JPS58146064A - カセツト用透明フリクシヨン板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はカセット用透明フリクション板に関する。

磁気テープを収納するカセットには、カセットヲ構成す
る２個のケースの内面にフリクション板が取付けられて
おり、巻きテープの側面が上記フリクション板に接触し
ながら回転することによって磁気テープが円滑に走行し
、かつ巻き乱れを防止するようにしている。

カセットの構造の一例を第１図によって簡単に一説明す
ると、カセット１は対称的に成型された２個のケース２
で構成され、該ケース２には、磁気テープ３を巻き付け
たＩＪ−１ｖ４を回転自在に支持するための環状突出部
５、磁気テープ３の走行方向を変えるガイドローラ６を
回転自在に支持するだめのローラピン７、走行方向を変
えるためのガイドピン８．２個のケース２を組合せ固着
するための複数個のビグ穴９、および走行する磁気テー
プ８に磁気ヘッドが接触するための磁気ヘッド穴１０な
ど１が一体的に成型されている。そしてケー　。

ス２内面の中央部にはケース２とほぼ同じ長さを有する
フリクション板１１が取付けられ、該フリクション板１
１に、巻き状態の磁気テープ３の側面が接触しながら回
転するようになっている。このフリクション板１１は、
第２図に示すように、上記ケース２の環状突出部５Ｖｃ
嵌合される嵌合孔　。

１２、および巻き状態を見尿ための方形穴１３を有し、
かつ長さ方向の突条１４が形成されている。

回転する巻きテープの側面と接触しているフリクション
板の接触面は滑り性か良好であることが要求されるが、
この滑り性は磁気テープの走行使用回数が増加するに伴
って低下し易く、長時間使用したとき摩擦抵抗が大尊く
なって巻きトルクが増大し、ワウ、フラッタなどが発生
して再生音質が低下し、さらには走行が停止されること
がある。

従ってフリクション板の接触面は、滑り性が良好である
とともに走行持続性が要求される。

一方、磁気テープとの接触による静電気の発生を防止し
、また組立加工時にほこりが付着するのを防止するため
に帯電防止性が要求され、この帯電防止性は上記滑シ性
の走行持続性にも影響を及ぼすので、フリクション板に
は帯電防止性が要求される。

上記の要求を満足するものとして、従来、一般に使用さ
れているフリクション板は、紙もしくは未延伸ポリオレ
フィン系フィルムに、カーボンブラックおよび滑剤を含
浸、混合もしくは積層などの手段によってその機能を付
与させていたものである。

上記従来のフリクション板は黒色かつ不透明であり、ケ
ースの外面に貼着された表示紙によって隠されており、
またカセット内の磁気テープの巻き状態の全部は見えな
いものであった。そこでカセット内の磁気テープの巻き
状態の全部が見えるようにするためには、上記フリクシ
ョン板は透明でなければならない。近時、カーボンブラ
ックを使用しな込透明なフリクション板が試みられてい
るが、いずれも帯電防止性を欠き、また耐久走行性が著
しく低いものである。

この発明は、帯電防止性を有する透明なフリクション板
を提供するものである。

すなわちこの発明は、熱可塑性合成樹脂に帯電防止剤、
および上記合成樹脂に対して０．０２〜１重量％の滑剤
が混合された樹脂組成物を２軸延伸したプラスチックフ
ィルムからなることを特徴とするカセット用透明フリク
ション板である。

こノ発明における２軸延伸プラスチツクフイルムの原料
となる熱可塑性合成樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ートなどのエステル系樹脂、ナイロン６などのアミド系
樹脂、その他ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル系
樹脂などが例示されるが、特にポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレートが好ましい。

捷たこの発明に使用される帯電防止剤は、カチオン系、
アニオン系、非イオン系、両性系、両性金属塩系の帯電
防止剤であり、特に好ましくは、非イオン系帯電防止剤
としてはポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、グリセリンの脂肪酸エステ
ル、ポリアルキレンゲリコール、ホリアルキレンエーテ
ル等カ例示され、両性金属塩系帯電防止剤としてはスル
ホン酸金属塩誘導体などである。上記帯電防止剤は合成
樹脂に対して０．１〜５重量％、特に０．５〜２重量％
が好ましく、０．１重量％未満では十分な帯電防止効果
が得られず、また５重量％を越えると樹脂との相溶性が
低下し、樹脂組成物の熱安定性が低下するなどの問題が
ある。

