JPH118042A - イオン発生基板および電子写真記録装置 - Google Patents

イオン発生基板および電子写真記録装置

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JPH118042A
JPH118042A JP9360824A JP36082497A JPH118042A JP H118042 A JPH118042 A JP H118042A JP 9360824 A JP9360824 A JP 9360824A JP 36082497 A JP36082497 A JP 36082497A JP H118042 A JPH118042 A JP H118042A
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dielectric layer
substrate
layer
protective layer
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Tsukasa Sugano
司 菅野
Shiro Ezaki
史郎 江崎
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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    • B41J2/385Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material
    • B41J2/39Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material using multi-stylus heads
    • B41J2/395Structure of multi-stylus heads
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T19/00Devices providing for corona discharge
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T23/00Apparatus for generating ions to be introduced into non-enclosed gases, e.g. into the atmosphere

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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分なイオン発生量を維持しながら最外層に位
置する電極の耐久性を保つ。 【解決手段】本発明のイオン発生基板は、少なくとも表
面が電気絶縁性の基板1と、基板1上に形成された第1
電極2と、基板1上に第1電極2と離間して形成され、
第1電極2との間でコロナ放電を生起して大気中にイオ
ンを発生させる第2電極4と、第1電極2および第2電
極4のうち最外層に位置する電極の表面のみを覆うかま
たは最外層に位置する電極を覆うとともにこの電極の周
辺を電極を覆った部分よりも薄い厚さで覆う保護層5と
を具備とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真法
における帯電装置等に用いられるイオン発生基板および
それを用いた電子写真記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機やレーザプリンタ等の電子
写真記録装置の帯電装置等に用いられるイオン発生装置
として、セラミックス基板上にコロナ放電を誘起させる
ための電極を膜状に形成したイオン発生基板が開発され
ている。
【0003】この種のイオン発生基板としては、例えば
特開平8−82980号公報に開示されるものが知られ
ている。このイオン発生基板は、セラミックス製の基板
上に誘電体層を挟んで2つの電極を薄膜技術により形成
する。そして、これら電極間に交流電圧を印加し、2つ
の電極間にコロナ放電を生起させて電極間近傍の空気を
イオン化させるものである。以下にこのイオン発生基板
について詳しく説明する。
【0004】図13は、従来のイオン発生基板およびそ
れを帯電装置に使用した場合の電気配線を示す概念図で
ある。図において、基板101の上に第1電極102が
薄膜技術により形成されている。この第1電極102と
基板101は誘電体層103で覆われている。この誘電
体層103の上には第2電極104が薄膜技術により形
成され、このとき第1電極102の上方には第2電極1
04が位置しないように形成される。そして、誘電体層
103と第2電極104は保護層108で覆われてい
る。
【0005】このようにして形成されたイオン発生基板
は、図13に示すように感光体の帯電装置として電子写
真記録装置に組み込まれた状態においては、感光体10
5に所定の間隔を設けて対向配置される。そして、高周
波電源106によって第1電極102と第2電極104
との間に高周波電圧を印加し、図13における矢印で示
すように第1電極と第2電極との間に周期的に極性の変
化する漏れ電界Eを発生させて両電極間の近傍の空気中
すなわちイオン発生基板の表面に正負イオンを発生させ
る。このとき、第2電極104と感光体105との間に
直流電源107より感光体105が零電位で第2電極1
04側が負となるバイアス電圧を印加すると、発生した
正負イオンのうちの負イオンが感光体105に引き寄せ
られて感光体105が一様に帯電される。
【0006】この場合、感光体105の帯電電位は、第
2電極104と感光体105との間に印加するバイアス
電圧を調節することによって設定可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
イオン発生基板は、次の問題点を有する。第1電極10
2と第2電極104との間への高周波電圧の印加によっ
て正負イオンが発生すると、発生したイオンは感光体1
05だけでなく第1電極および第2電極にも吸引されて
保護層108に衝突し、この衝突によるスパッタリング
作用によってイオン発生基板の表面の保護層108が削
られる。このため、継続的な使用によって第2電極10
4が露出し、銀系や銅系の導電材料を主成分として第2
電極104が形成されている場合には、それの酸化や硫
化等の腐食が進行しやすくなる。またさらに、スパッタ
リング作用が第2電極104にまで及ぶと電極が削ら
れ、その結果、第2電極104が断線することがある。
ところで、図13の場合、第1電極102は保護層10
8よりも厚い誘電体層103に覆われているためスパッ
タリングの問題はない。
【0008】このスパッタリングの問題を回避するため
に、保護層108を厚くすると、その分だけ第1電極1
02と第2電極104との間の浮遊容量が大きくなり、
保護層108を貫通する漏れ電界に対するインピーダン
スが大きくなってイオン電流が減少する。このため、十
分なイオン発生量が得られなくなり、感光体105を所
望の電位に帯電させることができなくなる。そして、十
分なイオン発生量を得るために第1電極102と第2電
