JPH1192422A - 3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライドの製造方法 - Google Patents

3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライドの製造方法

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JPH1192422A
JPH1192422A JP10201772A JP20177298A JPH1192422A JP H1192422 A JPH1192422 A JP H1192422A JP 10201772 A JP10201772 A JP 10201772A JP 20177298 A JP20177298 A JP 20177298A JP H1192422 A JPH1192422 A JP H1192422A
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acetoxy
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methylbenzoic acid
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Kosumo Rooberuto
ローベルト・コスモ
Deiirudorufu Andoreasu
アンドレアス・デイールドルフ
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/08Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides with the hydroxy or O-metal group of organic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/28Preparation of carboxylic acid esters by modifying the hydroxylic moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
    • C07C67/287Preparation of carboxylic acid esters by modifying the hydroxylic moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by introduction of halogen; by substitution of halogen atoms by other halogen atoms

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Abstract

(57)【要約】 【課題】3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロラ
イドの新規な製法 【解決手段】この方法では、3−アミノナフタレン−
1,5−ジスルホン酸のアルカリ金属塩をアルカリ金属
水酸化物および水と1:(1〜1.6):(1〜1.
6)の重量比で220〜230℃で反応させて3−ヒド
ロキシ−2−メチル安息香酸のジアルカリ金属塩を得、
この反応混合物から不溶性成分を分離除去し、次いでそ
の反応混合物を酸の添加によって11.5〜13.5の
pHに調整しそしてそれを−5〜25℃で無水醋酸と反
応させ、酸の添加によって3−アセトキシ−2−メチル
安息香酸を沈殿させ、3−アセトキシ−2−メチル安息
香酸を分離除去しそしてそれを無機酸塩化物と反応させ
て3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライドを
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は3−アセトキシ−2−メチ
ルベンゾイルクロライドの有利な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】3−アセトキシ−2−メチルベンゾイル
クロライドは医薬有効成分を製造するための重要な前駆
体である。特に、HIVプロテアーゼ酵素の生物活性を
抑制する新規のHIVプロテアーゼ高活性抑制剤の構造
単位として使用できる。HIVプロテアーゼの生物活性
を抑制する結果として、HIVウイルスの複製が抑制さ
れる。この様に、免疫不全疾患AIDSの新しい治療法
が得られる。末端にデカヒドロイソキノリン誘導体があ
るこの種の活性化合物の製法は国際特許WO95/09
843号に記載されている。国際特許WO95/098
43号の実施例82から明らかな通り、[3S−(3R