さらにまたこの発明に使用される滑剤としては、シリコ
ーン系樹脂、フッ素系樹脂、パラフィン、塩素化パラフ
ィンなどの炭化水素、ステアリルアルコール、セチルア
ルコールなどの高級アルコール、その他脂肪酸、脂肪酸
エステル、脂肪酸塩、ポリエーテルなどが例示されるが
、特に付加反応−型ポリシロキサンなどのシリコーン系
樹脂、およびパーフルオロアルキル化合物などのフッ素
系樹脂が好適である。

上記シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂の混合量は、上記
熱可塑性合成樹脂に対して０．０２〜１重景％、好まし
くは０．０．５〜０−５重量％である。

０．０２重量％未満であると動摩擦係数が大きくなって
走行磁気テープの巻取り時のトルクが大きくなり、また
１重量％を越える場合は表面にぬめり感を生じ、この場
合も巻取り時のトルクが大きくなる。

この発明は、上記熱可塑性合成樹脂に帯電防止剤と滑剤
とを混練した樹脂組成物を溶融押出し、成形された未延
伸フィルムを常法によって２軸延伸したものである。

樹脂組成物中の滑剤は上記のように少量の固形物である
ので、均一に混合され難い場合がある。

この場合は、一部の熱可塑性合成樹脂に所定量の滑剤を
混合しエクストルーダで溶融押出してマスターペレット
を製造し、このマスターベレットを残余の熱可塑性合成
樹脂に混合することによって、滑剤を均一に配合するこ
とが好ましい。上記マスターペレット中の滑剤含有量は
熱可塑性合成樹脂に対して１〜５重量％が好ましいが、
特に制限はない。

上記のようにして得られた２軸延伸プラスチツクフイル
ムの片面または両面にコロナ放電処理を施してもよい。

このコロナ放電によって、フィルム中に含有された帯電
防止剤、滑剤がフィルム表面へにじみ出るので、帯電防
止性、滑性が一層向上される。

２軸延伸フイルムの原料の熱可塑性樹脂としてポリプロ
ピレンを使用した場合は、上記突条を型押し成形するこ
とが困難であり、またたとえ突条が成形されたとしても
磁気テープの走行によって突条が消失され易い。従って
この動台は、型押し成形性の良好な２軸延伸ポリエヌテ
ルフイルムを磁気テープ巻き取り側線と接触しない反対
の晶に積層シて、ポリプロピレンフィルムとポリエステ
ルフイルムとの積層フィルムとすることが好ましい。

この発明のフリクション板は、透明性であり、カセット
内部の磁気テープの巻き取り状態全体を透視することが
できる。また帯電防止性を有するので、走行時の帯電に
よる走行性が低下したり、カセット組立時や、磁気テー
プ走行時に塵埃が付着し次すするのが防止される。

以下にこの発明の詳細な説明する。

実施例１ 溶融指数２．０のポリプロピレンｔｏｏ重ｉ部に、ラウ
リルアミンにエチレンオキシド８モルを付加した帯電防
止剤１重量部を混合した帯電防止性原料ベレットを製造
し、この原料ベレッ）　１００重量部にシリコーン樹脂
（商品名東芝シリコーンＹＦ３８６０）２重量部を添加
混合し、直径６０闘のエクストルーダにて溶融押出し、
冷却してマスターペレット’１１４した。このマスター
ベレット１０重量部と上′記帯電防止性原料ベレット９
０重量部とを混合溶融押出、し、さらに常法にて２軸延
伸し、次いでその両面にコロナ放電処理を施して厚さ５
０μのポリプロピレンフィルムからなるフリクション板
を得た。

実施例２ 上記実施例１のマグターベレット２重量部と帯電防止性
原料ベレット９８重量部とを混合溶融押出し、その他は
実施例１と同様にして厚さ５０μのフリクション板を得
た。

実施例３ 上記実施例１と同様にして厚さ２５μの２軸延伸ポリプ
ロピレンフイルムを製造し、このポリプロピレンフィル
ムの片面に厚さ２５μの２軸延伸ポリ工チレンテレフタ
レートフイルムヲ貼着した。