極104との間の印加電圧を高電圧にすると、保護層1
08がイオンによるスパッタリング作用で削られ易くな
るという問題が発生する。
【0009】以上を要するに、保護層108を、十分な
イオン発生量を得ると同時に耐久性にも優れた厚さに設
定することは非常に困難なことであった。
【0010】一方、誘電体層103や第2電極104を
厚膜技術により形成した場合には、ペーストに含まれる
金属粒やガラスフリットの粒径を小さくするのには限界
があること、スクリーン印刷法を行う際のスクリーンの
目の粗さを細かくするのに限界があること等の要因によ
り、どうしてもその表面が粗になってしまう。図14は
図13のイオン発生基板を拡大して示す拡大断面図であ
る。図に示すように誘電体層103および第2電極10
4の上にコーティングされた保護層108には、ピンホ
ールや厚さのばらつき等が生じて局部的に厚さの薄い部
分が発生しやすく、厚膜技術で電極などを形成した場合
にはより一層前述のスパッタリング作用の影響を受けや
すく、保護層108の耐久性が低下するという問題もあ
る。
【0011】本発明は上記問題点を回避し得るイオン発
生基板および電子写真記録装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のイオン
発生基板は、少なくとも表面が電気絶縁性の基板と、基
板上に形成された第1電極と、基板上に第1電極と離間
して形成され第1電極との間でコロナ放電を生起して大
気中にイオンを発生させる第2電極と、第1電極および
第2電極のうち最外層に位置する電極の表面のみを覆う
かまたは最外層に位置する電極を覆うとともにこの電極
の周辺を電極を覆った部分よりも薄い厚さで覆う保護層
とを具備していることを特徴とする。
【0013】本請求項および以下の各請求項における各
構成は、特にことわらない限り次のとおり定義する。
【0014】基板は、形成のし易さや低コストである等
の理由により、例えばアルミナ、窒化アルミまたは窒化
珪素等のセラミックス基板とするのが適当であるが、こ
れらに限定されるものではなく、形成方法も限定されな
い。
【0015】第1電極および第2電極は、例えば銀を主
成分とする(銀/パラジウム合金、銀/白金合金等)導
電ペーストをスクリーン印刷法で塗布し焼成することで
形成できるが、材料や形成方法が特に限定されるもので
はない。そして、第1電極と第2電極とは、異なる材料
で異なる形成方法で形成してもよい。また、第1電極お
よび第2電極は、基板上に直接に形成されていても、他
の部材を介して間接的に形成されていてもよい。
【0016】保護層は、例えばホウ珪酸鉛ガラスペース
トによってスクリーン印刷法を用いて形成したガラス層
や、シリカ等の膜または樹脂(ポリイミド、エポキシ、
シリコーン)等の膜とすることができるが、材料や形成
方法はこれに限定されるものではない。
【0017】また、保護層はイオンを良好に生起させる
ために、電極を覆う部分はその厚さを10μm程度以下
とするのが好ましいがそうでなくてもよい。
【0018】さらに「第1電極と離間して形成され、第
1電極との間でのコロナ放電を生起して大気中にイオン
を発生させる第2電極」とは、例えば、第1電極と第2
電極とを同一面状に並設させたり、一方の電極が他方の
電極の上方を完全に覆わないように左右にずらした状態
で互いの電極を上下に重ねて形成したりする等して、第
1電極と第2電極との間で発生する漏れ電界を大気中に
存在させ得るように各電極を形成することを意味する。
【0019】また、「電極の表面のみを覆う」というの
は、厳密な意味ではなく、例えば、電極を露出させない
ように保護層で完全に覆う場合に、電極の側面を覆った
ことにより電極の近傍で基板等を僅かに覆うような構造
等も許容する。
【0020】また、第1電極または第2電極の周辺にま
で保護層を形成した場合には、その部分の厚さは第1電
極または第2電極を覆う保護層の厚さの1/2〜1/5
程度が好ましく、具体的には、5μm以下がよく特に1
μm程度が望ましい。そして、例えば複数の電極を並設
させた場合、隣接し合う両電極間を覆う保護層は、十分
な量のイオンの発生を妨げない厚さとする。
【0021】本発明のイオン発生基板によれば、第1電
極と第2電極との間に高周波電圧を印加すると、第1電
極と第2電極との間のコロナ放電によって両電極間の近
傍の空間に正負イオンが発生する。そして、本発明のイ
オン発生基板を例えば感光体を帯電させる帯電装置とし
て用いる場合には、本イオン発生基板を感光体に対向さ
せて第1電極または第2電極と感光体との間に例えば感
光体が零電位で電極側が負となるバイアス電圧を印加す
る。これにより、電極間隙近傍の空気中に発生した正負
イオンのうちの負イオンが感光体に吸引されて感光体が
一様に帯電される。
【0022】この際、第1電極と第2電極との間の漏れ
電界の発生領域すなわち電極の周辺には、保護層が無い
かまたは薄く形成され、その分だけ第1電極と第2電極
との間の浮遊容量を低減させることができる。よって、
漏れ電界の減少が回避されて感光体を所望の電位に帯電
するのに十分なイオン発生量を得ることが可能となる。
また、これと同時に最外層に位置する電極は所要の厚さ
の保護層で覆われているため、各電極間近傍に発生した
イオンの衝突によるスパッタリング作用が最外層に位置
する電極に及びにくく、電極の腐食や表面削れが回避さ
れる。よって、継続的な使用によってもイオン発生性能
を長期に維持し得る。
【0023】なお、電極の周辺にも保護層を形成した場
合には、この電極を比較的厚く形成した場合であっても
各電極の側面を保護層で確実に覆うように形成しやすく
なる。
【0024】請求項2に記載のイオン発生基板は、少な
くとも表面が電気絶縁性の基板と、基板上に形成された
第1電極と、基板および第1電極を覆って形成された誘
電体層と、誘電体層上に形成され第1電極との間でコロ
ナ放電を生起して大気中にイオンを発生させる第2電極
と、第2電極の表面のみを覆うかまたは第2電極を覆う
とともに第2電極の周辺を第2電極を覆った部分よりも
薄い厚さで覆う保護層とを具備していることを特徴とす
る。
【0025】本請求項および後述の請求項3に記載の誘
電体層は、例えばホウ珪酸鉛ガラスペーストをスクリー
ン印刷法を用いて形成したガラス層やこれにアルミナセ
ラミックスフィラーを含有させたガラス層とすることが
できるが、これに限定されるものではなく、形成方法も
限定されない。なお、本発明のように第1電極と第2電
極を誘電体層を介して形成した場合、第2電極は上下方
向において誘電体層を介して第1電極と間隔を隔てるよ
うに形成されているため、左右方向においては、第1電
極と第2電極の間隔を設けなくても電極間の電気的絶縁
を行うことができ、これによりイオン発生基板の幅を小
さくすることができる。
【0026】本発明のイオン発生基板によれば、請求項
1に記載のイオン発生基板と同様に例えば感光体を帯電
させることができる。この際、第2電極は所要厚さの保
護層で覆われているため、第2電極の周辺に発生したイ
オンの衝突によるスパッタリング作用が第2電極に及ば
ず、第2電極の表面削れが回避される。そして、保護層
は、第2電極の表面のみを覆うか、または第2電極を覆