* ,4aR* ,8aR* ,2’S* ,3’S* ]−2−
[3’−アミノ−2’−ヒドロキシ−4’−フェニル]
ブチル−デカヒドロキノリン−3−N−第三ブチルカル
ボキシアミドを脱水剤の存在下に3−アセトキシ−2−
メチル安息香酸と反応させる。この反応を室温で2日に
渡って進行させ、3−アセトキシ−2−メチル安息香酸
と上記のデカヒドロイソキノリンの第一アミノ基との間
にアミド結合を形成させる。
【0003】この合成法の欠点は反応時間が相当に長い
点、脱水剤を使用する点並びに収率が僅か65%である
点である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
の説明の関係において、その使用が合成を合理化せしめ
そして妥当な経費にて工業的な規模で製造することもで
きる物質を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は、3−アセト
キシ−2−メチルベンゾイルクロライド
【0006】
【化1】
【0007】の本発明の製造方法によって達成される。
上記の欠点は、上記のデカヒドロイソキノリンを3−ア
セトキシ−2−メチルベンゾイルクロライドと反応させ
ることによって避けることができる。3−アセトキシ−
2−メチルベンゾイルクロライドの良好な反応性は、反
応時間を著しく短縮させる。更に、脱水剤、例えば国際
特許WO95/09843号の実施例82で使用される
ジクロロヘキシルカルボジイミドを全く使用しないです
む。
【0008】別の長所は、3−アセトキシ−2−メチル
安息香酸よりも簡単でより良い方法で精製することがで
きる3−アセトキシ−2−メチル−ベンゾイルクロライ
ドが高純度である点である。一方、3−アセトキシ−2
−メチル安息香酸は煩雑な再結晶処理によって精製でき
るだけでなく、3−アセトキシ−2−メチルベンゾイル
クロライドは分別蒸留によってあまり費用を掛けずに精
製することができる。
【0009】別の長所は、比較的に簡単な分別蒸留での
生成物の損失が多大な労力を必要とする再結晶処理より
も僅かである点である。既に述べた通り、本発明は3−
アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライドの製造方
法に関する。国際特許WO95/09843号には、3
−アセトキシ−2−メチル安息香酸の多段製造方法を開
示している。この方法は3−メトキシベンゾイルクロラ
イドから出発する。3−メトキシベンゾイルクロライド
をアニリンと反応させて、3−メトキシ−N−フェニル
ベンズアミドを得る。第二段階で3−メトキシ−N−フ
ェニルベンズアミドを2−当量のn−ブチルリチウムと
反応させそして次いで沃化メチルを使用してアルキル化
する。3−メトキシ−2−メチル−N−フェニルベンズ
アミドがここで生じ、これを沸騰醋酸中で塩酸および臭
化水素酸水と反応させて、アミド基の加水分解およびメ
トキシ基の解離を行い、3−ヒドロキシ−2−メチル安
息香酸を得る。この3−ヒドロキシ−2−メチル安息香
酸は、3−アセトキシ−2−メチル安息香酸を得るため
に、無水醋酸にてアシル化しなければならない。それぞ
れの反応段階は、国際特許WO95/09843号、製
法例9A、BおよびC並びに実施例81に詳細に説明し
てある。
【0010】この合成法は幾つかの欠点を有している。
その一つとしては、n−ブチルリチウムとの反応を相当
に低い温度で実施しなければならないことである。製造
例9Bから判る通り、温度は−70〜−15℃の範囲で
ある。この種の低い温度は非常に多大な費用を掛けて初
めて工業的規模で実施することができる。他方、アルキ
ルリチウムを用いることに一般に問題があり、この非常
に高い反応性の種類の物質は注意深く取り扱う必要があ
る。工業的規模での取り扱いは安全対策および追加的な
装置的費用が必要とされる。
【0011】更に塩酸および臭化水素の様な腐蝕性物質
を用いることは、反応装置がこれらの物質による腐食に
十分に耐久性を有する必要があるので、使用する材料の
問題をもたらす。これは高価な材料でしか達成できな
い。更に塩化水素および臭化水素で汚染された廃棄ガス
および廃水を捨てるのに問題がある。塩化水素も臭化水
素も自然界に廃棄するとができないので、これらを廃棄
ガスおよび廃水から除かなければならない。
【0012】本発明による3−アセトキシ−2−メチル
ベンゾイルクロライドの製造方法はこれらの欠点を回避
している。本発明の方法は、3−アミノナフタレン−
1、5−ジスルホン酸のアルカリ金属塩をアルカリ金属
水酸化物および水と1:(1〜1.6):(1〜1.
6)の重量比で220〜320℃で反応させて、3−ヒ
ドロキシ−2−メチル安息香酸のジアルカリ金属塩を
得、この反応混合物から不溶性成分を分離除去し、次い
でその反応混合物を酸の添加によって11.5〜13.
