JPH1199421A - 横形工作機械およびそのワークサポート送り機構 - Google Patents

横形工作機械およびそのワークサポート送り機構

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JPH1199421A
JPH1199421A JP26732297A JP26732297A JPH1199421A JP H1199421 A JPH1199421 A JP H1199421A JP 26732297 A JP26732297 A JP 26732297A JP 26732297 A JP26732297 A JP 26732297A JP H1199421 A JPH1199421 A JP H1199421A
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JP26732297A
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Yasuhiro Okada
康廣 岡田
Kengo Yoshioka
▲けん▼伍 吉岡
Hidekazu Hirano
秀和 平野
Takeshi Nishikayama
武 西嘉山
Sentaro Sugita
仙太郎 杉田
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い背丈で剛性が高く、ベースの熱変形によ
る加工精度への悪影響が小さく、さらに切屑の回収およ
び排出が容易な横型工作機械を提供する。 【解決手段】 水平な工具主軸25を支持する主軸ヘッ
ド20をベース10の上面部10aにおいて水平面内で
直交する2方向X,Zに案内すると共に、ワークWを上
端に支持するワークサポート本体37をベース10の垂
直前面部10bにおいて上下方向Yに案内する。主軸ヘ
ッド20が左右X方向の中央の加工位置に在る状態で
は、主軸ヘッド20の前後Z案内機構18およびワーク
サポート本体37の上下Y案内機構36のそれぞれの一
対のガイド部が、工具主軸25の軸線を含む垂直面に関
して対象位置を取るようにする。ワークサポート本体3
7上には第1割出体45およびワークWを支持する第2
割出体53を設け、ワークWの取付面以外の全ての部位
を工具主軸25上の工具Tに向けて加工可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転自在な工具主
軸を水平に支持する主軸ヘッドおよびワークサポートを
一つのベースの隣接する直交面上でそれぞれ案内する形
式の横形工作機械およびこの横形工作機械に好適なワー
クサポート送り機構に関する。
【0002】
【従来技術】この形式の横形工作機械としては、特開昭
58−132432号公報に開示されている。この従来
の工作機械においては、水平工具主軸を支持する主軸ヘ
ッドがベースとしてのコラムの一側面において前記工具
主軸の軸線方向に移動可能に案内され、一方、前記コラ
ムの一側面と直角で水平方向に隣接する他の一側面にお
いてワークサポートが上下方向および前記工具主軸と直
交する水平方向に移動可能に案内されている。
【0003】また、実公平2−26580号公報に記載
された別の従来の工作機械においては、水平の工具主軸
を支持する主軸ヘッドがベース上面で主軸軸線方向およ
びこれと直交する上下方向に移動可能に案内され、一
方、ワークを上端に支持するワークサポートが前記ベー
スの前面において前記主軸と直角な水平方向に移動可能
に案内されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた従来の工作
機械は、主軸ヘッドがコラムの一側面上に片持ち状態で
案内されているので、この一側面とこれと反対側面との
間に大きな熱分布差が生じ、この結果コラムの傾きをも
たらす。また、ワークサポートがコラムの一側面と直角
な他の側面において上下方向に案内されているので、工
具主軸と直交する面内でのコラムの傾きに対してワーク
サポートの一対の上下方向ガイドウエイに傾き量の不均
一が生じる。
【0005】後で述べた従来の工作機械は、ベース上に
さらにコラムを設け、このコラム上で主軸ヘッドを上下
方向に案内しているので、全体として機械の背丈が高く
なり、高剛性工作機械の製作には不利となる。また、ベ
ースの垂直前面において工具主軸と直角な水平方向にワ
ークサポートを案内しているので、このワークサポート
を案内するガイドウエイを切屑から保護するカバー装置
が切屑の落下方向と直交して横たわることになり、この
ため切屑の排出が阻害されることに加えて、ガイドウエ
イの保護装置として移動体の高速送りには必ずしも好適
とはいえないテレスコピックカバー装置等を必要とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の主たる
目的は、ワークサポートの案内機構が切屑の下方への自
然落下を阻害せず、かつ全体の背丈が低い高剛性の横形
工作機械を提供することにある。また、本発明の他の目
的は、工具主軸を支持する主軸ヘッドおよびワークサポ
ートを案内するそれぞれの案内機構の精度がベースの熱
変形による悪影響を受けないようにした高精度の横形工
作機械を提供することにある。
【0007】本発明のその他の目的は、ワークの取付面
以外の全ての部位を工具により加工でき、また前記ワー
クの工具に対する向きを調節する機構への給電線や流体
圧配管が損傷されないようにした工作機械を提供するこ
とにある。本発明の別の目的は、切屑を自然落下により
比較的狭い領域へ収集でき、これにより機外への排出を
促進できるようにした工作機械を提供することである。
【0008】本発明のさらなる他の目的は、ワークサポ
ートの案内機構および送り機構への切屑進入を簡単なシ
