置に関係する。

補助冷却材用の周囲の分散管にある噴出孔の正しい向き
は、２種類の管（第５図）を持つことによって達成され
る。

両種類ともに、噴出孔は、第６ａ図および第６ｂ図に示
すように、レベルＩ■で交互に孔明けされる。

即ち、曲り方向と反対側に一対の孔１７（第６ｂ図）に
対して半径方向の孔１６の中心を１個（第６ａ図）明け
る。

孔１６を通る半径は分散管の曲り部２０の方向と１８０
０の角度をなす。

一対の孔１７の中心を通る半径は曲り部の方向と７０〜
８５°の間の角度βをなす。

これらの分散管は、噴出孔の模様がレベルｉ ，ｉ，■
，■，■では第３図に示されている如くになるよう配列
される。

噴出孔の模様はレベルＩ，ＩＶ，■および■では第４図
に示されている如くになる。

中央分散管８の噴出孔８ａの向きは第７ａ図に示されて
いる如くであり、平面でみて６００交互に変位させてあ
るので、第３図および第４図に示す夫々のレベルでの効
果が達成される。

レベルＩ乃至■での孔を通る補助冷却材の噴出に加えて
、レベルＸで表わしたクラスクの頂に一組の孔を設ける
のが有利である。

レベルＸでは、周囲の分散管７は第６Ｃ図に示す如く１
２００間隔をへだてた孔１８を有し、中央分散管８はレ
ベルＸでは第７ｂ図に示す如＜６０°の等間隔をなす６
ヶの噴出孔１９を有する。

中央管８の孔は他のあらゆるレベルＩ−Ｎでは１２０°
の間隔をもっている（第７ａ図）が、第３図および第４
図に示す如く周囲の分散管の孔に対して位相がずれてい
る。

レベルＩ−■の軸方向位置は好ましくは、中間グリッド
の位置およびクラスタに沿う温度分布によって影響され
る。

第８ａ図は、補助冷却材用の噴出孔がクラスタに沿うて
位置し、第８ｂ図におけるグリッドの位置および温度分
布に関して正確に位相がずらされたレベルの相対位置を
示す。

般に、ほとんどのグリッドはグリッドのすぐ上に冷却材
の噴出部を有していることがわかる。

一般には又、各対の隣接したグリッド間にレベルがある
が、温度が最犬に近ずくところでは例外であって、一つ
の対の隣接したグリッド間に位置する２つのレベル■お
よび■で噴出される補助冷却材の噴出を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を横断面で示した核燃料組立体の一般的な
配列を示す図、第２図は燃料棒の円形格子模様をなす燃
料組立体の一部概略平面図、第３図および第４図は補助
冷却材の相対的な噴出方向を示す図、第５図は補助冷却
材用の１つの周囲分散管の側面図、第６ａ ，６ｂおよ
び６０図６上９００回した第５図の線Ｖｉａ−ＶＩａ
， ＶＩｂ−ＶｌｂおよびＶＩｃ−ＶＩｃ“における横
断面図、第７ａ図および第７ｂ図は、夫々レベルＩ乃至
■、レベルＸにおける補助冷却材用中央分散管の横断面
図、第８ａ図および第８ｂ図は、補助冷却材の噴出孔が
、燃料棒をクラスタに位置決めする中間グリッドに対し
て置かれるレベルを示す図である。 １・・・・・・クラスタ、２・・・・・・核燃料棒、６
・・・・・・副流路、７・・・・・・周囲分散管、８・
・・・・・中央分散管、７ａ，８ａ・・・・・・噴出孔
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 縦軸線のまわりに対称的な多数の格子位置において
   環状列に並んで支えられた核燃料棒のクラスタを含み、
   端が開放し前記縦軸線と同軸の周囲壁を有し、燃料棒の
   間の間隔は燃料棒間に主冷却材の流れ道の作用をする副
   流路を形戒するように定められ、前記副流路は相連結し
   て燃料棒の環状列の間の同心環状通路およびこの環状通
   路と交わる半径方向通路を形成し、補助冷却材を前記ク
   ラスタの中に噴出するための多数の多孔分散管を有し、
   該多孔分散管の１つは前記縦軸線と合致し、残りの多孔
   分散管は共通の環状通路上の周囲位置に配置され、前記
   残りの多孔分散管のうちの幾つかは冷却材を周囲壁に向
   けるような方向の補助冷却材噴出孔を有する核燃料組立
   体。 ２ 周囲位置に配置された前記残りの多孔分散管は補助
   冷却材噴出孔を有し、この噴出孔は１つ置きの多孔分散
   管が冷却材を周囲壁に向けるように方向付けられている
   特許請求の範囲第１項記載の核燃料組立体。