5のpHに調整しそしてそれを−5〜25℃で無水醋酸
と反応させ、酸の添加によって3−アセトキシ−2−メ
チル安息香酸を沈殿させ、3−アセトキシ−2−メチル
安息香酸を分離除去しそしてそれを無機酸塩化物と反応
させて3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライ
ドを得るということが構成される。
【0013】より理解し易くするために、3−アミノナ
フタレン−1、5−ジスルホン酸のアルカリ金属塩とし
ての3−アミノナフタレン−1、5−ジスルホン酸のジ
ナトリウム塩(1)から出発する以下の反応式の各反応
段階およびアルカリ金属水酸化物としての水酸化ナトリ
ウムを用いて簡略化した形でここに示す:
【0014】
【化2】
【0015】3−ヒドロキシ−2−メトキシ安息香酸の
ジナトリウム塩(2)を中間段階での単離を行なわずに
無水醋酸と反応させて、3−アセトキシ−2−メチル安
息香酸(3)を得る。
【0016】
【化3】
【0017】次いで3−アセトキシ−2−メチル安息香
酸(3)を例えばチオニルクロライドと反応させて、3
−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライド(4)
を得る。
【0018】
【化4】
【0019】本発明の方法の一つの長所は反応段階数が
少ない点である。更に3−ヒドロキシ−2−メチル安息
香酸のアルカリ金属塩の分離または単離を省略すること
ができそして無水醋酸との反応を不溶性成分から遊離し
そして所定のpH値に調整された反応生成物で直接的に
実施することができる。3−アミノナフタレン−1,5
−ジスルホン酸のアルカリ金属塩のこの反応は、Dea
n等のJ.Chem.Soc.[1961]第2775
頁に記載されているのよりも著しく少量のアルカリ金属
水酸化物および著しく短い反応時間で、収率をそれ程低
下させることなしに実施することができる。
【0020】この様に、使用される混合物が本質的に多
量の3−アミノナフタレン−1、5ジスルホン酸のアル
カリ金属塩を含有しそして反応時間が短いので、反応器
がより有効に利用できる。更に僅かの廃棄生成物が塩の
状態で得られそしてアルカリ金属溶融物の中和および3
−アセトキシ−2−メチル安息香酸の遊離に僅かの酸し
か必要としない。
【0021】アミノナフタレン−1、5−ジスルホン酸
のアルカリ金属塩は3−アミノナフタレン−1、5−ジ
スルホン酸のモノアルカリ金属塩またはジアルカリ金属
塩またはこれらの塩の混合物、特に3−アミノナフタレ
ン−1,5−ジスルホン酸のモノアルカリ金属塩を意味
する。3−アミノナフタレン−1、5−ジスルホン酸の
モノナトリウム−、モノカリウム−、ジナトリウム−ま
たはジカリウム塩またはこれらの塩の混合物、特に3−
アミノナフタレン−1、5−ジスルホン酸のモノナトリ
ウム−またはジナトリウム塩またはこれらの塩の混合物
を一般に使用する。
【0022】多くの場合には、3−アミノナフタレン−
1、5−ジスルホン酸のアルカリ金属塩として3−アミ
ノナフタレン−1、5−ジスルホン酸のモノナトリウム
塩またはジナトリウム塩、特に3−アミノナフタレン−
1、5−ジスルホン酸のモノナトリウム塩を使用するの
が有利であることが判っている。遊離の3−アミノナフ
タレン−1,5−ジスルホン酸を使用することも可能で
ある。アルカリ金属水酸化物との反応によって、3−ヒ
ドロキシ−2−メチル安息香酸のジアルカリ金属塩を製
造するための実際の原料である相応するアルカリ金属塩
が生じる。
【0023】3−アミノナフタレン−1,5−ジスルホ
ン酸のアルカリ金属塩をアルカリ金属水酸化物および水
と1:(1〜1.5):(1〜1.5)、好ましくは
1:(1〜1.4):(1〜1.4)の重量比で反応さ
せるのが有利であることが判っている。過剰のアルカリ
金属水酸化物および水を用いて有利に行なうことができ
る。この場合には、3−アミノナフタレン−1,5−ジ
スルホン酸のアルカリ金属塩をアルカリ金属水酸化物お
よび水と1:(1.1〜1.5):(1.1〜1.