ール構造により確実に阻止できる横形工作機械を提供す
ることである。上記した従来装置の課題および本発明の
目的は、下記のように構成される手段により解決され
る。
【0009】請求項1に係わる横形工作機械において
は、水平の軸線の周りで工具主軸を回転自在に支持する
主軸ヘッドをベースの上面部において前記主軸の軸線方
向と直角な第1水平方向および前記主軸の軸線と平行な
第2水平方向に移動可能に案内し、さらに、前記ベース
の上面部より上方位置にワーク取付部を有するワークサ
ポートを前記ベースの前側の前記上面部より下方に延出
する垂直前面部で上下方向に案内する構成とする。
【0010】この構成によれば、ワークサポートを上下
案内する案内機構の水平方向の幅を狭くでき、ワークサ
ポートの両側には切屑の自然落下を阻害しない空間を確
保できる。また、主軸ヘッドを水平方向の2方向に案内
する共通のベースの垂直前面部でワークサポートを支持
したことによる機械剛性の向上に加えて、機械の全体の
背丈を低くできることによる機械剛性の向上をも図るこ
とができる。
【0011】請求項2に係わる工作機械においては、前
記主軸ヘッドを第1および第2水平方向に案内する第1
および第2案内機構と前記ワークサポートを上下方向に
案内する第3案内機構を、前記主軸ヘッドが前記第1案
内機構の長手方向の略中央に位置するとき工具主軸の軸
線を含む垂直面に関して対称配置に存在するように構成
する。この構成により、ベースの熱変形がワークの加工
精度に及ぼす悪影響を小さくできる。
【0012】請求項3に係わる工作機械においては、ワ
ークサポートを、前記第3送り機構により上下送りされ
るサポート本体と、この上部で垂直軸線の周りに回転割
出し可能な第1割出体と、この第1割出体上で前記垂直
軸線と直交する水平軸線の周りで回転割出し可能な第2
割出体とで構成する。この構成により、取付面を除くワ
ークの5面を工具主軸先端の工具に向けて5面加工が可
能となる。これ以上に、第1および第2割出体を上下方
向のみ移動するサポート本体上に設けたので、第1およ
び第2割出体を駆動するアクチエータへの配線等は重力
により上下方向に垂下されることによりサポート本体の
上下運動時に他の固定部と摺接することが殆どなく、従
来のように水平移動部材上に割出体を設けた構成におい
て水平移動部材を繰り返し運動するときに往々にして発
生する配線の損傷を回避できる。
【0013】請求項4に記載の工作機械においては、ベ
ースの前面にフロント部材を設け、このベースとフロン
ト部材とで前記ワークサポートの少なくとも一側におい
て下方が狭くなるV形の切屑収集空間を形成する。この
構成によれば、加工中に発生される切屑は自然落下して
ワークサポートの少なくとも一側に形成されるV形空間
の狭い底部に集められるので、この底部に切屑の強制排
出装置を設ければ、切屑の機外への排出を効率良く行う
ことが可能となる。 さらに、請求項5に記載されるワ
ークサポート送り機構においては、ベース前面垂直部に
おいて少なくとも一対のベアリングブロックを横方向に
離間して固定し、一対の直線レールをこのベアリングブ
ロックにより上下方向に案内し、前記直線レールの取付
面を含む垂直面が略中心を横切る円筒部を上端に有する
ワークサポート本体を前記直線レールに固定し、さら
に、前記ワークサポート本体に関し前記ベアリングブロ
ック側と反対側で垂直に延びる送りネジにより前記ワー
クサポート本体を上下送り機構を構成する。
【0014】この構成によれば、前記円筒部に摺接する
リング状のシール部材によりワークサポート本体の上下
案内機構および駆動機構を切屑収集空間から確実に隔絶
することができる。また、上下送り機構を上下ガイド機
構と反対側にある機械の前面側に配置したので、組み付
けおよび保守作業が容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。本発明による横形工
作機械の実施の形態の平面図,正面図および右側面図を
それぞれ示す図1,図2および図3において、10は機
械本体MTBのベースを示し、このベース10は、後述
する可動体を案内する前後方向に若干長い直方体状のブ
ロック部と、工作機械に附属される補助機器を載置する
ために前記ブロック部の図1における右側に一体形成さ
れ図3で最も良く理解できるように後部から前部にかけ
て階段状に順次高さが低くなる補器取付部10cからな
る。補助機器を床面設置とする別置形態の場合では、補
器取付部10cは不要である。従って、以下の説明にお
いては、特に補器取付部10cと言及しない限り、前記
ブロック部を単にベース10と称する。
【0016】前記ベース10の上面部10aには、機械
の前後方向であるZ方向に離間した位置でこのZ方向と
直交する水平のX方向に延びる一対のガイドレール11
が固定されている。X軸スライド12は前記ガイドレー
ル11上を走行するベアリングブロック13a〜13d
を下面に固定し、前記ガイドレール11に沿ってX方向
に移動可能に案内されている。ベース10上に固設した
サーボモータ14は、送りネジ15およびX軸スライド
12の下面に固着したナット15a(図4参照)を介し
て、X軸スライド12を水平のX方向に移動する。
【0017】X軸スライド12上にはガイドレール11
と直交する水平のZ方向に延びる一対のガイドレール1
8がX方向に離間して固定され、主軸ヘッド20はその
下面の4隅に固着したベアリングブロック19a〜19
dを介してガイドレール18上を走行可能である。図3
に示されるように、サーボモータ21は、ガイドレール
18の間においてX軸スライド12上に固定され、図略
の送りネジおよび主軸ヘッド20の下面に固定されたナ
ット23を介して、主軸ヘッド20をZ方向に移動す
る。
【0018】主軸ヘッド20は、一対のガイドレール1