実施例４ フェノール／テトラクロロエタン（６／４）の混合溶液
を用いて３０セで測定したときの極限粘度が０．６２で
あるポリエチレンテレフタレート１００重量部に対して
、分子量２０００のポリエチレングリコール１重量部、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム１重量部および
シリコーン樹脂（商品名ＫＦ−９６、信越化学工業社製
）０．３重量部を混合し、プレンダで１２０℃で混合乾
燥した樹脂組成物を溶融押出し、常法にて２軸延伸し、
次いでその両面にコロナ放電処理を施して厚さ５０μの
ポリエチレンテレフタレートからなるフリクション板を
得た。

比較例 上記実施例１のマスターベンツ）０．５重量部と帯電防
止性原料ベンツ）９９．５重量部とを混合した以外は実
施例１と同様にしてシリコーン樹脂含量の少ない厚さ５
０μのフリクション板を得た。

上記各実施例、比較例および市販品の性能を下記表に示
す。

表 上記表におけるヘーズは、Ｊ工Ｓ−に６７８２に準拠し
ヘーズメータ（東洋精機社製）にて測定した全光線透過
率（％）に対する散乱光線透過率（％）の百分比で示し
た値であり、値が大きいほど透明性が低−０ 帯を防止性は、スタチツクオネストメータ（去月商会製
）によって２５℃、６０％ＲＨの条件下で帯電圧を測定
し、帯電圧の減衰半減期になる時間（秒）で示した値で
あり、値の小さいほど帯電防止性が良好である。

動摩擦係数は、Ａ甲ＴＭ−Ｄ　１８９４に準拠し、無処
理のポリエステルフィルム（商品名Ｅ５００１、厚さ７
５μ、東洋紡績社製）の基準フィルム面に対する各試料
の易滑面との動摩擦係数を示した。

耐久走行性は、市販のカセットに、磁気テープの両側面
が接触する２枚のフリクション板に種々のフリクション
板を取換えて使用し、再生機（ナショナルＲＱ、−Ｌ（
６）・で磁気テープを速送りで往復走行させ、磁気テー
プ走行時のトルクの相対値を電流負荷で検出し、往復回
数が５０．１００．２００．３００．４００の各同時の
電流負荷値を記録し、上記市販品の初期電流負荷値に対
する各試料片の各走行回数での電流負荷値の電流負荷相
対値を第３図のグラフで示した。表中の○印ｕ　４００
回でワウ、フラッタを発生しないもの、Ｘ印は４００回
でワウ、フラッタが発生し、再生音質が低下するもので
ある。

上表でみられるように、この発明のフリクション板は透
明であるばかりか、その性能は市販品（黒色）とほとん
ど変らない。またシリコーン樹脂含量が少ない比較例は
帯電防止性が低下し、動摩擦係数が若干大きくなり、耐
久走行性が著しく劣っている。

【図面の簡単な説明】

第１図は通常のカセットの正面図、第２図はフリクショ
ン板の一例の斜視図、第３図は耐久走行試験による速送
り往復走行回数と電流負荷相対値との関係を示すグラフ
である。 １１：フリクション板。 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 〔ｌ〕熱可塑性合成樹脂に帯電防止剤、および上記合成
   樹脂に対して０．０２〜１重量％の滑剤が混合された樹
   脂組成物を２軸延伸したプラスチックフィルムからなる
   ことを特徴とするカセット用透明フリクション板。 〔２〕熱可塑性合成樹脂がポリプロピレンもしくはポリ
   エチレンテレフタレートである特許請求の！ｉ５．１ｆ
   ｆｉ第５．ｆ記載のカセット用透明フリクション板。 〔３〕滑剤がシリコーン系樹脂である特許請求の範囲第
   １項または第２項記載のカセット用透明フリ、クンヨン
   板。 〔４〕プラスチツクフイルムの少なくとも片面がコロナ
   放電処理されている特許請求の範囲第１項ないし第３項
   のいず′れかに記載のカセット用透明フリクション板。 〔５〕帯電防止剤およびシリコーン樹脂を含有する２軸
   延伸ポリプロピレンフイルムの片面に、ポリエチレンテ
   レフタレートフィルムが積層されている特許請求の範囲
   第１項ないし第４項のいずれかに記載のカセット用透明
   フリクション板。