5)、好ましくは1:(1.2〜1.4):(1.2〜
1.4)の重量比で反応させるのが有利である。
【0024】使用するアルカリ金属水酸化物は水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムまたはそれらの混合物、特に
水酸化ナトリウムである。アルカリ金属水酸化物の水溶
液を使用する場合が、プロセスを特に合理的に実施でき
る。3−アミノナフタレン−1,5−ジスルホン酸のア
ルカリ金属塩は既に上述した様に220〜320℃、好
ましくは250〜300℃、特に好ましくは260〜2
90℃でアルカリ金属水酸化物および水と反応させて、
3−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸のジアルカリ金属
塩を得る。
【0025】3−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸のジ
アルカリ金属塩は、3−アミノナフタレン−1,5−ジ
スルホン酸のいかなるアルカリ金属塩が使用されるかお
よびいかなるアルカリ金属水酸化物が使用されるかによ
って、3−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸のジナトリ
ウム塩、ジカリウム塩またはナトリウム−およびカリウ
ム含有塩の任意の所望の混合物であり得る。
【0026】3−アミノナフタレン−1,5−ジスルホ
ン酸のアルカリ金属塩としてナトリウム塩を、およびア
ルカリ金属水酸化物として水酸化ナトリウムをそれぞれ
に使用する場合には、3−ヒドロキシ−2−メチル安息
香酸のジナトリウム塩が得られる。式(2)から判る通
り、一つのナトリウムイオンがカルボン酸基のところに
位置しそしてもう一つがフェノレート基のところに位置
する。
【0027】反応を行なった後に、3−ヒドロキシ−2
−メチル安息香酸のジアルカリ金属塩を含有する反応混
合物物を冷却し、不溶性成分を0〜50℃、好ましくは
15〜35℃の温度で分離除去する。不溶性成分は遠心
分離または濾過によって、好ましくは濾過助剤を用いる
濾過によって分離除去することができる。濾過助剤とは
柔軟な易除去性濾過ケーキ状物を生ぜしめそしてフィル
ターまたは濾過ケーキ状物が閉塞するのをまたは濾過の
間に細かい沈殿物が通過するのを防止する化学的に不活
性の不溶性成分を意味する。使用可能な濾過助剤は例え
ばアスベスト、シリカゲル、セルロースおよびセルロー
ス誘導体である。
【0028】この不溶性成分は、大抵は後続での後処理
に不利な影響を及ぼす無機系のアルカリ金属塩である。
不溶性成分から分離された反応混合物を酸の添加、特に
鉱酸の添加によってpH11.5〜13.5、好ましく
は11.8〜13に調整する。酸としては塩酸、醋酸ま
たは硫酸、特に塩酸を使用する。この酸は濃厚な状態ま
たは希釈水溶液の状態で使用することができる。
【0029】多くの場合には、所望のpHに調整した反
応混合物を0〜20℃で無水醋酸と反応させるのが有利
であることが判っている。3−ヒドロキシ−2−メチル
安息香酸のまたは分離された3−ヒドロキシ−2−メチ
ル安息香酸のジアルカリ金属塩を分離することを省略す
ることができる。本発明の方法は特に合理的に実施する
ことができる。
【0030】3−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸のジ
アルカリ金属塩1モル当り1〜4モル、好ましくは1.