8の中間位置において工具主軸25をZ方向に延びる水
平軸線の周りに回転自在に支持している。工具主軸25
の先端には、図7に示される工具Tのテーパ状のシャン
クTsを着脱可能に受容し固定する図略の工具受入穴お
よびクランプ機構が設けられている。工具主軸25の先
端部を包囲および軸受する主軸ハウジング26は、概ね
円筒状の外周形状をなし、このハウジング26の外周を
所定の環状空間を有して包囲する切屑回収用の固定カバ
ー27が主軸ヘッド20に固定されている。固定カバー
27内にはこれに対してテレスコピックに伸縮する可動
カバー28が設けられ、主軸ヘッド20上に載置固定し
たサーボモータ29により、図略の送りネジおよびナッ
ト機構を介して、可動カバー28の伸縮位置を制御可能
である。公知のエアー給送器30は、カバー27,28
内に負圧を発生して切屑を吸引し、フレキシブル管路3
1を介して工作機械の後部に設置した集塵機32へ給送
するために、主軸ヘッド20上に設置されている。
【0019】図4に示すように、ベース10は、その横
方向(X方向)の中央部において上面と直角な垂直前面
部10bが形成されている。この垂直前面部10bに
は、X方向に離間した左右位置で上下1対をなす計4個
のベアリングブロック35a〜35dが固設され、これ
により左右一対のガイドレール36が上下方向であるY
方向に案内されている。左右一対のガイドレール36
は、ワークサポート本体37の前記垂直前面部10bと
対向する面に固着されている。一対のガイドレール36
は、ベース10の熱変形による影響を最小とするため
に、主軸ヘッド20がベース10の上面部10aにおけ
る左右(X)方向の中央位置に位置決めされる状態にお
いて、工具主軸25の水平軸線を含む垂直面に関して対
称位置となるように配置されている。
【0020】ワークサポート本体37の前記ガイドレー
ル36取付面と反対の前面部には、ナット38が固定さ
れ、これに螺合する送りネジ39が減速機付サーボモー
タ40により回転される。このモータ40は、アーチ状
のブラケット41のトップ部に固定され、このブラケッ
ト41の両端脚部がベース10の垂直前面部10bに固
定されている。モータ40が駆動される時、ワークサポ
ート本体37がY方向に移動され、このワークサポート
本体37と共に上下動するワークWは、ベース10の上
面部10bで直交するXおよびZ方向に水平移動する工
具主軸25上の工具Tに対して相対的に直交3次元方向
に位置決めされる。
【0021】ワークサポート本体37の上端部は外周円
筒状のカップ部37aが形成され、その円筒空間内に第
1割出機構44が内蔵されている。この割出機構44
は、円筒空間内にこれと同心にL字状の第1割出体45
の下面から垂下する中空軸45aと、中空軸45を垂直
軸線47の周りに旋回割出し可能に支持する軸受46
と、この軸受46の下方においてカップ部37a内面に
固定のステータコイルおよび中空軸45a外周に固定の
ローターからなる割出用のビルトインサーボモータ48
とを含む。軸受46の上位で中空軸45aの外周に締ま
り嵌め常態にある締付リング49は、液圧が導入される
時のみその内周を拡径してモータ48による第1割出体
45の旋回割出し動作を許容するように構成されてい
る。
【0022】L字状第1割出体45の偏心垂直部45b
は、第1割出体45の垂直旋回軸線47と同一の垂直面
内で直交する水平軸線52の周りで旋回割出可能な円盤
状の第2割出体53を内蔵している。また、垂直部45
bは、第2割出体53を旋回割出しおよび位置決めする
ために、第1割出機構44と類似構成の第2割出機構5
4を内蔵している。T字状のクランパ55は、その中心
の水平軸部が第2割出体53の円筒軸部に内蔵した液圧
シリンダ56と結合され、このシリンダ56によりクラ
ンプ位置とアンクランプ位置に位置決めされる。
【0023】ワークWを取付るパレットPは、クランパ
55がその長手方向をX方向に水平にした状態でアンク
ランプ位置にある時そのTスロット内にクランパ55を
挿入してクランパ55に支持され、クランパ55のクラ
ンプ位置ではその底面が第2旋回体53上の図略のシー
ト片に着座されてクランプされる。従って、第1割出機
構44および第2割出機構54の動作を適宜組み合わせ
ることにより、パレットPへの取付面を除くワークWの
全ての面および箇所を工具主軸25に取り付けた工具T
に向けて加工することができる。
【0024】第1割出機構44の中空軸45a内の軸方
向円筒空間には、第2割出機構54のビルトインモータ
への給電線(図略)や第1および第2割出機構44,5
4の締付リング49の拡径液圧室(図略)への供給管路
(図略)、更には、クランパ55作動用の液圧シリンダ
56への供排管路(図略)が通過している。これら給電
線および管路は、ワークサポート本体37の側面に開口
する図略の取出口から外部へ取り出され垂下されるが、
サポート本体37が上下運動のみ遂行するので、水平移
動部材から給電線および管路を取り出す場合に往々にし
て起こりうる固定部との摺接による給電線および管路の
損傷を解消できる利点がある。
【0025】ベース10の前記垂直前面10bの左右方
向両側は、左端面部10gを除いて、ベース10の上面
から下面に向かって傾斜面10sが形成されている。ま
た、ベース10の前側上部で垂直前面部10bの中央を
前後方向に通るブジッジ部10jの両側面は、上部から
下方に向かうにつれて左右方向に広がるように傾斜して
前記傾斜面10sに相関接合している。
【0026】前記ベース10の前面は、図1から理解さ
れるように、前記ワークサポート本体37のカップ部3
7aの中心を通って左右方向に横切る接合面10tが形
成されている。より詳しくは、この接合面10tは、カ
ップ部37の左側においては、左端面部10g、カップ