うとともに第2電極の周辺を第2電極を覆った部分より
も薄い厚さで覆うため、第2電極の周辺において保護層
が無いかまたは薄くなった分だけ浮遊容量が低減する。
よって、請求項1に記載のイオン発生基板と同じ作用を
奏する。
【0027】請求項3に記載のイオン発生基板は、請求
項2に記載のイオン発生基板において、誘電体層は第1
電極の少なくとも直上部分に凹部を有して形成されてい
るとともに、第2電極は誘電体層の凹部を避けた位置に
形成されていることを特徴とする。
【0028】本請求項に記載の誘電体層は、例えば厚膜
技術を用いて凹部とそれ以外の部分とで印刷回数を変え
ることで形成できるが、形成方法はこれには限定されな
い。
【0029】また、誘電体層の厚さは、例えば第1電極
直上の凹んだ部分で20μm程度、それ以外の厚い部分
で30μm程度に形成すればよいが、特にこれに限定さ
れるものではない。
【0030】本発明のイオン発生基板によれば、誘電体
層には第1電極直上すなわち第1電極と第2電極との間
の漏れ電界の発生領域に凹部が形成されている。このた
め凹部の部分において第1電極と第2電極との間の浮遊
容量が小さくなってイオン電流の減少が防止され、イオ
ン発生量が増加する。したがって、感光体を所望の電位
に帯電させるのに必要な第1電極と第2電極との間の印
加電圧を相対的に小さくすることができ、これにより、
第2電極を覆う保護層に対するスパッタリング作用がよ
り一層に抑制される。このため、継続的な使用によって
も、イオン発生量を十分としながらも第2電極の耐久性
を向上させ得る。そして、それと同時に第2電極は凹部
を避けた位置に形成されているため、第1電極と第2電
極との間の誘電体層の厚さを十分に大きくでき、両電極
間の電気絶縁を確保し易くなる。
【0031】請求項4に記載のイオン発生基板は、請求
項2または3に記載のイオン発生基板において、誘電体
層はガラス材料を主成分とし、保護層は誘電体層のガラ
ス材料よりも軟化点が低いガラス材料を主成分とするこ
とを特徴とする。
【0032】本請求項に記載の誘電体層と保護層の一形
成例としては、誘電体層は軟化点が510℃〜570℃
程度のガラス材料を主成分としたのもの、保護層は軟化
点が500℃程度のガラス材料を用いたものが好適であ
るが、本発明はこれには限定されない。
【0033】本発明のイオン発生基板によれば、保護層
は誘電体層よりも軟化点が低いため、比較的高温で焼成
しても保護層形成時に相対的に軟化温度の高い誘電体層
表面の平滑性は損なわれにくい。また、保護層は十分に
高温で焼成できるからピンホールの発生や厚さのばらつ
きが極めて少ない例えば0.5〜10μm程度の薄く均
一で滑らかな膜に形成できる。よって、イオンの十分な
発生量を得ながらも、第2電極の耐久性を向上させ得
る。
【0034】請求項5に記載のイオン発生基板は、請求
項2ないし4いずれか一記載のイオン発生基板におい
て、誘電体層は、基板および第1電極を覆う耐電圧性に
優れた下層誘電体層と、下層誘電体層上に積層形成さ
れ、下層誘電体層よりも表面性に優れた上層誘電体層と
を有することを特徴とする。
【0035】本請求項の下層誘電体層および上層誘電体
層は、例えばホウ珪酸鉛ガラスペーストをスクリーン印
刷法を用いて形成したガラス層やこれにアルミナセラミ
ックスフィラーを含有させたガラス層とするなど、様々
な形態で実施できるが、下層誘電体層と上層誘電体層と
は構成材料を異ならせる必要がある。具体例としては、
下層誘電体層は例えばアルミナセラミックスなどで形成
された高融点フィラーを含有したガラスペーストを焼結
させて形成して耐電圧性を高め、上層誘電体層は例えば
軟化点の低いガラス材料を焼結させて形成して表面の平
滑性を高めたものとする。
【0036】本発明のイオン発生基板によれば、請求項
1に記載のイオン発生基板と同様に例えば感光体を帯電
させることができる。また、第2電極は保護層で覆われ
ているため、電極間隙近傍に発生したイオンの衝突によ
るスパッタリング作用が第2電極に及びにくく、イオン
発生電極の表面削れか回避される。
【0037】そして、上層誘電体層は表面の平滑性に優
れているので、このような上層誘電体層の上に形成され
た第2電極はピンホールや厚さのばらつきが極めて少な
い。そしてその結果、第2電極を覆う保護層にピンホー
ルや厚さのばらつきが発生しにくくなる。したがって、
第1電極と第2電極との間隙の近傍の空気中に発生した
イオンの衝突によるスパッタリング作用が保護層に及ん
だとしても、保護層には特に薄く形成された部分がない
ので、短時間の使用で第2電極が露出してしまうことが
なく、その耐久性が向上する。そして、これと同時に耐
電圧性に優れた下層誘電体層によって第1電極と第2電
極との間の絶縁性が維持され、誘電体層中における絶縁
破壊が発生しにくい。
【0038】請求項6に記載のイオン発生基板は、請求
項5記載のイオン発生基板において、下層誘電体層より
も上層誘電体層の方が高融点フィラーの含有量が少ない
か、または下層誘電体層のみが高融点フィラーを含有す
ることを特徴とする。
【0039】本請求項および後述の請求項7に記載の高
融点フィラーは、例えばアルミナセラミックスで形成し
たものを使用できるが、これには限られない。
【0040】具体例としては、下層誘電体層をホウ珪酸
鉛ガラスを主成分としアルミナセラミックスのフィラー
を30%含有したガラスペーストを焼結して形成し、上
層誘電体層を例えば同ガラスを主成分とし同フィラーを
10%含有したガラスペーストを焼結して形成すること
ができる。
【0041】本発明のイオン発生基板によれば、下層誘
電体層はフィラーを多く含有するため電気絶縁耐圧が高
く、上層誘電体層はフィラーの含有量が少なく表面の平
滑性が得られるので、請求項5に記載のイオン発生基板
と同じ作用を奏する。
【0042】請求項7に記載のイオン発生基板は、請求
項5または6に記載のイオン発生基板において、下層誘
電体層および上層誘電体層はガラス材料を主成分として
形成され、上層誘電体層は下層誘電体層よりも軟化点が
低いガラス材料を主成分としていることを特徴とする。
【0043】本発明の具体例としては、下層誘電体層を
軟化点が570℃のホウ珪酸鉛ガラスを主成分としアル
ミナセラミックスで形成されたフィラーを30%含有し
たガラスペーストを焼結して形成し、上層誘電体層を軟
化点が510℃のホウ珪酸鉛ガラスを主成分とし同フィ
ラーを10%含有したガラスペーストを焼結して形成す
ることができる。
【0044】本発明のイオン発生基板によれば、下層誘
電体層は電気絶縁耐圧の高い材料で形成でき、上層誘電
体層は平滑性を得るべく比較的高い温度で焼成しても下
層誘電体層の溶融を抑えることができるから、下層誘電
体層の変形による上層誘電体層への影響が低減し、相乗
的に上層誘電体層の表面の平滑性を高めることができ
る。したがって、請求項5に記載のイオン発生基板と同
じ作用を奏する。
【0045】請求項8に記載のイオン発生基板は、少な
くとも表面が電気絶縁性の基板と、基板上に形成された
第1電極と、基板上に第1電極と略同一面に第1電極と
離間して形成され第1電極との間でコロナ放電を生起し
て大気中にイオンを発生させる第2電極と、第1電極お
よび第2電極の表面のみを覆うか、または第1電極およ