1〜3モル、特に好ましくは1.3〜2モルの無水醋酸
を使用する。一般に3−ヒドロキシ−2−メチル安息香
酸のジアルカリ金属塩の水溶液を最初に導入しそして無
水醋酸を攪拌下に引き続いて計量供給する。添加終了後
に、反応を完結するために一定時間の間、混合物を後反
応させる。
【0031】反応の間に温度を冷却によって所定の値に
維持する。反応の完了後に反応混合物を酸で処理し、3
−アセトキシ−2−メチル安息香酸を沈殿させる。使用
する酸は鉱酸、特に塩酸であることできる。一般に、3
−アセトキシ−2−メチル安息香酸を、上記の範囲の所
望のpHが達成されるまでの十分な酸を反応混合物に添
加することによって1〜5、好ましくは3〜4のpHで
沈殿させれば十分である。3−アセトキシ−2−メチル
安息香酸を含有する沈殿物を例えば遠心分離または濾過
によって、特に濾過によって濾別し、水で洗浄しそして
水を分離する。3−アセトキシ−2−メチル安息香酸は
乾燥することができそして乾燥状態で更に加工すること
ができる。しかしながら3−アセトキシ−2−メチル安
息香酸を湿った状態で無機酸塩化物と反応させることも
できる。この場合には、未だ存在する残留水分と反応す
る無機酸塩化物の消費量は乾燥した3−アセトキシ−2
−メチル安息香酸を使用する場合よりも多い。
【0032】場合によっては3−アセトキシ−2−メチ
ル安息香酸を、無機酸塩化物と反応させる前に、例えば
再沈殿処理または再結晶処理によって精製してもよい。
しかしながら3−アセトキシ−2−メチル安息香酸のこ
の種類の追加的精製を省略することも可能であるし、こ
れの代わりに湿ったまたは乾燥した状態の粗3−アセト
キシ−2−メチル安息香酸を更に加工することも可能で
ある。3−アセトキシ−2−メチル安息香酸は十分に純
粋な粗生成物(HPLC分析で測定して95〜99.5
%の含有量)として得られる。
【0033】粗3−アセトキシ−2−メチル安息香酸を
使用する結果として、本発明の方法は、3−アセトキシ
−2−メチル安息香酸を別に生成することを省略できる
ので、特に合理的に行なうことができる。この理由で、
この有利な変法が一般に好ましい。3−アセトキシ−2
−メチル安息香酸は不活性溶剤の存在または不存在下
に、好ましくは不存在下に50〜100℃、好ましくは
70〜90℃で無機酸塩化物と反応させる。
【0034】適する溶剤には例えば、ヘプタン、ジエチ
ルエーテル、シクロヘキサン、トルエン、o−キシレ
ン、m−キシレン、p−キシレン、これらキシレン異性
体とヘプタンとの混合物がある。しかしながら溶剤を使
用することを省いてもよい。この変法は、特に合理的で
あるので、使用するのが原則として有利である。3−ア
セトキシ−2−メチル安息香酸は無機酸塩化物中に存在
しそして交換可能である塩素原子に対して1:(1〜
5)、好ましくは1:(1.5〜3)、特に1:(2〜
2.5)の割合で使用する。
【0035】交換可能な塩素とは、カルボン酸のカルボ
キシル基中の水酸基を置換しそして相応するカルボニル
クロライドを生ぜしめる塩素を意味する。使用される無
機酸塩化物はチオニルクロライド、三塩化燐または五塩
化燐、特にチオニルクロライドまたは三塩化燐、特に好
ましくはチオニルクロライドである。チオニルクロライ
ドおよび五塩化燐はいずれの場合にも交換可能な塩素を
有している。従って3−セアセトキシ−2−メチル安息
香酸は一般にチオニルクロライドまたは五塩化燐と1:
(1〜5)、好ましくは1:(1.5〜3)、特に好ま
しくは1:(2〜2.5)のモル比で反応させる。
【0036】三塩化燐は交換可能な三つの塩素置換基を
有している。従って3−アセトキシ−2−メチル安息香
酸と特に三塩化燐とは1:(0.3〜1.5)、好まし
くは1:(0.35〜1)、特に好ましくは1:(0.