部37aの左側にある前記ブリッジ部10jの斜面およ
びこれら間にあるベース10の水平底部10uの各最前
面を含み、またカッブ部37aの右側においては、カッ
プ部37aの右側にあるブリッジ部10jの最前端面お
よび傾斜部10sの下端にある水平底部10uの各最前
端面を含む。
【0027】ベース10にはフロント部材60が前記接
合面10tと突き合わせ形態で接合されるように図略の
複数のボルトにより着脱自在に固定されている。詳述す
れば、フロント部材60は、ベース10の左端面部10
g,左側の傾斜部10s,この傾斜部の下端に延びる水
平底部10u,中央ブリッジ部10j,右側傾斜部,こ
の傾斜部の下端に延びる水平底部10uにそれぞれ対応
し面接する部分を有する。これにより、中央ブリッジ部
10jの左右両側の各々には、図4で見るときV字状を
なす切屑収集空間CPが形成されている。
【0028】各切屑収集空間CPのベース10側の狭い
底部には切屑吸入口62が開口しており、この切屑吸入
口62はベース10内の下部において前後方向に延びる
切屑搬送通路63に通じている。この搬送通路63は、
ベース10の後部に導かれ、これから図略の管路を介し
て集塵機32に通じている。各搬送通路63の前記吸入
口62の近辺には、公知のエアー給送器64が設けら
れ、この給送器64は圧縮空気を後部側に噴出すること
により、切屑収集空間CPの底部に落下する切屑を搬送
通路63内へ吸引するようになっている。
【0029】図4に示すように、ベース10の中央ブリ
ッジ部10jおよびこれに対応するフロント部材60の
中央ブリッジ部60jはワークサポート本体37のカッ
プ部37a外周を微小隙間を有して包囲しており、これ
らの上端円周部にはリング状のシール保持環67が固着
され、この保持環67の上端内周部にカップ部37aの
外周にそのリップ部が摺接するゴム等の弾性材料からな
るシール部材(符号省略)が保持されている。このよう
に、シール部を円形とすることにより、ワークサポート
本体37の案内機構部および送り機構部への切屑の進入
を確実にしている。
【0030】次に、図3および図5〜図7を参照して自
動工具交換ユニットATCについて説明する。工具交換
ユニットATCは、主として交換アーム装置80、工具
マガジン90および中間搬送装置100とで構成され、
これらは上述した構成の機械本体MTBとは別にユニッ
ト基板71に装架して組み立てられてユニットATCと
して完成される。ユニットATCは、ユニット基板71
をベース10およびフロント部材60の右側面に複数の
ボルト72により固定することにより機械本体MTBと
結合される。添付図はユニットATCを機械本体MTB
に組み付けた状態を示し、以下この組み付け状態におい
て、交換ユニットATCを詳細に説明する。
【0031】ユニット基板71は、前述の中央ブリッジ
部10j,60jの右側に形成される切屑収集用のV字
状空間CPの右端面を定義する部材としても機能する。
図5に示すように、ユニット基板71の左側面には交換
アーム装置80がそのアーム軸81を工具主軸25と平
行にして固設されている。アーム軸81は、交換アーム
装置80のハウジング82内で旋回および軸方向移動可
能に支持され、ハウジング82の前端に固定されたサー
ボモータ85により駆動されるハウジング82内蔵の公
知のカム機構により旋回および軸方向移動される。アー
ム軸81のハウジング82後端面から突出する先端に
は、径方向の両端部に一対の工具把持部83a(図2参
照)を有する交換アーム83の中央部が固着されてい
る。
【0032】カム機構により駆動される交換アーム83
の交換動作は、図5に示す原位置の起立状態において工
具交換指令が数値制御装置NC(図3参照)から与えら
れる時、アーム83が図2において約60度反時計方向
に旋回し、工具主軸25上の使用済工具Tと図5の交換
位置にある中間搬送ソケット101上の次期使用工具T
とを同時に把持し、アーム軸81の前進により両工具を
工具主軸25,ソケット101から抜き出し、その後1
80度さらに旋回して両工具Tの位置を入れ換えてか
ら、両工具を工具主軸25,ソケット101に挿入し、
その後約60度時計方向(図2)に逆転して図示の原位
置に復帰させることからなる。
【0033】ここで、アーム83の交換動作自体は周知
であるが、この交換装置80においては、原位置状態で
アーム軸81がハウジング82から工作機械の後方へ進
出させている。テレスコピックなカバー装置84は、ハ
ウジング82に固定した固定カバー84aとアーム軸8
1と共に進退する可動カバー84bを含み、アーム軸8
1が切屑により汚染されることを防止するようにアーム
軸81のハウジング82の後端から突出する部分を包囲
している。
【0034】アーム軸81駆動用カム機構を内蔵するハ
ウジング82を主軸ヘッド20の前方に配置することに
より、左右方向(X方向)において主軸ヘッド20を交
換アーム装置80へより接近させることができる。つま
り、主軸ヘッド20が図に示す交換位置に位置決めされ
た状態における工具主軸25とアーム軸81間の距離L
を短くでき、この結果、交換アーム装置80を主軸ヘッ
ド20と並行配置する場合に比べて、交換アーム83の
長さを短縮できる。このことは、交換アーム83の回転
速度を高めて工具交換時間を短縮することに寄与する。
【0035】工具マガジン90および中間搬送装置10
0は、ユニット基板71の右側面で上下に離間して固定
された一対の筐体91a,91bを共通の取付ベースと
している。工具マガジン90は、ユニット基板71の右
端面と直交状態でその上下端部が筐体91a,91bに
ボルト92締めされた板部材93で構成される。図2の
ように、板部材93は複数の工具Tを前述したアーム軸
81と並行にそれぞれ貯蔵する左右2列の複数の工具保