び第2電極の表面を覆うとともに第1電極および第2電
極の周辺をこれら電極を覆った部分よりも薄い厚さで覆
う保護層とを具備していることを特徴とする。
【0046】本請求項に記載の電気絶縁は、例えばホウ
珪酸鉛ガラスペーストをスクリーン印刷法を用いて形成
したガラス層とすることができるが、これに限定される
ものではなく、形成方法も限定されない。なお、本発明
のように第1電極と第2電極を例えば電気絶縁層上の同
一面に形成した場合、第1電極と第2電極を同じ材料で
形成することで同時に形成することが可能となり、イオ
ン発生基板の製造工程を削減することができる。
【0047】本発明のイオン発生基板によれば、請求項
1に記載のイオン発生基板と同様に例えば感光体を帯電
させることができる。この際、第1電極および第2電極
は保護層で覆われているため、電極間隙近傍に発生した
イオンの衝突によるスパッタリング作用が第1電極およ
び第2電極に及ばず、両電極の腐食および表面削れが回
避される。そして、電極周辺には保護層が無いかまたは
薄くなっており、その分だけ浮遊容量が低減する。よっ
て、請求項1に記載のイオン発生基板と同じ作用を奏す
る。
【0048】請求項9に記載のイオン発生基板は、請求
項8に記載のイオン発生基板において、基板上にガラス
材料を主成分とした電気絶縁層が形成されるとともに、
第1電極および第2電極は電気絶縁層の表面に形成さ
れ、保護層は電気絶縁層のガラス材料よりも軟化点が低
いガラス材料を主成分とすることを特徴とする。
【0049】本請求項に記載の電気絶縁層は、例えばホ
ウ珪酸鉛ガラスペーストをスクリーン印刷法を用いて形
成したガラス層やこれにアルミナセラミックスフィラー
を含有させたガラス層とすることができるが、材料や形
成方法は特にこれに限定されるものではない。そして、
このように基板上にガラスで形成した電気絶縁層を形成
した場合、電気絶縁層の表面の表面粗さを基板の表面粗
さよりも低くすることが可能となり、第1電極および第
2電極を均一な膜に形成しやすくなる。
【0050】具体例としては、電気絶縁層を軟化点が5
10℃〜570℃程度ガラス材料を主成分とするガラス
ペーストを焼結して形成し、保護層を軟化点が500℃
程度のガラス材料を主成分とするガラスペーストで同様
に形成したものとすることができるが、本発明はこれに
は限定されない。
【0051】本発明のイオン発生基板によれば、保護層
は電気絶縁層よりも軟化点が低いため、比較的高温で焼
成しても保護層形成時に相対的に軟化温度の高い電気絶
縁層の表面の平滑性は損なわれず、ピンホールの発生や
厚さのばらつきが極めて少ない例えば0.5〜10μm
程度の薄く均一で滑らかな保護層が形成できる。よっ
て、イオンの十分な発生量を得ながらも、保護層によっ
て第2電極を確実に保護し、第2電極の耐久性を向上さ
せ得る。
【0052】請求項10に記載のイオン発生基板は、請
求項1ないし9いずれか一記載のイオン発生基板におい
て、第1電極および第2電極のうち最外層に位置する電
極は厚膜技術により厚さ約0.2〜5μmで形成され、
保護層は厚膜技術により厚さが0.5〜10μmに形成
されていることを特徴とする。
【0053】本発明において、最外層に位置する電極の
厚さは、0.2μmよりも薄くなると導体抵抗が高くな
り過ぎ電圧降下が生じて安定したコロナ放電が行なわれ
なくなり、5μmよりも大きくすると同電極の厚さを均
一にしにくくなると共に、厚膜技術で形成した場合には
ピンホールが発生しやすくなって表面の平滑性を得にく
くる。なお、この上記電極の厚さは、その中央部分にお
いて測定するものとし、電極の厚さのばらつきにより部
分的に多少上記の範囲を出たものであっても許容する。
【0054】そして、保護層の厚さが第2電極の直上部
分において厚さが0.5μm以上であるから、第2電極
の表面の平滑であることも影響して保護層に特に薄く形
成された部分が発生しにくく、また、保護層の同厚さが
10μm以下であるから、ピンホールの発生が少なくな
って保護層に薄く形成された部分が発生しにくくなると
ともに、浮遊容量が十分に小さくなって良好にコロナ放
電を生起させ得る。
【0055】本発明のイオン発生基板によれば、電極は
厚さが約0.2〜5μmであるから、厚膜技術を用いて
もその表面を高い平滑性をもって形成でき、電極を覆う
保護層も厚さを0.5〜10μmに形成したものである
から、厚膜技術を用いても、電極の表面が平滑であるこ
とも影響してピンホールの発生や凹凸すなわち厚さのば
らつきの少ない保護膜を形成できる。したがって、第1
電極と第2電極の間隙の近傍の空気中に発生したイオン
の衝突によるスパッタリング作用が保護層に発生しても
保護層表面には局部的に薄く形成された部分がないから
スパッタリング作用が第2電極にまで達しにくい。よっ
て、第2電極の耐久性がより一層に向上し、それと同時
に保護層の膜厚を薄く形成できるので、第1電極と第2
電極との間のコロナ放電によるイオン発生効率が優れ
る。
【0056】請求項11に記載のイオン発生基板は、請
求項1ないし10のいずれか一記載のイオン発生基板に
おいて、第1電極および第2電極のうち最外層に位置す
る電極は、有機金属化合物を主成分として形成されてい
ることを特徴とする。
【0057】本発明において、有機金属化合物とは、好
ましくは有機金化合物および有機白金化合物等とするの
がよいが、特にこれに限定されるのものではない。
【0058】有機金属化合物により形成された電極と
は、例えば含有成分によるレジネートを樹脂成分ととも
に有機溶剤で溶解した状態の印刷用ペーストによって形
成したものとできる。このとき、前記レジネートとして
は、例えば金、硫黄、炭素および炭化水素が共有結合し
たものとできる。なお、有機金属化合物の種類は、上記
のものには限定されない。
【0059】本発明のイオン発生基板によれば、第1電
極および第2電極のうち最外層に位置する電極が有機金
属化合物を主成分として形成されているから、この電極
をその厚さが約0.2〜5μmであってもスクリーン印
刷法によって表面の平滑性に優れた膜を形成し易く、製
造を比較的容易にすることができる。
【0060】請求項12に記載の電子写真記録装置は、
感光体と、請求項1ないし11のいずれか一記載のイオ
ン発生基板を主として形成され感光体を帯電させる帯電
装置と、帯電装置により帯電された感光体を露光して静
電潜像を形成するイメージ露光装置と、感光体に形成さ
れた静電潜像にトナーを付着させて現像する現像装置
と、感光体に形成された現像画像を転写媒体に転写する
転写装置と、転写媒体上の転写画像を定着する定着装置
とを具備している。
【0061】本発明の電子写真記録装置によれば、感光
体に対する帯電、露光、現像、転写という電子写真の基
本的なプロセスを経て画像記録が行なわれる。そして、
感光体に対向させてイオン発生基板を配設し、第1電極
と第2電極との間に高周波電圧を印加することでイオン
を発生させる。そして、第2電極と感光体との間に例え
ば感光体が零電位で第2電極が負となるバイアス電圧を
印加することで 両電極間近傍に発生した正負イオンの
うちの負イオンが感光体に吸引されて感光体が帯電され
る。この際、帯電装置は、請求項1ないし11のいずれ
か一記載のイオン発生基板が奏する作用を奏する。よっ