4〜0.6)のモル比で反応させる。反応の完了後に、
あるいは存在する過剰の無機酸を留去する。3−アセト
キシ−2−メチルベンゾイルクロライドは反応混合物か
ら減圧下での分別蒸留によって、選択される蒸留条件次
第で98.5〜99.5%の純度で得ることができる。
純度は場合によっては再び3−アセトキシ−2−メチル
ベンゾイルクロライドを分別蒸留することによって更に
高めることができる。
【0037】蒸留によって除かれる無機酸塩化物は場合
によって除かれる溶剤と同様に反応において再び使用す
ることができる。本発明の方法は不連続的にまたは連続
的に、特に不連続的に実施することができる。以下の実
施例は本発明を更に詳細に説明するものであるが、本発
明はこれら実施例に制限されない。
【0038】
【実施例】実施例1: 1a) 3−アセトキシ−2−メチル安息香酸の製造 3−アミノナフタレン−1,5−ジスルホン酸のモノナ
トリウム塩100g(0.31モル)および50重量%
濃度の水酸化ナトリウム水溶液200gを、羽根型攪拌
機を備えた500mLのハステロイ(Hastelloy) 製オー
トクレーブに最初に導入する。使用した物質から生成さ
れた懸濁物を攪拌下に6時間280℃で反応させる。次
いで反応混合物を25℃に冷却しそして100mLの水
の添加下にオートクレーブから注ぎ出す。
【0039】次いで反応混合物を10gの珪酸塩ベース
の濾過剤を添加しながら濾過し、それによって不溶性成
分を反応混合物から除く。3−ヒドロキシ−2−メチル
安息香酸のジナトリウム塩の収率は73%(HPLC分
析で測定)である。12.5のpHに濃塩酸の添加によ
って調整する。次いでこの溶液を0℃に冷却しそして6
8.1g(0.67モル)の無水醋酸を15分に渡って
攪拌下に、3−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸のジナ
トリウム塩を含有する水溶液に滴加する。この混合物を
15分に渡って攪拌下に後反応させる。温度は無水醋酸
の添加下におよび後反応の間に冷却によって0℃に保
つ。
【0040】次いで3.8のpHに濃塩酸の添加によっ
て調整する。アセトキシ−2−メチウ安息香酸を固体と
して沈殿させ、濾別し、水で洗浄しそして乾燥させる。
33.8gの3−アセトキシ−2−メチル安息香酸が9
5%の純度(HPLC分析で測定)で得られる。これは
使用される3−アミノナフタレン−1,5−ジスルホン
酸のモノナトリウム塩を基準として60%の収率に相当
する。
【0041】粗3−アセトキシ−2−メチル安息香酸を
補足的に精製する場合には、醋酸エチルおよびトルエン
で再結晶処理してもよく、この場合には活性炭を添加し
そして3−アセトキシ−2−メチル安息香酸の溶液を熱
い状態で濾過するのが有利である。この様にして3−ア
セトキシ.2−メチル安息香酸が99.7%の純度(H
PLC分析で測定)で得られる。
【0042】1b) 3−アセトキシ−2−メチルベン
ジルクロライドの製造 31.1g(0.16モル)の粗3−アセトキシ−2−
メチル安息香酸(実施例1aで得られたのと同じ95%
純度)および36.0g(0.30モル)のチオニルク
ロライドを、温度計、還流冷却器およびマグネットスタ
ラーを備えた250mLの四首フラスコに導入する。こ
の混合物を攪拌しそして加熱して還流させる。生成する
ガス(HCl、SO2 )を水酸化ナトリウム水溶液に通
す。
【0043】ガスの発生が鎮まった時に、過剰のチオニ
ルクロライドを留去する。これは別の反応に再度使用す
ることができる。残さを119〜122℃および3mb
arにて蒸留ブリッジを通して蒸留する。25.6gの
3−アセトキシ−2−メチウベンジルクロライドが9
8.5%の純度(3−アセトキシ−2−メチル安息香酸
メチルとしてGC分析によって測定した)で得られる。
【0044】これは使用した3−アセトキシ−2−メチ
ル安息香酸を基準として75.2%の収率に相当する。 3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライド: 融点: 35.2℃ MS:m/e 214 、212[M + ] 、177[M-Cl] 、170[M-CH3C
O]、135[M-Cl-CH3CO]、100%) IR(KBr): /cm-1 34
00w、 3000w、 1775vs 、 1440m、 1370m、1210vs 、11
85vs1 H- NMR:/ppm (CDCl3; 60 MHz) δ= 2.33 (m、6H、二つのメチル基) δ= 7.1〜7.5 (m、2H、芳香族プロトン) δ= 7.9〜8.4 (m、1H、芳香族プロトン)13 C- NMR: /ppm (DMSO-d6; 100 MHz)δ= 13; 20.