持穴94を有する。各保持穴94は、図6および図7に
拡大図示されるように、逆さのダルマ穴として形成さ
れ、上位の大穴部94aの径は上述した工作機械で使用
される全ての工具Tの最大径より若干大きく設定されて
おり、一方、下位の***部94bの径は各工具Tのホル
ダ部の工具把持溝部Tmの寸法に対応して設定されてい
る。
【0036】***部94bの最下方位置には、マガジン
90の後面側からスロットが形成され、これにキー95
が嵌合されている。このキー95はマガジン90の前面
から挿通されたビス96により不動に固定されている。
キー95は各工具Tの把持部に径方向に対照的に設けた
キーウエイTkと嵌合してマガジン90に貯蔵される工
具Tを所定の角度位相に保持する。
【0037】各工具保持穴94の大穴部94aは、工具
Tを軸方向に挿通できるようにしている。これにより、
各工具Tは機械の前面(図3における左側)から挿入さ
れて保持穴94に保持され、中間搬送装置100により
把持されてマガジン90の背面側に抜き取られ、逆に中
間搬送装置100によりマガジン90の背面側から保持
穴94に戻された工具をマガジン90の前面側から抜き
取ることが可能である。
【0038】工作機械の前面側からマガジン90に工具
Tを貯蔵し或いは取り外しできる利点は、上述した工作
機械を図1の左右方向に複数隣接して配置しこれにより
各工作機械の左右両側への作業者の接近性が損なわれる
場合や、複数の工作機械の前面側に沿って工具配給用の
自走車が走行する自動工具供給システムを採用する場合
において、特に有利となる。
【0039】中間搬送装置100は、中間ソケット10
1をX,YおよびZ方向にそれぞれ位置決めする左右位
置決機構102,上下位置決機構103および前後位置
決機構104により主として構成される。左右位置決機
構102は、上下の筐体91a,91bの背面において
マガジン90と平行に水平に固定された上下のガイドレ
ール106a,106bを含み、これらレール106
a,106b上を走行するガイドブロック107a,1
07bは、垂直方向に延びる上下ガイド杆108の上下
端を固定支持する上下ブラケット109a,109bを
一体に固定している。
【0040】図5に示すように、上部筐体91aは、ガ
イドレール106aと平行にサーボモータ111を設置
するとともに、送りネジ112の両端部を回転のみ自在
に支持している。モータ111と送りネジ112は、プ
リーにタイミングベルトを巻装した回転伝達機構113
により連絡されており、送りネジ112は上ブラケット
109aを固着したナット114を螺合している。従っ
て、サーボモータ111を制御することにより、上下ガ
イド杆108を左右方向に割出し、このガイド杆108
と左右方向は一体的に移動する中間搬送ソケット101
を、マガジン90上の工具保持穴94の何れかの列に整
合できる。
【0041】上下ガイド杆108は、上下位置決機構1
03を構成し、ブラケット109a,109bに両端が
固定支持されたC字状断面の枠部材と、この枠部材内で
滑走自在な滑走ピースと、枠部材の上端で回転のみ自在
に支持され滑走ピースの中心に螺合する送りネジとから
なる。枠部材の上端にはハウジング115の一端部が固
着され、このハウジング115のオーバハングする他端
部の下面にサーボモータ116が装架されている。ハウ
ジング115は、タイミングベルトと一対のプーリーか
らなる回転伝達機構117を内蔵している。
【0042】上下ガイド杆108の滑走ピースは、前後
位置決機構104を構成する前後ガイド杆120をアー
ム軸81と平行な水平状態で固定している。この前後ガ
イド杆120は、その一部を破断して明示するように、
前述の上下ガイド杆108と同様に、断面C字状枠部材
120a,滑走ピース120bおよび送りネジ120c
からなる。枠部材120aの後端に送りネジ120cを
回転するサーボモータ121が装架されている。
【0043】滑走ピース120bはソケットホルダ12
2を固着しており、このホルダ122には中間搬送ソケ
ット101が交換アーム軸81と平行な軸線の周りで旋
回可能に支持されている。中間搬送ソケット101は、
工具Tのテーパ部Ts(図7参照)を受容する図略のテ
ーパ穴が形成されると共に図略のボールデタント機構を
内蔵し、テーパ部Tsで内外面を貫通する長窓Twにボ
ールデタント機構を係合して工具Tを確実に保持でき
る。
【0044】前後ガイド杆120は、サーボモータ11
6の動作により上下動され、中間搬送ソケット101を
工具マガジン90の所望の一つの工具保持穴94の***
部94b或いは大穴部94aと同心高さ位置に位置決め
できる。また、前後ガイド杆120は、サーボモータ1
21の動作により、中間搬送ソケット101を図5に示
す交換位置,工具マガジン90に保持される工具Tのテ
ーパ部Tsに嵌合する取出位置およびこの取出位置から
前記テーパ部Tsの長さよりも若干更に後退した割出位
置の3位置へ位置決めできる。
【0045】前後ガイド杆120の枠部材120cの上
面にはこれと平行に横長カムプレート125が留金12
6にて取付されている。カムプレート125は図3に示
されるようにカム溝125aが開口されており、このカ
ム溝125aはその長手方向位置が進むにつれて高さ位
置が変化している。このカム溝125aには、中間搬送
ソケット101から径方向外方に突出するレバー128
の球状ボスが案内されている。中間搬送ソケット101
は、前述の取出位置と交換位置との間で移動される間、
カム溝125aに沿ってレバー128を揺動し、自身で
保持した工具TのキーウエイTkの回転角度位相を変更
する。
【0046】次に、上記のように構成された実施の形態
の動作を説明する。図示の原位置状態においては、主軸
ヘッド20はX方向の右端に定義される交換位置にあ