て、感光体を必要十分に帯電できると同時に、電極の損
傷による帯電装置のトラブルを少なくできる。
【0062】
【発明の実施の形態】本発明のイオン発生基板の第1の
実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1
は本発明のイオン発生基板の第1の実施形態を示す正面
図である。図2は同じく背面図である。図3は図1にお
けるA−A線に沿う断面図である。
【0063】図において1は基板である。この基板1上
には、第1電極2、誘電体層3、第2電極4、および保
護層5が厚膜技術すなわちスクリーン印刷法によって順
に積層形成されている。そして、誘電体層3は第1電極
2および基板1の表面のほぼ全体を覆う。このとき第2
電極4は第1電極2の上方を覆うことなく形成され、第
1電極2と第2電極4との間に電極間隙Gが形成され
る。そして、保護層5は、第2電極4を保護するのに必
要な厚さでこの第2電極4のみを覆っている。また、第
1電極2は第1端子2aと一体に形成され、第1電極2
は6本、第2電極は7本の刃を持つ櫛刃形状に形成され
ている。第2電極4は第2端子4aと一体に形成され、
これら第1端子2aと第2端子4aによって各電極の給
電を行う。さらに、基板1に第1電極2等が形成された
面の反対面には、本イオン発生基板自体を加熱するヒー
タ7が形成されている。このヒータ7は、その発熱によ
ってイオン発生基板の第1電極2および第2電極4が形
成された面に付着している水分を取り除く作用がある。
これによって、第1電極2および第2電極4との間の漏
れ電界によって、上記の水分を介して電流が流れるのを
防止して、イオンの発生量に影響する大気中における漏
れ電界の減少を防ぐことができる。
【0064】ここで、基板1は、アルミナセラミックス
を材料とする扁平の矩形部材であり、長さが約360m
m、幅が約8mmそして厚さが約0.65mmに形成さ
れている。第1電極2および第2電極4は、例えば銀・
白金合金を主成分とした導電性ペーストをスクリーン印
刷法で塗布した後に焼成して形成されている。そして、
第1電極2および第2電極4は、共に厚さは約5μmで
あり、幅は第1電極が約100μm、第2電極4が約2
00μmである。また、第1電極2と第2電極4は幅方
向における中心間距離が約600μmである。誘電体層
3は、例えばホウ珪酸鉛系ガラスを主成分とするガラス
ペーストを第1電極2と同様に塗布および焼成して形成
したものであり、厚さ約30μmに形成されている。保
護層5はホウ珪酸鉛系ガラスを主成分とするガラスペー
ストを用いて印刷形成され、厚さ10μm程度以下に形
成されている。このような保護層5は、第2電極4だけ
を覆い、隣接する第2電極4間の中間部分には設けられ
ていない。
【0065】また、ヒータ7は、例えば銀・パラジウム
合金を主成分とする導電性ペーストをスクリーン印刷法
により塗布した後に焼成して形成したものである。この
ヒータ7は、U字状をなしており、その両端部すなわち
基板1の一端側に給電のためのヒータ端子7a、7bが
一体的に形成されている。なお、このヒータ7のU字の
状態において長さが約320mm程あり、第1電極2と
第2電極4の長手方向の全領域に対向するように形成さ
れるため、本イオン発生基板の表面におけるイオンの発
生領域を良好に加熱できる。
【0066】なお、電極2,4を覆う保護層5の厚さが
10μm以下であれば、厚膜技術を用いて形成すること
でその表面粗さを中心線平均粗さRaで0.3μm以下
とすることが容易となる。そして、保護層5の表面粗さ
がこの程度の値であれば、保護層5を厚膜技術を用いて
厚さを5μm以上に形成することで十分な時間だけ第2
電極4の表面削れを回避できることを本発明者らは確認
している。また、保護層5の厚さを5μm以上とするこ
とで、その表面粗さを中心線平均粗さRaで0.3μm
以下に形成しやすくなる。
【0067】このような構成において、第1電極2と第
2電極4との間に例えば5KHzで2.5KVp‐pの
高周波電圧を印加すると、第1電極2と第2電極4との
間のコロナ放電によって電極間隙Gの近傍の空気中、具
体的にはイオン発生基板の表面から0.7mm隔てた位
置において約5μAのイオン電流を発生させることがで
きた。なお、このときの雰囲気温度は約70℃であっ
た。そして、本実施の形態のイオン発生基板を、例えば
図示しない感光体を帯電させる帯電装置として用いる場
合には、感光体に対向させて配設して第2電極4と感光
体との間に感光体が零電位で第2電極側が負となるバイ
アス電圧を印加する。そうして、発生した正負イオンの
うちの負イオンが感光体に吸引されて感光体が一様に帯
電される。
【0068】この際、保護層5は第2電極4のみを覆う
ため、電極周辺の保護層5が形成されていない部分にお
いては、第1電極2と第2電極4との間の浮遊容量があ
まり大きくならない。このため、漏れ電界の減少が回避
されて感光体を所望の電位に帯電するのに十分なイオン
発生量が得られる。その一方、第2電極4は保護層5で
覆われているため、電極間隙Gの近傍に発生したイオン
の衝突によるスパッタリング作用が第2電極4に及びに
くく、第2電極4の表面削れが回避される。したがっ
て、継続的な使用によってもイオン発生装置としての初
期の性能を維持し得る。
【0069】なお、第1電極2と第2電極4との間の電
極間隙Gが20〜200μmであれば、耐電圧性に優れ
ながら大電力を必要とすることなく十分なイオン発生量
が得られる。これは、第1電極2と第2電極4との間の
電極間隙Gが20μmより短い場合や誘電体層3の厚さ
が25μmよりも薄い場合には耐電圧性が劣化し、第1
電極2と第2電極4との間の電極間隙Gが200μmよ
り長い場合や誘電体層3の厚さが40μmよりも厚い場
合には十分なイオンを発生させるのに高い電圧が必要に
なるためである。
【0070】また、第1電極2と第2電極4とは20〜
300μmの幅で形成されているため、電極パターンの
量産性か向上して適度なイオン電流が得られやすい。こ
れは、第1電極2および第2電極4が50μmよりも幅
狭であると、スクリーン印刷法で形成した場合にパター
ンではパターンの断線が生じやすくなって歩留まりが低
下する反面、第1電極2および第2電極4が300μm
よりも幅広であると十分なイオン電流か得にくいからで
ある。
【0071】本発明のイオン発生基板の第2の実施の形
態を図4に基づいて説明する。図4は本発明のイオン発
生基板の第2の実施形態を図3と同様に示す断面図であ
る。なお、第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示
す。
【0072】本実施の形態のイオン発生基板は、第2電
極4間の部分にも保護層5が形成されている。そして、
この部分の保護層は、第2電極4を覆う部分よりも薄い
厚さで形成されている。より詳細には、保護層5の第2
電極4の間を覆う部分は5μmで第2電極4の直上部分
は6μmに形成されている。このような保護層5は、第
2電極4と共に誘電体層3を全面的に5μm厚で覆うよ
うに形成した後、第2電極4を覆う部分だけを1μm厚
で個別に覆うことで形成されている。ここで、第2電極
4間を覆う保護層5の厚さ5μmは、第1の実施形態と