5; 126; 127; 127.5; 131; 133; 149; 168;169

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3−アセトキシ−2−メチルベンゾイル
    クロライドを製造する方法において、3−アミノナフタ
    レン−1,5−ジスルホン酸のアルカリ金属塩をアルカ
    リ金属水酸化物および水と1:(1〜1.6):(1〜
    1.6)の重量比で220〜320℃で反応させて3−
    ヒドロキシ−2−メチル安息香酸のジアルカリ金属塩を
    得、この反応混合物から不溶性成分を分離除去し、次い
    でその反応混合物を酸の添加によって11.5〜13.
    5のpHに調整しそしてそれを−5〜25℃で無水醋酸
    と反応させ、酸の添加によって3−アセトキシ−2−メ
    チル安息香酸を沈殿させ、3−アセトキシ−2−メチル
    安息香酸を分離除去しそしてそれを無機酸塩化物と反応
    させて3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライ
    ドを得ることを特徴とする、上記方法。
  2. 【請求項2】 3−アミノナフタレン−1,5−ジスル
    ホン酸のアルカリ金属塩をアルカリ金属水酸化物および
    水と1:(1〜1.5):(1〜1.5)の重量比で反
    応させる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 使用するアルカリ金属水酸化物が水酸化
    ナトリウム、水酸化カリウムまたはそれらの混合物であ
    る請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 使用するアルカリ金属水酸化物が水酸化
    ナトリウムである請求項1〜3のいずれか一つに記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 3−アミノナフタレン−1,5−ジスル
    ホン酸のアルカリ金属塩を250〜300℃で反応させ
    る請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 3−アミノナフタレン−1,5−ジスル
    ホン酸のアルカリ金属塩を260〜290℃で反応させ
    る請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 不溶性成分を反応混合物から0〜50℃
    で除く請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  8. 【請求項8】 不溶性成分を反応混合物から遠心分離ま
    たは濾過によって除く請求項1〜7のいずれか一つに記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 反応混合物を酸としての鉱酸の添加によ
    ってpH11.5〜13.5に調整する請求項1〜8の
    いずれか一つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 塩酸、醋酸または硫酸を酸として使用
    する請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
  11. 【請求項11】 塩酸を酸として使用する請求項1〜1
    0のいずれか一つに記載の方法。
  12. 【請求項12】 無水醋酸との反応を0〜20℃で実施
    する請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。
  13. 【請求項13】 3−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸
    のジアルカリ金属塩1モル当り1〜5モルの無水醋酸を
    使用する請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
  14. 【請求項14】 3−アセトキシ−2−メチル安息香酸
    を酸としての鉱酸の添加によって沈殿させる請求項1〜
    13のいずれか一つに記載の方法。
  15. 【請求項15】 3−アセトキシ−2−メチル安息香酸
    を1〜5、好ましくは3〜4のpHで沈殿させる請求項
    1〜14のいずれか一つに記載の方法。
  16. 【請求項16】 3−アセトキシ−2−メチル安息香酸
    を50〜100℃、好ましくは70〜90℃で不活性溶
    剤の存在または不存在下に無機酸塩化物と反応させる請
    求項1〜15のいずれか一つに記載の方法。
  17. 【請求項17】 3−アセトキシ−2−メチル安息香酸
    を、無機酸塩化物中に存在しそして交換可能である塩素
    に対して1:(1〜5)、好ましくは1:(1.5〜
    3)の比で反応させる請求項1〜16のいずれか一つに
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 チオニルクロライド、三塩化燐または
    五塩化燐を無機酸塩化物として使用する請求項1〜18
    のいずれか一つに記載の方法。
JP10201772A 1997-07-17 1998-07-16 3−アセトキシ−2−メチルベンゾイルクロライドの製造方法 Withdrawn JPH1192422A (ja)

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