り、交換アーム装置80により取り付けられた新工具T
を工具主軸25の先端に保持固定している。ワークサポ
ート本体37は上昇端位置にあり、第1割出体45はク
ランパ55を工具主軸25側に向けており、さらに、第
2割出体53はクランパ55をアンクランプ状態でその
長手方向をX方向に向けている。
【0047】今、加工すべきワークWを取り付けたパレ
ットPがX方向に移動する図略のローダ装置によりクラ
ンパ55に係合されると、数値制御装置NCの制御下で
加工動作が以下のようにして実行される。先ず、クラン
プシリンダ56の動作によりパレットPが第2割出体5
3上に着座クランプされ、続いて工具主軸25が図略の
ビルトインモータにより回転されると同時に、主軸ヘッ
ド20がサーボモータ14により図1において左方向に
送られてワークWの正面にもたらされ、サーボモータ2
1の動作によりワークWに向かって前進される。
【0048】一方、ワークサポート本体37がサーボモ
ータ40の動作により下降され、第1割出体45が第1
割出機構44により割出されると共に第2割出体53が
第2割出機構54により割出されてワークWの所望の加
工部位を工具Tに向ける。これら第1および第2割出機
構44,54を適宜動作することによりパレットPへの
取付面以外の全ての面(ワークWが直角6面体の場合は
5面)を所望の角度で選択的に工具Tに向け、主軸ヘッ
ド20の水平なX−Z平面内での任意位置への位置決め
とワークサポート本体37の上下方向の任意位置への組
み合わせにより、ワークWには所望の加工部位に所望の
加工が施される。
【0049】ここにおいて、ワークサポート本体37は
大略直方体状ベース10の左右方向の略中央位置に設け
られているので、X軸スライド12および主軸ヘッド2
0は加工動作中においてベース10の左右(X)方向の
略中央近辺に位置される。さらに、ワークサポート本体
37の一対のガイドレール36は、X方向の中央に位置
される工具主軸25の軸線を含む垂直面に関して対称的
に配置されているので、X軸スライド12,主軸ヘッド
20およびワークサポート本体37の左右方向(X方
向)における案内部位は、ワークWの加工動作中におい
て工具主軸10に対し対象位置をとり、加工抵抗に対し
て強固に持ちこたえる。このため、ベース10の熱変形
による加工精度への悪影響は最小に止められる。
【0050】上述した加工動作により生起される切屑
は、第1割出体45の両側に配置されるV字状の切屑収
集空間CPの底部10uに自然落下し、この底部10u
に開口する回収口62から吸引されて搬送通路63を通
ってベース10の後方まで空気搬送され、さらに図略の
管路を経て集塵機32まで運ばれる。工具主軸25上の
工具Tによる加工が完了すると、主軸ヘッド20は図1
に示す交換位置へ復帰される。この時、中間搬送ソケッ
ト101は、アーム軸81の軸線に関して工具主軸25
の軸線と点対象でかつ図5のように最も後退した交換位
置に位置決めされた状態で次に使用する工具Tを保持し
ている。主軸ヘッド20の交換位置への復帰完了と同時
に、交換アーム装置80のサーボモータ85が動作さ
れ、同装置のハウジング82内に内蔵した公知のカム機
構が駆動される。
【0051】アーム軸81は、図2において反時計方向
に約60度旋回して交換アーム83の両端把持部83a
で工具主軸25および中間搬送ソケット101上の工具
Tを同時に把持し、次にハウジング82に向かって所定
距離前進して両工具Tを抜取り、さらに同方向に180
度回転した後前記所定距離後退して相互位置を入れ換え
た両工具Tを工具主軸25および中間搬送ソケット10
1内へ挿入する。工具主軸25に内蔵の工具クランプ機
構(図略)は、アーム軸81の60度旋回完了と同時に
工具Tを釈放し、アーム軸81の後退動作の完了と同時
に工具を工具主軸25に対しクランプする。
【0052】アーム軸81がその後約60度時計方向旋
回して交換アーム83が図2の起立位置へ復帰すると、
主軸ヘッド20は新工具Tによる加工動作のために、前
述したようにワークWと対向する加工位置に向い左方へ
送られる。これと並行して、中間搬送装置100が動作
される。先ず、左右位置決機構102および上下位置決
機構103のサーボモータ111と116が同時に起動
され、中間搬送ソケット101はそれに保持した使用済
工具Tを戻すべき空状態の工具保持穴94の大穴部94
aと同心に整列される。この後、前後位置決機構104
のサーボモータ121が起動され、中間ソケット101
を最前方の取出位置へ進める。この前進動作の間、レー
バー128がカムプレート125のカム溝125aに沿
って案内される結果中間搬送ソケット101がソケット
ホルダ122上で所定角度旋回され、前記取出位置到達
時には工具TのキーウエイTkが直下に向けられる。
【0053】この状態において、上下位置決め機構10
3のサーボモータ116は、中間搬送ソケット101上
の工具Tの把持溝Tmを工具保持穴94の***部94b
の円弧状鍔部94cに係合して工具Tを工具マガジン9
0上に着座させるように、前後ガイド杆120を下降さ
せる。この下降距離は、大穴部94aと***部94bの
中心間距離と等しい。
【0054】続いて、前後位置決機構104のサーボモ
ータ121が中間搬送ソケット101を取出位置から所
定距離後退して工具Tから離脱する割出位置に復帰す
る。この復帰動作後、左右位置決機構102と上下位置
決機構103の何れか又は両方が動作されて空状態の中
間ソケット101を工具マガジン90上の次に使用すべ
き工具Tと同心に整列させ、この後中間搬送ソケット1
01が割出位置から取出位置へ前進して次に使用すべき
工具Tを受容保持するように前後位置決機構104が動
作される。
【0055】中間搬送ソケット101に受容保持された