同じ条件で第1電極2と第2電極4との間に高周波電圧
を印加したときに十分な量のイオンの発生を妨げない厚
さとして設定されている。「十分な量」というのは、イ
オン発生基板を電子写真記録装置の感光ドラムの帯電に
用いた場合に望まれるイオン発生量を意味する。
【0073】このような構成において、保護層5は、第
2電極4間の部分の厚さが第2電極4を覆う部分の厚さ
よりも薄く形成されているため、第2電極間においては
第1電極2と第2電極4との間の浮遊容量を低く抑える
ことができる。このため、イオン電流の減少が回避され
て感光体を所望の電位に帯電するのに十分なイオン発生
量か得られる。また、第2電極4の厚さが比較的厚い場
合には第2電極4の側面を完全に覆うように第2電極4
のみを保護層5で完全にシールすることが困難になる
が、本実施形態では第2電極4間の部分にも保護層5が
形成されているため、保護層5によって第2電極4の側
面を覆うことが容易となる。
【0074】図5は本発明のイオン発生基板の第2の実
施の形態の変形例を図3と同様に示す断面図である。こ
の変形例では、保護層5において、第2電極4間を覆う
部分が1μm、第2電極4を覆う部分は6μmに形成さ
れている。このような保護層5は、第2電極4と共に誘
電体層3を全面的に1μm厚で覆うように形成した後、
イオン発生基板の直上部分だけを5μm厚で覆って形成
されている。
【0075】なお、本実施形態において保護層5の各層
の形成順序は逆であってもよい。また、第2電極4間を
覆う保護層5の厚さは十分な量のイオンの発生を妨げな
い厚さとして設定され、第2電極4を覆う保護層5の厚
さは第2電極4を保護するのに必要な厚さとして設定さ
れている。このような保護層5の厚さは、第1電極2と
第2電極4との間に印加する電圧、誘電体層3の材質や
厚さ、第1電極2および第2電極4の材質等によって個
々に異なる。本実施形態の説明において示した数値は例
示に過ぎない。
【0076】本発明のイオン発生基板の第3の実施の形
態を図6および図7に基づいて説明する。図6は本発明
のイオン発生基板の第3の実施形態を図3と同様に示す
断面図である。図7は図6の断面図の一部のみの特徴部
分を誇張して示す拡大断面図である。なお、第1の実施
の形態と同一部分は同一符号で示す。
【0077】本実施形態において、誘電体層3は、基板
1および第1電極2を覆う耐電圧性に優れた下層誘電体
層3aと、下層誘電体層3a上に積層形成された表面性
に優れた上層誘電体層3bとが積層されて形成されてい
る。これらの下層誘電体層3aおよび上層誘電体層3b
は、アルミナセラミックスフィラー入りのホウ珪酸鉛系
ガラスを主成分とするガラスペーストをスクリーン印刷
法で塗布した後に焼成して形成したものである。そし
て、下層誘電体層3aよりも上層誘電体層3bの方がア
ルミナセラミックスフィラーの含有量が少ない。より詳
細には、下層誘電体層3aはフィラー30%入りのホウ
珪酸鉛系ガラス、上層誘電体層3bはフィラー10%入
りのホウ珪酸鉛系ガラスをそれぞれ用いたガラスペース
トにより形成されている。これにより、下層誘電体層3
aにフィラーが多く含まれるから電気絶縁耐圧が増し、
上層誘電体層3bはフィラーの含有率が少ない分だけ表
面の平滑性が向上する。
【0078】そして、第2電極4は、厚膜技術によって
形成されている。このような第2電極4は、有機金属化
合物である有機金化合物を主成分とする導電ペーストを
スクリーン印刷により塗布して焼成することにより約
0.2μm程度の厚さで形成されている。保護層5は、
厚さが約5μmで表面粗さがRaで0.3μm以下に形
成されている。このような保護層5は、第2電極4だけ
を覆い、第2電極4間の中間部分には設けられていな
い。
【0079】本実施形態のイオン発生基板は、前述のよ
うに上層誘電体層3bの表面の平滑性に優れており、そ
の表面に形成される第2電極4も適度な厚さで形成した
ことで表面の平滑性に優れるため、第2電極4の直上部
分の保護層5のピンホールや厚さのばらつきの発生が低
減できる。したがって、イオンの衝突によるスパッタリ
ング作用が保護層5に及んでも、第2電極4は露出しに
くく第2電極4の耐久性が向上する。そして、第2電極
4は厚膜導体なので、比較的容易に形成することができ
る。また、下層誘電体層3aは耐電圧性に優れるため、
絶縁破壊等の心配がない。なお、本実施形態によれば、
第2電極4の厚さが薄いため、保護膜5を比較的薄く形
成しやすくなる。
【0080】なお、本実施形態の変形例として、下層誘
電体層3aと上層誘電体層3bをガラス材料を主成分と
して形成し、下層誘電体層3aよりも上層誘電体層3b
の方のガラス材料の軟化点を低くしたものとしてもよ
い。
【0081】例えば、下層誘電体層3aには軟化点57
0℃のホウ珪酸鉛系ガラスにアルミナセラミックスフィ
ラーを30%添加したものを用い、上層誘電体層3bに
は軟化点510℃のホウ珪酸鉛系ガラスにアルミナセラ
ミックスフィラーを30%添加したものを用いること
で、下層誘電体層3aよりも上層誘電体層3bの方の軟
化点を容易に低くすることができる。
【0082】本発明のイオン発生基板の第4の実施の形
態を図8に基づいて説明する。図8は、本発明のイオン
発生基板の第4の実施形態を図3と同様に示す断面図で
ある。なお、第1の実施の形態と同一部分は同一符号で
示す。
【0083】本実施の形態のイオン発生基板では、第1
電極2の直上、つまり、第2電極4間の位置において、
誘電体層3に凹部6が形成されている。この凹部6は、
第1電極2の形成後に基板1上に誘電体層3を例えば2
0μmの膜厚で成膜し、さらに互いに隣合う第1電極2
間、つまり、第2電極4が形成されるべき位置に誘電体
層3を例えば10μm厚で成膜することにより形成され
る。
【0084】このような構成において、誘電体層3には
第1電極2の直上に位置する部分に凹部6が形成されて
いるので、この凹部6において第1電極2と第2電極4
との間の浮遊容量か小さくなって第1電極2と第2電極
4との間で発生する漏れ電界が増大し、イオン発生量が
増加する。
【0085】本発明のイオン発生基板の第5の実施の形
態を図9に基づいて説明する。図9は、本発明のイオン
発生基板の第5の実施形態を図3と同様に示す断面図で
ある。なお、本実施形態のイオン発生基板は、上記第3
の実施形態と基本的に同じ構造のため相違点のみを説明
する。また、図においては同一部分は同一符号で示す。
【0086】本実施の形態のイオン発生基板では、保護
層5が誘電体層3よりも軟化点が低いホウ珪酸鉛系ガラ
スを主成分とするガラスペーストを用いて形成される。
つまり、誘電体層3としては、下層誘電体層3aに軟化
点570℃のホウ珪酸鉛系ガラスにアルミナセラミック
スフィラーを30%添加したガラスペーストが用いら
れ、上層誘電体層3bに軟化点510℃のホウ珪酸鉛系
ガラスにアルミナセラミックスフイラーを30%添加し
たガラスペーストが用いられており、保護層5としては
軟化点500℃程度のペーストが用いられている。
【0087】このような構成において、保護層5は誘電
体層3よりも軟化点か低いため、保護層5の形成時に誘
電体層3の表面の平滑性が損なわれず、これによって、
ピンホールや厚さのばらつきが極めて少ない例えば0.
5〜10μm程度の厚さの薄く均一で滑らかな保護層5
が形成される。しかも、前述のとおり上層誘電体層3b
は、表面の平滑性が比較的高いため、この点も保護層5
か薄く均一で滑らかに形成されることに貢献する。これ
により、スパッタリングにる作用が第2電極4に達しに
くくなる。
【0088】本発明のイオン発生基板の第6の実施の形
態を図10に基づいて説明する。図10は本発明のイオ
ン発生基板の第6の実施形態を図3と同様に示す断面図
である。なお、第1の実施の形態と同一部分は同一符号
で示す。
【0089】図において1は基板である。この基板1上
には、電気絶縁層8が形成されている。そして、電気絶
縁層8のさらに上には、第1電極2および第2電極4が
直接に形成され、これら第1電極2および第2電極4を
覆って保護層5が形成されている。これらの各層は、厚
膜技術すなわちスクリーン印刷法によって順に積層形成
されている。そして、電気絶縁層8は基板1の表面のほ
ぼ全体を覆うように形成される。そして、第1電極2と
第2電極4とは、等間隔の間隔を隔てて設けられ電極間
隙Gが形成される。そして、保護層5は、第1電極2お
よび第2電極4を保護するのに必要な厚さで第1電極2
および第2電極4のみを覆っている。
【0090】ここで、基板1は、アルミナセラミックス
を材料とする扁平の矩形部材であり、長さが約360m
m、幅が約8mmそして厚さが約0.65mmに形成さ
れている。電気絶縁層8は、例えばホウ珪酸鉛系ガラス
を主成分とするガラスペーストをスクリーン印刷法で塗
布した後に焼成して形成されており、厚さ約20μm程
度となっている。第1電極2および第2電極4は、例え
ば銀・白金合金を主成分とした導電性ペーストをスクリ
ーン印刷法で塗布した後に焼成して形成されている。そ
して、第1電極2および第2電極4は、共に厚さは約5
μmであり、幅は第1電極2が70μmで第2電極4が
100μmである。また、第1電極2と第2電極4は幅
方向における中心間距離が約700μmである。保護層
5はホウ珪酸鉛系ガラスを主成分とするガラスペースト
を用いて印刷形成され、厚さ10μm以下に形成されて
いる。なお、保護層5は、第1電極2および第2電極4
だけを覆うのではなく、図11に示すように両電極2,
4の間の部分を各電極2,4の直上部分よりも小さい厚
さで覆っていてもよい。
【0091】このような構成において、第1電極2と第
2電極4との間に高周波電圧を印加すると、第1電極2
と第2電極4との間のコロナ放電によって電極間隙Gの
近傍の空気中に正負イオンが発生する。そして、上記実
施形態のイオン発生基板と同様に、例えば感光体16を
帯電させることができる。
【0092】この際、保護層5は第1電極2および第2
電極4のみを覆うため、第1電極2および第2電極4の
周辺の部分においては、両電極2,4間の浮遊容量があ
まり大きくならない。このため、漏れ電界の減少が回避
されて感光体を所望の電位に帯電するのに十分なイオン
発生量が得られる。その一方、第1電極2および第2電
極4は保護層5で覆われているため、電極間隙Gの近傍
に発生したイオンの衝突によるスパッタリング作用が及
びにくく、各電極2,4の表面削れが回避される。
【0093】本発明の電子写真記録装置の一実施の形態
を図12に基づいて説明する。図12は本発明の電子写
真記録装置の実施形態の内部を示す概略側面図である。
なお、図1ないし図11に基づいて説明した部分と同一
部分は同一符号で示し説明も省略する。
【0094】まず、転写媒体としての転写紙11を収納
する給紙装置12と図示しない排紙部とを連絡する通紙
経路13が設けられ、この通紙経路13中には定着装置
14を含む画像プロセス部15が設けられている。
【0095】画像プロセス部15は、感光ドラム構成の
感光体16を主体として構成される。この感光体16の
周囲には、帯電装置17、現像装置18、転写装置1
9、剥離装置20、クリーニング装置21が順に配設さ
れている。そして、帯電装置17と現像装置18との間
が露光位置EXとなり、画像プロセス部15には、その
露光位置EXにレーザビーム(以下、レーザ光という)
を照射する図示しないイメージ露光装置か設けられてい
る。
【0096】次に、画像プロセス部15の作用について
説明する。画像プロセス部15では、まず、帯電装置1
7の帯電によって感光体16を負の電荷で一様に帯電す
る。そして、感光体16は露光位置EXにおいて一様に
帯電されているため、この露光位置EXにイメージ露光
装置から画像情報に応じて光ビームを照射することで、
感光体16に静電潜像が形成される。ここで、感光体1
6は、光ビームが照射された部分だけ電気抵抗が低くな
るので、帯電している電荷が消去されて静電潜像が形成
される。現像装置18は、露光位置EXで感光体16に
形成された静電潜像にこの静電潜像と電位差を持つトナ
ーを付着させて顕像化する。転写装置19は、顕像化さ
れた感光体16上の現像画像を電位差によって吸引し、
その現像画像を転写紙11に転写させる剥離装置20
は、現像画像転写後の転写紙11を感光体16から剥離
させる。クリーニング装置21は、転写プロセス後の感
光体16に残留するトナーを掻き落す等の方法でクリー
ニングする。そして、定着装置14は、通紙経路13中
において転写装置19の下流側に配置されており、転写
装置19を通過した後の転写紙11に付着する未定着ト
ナーを加熱・加圧作用によって定着する。
【0097】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、第1電
極と第2電極との間の漏れ電界の発生領域すなわち電極
の周辺には、保護層が無いかまたは薄くなっており、そ
の分だけ第1電極と第2電極との間の浮遊容量を低減し
得る。よって、漏れ電界の減少が回避されて感光体を所
望の電位に帯電するのに十分なイオン発生量を得ること
が可能となる。また、これと同時に各電極は所要の厚さ
の保護層で覆われているため、各電極間近傍に発生した
イオンの衝突によるスパッタリング作用が最外層に位置
する電極に及びにくく、その腐食や表面削れが回避され
る。よって、継続的な使用によっても第2電極の性能を
長期に維持し得る。
【0098】請求項2に記載の発明によれば、保護層
は、第2電極の周辺には、保護層が無いかまたは薄くな
っており、その分だけ第1電極と第2電極との間の浮遊
容量を低減し得る。よって、請求項1に記載の発明と同
じ効果を有する。
【0099】請求項3に記載の発明によれば、誘電体層
には第1電極の少なくとも直上部分に凹部が形成されて
いるので、この凹部の部分において第1電極と第2電極
との間の浮遊容量か小さくなってイオン発生量がより一
層増加する。また、感光体を所望の電位に帯電させるの
に必要な第1電極と第2電極との間の印加電圧を小さく
することができ、これにより、保護層に対するスパッタ
リング作用が抑制されて第2電極の表面削れが回避され
る。
【0100】請求項4に記載の発明によれば、保護層は
誘電体層よりも軟化点が低いガラスを主成分としている
ため、比較的高温で焼成しても保護層形成時に相対的に
軟化温度の高い誘電体層表面の平滑性は損なわれず、ピ
ンホールの発生や厚さのばらつきが極めて少なく且つ薄
い保護層が形成でき、イオンの十分な発生量を得ながら
も、第2電極を確実に保護し得る。
【0101】請求項5に記載の発明によれば、上層誘電
体層は表面の平滑性に優れているので、その上に形成さ
れた第2電極はピンホールや厚さのばらつきか極めて少
なく、さらにその上に形成された保護層にもピンホール
や厚さのばらつきが発生しにくくなる。したがって、保
護層を全体的に薄く形成しても局部的に薄く形成された
部分が発生しないので、イオンの十分な発生量を得なが
らも、第2電極を確実に保護し得る。また、これと同時
に耐電圧性に優れた下層誘電体層によって第1電極と第
2電極との間の絶縁性が維持され、誘電体層中における
絶縁破壊が発生しにくい。
【0102】請求項6記載の発明によれば、下層誘電体
層はフィラーを多く含有するため電気絶縁耐圧が高く、
上層誘電体層はフィラーの含有量が少なく表面の平滑性
が得られるので、請求項5に記載の発明と同じ効果を有
する。
【0103】請求項7に記載の発明によれば、下層誘電
体層は電気絶縁耐圧の高い材料で形成でき、上層誘電体
層は平滑性を得るべく比較的高い温度で焼成しても下層
誘電体層の溶融を抑えることができるから、下層誘電体
層の変形が上層誘電体層の表面にまで及びにくくなり、
相乗的に上層誘電体層の表面の平滑性を高めることがで
きる。したがって、請求項5に記載の発明と同じ効果を
有する。
【0104】請求項8に記載の発明によれば、第1電極
および第2電極は保護層で覆われているため、電極間隙