次に使用すべき工具Tは、その後、上下位置決機構10
3により工具保持穴94の大***ピッチ間距離だけ上昇
されて工具マガジン90から中間搬送ソケット101へ
移される。さらに、中間搬送ソケット101は、前後位
置決機構104により最後方位置まで後退され、上下位
置決機構103と左右位置決機構102の何れか一方又
は両方により図5に示す交換位置へ復帰されて交換アー
ム装置80の次期動作まで待機し、これにより一連の工
具交換動作サイクルが終了する。
【0056】図8は工具マガジン90の他の実施の態様
を示し、この形態の工具マガジン900は、梯子状と
し、複数の横桁901の各々の上部に前述の形態におけ
る***部に相当する工具把持部94bを形成してなるも
ので、上下隣合う横桁901間のスペースが工具Tの取
り出しのための空間として設定される。上記した実施の
態様においては、工具交換ユニットATCは、機械本体
MTBの前部側面に直接取付ける構成としているが、機
械本体MTBのベース10とは切り離した別置タイプと
してもよい。この場合、フロント部材60は、右側の切
屑収集空間CPの右端面を被う側面を有する略左右対称
となるように形成される。
【0057】上述した実施の態様における工具交換ユニ
ットATCによれば、交換アーム装置80が交換アーム
83を交換位置における工具主軸25の先端とこの主軸
の径方向に整列するようにしてこの交換アーム83の駆
動部を内蔵するハウジング80をアンダーラップ状態で
配列したので、交換位置における工具主軸25軸線とア
ーム軸81との間の距離、つまり交換アーム83の長さ
を短縮でき、この結果、アーム軸81の回転速度を増加
して工具交換時間を短縮できる利点がある。
【0058】また、工具マガジン90を工作機械本体の
前面に設け、また工具Tを工具主軸25への取付状態と
平行かつ同方向に向けて機械の前側からマガジン90へ
貯蔵およびそこからの取り出しできるようにすると共
に、中間搬送装置100が貯蔵状態の工具Tをマガジン
90の後面側から取り出しおよび戻すことができるよう
にしたので、工具マガジンへ90の工具Tのセットが容
易となり、中間搬送装置100の構成が単純となる。
【0059】さらに、交換アーム装置80,工具マガジ
ン90および中間搬送装置100を単一のベース71に
組み付けてこれらの装置をユニット化し、機械本体MT
Bへの取付はベース71を取付するのみとしたので、機
械本体MTBおよび工具交換ユニットATCの組付け作
業およびその後の保守点検が容易となる。
【0060】
【発明の効果】上述したように、請求項1に係わる発明
によれば、ワークサポートを前記ベースの前側の上面部
より下方に延出する垂直前面部で上下方向に案内する構
成としたので、ワークサポートの上下案内機構の水平方
向の幅を狭くでき、ワークサポートの両側に切屑の自然
落下を阻害しない空間を確保できる。また、主軸ヘッド
を案内する共通のベースにワークサポートを案内したこ
とによる機械剛性の向上に加えて、機械の全体の背丈を
低くできることによる機械剛性の向上をも図ることがで
きる。
【0061】請求項2に記載の発明によれば、加工位置
にある工具ヘッド上の工具主軸の水平軸線を含む垂直面
に対してX,ZおよびY軸の各案内ガイド要素を対称配
置したので、ベースの熱変形がワークの加工精度に及ぼ
す悪影響を小さくすることができる。請求項3に記載の
発明によれば、取付面を除くワークの5面を工具主軸先
端の工具に向けて加工できる。加えて、第1および第2
割出体を上下方向のみ移動するワークサポート本体上に
設けたので、第1および第2割出体を駆動するアクチエ
ータへの配線等は重力によりに垂下されてもサポート本
体の上下運動時に他の固定部と摺接されず損傷を受けな
い。
【0062】請求項4に記載の発明によれば、ワークサ
ポートの支持案内機構の少なくとも一側にV状の切屑収
集空間を形成したので、これらV字状空間の狭い底部に
切屑を集めることができ、適宜手段を用いて切屑を機外
へ排出することが容易になる。さらに、請求項5に記載
の発明によれば、ワークサポート本体の円筒部を確実に
シールできるので、ワークサポート本体の上下案内機構
および送り機構を切屑収集空間から確実に隔絶すること
ができる。また、上下送り機構を上下案内機構と反対側
にある機械の前面側に配置したので、組付けおよび保守
作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である工作機械の平面図。
【図2】前記工作機械の正面図。
【図3】前記工作機械の右側面図。
【図4】図1におけるA−A線矢視方向の要部縦断面の
拡大図。
【図5】図1における工具交換ユニットの一部を破断し
て示す拡大平面図。
【図6】工具マガジンの一部正面を拡大して示す拡大正
面図。
【図7】図6におけるB−B断面図。
【図8】他の実施の態様における工具マガシンの一部拡
大正面図。
【符号の説明】
MTB・・・機械本体 10・・・ベース 10a・・・上面部 10b・・・垂直前面部 10s・・・傾斜部 11・・・ガイドレール(第1案内機構) 12・・・X軸スライド 14・・・サーボモータ(第1送り機構) 18・・・ガイドレール(第2案内機構) 20・・・主軸ヘッド 21・・・サーボモータ(第2送り機構) 25・・・工具主軸 T・・・・工具 35a〜d・・・ベアリングブロック 36・・・ガイドレール(第3案内機構) 37・・・ワークサポート本体 39・・・送りネジ 40・・・サーボモータ(第3送り機構) 37a・・・カップ部 44・・・第1割出機構 45・・・第1割出体 53・・・第2割出体(ワーク支持機構) 54・・・第2割出機構 55・・・クランパ P・・・・パレット W・・・・ワーク 60・・・フロント部材 CP・・・切屑収集空間 ATC・・・工具交換ユニット 71・・・ユニット基板 80・・・交換アーム装置 83・・・交換アーム 90・・・工具マガジン 94・・・工具保持穴 100・・・中間搬送装置 101・・・中間搬送ソケット 102・・・左右位置決機構 103・・・上下位置決機構 104・・・前後位置決機構 125・・・カムプレート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【図7】