近傍に発生したイオンの衝突によるスパッタリング作用
が第1電極および第2電極に及ばず、両電極の腐食や表
面削れが回避される。そして、電極周辺には保護層が無
いかまたは薄くなっており、その分だけ浮遊容量が低減
する。よって、請求項1に記載の発明と同じ効果を有す
る。
【0105】請求項9に記載の発明によれば、保護層は
電気絶縁層よりも軟化点が低いガラスを主成分としてい
るため、比較的高温で焼成しても保護層形成時に相対的
に軟化温度の高い電気絶縁層表面の平滑性は損なわれ
ず、ピンホールの発生や厚さのばらつきが極めて少なく
且つ薄い保護層が形成でき、イオンの十分な発生量を得
ながらも、第2電極を確実に保護し得る。
【0106】請求項10に記載の発明によれば、第1電
極および第2電極のうち最外層に位置する電極は厚膜技
術により形成され厚さが約0.2〜5μmであるから、
その表面を高い平滑性をもって形成でき、電極を覆う保
護層も厚膜技術により形成され電極の直上部分において
厚さが0.5〜10μmに形成したから電極の表面が平
滑であることも影響して、ピンホールの発生や凹凸すな
わち厚さのばらつきを少なくできる。したがって、第1
電極と第2電極の間隙の近傍の空気中に発生したイオン
の衝突によるスパッタリング作用が保護層に発生しても
保護層表面には局部的に薄く形成された部分がないから
スパッタリング作用が第2電極にまで達しにくい。よっ
て、保護層の作用を長期間に維持し得る。そして、それ
と同時に保護層の膜厚を薄く形成できるので、第1電極
と第2電極との間のコロナ放電によるイオン発生効率が
優れる。
【0107】請求項11に記載の発明によれば、第1電
極および第2電極のうち最外層に位置する電極は、有機
金属化合物を主成分として形成されているから、この電
極はその厚さが約0.2〜5μmであってもスクリーン
印刷法によって形成し易く、製造を比較的に容易にする
ことができる。
【0108】請求項12に記載の発明によれば、帯電装
置が請求項1ないし10のいずれか一記載のイオン発生
基板が奏する作用によって、感光体を必要十分に帯電で
きると同時に、電極の損傷による帯電装置のトラブルの
少ない電子写真装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオン発生基板の第1の実施形態を示
す正面図。
【図2】同じく背面図。
【図3】図1におけるA−A線に沿う断面図。
【図4】本発明のイオン発生基板の第2の実施形態を図
3と同様に示す断面図。
【図5】本発明のイオン発生基板の第2の実施の形態の
変形例を図3と同様に示す断面図。
【図6】本発明のイオン発生基板の第3の実施形態を図
3と同様に示す断面図。
【図7】図6の断面図の一部のみの特徴部分を誇張して
示す拡大断面図。
【図8】本発明のイオン発生基板の第4の実施形態を図
3と同様に示す断面図。
【図9】本発明のイオン発生基板の第5の実施形態を図
3と同様に示す断面図。
【図10】本発明のイオン発生基板の第6の実施形態を
図3と同様に示す断面図。
【図11】本発明のイオン発生基板の第6の実施の形態
の変形例を図3と同様に示す断面図。
【図12】本発明の電子写真記録装置の実施形態の内部
を示す概略側面図。
【図13】従来のイオン発生基板およびそれを帯電装置
に使用した場合の電気配線を示す概念図。
【図14】図13のイオン発生基板を拡大して示す拡大
断面図。
【符号の説明】
1:基板 2:第1電極 3:誘電体層 4:第2電極 5:保護層 8:電気絶縁層 14:定着装置 16:感光体 17:帯電装置 18:現像装置 19:転写装置 G:電極間隙

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面が電気絶縁性の基板と;基
    板上に形成された第1電極と;基板上に第1電極と離間
    して形成され、第1電極との間でコロナ放電を生起して
    大気中にイオンを発生させる第2電極と;第1電極およ
    び第2電極のうち最外層に位置する電極の表面のみを覆
    うか、または、最外層に位置する電極を覆うとともにこ
    の電極の周辺を電極を覆った部分よりも薄い厚さで覆う
    保護層と;を具備していることを特徴とするイオン発生
    基板。
  2. 【請求項2】少なくとも表面が電気絶縁性の基板と;基
    板上に形成された第1電極と;基板および第1電極を覆
    って形成された誘電体層と;誘電体層上に形成され、第
    1電極との間でコロナ放電を生起して大気中にイオンを
    発生させる第2電極と;第2電極の表面のみを覆うか、
    または、第2電極を覆うとともに第2電極の周辺を第2
    電極を覆った部分よりも薄い厚さで覆う保護層と;を具
    備していることを特徴とするイオン発生基板。
  3. 【請求項3】誘電体層は第1電極の少なくとも直上部分
    に凹部を有して形成されているとともに、第2電極は誘
    電体層の凹部を避けた位置に形成されていることを特徴
    とする請求項2に記載のイオン発生基板。
  4. 【請求項4】誘電体層はガラス材料を主成分とし、保護
    層は誘電体層のガラス材料よりも軟化点が低いガラス材
    料を主成分とすることを特徴とする請求項2または3に
    記載のイオン発生基板。
  5. 【請求項5】誘電体層は、基板および第1電極を覆う耐
    電圧性に優れた下層誘電体層と、下層誘電体層上に積層
    形成され下層誘電体層よりも表面性に優れた上層誘電体
    層とを有することを特徴とする請求項2ないし4いずれ
    か一記載のイオン発生基板。
  6. 【請求項6】下層誘電体層よりも上層誘電体層の方が高
    融点フィラーの含有量が少ないか、または下層誘電体層
    のみが高融点フィラーを含有することを特徴とする請求
    項5記載のイオン発生基板。
  7. 【請求項7】下層誘電体層および上層誘電体層はガラス
    材料を主成分として形成され、上層誘電体層は下層誘電
    体層よりも軟化点が低いガラス材料を主成分としている
    ことを特徴とする請求項5または6に記載のイオン発生
    基板。
  8. 【請求項8】少なくとも表面が電気絶縁性の基板と;基
    板上に形成された第1電極と;基板上に第1電極と略同
    一面に第1電極と離間して形成され、第1電極との間で
    コロナ放電を生起して大気中にイオンを発生させる第2
    電極と;第1電極および第2電極の表面のみを覆うか、
    または、第1電極および第2電極の表面を覆うとともに
    第1電極および第2電極の周辺をこれら電極を覆った部
    分よりも薄い厚さで覆う保護層と;を具備していること
    を特徴とするイオン発生基板。
  9. 【請求項9】基板上にガラス材料を主成分とした電気絶
    縁層が形成されるとともに、第1電極および第2電極は
    電気絶縁層の表面に形成され、保護層は電気絶縁層のガ
    ラス材料よりも軟化点が低いガラス材料を主成分とする
    ことを特徴とする請求項8に記載のイオン発生基板。
  10. 【請求項10】第1電極および第2電極のうち最外層に
    位置する電極は厚膜技術により厚さ約0.2〜5μmで
    形成され、保護層は厚膜技術により厚さが0.5〜10
    μmに形成されていることを特徴とする請求項1ないし
    9いずれか一記載のイオン発生基板。
  11. 【請求項11】第1電極および第2電極のうち最外層に
    位置する電極は、有機金属化合物を主成分として形成さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれ
    か一記載のイオン発生基板。
  12. 【請求項12】感光体と;請求項1ないし11のいずれ
    か一記載のイオン発生基板を主として形成され、感光体
    を帯電させる帯電装置と;帯電装置により帯電された感
    光体を露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置
    と;感光体に形成された静電潜像にトナーを付着させて
    現像する現像装置と;感光体に形成された現像画像を転
    写媒体に転写する転写装置と;転写媒体上の転写画像を
    定着する定着装置と;を具備していることを特徴とする
    電子写真記録装置。
JP9360824A 1997-02-28 1997-12-26 イオン発生基板および電子写真記録装置 Pending JPH118042A (ja)

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