【図1】
【図2】
【図6】
【図8】
【図4】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西嘉山 武 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 杉田 仙太郎 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面部およびこの上面部の下方に延出す
    る垂直前面部を有するベースと、このベースの前記垂直
    前面部を含む垂直面と直交する水平軸線の周りで工具主
    軸を回転自在に支持する主軸ヘッドと、この主軸ヘッド
    を前記工具主軸の軸線と直角な第1方向に移動可能に案
    内する第1案内機構と、前記主軸ヘッドを前記工具主軸
    の軸線と平行な第2方向に移動可能に案内する第2案内
    機構と、前記主軸ヘッドを前記第1および第2方向に送
    る第1および第2送り機構と、前記ベースの垂直前面部
    上に設けられ前記水平上面より上方位置にワーク取付部
    を有するワークサポートと、このワークサポートを前記
    ベースの垂直前面部上で前記第1および第2方向と直交
    する第3方向に案内する第3案内機構と、さらにこの第
    3方向に前記ワークサポートを送る第3送り機構とから
    なる横形工作機械において、前記第1および第2案内機
    構が前記主軸ヘッドを水平面内で互いに直角な前記第1
    および第2方向に移動可能に案内すると共に、前記第3
    案内機構が前記ワークサポートを垂直方向に延出する前
    記第3方向に移動可能に案内することを特徴とする横形
    工作機械。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の横形工作機械におい
    て、前記第3案内機構は前記第1案内機構を構成するガ
    イド部の長手方向における略中央部において前記垂直前
    面部上に配置され、また前記第2案内機構を構成する前
    記第1方向に離間した一対のガイド部は前記工具主軸の
    軸線を含む垂直面に関して対称配置されており、さら
    に、前記第3案内機構を構成する前記第1方向に離間し
    た一対のガイド部は前記主軸ヘッドが前記第1案内機構
    の前記ガイド部の略中央部に位置するとき前記工具主軸
    の軸線を含む垂直面に関して対称配置にあることを特徴
    とする横型工作機械。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の横形工作機械
    において、前記ワークサポートは、前記垂直前面部にお
    いて前記第3案内機構により垂直方向に移動可能に案内
    され前記第3送り機構により上下送りされるサポート本
    体と、このサポート本体の上部において垂直軸線の周り
    に回転割出し可能に支持される第1割出体と、この第1
    割出体上で前記垂直軸線と直交する水平軸線の周りで回
    転割出し可能に支持され加工すべきワークを取付可能な
    第2割出体と、これら第1および第2割出体を回転割出
    しする第1および第2割出機構とにより構成されること
    を特徴とする横形工作機械。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載の横形工作
    機械において、前記ベースには前記垂直前面部が前記第
    1案内機構のガイド部の長手方向における中央部に形成
    されると共に、この垂直前面部の少なくとも一側におい
    て前記垂直前面部より後退した前記上面部から前方へ向
    けて傾斜した傾斜部が形成され、さらに、前記ベースの
    前面に着脱可能に設けられたフロント部材を含み、この
    フロント部材には前記ワークサポートの前記第1方向に
    おける少なくとも一側において下方が狭くなるV形の切
    屑回収空間を形成するために前記ベースの前記傾斜部と
    それぞれ対応する傾斜部が形成されていることを特徴と
    する横形工作機械。
  5. 【請求項5】 水平軸線の周りで工具主軸を回転自在に
    支持する主軸ヘッドをベースの上面で前記水平軸線と直
    角な第1水平方向および前記水平軸線と平行な第2水平
    方向に案内する形式の横形工作機械におけるワークサポ
    ート送り機構であって、前記ベースの前面に形成された
    前面垂直部において前記第1水平方向に離間して設けた
    少なくとも一対のベアリングブロックと、このベアリン
    グブロックにより上下方向に案内された一対の直線レー
    ルと、この直線レールに固定され前記直線レールの取付
    面を含む垂直面が略中心を横切る円筒部を上端に有する
    ワークサポート本体と、このワークサポート本体に設け
    られたワーク支持機構と、前記ワークサポート本体に関
    し前記ベアリングブロック側と反対側で垂直に延びる送
    りネジを含み前記ワークサポート本体を上下送りする上
    下送り機構とからなることを特徴とするワークサポート
    送り機構。
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